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JP3809463B1 - 持ち手部分の構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】極めて軽く持ち手部分を握ったり、利き指数本で持ち手部分を持つだけでも持ち手部分がしっかりと掌や指先にフィットする感覚に優れた持ち手部分を提供すること。
【解決手段】植毛部20と、植毛部20と一体にされた持ち手部分31とを有する歯ブラシ1であって、持ち手部分31の外周面に三次元的凹凸部40を有し、三次元的凹凸部40は、複数の単位面50と、単位面50を画成する境界稜線60と、境界稜線60同士が交わってできる交叉点部70とを有し、境界稜線60及び交差点部70は、単位面50よりも相対的に外側に位置し、単位面50は対向する交差点部70−70間で滑らかに凹む凹曲面形状とされ、単位面50は、持ち手部分31の周方向において隣接する単位面50との対比で持ち手部分31の軸方向に相対的にずれていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は持ち手部分の構造に関する。
人が手にもって操作する物には、掌や指先で当該物を持つための柄や取っ手その他の持ち手部分がある。これら持ち手部分には、滑り防止を目的として、滑り止め孔を複数設けたものや、ゴムその他の摩擦係数の大きな樹脂を組み込んで複合品としたものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかし、持ち手部分に滑り止め孔を設ける場合、持ち手部分を握ったときに掌のうち、滑り止め孔が当たる箇所においてのみ滑り効果が限定され、当該箇所にのみ圧迫が繰り返されるようになる。このため、長い間には皮膚表面の角質が硬く厚くなり、場合によってはその部分がたこになってしまう虞がある。
そして、持ち手部分に滑り防止に摩擦係数の大きな樹脂を組み込む場合は、持ち手部分は複合品となるから成形が面倒である。
いずれにしろ、持ち手部分のうち滑り止め孔の形成箇所や、摩擦係数の大きな樹脂が組み込まれている箇所を意識して持たないと滑り防止効果を得られない。このため、当該効果を得るためには、持ち手部分を使用者は意識して持つ必要が生じる。よってそれだけ作業性が低下する。
また、物によっては、持ち手部分を有する物品を極めて軽く把持したり、利き指数本でもって作業したりするようなデリケートな作業を要する場合があるが、このとき、指先の湾曲と持ち手部分の表面形状とがちょうど良く適合していないと、作業中にその物を落としてしまうようなことが考えられる。
なお、デリケートな作業を要する場合に用いられる物としては、歯ブラシ、ひげ剃り用のレザー、目元のメーキャップ用化粧用具であるマスカラブラシやリキッドアイライナー用のブラシ、眉を描くアイブロウペンシル、口紅を付けるリップブラシ、パウダーやリキッドを顔のメーキャップ用に付けるのに用いるパウダーブラシやファンブラシ等を挙げられる。
実開平7−39569号公報
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、持ち手部分を極めて軽く握ったり、利き指数本で持ったりする場合でも、持ち手部分がしっかりと掌や指先にフィットする持ち手部の構造を提供することにある。
そこで本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明は、持ち手部分を有する物品の作用部と一体にされた持ち手部分の構造であって、前記持ち手部分は、その外周面に三次元的凹凸部を有し、この三次元的凹凸部は、複数の単位面と、当該単位面を画成する境界稜線と、当該境界稜線同士が交わってできる交叉点部とを有し、前記境界稜線及び交差点部は、前記単位面よりも持ち手部分の
軸心から相対的に外側に位置し、前記単位面は、対向する交差点部間で滑らかに凹む凹曲面形状とされるとともに、前記持ち手部分の周方向において隣接する単位面との対比で持ち手部分の軸方向に相対的にずれていることを特徴とする。
三次元的凹凸部とは、平面的に凹凸ではなく立体的に凹凸という意味である。また三次元的凹凸部を構成する単位面は、その横断面や縦断面が湾曲やU乃至V形状の窪みとなって表れるものをいう。
したがって、本発明の持ち手部分の構造によれば、持ち手部分の外表面に三次元的凹凸部が形成されているので、三次元的凹凸部のない持ち手部分に比べ、手に取ったときに持ち手部分表面と掌や指先との密着度合いが高い。このため、使用者が持ち手部分を握ったり、又は利き指で持ったときに持ち手部分から伝わってくるフィット感が優れている。よって持ち手部分が掌や指先から離れにくい(滑りにくい)。
また三次元的凹凸部を持ち手部分の外表面のほぼ全域に形成しておくことで、どこを持っても掌や指先が持ち手部分から離れにくくなるので、当該効果を得るために持ち手部分の特定箇所を持たなければならないという意識を払拭できる。よって作業性を向上できる。
前記単位面の凹みの曲率半径は、平均的サイズの指球の曲率半径とされていると好適である。
前記作用部と、前記持ち手部分とは、螺合手段によって一体化するようにしてもよい。
前記持ち手部分には、持ち手部分を有する物品を一時的に使用しないときに、使用者のズボンのベルトやウエスト部分の上端縁、適宜のひもその他係止可能な部位や箇所に引っ掛ける係止部が形成されていると便利である。
本発明の持ち手部分によれば、フィット感が高く、また持ち手部分が掌や指先から離れにくいため、デリケートな作業を行う際に持ち手部分を介して微妙な感触が使用者に伝わってくる。したがって、当該物品を用いる対象がデリケートな人の皮膚等であってもその人に会った最適な力の入れ方で操作が可能である。
また、持ち手部分を軽く握っていても落下しにくい。また三次元的凹凸部を持ち手部分の外表面のほぼ全域に形成しておくことで、どこを持っても掌や指先が持ち手部分から離れにくくなるので、当該効果を得るために持ち手部分の特定箇所を持たなければならないという意識を払拭できる。よって作業性を向上できる。
以下、図面を参照して本発明に係る持ち手部分の構造の好適な実施形態を説明する。
図1〜図12を参照して実施例1を説明する。
この実施例1では本発明に係る持ち手部の構造を歯ブラシに適用した場合について開示する。
歯ブラシ1は、例えば合成樹脂や木材でできたものであり、作用部である植毛部20と、この植毛部20と一体に形成されかつ同軸で棒状をした持ち手部分31とを有する。
植毛部20には所定範囲にブラシ毛21が植毛されており、この部分に歯磨粉が付けられる。
持ち手部分31は、その両端を除き、外周面のほぼ全域に三次元的凹凸部40を有する。
また、持ち手部分31の先端、すなわち植毛部20に対し、歯ブラシ1の軸方向において反対側に位置する端部には、使用者が歯ブラシ1を一時的に持てないとき、例えば歯を磨く前後に顔を洗ったりうがいをしたりして両手が使えないような場合に、洗面台の適所に設けられたひも等に吊下するための係止部32が形成されている(図12参照)。係止部32は、縦断面で疑問符”?”のごとき形状にされている。なお、係止部32は無くてもよい。
三次元的凹凸部40とは、図1・図2・図5・図10等からわかるように、単位面50と、単位面50を多数画成する境界稜線60と、境界稜線同士が交わってできる交叉点部70とを構成要素とする立体的な凹凸部のことである。交叉点部70は、境界稜線同士60が線状に交叉している箇所である。なお、境界稜線60は、持ち手部分31の軸(長手)方向に蛇行して伸びているように見える。
要するに三次元的凹凸部40は、図9に示すような、頂点a・b・c及びdを結ぶほぼ四辺形の単位面50が多数組み合わされてなるものである。なおこの実施形体では、単位面50の四角形状は、図2・図5・図9に示すように、軸方向に長めの菱形状をしている。また単位面50は、境界稜線60を介して他の単位面50に隣接している。
そして、単位面50は、境界稜線60を構成する一定区間ab・bc・cd及びdaによって画成された面である。これら境界稜線60の一部である一定区間ab・bc・cd及びdaに引線された境界稜線のことをこの明細書では単位面の稜線といい、符号60ab・60bc・60cd及び60daで示す(図9参照)。
また、単位面50の頂点a・b・c及びdのうち、持ち手部分31の軸方向において植毛部20を上方に向けた場合における頂点aを上方頂点aといい、頂点cを下方頂点cといい、その場合において周方向左方に位置する頂点bを左方頂点bといい、右方に位置する頂点dを右方頂点dという。
上方頂点aと下方頂点cとは、同一径の仮想円C1上に位置する(図10参照)。そして、左方頂点bと右方頂点dとは、別の同一径の仮想円C2上に位置する(図11参照)。
仮想円C1の半径r1と仮想円C2の半径r2とが、単位面50の凹みの曲率半径となる。好ましくは、仮想円C1の半径r1が、使用者(例えば日本人)の平均的サイズの指球(指端の腹面のこと)の長手方向における曲率半径と合致し、仮想円C2の半径r2が同じく指球の幅方向における曲率半径に合致されていると好適である。
換言すると、単位面50は、対向する頂点a−c間でその中央点を最下部にして滑らかに凹み(図10参照)、対向する頂点b−d間でもその中央点を最下部にして滑らかに凹んでいる(図11参照)。なお、単位面50のうち、頂点a−c間で中央に位置する点と頂点b−d間で中央に位置する点とは同じであり、符号mで示すとともに以下中央点という。
各頂点a〜dは、頂点といっても点ではなく幾分湾曲されている。よって、単位面50を構成する単位面の稜線60ab・60bc・60cd・60da、延いては境界稜線6
0は、曲線と直線とからなる線といえる。
また、単位面50の稜線60ab・60bc・60cd・60da並びに頂点a・b・c・dは、単位面50における実際の面となる部分、換言すれば稜線60ab・60bc・60cd・60daによって囲繞されている部分(以下実面部)50’(図9〜図11参照)よりも、持ち手部分31の軸心C(図1及び図8参照)から相対的に外側に位置する(凸となっている)。
さらに、単位面50は、持ち手部分31の周方向において隣接する単位面50と持ち手部分31の軸方向において対角線acの長さの二分の一の長さ分、相対的にずれている(図1及び図5参照)。
一方、単位面の稜線60ab・60bc・60cd・60daは、上方頂点a及び下方頂点cの側の端で最も外方に突出し、各稜線60ab・60bc・60cd・60daの中間に行くに従って軸心Cからの距離が減少するようになっている(図8〜図11参照)。すなわち単位面50を軸方向に投影したときに上方頂点a及び下方頂点cとが重なり、幅方向に投影したときに左方頂点b及び右方頂点dが重なる。
また、対角線acは、対角線bdと立体交叉し、対角線bdよりも軸心Cから外側に位置するようになっている。このような位置関係にあることから、四辺形abcdは、同一平面上にない面、すなわち湾曲乃至折れ曲がった面となっているといえる。
単位面50としての菱形寸法は、平面で見た場合の周方向における対角線(以下、周方向対角線)bdの長さをWとし(図11参照)、同じく平面で見た場合の軸方向における対角線(以下、軸方向対角線)acの長さをLとすると(図10参照)、W及びLはそれぞれ単位面50を平面で見た場合において、歯ブラシ1の周方向における単位面50の最大巾及び歯ブラシ1の軸方向における最大長さとなる。
そして軸方向対角線acの長さLと軸方向対角線acに沿った単位面50の縦断面での実際の長さL’(図10参照)とが異なること、並びに周方向対角線bdの長さWと周方向対角線bdに沿った単位面50の横断面での実際の長さW’(図11参照)とが異なることは、前述した説明から明らかである。
よって、単位面50は、図8・図10及び図11に示すように、その断面が湾曲やU乃至V形状の窪みとなって表れる。
したがって、このような単位面50を多数有する三次元的凹凸部40が形成されている持ち手部分31の横断面は、図6〜図8に示すように軸心C側に凹む凹曲辺からなるほぼ四角形状になるとともに、当該四角形状断面の各頂点は、幾分、丸みが付けられている。
なお、単位面の具体的寸法は次の通りである。
単位面の周方向対角線長さW:10mm〜12mm
単位面の軸方向対角線長さL:20mm〜22mm
頂点aの角度:60°
頂点bの角度:120°
頂点cの角度:60°
頂点dの角度:120°
単位面の稜線60ab・60bc・60cd・60daの長さ:10〜12mm
仮想円C1の半径r1:19mm〜24mm
仮想円C1の半径r2:19mm〜24mm
このような三次元的凹凸部40を構成する多数の単位面50は、それらの一つ一つが滑らかに凹む凹曲面形状とされているばかりか、三次元的凹凸部40は、使用者(例えば日本人)の平均的サイズの指球(指端の腹面のこと)の長手方向における曲率半径と合致し、仮想円C2の半径r2が同じく指球の幅方向における曲率半径に合致されているので、持ち手部分31を手にしたときの感触がよく、また良く馴染む。
したがって、三次元的凹凸部40を有する構造の持ち手部分31を使用者が握ったり(図3参照)、又は利き指で持ったとき(図4参照)に、持ち手部分31から伝わってくるフィット感は優れたものになる。
持ち手部分31は、このようにフィット感に優れているので、持ち手部分に三次元的凹凸部40のない持ち手部分に比べ、持ち手部分31を手に取ったときに持ち手部分31の表面と掌(利き指)との密着度合いが高まり、持ち手部分31が掌や指から滑りにくくなるので離れにくい。よって、持ち手部分31を軽く握っていても落下しにくい。
また持ち手部分31を介して微妙な感触が使用者に伝わってくる。したがって、敏感な歯肉にブラシが当たる場合でも、その人に会った最適かつ微妙な力の入れ具合が可能である。
さらに、単位面50は、持ち手部分31の外周面のほぼ全域に多数形成されているので、持ち手部分31のどこを持っても滑り防止効果を奏する。この結果、どこを持っても掌や指先が持ち手部分から離れにくくなるので、当該効果を得るために持ち手部分の特定箇所を持たなければならないという意識を払拭できる。よって、持ち手部分の特定箇所でなければ滑り防止効果を得られない従来の持ち手部分に比べ、使い勝手が向上し、作業性が向上する。
図13を参照して実施例2を説明する。
実施例2にあっては本発明の持ち手部の構造をひげ剃り用のレザーの持ち手部に適用したものであり、持ち手部分は実施例1と同一である。よって同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
ひげ剃り用のレザー1Aは、作用部であるレザー部20Aと、レザー部20Aと一体に形成された持ち手部分31Aとを有する。
実施例2にあっても実施例1と同様、三次元的凹凸部40により持ち手部分31Aを握ったり又は利き指で持ったときのフィット感が極めて優れているといえる。よって、使用者が持ち手部分31Aを軽く握る場合でも、又は利き指数本でもって作業する場合でも持ち手部分31Aが掌から離れにくい。
このため、レザーを使用してヒゲを剃るシェービングを行う際に微妙な力具合による調整ができる。したがって好適なシェービングが可能であると供に、持ち手部分を軽く握っていても落下しにくくすることができる。
図14を参照して実施例3を説明する。
実施例3にあっては、本発明の持ち手部の構造を、睫毛に塗布して睫毛を濃く長くみせ、目の印象を強める目的で用いられるアイメイクアップ化粧品の一つであるマスカラを睫毛に塗布するマスカラブラシの持ち手部に適用したものである。
当該持ち手部分は、実施例1や実施例2と同一である。よって同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
マスカラブラシ1Bは、作用部であるブラシ部20Bと、ブラシ部20Bと一体に同軸上に形成された持ち手部分31Bとを有する。
ブラシ部20Bは、棒状をした先端部の所定領域に多数の短寸ブラシ21Bを有する。
持ち手部分31Bは、直径でブラシ部20Bの4倍ほどの大きさでかつブラシ部20Bよりもわずかに短めであり、大凡、人の指3本程度の長さである。そしてその表目には、実施例1や実施例2と同様、三次元的凹凸部40が形成されている。
マスカラブラシ1Bによりマスカラを睫毛に塗布するときは、持ち手部分31Bを利き指で持ち、ブラシ部20Bをマスカラの入っているマスカラ容器100内にその開口100aから入れる。これによりブラシ部20Bの短寸ブラシ21Bにマスカラが付くので、マスカラブラシ1Bをマスカラ容器100から取り出して、短寸ブラシ21Bについたマスカラを睫毛に塗る。
実施例3にあっても持ち手部分31Bには三次元的凹凸部40が形成されているので、これを利き指で持ったときの指に持ち手部分31Bがフィットする感覚が極めて優れているといえる。よって、使用者はマスカラブラシ1Bを扱い易く感じるだけでなく、持ち手部分31Bが指から離れにくくなる。
このため、マスカラブラシ1Bでマスカラを睫毛に塗る際に微妙な力具合による調整ができるので、好適なマスカラの塗布が可能である。
なお、実施例3の応用例として白目や目の形をくっきり大きく見せるための、アイラインを縁取りする道具であってマスカラブラシと形態が似ているリキッドアイライナーの持ち手部分にも適用できるのは勿論である。
リキッドアイライナーとマスカラブラシの違いは、マスカラブラシのブラシ部分がリキッド状の顔料を塗布するための筆部になっているという点だけである(図15参照)。なお、図15において筆部を符号21bで示し、マスカラブラシと同一の他の部分にはマスカラブラシに付けた符号と同一の符号を付して説明を省略する。
図16を参照して実施例4を説明する。
実施例4にあっては、本発明の持ち手部の構造を、棒状の柄の部分を有するメーキャップ用化粧用具に適用したものである。棒状の柄の部分を有するメーキャップ用化粧用具としては、眉を描くためのアイブロウペンシル、パウダーを肌の凹凸に隙間なく埋めてキメ肌をつくるための柔らめのブラシを有するパウダーブラシ、グラデーションを入れるためのファンブラシ、口紅を塗るためのリップブラシ等を挙げられる。
図16はアイブロウペンシル1Cを例示する。
アイブロウペンシル1Cは、作用部である芯先20Cと、持ち手部分である柄31Cとからなる。柄31Cに本発明の持ち手部の構造が適用されている。よって実施例1〜実施例3と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
実施例4にあっても柄31Cには三次元的凹凸部40が形成されているので、これを利き指で持ったときの指に柄31Cがフィットする感覚が極めて優れているといえる。よっ
て、使用者はアイブロウペンシル1Cが扱い易く感じるだけでなく柄31Cが指から離れにくい。
このため、アイブロウペンシル1Cで眉を描く際に微妙な力具合による調整ができるので、好適な眉を描くことが可能である。
なお、図16では、棒状の柄の部分を有するメーキャップ用化粧用具としてアイブロウペンシルを例示したが、棒状の柄の部分を有する同様のメーキャップ用化粧用具である前記パウダーブラシ、ファンブラシ、リップブラシにも適用でき、その場合、アイブロウペンシル1Cの芯先20cの代わりに柄31Cの先端に筆状のブラシがついているだけの違いでしかなく、微妙な力具合による調整をしながら化粧ができる点では同じといえる。
図17を参照して実施例5を説明する。
実施例5にあっては、本発明の持ち手部の構造を、両刃カミソリの持ち手部に適用したものである。
両刃カミソリ1Dは、作用部である刃部20Dと、持ち手部分である柄31Dとからなる。柄31Dに本発明の持ち手部の構造が適用されている。よって実施例1〜実施例4と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
実施例5にあっても柄31Dには三次元的凹凸部40が形成されているので、これを利き指で持ったときの指に柄31Dがフィットする感覚が極めて優れているといえる。よって、使用者は両刃カミソリ1Dが扱い易く感じるだけでなく柄31Dが指から離れにくい。
図18を参照して実施例6を説明する。
実施例6にあっては、本発明の持ち手部の構造を、カールアイロンの持ち手部に適用したものである。
図18はカールアイロン1Eを例示する。
カールアイロン1Eは、作用部であるこて部20Eと、持ち手部分である柄31Eとからなる。柄31Eに本発明の持ち手部の構造が適用されている。よって実施例1〜実施例5と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
実施例6にあっても柄31Eには三次元的凹凸部40が形成されているので、これを利き指で持ったときの指に柄31Eがフィットする感覚が極めて優れているといえる。よって、使用者はカールアイロン1Eで髪にアイロンをかける場合に扱い易く感じるだけでなく柄31Eが指から離れにくい。
本発明は上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範疇において種種変更を加え得ることは勿論である。なお、上記実施例以外にもヘアーブラシの持ち手部に本発明を適用することも考えられる。要するに本発明は、デリケートな作業を要する物品に持ち手部があれば、当該持ち手部に適用することが可能である。また、実施例3以降の物品には、それらの持ち手部に係止部32が無いものを開示したがあってもよいのは勿論である。
本発明に係る持ち手部分の実施例1を示し、歯ブラシに適用した場合を示す斜視図である。 図1の側面図である。 図1の持ち手部分をその持ち手部分で把持している状態を示す斜視図である。 図1の持ち手部分の持ち手部分を親指・人差し指・中指で持っている状態を示す斜視図である。 図4の要部拡大側面図である。 図3の要部横断面図である。 図4の要部横断面図である。 図2のVIII−VIII線拡大断面図である。 持ち手部分の三次元的凹凸部を形成する単位面の平面図である。 図9のX−X線断面図である。 図9のXI−XI線断面図である。 図1の歯ブラシをひもに吊下している状態を示す斜視図である。 本発明に係る持ち手部分の実施例2を示し、剃り用のレザーに適用した場合を示す斜視図である。 本発明に係る持ち手部分の実施例3を示し、マスカラブラシに適用した場合を示す斜視図である。 実施例3の応用例を示し、リキッドアイライナーに適用した場合を示す斜視図である。 本発明に係る持ち手部分の実施例4を示し、アイブロウペンシルに適用した場合を示す斜視図である。 本発明に係る持ち手部分の実施例5を示し、両歯カミソリに適用した場合を示す斜視図である。 本発明に係る持ち手部分の実施例6を示し、カールアイロンに適用した場合を示す斜視図である。
符号の説明
1 歯ブラシ
1A レザー
1B マスカラブラシ
1C アイブロウペンシル
1D 両刃カミソリ
1E カールアイロン
20 植毛部(作用部)
20A レザー部(作用部)
20B ブラシ部(作用部)
20C 芯先(作用部)
20D 刃部(作用部)
20E こて部(作用部)
21 ブラシ毛
21B 短寸ブラシ
21b 筆部
31 持ち手部分
31A 持ち手部分
31B 持ち手部分
31C 柄(持ち手部分)
31D 柄(持ち手部分)
31E 柄(持ち手部分)
32 係止部
40 三次元的凹凸部
50 単位面
60 境界稜線
60ab 稜線
60bc 稜線
60cd 稜線
60da 稜線
70 交差点部
100 マスカラ容器
100a 開口
31A 持ち手部分
31C 持ち手部分
C 軸心
C1 仮想円
C2 仮想円
L 軸方向対角線長さ
L’単位面の縦断面での実際の長さ
W 周方向対角線長さ
W’単位面の横断面での実際の長さ
a 上方頂点
b 左方頂点
c 下方頂点
d 右方頂点
ab 一定区間
bc 一定区間
cd 一定区間
da 一定区間
abcd 四辺形
ac 軸方向対角線
bd 周方向対角線
m 中央点
r1 仮想円C1の半径
r2 仮想円C2の半径

Claims (15)

  1. 持ち手部分を有する物品の作用部と一体にされた持ち手部分の構造であって、前記持ち手部分は、その外周面に三次元的凹凸部を有し、この三次元的凹凸部は、複数の単位面と、当該単位面を画成する境界稜線と、当該境界稜線同士が交わってできる交叉点部とを有し、前記境界稜線及び交差点部は、前記単位面よりも持ち手部分の軸心から相対的に外側に位置し、前記単位面は、対向する交差点部間で滑らかに凹む凹曲面形状とされるとともに、前記持ち手部分の周方向において隣接する単位面との対比で持ち手部分の軸方向に相対的にずれていることを特徴とする持ち手部分の構造。
  2. 前記単位面の凹みの曲率半径は、平均的サイズの指球の曲率半径とされていることを特徴とする請求項1に記載の持ち手部分の構造。
  3. 前記三次元的凹凸部は、持ち手部分の外周面のほぼ全域に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の持ち手部分の構造。
  4. 前記持ち手部分には、持ち手部分を有する物品を一時的に使用しないときに、使用者のズボンのベルトやウエスト部分の上端縁その他係止可能な部位に引っ掛ける係止部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の持ち手部分の構造。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の持ち手部の構造が適用された歯ブラシ。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の持ち手部の構造が適用されたひげ剃り用のレザー。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の持ち手部の構造が適用されたメーキャップ用化粧用具であるマスカラブラシ。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載の持ち手部の構造が適用されたメーキャップ用化粧用具であるアイライナー。
  9. 請求項1〜4のいずれかに記載の持ち手部の構造が棒状の柄の部分に適用されたメーキャップ用化粧用具。
  10. 前記メーキャップ用化粧用具はアイブロウペンシルであることを特徴とする請求項9に記載のメーキャップ用化粧用具。
  11. 前記メーキャップ用化粧用具はパウダーブラシであることを特徴とする請求項9に記載のメーキャップ用化粧用具。
  12. 前記メーキャップ用化粧用具はファンブラシであることを特徴とする請求項9に記載のメーキャップ用化粧用具。
  13. 前記メーキャップ用化粧用具はリップブラシであることを特徴とする請求項9に記載のメーキャップ用化粧用具。
  14. 請求項1〜4のいずれかに記載の持ち手部の構造が適用された両刃カミソリ。
  15. 請求項1〜4のいずれかに記載の持ち手部の構造が適用されたカールアイロン。
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