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JP3738721B2 - 組電池電圧検出回路 - Google Patents

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JP3738721B2 JP2001306612A JP2001306612A JP3738721B2 JP 3738721 B2 JP3738721 B2 JP 3738721B2 JP 2001306612 A JP2001306612 A JP 2001306612A JP 2001306612 A JP2001306612 A JP 2001306612A JP 3738721 B2 JP3738721 B2 JP 3738721B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、組電池電圧検出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気自動車、ハイブリッド車では、走行エネルギーとして用いる電力を蓄電する高圧大容量の二次電池が用いられ、燃料電池車でも燃料電池出力変動のバッファとして高圧大容量の二次電池の使用が好適と考えられる。
【0003】
上記用途において、二次電池は単位セル(以下単にセルともいう)を多数縦続してなる組電池構成で用いられ、組電池の管理計測のために、1乃至連続して縦続された所定個数のセルごとにモジュール(電池モジュールともいう)として区分し、各モジュールの電圧(以下、モジュール電圧ともいう)が差動増幅回路により計測される。
【0004】
差動増幅回路個数の節減のためにマルチプレクサを用いることが通常であるが、この場合、マルチプレクサのスイッチング素子が短絡故障状態となると、ある電池モジュールの電圧を差動増幅回路に読み込むためにオンした場合、このオンされたスイッチング素子と上記短絡故障状態でオンしているスイッチング素子とにより電池モジュールが短絡されてしまうというを問題があるため、マルチプレクサの各入力端をそれぞれ短絡保護用の抵抗素子を通じて電池モジュールの各電極に個別接続するのが通常である。以下、この形式の組電池電圧検出回路を直接計測式マルチプレクサ型組電池電圧検出回路ともいうものとする。
【0005】
また、特開平11−248755号公報は、フライングキャパシタを用いた電圧検出技術を提案している。このフライングキャパシタ式電圧検出回路では、まず、一対の入力側サンプリングスイッチをオンしてモジュールの両端をフライングキャパシタの両端に接続してモジュール電圧をコンデンサにサンプルホールドする。次に、入力側サンプリングスイッチをオフした後で一対の出力側サンプリングスイッチをオンしてフライングキャパシタの蓄電電圧が差動増幅回路の一対の入力端子間に印加される。以下、この形式の組電池電圧検出回路をフライングキャパシタ式マルチプレクサ型組電池電圧検出回路ともいうものとする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来のフライングキャパシタ式マルチプレクサ型組電池電圧検出回路は、説明しない種々の利点をもつものの、マルチプレクサに加えて、フライングキャパシタと差動増幅回路との間にもスイッチング素子を直列接続する必要があるが、車両用高圧組電池への利用では、これらスイッチング素子として、一対の主電極電位に対して制御電極電位を独立に設定することができる高価なフォトMOSトランジスタを用いる必要があり、更に、フローティング状態のフライングキャパシタの蓄電電圧を差動増幅回路に読み込む動作を行う際に種々の浮遊容量や寄生容量を通じて混入するノイズ電圧を低減するためにフライングキャパシタの容量を大きく設定する必要があった。
【0007】
その結果、フライングキャパシタ式組電池電圧検出回路では、可能なフライングキャパシタ充電期間中にマルチプレクサに電池モジュールを十分に読み出すために電池モジュールとマルチプレクサとの間に配置される抵抗素子の抵抗値を、上記直接計測式組電池電圧検出回路のそれに比較して1%以下、通常は0.2%程度と大幅に小さくする必要があり、短絡保護用の抵抗素子によるマルチプレクサのスイッチング素子短絡保護効果を十分に発揮することができないという問題があった。たとえば、自動車用組電池に設けるフライングキャパシタ式組電池電圧検出回路では、上記短絡保護用の抵抗素子の抵抗値は1kΩ程度とされる。
【0008】
これに対して、前述の直接計測式マルチプレクサ型組電池電圧検出回路は、フライングキャパシタ式に比較してフォトMOSトランジスタの必要個数が少ない上に、浮遊状態のフライングキャパシタを用いないため、種々の寄生容量や浮遊容量(たとえばラインなどの)を通じてのノイズ電圧侵入抑止をあまり考慮する必要がなく、たとえば、自動車用組電池に設けるフライングキャパシタ式組電池電圧検出回路において、上記短絡保護用の抵抗素子の抵抗値を100kΩ程度に設定することができ、十分に短絡保護効果を奏することができる。
【0009】
しかし、この直接計測式組電池電圧検出回路では、それぞれ異なる電位を有する各電池モジュールの電圧が順番に入力される差動増幅回路の入力絶対電位が電池モジュールの選択につれて大きな電圧幅で変化するために、回路保護のためにこの差動増幅回路の入力抵抗値をたとえば数MΩ以上といった高入力インピーダンスに設定する必要があり、その結果、差動増幅回路の入力端とマルチプレクサとを接続する信号ラインは、電池モジュール側からも差動増幅回路側からも高抵抗値の抵抗素子により略浮き上がる状態となって、この信号ラインは、寄生容量や浮遊容量を通じて侵入する種々のノイズ電圧により電位変動するという問題が生じた。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、マルチプレクサの短絡保護機能を低下させることなく、侵入ノイズの悪影響を低減可能な直接計測式組電池電圧検出回路を提供することをその目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の組電池電圧検出回路は、直列接続されて組電池を構成する複数の電池モジュールの各電極端子に各一端が個別接続される所定数の抵抗素子からなる抵抗素子回路と、所定の高入力抵抗値を有する一対の入力端を有する差動増幅回路と、前記各抵抗素子の他端と前記差動増幅回路の前記入力端とを個別接続する複数のスイッチング素子を有するとともに、前記スイッチング素子の一対を順番にオンさせて前記各電池モジュールの電圧を前記差動増幅回路に順次出力するマルチプレクサとを備える組電池電圧検出回路において、前記マルチプレクサを通じて前記電池モジュールの電圧が順次に印加される少なくとも一個のコンデンサを有して両端が前記差動増幅回路の前記一対の入力端にスイッチを介することなく個別に直結されるコンデンサ回路を有するので、マルチプレクサの短絡保護機能を低下させることなく、侵入ノイズの悪影響を低減可能な直接計測式組電池電圧検出回路を実現することができる。
【0012】
更に詳しく説明すると、上記コンデンサ回路のコンデンサは、まず、電池モジュールとマルチプレクサとの間の抵抗素子の抵抗値及び差動増幅回路の入力抵抗値として大きな値を採用しても、マルチプレクサと差動増幅回路の入力端とを接続する信号ライン対に接続されるキャパシタンスが、上記コンデンサ回路によって大幅に増大する。上記キャパシタンスは、マルチプレクサと差動増幅回路とを接続する信号ラインに結合する寄生容量や浮遊容量に対して直列接続あるいは並列接続となるので、これら寄生容量や浮遊容量を通じて信号ラインに導入されるノイズ電圧は、これら寄生容量や浮遊容量に対して格段に大容量(50倍以上)である上記キャパシタンスに分配され、その結果、信号ラインのノイズ電圧を大幅に低減することができる。
【0013】
また、上記コンデンサの追加により、上記した信号ラインのノイズ電圧を増大することなく差動増幅回路の入力抵抗を増大することができるので、差動増幅回路を、その入力端の大きな電位変化から保護することができる。更に説明すると、たとえばオペアンプ型差動増幅回路では、電圧増幅器の真の正負入力端の電位はほとんど同電位であり、かつ、所定電位に固定される。したがって、この真の正負入力端と差動増幅回路の一対の入力端間を接続する入力抵抗の抵抗値が小さいと、差動増幅回路の一対の入力端の電位が変動するたびにこれら入力抵抗に大きな電流が流れ、種々の悪影響が生じる。また、帰還抵抗の抵抗値も小さくせざるをえないために、差動増幅回路の電力消費も増大する。その上、上記真の正負入力端の電位を固定するための定電圧電源回路の出力インピーダンスも小さくする必要があり、電力消費合計は一層増大する。本構成によれば、これらの問題を一掃することができる。
【0014】
また、ノイズ電圧による上記信号ラインの電位変動抑止のために電池モジュールとマルチプレクサとの間の短絡保護用の抵抗素子の抵抗値を減少させる必要がないので、これら短絡保護用の抵抗素子の抵抗値を大きく設定してマルチプレクサのスイッチング素子の短絡故障時の電池モジュール保護機能を強化することができる。
【0015】
更に、短絡保護用の抵抗素子の抵抗値及び上記信号ライン対間の合計キャパシタンスをそれぞれ大きくすることができるので、これら抵抗素子とコンデンサとにより構成されるRCローパスフィルタ回路の遮断周波数を低下させて、電池モジュールの電圧に重畳する外部ノイズ電圧(たとえば組電池が電流供給する電気負荷のスイッチングノイズなど)が信号ラインに侵入するのを大幅に抑止することができる。
【0016】
請求項2記載の組電池電圧検出回路は、直列接続されて組電池を構成する複数の電池モジュールの各電極端子に各一端が個別接続される所定数の抵抗素子からなる抵抗素子回路と、所定の高入力抵抗値を有する一対の入力端を有する差動増幅回路と、
前記各抵抗素子の他端と前記差動増幅回路の前記入力端とを個別接続する複数のスイッチング素子を有するとともに、前記スイッチング素子の一対を順番にオンさせて前記各電池モジュールの電圧を前記差動増幅回路に順次出力するマルチプレクサとを備える組電池電圧検出回路において、
各コンデンサの両端が前記抵抗素子を通じて前記各電池モジュールの両端に個別接続される複数のコンデンサを含むコンデンサ回路を有するので、マルチプレクサの短絡保護機能を低下させることなく、侵入ノイズの悪影響を低減可能な直接計測式組電池電圧検出回路を実現することができる。
【0017】
更に詳しく説明すると、これら抵抗素子の抵抗値の増大により上記短絡保護効果を向上するとともに、上記コンデンサ回路の追加により、短絡保護用の抵抗素子とコンデンサ回路のコンデンサで構成されるRCローパスフィルタ回路の遮断周波数を低下させて、電池モジュールの電圧に重畳する外部ノイズ電圧(たとえば組電池が電流供給する電気負荷のスイッチングノイズなど)がマルチプレクサを通じて信号ラインに侵入するのを大幅に抑止することができる。
【0018】
また、電池モジュールの電圧をマルチプレクサを通じて差動増幅回路に出力しない期間中に、この電池モジュールは、短絡保護用の抵抗素子を通じて自己と並列接続されたコンデンサを充電することができるので、短絡保護用の抵抗素子の抵抗値を一層増大することができる。
【0019】
更に、このコンデンサの蓄電電圧を差動増幅回路に読み出すことができるので、短絡保護用の抵抗素子の抵抗値を増大しても。オン時過渡期間を短縮することができる。
【0020】
請求項3記載の構成は請求項1又は2記載の組電池電圧検出回路において更に、50kΩ〜5MΩの抵抗値をそれぞれ有して前記電池モジュールの両端に接続される一対の前記抵抗素子と、前記一対の抵抗素子並びに前記マルチプレクサを通じて前記電池モジュールの電圧が印加される前記コンデンサ回路とからなる回路のCR時定数は、1〜100msecに設定され、所定番目の前記スイッチング素子対のオフ時過渡期間は、次にオンされる前記スイッチング素子対のオン時過渡期間に対してオーバーラップして配置されていることを特徴としている。
【0021】
上記した請求項1、2記載の発明の共通の問題点は、コンデンサ回路のコンデンサのキャパシタンス及び短絡保護用の抵抗素子の抵抗値を増大することにより、上記CRローパスフィルタ回路の時定数が増大して、一つの電池モジュールのモジュール電圧を読み出すのに要する必要時間が大幅に長くなることである。すなわち、上記コンデンサの追加により、マルチプレクサのスイッチング素子のオン開始からコンデンサ回路の蓄電電圧が電池モジュールのモジュール電圧に略達するまでの必要時間が増大し、その結果、数百の電池モジュールで構成される組電池において、各電池モジュール電圧をすべて読み出すのに時間がかかり、各モジュール電圧の合計からなる組電池電圧を一回検出し終える間に組電池電圧が変動してしまうなどの弊害が憂慮されることである。
【0022】
そこで、本構成では、順次選択されるマルチプレクサのスイッチング素子対の一つのターンオフ期間(オフ時過渡期間)と次にオンされるスイッチング素子対のターンオン期間(オン時過渡期間)とをオーバーラップさせる。これにより、電池モジュールの読み出しに必要な必要時間を大幅に低減でき、上記問題を解決することができる。
【0023】
請求項4記載の構成は請求項1又は2記載の組電池電圧検出回路において更に、前記コンデンサ回路のコンデンサを短絡するリセットスイッチを有することを特徴としている。
【0024】
これにより、上記コンデンサの電荷消去時間を短縮することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のコンデンサ式電圧検出回路の好適な態様を以下の実施例により詳細に説明する。
【0026】
【実施例1】
(回路構成)
本発明を適用する組電池の電圧検出装置を図1に示す回路図を参照して説明する。
【0027】
1はハイブリッド電気自動車用の走行動力蓄電用のバッテリ(組電池)、2は短絡保護用の抵抗素子群、3はマルチプレクサ、4は1個のコンデンサC1からなるコンデンサ回路、5は差動増幅回路である。
【0028】
バッテリ1は、14個の電池モジュールVB1〜VB14を直列接続してなる。
【0029】
抵抗素子群2は、各一端が組電池1の最高電位端、最低電位端、各電池モジュール接続端に個別接続される合計15個の短絡保護用の抵抗素子R10〜R17、R21〜R27からなる。 マルチプレクサ3は、各一端が抵抗素子R10〜R17、R21〜R27の各他端に個別接続される合計15個のスイッチング素子SSR10〜SSR17、SSR21〜SSR27からなる。奇数番目のスイッチング素子はマルチプレクサ3の第一の出力端M1に、偶数番目のスイッチング素子はマルチプレクサ3の第二の出力端M2に個別接続されている。
【0030】
差動増幅回路5は、オペアンプ50、定電圧回路51、入力抵抗R30、R31、帰還抵抗R32、電位設定抵抗R33、出力抵抗R34をもつ通常のオペアンプ電圧増幅回路であって、
定電圧回路51は、2.5Vの基準電圧を抵抗R33を通じてオペアンプ50の+入力端に印加している。差動増幅回路5の一対の入力端X、Yは、信号ラインL1、L2を個別に通じてマルチプレクサ2の一対の出力端M1、M2に接続されている。
【0031】
コンデンサ回路4のコンデンサC1の両端は、信号ラインL1、L2に個別接続されている。
(基本動作説明)
図1の回路の基本動作を以下に説明する。
【0032】
各電池モジュールVB1〜VB14のうちの一つの電池モジュールの電圧を、マルチプレクサ3の該当するスイッチング素子対をオンすることにより信号ラインL1、L2間に読み出す。
【0033】
コンデンサC1のキャパシタンスは0.001μF、各抵抗素子R10〜R17、R21〜R27の抵抗値は100kΩに設定されており、それらのCR時定数の2倍程度に設定された所定のオン時過渡期間Tonを経過した後、コンデンサC1の蓄電電圧は今回読み出されたモジュール電圧に略達する。
【0034】
その後に設定された電圧読み出し期間Trに、差動増幅回路5の出力電圧を受け取る図示しないADコンバータが差動増幅回路5の出力電圧のサンプリングを行いデジタル信号に変換する。
【0035】
その後、上記オン状態になっているマルチプレクサ3の該当するスイッチング素子対をオフすることにより、コンデンサC1の蓄電電圧を差動増幅回路5の入力端子X、Y間の抵抗を通じて放電する。上記オフ動作の開始時点から上記CR時定数の2倍程度に設定された所定のオフ時過渡期間Toffを経過すると、コンデンサC1の蓄電電圧はほぼ完全に放電される。
【0036】
上記モジュール電圧読み出しサイクルを、各電池モジュールごとに順番に実施することにより、各電池モジュールの電圧が順次マルチプレクサに読み出される。この読み出し動作を図2に示す。
【0037】
(変形態様)
図2の変形態様を図3に示す。
【0038】
この変形態様では、時間的に隣接して読み出される2つのモジュール電圧読み出しサイクルの1周期Tのオン時過渡期間Tonとオフ時過渡期間Toffとが完全にオーバーラップされる。これにより、モジュール電圧読み出しサイクル時間Tを短縮することができる。
【0039】
本構成によれば、既に説明した請求項1記載の作用効果を奏することができる。
【0040】
(変形態様)
図1の変形態様を図4に示す。
【0041】
この変形態様では、オフ時過渡期間Toffにおいて、リセットスイッチRがオンされるので、コンデンサC1の残留蓄電電圧は速やかにほうでんされ、その結果、オフ時過渡期間Toffを短縮することができる。
【0042】
【実施例2】
本発明の他の実施例の組電池電圧検出回路を図5を参照して以下に説明する。
【0043】
この実施例は、図1に示す実施例1の組電池電圧検出回路のコンデンサ回路4をコンデンサ回路4’に変更したものである。
【0044】
このコンデンサ回路4’は、電池モジュール数に等しい個数のコンデンサCからなり、各コンデンサCは、マルチプレクサ3の各入力端間に接続され、結果として各コンデンサCは抵抗素子群2を通じて各電池モジュールVB1〜VB14と個別に並列接続されている。
【0045】
このようにすれば、ある電池モジュールについて説明すれば、この電池モジュールの電圧をマルチプレクサ3を通じて差動増幅回路5に出力しない期間中に、この電池モジュールは、短絡保護用の抵抗素子を通じて自己と並列接続されたコンデンサCを充電することができるので、短絡保護用の抵抗素子の抵抗値を一層増大することができる。更に、コンデンサCの蓄電電圧を差動増幅回路5に読み出すことができるので、短絡保護用の抵抗素子の抵抗値を増大しても。オン時過渡期間を短縮することができる。なお、図1のコンデンサC1は、マルチプレクサ3のスイッチング素子の短絡故障に備えて高耐圧とする必要があるが、図5のコンデンサCの耐圧設定にこのような考慮は必要がないので、コンデンサCは大幅に製造コストを低減でき多数設ける不利を軽減することができる。
【0046】
(変形態様)
上記各実施例では、1個の差動増幅回路5にすべての電池モジュールの電圧を順次読み出したが、その代わりに複数の差動増幅回路を設け、組電池の各電池モジュールを複数のグループに分割して各グループごとに異なる差動増幅回路で電圧検出することももちろん可能である。
【0047】
なお、この場合、2つの差動増幅回路で、組電池の電位順に奇数番目の電池モジュールと偶数番目の電池モジュールとを別々に電圧検出してもよく、4つの差動増幅回路で、N番目の電池モジュールと、N+1番目の電池モジュールと、N+2番目の電池モジュールと、N+3番目の電池モジュールとを別々に電圧検出してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の組電池電圧検出回路を示す回路図である。
【図2】図1のマルチプレクサの動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【図3】図1のマルチプレクサの動作タイミングの変形態様を示すタイミングチャートである。
【図4】実施例1の変形態様を示す回路図である。
【図5】実施例2の組電池電圧検出回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1 バッテリ
2 抵抗素子群
3 マルチプレクサ
4 コンデンサ回路
5 差動増幅回路

Claims (4)

  1. 直列接続されて組電池を構成する複数の電池モジュールの各電極端子に各一端が個別接続される所定数の抵抗素子からなる抵抗素子回路と、
    所定の高入力抵抗値を有する一対の入力端を有する差動増幅回路と、
    前記各抵抗素子の他端と前記差動増幅回路の前記入力端とを個別接続する複数のスイッチング素子を有するとともに、前記スイッチング素子の一対を順番にオンさせて前記各電池モジュールの電圧を前記差動増幅回路に順次出力するマルチプレクサと、
    を備える組電池電圧検出回路において、
    前記マルチプレクサを通じて前記電池モジュールの電圧が順次に印加される少なくとも一個のコンデンサを有し、前記コンデザの両端は、前記差動増幅回路の前記一対の入力端にスイッチを介することなく個別に直結されるコンデンサ回路を有することを特徴とする組電池電圧検出回路。
  2. 直列接続されて組電池を構成する複数の電池モジュールの各電極端子に各一端が個別接続される所定数の抵抗素子からなる抵抗素子回路と、
    所定の高入力抵抗値を有する一対の入力端を有する差動増幅回路と、
    前記各抵抗素子の他端と前記差動増幅回路の前記入力端とを個別接続する複数のスイッチング素子を有するとともに、前記スイッチング素子の一対を順番にオンさせて前記各電池モジュールの電圧を前記差動増幅回路に順次出力するマルチプレクサと、
    を備える組電池電圧検出回路において、
    各コンデンサの両端が前記抵抗素子を通じて前記各電池モジュールの両端に個別接続される複数のコンデンサを含むコンデンサ回路を有することを特徴とする組電池電圧検出回路。
  3. 請求項1又は2記載の組電池電圧検出回路において、
    50kΩ〜5MΩの抵抗値をそれぞれ有して前記電池モジュールの両端に接続される一対の前記抵抗素子と、前記一対の抵抗素子並びに前記マルチプレクサを通じて前記電池モジュールの電圧が印加される前記コンデンサ回路とからなる回路のCR時定数は、1〜100msecに設定され、
    所定番目の前記スイッチング素子対のオフ時過渡期間は、次にオンされる前記スイッチング素子対のオン時過渡期間に対してオーバーラップして配置されていることを特徴とする組電池電圧検出回路。
  4. 請求項1又は2記載の組電池電圧検出回路において、
    前記コンデンサ回路のコンデンサを短絡するリセットスイッチを有することを特徴とする組電池電圧検出回路。
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