JP3726730B2 - 古紙再生用嵩高剤および再生紙の製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、古紙再生用添加剤および再生紙の製造方法に関し、詳しくは古紙を原料とする再生紙の嵩高性と吸油性を向上することができる古紙再生用添加剤および再生紙の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、資源の有効利用や環境保護などの観点から古紙の再利用の重要性が増加している。古紙の再生は、通常、回収された後、離解し、古紙パルプスラリーとし、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム等のようなアルカリ剤、脱墨剤および過酸化水素、次亜塩素酸塩などの漂白剤を添加し、古紙パルプからインキを脱離させ、ついで脱離インキをフローテーションにより古紙パルプスラリーから分離する方法が採用されている。
古紙を原料とする再生紙にはいくつかの問題点があるが、中でも嵩高性の低下は最大の問題点であった。これは、古紙のパルプ繊維はバージンパルプの繊維に比べて短繊維化しているため、再生紙の嵩高性が低くなるためである。
再生紙の嵩高性を向上する方法として、パルプに架橋剤を反応させる方法が特開平4−185791号公報および特開平4−185792号公報に開示されている。しかし、これら方法は、架橋後の解繊時に繊維が短繊維化し、嵩高性の向上が十分ではない。
【0003】
また架橋剤を使用しないで、嵩高性を向上させる方法も提案されている。ジ長鎖アルキル型4級アンモニウム塩を含有する添加剤を使用する方法が特開昭63−165597号公報に、ジアルキル型4級アンモニウム塩およびグリセリンと水または炭素数4以下の脂肪族アルコールを含有する添加剤を使用する方法が特開平4−100995号公報に、ラノリンおよびラノリン誘導体を含有する添加剤を使用する方法が特開昭53−147803号公報に、カチオン性オリゴマーを含有する添加剤を使用する方法が特開昭63−251409号公報に、ポリアミド誘導体を含有する添加剤を使用する方法が特開昭51−38600号公報に開示されている。
さらに脂肪酸および脂肪酸エステルのポリオキシアルキレン付加物からなる添加剤を使用する方法が特開平11−200284号公報に、油脂または糖アルコール系非イオン性界面活性剤を用いた添加剤を使用する方法が特開平11−200283号公報に、4級アンモニウム塩、アルキルアミンおよびベタイン型両性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とを併用した添加剤を使用する方法が特開平11−269799号公報に開示されている。
しかし、これら添加剤を使用する方法では、嵩高性の向上は満足できるレベルではなかった。
さらに架橋剤や添加剤を使用しない方法として、物理的に繊維を毛羽立たせ、パルプの嵩高性を向上させるという方法がある。しかし、この方法も嵩高性の向上が不十分であるうえに、煩雑な操作の繰り返しが必要である。
また、古紙を原料とする再生紙の有効な利用方法として、人体からの油やマシンオイル、軽油などの吸油性を求められるクレープ紙、ティッシュペーパー、人体または機械等の油取り紙がある。再生紙の吸油性を向上する方法として、離解機によりパルプ原料を解繊し、繊維の撚れを起こし、さらに、これに水溶性高分子フィルムを積層する方法が特開平8−13381号公報に開示されている。しかし、この方法は作業が煩雑であるとともに高分子系薬剤を多量に使用しており、高価になるという欠点がある。さらに、拭き布の製法としてパルプの長繊維同士を機械的に積層させる方法が特開平5−214654号公報に、油取り紙の製造方法として紙の平面部にエンボス加工を行って、吸油性を向上させる方法が特開平11−322536号公報に開示されているが、これらのいずれも、充分な吸液性を有するものとはなっていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、再生紙の嵩高性と吸油性を向上させることができる古紙再生用添加剤および再生紙の製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、
(A) 式(1)で示される化合物を式(2)で示される化合物に対して1.5〜3.3倍モル反応させて得られるアミド化物またはその塩よりなる古紙再生用添加剤。
R1COOH (1)
(R1COは、炭素数10〜24のアシル基を示す。)
【0006】
【化2】
【0007】
(R2は炭素数1〜4のアルキレン基、R3およびR4は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、nは1〜3である)。
(B) 式(1)のR1COが炭素数16〜24の不飽和アシル基を20〜100重量%含むことを特徴とする(A)記載の古紙再生用添加剤。
(C) (A)または(B)記載の古紙再生用添加剤を、古紙パルプに対して0.03〜8重量%添加することを特徴とする再生紙の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる式(1)で示される化合物は炭素数10〜24のカルボン酸であり、具体的には、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、ベヘン酸、エルカ酸、リグノセリン酸等の1種または2種以上の混合物や、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、牛脂脂肪酸、豚脂脂肪酸、大豆油脂肪酸、なたね油脂肪酸、トール油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸、カカオ油脂肪酸、ゴマ油脂肪酸、トウモロコシ油脂肪酸、ヒマワリ油脂肪酸、綿実油脂肪酸等の天然油脂由来の混合脂肪酸およびこれらの水素添加物が挙げられる。好ましくは、炭素数12〜22の飽和または不飽和の脂肪酸、より好ましくは炭素数14〜18の飽和または不飽和の脂肪酸である。炭素数が10より小さい場合は、嵩高性と吸油性の向上効果が弱くなり、炭素数が24より大きい場合、添加剤の取り扱いが困難になるので好ましくない。
【0009】
また、式(1)で示される化合物は、炭素数16〜24の不飽和カルボン酸を20〜100重量%含むことで、添加剤の取り扱い性が良好になるとともに、嵩高性と吸油性の改善効果も向上する。不飽和カルボン酸としてはパルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸およびこれらの不飽和カルボン酸を20〜100重量%含む天然の混合脂肪酸である大豆油脂肪酸、パーム油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸、カカオ油脂肪酸、ゴマ油脂肪酸、トウモロコシ油脂肪酸、ヒマワリ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、牛脂脂肪酸、豚脂脂肪酸等が挙げられる。より好ましくは、大豆油脂肪酸、オレイン酸、エルカ酸である。
【0010】
本発明で用いる式(2)で示される化合物において、R2は炭素数1〜4のアルキレン基であり、具体的には、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ブチレン基が挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。R3およびR4は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基である。炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。nは1〜3である。すなわち本発明における式(2)で示される化合物は分子中に少なくとも3つ以上のアミノ基を有する化合物である。このような化合物以外では、嵩高性と吸油性の向上効果が低くなってしまう。
【0011】
本発明の古紙再生用添加剤である、式(1)で示される化合物と式(2)で示される化合物とのアミド化物は、例えば以下のようにして得ることができる。窒素ガス雰囲気下、反応器中に式(1)で示される化合物と式(2)で示される化合物とを仕込み、攪拌しながら昇温し、生成水を除去しながら数時間反応させることにより、目的とするアミド化物を得る。その際、使用する式(1)で示される化合物の量は、式(2)で示される化合物に対して1.5〜3.3倍モルであり、好ましくは、1.8〜3.1倍モルである。
【0012】
式(1)で示される化合物と式(2)で示される化合物とを反応させて得られるアミド化物は、そのまま古紙再生用添加剤として使用することができるが、無機酸あるいは有機酸と反応させて塩として使用すると、取り扱いが容易になり、添加剤として使用し易くなる。使用する無機酸としては、塩酸、硫酸、炭酸、硝酸、リン酸等が挙げられる。また、有機酸としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、オクチル酸、酪酸、シユウ酸、マロン酸、イタコン酸、アジピン酸、コハク酸、セバシン酸、クエン酸、ヒドロキシ安息香酸、リンゴ酸、ヒドロキシマロン酸、乳酸、サリチル酸、ヒドロキシ吉草酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、タウリン、スルファミン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等が挙げられる。これらの中では、有機酸が好ましく、その中でも蟻酸、酢酸およびプロピオン酸が特に好ましい。
塩として使用する場合、アミド化物の全アミン価を測り、全アミン価と当量の有機酸または無機酸を添加して、アミド化物の塩とする。
【0013】
本発明の古紙再生用添加剤の使用量は、古紙パルプに対して0.03〜8重量%が好ましく、水とパルプが共存するいずれの工程でも使用することができる。特に、抄紙工程中であり、均一にパルプ原料に添加できる工程が望ましい。
ここで添加量は、0.03重量%未満では嵩高性および吸油性向上効果が小さく、8重量%を超えても、使用量に見合った嵩高性および吸油性向上は得られず、再生紙のコストアップになり好ましくない。
本発明の古紙再生用添加剤は、水に分散して分散液とすることで古紙パルプへの添加が容易となる。アミド化物は、分散剤を用いて分散液とすると、容易に分散することができる。また、アミド化物の塩は、分散剤を用いずに分散液とすることができるが、分散剤を用いることにより、分散液はより一層安定になる。
【0014】
分散剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸エチレンオキシド付加物またはプロピレンオキシド付加物などの非イオン性分散剤、脂肪酸塩、アルキルスルホン酸塩などのアニオン性分散剤およびカチオン化デンプン、アルキルアミン塩、カチオン化ポリアクリルアミドなどのカチオン性分散剤があるが、中でも好ましいのは、非イオン性分散剤であるポリオキシアルキレンアルキルエーテルやポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、カチオン性分散剤であるカチオン化デンプンである。より好ましいのは、製紙工業で高頻度で汎用されるカチオン化デンプンである。
カチオン化デンプンは、タピオカ、馬鈴薯、トウモロコシ等由来のものがあるが、これらのカチオン化デンプンは、使用の際に、過硫酸アンモニウム、次亜塩素酸、過酸化水素等の酸化剤で処理し、分子量を約3万〜5万にして、低粘度化して使用する方が好ましい。
分散剤の使用量は、本発明のアミド化物あるいはその塩により異なるが、古紙パルプに対して0.05〜20重量%が好ましく、0.1〜10重量%がより好ましい。
【0015】
また本発明の添加剤は、製紙工程において一般的に使用される添加薬剤、例えばポリアクリルアミド、植物グァム等の紙力増強剤、アルキルケテンダイマー、ロジン等のサイズ剤、ポリエチレンイミン、カチオン化ポリマー等の濾水性・歩留まり向上剤等と併用することも可能である。
【0016】
【発明の効果】
本発明の古紙再生用添加剤は、古紙を原料とする再生紙の嵩高性および吸油性を向上させることができる。また、本発明の古紙再生用添加剤の製造方法によれば、嵩高性および吸油性に優れた再生紙を得ることができる。
【0017】
【実施例】
本発明を実施例および比較例により具体的に説明する。
合成例1
攪拌機、冷却管、温度計および窒素導入管を備えた500ミリリットル容量の4つ口フラスコに、ステアリン酸284.5g(1モル)およびジエチレントリアミン51.5g(0.5モル)を仕込み、窒素雰囲気下、180〜190℃で攪拌した。水を系外へ除去しながら、3時間反応を行い、全アミン価76.8のアミド化物を得た。次に1リットル容量のビーカーに、アミド化物60gの全アミン価当量の蟻酸3.8gを水361.5gに溶解した蟻酸水溶液中にアミド化物60gを分散して、15重量%濃度の古紙再生用添加剤A液425.3gを調製した。
【0018】
【表1】
【0019】
*1カチオン化デンプン:ロケット社製 HI−CAT260
合成例2〜14
表1に示す化合物を用いて、合成例1と同様に合成を行い、古紙再生用添加剤B〜N液を調製した。
なお、合成に用いた大豆油脂肪酸、オレイン酸、エルカ酸の脂肪酸組成(重量%)は、下記のとおりである。
大豆油脂肪酸:パルミチン酸(11.6%)、ステアリン酸(4.2%)、オレイン酸(33.3%)、リノール酸(42.2%)、リノレイン酸(7.2%)、その他(1.5%)
オレイン酸:パルミチン酸(2.0%)、ステアリン酸(1.5%)、パルミトレイン酸(2.0%)、オレイン酸(91.0%)、リノール酸(2.0%)、その他(1.5%)
エルカ酸:ステアリン酸(0.4%)、リノール酸(0.4%)、リノレイン酸(2.7%)、アラキン酸(0.4%)、ベヘン酸(1.0%)、エルカ酸(90.4%)、リグノセリン酸(2.0%)、その他(2.7%)
【0020】
分散剤水溶液1の調製
高粘度用攪拌機、窒素導入管および還流冷却管を備えた2リットル容量の4つ口フラスコに、カチオン化デンプン(ロケット社製 HI−CAT260)144g、イオン交換水1335gおよび過流酸アンモニウム4.8gを仕込み、90℃で2時間攪拌し、カチオン化デンプンの低分子量化を行い、10重量%濃度の分散剤水溶液1を調製した。なお、ここで得られたカチオン化デンプンの分子量は43,000であった。なお、分子量は粘度法により求めた。
分散剤水溶液2の調製
200ミリリットル容量のビーカー中にイオン交換水100gおよびポリオキシエチレン(21モル付加)ソルビタンモノラウレート10gを仕込み、攪拌混合し、10重量%濃度の分散剤水溶液2を調製した。
分散剤水溶液3の調製
200ミリリットル容量のビーカー中にイオン交換水100gおよびステアリン酸エチレンオキシド4.5モル付加物10gを仕込み、攪拌混合し、10重量%濃度の分散剤水溶液3を調製した。
【0021】
添加剤分散液調製例1
1リットル容量のビーカー中で、添加剤A液300gおよび分散剤水溶液1を200g、75℃で混合し、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)で、5000rpmで5分間処理した後、加圧乳化機(APV社製マントンゴーリン)により、40MPaで2回処理し、添加剤9重量%、分散剤4重量%である古紙再生用添加剤分散液NO.1を調製した。
表1に示す添加剤および分散剤を用いて、古紙再生用添加剤分散液NO.1と同様にNO.2〜14を調製した。
【0022】
実施例1
<嵩高性評価>
水道水1リットルと脱墨古紙パルプ50.0gを2リットル容量の離解機(熊谷理研(株)製パルパー)中に仕込み、15分間離解を行い、パルプスラリーを得た。さらに、300ミリリットル容量のビーカー中、水道水で、1.5重量%パルプスラリーを調製した。得られたパルプスラリー80gに対して、古紙再生用添加剤分散液NO.1を0.07g(添加剤対パルプ0.5重量%)添加し、300ミリリットル容量のビーカー中、径4.5cmのタービン羽根により、250rpm×2分間攪拌した。その後、坪量約60g/m2となるようにシートマシン(安田精機(株)製TAPPIスタンダードシートマシン)により抄紙し、プレス機(安田精機(株)製油圧プレス機)により、0.35MPaで5分間プレス後、ドラム式ドライヤー(安田精機(株)製ドライヤー)により105℃、80秒の乾燥を行い、再生紙を得た。再生紙の評価は、坪量と厚さより求めた密度により行った。坪量はJIS P 8124に従って求め、厚さは得られた再生紙を4枚重ね合わせ、JIS式紙圧測定機(シチズン時計(株)製 MEI−10)により異なる10箇所の厚さを測定し、その平均値より求めた。なお嵩高性の向上は、ブランクに対する密度の低下率で評価した。密度は小さくなるほど嵩高性は良好であり、ブランク(比較例9)を100%とした時の密度を用いて、下記の基準で評価を行った。
密度95.0%未満:○ 効果良好
密度95.0%以上:× 効果低い
<吸油性>
再生紙の吸油性の評価は、ブランク(比較例9)に対する吸油量増加値により行った。詳細は、上記の嵩高性評価で調製した再生紙を55×100mmの紙片に加工し、温度23℃,湿度50%で、混合油(軽油:鉱物油=80:20)30mlの入った100ミリリットル容量ビーカーに下端から5mm浸漬させ、1分後に紙片が吸い上げた量(液面から、浸透した液の上端までの距離(mm))を測定し、ブランクに対する吸油量の増加率で評価した。吸油量は大きくなるほど吸油性は良好であり、下記式および基準で評価を行った。
吸油量増加率(%)=(サンプルの吸油量(mm)/ブランク吸油量(mm)×100)−100
吸油量増加率20%以上 :◎ 効果非常に良好
吸油量増加率10%以上、20%未満 :○ 効果良好
吸油量増加率10%未満 :× 効果低い
実施例および比較例のパルプスラリー中への添加量および評価結果は、表2に示した。
【0023】
【表2】
【0024】
*2:ブランクを100%としたときの%を示す。
*3:重量比を示す。
実施例2〜11および比較例1〜8
表2に示す添加剤の添加量および分散剤の添加量をパルプに対して0.5重量%とする以外は、実施例1と同様に行った。
ここで、比較例1は、式(2)で示される化合物の構造が異なるため、嵩高性および吸油性が向上しない。比較例2および3は、式(2)で示される化合物がアミノ基を2つしか有していないので、嵩高性および吸油性が向上しない。比較例4は、式(1)および式(2)で示される化合物の反応モル比が、1.5倍モルより少ないので、得られたアミド化合物を使用しても、嵩高性および吸油性が向上しない。比較例5は式(1)で示されるアルキル鎖長が本発明の範囲より短いので、嵩高性および吸油性が向上しない。比較例6、7および8は本発明に使用した分散剤のみであるので、嵩高性および吸油性が向上しない。
表1および表2に示したように使用するアミド化物が3つ以上のアミノ基をもつことが重要であり、本発明の古紙再生用添加剤は、古紙を原料とする再生紙の嵩高性および吸油性を向上させることがわかる。
Claims (2)
- アミド化物またはその塩よりなる古紙再生用嵩高剤であって、
該アミド化物が、式(1)で示される化合物を式(2)で示される化合物に対して1.5〜3.3倍モル反応させて得られ:
R1COOH (1)
(R1COは、炭素数10〜24のアシル基を示す)
H 2 N−(R 2 −NH) n −R 2 −NH 2 (2)
(R2は炭素数1〜4のアルキレン基であり、nは1〜3である)、
該式(1)で示される化合物が、炭素数16〜24の不飽和カルボン酸を20〜100重量%含む、嵩高剤。 - 請求項1に記載の古紙再生用嵩高剤を、古紙パルプに対して0.03〜8重量%添加することを特徴とする再生紙の製造方法。
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