【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、粘着特性の温度依存性が改善されたゴム系の粘着組成物、及びそれを用いたマスキングテープに関する。
【0002】
【従来の技術】
マスキングテープ(塗装用粘着テープ)は、自動車、航空機、家具、建築など多くの分野で塗装の際に使用されているが、その構成としては、紙やプラスチックフィルム、布などの支持体(テープ基材)上にゴム系粘着剤を塗工したものが主流である。
【0003】
一方、ゴム系粘着剤は、一般に、エラストマーと粘着付与樹脂を基本成分としている。マスキングテープのゴム系粘着剤としては、天然ゴムに、石油系樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂のような粘着付与樹脂を加え、さらに、軟化剤、老化防止剤、紫外線吸収剤を加えて、これを架橋剤で架橋したものが汎用されている。ゴム系粘着剤は、これら各成分を適宜組み合わせることにより、粘着性、凝集性、耐熱性、耐溶剤性などの各種粘着物性のバランスを取っている。
【0004】
ところで、一般に、マスキングテープには、(1)巻き戻しが容易で、作業性の良いこと、(2)適度の粘着性を有し、特に、初期接着性や手切れ性が良いこと、(3)耐溶剤性や耐水性があること、(4)塗装作業終了後の剥離性が良好で、被着体への粘着剤の残留や被着体の変色などの影響がないこと、(5)自動車塗装などの焼付け工程を経る用途には、耐熱性があり、しかも、焼付け後に粘着剤の残留がなく容易に剥がせること、(6)耐候性が良いこと、などの厳しい特性が求められている。しかしながら、従来、これらの要求特性を十分に満足させることは、非常に困難であった。
【0005】
しかも、従来のゴム系粘着剤は、温度依存性が大きいという問題がある。マスキングテープは、様々な環境条件下及び作業条件下で使用されるため、前記諸特性を有するとともに、四季を通じて安定して使用できること、特に、冬場における粘着性や作業性等が良好であることが要求されるが、従来のゴム系粘着剤は、これらの要求特性に応える点では、不十分である。
【0006】
すなわち、近年、マスキングテープに対する要求特性がさらに厳しくなり、マスキングテープには、(1)冬場における作業性の観点から、通常、0℃〜10℃といった低温における初期接着性が良いこと、(2)塗料乾燥中にテープが浮かないために、通常、70℃〜100℃といった高温における粘着性・擬集性が良いこと、(3)冬場における作業終了時、テープを剥がす時の切断防止の観点から、高温で加熱後、低温に冷却された場合の粘着力の上昇が少ないこと、等が特に求められている。
【0007】
従来、ゴム系粘着剤において、粘着付与樹脂を添加することにより粘着力を付与しているが、それだけでは初期接着力が低く、しかも、多量に添加すると、高温での凝集力が低下し、高温で加熱後、常温に戻された場合の粘着力の上昇が大きくなる。粘着力の上昇傾向は、冬場などにおいて、高温で加熱後、低温に冷却された場合に、著しく大きくなる。そして、マスキングテープを被着体から剥がす際に、被着体への粘着力が高いため、途中で切断したり、被着体に粘着剤が残るなどの問題を生じる。特に、和紙などの紙を基材とするマスキングテープの場合には、紙切れを発生し易い。軟化剤を添加すると、初期接着力を付与することができるが、高温では粘着剤が軟化し凝集破壊を起こす。架橋剤の添加量を増大させると、高温での凝集力を高めることができるが、粘着力が低下して、浮きを生じる。逆に、架橋剤の添加量を少なくすると、高温での粘着力を高めることができるが、凝集力が低下して粘着剤が残留する。
【0008】
このように、前記各種成分の組み合わせにより、ゴム系粘着剤の温度依存性を改善し、低温での初期接着性、常温での粘着力、高温での粘着力と凝集性、高温に加熱後、低温に冷却された場合の粘着力等の諸特性のバランスを取ることは、極めて困難であった。
【0009】
最近、マスキングテープの耐熱性を改善するために、天然ゴムに、熱反応性樹脂とその架橋剤、及び反応性フェノール樹脂を配合した粘着剤(特開平2−34680号)、天然ゴムに、アクリルゴム、熱反応性樹脂とその架橋剤、及び反応性フェノール樹脂を配合した粘着剤(特開平2−206671号)、テープ基材に、天然ゴムを主成分とし、これに、熱反応性樹脂とその架橋剤、及び(メタ)アクリロイル基を持つモノマーを配合した粘着剤組成物を塗工し、乾燥及び放射線照射したマスキングテープ(特開平4−61947号)、天然ゴムに、熱反応性樹脂とその架橋剤、重量平均分子量が2,500以上の粘着付与剤を配合した粘着剤(特開平4−173888号)などが提案されている。しかしながら、天然ゴムを主成分とするこれらの粘着剤は、温度依存性を改善する点では、未だ十分ではない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、常温、高温における粘着性と凝集性、低温での初期接着性に優れ、かつ、高温に加熱後、低温に冷却した時の粘着力が抑制された粘着剤組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、このような温度依存性の改善された粘着剤を用いたマスキングテープを提供することにある。
【0011】
本発明者らは、前記従来技術の問題点を克服するために鋭意研究した結果、エラストマーとして、天然ゴムとスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)を用い、これに、該エラストマーの架橋剤として熱反応性フェノール樹脂、及び官能基を有する液状ゴムとその架橋剤を必須成分として配合した粘着剤組成物により、前記目的を達成できることを見出した。
【0012】
エラストマー成分として、天然ゴムとSBRを併用することにより、少ない粘着付与樹脂の配合で所定の粘着力を得ることができ、高温に加熱後、冷却した時の粘着力を低く抑えることができる。さらに、エラストマー成分と熱反応性フェノール樹脂、及び官能基を有する液状ゴムとその架橋剤とを使用して、エラストマー成分と液状ゴムを複合架橋することにより、常温での粘着力、高温での粘着力、低温での初期接着性、高温で加熱後、低温に冷却した時の粘着力、低温剥離性などのバランスに優れた粘着剤組成物を得ることができる。
本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
かくして、本発明によれば、天然ゴム40〜95重量%とスチレン−ブタジエン共重合体ゴム5〜60重量%よりなるエラストマー成分(A)100重量部、熱反応性フェノール樹脂(B)2〜40重量部、官能基を有する液状ゴム(C)5〜100重量部、及び該液状ゴムの官能基と反応性を有する架橋剤(D)を含有することを特徴とする粘着剤組成物が提供される。
また、本発明によれば、該粘着剤組成物をテープ基材に塗工してなるマスキングテープが提供される。テープ基材としては、和紙が好適である。
【0014】
以下、本発明について詳述する。
(天然ゴムとSBR)
天然ゴムとしては、ペールクレープ、スモークドシートなどの汎用のゴム、改質天然ゴムなどが使用できる。
SBRとしては、スチレン含有量が3〜60重量%、好ましくは30〜60重量%の高スチレン含量のSBRが使用できる。
【0015】
天然ゴムとSBRとを併用すると、粘着付与樹脂の配合量が天然ゴム単独の場合よりも少ない量で高い粘着力を発現することができる。したがって、SBRを配合することにより、少ない粘着付与樹脂で所定の粘着力を得ることができ、かつ、高温に加熱後、低温に冷却した時の粘着力の上昇を抑制することができる。ただし、本発明が目的とする温度依存性の改善のためには、天然ゴムとSBRとの併用だけでは足りず、熱反応性フェノール樹脂、及び官能基を有する液状ゴムとその架橋剤の使用が必要である。
【0016】
天然ゴムとSBRの比率(重量比)は、天然ゴム:SBR=95:5〜40:60、好ましくは天然ゴム:SBR=90:10〜50:50である。SBRの使用比率が低すぎると、SBRの添加効果が小さく、高すぎると、粘着力が低下する。
【0017】
(熱反応性フェノール樹脂)
熱反応性フェノール樹脂としては、住友化学工業社製の商品名タッキロール201、タッキロール250−I、タッキロール250−II、タッキロール250−III;住友デュレズ社製の商品名スミライトレジンPR−22193;日立化成工業社製の商品名ヒタノール2501;スケネクタディ・ケミカルス社(米国)製の商品名SP1045、SP1059、SP1055、SP1056等が挙げられる。
【0018】
熱反応性フェノール樹脂の配合割合量は、天然ゴムとSBRよりなるエラストマー成分100重量部に対して、通常、2〜40重量部、好ましくは5〜35重量部である。この配合割合が2部未満では高温における凝集力が不足し、逆に、40部超過では架橋が過度になり粘着力が低下し、その傾向は、特に高温において顕著となる。
【0019】
熱反応性フェノール樹脂とともに、通常、塩化スズ、塩化鉄、塩化亜鉛等が架橋触媒として用いられる。これらの架橋触媒の配合割合は、天然ゴムとSBRよりなるエラストマー成分100重量部に対して、通常、0.01〜5重量部、好ましくは0.1〜2重量部程度である。
【0020】
(官能基を有する液状ゴム)
官能基を有する液状ゴムは、その官能基と反応性を有する架橋剤により架橋されてエラストマーとなり、粘着剤組成物の凝集力を増大させる。天然ゴムとSBRとを含むエラストマー成分に、さらに、液状ゴムを配合し、複合架橋することにより、常温粘着力、高温粘着力、加熱冷却後粘着力、低温での初期接着性、低温剥離性などのバランスに優れた粘着剤組成物を得ることができる。
【0021】
官能基を有する液状ゴムの具体例としては、官能基として、例えば、カルボキシル基、酸無水物基、アミノ基、イソシアネート基、エポキシ基、水酸基等を末端及び/または側鎖に有し、常温で液状のポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴムなどを挙げることができる。官能基は、これらの液状ゴムに変性反応により導入してもよいし、あるいは官能基を有するモノマーとブタジエンなどとの共重合により導入してもよい。
【0022】
官能基を有する液状ゴムとしては、市販品を使用することができ、例えば、LIR403(カルボキシル基)、LIR410(酸無水物基)、LIR506、LIR503(水酸基)〔以上、(株)クラレ製〕、NISSO−PB・Gシリーズ(α、ω−ポリブタジエングリコール)、NISSO−PB・C1000(α、ω−ポリブタジエンカルボン酸)〔以上、日本曹達(株)製〕、HYCARCTポリマー(カルボキシル基)、HYCAR ATポリマー(アミノ基)〔以上、宇部興産(株)製〕、PolybdR−45HT誘導品(官能基;イソシアネート基、酸無水物基、エポキシ基、水酸基等)〔以上、出光石油(株)製〕、日石ポリブタジエンMシリーズ(酸無水物)、Eシリーズ(エポキシ基)〔以上日本石油化学(株)製〕等が挙げられる。
【0023】
官能基を有する液状ゴムとしては、反応性や粘着物性等の観点から、分子鎖末端にのみ官能基が存在するものよりも、側鎖あるいは分子鎖末端と側鎖の両方に官能基が存在するものが好ましい。また、官能基を有する液状ゴムは、それぞれ単独で、あるいは二種以上を組み合わせて使用することができる。
【0024】
官能基を有する液状ゴムの配合割合は、天然ゴムとSBRよりなるエラストマー成分100重量部に対して、5〜100重量部、好ましくは10〜60重量部である。この配合割合が5重量部未満では、粘着物性改善の効果が小さく、逆に、100重量部を越えると高温での粘着力が低下する。
【0025】
(官能基含有液状ゴムの架橋剤)
官能基を有する液状ゴムの架橋剤としては、例えば、亜鉛華などの金属化合物;メチロールメラミン、メチル化メチロールメラミン、メチロールベンゾグアナミン、メチロール尿素などのアミノ化合物;ビスフェノールAグリシジルエーテル、エポキシ樹脂などのエポキシ化合物;トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどのイソシアネート化合物;アジリジン化合物;等が挙げられる。
【0026】
これらの架橋剤は、官能基を有する液状ゴムの官能基に対して、通常、ほぼ当量使用されるが、架橋剤の種類によっては、それに限定されない。例えば、亜鉛華などの金属酸化物は、官能基がカルボキシル基や酸無水物基などの場合に架橋剤として使用できるが、粘着剤組成物の充填剤として使用することもでき、さらに、イオウ系架橋剤の架橋促進触媒としても作用するため、液状ゴムの官能基と当量以上の充填量で使用することができる。また、架橋剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0027】
(その他の成分)
本発明の粘着剤組成物には、粘着付与樹脂、充填剤、軟化剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、架橋触媒等を適宜配合することができる。本発明の粘着剤組成物には、一般に、粘着力を付与するために粘着付与樹脂を添加し、初期接着性を高めるために軟化剤を添加する。
【0028】
粘着付与樹脂
粘着付与樹脂としては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂等の天然物、及びその誘導体や、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、クマロンインデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂等の合成樹脂の公知のものを、単独あるいは二種以上を混合して用いることができる。 ロジン系樹脂としては、例えば、ポリペールレジン、ステベライトレジン、フォーラルAX、ペンタリンA、ペンタリンH(以上、理化ハーキュレス社製)、エステルガムA、エステルガムH(以上、荒川化学社製)、ハリエスターT(播磨化成社製)等が挙げられる。ロジンフェノール樹脂としては、例えば、スミライトレジンPR12603(住友デュレズ社製)、タマノル803(荒川化学社製)等が挙げられる。
【0029】
テルペン系樹脂としては、例えば、YSレジンPx、YSレジンTO、YSポリスターT〔以上、ヤスハラケミカル(株)製〕、Piccolyte A(Hercules社製)、Schenectady SP566(Schenectady社製−米国)等が挙げられる。
【0030】
脂肪族系石油樹脂としては、例えば、Piccopale(Hercules社製−米国)、エスコレッツ(エッソ化学社製)、Wing Tack(Goodyear社製−米国)、ハイレッツ(三井石油化学社製)、クイントン(日本ゼオン社製)、マルカレッツ(丸善石油化学社製)、コーポレックス(東邦石油樹脂社製)等が挙げられる。
【0031】
脂環族系石油樹脂としては、例えば、アルコンP、アルコンM(以上、荒川化学社製)等が挙げられる。
芳香族系石油樹脂としては、例えば、ペトロジン(三井石油化学社製)、ハイレジン(東邦石油樹脂社製)等が挙げられる。クマロンインデン樹脂としては、例えば、クマロンNG(新日鉄化学社製)等が挙げられる。
【0032】
スチレン系樹脂としては、例えば、Piccolastic A(Hercules社製)等が挙げられる。
フェノール樹脂としては、例えば、ヒタノール(日立化成社製)、タッキロール(住友化学社製)、レジトップ(群栄化学工業社製)等が挙げられる。キシレン樹脂としては、例えば、ニカノール(三菱瓦斯化学社製)等が挙げられる。
【0033】
粘着付与樹脂の配合割合は、天然ゴムとSBRとの配合割合、粘着付与樹脂の種類にもよるが、天然ゴムとSBRよりなるエラストマー100重量部に対し、通常、5〜150重量部、好ましくは10〜100重量部、より好ましくは15〜60重量部である。
【0034】
充填剤
充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、けい酸アルミニウム、タルク、シリカ、けい藻土、けい砂、軽石粉、スレート粉、雲母粉、アスベスト、アルミニウムゾル、アルミナホワイト、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、リトポン、硫酸カルシウム、二流化モリブデン、グラファイト、ガラス繊維、ガラス球、単結晶チタン酸カリ、カーボン繊維、亜鉛華、活性亜鉛華、炭酸亜鉛、酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、リサージ、鉛丹、鉛白、水酸化カルシウム、活性化水酸化カルシウム、二酸化チタン等が挙げられる。
【0035】
これらの充填剤の中でも、イオウ系架橋剤による架橋の触媒作用を示し、官能基含有液状ゴムの架橋剤ともなる亜鉛華、活性亜鉛華、酸化マグネシウム等の金属酸化物が好ましい。
充填剤の配合割合は、天然ゴムとSBRよりなるエラストマー成分100重量部に対して、通常、0.1〜250重量部、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは3〜50重量部である。0.1重量部未満では、その効果がなく、250重量部を越えると、添加が困難になったり、物性が低下したりする。
【0036】
軟化剤
軟化剤は、粘着剤組成物のガラス転移温度(Tg)を低下させて、低温時における流動性を高め、タックを付与する役割を果たす。軟化剤は、大別すると石油系軟化剤、植物油系軟化剤、液状ゴム、液状粘着付与樹脂、合成可塑剤に分類される。
【0037】
石油系軟化剤としては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、エキステンダーオイル等が挙げられる。
植物油系軟化剤としては、例えば、ひまし油、綿実油、あまに油、菜種油、大豆油、パーム油、椰子油、落花生油、トール油等が挙げられる。
【0038】
液状ゴムは、無官能性で、常温で流動性を有する粘稠体であり、例えば、ポリブテン、液状ポリイソブチレン、液状ポリイソプレン、液状ポリブタジエン、液状1,2−ポリブタジエン、液状スチレン−ブタジエンゴム、液状アクリロニトリル−ブタジエンゴム、液状ポリクロロプレンゴム、液状ポリ(オキシプロピレン)、液状ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、液状ポリオレフィングリコール、液状ポリ−ε−カプロラクトン、液状ポリスルフィドゴム、液状エチレン−プロピレンゴム等が例示される。
液状粘着付与樹脂としては、例えば、液状テルペン樹脂、液状水添テルペン樹脂、液状スチレン系樹脂、液状ロジン系樹脂等が挙げられる。
【0039】
合成可塑剤としては、例えば、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート等のフタル酸誘導体、ジメチルイソフタレート、ジイソオクチルフタレート等のイソフタル酸誘導体、ジ−(2−エチルヘキシル)テトラヒドロフタレート等のテトラヒドロフタル酸誘導体、ジ−n−ブチルアジペート、ジ−(2−エチルヘキシル)アジペート等のアジピン酸誘導体、ジイソオクチルアゼレート等のアゼライン誘導体、ジ−n−ブチルセバケート等のセバシン酸誘導体、ジメチルマレート等のマレイン酸誘導体、ジ−n−ブチルフマレート等のフマル酸誘導体、トリイソオクチル・トリメリテート等のトリメリット酸誘導体、トリエチル・シトレート等のクエン酸誘導体、ジエチル・イタコネート等のイタコン酸誘導体、グリセリル・モノオレート等のオレイン酸誘導体、ブチル・アセチル・リシノレート等のリシノール誘導体、n−ブチル・ステアレート等のステアリン酸誘導体、ジエチレングリコール・モノウラレート等の脂肪酸誘導体、ベンゼンスルホン・ブチルアミド等のスルホン酸誘導体、トリメチル・ホスフェート等のリン酸誘導体、テトラ−2−エチルヘキシル・ピロメリテ−ト等のモノエステル系可塑剤、ジエチレングリコール・ジベンゾエート等のグリコール誘導体、グリセロール・モノアセテート等のグリセリン誘導体、塩素化パラフィン等のパラフィン誘導体、エポキシ誘導体、ポリエステル系可塑剤、ポリエーテル系可塑剤等、種々のものが挙げられる。
【0040】
これらの軟化剤は、エラストマー成分などとの相溶性等を考慮した上で選択使用される。軟化剤は、天然ゴムとSBRよりなるエラストマー成分100重量部に対して、通常、0.1〜200重量部、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは3〜80重量部である。
【0041】
紫外線吸収剤
紫外線吸収剤としては、サリチル酸誘導体、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート系化合物等がある。
サリチル酸誘導体としては、例えば、フェニル・サリシレート、p−オクチルフェニル・サリシレート、p−第三ブチルフェニル・サリシレート等が挙げられる。
【0042】
ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、2,4−ジヒドロキシ・ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ・ベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシ・ベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシ・ベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2′−カルボキシ・ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン・トリヒドレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシ・ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシ・ベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシ・ベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシ・ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシ)プロポキシベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)メタン等が挙げられる。
【0043】
ベンゾトリアゾール系化合物としては、例えば、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−第三ブチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−第三ブチル−5′−メチル−フェニル)−5−クロロ・ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−第三ブチル−フェニル)−5−クロロ・ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−4′−n−オクトキシ・フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5′−第三ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3′,5′−ジ・第三アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−{2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル}ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス{4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール}等が挙げられる。
【0044】
シアノアクリレート系化合物としては、例えば、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレートが挙げられる。
【0045】
紫外線吸収剤の配合割合は、特に限定されないが、天然ゴムとSBRよりなるエラストマー成分100重量部に対して、通常、0.1〜5重量部の割合で添加される。0.1重量部未満では添加の効果が小さく、多量に添加すると、その効果は大きくなるが、コストも高くなるので、5重量部までの添加に留めるべきである。
【0046】
老化防止剤
老化防止剤としては、ナフチルアミン系化合物、ジフェニルアミン系化合物、p−フェニレンジアミン系化合物、その他のアミン系化合物、アミン化合物混合物、キノリン系化合物、ヒドロキノン誘導体、モノフェノール系化合物、ビスフェノール系化合物、トリスフェノール系化合物、ポリフェノール系化合物、チオビスフェノール系化合物等が挙げられる。
老化防止剤の配合割合は、特に限定されないが、天然ゴムとSBRよりなるエラストマー成分100重量部に対して、通常、0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜2重量部である。
【0047】
(粘着テープ)
本発明の粘着剤組成物は、例えば、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、アセトン、イソプロパノール、メタノール等の一種もしくは二種以上の有機溶剤に溶解して、和紙などの紙基材あるいはポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィルムの少なくとも片面にコーティング(塗工)して、粘着テープとして使用される。乾燥条件は、通常、80〜150℃で2〜5分である。
【0048】
基材上に塗工する粘着剤層の厚さは、乾燥膜厚で、通常、1〜200μm程度である。和紙の場合には、粘着剤層の厚さは、5〜100μm、好ましくは10〜50μm程度である。
【0049】
本発明の粘着剤組成物をマスキングテープに適用する場合には、和紙などの紙基材を使用することが好ましい。具体的には、紙基材の一方の面に、本発明の粘着剤組成物を、他方の面に、背面処理剤を塗布してマスキングテープとする。紙基材の材質としては、公知のものが好適に使用することができ、例えば、木材パルプ、クラフトパルプ、マニラ麻、ビニロン、レーヨン、ナイロン、テトロン等を挙げることができる。また、紙基材としては、前記材質の抄紙原紙に、ブチルゴム、ブタジエンゴム、ポリイソブチレンゴム、天然ゴム、ヘベアプラスゴム、SBR,NBR等を含浸せしめたものも好適に使用することができる。紙基材の厚さは、通常、20〜200μm,好ましくは30〜100μmである。
【0050】
背面処理剤としては、例えば、シェラック等の天然物、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、水酸基含有脂肪族不飽和炭化水素−(メタ)アクリロニトリル共重合体、ヒドロキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸よりなる群から選ばれる一種以上と(メタ)アクリル酸エステルとスチレンとの共重合体等が挙げられる。背面処理剤の厚さは、乾燥膜厚で、通常、0.1〜20μm、好ましくは1〜10μmである。
【0051】
背面処理剤上には、ロール状に巻回した粘着テープの巻き戻しをスムーズにするために、非シリコーン系などの剥離剤を塗布することができる。塗布量としては、通常、0.01〜10g/m2、好ましくは0.1〜1g/m2である。
このようにして得られたマスキングテープは、本来のマスキングテープとしてだけでなく、例えば、梱包用のいわゆる紙粘着テープとしても好適に用いることができる。
【0052】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明についてさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
【0053】
[実施例1〜7、比較例1〜7]
紙基材として、木材パルプ、ビニロン、ポリビニルアルコールからなる和紙(厚さ55μm)を用い、メチルメタクリレートグラフト天然ゴムのトルエン溶液をディッピングにより含浸させ乾燥した(乾燥後塗布量:7g/m2)。得られた処理原紙の一方の面に、背面処理剤層として、メチルアクリレート−スチレン−2ヒドロキシエチルメタクリレート−アクリロニトリルよりなる共重合体層を形成し(厚さ:5μm)、さらに、その上にロール状に巻回した場合に巻き戻しをスムーズにするために非シリコン系の剥離剤を塗布した。
【0054】
上記紙基材の他方の面には、表1に示す各種粘着剤組成物のトルエン−ヘキサン混合溶媒溶液を塗布し、100℃で3分間乾燥して(乾燥後の粘着剤層厚さ:35μm)、粘着テープのサンプルを作成した。得られたサンプルは、40℃で4日間保温した後に、23℃と80℃における粘着力、5℃におけるボールタック、80℃で30分加熱後、5℃まで冷却後の粘着力を評価した。評価は、JIS Z−O237に準じて行った。表1に、粘着剤組成物の配合処方及び粘着特性評価結果を示す。
(1)粘着力:JIS Z−O237(g/24mm)
(2)加熱冷却後粘着力:サンプルを貼付し80℃で3分間加熱後に5℃に冷却して粘着力を測定した。
<凝破>凝集破壊
<貼着試験>アクリル・メラミン塗装板にサンプルを貼付し80℃30分間加熱した後、5℃にて剥離性試験を行った。評価基準は、次のとおりである。
×・・・基材切断、
△・・・80℃にてテ−プの浮き発生、
×△・・80℃にてテープの浮が発生し、なおかつ冷却後は基材切断。
○・・・浮きや基材切断なし、
【0055】
【表1】
【0056】
(脚注)
(1)SBR:ニポール1052(日本ゼオン社製)
(2)亜鉛華:充填剤であるが、官能基含有液状ゴムの架橋剤ともなる。
(3)熱反応性フェノール樹脂I:タッキロール250−III(住友化学工業社製商品名)
(4)熱反応性フェノール樹脂II:SP1055(スケネクタディ・ケミカル社製)
(5)官能基含有液状ゴムI:LIR410〔(株)クラレ製〕
(6)官能基含有液状ゴムII:LIR506〔(株)クラレ製〕
(7)官能基含有液状ゴムIII:HYCAR CTポリマー〔登録商標、宇部興産(株)製〕
(8)無官能液状ゴム(軟化剤)I:LIR30〔(株)クラレ製〕
(9)無官能液状ゴム(軟化剤)II:ポリブテンHV300〔日本石油(株)製〕
(10)粘着付与樹脂I:アルコンP100〔荒川化学(株)製〕
(11)粘着付与樹脂II:YSレジン Px1000〔ヤスハラケミカル(株)製〕
(12)紫外線吸収剤:2−(2′−ヒドロキシ−4′−n−オクトキシ・フェニル)ベンゾトリアゾール〔住友化学(株)製〕
(13)架橋剤:コロネートL〔日本ポリウレタン工業(株)製〕
(14)架橋触媒:塩化亜鉛
(15)凝破:凝集破壊
(16)*:一部凝集破壊
【0057】
表1の結果から、次のことが言える。
比較例1は、天然ゴムとSBRよりなるエラストマーに、粘着付与剤を添加したのみでは、低温におけるタックが低く、しかも高温での凝集力が低下することを示している。
比較例2は、比較例1の組成物に軟化剤を添加したため、低温におけるタックは向上したが、高温における凝集力は改善されていないことを示している。
比較例3は、粘着付与樹脂の配合量を減らしたため、加熱冷却後の粘着力は低く押えられたが、23℃の粘着力が低く、貼付作業に支障をきたすことを示している。
【0058】
比較例4は、熱反応性フェノール樹脂を添加したが、その配合量が少なく、高温での凝集力は改善されたが不十分であることを示している。
比較例5は、熱反応性フェノール樹脂の配合量が多く、架橋密度が高くなり、高温での凝集力は高いが粘着力が低下することを示している。
実施例1は、熱反応性フェノール樹脂を適量配合し、さらに官能基含有液状ゴムを配合した系であるので、複合架橋構造が生成し、高温での凝集力と粘着力、低温におけるタックが向上し、しかも、加熱冷却後の粘着力が低く抑えられていることを示している。
【0059】
実施例2は、実施例1よりも亜鉛華を増量したが大きな影響はなく、粘着物性は良好であることを示している。
実施例3は、天然ゴムとSBRの比率を変えたが、粘着物性は良好であることを示している。ただし、SBRが多いと23℃の粘着力が若干高くなったが、高温での凝集力・粘着力、低温のタック等は良好であった。
【0060】
実施例4〜5及び比較例6〜7は、官能基含有液状ゴムの配合割合の影響をみたものである。官能基含有液状ゴムが添加されていないと(比較例7)、高温での粘着力が低下し好ましくない。官能基含有液状ゴムの配合割合が多すぎても(比較例6)、高温での粘着力が低下し、特定の範囲内(実施例4〜5)が好ましいことが分かる。
実施例6〜7は、官能基含有液状ゴムの種類を変え、それに対応した架橋剤を用いた例である。何れの場合も、高温の粘着力・凝集力、低温のタック等が高く良好であった。
【0061】
【発明の効果】
ゴム系粘着剤に軟化剤(液状ゴム)を添加すると、低温のボールタックは向上するが、高温では粘着剤が軟化し凝集破壊を起こす。また、ゴム系粘着剤において、粘着付与樹脂の配合割合を減らすと、加熱後に冷えた場合(特に冬季)の粘着力は低くすることができるが、常温での粘着力が低く被着体に貼るのが困難となる。
【0062】
本発明の粘着剤組成物は、常温での粘着性に問題のない粘着付与樹脂量で、かつ、低温でのタックに問題のない軟化剤量でありながら、天然ゴムとSBRよりなるエラストマーを熱反応性フェノール樹脂で架橋し、官能基含有液状ゴムをその架橋剤で架橋しているため、架橋状態が複合化できて、高温における粘着力、凝集力をともに向上でき、温度依存性の小さい粘着テープを提供することができる。特に、本発明の粘着剤組成物は、和紙を基材とするマスキングテープの粘着剤として好適である。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a rubber-based pressure-sensitive adhesive composition having improved temperature dependency of pressure-sensitive adhesive properties, and a masking tape using the same.
[0002]
[Prior art]
Masking tape (adhesive tape for painting) is used for painting in many fields, such as automobiles, aircraft, furniture, and architecture. The composition of the tape is a support such as paper, plastic film, and cloth (tape base). The mainstream is a rubber-based adhesive coated on the material.
[0003]
On the other hand, a rubber-based adhesive generally includes an elastomer and a tackifying resin as basic components. As a rubber adhesive for masking tape, natural rubber is added with a tackifier resin such as petroleum resin, rosin resin, and terpene resin, and further, a softener, an anti-aging agent, and an ultraviolet absorber are added. What cross-linked this with a crosslinking agent is widely used. The rubber-based adhesive balances various adhesive properties such as adhesiveness, cohesiveness, heat resistance, and solvent resistance by appropriately combining these components.
[0004]
By the way, in general, the masking tape has (1) easy rewinding and good workability, (2) moderate tackiness, particularly good initial adhesiveness and hand cutting property, (3 (4) Good solvent resistance and water resistance, (4) Good peelability after completion of painting work, no influence of adhesive residue on the adherend or discoloration of the adherend, (5) Applications that undergo baking processes such as automobile painting are heat-resistant, and demanding strict characteristics such as being easy to peel off without residual adhesive after baking, and (6) good weather resistance. Yes. However, conventionally, it has been very difficult to sufficiently satisfy these required characteristics.
[0005]
Moreover, the conventional rubber-based pressure-sensitive adhesive has a problem that the temperature dependency is large. Since the masking tape is used under various environmental conditions and working conditions, the masking tape has the above-mentioned characteristics and can be used stably throughout the seasons, in particular, it has good adhesion and workability in winter. Although required, conventional rubber-based pressure-sensitive adhesives are insufficient in meeting these required characteristics.
[0006]
That is, in recent years, the required characteristics for masking tapes have become more severe. (1) From the viewpoint of workability in winter, masking tapes usually have good initial adhesiveness at low temperatures of 0 ° C. to 10 ° C., (2) Since the tape does not float during drying of the paint, it usually has good adhesiveness and pseudo-collectability at high temperatures of 70 ° C to 100 ° C. (3) From the viewpoint of preventing cutting when the tape is peeled off at the end of work in winter. There is a particular demand for a small increase in adhesive strength when heated to a high temperature and then cooled to a low temperature.
[0007]
Conventionally, in rubber-based pressure-sensitive adhesives, tackiness is imparted by adding a tackifying resin, but by itself, the initial adhesive strength is low, and when added in a large amount, the cohesive strength at high temperatures decreases, and high temperature After heating, the increase in adhesive strength when returned to room temperature increases. The increasing tendency of the adhesive force is remarkably increased when heated at a high temperature and then cooled to a low temperature in winter. And when peeling off a masking tape from a to-be-adhered body, since the adhesive force to an to-be-adhered body is high, problems, such as cut | disconnecting in the middle or an adhesive remain on an to-be-adhered body, arise. In particular, in the case of a masking tape using a paper such as Japanese paper as a base material, paper breakage is likely to occur. When a softening agent is added, initial adhesive strength can be imparted, but at a high temperature, the pressure-sensitive adhesive softens and causes cohesive failure. Increasing the addition amount of the cross-linking agent can increase the cohesive strength at high temperatures, but the adhesive strength is reduced and floating occurs. On the contrary, if the addition amount of the crosslinking agent is reduced, the adhesive strength at high temperature can be increased, but the cohesive strength is lowered and the adhesive remains.
[0008]
Thus, the combination of the above various components improves the temperature dependence of the rubber-based pressure-sensitive adhesive, initial adhesiveness at low temperature, adhesive strength at normal temperature, adhesive strength and cohesiveness at high temperature, after heating to high temperature, It has been extremely difficult to balance various properties such as adhesive strength when cooled to a low temperature.
[0009]
Recently, in order to improve the heat resistance of the masking tape, a pressure-sensitive adhesive (JP-A-2-34680) containing a heat-reactive resin and its cross-linking agent and a reactive phenol resin in natural rubber, and acrylic in natural rubber. Rubber, heat-reactive resin and its cross-linking agent, pressure-sensitive adhesive containing reactive phenol resin (Japanese Patent Laid-Open No. 2-206671), tape base material, and natural rubber as the main component. A masking tape (JP-A-4-61947) coated with an adhesive composition containing the cross-linking agent and a monomer having a (meth) acryloyl group, dried and irradiated with radiation, a natural rubber, a heat-reactive resin and A cross-linking agent and a pressure-sensitive adhesive (JP-A-4-173888) containing a tackifier having a weight average molecular weight of 2,500 or more have been proposed. However, these pressure-sensitive adhesives based on natural rubber are still not sufficient in terms of improving temperature dependency.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is to provide a pressure-sensitive adhesive composition that is excellent in adhesiveness and cohesiveness at normal temperature and high temperature, initial adhesiveness at low temperature, and has reduced adhesive strength when heated to high temperature and then cooled to low temperature. There is to do.
Another object of the present invention is to provide a masking tape using such an adhesive having an improved temperature dependency.
[0011]
As a result of intensive studies to overcome the problems of the prior art, the present inventors have used natural rubber and styrene-butadiene copolymer rubber (SBR) as an elastomer, and as a cross-linking agent for the elastomer. It has been found that the above object can be achieved by a heat-sensitive phenolic resin, and a pressure-sensitive adhesive composition containing a liquid rubber having a functional group and a crosslinking agent as essential components.
[0012]
By using natural rubber and SBR together as an elastomer component, a predetermined adhesive strength can be obtained with a small amount of tackifying resin, and the adhesive strength when cooled after being heated to a high temperature can be kept low. Furthermore, by using the elastomer component and heat-reactive phenol resin, and the liquid rubber having a functional group and its cross-linking agent, the elastomer component and the liquid rubber are combined and cross-linked, so that the adhesive strength at normal temperature and the adhesive strength at high temperature. A pressure-sensitive adhesive composition having an excellent balance of strength, initial adhesiveness at low temperature, adhesive strength when cooled to low temperature after heating at high temperature, and low-temperature peelability can be obtained.
The present invention has been completed based on these findings.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
Thus, according to the present invention, 100 parts by weight of an elastomer component (A) composed of 40 to 95% by weight of natural rubber and 5 to 60% by weight of styrene-butadiene copolymer rubber, and 2 to 40 of thermally reactive phenol resin (B). A pressure-sensitive adhesive composition comprising 5 parts by weight, 5 to 100 parts by weight of a liquid rubber having a functional group (C), and a crosslinking agent (D) having reactivity with the functional group of the liquid rubber is provided. The
Moreover, according to this invention, the masking tape formed by apply | coating this adhesive composition to a tape base material is provided. As the tape base material, Japanese paper is suitable.
[0014]
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
(Natural rubber and SBR)
As the natural rubber, general-purpose rubber such as pale crepe and smoked sheet, modified natural rubber and the like can be used.
As SBR, SBR having a high styrene content with a styrene content of 3 to 60% by weight, preferably 30 to 60% by weight, can be used.
[0015]
When natural rubber and SBR are used in combination, high tackiness can be expressed with a smaller amount of the tackifying resin than in the case of natural rubber alone. Therefore, by blending SBR, it is possible to obtain a predetermined adhesive strength with a small amount of tackifying resin, and it is possible to suppress an increase in adhesive strength when heated to a high temperature and then cooled to a low temperature. However, in order to improve the temperature dependency aimed at by the present invention, it is not sufficient to use natural rubber and SBR alone. It is necessary to use a heat-reactive phenol resin, a liquid rubber having a functional group, and a crosslinking agent thereof. is necessary.
[0016]
The ratio (weight ratio) between natural rubber and SBR is natural rubber: SBR = 95: 5-40: 60, preferably natural rubber: SBR = 90: 10-50: 50. If the use ratio of SBR is too low, the effect of adding SBR is small, and if it is too high, the adhesive strength is reduced.
[0017]
(Heat-reactive phenolic resin)
As the thermoreactive phenolic resin, trade names such as Taki Roll 201, Tack Roll 250-I, Tack Roll 250-II, Tack Roll 250-III manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd .; trade names Sumilite Resin PR-22193 manufactured by Sumitomo Dureez Co., Ltd .; Trade name Hitanol 2501 manufactured by Kogyo Co., Ltd .; trade names SP1045, SP1059, SP1055, SP1056 manufactured by Schenectady Chemicals (USA), and the like.
[0018]
The blending amount of the heat-reactive phenol resin is usually 2 to 40 parts by weight, preferably 5 to 35 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the elastomer component composed of natural rubber and SBR. If the blending ratio is less than 2 parts, the cohesive force at high temperature is insufficient, and conversely, if it exceeds 40 parts, the crosslinking becomes excessive and the adhesive strength is lowered, and this tendency becomes remarkable particularly at high temperatures.
[0019]
Along with the heat-reactive phenol resin, tin chloride, iron chloride, zinc chloride or the like is usually used as a crosslinking catalyst. The blending ratio of these crosslinking catalysts is usually about 0.01 to 5 parts by weight, preferably about 0.1 to 2 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the elastomer component composed of natural rubber and SBR.
[0020]
(Liquid rubber having functional groups)
The liquid rubber having a functional group is crosslinked by a crosslinking agent having reactivity with the functional group to become an elastomer, and increases the cohesive force of the pressure-sensitive adhesive composition. By blending a liquid rubber with an elastomer component containing natural rubber and SBR and performing complex crosslinking, normal temperature adhesive strength, high temperature adhesive strength, adhesive strength after cooling, initial adhesiveness at low temperature, low temperature peelability, etc. A pressure-sensitive adhesive composition having an excellent balance can be obtained.
[0021]
Specific examples of the liquid rubber having a functional group include, as a functional group, for example, a carboxyl group, an acid anhydride group, an amino group, an isocyanate group, an epoxy group, a hydroxyl group, etc. at the terminal and / or side chain, and at room temperature. Examples thereof include liquid polybutadiene, polyisoprene, styrene-butadiene rubber, and acrylonitrile-butadiene rubber. The functional group may be introduced into these liquid rubbers by a modification reaction, or may be introduced by copolymerization of a monomer having a functional group with butadiene or the like.
[0022]
Commercially available products can be used as the liquid rubber having a functional group. For example, LIR403 (carboxyl group), LIR410 (acid anhydride group), LIR506, LIR503 (hydroxyl group) [above, manufactured by Kuraray Co., Ltd.] NISSO-PB · G series (α, ω-polybutadiene glycol), NISSO-PB · C1000 (α, ω-polybutadiene carboxylic acid) [manufactured by Nippon Soda Co., Ltd.], HYCARCT polymer (carboxyl group), HYCAR AT polymer (Amino group) [above, manufactured by Ube Industries, Ltd.], PolybdR-45HT derivative (functional group; isocyanate group, acid anhydride group, epoxy group, hydroxyl group, etc.) [above, manufactured by Idemitsu Oil Co., Ltd.], Japan Stone polybutadiene M series (acid anhydride), E series (epoxy group) [above made by Nippon Petrochemical Co., Ltd.], etc. Is mentioned.
[0023]
The liquid rubber having a functional group has a functional group in the side chain or in both the molecular chain terminal and the side chain from the viewpoint of reactivity, adhesive physical properties, etc., rather than the functional group existing only in the molecular chain terminal. Those are preferred. Moreover, the liquid rubber which has a functional group can be used individually or in combination of 2 types or more, respectively.
[0024]
The blending ratio of the liquid rubber having a functional group is 5 to 100 parts by weight, preferably 10 to 60 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the elastomer component composed of natural rubber and SBR. When the blending ratio is less than 5 parts by weight, the effect of improving the physical properties of the adhesive is small. Conversely, when the blending ratio exceeds 100 parts by weight, the adhesive strength at a high temperature decreases.
[0025]
(Crosslinking agent for functional group-containing liquid rubber)
Examples of crosslinkers for liquid rubber having a functional group include: metal compounds such as zinc white; amino compounds such as methylol melamine, methylated methylol melamine, methylol benzoguanamine, and methylol urea; epoxy compounds such as bisphenol A glycidyl ether and epoxy resin An isocyanate compound such as tolylene diisocyanate, diphenylmethane diisocyanate and hexamethylene diisocyanate; an aziridine compound;
[0026]
These crosslinking agents are generally used in an equivalent amount with respect to the functional group of the liquid rubber having a functional group, but are not limited thereto depending on the type of the crosslinking agent. For example, metal oxides such as zinc white can be used as a crosslinking agent when the functional group is a carboxyl group or an acid anhydride group, but can also be used as a filler in an adhesive composition. Since it also acts as a crosslinking promotion catalyst for the crosslinking agent, it can be used in a filling amount equal to or more than the functional group of the liquid rubber. Moreover, you may use a crosslinking agent individually or in combination of 2 or more types, respectively.
[0027]
(Other ingredients)
In the pressure-sensitive adhesive composition of the present invention, a tackifier resin, a filler, a softener, an antiaging agent, an ultraviolet absorber, a crosslinking catalyst, and the like can be appropriately blended. In general, a tackifying resin is added to the pressure-sensitive adhesive composition of the present invention in order to impart pressure-sensitive adhesive force, and a softening agent is added in order to enhance initial adhesiveness.
[0028]
Tackifying resin
Tackifying resins include natural products such as rosin resins and terpene resins, and derivatives thereof, aliphatic petroleum resins, alicyclic petroleum resins, aromatic petroleum resins, coumarone indene resins, styrene resins. In addition, known synthetic resins such as phenolic resins and xylene resins can be used alone or in admixture of two or more. Examples of the rosin resin include polypeel resin, stevelite resin, formal AX, pentalin A, pentalin H (above, manufactured by Rika Hercules Co.), ester gum A, ester gum H (above, made by Arakawa Chemical Co., Ltd.), Harrier Star T (manufactured by Harima Kasei Co., Ltd.) and the like. Examples of the rosin phenol resin include Sumilite Resin PR12603 (manufactured by Sumitomo Durez), Tamanoru 803 (manufactured by Arakawa Chemical Co., Ltd.), and the like.
[0029]
Examples of the terpene-based resin include YS resin Px, YS resin TO, YS polystar T [manufactured by Yashara Chemical Co., Ltd.], Piclyte A (manufactured by Hercules Co., Ltd.), Scientecty SP566 (manufactured by Schenectady, USA), and the like. .
[0030]
Aliphatic petroleum resins include, for example, Piccopale (Hercules, USA), Escorez (Esso Chemicals), Wing Tack (Goodyear, USA), Highlets (Mitsui Petrochemicals), Quinton (Zeon Japan) Co., Ltd.), Marcarets (manufactured by Maruzen Petrochemical Co., Ltd.), Corporex (manufactured by Toho Petroleum Plastics Co., Ltd.) and the like.
[0031]
Examples of the alicyclic petroleum resin include Alcon P, Alcon M (above, manufactured by Arakawa Chemical Co., Ltd.) and the like.
Examples of aromatic petroleum resins include petrozine (manufactured by Mitsui Petrochemical Co., Ltd.) and high resin (manufactured by Toho Petroleum Resin Co., Ltd.). Examples of the coumarone indene resin include coumarone NG (manufactured by Nippon Steel Chemical Co., Ltd.).
[0032]
Examples of the styrene resin include Piccolastic A (manufactured by Hercules).
Examples of the phenol resin include hitanol (manufactured by Hitachi Chemical Co., Ltd.), tackolol (manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.), cash register top (manufactured by Gunei Chemical Industry Co., Ltd.), and the like. Examples of the xylene resin include Nicanol (manufactured by Mitsubishi Gas Chemical Company).
[0033]
The blending ratio of the tackifying resin is usually 5 to 150 parts by weight, preferably 100 parts by weight of the elastomer composed of natural rubber and SBR, although it depends on the blending ratio of natural rubber and SBR and the type of tackifying resin. It is 10-100 weight part, More preferably, it is 15-60 weight part.
[0034]
filler
Examples of fillers include calcium carbonate, aluminum silicate, talc, silica, diatomaceous earth, silica sand, pumice powder, slate powder, mica powder, asbestos, aluminum sol, alumina white, aluminum sulfate, aluminum sulfate, barium sulfate, lithopone, Calcium sulfate, disulfide molybdenum, graphite, glass fiber, glass sphere, single crystal potassium titanate, carbon fiber, zinc white, activated zinc white, zinc carbonate, magnesium oxide, basic magnesium carbonate, resurge, red lead, white lead, Examples include calcium hydroxide, activated calcium hydroxide, and titanium dioxide.
[0035]
Among these fillers, metal oxides such as zinc white, active zinc white, and magnesium oxide which exhibit a catalytic action of crosslinking with a sulfur-based crosslinking agent and also serve as a crosslinking agent for the functional group-containing liquid rubber are preferable.
The blending ratio of the filler is usually 0.1 to 250 parts by weight, preferably 1 to 100 parts by weight, more preferably 3 to 50 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the elastomer component composed of natural rubber and SBR. . If the amount is less than 0.1 parts by weight, the effect is not obtained. If the amount exceeds 250 parts by weight, addition becomes difficult or physical properties are deteriorated.
[0036]
Softener
The softener lowers the glass transition temperature (Tg) of the pressure-sensitive adhesive composition, increases fluidity at low temperatures, and plays a role of imparting tack. Softeners are roughly classified into petroleum softeners, vegetable oil softeners, liquid rubbers, liquid tackifying resins, and synthetic plasticizers.
[0037]
Examples of petroleum softeners include paraffinic process oil, naphthenic process oil, aromatic process oil, and extender oil.
Examples of vegetable oil-based softeners include castor oil, cottonseed oil, linseed oil, rapeseed oil, soybean oil, palm oil, coconut oil, peanut oil, tall oil and the like.
[0038]
The liquid rubber is a non-functional viscous material having fluidity at room temperature. For example, polybutene, liquid polyisobutylene, liquid polyisoprene, liquid polybutadiene, liquid 1,2-polybutadiene, liquid styrene-butadiene rubber, liquid Examples include acrylonitrile-butadiene rubber, liquid polychloroprene rubber, liquid poly (oxypropylene), liquid poly (oxytetramethylene) glycol, liquid polyolefin glycol, liquid poly-ε-caprolactone, liquid polysulfide rubber, and liquid ethylene-propylene rubber. The
Examples of the liquid tackifier resin include a liquid terpene resin, a liquid hydrogenated terpene resin, a liquid styrene resin, a liquid rosin resin, and the like.
[0039]
Examples of the synthetic plasticizer include phthalic acid derivatives such as diethyl phthalate and dibutyl phthalate, isophthalic acid derivatives such as dimethyl isophthalate and diisooctyl phthalate, tetrahydrophthalic acid derivatives such as di- (2-ethylhexyl) tetrahydrophthalate, di -Adipic acid derivatives such as n-butyl adipate and di- (2-ethylhexyl) adipate, azelain derivatives such as diisooctyl azelate, sebacic acid derivatives such as di-n-butyl sebacate, maleic acid derivatives such as dimethyl malate, Fumaric acid derivatives such as di-n-butyl fumarate, trimellitic acid derivatives such as triisooctyl trimetrate, citric acid derivatives such as triethyl citrate, itaconic acid derivatives such as diethyl itaconate, glyceryl monooleate, etc. Oleic acid derivatives, ricinol derivatives such as butyl / acetyl / ricinoleate, stearic acid derivatives such as n-butyl / stearate, fatty acid derivatives such as diethylene glycol / monourarate, sulfonic acid derivatives such as benzenesulfone / butylamide, trimethyl / phosphate, etc. Phosphoric acid derivatives, monoester plasticizers such as tetra-2-ethylhexyl and pyromellitate, glycol derivatives such as diethylene glycol and dibenzoate, glycerin derivatives such as glycerol and monoacetate, paraffin derivatives such as chlorinated paraffin, epoxy derivatives , Polyester plasticizers, polyether plasticizers, and the like.
[0040]
These softeners are selected and used in consideration of compatibility with elastomer components and the like. The softening agent is usually 0.1 to 200 parts by weight, preferably 1 to 100 parts by weight, more preferably 3 to 80 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the elastomer component composed of natural rubber and SBR.
[0041]
UV absorber
Examples of ultraviolet absorbers include salicylic acid derivatives, benzophenone compounds, benzotriazole compounds, and cyanoacrylate compounds.
Examples of the salicylic acid derivative include phenyl salicylate, p-octylphenyl salicylate, p-tert-butylphenyl salicylate, and the like.
[0042]
Examples of the benzophenone compounds include 2,4-dihydroxy benzophenone, 2-hydroxy-4-methoxy benzophenone, 2,2'-dihydroxy-4-methoxy benzophenone, 2,2'-dihydroxy-4,4 '. -Dimethoxy benzophenone, 2,2'-dihydroxy-4,4'-dimethoxy-5-sulfobenzophenone, 2-hydroxy-4-methoxy-2'-carboxy benzophenone, 2-hydroxy-4-methoxy-5-sulfo Benzophenone trihydrate, 2-hydroxy-4-n-octoxy benzophenone, 2-hydroxy-4-octadecyloxy benzophenone, 2,2 ', 4,4'-tetrahydroxy benzophenone, 4-dodecyloxy-2-hydroxy・ Benzophenone, 2-hydride Carboxymethyl-4- (2-hydroxy-3-methacryloxy) propoxy benzophenone, bis (2-methoxy-4-hydroxy-5-benzoylphenyl) methane, and the like.
[0043]
Examples of the benzotriazole compounds include 2- (2′-hydroxy-5′-methyl-phenyl) benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-3 ′, 5′-di-tert-butyl-phenyl) benzo Triazole, 2- (2'-hydroxy-3'-tert-butyl-5'-methyl-phenyl) -5-chlorobenzotriazole, 2- (2'-hydroxy-3 ', 5'-di-tert- Butyl-phenyl) -5-chloro-benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-4'-n-octoxy-phenyl) benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-5'-tert-butylphenyl) benzotriazole 2- (2′-hydroxy-3 ′, 5′-di-tert-amylphenyl) benzotriazole, 2- {2′-hydroxy-3 ′-(3 ″, 4 ″, 5 ″, ″ -Tetrahydrophthalimidomethyl) -5′-methylphenyl} benzotriazole, 2,2-methylenebis {4- (1,1,3,3-tetramethylbutyl) -6- (2H-benzotriazol-2-yl) Phenol} and the like.
[0044]
Examples of the cyanoacrylate compound include 2-ethylhexyl-2-cyano-3,3′-diphenyl acrylate and ethyl-2-cyano-3,3′-diphenyl acrylate.
[0045]
The blending ratio of the ultraviolet absorber is not particularly limited, but is usually added in a ratio of 0.1 to 5 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the elastomer component composed of natural rubber and SBR. If the amount is less than 0.1 parts by weight, the effect of addition is small, and if it is added in a large amount, the effect becomes large, but the cost also increases. Therefore, the addition should be limited to 5 parts by weight.
[0046]
Anti-aging agent
Antiaging agents include naphthylamine compounds, diphenylamine compounds, p-phenylenediamine compounds, other amine compounds, amine compound mixtures, quinoline compounds, hydroquinone derivatives, monophenol compounds, bisphenol compounds, trisphenol compounds. Examples thereof include compounds, polyphenol compounds, and thiobisphenol compounds.
The blending ratio of the antioxidant is not particularly limited, but is usually 0.1 to 5 parts by weight, preferably 0.5 to 2 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the elastomer component composed of natural rubber and SBR.
[0047]
(Adhesive tape)
The pressure-sensitive adhesive composition of the present invention is dissolved in one or more organic solvents such as toluene, hexane, cyclohexane, heptane, ethyl acetate, butyl acetate, methyl ethyl ketone, acetone, isopropanol, methanol, etc. It is used as an adhesive tape by coating (coating) on at least one side of a paper base material or a plastic film such as polyester, polypropylene, polyethylene, polyvinyl chloride or the like. Drying conditions are usually 2 to 5 minutes at 80 to 150 ° C.
[0048]
The thickness of the pressure-sensitive adhesive layer applied on the substrate is a dry film thickness and is usually about 1 to 200 μm. In the case of Japanese paper, the thickness of the pressure-sensitive adhesive layer is about 5 to 100 μm, preferably about 10 to 50 μm.
[0049]
When the pressure-sensitive adhesive composition of the present invention is applied to a masking tape, it is preferable to use a paper substrate such as Japanese paper. Specifically, the pressure-sensitive adhesive composition of the present invention is applied to one surface of a paper substrate, and the back surface treatment agent is applied to the other surface to obtain a masking tape. As the material for the paper substrate, known materials can be preferably used, and examples thereof include wood pulp, kraft pulp, manila hemp, vinylon, rayon, nylon, and tetron. As the paper base material, a paper base paper impregnated with butyl rubber, butadiene rubber, polyisobutylene rubber, natural rubber, Hevea plus rubber, SBR, NBR, or the like can be suitably used. The thickness of a paper base material is 20-200 micrometers normally, Preferably it is 30-100 micrometers.
[0050]
Examples of the back treatment agent include natural products such as shellac, polyvinyl alcohol, polyvinyl acetate, vinyl acetate-acrylic acid ester copolymer, hydroxyl group-containing aliphatic unsaturated hydrocarbon- (meth) acrylonitrile copolymer, hydroxy ( One or more selected from the group consisting of (meth) acrylate, (meth) acrylonitrile, (meth) acrylic acid, and a copolymer of (meth) acrylic acid ester and styrene. The thickness of the back surface treatment agent is a dry film thickness, and is usually 0.1 to 20 μm, preferably 1 to 10 μm.
[0051]
On the back surface treatment agent, a non-silicone-based release agent can be applied in order to smoothly unwind the adhesive tape wound in a roll shape. The coating amount is usually 0.01 to 10 g / m.2, Preferably 0.1-1 g / m2It is.
The masking tape thus obtained can be suitably used not only as an original masking tape but also as a so-called paper adhesive tape for packaging, for example.
[0052]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples and comparative examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0053]
[Examples 1-7, Comparative Examples 1-7]
As a paper base, Japanese paper (thickness 55 μm) made of wood pulp, vinylon, and polyvinyl alcohol was used, impregnated with a toluene solution of methyl methacrylate grafted natural rubber by dipping and dried (coating amount after drying: 7 g / m)2). A copolymer layer made of methyl acrylate-styrene-2hydroxyethyl methacrylate-acrylonitrile (thickness: 5 μm) is formed on one side of the obtained treated base paper as a back treatment agent layer, and a roll is further formed thereon. A non-silicone release agent was applied to smooth the rewinding when wound into a shape.
[0054]
On the other side of the paper base material, a toluene-hexane mixed solvent solution of various pressure-sensitive adhesive compositions shown in Table 1 was applied and dried at 100 ° C. for 3 minutes (the thickness of the pressure-sensitive adhesive layer after drying: 35 μm). ) An adhesive tape sample was prepared. The obtained sample was kept at 40 ° C. for 4 days, then evaluated for adhesive strength at 23 ° C. and 80 ° C., ball tack at 5 ° C., heated at 80 ° C. for 30 minutes, and then cooled to 5 ° C. Evaluation was performed according to JIS Z-O237. Table 1 shows the formulation of the pressure-sensitive adhesive composition and the results of evaluation of the pressure-sensitive adhesive properties.
(1) Adhesive strength: JIS Z-O237 (g / 24 mm)
(2) Adhesive strength after heating and cooling: The sample was attached, heated at 80 ° C. for 3 minutes, then cooled to 5 ° C., and the adhesive strength was measured.
<Crushing> Cohesive failure
<Adhesion test> A sample was attached to an acrylic / melamine coated plate and heated at 80 ° C for 30 minutes, and then a peelability test was conducted at 5 ° C. The evaluation criteria are as follows.
X ... substrate cutting,
△ ・ ・ ・ Tape floating at 80 ℃,
× △ ・ ・ Tape floating occurred at 80 ℃, and the substrate was cut after cooling.
○ ・ ・ ・ No float or substrate cutting
[0055]
[Table 1]
[0056]
(footnote)
(1) SBR: Nipol 1052 (manufactured by Nippon Zeon)
(2) Zinc flower: Although it is a filler, it also serves as a crosslinking agent for functional group-containing liquid rubber.
(3) Thermally reactive phenolic resin I: Tactrol 250-III (trade name, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.)
(4) Thermally reactive phenolic resin II: SP1055 (manufactured by Schenectady Chemical Co.)
(5) Functional group-containing liquid rubber I: LIR410 [manufactured by Kuraray Co., Ltd.]
(6) Functional group-containing liquid rubber II: LIR506 [manufactured by Kuraray Co., Ltd.]
(7) Functional group-containing liquid rubber III: HYCAR CT polymer [registered trademark, manufactured by Ube Industries, Ltd.]
(8) Non-functional liquid rubber (softener) I: LIR30 [manufactured by Kuraray Co., Ltd.]
(9) Non-functional liquid rubber (softener) II: Polybutene HV300 [manufactured by Nippon Oil Co., Ltd.]
(10) Tackifying resin I: Alcon P100 [manufactured by Arakawa Chemical Co., Ltd.]
(11) Tackifying resin II: YS resin Px1000 [manufactured by Yasuhara Chemical Co., Ltd.]
(12) UV absorber: 2- (2′-hydroxy-4′-n-octoxyphenyl) benzotriazole [manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.]
(13) Crosslinking agent: Coronate L [manufactured by Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd.]
(14) Crosslinking catalyst: Zinc chloride
(15) Fracturing: cohesive failure
(16) *: Partial cohesive failure
[0057]
From the results in Table 1, the following can be said.
Comparative Example 1 shows that simply adding a tackifier to an elastomer composed of natural rubber and SBR has low tack at low temperatures and lowers cohesive strength at high temperatures.
Comparative Example 2 shows that, since the softening agent was added to the composition of Comparative Example 1, the tack at low temperature was improved, but the cohesive force at high temperature was not improved.
Comparative Example 3 shows that the adhesive strength after heating and cooling was kept low because the blending amount of the tackifying resin was reduced, but the 23 ° C. adhesive strength was low, which hindered the pasting operation.
[0058]
Comparative Example 4 shows that the heat-reactive phenol resin was added, but its blending amount was small, and the cohesive strength at high temperature was improved but insufficient.
Comparative Example 5 shows that the blending amount of the heat-reactive phenol resin is large, the cross-linking density is high, and the cohesive strength at high temperature is high, but the adhesive strength is reduced.
Since Example 1 is a system in which an appropriate amount of a heat-reactive phenol resin is blended and further a functional group-containing liquid rubber is blended, a composite cross-linked structure is formed, and cohesion and adhesive strength at high temperatures and tack at low temperatures are improved. And it has shown that the adhesive force after heating and cooling is suppressed low.
[0059]
In Example 2, the amount of zinc white was increased as compared with Example 1, but there was no significant effect, indicating that the adhesive physical properties were good.
In Example 3, the ratio of natural rubber to SBR was changed, but the adhesive properties were good. However, although the adhesive strength at 23 ° C. was slightly higher when the SBR was large, the cohesive strength / adhesive strength at high temperature, tack at low temperature, etc. were good.
[0060]
Examples 4 to 5 and Comparative Examples 6 to 7 show the influence of the blending ratio of the functional group-containing liquid rubber. If the functional group-containing liquid rubber is not added (Comparative Example 7), the adhesive strength at high temperature is lowered, which is not preferable. Even if there are too many compounding ratios of a functional group containing liquid rubber (comparative example 6), it turns out that the adhesive force in high temperature falls and it exists in the specific range (Examples 4-5).
Examples 6 to 7 are examples in which the type of the functional group-containing liquid rubber was changed and a corresponding crosslinking agent was used. In any case, high-temperature adhesive strength / cohesive strength, low-temperature tack and the like were high and good.
[0061]
【The invention's effect】
When a softening agent (liquid rubber) is added to the rubber-based adhesive, the low temperature ball tack is improved, but at a high temperature, the adhesive softens and causes cohesive failure. In rubber adhesives, if the blending ratio of tackifying resin is reduced, the adhesive strength when cooled after heating (especially in winter) can be lowered, but the adhesive strength at room temperature is low and it is applied to the adherend. It becomes difficult.
[0062]
The pressure-sensitive adhesive composition of the present invention is an amount of a tackifying resin that has no problem with tackiness at normal temperature and a softening agent that has no problem with tacking at low temperatures, while an elastomer composed of natural rubber and SBR is heated. Crosslinking with reactive phenolic resin and functional group-containing liquid rubber with the cross-linking agent, so that the cross-linked state can be compounded, and both adhesive strength and cohesive strength at high temperatures can be improved. Tape can be provided. In particular, the pressure-sensitive adhesive composition of the present invention is suitable as a pressure-sensitive adhesive for masking tapes based on Japanese paper.