【0001】
【背景技術】
天然皮革を長期間使用すると、紫外線によって天然皮革基材自体が硬化、収縮、変色などの劣化をおこし、また、その天然皮革表面上に施された塗膜についても割れ、変退色、光沢低下などの劣化現象がおこる。
【0002】
かかる劣化の現象を防止するために、これまで天然皮革基材の処理あるいは塗装剤の成分に関し、種々工夫がなされているが、紫外線耐性に関しては、著しい効果をもたらすに至っていない。
本発明は、従来技術に対し、格別にすぐれた紫外線耐性を有する天然皮革およびその製法を提供するものである。
【0003】
【発明の開示】
本発明は、天然皮革基材表面に、顔料を含有した水性塗装剤をコートし、そのコート層上に紫外線吸収剤を含有した水性塗装剤をコートし、さらに、そのコート層上に、紫外線吸収剤を含有した有機溶剤系塗装剤をコートしてなる紫外線耐性皮革およびその製法を提供するものである。
【0004】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の特徴は、天然皮革基材表面に、▲1▼顔料を含有した水性塗装剤のコート層よりなるボトムコートと、▲2▼そのボトムコート層上に水性塗装剤のコート層を2度塗りにより生じせしめたベースコートと、▲3▼そのベースコート層上に施された有機溶剤系塗装剤のコート層よりなるトップコートを形成させ、その際、(1)ベースコート層上に施される有機溶剤系塗装剤として紫外線吸収剤を含有させたものを用いるか、あるいは、(2)2度塗りによるベースコート層の水性塗装剤として紫外線吸収剤を含有せしめた水性塗装剤を使用し、かつ、ベースコート層上に施される有機溶剤系塗装剤として紫外線吸収剤を含有させたものを用いるという点にある。
【0005】
従来、天然皮革における紫外線耐性に関しては、天然皮革基材自体に対して染料、加脂剤あるいは再鞣剤などを用いる際、あるいは塗装剤に関して種々の顔料あるいは合成樹脂材料などを用いる際に種々の処方改良を行うなどして、目的達成が図られてきたが、これまでには、格別優れた効果は得られていない。
【0006】
本発明は、前述した如く、天然皮革基材の表面に前記▲1▼のボトムコートと、前記▲2▼のベースコートと、前記▲3▼のトップコートとを施すことを特徴とするものであるが、前記の紫外線吸収剤として、酸化亜鉛を用いることにより、格別に優れた紫外線耐性効果が得られる。
【0007】
すなわち、紫外線吸収剤には、大別すると有機系と無機系のものが存在するが、有機系(ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系)の紫外線吸収剤は紫外線を吸収することによってそれ自体が劣化変色するという欠点がある。
無機系は、有機系のものに比べて、紫外線吸収性および耐候性、耐熱性の面で優れている。
無機系の紫外線吸収剤には、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄などがあるが、酸化鉄はそれ自体が褐色系の色を帯びており、皮革の色調に変化をきたすので用途が特定される。
【0008】
酸化亜鉛は、より広い紫外線域を吸収し(酸化亜鉛の吸収端:385nm付近;酸化チタンの吸収端:350nm付近)、可視光線の波長より小さい微粒子を使用すると可視光線を吸収する割合が少なく、屈折率が低いため光の散乱が少なく、可視領域の透明性に優れるので、好ましいものである。
【0009】
紫外線吸収剤効果は、紫外線吸収剤を含有させた塗装剤が適用される素材面が凹凸のない均一な面において優れて発揮されるものであるため、紫外線吸収剤はトップコートあるいはベースコート中に含有させる。
トップコートに紫外線吸収剤を含有させることのみによっても、耐紫外線効果は発揮されるが、ベースコートにも含有させることによって、より優れた耐紫外線効果が発揮される。
また、ベースコートに含有させる場合は、2度塗りの1回目と2回目の両方に含有させる場合と2度塗りの2回目のみに含有させる場合とがあり、これらは、塗料調製時の作業上の問題またはコスト上の問題から適宜選択される。
【0010】
トップコートへの紫外線吸収剤の含有率は、ウレタン樹脂固形分に対して10〜30%、好ましくは15〜25%であり、これより少ない場合は紫外線吸収効果は十分に発揮されない。また、これより多い場合は可視領域の透過率が悪化し、不透明になって色調に変化をきたす。
ベースコートへの紫外線吸収剤の含有率は、バインダー固形分に対して10〜40%、好ましくは15〜30%であり、これより少ない場合は紫外線吸収効果は十分に発揮されない。また、これより多い場合は可視領域の透過率が悪化し、色調に変化をきたす。
次に、本発明の紫外線耐性天然皮革の通常の製造フローにつき説明する。
【0011】
(1) ボトムコート塗装
ボトムコート塗装は、顔料を含有した水性塗装剤を用い、ロール塗装あるいはスプレー塗装により行われる。このボトムコートの膜厚は、通常3〜10μmである。塗装後、乾燥処理に付されるが、通常は80℃熱風乾燥機による10分程度の処理で充分である。
乾燥後、ボトムコートの平滑な面を形成せしめるため、プレス処理を行う。ボトムコート塗装においてロール塗装が行われる場合は、プレス処理を省略してもよい。
【0012】
(2) ベースコート塗装
前記のボトムコート塗装に次いでベースコート塗装を行うが、最終製品の色調あるいは諸物性を充分なものとするため、このベースコート塗装は、2度塗り作業により行うことが好ましい。このベースコート塗装に使用する水性塗装剤に対して紫外線吸収剤(特に、酸化亜鉛が好ましい)を含有せしめるが、紫外線吸収剤の量は、水性塗装剤中に使用されているバインダー固形分に対し通常10〜40%である。酸化亜鉛としては水分散タイプのものが用いられる。
【0013】
上記のバインダーとしては、通常、2〜3種類のバインダーが混合使用されるが、アクリル酸エステル系、アクリル−酢酸ビニル系、スチレン−ブタジエン系、アクリロニトリルーブタジエン系、ブタジエン−メタクリレート系、塩化ビニリデン系の合成樹脂バインダーなどがエマルジョンタイプのバインダーとして使用され、また、ポリウレタン系の合成樹脂バインダーが溶液タイプのバインダーとして使用される。
【0014】
2度塗り作業によりベースコート塗装を行う場合には、最初の塗布作業の後、一旦、乾燥処理を行う。この乾燥処理も、通常は80℃熱風乾燥機による10分程度の処理で充分である。ベースコートの膜厚は、通常、トータル膜厚として7〜30μmである。ベースコート塗装終了後、前記と同じく乾燥処理に付する。
【0015】
(3) トップコート塗装
前記のベースコート塗装に次いで、トップコート塗装を行う。このトップコート塗装に使用する有機溶剤系塗装剤に対して紫外線吸収剤(特に酸化亜鉛が好ましい)を含有せしめるが紫外線吸収剤の量は、ウレタン樹脂固形分に対して通常、10〜30%である。酸化亜鉛としては、紫外線遮蔽特性を有する超微粒子(粒子径0.005〜0.020μm)の溶剤分散タイプのものが用いられる。トップコートの膜厚は、通常5〜10μmである。塗装後、乾燥処理に付されるが、この乾燥処理も前述の各塗装工程における乾燥処理と同様である。
以下に本発明の実施例を掲げ、本発明をさらに具体的に説明する。
【0016】
【実施例】
実施例1
天然皮革基材を下記の工程に従い処理して、紫外線耐性天然皮革を製造した。1.顔料150、水200、バインダー(アクリル系、ポリウレタン系)400および助剤(浸透剤、ワックス系)100の各容量比のボトムコート用塗料を用い、基材に対し、スプレー塗装を施し、次いで80℃の熱風乾燥機にて10分間乾燥した。
2.サンドプレス機にてプレスした。
3.顔料:150、水:200、バインダー:400および助剤:100の各容量比のベースコート用塗料を用い、基材に対しスプレー塗装を施し、次いで80℃の熱風乾燥機にて10分間乾燥した。
4.上記3.と同容量比のベースコート用塗料を用いスプレー塗装を施し、80℃の熱風乾燥機にて10分間乾燥した。
5.ウレタン樹脂:100、シンナー:400、硬化剤(イソシアネート系硬化剤):30、添加剤(ワックス系、オイル系):10の各容量比の塗料組成物中に、ウレタン樹脂固形分に対して20%の含有率になるように紫外線遮蔽特性を有する超微粒子(粒子径0.005〜0.020μm)の酸化亜鉛を添加してトップコート用塗料を調製してスプレー塗装を施し、次いで、80℃の熱風乾燥機にて10分間乾燥した。
【0017】
実施例2
前記実施例1の5.の工程におけるトップコート用塗料の調製において、酸化亜鉛の含有率を25%になるようにして添加したものを用いる他は、実施例1と全く同様の処理を行い、紫外線耐性天然皮革を製造した。
【0018】
実施例3
天然皮革基材を下記の工程に従い処理して、紫外線耐性天然皮革を製造した。1.顔料150、水200、バインダー400および助剤100の各容量比のボトムコート用塗料を用い、基材に対し、スプレー塗装を施し、次いで80℃の熱風乾燥機にて10分間乾燥した。
2.サンドプレス機にてプレスした。
3.顔料:150、水:200、バインダー400および助剤:100の各容量比のベースコート用塗料を用い、基材に対しスプレー塗装を施し、次いで、80℃の熱風乾燥機にて10分間乾燥した。
4.上記3.と同容量比の塗料組成物中にバインダー固形分に対して20%の含有率となるように酸化亜鉛を添加してベースコート用塗料を調製して、スプレー塗装を施し、次いで80℃の熱風乾燥機にて10分間乾燥した。
5.ウレタン樹脂:100、シンナー:400、硬化剤:30、添加剤:10
の各容量比の塗料組成物中にウレタン樹脂固形分に対して25%の含有率となるように紫外線遮蔽特性を有する超微粒子(粒子径0.005〜0.020μm)の酸化亜鉛を添加してトップコート用塗料を調製してスプレー塗装を施し、次いで、80℃の熱風乾燥機にて10分間乾燥した。
【0019】
実施例4
前記実施例3の4.の工程におけるベースコート用塗料の調製において、酸化亜鉛の含有率を25%になるようにして添加したものを用いる他は、実施例3と全く同様の処理を行い、紫外線耐性天然皮革を製造した。
【0020】
実施例5
天然皮革基材を下記の工程に従い処理して、紫外線耐性天然皮革を製造した。1.顔料150、水200、バインダー400および助剤100の各容量比のボトムコート用塗料を用い、基材に対し、スプレー塗装を施し、次いで80℃の熱風乾燥機にて10分間乾燥した。
2.サンドプレス機にてプレスした。
3.顔料:150、水:200、バインダー:400および助剤:100の各容量比の塗料組成物中にバインダー固形分に対して20%の含有率となるように酸化亜鉛を添加してベースコート用塗料を調製してスプレー塗装を施し、次いで、80℃の熱風乾燥機にて10分間乾燥した。
4.上記3.と同容量比のベースコート用塗料を用いスプレー塗装を施し、80℃の熱風乾燥機にて10分間乾燥した。
5.ウレタン樹脂:100、シンナー:400、硬化剤:30、添加剤:10
の各容量比の塗料組成物中にウレタン樹脂固形分に対して25%の含有率となるように紫外線遮蔽特性を有する超微粒子(粒子径0.005〜0.020μm)の酸化亜鉛を添加してトップコート用塗料を調製してスプレー塗装を施し、次いで80℃の熱風乾燥機にて10分間乾燥した。
【0021】
実施例6
前記実施例5の3.および4.の工程におけるベースコート用塗料の調製において酸化亜鉛の含有率を25%になるようにして添加したものを用いる他は、実施例5と全く同様の処理を行い、紫外線耐性天然皮革を製造した。
【0022】
比較例
ベースコート塗料およびトップコート塗料いずれにも酸化亜鉛を添加しないものを比較例とした。
【0023】
物性評価試験
実施例1〜6と比較例の各例において得られた製品について、紫外線フェードメーターを用いて、下記A〜Dにつき耐光試験を行った。結果は表1に示されている。
評価項目:
A:硬化、B:変退色、C:割れ、D:収縮
【0024】
【表1】
[0001]
[Background]
When natural leather is used for a long period of time, the natural leather base itself is deteriorated by ultraviolet rays, such as hardening, shrinkage, and discoloration. Also, the coating applied on the surface of the natural leather is cracked, discolored, and gloss is reduced. Degradation phenomenon occurs.
[0002]
In order to prevent such a phenomenon of deterioration, various attempts have been made so far regarding the treatment of natural leather substrates or the components of coating agents, but no significant effect has been brought about with respect to ultraviolet resistance.
The present invention provides a natural leather having exceptional ultraviolet resistance and a method for producing the same with respect to the prior art.
[0003]
DISCLOSURE OF THE INVENTION
In the present invention, the surface of a natural leather substrate is coated with a pigment-containing aqueous coating agent, the coating layer is coated with an aqueous coating agent containing an ultraviolet absorber, and the coating layer is further UV-absorbed. The present invention provides an ultraviolet resistant leather formed by coating an organic solvent-based coating agent containing an agent and a method for producing the same.
[0004]
The present invention is described in detail below.
The feature of the present invention is that (1) a bottom coat composed of a coating layer of an aqueous coating agent containing a pigment on the surface of a natural leather substrate, and (2) a coating layer of the aqueous coating agent on the bottom coat layer twice. A top coat comprising a base coat formed by coating and (3) a coating layer of an organic solvent-based coating agent applied on the base coat layer is formed. At that time, (1) an organic solvent applied on the base coat layer Or a base coat layer using an aqueous paint containing an ultraviolet absorbent as a water-based paint for a base coat layer that is applied twice. The organic solvent-based coating agent to be applied on top is that containing an ultraviolet absorber.
[0005]
Conventionally, regarding ultraviolet resistance in natural leather, various dyes, greasing agents, retanning agents, etc. are used for the natural leather substrate itself, or various pigments or synthetic resin materials are used for coating agents. The purpose has been achieved by improving the formulation, but so far no exceptional effect has been obtained.
[0006]
As described above, the present invention is characterized in that the bottom coat (1), the base coat (2), and the top coat (3) are applied to the surface of a natural leather substrate. However, by using zinc oxide as the ultraviolet absorber, a particularly excellent ultraviolet resistance effect can be obtained.
[0007]
In other words, there are organic and inorganic ultraviolet absorbers, but organic (benzophenone and benzotriazole) ultraviolet absorbers themselves deteriorate and discolor by absorbing ultraviolet rays. There is a drawback.
Inorganic systems are superior in terms of UV absorption, weather resistance, and heat resistance compared to organic systems.
Inorganic UV absorbers include zinc oxide, titanium oxide, iron oxide, etc. Iron oxide has a brownish color, and its use is specified because it changes the color of leather. .
[0008]
Zinc oxide absorbs a wider ultraviolet region (zinc oxide absorption edge: around 385 nm; titanium oxide absorption edge: around 350 nm), and if fine particles smaller than the wavelength of visible light are used, the proportion of absorbing visible light is small. Since the refractive index is low, light scattering is small, and the transparency in the visible region is excellent, which is preferable.
[0009]
The UV absorber effect is excellent when the material surface to which the coating agent containing the UV absorber is applied has a uniform surface without unevenness, so the UV absorber is contained in the top coat or base coat. Let
Even if the top coat contains only the UV absorber, the UV resistance effect is exhibited. However, when the top coat is also contained in the base coat, a more excellent UV resistance effect is exhibited.
In addition, when it is contained in the base coat, it may be contained in both the first and second coatings of the second coating and only in the second coating of the second coating. Appropriately selected from problems or cost problems.
[0010]
The content of the ultraviolet absorber in the top coat is 10 to 30%, preferably 15 to 25%, based on the solid content of the urethane resin. If the content is less than this, the ultraviolet absorption effect is not sufficiently exhibited. On the other hand, when the amount is larger than this, the transmittance in the visible region deteriorates and becomes opaque and changes in color tone.
The content of the ultraviolet absorber in the base coat is 10 to 40%, preferably 15 to 30%, based on the binder solid content. If the content is less than this, the ultraviolet absorption effect is not sufficiently exhibited. On the other hand, when the amount is larger than this, the transmittance in the visible region is deteriorated and the color tone is changed.
Next, the normal manufacturing flow of the ultraviolet resistant natural leather of the present invention will be described.
[0011]
(1) Bottom coat coating The bottom coat coating is performed by roll coating or spray coating using an aqueous coating agent containing a pigment. The film thickness of this bottom coat is usually 3 to 10 μm. After the coating, it is subjected to a drying treatment, but usually a treatment of about 10 minutes with an 80 ° C. hot air dryer is sufficient.
After drying, a press treatment is performed to form a smooth surface of the bottom coat. When roll coating is performed in bottom coat coating, press treatment may be omitted.
[0012]
(2) Base coat painting Base coat painting is performed after the bottom coat painting described above, and this base coat painting is preferably carried out by a two-time coating operation in order to make the color tone or various physical properties of the final product sufficient. The water-based paint used in this base coat coating contains a UV absorber (especially zinc oxide is preferred), but the amount of the UV absorber is usually based on the binder solids used in the water-based paint. 10 to 40%. As the zinc oxide, a water dispersion type is used.
[0013]
As the above-mentioned binder, usually two to three kinds of binders are mixed and used, but acrylic ester, acryl-vinyl acetate, styrene-butadiene, acrylonitrile-butadiene, butadiene-methacrylate, vinylidene chloride are used. Synthetic resin binders are used as emulsion-type binders, and polyurethane-based synthetic resin binders are used as solution-type binders.
[0014]
When the base coat is applied by applying twice, the drying process is once performed after the first application. For this drying treatment, a treatment of about 10 minutes with an 80 ° C. hot air dryer is usually sufficient. The film thickness of the base coat is usually 7 to 30 μm as the total film thickness. After the base coat is finished, it is subjected to a drying process as described above.
[0015]
(3) Top coat painting Next to the base coat painting, top coat painting is performed. The organic solvent-based coating agent used for the top coat coating contains an ultraviolet absorber (especially zinc oxide is preferable), but the amount of the ultraviolet absorber is usually 10 to 30% with respect to the solid content of the urethane resin. is there. As the zinc oxide, a solvent dispersion type of ultrafine particles (particle diameter of 0.005 to 0.020 μm) having ultraviolet shielding properties is used. The film thickness of the top coat is usually 5 to 10 μm. After the coating, it is subjected to a drying process, and this drying process is also the same as the drying process in each of the aforementioned coating processes.
Examples of the present invention will be given below to further illustrate the present invention.
[0016]
【Example】
Example 1
The natural leather substrate was treated according to the following process to produce UV resistant natural leather. 1. The base material is spray-coated using a paint for bottom coat of each volume ratio of pigment 150, water 200, binder (acrylic, polyurethane-based) 400 and auxiliary agent (penetrating agent, wax-based) 100, and then 80 It dried for 10 minutes with the hot air dryer of degreeC.
2. Pressed with a sand press.
3. Using a base coat paint with a volume ratio of pigment: 150, water: 200, binder: 400, and auxiliary agent: 100, the base material was spray-coated, and then dried in a hot air dryer at 80 ° C. for 10 minutes.
4). 3. above. Spray coating was performed using a base coat paint having the same volume ratio as in Example 1, followed by drying for 10 minutes in a hot air dryer at 80 ° C.
5. Urethane resin: 100, thinner: 400, curing agent (isocyanate-based curing agent): 30, additive (wax-based, oil-based): 10 in each volume ratio of the coating composition, 20 relative to the solid content of the urethane resin Of ultrafine particles (particle size 0.005 to 0.020 μm) having ultraviolet shielding properties so as to have a content of 5%, and a top coat paint is prepared and spray-coated, and then 80 ° C. For 10 minutes.
[0017]
Example 2
4. of the first embodiment. In the preparation of the top coat paint in the above step, a UV-resistant natural leather was produced by carrying out the same treatment as in Example 1 except that a zinc oxide content added to 25% was used. .
[0018]
Example 3
The natural leather substrate was treated according to the following process to produce UV resistant natural leather. 1. The base material was spray-coated using a bottom coat paint having a volume ratio of pigment 150, water 200, binder 400 and auxiliary agent 100, and then dried in a hot air dryer at 80 ° C. for 10 minutes.
2. Pressed with a sand press.
3. The base coat was applied to the base material using pigment: 150, water: 200, binder 400, and auxiliary agent: 100, and then dried for 10 minutes in a hot air dryer at 80 ° C.
4). 3. above. The base coat paint is prepared by adding zinc oxide so that the content ratio is 20% with respect to the solid content of the binder in the same volume ratio of the paint composition, spray coating is performed, and then hot air drying at 80 ° C. Dry for 10 minutes on the machine.
5. Urethane resin: 100, thinner: 400, curing agent: 30, additive: 10
Add ultrafine particles (particle size: 0.005 to 0.020 μm) of zinc oxide having ultraviolet shielding properties so that the content of the urethane resin is 25% of the solid content of the urethane resin. A top coat paint was prepared and spray-coated, and then dried for 10 minutes in a hot air dryer at 80 ° C.
[0019]
Example 4
Example 3-4. A UV-resistant natural leather was produced in the same manner as in Example 3 except that in the preparation of the base coat paint in this step, a zinc oxide content added to a content of 25% was used.
[0020]
Example 5
The natural leather substrate was treated according to the following process to produce UV resistant natural leather. 1. The base material was spray-coated using a bottom coat paint having a volume ratio of pigment 150, water 200, binder 400 and auxiliary agent 100, and then dried in a hot air dryer at 80 ° C. for 10 minutes.
2. Pressed with a sand press.
3. Paint for base coat by adding zinc oxide to the paint composition of each volume ratio of pigment: 150, water: 200, binder: 400 and auxiliary agent: 100 so as to have a content of 20% based on the solid content of the binder. Was prepared and spray-coated, and then dried for 10 minutes in a hot air dryer at 80 ° C.
4). 3. above. Spray coating was performed using a base coat paint having the same volume ratio as in Example 1, followed by drying for 10 minutes in a hot air dryer at 80 ° C.
5. Urethane resin: 100, thinner: 400, curing agent: 30, additive: 10
Add ultrafine particles (particle size: 0.005 to 0.020 μm) of zinc oxide having ultraviolet shielding properties so that the content of the urethane resin is 25% of the solid content of the urethane resin. A top coat paint was prepared and spray-coated, and then dried for 10 minutes in a hot air dryer at 80 ° C.
[0021]
Example 6
In Example 5 3. And 4. A UV-resistant natural leather was produced in the same manner as in Example 5 except that the base coat paint used in this step was added with a zinc oxide content of 25%.
[0022]
Comparative Example A comparative example in which zinc oxide was not added to either the base coat paint or the top coat paint was used.
[0023]
Physical property evaluation test About the product obtained in each example of Examples 1-6 and a comparative example, the light resistance test was done about following AD using the ultraviolet-ray fade meter. The results are shown in Table 1.
Evaluation item:
A: Curing, B: Discoloration, C: Cracking, D: Shrinkage
[Table 1]