JP3700166B2 - Binder for polyurethane-based printing ink and printing ink composition using the same - Google Patents
Binder for polyurethane-based printing ink and printing ink composition using the same Download PDFInfo
- Publication number
- JP3700166B2 JP3700166B2 JP34583097A JP34583097A JP3700166B2 JP 3700166 B2 JP3700166 B2 JP 3700166B2 JP 34583097 A JP34583097 A JP 34583097A JP 34583097 A JP34583097 A JP 34583097A JP 3700166 B2 JP3700166 B2 JP 3700166B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- printing ink
- polyurethane
- binder
- diisocyanate
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、種々の材料のフィルムに印刷できるポリウレタン系印刷インキ用バインダー及び印刷インキ組成物に関するものである。更に詳しくは、酸性雨・地球温暖化等の環境問題からプラスチック容器及び建装材に用いられるプラスチック基材が、ポリ塩化ビニルからポリプロピレンやポリエチレンに変換されつつある昨今の流れに沿った、すなわち脱塩ビに対応した環境に優しいポリウレタン系印刷インキ用バインダー及び印刷インキ組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から印刷インキ用バインダーとして、特にプラスチックフィルムへのグラビア印刷インキ用バインダーを中心にポリウレタン系のものが用いられてきた。例えば、特公平1−37427号公報には、第三級アミノ基を有するポリウレタン系樹脂を用いた印刷インキ用バインダーが記載されている。特公平5−64192号公報には、分子量が500〜4,000の末端に水酸基を有する水素添加型ポリブタジエン、又はこれと他の高分子ジオール、脂環族ジイソシアネート、鎖延長剤、及び必要に応じて末端封鎖剤から形成されたポリウレタン系印刷インキ用バインダーが記載されている。特公平7−2932号公報には、塩素含有量5〜50重量%の塩素化ポリオレフィン及び塩素含有量5〜50重量%の塩素化ポリジエンと、1分子中に二重結合と水酸基を少なくとも1個有する化合物を反応させて得られる樹脂に1分子中に少なくとも1個の遊離イソシアネート基を含有するポリウレタン系樹脂を反応させて得られる印刷インキ用バインダーが記載されている。
【0003】
しかしながら、特公平1−37427号公報に具体的に開示されている技術は、高分子量ジオールにアジペート系やエーテル系のものを用いたポリウレタン系樹脂を印刷インキ用バインダーに適用したものである。一般的にアジペート系やエーテル系のポリウレタン系樹脂は、耐久性が不足しがちである。また、長い原反に印刷してから巻き取る場合、ブロッキングが発生しやすくなる。特公平5−64192号公報に開示されている技術は、水素添加ポリブタジエンを導入したポリウレタン系樹脂を印刷インキに適用したものである。この水素添加ポリブタジエンは、平均官能基数が大きいため、ポリウレタン系樹脂の製造に当たって無理に分子量を大きくしようとするとゲル化してしまい、目的とするバインダーそのものが得られにくい。このため、得られるポリウレタン系印刷インキ用バインダーの分子量を小さくせざるを得ず、耐久性の面で不満足であった。特公平7−2932号公報に開示されている技術は、塩素化ポリプロピレン(以後、塩素化PPと略称する)を導入したポリウレタン系樹脂を印刷インキ用バインダーに適用したものである。このような塩素化PP等の塩素化ポリオレフィン等を導入したポリウレタン系樹脂を用いた印刷インキは、耐ブロッキング性、ラミネート加工適性、耐ボイル・レトルト適性、ポリオレフィンフィルムを含めた密着性は十分満足できるが、経時で脱塩酸反応が起こるため、充填容器の腐食や樹脂の着色等、経時安定性に劣る。また、リサイクル過程や燃焼時において、塩素を含有しているため塩素ガスや塩化水素ガス発生し、酸性雨等、環境に悪影響を及ぼす危険性があり、この環境保護の立場からも塩素を含有しない環境に優しい印刷インキ用バインダーの開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、最近の環境問題を配慮してハロゲン系原料を用いず、また、ポリオレフィン系基材を含めたあらゆる基材への密着性、印刷後の加工適性、経時安定性、耐候性、耐ブロッキング性等の諸物性に優れた印刷インキ用バインダー及び印刷インキ組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記事情に鑑み、汎用的なポリオレフィンフィルムを含めた全てのプラスチックフィルムへの密着性を十分に満足させ、かつ、印刷後の加工適性、経時安定性、耐候性、耐ブロッキング性等の諸物性に優れた、環境に優しいポリウレタン系印刷インキ用バインダーについて鋭意検討を重ねた結果、ガラス転移温度という概念を導入して、本発明を完成させるに至った。
【0006】
すなわち、本発明は以下の(1)〜(2)である。
(1)印刷インキ用バインダーとして用いられる樹脂の一部又は全部が、以下の(A)〜(D)を反応させて得られ、かつ、ガラス転移温度が−35〜+20℃、芳香環含有量が0.1〜2mmol/g、第三級アミノ基含有量が0.1〜0.5mmol/gであるポリウレタン系樹脂であることを特徴とするポリウレタン系印刷インキ用バインダー。
(A)数平均分子量500〜10,000であって、以下に示す(A1):(A2)=50:50〜90:10の混合ポリエステルポリオール。
(A1):芳香環含有量が0.5〜5mmol/gであるポリエステルポリオール
(A2):炭素数10以下の側鎖を有する低分子ジオールと脂肪族ジカルボン酸から得られるポリエステルジオール
(B)シクロヘキサン−1,4−ジメタノール及びイソホロンジアミンからなる鎖延長剤。
(C)第三級アミノ基含有活性水素化合物。
(D)有機ジイソシアネート。
【0008】
(2)前記(1)のポリウレタン系印刷インキ用バインダー100重量部と、ポリイソシアネート硬化剤1〜20重量部を用いることを特徴とする印刷インキ組成物。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の印刷インキ用バインダーに用いられるポリウレタン系樹脂は、以下に示す(A)〜(D)を反応させて得られ、かつ、ガラス転移温度が−35〜+20℃(好ましくは−20〜0℃)、芳香環含有量が0.1〜2mmol/g、第三級アミノ基含有量が0.1〜0.5mmol/gである。
(A)数平均分子量500〜10,000であって、以下に示す(A1):(A2)= 50:50〜90:10の混合ポリエステルポリオール。
(A1):芳香環含有量が0.5〜5mmol/gであるポリエステルポリオール
(A2):炭素数10以下の側鎖を有する低分子ジオールと脂肪族ジカルボン酸から得られるポリエステルジオール
(B)シクロヘキサン−1,4−ジメタノール及びイソホロンジアミンからなる鎖延長剤。
(C)第三級アミノ基含有活性水素化合物。
(D)有機ジイソシアネート。
ガラス転移温度が下限未満の場合は、印刷インキとしたときの耐ブロッキング性が不足する。また、上限を越える場合は、密着性が不足する。印刷工程において、長い原反に印刷後してから巻き取る場合があるので、耐ブロッキング性は、印刷インキ用バインダーの重要な性能の一つである。
【0010】
本発明に用いられるポリウレタン系樹脂の芳香環含有量は、0.1〜2mmol/gであり、更には0.15〜1.8mmol/gが好ましい。芳香環含有量が下限未満の場合は、耐ブロッキング性、耐久性等が不足しやすい。また、上限を越える場合は、密着性が不足しやすい。なお、本発明における芳香環とは、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等を示す。また、該ポリウレタン系樹脂に含まれる芳香環は、長鎖ポリオール、鎖延長剤、第三級アミノ基含有活性水素化合物、有機ジイソシアネートのいずれかに由来するものである。
【0011】
また、ポリウレタン系樹脂中の第三級アミノ基の含有量は、0.1〜0.5mmol/gであり、更には0.12〜0.48mmol/gであることが好ましい。第三級アミノ基含有量が下限未満の場合は、密着性や分散性が不足する。また上限を越える場合は、樹脂の経時安定性、耐久性等が悪くなりやすい。
【0012】
なお、本発明の印刷インキ用バインダーにおけるポリウレタン系樹脂のガラス転移温度とは、動的粘弾性におけるE″(損失弾性率)が極大となった時の温度であり、その測定条件は、周波数:35Hz、昇温速度:2℃毎分である。
【0013】
本発明の印刷インキ用バインダーに用いられるポリウレタン系樹脂の色数は、固形分30%のメチルエチルケトン溶液で150APHA以下、好ましくは100APHA以下である。色数が上限を越える場合は、特にメジウムインキとして使用しにくくなる。
【0014】
本発明の印刷インキ用バインダーに用いられるポリウレタン系樹脂の粘度は、固形分30%のメチルエチルケトン溶液で500〜10,000mPa・s/25℃である。粘度が上限を越える場合は、作業性に劣る。
【0015】
本発明のポリウレタン系印刷インキ用バインダーの数平均分子量は、ポリスチレン検量線によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によって測定されるが、好ましくは8,000〜100,000であり、特に10,000〜50,000が好ましい。数平均分子量が8,000未満の場合は、耐久性や耐ブロッキング性が低下する。数平均分子量が100,000を越える場合は、インキの密着性、流動性、顔料分散性、作業性に劣る。
【0016】
続いて、本発明の印刷インキ用バインダーに用いられるポリウレタン系樹脂の原料(A)〜(D)について説明する。
本発明で用いられる(A)長鎖ポリオールは、数平均分子量500〜10,000、好ましくは、1,000〜5,000のポリエステルポリオール、ポリアミドエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、動植物系ポリオール等が挙げられる。
【0017】
このポリエステルポリオールとしては、公知のフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、クルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、α−ハイドロムコン酸、β−ハイドロムコン酸、α−ブチル−α−エチルグルタル酸、α,β−ジエチルサクシン酸、マレイン酸、フマル酸等のジカルボン酸又は無水物等の1種類以上と、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオール類の1種類以上との縮重合反応から得られる。更に、ε−カプロラクトン、アルキル置換ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、アルキル置換δ−バレロラクトン等の環状エステル(いわゆるラクトン)モノマーの開環重合から得られるラクトン系ポリエステルポリオール等がある。更に、低分子ポリオールの一部をヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、モノエタノールアミン等の低分子ポリアミンや低分子アミノアルコールを用いてもよい。この場合は、ポリエステル−アミドポリオールが得られることになる。
【0018】
ポリエーテルポリオールとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のエポキサイドや環状エーテルのホモポリマーやコポリマーがある。
【0019】
ポリカーボネートポリオールとしては、前述のポリエステルポリオール源の低分子ジオール、低分子トリオール1種類以上と、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネートとの脱アルコール反応や脱フェノール反応から得られる。
【0020】
ポリエーテルエステルポリオールとしては、前述のポリエーテルポリオールと前述のジカルボン酸等から得られるコポリオールがある。また、前述のポリエステルやポリカーボネートと、エポキサイドや環状エーテルとの反応で得られるものがある。
【0021】
ポリオレフィンポリオールとしては、水酸基を2個以上有するポリブタジエン、水素添加ポリブタジエン、ポリイソプレン、水素添加ポリイソプレン等が挙げられる。
【0022】
動植物系ポリオールとしてはヒマシ油系ポリオール、絹フィブロイン等が挙げられる。
【0023】
また、数平均分子量が500〜10,000で、かつ、1分子中に活性水素基を平均1個以上有するものであれば、ダイマー酸系ポリオール、水素添加ダイマー酸系ポリオールの他にエポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ロジン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、クマロン樹脂、ポリビニルアルコール等の活性水素基含有樹脂も使用できる。
【0024】
本発明で好ましい長鎖ポリオールは、以下に示される(A1)が長鎖ポリオール中に50〜90重量%含有しているものが好ましく、更に好ましくは(A1)と、以下に示される(A2)の重量比が、A1:A2=50:50〜90:10の混合ポリエステルポリオールである。A1(とA2)を適当なバランスでポリウレタン系樹脂に導入することにより、経時安定性や耐久性を満足し、耐ブロッキング性と密着性という相反する性能を両立させることが可能となる。
A1:芳香環含有量が0.5〜5mmol/gであるポリエステルポリオール A2:炭素数10以下の側鎖を有する低分子ジオールと脂肪族ジカルボン酸か ら得られるポリエステルジオール
【0025】
また、A1の好ましいものは、以下に示されるポリエステルジオールである。
酸成分 :フタル酸の各種異性体の1種類又は2種類以上と脂肪族ジカ ルボン酸のモル比が1/4〜4/1の混合物
アルコール成分:炭素数10以下の側鎖を有する脂肪族ジオール
【0026】
本発明で使用される鎖延長剤(B)は、炭素数20以下で、かつ、活性水素基を1分子中に2個以上有するものである。具体的には前述のポリエステルポリオールに用いられる低分子ポリオール、低分子ポリアミン、低分子アミノアルコール等が挙げられる。これらは1種類又は2種類以上の混合物として使用できる。本発明で好ましい鎖延長剤は、溶解性が良好で、かつ、耐久性を付与できる脂環族ジオール及び/又は脂環族ジアミンであり、具体的には、シクロヘキサン−1,4−ジオール、イソホロンジアミンである。
【0027】
本発明で用いられる第三級アミノ基含有活性水素化合物(C)としては、以下の式1又は式2で示されるものである。これらは1種類又は2種類以上の混合物として使用できる。
【0028】
【化1】
【0029】
【化2】
【0030】
式1に該当する化合物としては、N−メチルジエタノールアミン、N−メチルジプロパノールアミン、N−エチルジエタノールアミン等のN−アルキルジアルカノールアミン類、N−フェニルジエタノールアミン、N−フェニルジプロパノールアミン等のN−アリールジアルカノールアミン類等が挙げられる。
【0031】
式2に該当する化合物としては、ジメチルアミノメタノール、ジメチルアミノプロパノール等のジアルキルアミノアルコール等が挙げられる。
【0032】
本発明で好ましい第三級アミノ基含有活性水素化合物(C)は、式1に該当するものであり、更にはN−メチルジエタノールアミン、N−メチルジプロパノールアミン、N−エチルジエタノールアミン等のN−アルキルジアルカノールアミン類が好ましい。これは、式2のタイプでは、ポリウレタン系樹脂の末端に第三級アミノ基が導入されることになるため、ポリウレタン系樹脂の分子量によって導入量が影響される。しかし、式1のタイプでは、ポリウレタン系樹脂の中に第三級アミノ基が導入されるため、導入量はポリウレタン系樹脂の分子量に影響されることがないからである。
【0033】
本発明で用いられる有機ジイソシアネート(D)としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、1,4−ナフチレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、o−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジフェニルプロパン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルプロパンジイソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネートや、これらの2種類以上の混合物、これらの有機ジイソシアネートのウレタント変性体、アロファネート変性体、ウレア変性体、ビウレット変性体、ウレトジオン変性体、ウレトイミン変性体、イソシアヌレート変性体、カルボジイミド変性体等、公知のあらゆる有機ジイソシアネートであってもよい。
【0034】
本発明では、イソシアネート成分における脂肪族ジイソシアネート及び/又は脂環族ジイソシアネートが50〜100モル%含有するものが好ましく、特に80〜100モル%のものが好ましい。脂肪族ジイソシアネート及び/又は脂環族ジイソシアネートが下限未満の場合、インキが黄変しやすくなり、また、密着性も低下する。上記の有機ジイソシアネートの中では、イソホロンジイソシアネートが最も好ましい。
【0035】
なお、必要に応じて反応停止剤を用いてもよい。反応停止剤としては、メタノール、エタノール等のようなモノアルコール、エチルアミン、プロピルアミン、ジブチルアミン等のようなモノアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−フェニルジプロパノールアミン等のアミノアルコールがある。また、場合によっては、前述のポリエステルポリオールやポリエステル−アミドポリオールに用いられる低分子ポリオールや低分子ポリアミンも使用できる。
【0036】
本発明におけるポリウレタン系印刷インキ用バインダーを合成する際の反応触媒としては、公知のいわゆるウレタン化触媒を用いることができる。具体的には、ジブチルチンジラウレート、ジオクチルチンジラウレート等の有機金属化合物や、トリエチレンジアミンやトリエチルアミン等の有機アミンやその塩等が挙げられる。
【0037】
本発明のポリウレタン系印刷インキ用バインダーの合成方法は、公知の方法が用いられる。すなわち、(1)活性水素基成分と有機ジイソシアネートを、活性水素基過剰の条件で所定分子量に達するまで反応させる方法(ワンショット法)、(2)ポリオール成分と有機ジイソシアネートを、イソシアネート基過剰の条件で反応させ、イソシアネート基含有のプレポリマーを得て、次にこのプレポリマーを低分子グリコールや低分子ジアミンで鎖延長させて所定分子量に達するまで反応させる方法(プレポリマー法)等がある。
【0038】
また、必要に応じて有機溶剤を用いることができる。この有機溶剤は、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、ペンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶剤、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン系溶剤、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のセロソルブ系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等の一塩基酸エステル系溶剤、アジピン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、フタル酸ジオクチル等の二塩基酸エステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のイソシアネート基に不活性なものであれば特に制限はない。また、条件によっては、イソプロパノールのようなアルコール系溶剤も用いることができる。
【0039】
本発明のポリウレタン系印刷インキ用バインダーの反応装置としては、上記の反応が達成できればいかなる装置でもよく、例えば、攪拌装置の付いた反応釜やニーダー、一軸又は多軸押出し反応装置等の混合混練装置が挙げられる。
本発明のポリウレタン系印刷インキ用バインダーの好ましい合成方法は、溶液中でのプレポリマー法である。
【0040】
溶液中でのプレポリマー法について、更に詳しく述べる。
ポリウレタン系印刷インキ用バインダーを製造するに当たって、まず、活性水素基を有する原料を混合し、必要により活性水素基を持たないケトンやエステル、炭化水素系の溶剤等で適宜希釈する。
【0041】
この活性水素基成分の混合物に有機ジイソシアネートを加え、必要に応じてウレタン化触媒を添加した後、反応温度を30〜100℃、好ましくは50〜80℃にて、数時間反応させ、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー溶液を合成する。このときのイソシアネート基/水酸基のモル比(R値)は1.1〜2.5が好ましく、特に1.1〜2が好ましい。
【0042】
R値が1.1未満の場合は、最終的に得られるポリウレタン系印刷インキ用バインダーの耐久性や耐ブロッキング性が低下する。また、R値が2.5を越える場合は、最終的に得られるポリウレタン系印刷インキ用バインダーの溶剤への溶解性や密着性が低下する。
【0043】
このようにして得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー溶液に、低分子グリコールや低分子ジアミンのような鎖延長剤及び必要に応じて反応停止剤を加えて、反応温度を30〜80℃、好ましくは30〜50℃にて、イソシアネート基が消失するまで鎖延長反応させることにより、目的とするポリウレタン系印刷インキ用バインダーが得られる。
【0044】
本発明の印刷インキ組成物は、上述のポリウレタン系印刷インキ用バインダーに、顔料、染料、溶剤、揺変剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、消泡剤、増粘剤、分散剤、界面活性剤、防かび剤、抗菌剤、防腐剤、触媒、充填剤等のような添加剤や塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体や硝化綿等の副バインダーを添加し、混練、分散して製造されたものにポリイソシアネート硬化剤を配合したものである。
【0045】
インキ製造装置としては、公知の装置を用いることができ、例えば、サンドグラインドミル、ボールミル、三本ロール、ペイントシェイカー等が挙げられる。
【0046】
ポリイソシアネート硬化剤の添加量は、印刷インキ用バイダー100重量部に対して、1〜20重量部である。(各固形分換算)ポリイソシアネート硬化剤としては、例えば、日本ポリウレタン工業(株)の商品で、ヘキサメチレンジイソシアネート変性タイプのコロネートHX、コロネートHL、トリレンジイソシアネート変性タイプのコロネートL、コロネート2030、コロネート2031等が挙げられ、これらは単独あるいは混合して用いてもよい。
【0047】
【実施例】
以下に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、例中における「部」とは重量部、「%」は重量%をそれぞれ示す。
【0048】
実施例1
攪拌機、温度計、アリーン冷却管、窒素ガス導入管を組んだ反応装置に、ポリオールAを125.8部、ポリオールEを53.9部、CHDMを25.9部、MDEAを6.4部、MEKを300部仕込み、均一に攪拌した。このポリオール溶液にIPDIを81.8部仕込み、DBTDLを0.06部仕込み、70℃にて4時間反応させて、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー溶液を得た。このプレポリマー溶液に、MEKを300部加え均一にした後、MEK100部とIPDA2.3部とMEA3.8部を混合したアミン液を一気に加え、40℃で、FT−IRによるイソシアネート基のピークが消失するまで反応させ、ポリウレタン系印刷インキ用バインダーPU−1を得た。PU−1の固形分は30%、粘度は400mPa・s/25℃、色数は30APHA、数平均分子量は28,000、ガラス転移温度は−9℃であった。また、PU−1を容器に充填して、窒素パージしてからこれを50℃にて30日保管したが、分子量低下はほとんど認められなかった。
【0049】
実施例2〜5、比較例1〜4
実施例1と同様な装置と反応方法で、表1、2に記載した原料、量を使用してポリウレタン系印刷インキ用バインダーPU−2〜5、7〜10を得た。
【0050】
実施例1〜5、比較例1〜4、及び表1、2における原料を以下に示す。
ポリオールA:テレフタル酸/アジピン酸=1/1(モル比)と3−メチル−1,5−ペ ンタンジオールからなるポリエステルジオール
Mn=2,000
芳香環含有量=1.98mmol/g
ポリオールB:テレフタル酸/アジピン酸=2/1(モル比)と3−メチル−1,5−ペ ンタンジオールからなるポリエステルジオール
Mn=3,000
芳香環含有量=2.65mmol/g
ポリオールC:テレフタル酸/アジピン酸=1/2(モル比)と3−メチル−1,5−ペ ンタンジオールからなるポリエステルジオール
Mn=1,000
芳香環含有量=1.25mmol/g
ポリオールD:2,6−ナフタレンジカルボン酸/アジピン酸=3/7(モル比)と3− メチル−1,5−ペンタンジオールからなるポリエステルジオール
Mn=2,000
芳香環含有量=1.13mmol/g
ポリオールE:1,3−ブタンジオールとアジピン酸からなるポリエステルジオール
Mn=2,000
ポリオールF:ネオペンチルグリコールとアジピン酸からなるポリエステルジオール
Mn=1,000
ポリオールG:3,3−ジメチロールヘプタンとアジピン酸からなるポリエステルジオー ル
Mn=3,000
ポリオールH:テレフタル酸/イソフタル酸=1/1(モル比)とエチレングリコール/ ネオペンチルグリコール=1/1(モル比)からなるポリエステルジオー ル
Mn=2,000
芳香環含有量=4.50mmol/g
CHDM :シクロヘキサン−1,4−ジメタノール
MDEA :N−メチルジエタノールアミン
IPDI :イソホロンジイソシアネート
IPDA :イソホロンジアミン
MEA :モノエタノールアミン
DBTDL :ジブチルチンジラウレート
MEK :メチルエチルケトン
数平均分子量測定方法
:ポリスチレン検量線によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法
ガラス転移温度測定法
:動的粘弾性におけるE″が極大となった時の温度
測定条件 周波数:35Hz 昇温速度:2℃毎分
経時安定性測定法
:50℃にて30日保管し、数平均分子量を測定した。
評価 ○:分子量低下がほとんど認められない。
×:分子量低下が認められる。
芳香環含有量及び第三級アミノ基含有量は、仕込みから算出した。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
〔印刷インキ評価〕
実施例7
PU−1を頑丈な容器に以下に示す割合で配合し、配合量と同量のガラスビーズ(直径1〜1.5mm)を仕込み、ペイントシェイカーにて1時間分散させてインキ化し、インキAを得た。このインキの密着性、耐ブロッキング性、耐久性を評価した。
インキ配合処方 PU−1 33.3部
酸化チタン 30.0部
MEK 36.7部
コロネートHX 1.0部
コロネートHX:日本ポリウレタン工業(株)製品
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性ポ リイソシアネート
【0054】
(1)密着性
インキAをグラビア印刷機にて、印刷速度20m/分、インキ厚1μになるように、厚さ15μのコロナ放電処理延伸ポリプロピレン(以後OPPと略称する)フィルムの放電処理面、厚さ15μのコロナ放電処理ポリエチレンテレフタレートフィルムの放電処理面、厚さ15μのコロナ放電処理ナイロンフィルムの放電処理面に印刷し、1日放置後、印刷面にセロハンテープを貼り付け、これを急速に剥がした。
評価 ◎:印刷被膜が全く剥がれなかった。
○:印刷被膜が80%〜100%残存した。
△:印刷被膜が50%〜80%残存した。
×:印刷被膜が50%以下しか残存しなかった。
【0055】
(2)耐ブロッキング性
インキAをOPPフィルムの放電処理面に上記と同様な方法で印刷し、1日放置した後、面−裏に重ね、50℃、80RH%にて24時間、ブロッキングテスターで5kgf/cm2の荷重をかけて、耐ブロッキング性を評価した。
評価 ○:剥がすときに全く抵抗なく剥がれ、印刷面の脱落がない。
△:剥がすときの抵抗がやや大きく、印刷面の脱落が多少見られる。
×:剥がすときの抵抗が大きく、印刷面の脱落が見られる。
【0056】
(3)耐久性
インキAをOPPフィルムの放電処理面に上記と同様な方法で印刷し、その上にPU−1をそのままプライマーにして塗布し、50℃×1分にて溶剤を飛散させた。その後厚さ20μの未処理の未延伸ポリプロピレン(以後、CPPと略称する)フィルムと重ねて、温度:150℃、圧:2kgf/cm2 にて貼り合わせた。その後、室温にて1日静置してから、Q−PANEL社製のQUV試験機にセットして、以下のサイクルを10回繰り返した後、剥離強度を測定し、ブランクの剥離強度との物性保持率で耐久性を評価した。ブランクは、貼り合わせ後1日静置したものとした。なお、物性保持率は、下記式により算出した。
物性保持率(%)=暴露後の剥離強度/ブランクの剥離強度×100
QUV試験機による1サイクルの条件
:70℃×8時間(Dry)+50℃×4時間(Wet)
プライマー塗布量
:ドライで3g/m2
評価 ○:80<保持率≦100%
△:50<保持率≦80%
×: 保持率≦50%
【0057】
実施例8〜11、比較例5〜8
実施例7におけるPU−1をPU−2〜10(PU−6は欠番)に置き換えること以外は、実施例7と同様の方法でインキを調製し、同様に評価した。なお、プライマーは、インキに用いた樹脂と同じものを用いた。
密着性、耐ブロッキング性、耐久性の評価結果を表3、4に示す。
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】
表3、4において
OPP:厚さ15μのコロナ放電処理延伸ポリプロピレン
PET:厚さ15μのコロナ放電処理ポリエチレンテレフタレート
NY :厚さ15μのコロナ放電処理ナイロン
【0061】
【発明の効果】
以上説明してきた通り、本発明のポリウレタン系印刷インキ用バインダーは、経時安定性に優れ、これを用いた印刷インキは、特にポリオレフィンフィルムを含めたあらゆる種類のプラスチックフィルムに良好な密着性を示し、耐ブロッキング性、耐久性等に優れていることが判明した。本発明の印刷インキ用バインダーは、耐久性に優れることから、特に建装材用印刷インキに適している。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyurethane-based printing ink binder and a printing ink composition that can be printed on films of various materials. More specifically, plastic substrates used for plastic containers and building materials due to environmental problems such as acid rain and global warming are in line with the current trend of conversion from polyvinyl chloride to polypropylene and polyethylene. The present invention relates to an environmentally friendly polyurethane-based printing ink binder and printing ink composition corresponding to PVC.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, polyurethane-based binders have been used as printing ink binders, particularly for gravure printing ink binders for plastic films. For example, Japanese Patent Publication No. 1-37427 discloses a binder for printing ink using a polyurethane-based resin having a tertiary amino group. Japanese Examined Patent Publication No. 5-64192 discloses a hydrogenated polybutadiene having a molecular weight of 500 to 4,000 and having a hydroxyl group at the terminal, or other polymer diol, alicyclic diisocyanate, chain extender, and, if necessary, And a binder for polyurethane-based printing inks formed from a terminal blocker. Japanese Patent Publication No. 7-2932 discloses a chlorinated polyolefin having a chlorine content of 5 to 50% by weight, a chlorinated polydiene having a chlorine content of 5 to 50% by weight, and at least one double bond and hydroxyl group in one molecule. There is described a binder for printing inks obtained by reacting a polyurethane resin containing at least one free isocyanate group in one molecule with a resin obtained by reacting a compound having the same.
[0003]
However, the technique specifically disclosed in Japanese Patent Publication No. 1-37427 is a technique in which a polyurethane resin using an adipate-based or ether-based high molecular weight diol is applied to a printing ink binder. In general, adipate-based or ether-based polyurethane-based resins tend to have insufficient durability. Moreover, when it winds up after printing on a long original fabric, it becomes easy to generate | occur | produce blocking. The technique disclosed in Japanese Examined Patent Publication No. 5-64192 is a technique in which a polyurethane resin into which hydrogenated polybutadiene is introduced is applied to printing ink. Since this hydrogenated polybutadiene has a large average number of functional groups, it tends to gel when an attempt is made to forcibly increase the molecular weight in the production of a polyurethane-based resin, making it difficult to obtain the intended binder itself. For this reason, the molecular weight of the obtained binder for polyurethane-based printing ink has to be reduced, which is unsatisfactory in terms of durability. The technology disclosed in Japanese Examined Patent Publication No. 7-2932 is an application of a polyurethane resin into which a chlorinated polypropylene (hereinafter abbreviated as chlorinated PP) is introduced as a binder for printing ink. Printing inks using polyurethane resins into which chlorinated polyolefins such as chlorinated PP are introduced are sufficiently satisfactory in blocking resistance, laminating suitability, boil and retort suitability, and adhesion including polyolefin films. However, since the dehydrochlorination reaction occurs over time, the stability over time such as corrosion of the filled container and coloring of the resin is poor. In addition, since chlorine is contained during recycling and combustion, chlorine gas and hydrogen chloride gas are generated, and there is a risk of adverse effects on the environment such as acid rain. From the standpoint of environmental protection, chlorine is not contained. Development of environmentally friendly printing ink binders is desired.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In consideration of recent environmental problems, the present invention does not use a halogen-based raw material, and adheres to any substrate including polyolefin-based substrates, suitability for processing after printing, stability over time, weather resistance, It aims at providing the binder for printing inks and printing ink composition excellent in various physical properties, such as blocking property.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In view of the above circumstances, the present inventors sufficiently satisfy the adhesiveness to all plastic films including general-purpose polyolefin films, and are suitable for processing after printing, stability over time, weather resistance, and blocking resistance. As a result of extensive studies on an environmentally friendly binder for polyurethane-based printing inks excellent in various physical properties such as properties, the concept of glass transition temperature was introduced to complete the present invention.
[0006]
That is, this invention is the following (1)-( 2 ).
(1) A part or all of a resin used as a binder for printing ink is obtained by reacting the following (A) to (D), and has a glass transition temperature of −35 to + 20 ° C., aromatic ring content Is a polyurethane resin having a tertiary amino group content of 0.1 to 0.5 mmol / g , and a polyurethane-based printing ink binder.
(A) A mixed polyester polyol having a number average molecular weight of 500 to 10,000 and having the following (A1) :( A2) = 50: 50 to 90:10.
(A1): Polyester polyol having an aromatic ring content of 0.5 to 5 mmol / g
(A2): Polyester diol obtained from a low molecular diol having a side chain having 10 or less carbon atoms and an aliphatic dicarboxylic acid (B) A chain extender comprising cyclohexane-1,4-dimethanol and isophoronediamine .
(C) Tertiary amino group-containing active hydrogen compound.
(D) Organic diisocyanate.
[0008]
(2) A printing ink composition comprising 100 parts by weight of the binder for polyurethane-based printing ink according to (1) and 1 to 20 parts by weight of a polyisocyanate curing agent.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The polyurethane resin used for the printing ink binder of the present invention is obtained by reacting the following (A) to (D), and has a glass transition temperature of −35 to + 20 ° C. (preferably −20 to 0). ° C), the aromatic ring content is 0.1 to 2 mmol / g, and the tertiary amino group content is 0.1 to 0.5 mmol / g .
(A) A mixed polyester polyol having a number average molecular weight of 500 to 10,000 and having the following (A1) :( A2) = 50: 50 to 90:10.
(A1): Polyester polyol having an aromatic ring content of 0.5 to 5 mmol / g
(A2): Polyester diol obtained from a low molecular diol having a side chain having 10 or less carbon atoms and an aliphatic dicarboxylic acid (B) A chain extender comprising cyclohexane-1,4-dimethanol and isophoronediamine .
(C) Tertiary amino group-containing active hydrogen compound.
(D) Organic diisocyanate.
When the glass transition temperature is less than the lower limit, the blocking resistance when used as a printing ink is insufficient. Moreover, when exceeding an upper limit, adhesiveness is insufficient. In the printing process, since there is a case where the film is wound after being printed on a long original fabric, blocking resistance is one of the important performances of the binder for printing ink.
[0010]
The aromatic ring content of the polyurethane resin used in the present invention is 0.1 to 2 mmol / g , and more preferably 0.15 to 1.8 mmol / g. When the aromatic ring content is less than the lower limit, blocking resistance, durability and the like are likely to be insufficient. Moreover, when exceeding an upper limit, adhesiveness tends to be insufficient. In addition, the aromatic ring in this invention shows a benzene ring, a naphthalene ring, an anthracene ring, etc. The aromatic ring contained in the polyurethane-based resin is derived from any one of a long-chain polyol, a chain extender, a tertiary amino group-containing active hydrogen compound, and an organic diisocyanate.
[0011]
Further, the content of the tertiary amino group in the polyurethane-based resin is 0.1 to 0.5 mmol / g , and more preferably 0.12 to 0.48 mmol / g. When the tertiary amino group content is less than the lower limit, adhesion and dispersibility are insufficient. On the other hand, if the upper limit is exceeded, the stability over time, durability, etc. of the resin tends to deteriorate.
[0012]
The glass transition temperature of the polyurethane-based resin in the printing ink binder of the present invention is the temperature at which E ″ (loss elastic modulus) in dynamic viscoelasticity is maximized, and the measurement condition is the frequency: 35 Hz, heating rate: 2 ° C./min.
[0013]
The number of colors of the polyurethane resin used in the binder for printing ink of the present invention is 150 APHA or less, preferably 100 APHA or less, in a methyl ethyl ketone solution having a solid content of 30%. When the number of colors exceeds the upper limit, it is particularly difficult to use as a medium ink.
[0014]
The viscosity of the polyurethane-based resin used for the printing ink binder of the present invention is 500 to 10,000 mPa · s / 25 ° C. in a methyl ethyl ketone solution having a solid content of 30%. When the viscosity exceeds the upper limit, workability is inferior.
[0015]
The number average molecular weight of the binder for polyurethane-based printing inks of the present invention is measured by a gel permeation chromatography (GPC) method using a polystyrene calibration curve, and is preferably 8,000 to 100,000, particularly 10,000. ~ 50,000 is preferred. When the number average molecular weight is less than 8,000, durability and blocking resistance are lowered. When the number average molecular weight exceeds 100,000, ink adhesion, fluidity, pigment dispersibility, and workability are poor.
[0016]
Subsequently, raw materials (A) to (D) of the polyurethane resin used for the binder for printing ink of the present invention will be described.
The long chain polyol (A) used in the present invention is a polyester polyol, polyamide ester polyol, polyether polyol, polyether ester polyol, polycarbonate having a number average molecular weight of 500 to 10,000, preferably 1,000 to 5,000. Examples include polyols, polyolefin polyols, and animal and plant polyols.
[0017]
As this polyester polyol, known phthalic acid, isophthalic acid, terephthalic acid, naphthalene dicarboxylic acid, succinic acid, tartaric acid, oxalic acid, malonic acid, glutaric acid, adipic acid, pimelic acid, suberic acid, kurtaconic acid, azelaic acid, Sebacic acid, succinic acid, adipic acid, sebacic acid, azelaic acid, 1,4-cyclohexyldicarboxylic acid, α-hydromuconic acid, β-hydromuconic acid, α-butyl-α-ethylglutaric acid, α, β-diethyl One or more of dicarboxylic acids or anhydrides such as succinic acid, maleic acid, fumaric acid and the like, ethylene glycol, 1,2-propanediol, 1,3-propanediol, 1,2-butanediol, 1,3- Butanediol, 1,4-butanediol, 1,5-pentanediol, 1,6-hexane All, 1,8-octanediol, 1,9-nonanediol, 3-methyl-1,5-pentanediol, 3,3-dimethylolheptane, diethylene glycol, dipropylene glycol, neopentyl glycol, diethylene glycol, dipropylene glycol , Cyclohexane-1,4-diol, cyclohexane-1,4-dimethanol, dimer acid diol, ethylene oxide and propylene oxide adducts of bisphenol A, bis (β-hydroxyethyl) benzene, xylylene glycol, glycerin, trimethylol It can be obtained from a polycondensation reaction with one or more low molecular polyols such as propane and pentaerythritol. Furthermore, there are lactone-based polyester polyols obtained from ring-opening polymerization of cyclic ester (so-called lactone) monomers such as ε-caprolactone, alkyl-substituted ε-caprolactone, δ-valerolactone, and alkyl-substituted δ-valerolactone. Further, a low molecular polyol such as hexamethylene diamine, isophorone diamine, monoethanol amine or the like may be used as a part of the low molecular polyol. In this case, a polyester-amide polyol is obtained.
[0018]
Examples of the polyether polyol include epoxides such as ethylene oxide, propylene oxide, and tetrahydrofuran, and homopolymers and copolymers of cyclic ethers.
[0019]
The polycarbonate polyol is obtained from a dealcoholization reaction or a dephenol reaction between one or more low molecular diols or low molecular triols from the above-mentioned polyester polyol source and ethylene carbonate, diethyl carbonate, or diphenyl carbonate.
[0020]
Examples of polyether ester polyols include copolyols obtained from the aforementioned polyether polyols and the aforementioned dicarboxylic acids. Further, there are those obtained by reacting the aforementioned polyester or polycarbonate with epoxide or cyclic ether.
[0021]
Examples of the polyolefin polyol include polybutadiene having two or more hydroxyl groups, hydrogenated polybutadiene, polyisoprene, and hydrogenated polyisoprene.
[0022]
Examples of animal and plant-based polyols include castor oil-based polyols and silk fibroin.
[0023]
Moreover, if it has a number average molecular weight of 500 to 10,000 and an average of one or more active hydrogen groups in one molecule, in addition to dimer acid polyol, hydrogenated dimer acid polyol, epoxy resin, Active hydrogen group-containing resins such as polyamide resin, polyester resin, acrylic resin, rosin resin, urea resin, melamine resin, phenol resin, coumarone resin, and polyvinyl alcohol can also be used.
[0024]
Preferred long-chain polyols in the present invention are those in which (A1) shown below is contained in the long-chain polyol in an amount of 50 to 90% by weight, more preferably (A1) and (A2) shown below. Is a mixed polyester polyol having a weight ratio of A1: A2 = 50: 50 to 90:10. By introducing A1 (and A2) into the polyurethane-based resin in an appropriate balance, it is possible to satisfy both the stability with time and durability, and to achieve the contradictory performances of blocking resistance and adhesion.
A1: Polyester polyol having an aromatic ring content of 0.5 to 5 mmol / g A2: Polyester diol obtained from a low molecular diol having a side chain having 10 or less carbon atoms and an aliphatic dicarboxylic acid
Moreover, the preferable thing of A1 is the polyester diol shown below.
Acid component: A mixture of one or more isomers of phthalic acid and aliphatic dicarboxylic acid in a molar ratio of 1/4 to 4/1 Alcohol component: Aliphatic diol having a side chain of 10 or less carbon atoms [0026]
The chain extender (B) used in the present invention has 20 or less carbon atoms and has two or more active hydrogen groups in one molecule. Specific examples include low molecular polyols, low molecular polyamines, low molecular amino alcohols and the like used in the above-described polyester polyols. These can be used as one kind or a mixture of two or more kinds. Preferred chain extenders in the present invention are alicyclic diols and / or alicyclic diamines that have good solubility and can impart durability, and specifically include cyclohexane-1,4-diol and isophorone. Diamine.
[0027]
The tertiary amino group-containing active hydrogen compound (C) used in the present invention is represented by the following formula 1 or formula 2. These can be used as one kind or a mixture of two or more kinds.
[0028]
[Chemical 1]
[0029]
[Chemical formula 2]
[0030]
Examples of the compound corresponding to Formula 1 include N-alkyldialkanolamines such as N-methyldiethanolamine, N-methyldipropanolamine, N-ethyldiethanolamine, N-phenyldiethanolamine, N-phenyldipropanolamine and the like N- Examples include aryl dialkanolamines.
[0031]
Examples of the compound corresponding to Formula 2 include dialkylamino alcohols such as dimethylaminomethanol and dimethylaminopropanol.
[0032]
The tertiary amino group-containing active hydrogen compound (C) preferred in the present invention corresponds to the formula 1, and further N-alkyl such as N-methyldiethanolamine, N-methyldipropanolamine, N-ethyldiethanolamine and the like. Dialkanolamines are preferred. This is because, in the type of Formula 2, a tertiary amino group is introduced at the terminal of the polyurethane resin, and therefore the introduction amount is affected by the molecular weight of the polyurethane resin. However, in the type of Formula 1, a tertiary amino group is introduced into the polyurethane resin, so that the amount introduced is not affected by the molecular weight of the polyurethane resin.
[0033]
Examples of the organic diisocyanate (D) used in the present invention include 2,4-tolylene diisocyanate, 2,6-tolylene diisocyanate, 4,4'-diphenylmethane diisocyanate, 2,4'-diphenylmethane diisocyanate, 2,2'- Diphenylmethane diisocyanate, 1,5-naphthylene diisocyanate, 1,4-naphthylene diisocyanate, p-phenylene diisocyanate, m-phenylene diisocyanate, o-xylylene diisocyanate, m-xylylene diisocyanate, p-xylylene diisocyanate, tetramethylxylylene Range isocyanate, 4,4'-diphenyl ether diisocyanate, 2-nitrodiphenyl-4,4'-diisocyanate, 2,2'-diphenylpropane-4,4'-dii Aromatic diisocyanates such as cyanate, 3,3′-dimethyldiphenylmethane-4,4′-diisocyanate, 4,4′-diphenylpropane diisocyanate, 3,3′-dimethoxydiphenyl-4,4′-diisocyanate, tetramethylene diisocyanate, Hexamethylene diisocyanate, 2-methyl-1,5-pentane diisocyanate, 3-methyl-1,5-pentane diisocyanate, aliphatic diisocyanates such as lysine diisocyanate, isophorone diisocyanate, hydrogenated tolylene diisocyanate, hydrogenated diphenylmethane diisocyanate, hydrogenated Alicyclic diisocyanates such as xylylene diisocyanate, hydrogenated tetramethyl xylylene diisocyanate, cyclohexyl diisocyanate, A mixture of two or more of these, urethanet-modified products, allophanate-modified products, urea-modified products, biuret-modified products, uretdione-modified products, uretoimine-modified products, isocyanurate-modified products, carbodiimide-modified products, etc. Organic diisocyanate may be used.
[0034]
In this invention, what contains 50-100 mol% of aliphatic diisocyanate and / or alicyclic diisocyanate in an isocyanate component is preferable, and the thing of 80-100 mol% is especially preferable. When the aliphatic diisocyanate and / or alicyclic diisocyanate is less than the lower limit, the ink is liable to yellow, and the adhesiveness also decreases. Of the above organic diisocyanates, isophorone diisocyanate is most preferred.
[0035]
A reaction terminator may be used as necessary. Reaction terminators include monoalcohols such as methanol and ethanol, monoamines such as ethylamine, propylamine and dibutylamine, aminoalcohols such as monoethanolamine, diethanolamine, N-methyldiethanolamine and N-phenyldipropanolamine. There is. Moreover, depending on the case, the low molecular polyol and low molecular polyamine which are used for the above-mentioned polyester polyol and polyester-amide polyol can also be used.
[0036]
As the reaction catalyst for synthesizing the polyurethane printing ink binder in the present invention, a known so-called urethanization catalyst can be used. Specific examples thereof include organic metal compounds such as dibutyltin dilaurate and dioctyltin dilaurate, organic amines such as triethylenediamine and triethylamine, and salts thereof.
[0037]
As a method for synthesizing the binder for polyurethane-based printing ink of the present invention, a known method is used. That is, (1) a method in which an active hydrogen group component and an organic diisocyanate are reacted until reaching a predetermined molecular weight under conditions of excess of active hydrogen groups (one-shot method), and (2) a condition of excess of isocyanate groups in the polyol component and organic diisocyanate. There is a method in which an isocyanate group-containing prepolymer is obtained, and then this prepolymer is chain-extended with a low molecular glycol or low molecular diamine and reacted until a predetermined molecular weight is reached (prepolymer method).
[0038]
Moreover, an organic solvent can be used as needed. This organic solvent includes aromatic hydrocarbon solvents such as toluene and xylene, aliphatic hydrocarbon solvents such as pentane, hexane and octane, alicyclic hydrocarbon solvents such as cyclopentane, cyclohexane and methylcyclohexane, acetone, Ketone solvents such as methyl ethyl ketone, methyl butyl ketone, methyl isobutyl ketone, diisobutyl ketone, cyclohexanone, methylcyclohexanone, ether solvents such as diethyl ether, 1,4-dioxane, tetrahydrofuran, ethylene glycol dimethyl ether, ethylene glycol monomethyl ether acetate, propylene Cellosolve solvents such as glycol dimethyl ether and propylene glycol monomethyl ether acetate; monobasic acid ester solvents such as ethyl acetate and butyl acetate; Phosphate, dimethyl succinate, dibasic esters such as dioctyl phthalate, dimethyl formamide, dimethyl acetamide, not particularly limited as long as it is inactive to the isocyanate group, such as N- methylpyrrolidone. Depending on the conditions, an alcohol solvent such as isopropanol may be used.
[0039]
The reaction apparatus for the binder for polyurethane-based printing ink of the present invention may be any apparatus as long as the above reaction can be achieved. For example, a mixing and kneading apparatus such as a reaction kettle or kneader equipped with a stirrer, a uniaxial or multiaxial extrusion reaction apparatus Is mentioned.
A preferred method for synthesizing the binder for polyurethane-based printing ink of the present invention is a prepolymer method in a solution.
[0040]
The prepolymer method in solution will be described in more detail.
In producing a polyurethane printing ink binder, first, a raw material having an active hydrogen group is mixed, and if necessary, appropriately diluted with a ketone or ester having no active hydrogen group, a hydrocarbon solvent, or the like.
[0041]
After adding an organic diisocyanate to the mixture of active hydrogen group components and adding a urethanization catalyst as necessary, the reaction temperature is 30 to 100 ° C., preferably 50 to 80 ° C., and reacted for several hours to contain isocyanate groups. A urethane prepolymer solution is synthesized. At this time, the isocyanate group / hydroxyl molar ratio (R value) is preferably 1.1 to 2.5, and more preferably 1.1 to 2.
[0042]
When the R value is less than 1.1, the durability and blocking resistance of the finally obtained polyurethane-based printing ink binder are lowered. Moreover, when R value exceeds 2.5, the solubility and adhesiveness to the solvent of the binder for polyurethane type printing inks finally obtained will fall.
[0043]
The isocyanate group-containing urethane prepolymer solution thus obtained is added with a chain extender such as a low molecular glycol or low molecular diamine and a reaction terminator if necessary, and the reaction temperature is 30 to 80 ° C., preferably By subjecting the chain extension reaction to disappearance of the isocyanate group at 30 to 50 ° C., a target polyurethane-based printing ink binder is obtained.
[0044]
The printing ink composition of the present invention includes the above-described binder for polyurethane-based printing inks, pigments, dyes, solvents, thixotropic agents, antioxidants, ultraviolet absorbers, antifoaming agents, thickeners, dispersants, and surfactants. Manufactured by adding, kneading, and dispersing additives such as additives, fungicides, antibacterial agents, antiseptics, catalysts, fillers, and other binders such as vinyl chloride-vinyl acetate copolymer and nitrified cotton. This is a mixture of a polyisocyanate curing agent.
[0045]
As the ink production apparatus, a known apparatus can be used, and examples thereof include a sand grind mill, a ball mill, a three roll, a paint shaker and the like.
[0046]
The addition amount of the polyisocyanate curing agent is 1 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the printing ink binder. (Each solid content conversion) As a polyisocyanate curing agent, for example, a product of Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd., hexamethylene diisocyanate-modified coronate HX, coronate HL, tolylene diisocyanate-modified coronate L, coronate 2030, coronate 2031 etc., and these may be used alone or in combination.
[0047]
【Example】
EXAMPLES The present invention will be described below with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples. In the examples, “parts” means parts by weight, and “%” means% by weight.
[0048]
Example 1
In a reaction apparatus including a stirrer, a thermometer, an Allen cooling pipe, and a nitrogen gas introduction pipe, 125.8 parts of polyol A, 53.9 parts of polyol E, 25.9 parts of CHDM, 6.4 parts of MDEA, 300 parts of MEK was charged and stirred uniformly. This polyol solution was charged with 81.8 parts of IPDI and 0.06 part of DBTDL and reacted at 70 ° C. for 4 hours to obtain an isocyanate group-containing urethane prepolymer solution. After adding 300 parts of MEK to this prepolymer solution and homogenizing it, an amine solution in which 100 parts of MEK, 2.3 parts of IPDA and 3.8 parts of MEA were mixed was added all at once. At 40 ° C., the peak of the isocyanate group by FT-IR was observed. It was made to react until it lose | disappeared and binder PU-1 for polyurethane type printing ink was obtained. The solid content of PU-1 was 30%, the viscosity was 400 mPa · s / 25 ° C., the color number was 30 APHA, the number average molecular weight was 28,000, and the glass transition temperature was −9 ° C. Moreover, although PU-1 was filled in the container and purged with nitrogen, it was stored at 50 ° C. for 30 days, but almost no decrease in molecular weight was observed.
[0049]
Examples 2-5, Comparative Examples 1-4
With the same apparatus and reaction method as in Example 1, polyurethane-based printing ink binders PU-2 to 5 and 7 to 10 were obtained using the raw materials and amounts described in Tables 1 and 2.
[0050]
The raw materials in Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 4 and Tables 1 and 2 are shown below.
Polyol A: Polyester diol composed of terephthalic acid / adipic acid = 1/1 (molar ratio) and 3-methyl-1,5-pentanediol
Mn = 2,000
Aromatic ring content = 1.98 mmol / g
Polyol B: Polyester diol consisting of terephthalic acid / adipic acid = 2/1 (molar ratio) and 3-methyl-1,5-pentanediol
Mn = 3,000
Aromatic ring content = 2.65 mmol / g
Polyol C: Polyester diol composed of terephthalic acid / adipic acid = 1/2 (molar ratio) and 3-methyl-1,5-pentanediol
Mn = 1,000
Aromatic ring content = 1.25 mmol / g
Polyol D: Polyester diol comprising 2,6-naphthalenedicarboxylic acid / adipic acid = 3/7 (molar ratio) and 3-methyl-1,5-pentanediol
Mn = 2,000
Aromatic ring content = 1.13 mmol / g
Polyol E: Polyester diol composed of 1,3-butanediol and adipic acid
Mn = 2,000
Polyol F: Polyester diol composed of neopentyl glycol and adipic acid
Mn = 1,000
Polyol G: Polyesterdiol consisting of 3,3-dimethylolheptane and adipic acid
Mn = 3,000
Polyol H: Polyesterdiol consisting of terephthalic acid / isophthalic acid = 1/1 (molar ratio) and ethylene glycol / neopentyl glycol = 1/1 (molar ratio)
Mn = 2,000
Aromatic ring content = 4.50 mmol / g
CHDM: cyclohexane-1,4-dimethanol MDEA: N-methyldiethanolamine IPDI: isophorone diisocyanate IPDA: isophoronediamine MEA: monoethanolamine DBTDL: dibutyltin dilaurate MEK: methyl ethyl ketone number average molecular weight measurement method: gel permeation by polystyrene calibration curve Chromatographic (GPC) method Glass transition temperature measurement method: Temperature when E ″ in dynamic viscoelasticity becomes maximum Measurement conditions Frequency: 35 Hz Temperature increase rate: 2 ° C./minute stability measurement method: 50 ° C. Stored for 30 days, the number average molecular weight was measured.
Evaluation ○: Almost no decrease in molecular weight is observed.
X: A decrease in molecular weight is observed.
The aromatic ring content and the tertiary amino group content were calculated from the preparation.
[0051]
[Table 1]
[0052]
[Table 2]
[0053]
[Printing ink evaluation]
Example 7
Put PU-1 in a sturdy container in the proportions shown below, charge glass beads (diameter 1-1.5 mm) in the same amount as the blended amount, disperse it with a paint shaker for 1 hour, and turn it into ink. Obtained. The adhesion, blocking resistance, and durability of this ink were evaluated.
Ink blending formula PU-1 33.3 parts
Titanium oxide 30.0 parts
MEK 36.7 parts
Coronate HX 1.0 part Coronate HX: Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd.
Isocyanurate-modified polyisocyanate of hexamethylene diisocyanate
(1) Adhesion The discharge-treated surface of a 15 μm thick corona discharge-treated stretched polypropylene (hereinafter abbreviated as OPP) film so that the ink A is printed on a gravure printing machine at a printing speed of 20 m / min and an ink thickness of 1 μm. Print on the discharge-treated surface of a 15 μm thick corona discharge-treated polyethylene terephthalate film and the discharge-treated surface of a 15 μm-thick corona discharge-treated nylon film. After leaving for 1 day, paste cellophane tape on the printed surface. I peeled it off.
Evaluation A: The printed film was not peeled off at all.
○: The printed film remained 80% to 100%.
Δ: 50% to 80% of the printed film remained.
X: Only 50% or less of the printed film remained.
[0055]
(2) Blocking resistance Ink A was printed on the discharge-treated surface of the OPP film in the same manner as described above, and left for 1 day, and then overlapped on the surface and back, using a blocking tester at 50 ° C. and 80 RH% for 24 hours. The blocking resistance was evaluated by applying a load of 5 kgf / cm 2 .
Evaluation (circle): It peels without resistance at the time of peeling, and a printing surface does not fall off.
Δ: Slightly large resistance when peeled off, and some loss of printed surface is observed.
X: The resistance when peeling off is large, and the printed surface is dropped.
[0056]
(3) Durability Ink A was printed on the discharge-treated surface of the OPP film by the same method as above, and PU-1 was applied as a primer as it was, and the solvent was scattered at 50 ° C. for 1 minute. . Thereafter, it was superposed on an untreated unstretched polypropylene (hereinafter abbreviated as CPP) film having a thickness of 20 μm and bonded at a temperature of 150 ° C. and a pressure of 2 kgf / cm 2 . Then, after leaving still at room temperature for 1 day, it set to the QUV test machine made from Q-PANEL, and after repeating the following cycles 10 times, peel strength was measured and physical properties with the peel strength of a blank. Durability was evaluated by the retention rate. The blank was left standing for 1 day after bonding. In addition, the physical property retention was calculated by the following formula.
Physical property retention ratio (%) = peel strength after exposure / peel strength of blank × 100
1 cycle condition with QUV tester: 70 ° C. × 8 hours (Dry) + 50 ° C. × 4 hours (Wet)
Primer coating amount: 3 g / m 2 dry
Evaluation ○: 80 <retention rate ≦ 100%
Δ: 50 <retention rate ≦ 80%
×: Retention rate ≦ 50%
[0057]
Example 8-11, Comparative Examples 5-8
Inks were prepared in the same manner as in Example 7 except that PU-1 in Example 7 was replaced with PU-2 to 10 (PU-6 is a missing number) , and evaluated in the same manner. The same primer as the resin used for the ink was used.
Tables 3 and 4 show the evaluation results of adhesion, blocking resistance and durability.
[0058]
[Table 3]
[0059]
[Table 4]
[0060]
In Tables 3 and 4, OPP: 15 μm thick corona discharge treated stretched polypropylene PET: 15 μm thick corona discharge treated polyethylene terephthalate NY: 15 μm thick corona discharge treated nylon
【The invention's effect】
As described above, the binder for polyurethane-based printing ink of the present invention is excellent in stability over time, and the printing ink using the binder exhibits good adhesion to all kinds of plastic films including polyolefin film, It was proved that it was excellent in blocking resistance, durability and the like. Since the binder for printing inks of the present invention is excellent in durability, it is particularly suitable for printing inks for building materials.
Claims (2)
(A)数平均分子量500〜10,000であって、以下に示す(A1):(A2)=50:50〜90:10の混合ポリエステルポリオール。
(A1):芳香環含有量が0.5〜5mmol/gであるポリエステルポリオール
(A2):炭素数10以下の側鎖を有する低分子ジオールと脂肪族ジカルボン酸から得られるポリエステルジオール
(B)シクロヘキサン−1,4−ジメタノール及びイソホロンジアミンからなる鎖延長剤。
(C)第三級アミノ基含有活性水素化合物。
(D)有機ジイソシアネート。Part or all of the resin used as a binder for printing ink is obtained by reacting the following (A) to (D), and has a glass transition temperature of −35 to + 20 ° C. and an aromatic ring content of 0. A polyurethane-based printing ink binder characterized by being a polyurethane-based resin having a content of 1 to 2 mmol / g and a tertiary amino group content of 0.1 to 0.5 mmol / g .
(A) A mixed polyester polyol having a number average molecular weight of 500 to 10,000 and having the following (A1) :( A2) = 50: 50 to 90:10.
(A1): Polyester polyol having an aromatic ring content of 0.5 to 5 mmol / g
(A2): Polyester diol obtained from a low molecular diol having a side chain having 10 or less carbon atoms and an aliphatic dicarboxylic acid (B) A chain extender comprising cyclohexane-1,4-dimethanol and isophoronediamine .
(C) Tertiary amino group-containing active hydrogen compound.
(D) Organic diisocyanate.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34583097A JP3700166B2 (en) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | Binder for polyurethane-based printing ink and printing ink composition using the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34583097A JP3700166B2 (en) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | Binder for polyurethane-based printing ink and printing ink composition using the same |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11166148A JPH11166148A (en) | 1999-06-22 |
JP3700166B2 true JP3700166B2 (en) | 2005-09-28 |
Family
ID=18379272
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34583097A Expired - Fee Related JP3700166B2 (en) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | Binder for polyurethane-based printing ink and printing ink composition using the same |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3700166B2 (en) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7511085B2 (en) | 2000-10-31 | 2009-03-31 | Basf Aktiengesellschaft | Liquid printing inks for flexographic and/or intaglio printing comprising hyperbranched polymers as the vehicle |
JP2008013725A (en) * | 2006-07-10 | 2008-01-24 | Sanyo Chem Ind Ltd | Pigment dispersant and printing ink composition |
JPWO2009060838A1 (en) * | 2007-11-05 | 2011-03-24 | 旭硝子株式会社 | Polyurethane for printing ink binder, its production method and printing ink |
JP5206222B2 (en) * | 2008-08-21 | 2013-06-12 | Dic株式会社 | Laser marking ink composition and recording material |
JP4600791B1 (en) * | 2009-07-09 | 2010-12-15 | Dic株式会社 | Ink jet printing ink binder, ink jet printing ink containing the same, and printed matter |
US20120164400A1 (en) * | 2009-07-09 | 2012-06-28 | Dic Corporation | Binder for ink-jet printing ink, ink-jet printing ink containing the same, and printed matter |
JP5715914B2 (en) * | 2011-09-14 | 2015-05-13 | 三井化学株式会社 | Ink binder, ink and ink cured product |
JP2016196560A (en) * | 2015-04-03 | 2016-11-24 | サカタインクス株式会社 | Gravure printing ink composition for surface printing |
JP7129771B2 (en) * | 2017-11-21 | 2022-09-02 | Dicグラフィックス株式会社 | liquid ink composition |
WO2024135511A1 (en) * | 2022-12-22 | 2024-06-27 | Dicグラフィックス株式会社 | Liquid printing ink composition, and printed product and multilayer body using same |
-
1997
- 1997-12-01 JP JP34583097A patent/JP3700166B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11166148A (en) | 1999-06-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3674938B2 (en) | Coating composition and method for producing the same | |
JP3885531B2 (en) | Water-based polyurethane emulsion, water-based adhesive and water-based paint using the same | |
JP6973046B2 (en) | Ink set and decorative materials | |
JP3650988B2 (en) | Polyurethane resin for coating agent and coating agent composition | |
JP3772341B2 (en) | Printing ink binder and printing ink | |
JP3700166B2 (en) | Binder for polyurethane-based printing ink and printing ink composition using the same | |
JP2010047679A (en) | Polyurethane resin for ink binder, ink binder and ink using the same | |
JP4022912B2 (en) | Laminate adhesive using polyisocyanate curing agent for laminate adhesive | |
WO2010098210A1 (en) | Primer composition | |
JPH11293191A (en) | Polyurethane-based emulsion for aqueous printing ink, and aqueous printing ink using the same | |
JP4061631B2 (en) | Non-aqueous primer composition | |
JPH11228655A (en) | Polyurethane-based emulsion for water-based printing ink and water-based printing ink using the same | |
JP3767034B2 (en) | Self-crosslinking water-based polyurethane resin, process for producing the same, and water-based printing ink using the same as a binder | |
JP2000212240A (en) | Polyurethane prepolymer composition for coating material, its preparation, and coating material composition using the same | |
JP3783223B2 (en) | Printing ink binder for transfer sheet and printing ink for transfer sheet using the same | |
JP4029231B2 (en) | Binder for printing ink | |
JP2001055540A (en) | Polyurethane-based primer | |
JP2001226444A (en) | Method for producing water-based polyurethane resin | |
JP3991347B2 (en) | Coating agent composition | |
JP2001123112A (en) | Polyurethane coating agent | |
JP4798532B2 (en) | Emulsion composition for water-based printing ink and water-based printing ink using the same | |
JP2001055539A (en) | Polyurethane-based primer | |
JPH10265539A (en) | Water-based urethane resin dispersion | |
JPH07100771B2 (en) | Binder for printing ink | |
JP2000212471A (en) | Polyurethane-based primer |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050322 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050518 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050620 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050703 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110722 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140722 Year of fee payment: 9 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R370 | Written measure of declining of transfer procedure |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |