JP3740282B2 - Reluctance motor - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シンクロナスリラクタンスモータとして知られる同期モータ、特にそのロータ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の同期モータの一例を、モータを回転軸方向から見たときの、ロータの断面図としてステータとともに図9に示す。このモータは特願平6−93195の実施例の図9および図14に示した4極のモータを6極にした、3相、6極、36スロット構造のリラクタンスモータである。
【0003】
磁性鋼板2および磁性鋼板2の一部を切り欠いた部分の空隙8から成るロータ1が、ロータの磁気抵抗分布の高低差によりロータ磁極を形成し、ステータによる回転磁界に同期して回転する。図9において、3はロータ軸、4はステータ、5は巻線を巻回するスロットである。
【0004】
磁性鋼板2は、磁気的絶縁のための帯状の非磁性部である空隙8によって分割された帯状の分割磁路7を有し、前記分割磁路7群が、ロータ1の回転中心から放射方向に6極配置された構造に成っている。独立した慣性質量となる分割磁路7は、モータとしての磁気的特性を損なわない範囲で、ロータの強度を維持するために、空隙8中の幾つかの小さなブリッジ構造9,10により、隣り合う分割磁路7と構造的に結合している。
【0005】
磁性鋼板2上に形成された分割磁路7は、ロータ外周部において隣合う磁路とほぼ等間隔に配置されている。また、ロータ内部においても前記分割磁路7は、隣合う磁路とほぼ等間隔に配置されており、隣合う磁路との距離は一定であるが近接しているために、ロータ外周部の各磁極の中間部分への漏れ磁束を大きくする構造となっている。
【0006】
また、磁性鋼板2上に形成された分割磁路7は、ロータ内部における前記分割磁路7の幅のままロータ外周部に伸び、磁路幅は変化しない。そのために、ロータ外周部における前記分割磁路7は、離散的な配置となり、これまた離散的な配置であるステータ4の極歯6への磁気抵抗が大きくなる構造となっている。
【0007】
前記の磁気抵抗が大きくなる構造を解消するために、分割磁路7を帯状の空隙8をさらに細くし、分割磁路7の数を増やして、離散的な配置を排除する方法が取られることもあるが、この場合、隣合う磁路との距離がさらに短くなり近接するために、ロータ外周部の各磁極の中間部分への漏れ磁束もさらに大きくなることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記ロータの場合、ロータ外周表面の各磁極の中間部分への漏れ磁束が大きく、モータの力率が低くなりやすい。また、ステータの歯が離散的に配置され、かつ、ロータの分割磁路も離散的に配置されているため、ロータ外周表面からステータへの磁気抵抗が大きく、励磁のための電流が大きくなりモータの力率が低下しやすい。さらに、ステータの歯が離散的に配置され、かつ、ロータの分割磁路も離散的に配置されているため、ロータの回転位置によりロータ磁極とステータとの間の磁気抵抗が変動し、磁気抵抗が大きい回転位置では励磁のための電流が大きくなりモータの力率が低下しやすい。
【0009】
従って従来技術の課題として、モータの力率が低下しやすいという課題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ステータ側から見たロータの磁気抵抗がロータの回転方向位置により異なるリラクタンスモータにおいて、多相交流巻線が巻回されたステータと、ロータの各磁極から回転方向の隣の磁極へ磁束を導くほぼ一定幅の細い複数の分割磁路と、を備え、前記分割磁路は、ロータの磁極表面ではほぼ等間隔で配置され、ロータ内部では隣り合う分割磁路のそれぞれの間隔がロータ外周表面の間隔より広がる配置構造であり、各分割磁路の間のそれぞれの間隔が、ロータ外周から磁極の境界部へ向かって広がっている構造であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、請求項1に記載のリラクタンスモータにおいて、ロータの各磁極の中央部分に配置された前記分割磁路がロータ内部では磁気的に接続された構造であることを特徴とする。
【0012】
更に、本発明は、ステータ側から見たロータの磁気抵抗がロータの回転方向位置により異なるリラクタンスモータにおいて、多相交流巻線が巻回されたステータと、ロータの各磁極から回転方向の隣の磁極へ磁束を導くほぼ一定幅の細い複数の分割磁路と、を備え、前記分割磁路のロータ外周表面近傍の形状は、ロータ外周へ向かって末広がりの形状であり、ロータ内部の分割磁路の幅より広くなっていることを特徴とする。
【0013】
更にまた、本発明は、各磁極の両側に位置する分割磁路のロータ外周表面での中心線を結ぶ回転方向幅は、ステータのロータ回転方向でのスロット周期のn+1/2(nは整数)倍であることを特徴とする。
【0014】
前記したロータの各磁極から回転方向の隣の磁極へ磁束を導くほぼ一定幅の細い複数の分割磁路を、ロータの磁極表面ではほぼ等間隔で配置し、ロータ内部では隣り合う分割磁路の間隔がロータ外周表面での間隔より広がる配置構造とすることで、ロータ外周表面の各磁極の中間部分への漏れ磁束を小さく抑え、モータの力率を高くすることができる。
【0015】
また、ロータの各磁極の中央部分に配置された前記分割磁路がロータ内部では磁気的に接続された構造とすることで、ロータ内部での隣り合う分割磁路の間隔をロータ外周表面での間隔よりさらに広がる配置構造となり、ロータ外周表面の各磁極の中間部分への漏れ磁束を小さく抑え、モータの力率を高くすることが可能となる。
【0016】
また、分割磁路のロータ外周表面近傍の形状はロータ内部の分割磁路の幅より広くなっている構造とすることで、ロータ内部での隣り合う分割磁路の間隔をロータ外周表面での間隔より広がる配置構造で、かつ、ステータの歯とロータ外周表面での分割磁路が離散的な配置とならない構造となり、ロータ外周表面の各磁極の中間部分への漏れ磁束を小さく抑え、ロータ外周表面からステータへの磁気抵抗を小さく励磁のための電流も小さく抑えられることにより、モータの力率を高くすることが可能となる。
【0017】
また、各磁極の両側に位置する分割磁路のロータ外周表面での中心線を結ぶ回転方向幅は、ステータのロータ回転方向でのスロット周期のn+1/2(nは整数)倍となる構造とすることで、磁極の回転方向幅の両側に位置する分割磁路が、ロータの回転位置が変化しても、両側の分割磁路がステータの歯と対向する面積が一定な構造となり、ロータの回転位置によるロータ磁極とステータとの間の磁気抵抗変動が抑えられ、磁気抵抗の大きい回転位置での励磁電流も小さく抑えられるので、モータの力率を高くすることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に好適な実施の形態(以下、実施形態という)について、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係るモータを、回転軸方向から見たときの、ロータの断面図をステータとともに示す図であり、3相、6極、36スロット構造のリラクタンスモータである。
【0019】
磁性鋼板2は、磁気的絶縁のための非磁性部である空隙8によって分割されたほぼ一定幅の複数の分割磁路7を有し、前記分割磁路7群が、ロータ1の回転中心から放射方向に6極配置された構造に成っている。独立した慣性質量となる分割磁路7は、モータとしての磁気的特性を損なわない範囲で、ロータの強度を維持するために、空隙8中の幾つかの小さなブリッジ構造9,10により、隣り合う分割磁路7と結合している。前記磁性鋼板の基本構成は、従来技術の例の図9と同様である。
【0020】
磁性鋼板2上に形成された分割磁路7は、ロータ外周部において隣合う磁路とほぼ等間隔に配置されているが、ロータ外周部から内に入ったロータ内部では、ロータ外周部での間隔より広がる配置構造とし、隣合う磁路との距離を十分に確保している。加えて、各磁極間の中間部分の近傍では分割路間隔を拡げて前記分割磁路7を配置しない構造として、隣合う磁路との距離をさらに確保できるようにしている。
【0021】
また、前記分割磁路7は、モータとしての磁気的特性を損なわない範囲でロータの強度を維持するために、空隙8中の幾つかの小さなブリッジ構造9,10により、隣り合う分割磁路7と結合しているが、ロータ外周部における前記ブリッジ構造9は、ロータ外周表面の各磁極間の中間部分には配置しないことで、隣合う磁路との距離を極力広く確保でき漏れ磁束を減少するようにしている。
【0022】
各磁極間の中間部分のブリッジ構造10を設ける代わりに、図2では軸方向に貫通した複数の補強バー11が用いられている。すなわち、非磁性体のバー材11などの部材を、分割磁路7に設けた凹部の位置にて積層された磁性鋼板2の軸方向に通す。前記バー材11の両端を図示しないロータ長手方向両端に配置した円盤で固定することで、前記非磁性体のバー材11などの部材が、ロータ1の回転に伴う前記分割磁路7に働く遠心力や回転磁界により発生する回転トルクを支える構造を取ることが可能である。このような構造にすることで、前記した各磁極間の中間部分のブリッジ構造10を通り、ロータ外周部の各磁極の中間部分へ漏れる磁束を抑えることができる。また、ロータ外周部におけるブリッジ構造9は、磁性鋼板2がロータ軸3に固定され、分割磁路7が前記した非磁性体のバー材11などの部材や円盤により固定された時点で、除去することが可能であり、そうすることでさらにロータ外周部の各磁極間の中間部分へ漏れる磁束を抑えることができる。
【0023】
前記した、分割磁路をロータ内部ではロータ外周部での間隔より広がる配置構造、各磁極間の中間部分の近傍では磁路間隔を拡げて分割磁路を配置しない構造、およびロータ外周部ではブリッジ構造を各磁極間の中間部分には配置しない構造とすることで、ロータ外周表面の各磁極間の中間部分への漏れ磁束を小さく抑え、モータの力率を高くすることが可能となる。特に各分割磁路の間のそれぞれの間隔が、ロータ外周から磁極の境界部へ向かって同じ程度の割合で広がっている構造である場合に、トータルとしての漏れ磁束を抑える効果が大きい。また、前記間隔の形状は、各分割磁路の間の漏れ磁束を小さくするため、各分割磁路に突起部等のない構造とする必要がある。
【0024】
また、図1に示したロータ1は、各磁極の中央部分の中心位置が、6等分の60゜毎に配置された構造ではなく、1つおきに1/2スロットピッチ(=5゜)シフトした構造として、ステータの歯に対するロータ側の分割磁路の磁気抵抗を全体で均一化し、トルクリップルを低減している。また、前記した1つおきに1/2スロットピッチ(=5゜)シフトした構造に対し、従来から行われている磁性鋼板2をロータ全長でほぼ1スロット分あるいはほぼ1/2スロットピッチずらして積層するスキュー構造として、ステータの歯に対するロータ側の分割磁路の磁気抵抗を全体で均一化する構造とすることでもトルクリップルを低減することができ、両者の構造を併用することも有効である。
【0025】
前記した磁気抵抗を全体で均一化し磁気抵抗変動を抑えモータの力率を高くする構造は、磁気抵抗変動が小さいことから、回転磁界により発生する回転トルクの脈動を抑えたトルクリップルを低減する構造とも言える。
【0026】
前記した、分割磁路をロータ内部ではロータ外周部での間隔より広がる配置構造、各磁極間の中間部分の近傍には分割磁路を配置しない構造、およびロータ外周部ではブリッジ構造を各磁極間の中間部分には配置しない構造として、ロータ外周表面の各磁極の中間部分への漏れ磁束を小さく抑えて力率を高めるだけで十分な場合や、トルクリップルを低減する必要がない場合には、各磁極の中央部分の中心位置が、6等分の60゜で配置された構造であってもかまわない。
【0027】
ステータ4のスロット5へ巻回される交流巻線は、図1に示すように、U相電流iu、U相とV相の逆相との中間位相電流iuy、V相の逆相電流iy、V相の逆相とW相の中間位相電流iyw、W相電流iw、W相とU相の逆相との中間位相電流iwx、U相の逆相電流ix、U相の逆相とV相の中間位相電流ixv、V相電流iv、V相とW相の逆相との中間位相電流ivz、W相の逆相電流iz、W相の逆相とU相の中間位相電流izuをそれぞれ流すための巻線となっており、いわゆる、6相電流を流すのと同等な交流巻線としている。前記の巻線を施すことで、ロータの回転位置によりロータ磁極とステータとの間の磁気抵抗変動が抑えられ、磁気抵抗の大きい回転位置での励磁電流も小さく抑えられるので、モータの力率をさらに高くすることが可能となる。また、前記交流巻線に3相交流を通電したときの回転磁界を滑らかに変化させることができ、モータ回転時のトルクリップルを小さくすることもできる。前記の巻線は、標準的な3相交流巻線にすることも可能であり、また、図示したステータは36個のスロットを持ったものであるが、さらに多いスロットを配置しU相V相W相の各中間位相電流をさらに分割して流す巻線を巻回したステータとして、6相より多い相を持ったのと同等な巻線とすることでさらに、回転磁界を滑らかに変化させることで、モータの力率を高め、回転時のトルクリップルを小さくすることも可能である。
【0028】
図3は、図1に示したロータと比べさらにロータ外周表面の各磁極間の中間部分への漏れ磁束を小さく抑えることを目的に、ロータ内部での隣り合う分割磁路の間隔をロータ外周表面での間隔よりさらに広がる配置としたロータ構造を示している。
【0029】
磁性鋼板2上に形成された分割磁路7の内、ロータの各磁極の中央部分に配置された分割磁路7a、7bは、ロータ外周部においては空隙8aによって分割して配置しているが、磁極のほぼ中央部に配置された分割磁路の磁束は多少ずれてもトルクの低下は小さいので、ロータ内部においては、空隙を排除して結合された分割磁路7cとして一体化している。前記分割磁路7cの幅は、前記分割磁路7a、7bの幅を足し合わせた幅として、前記分割磁路7a、7bを通過する磁束を前記分割磁路7cで減少させることのない幅としている。前記した2本の分割磁路を結合した構造により、ロータ内部で空隙部が広く取れ隣り合う分割磁路の間隔をロータ外周表面での間隔よりさらに広がる配置として、漏れ磁束を低減しモータトルクを大きくすることができる。
【0030】
また、ロータ内部における空隙を排除して磁気的に接続することで太くなった前記分割磁路7cは、ステータ4のスロット5に巻回した多相交流巻線に多相交流を通電し、回転磁界により発生する回転トルクを、軸3へ伝達するための機械強度確保のためにも効果的である。
【0031】
さらに、磁性鋼板2上に形成された分割磁路7は、ロータ外周表面近傍での形状をロータ外周へ向かって末広がりの形状とし、ロータ内部の分割磁路の幅より広くなる構造としている。前記する形状とすることで、ステータの歯とロータの分割磁路が対向する面積が大きく磁束が通りやすくなり、ロータ外周表面では磁気的にステータの歯とロータの分割磁路が離散的な配置とならない構造としている。
【0032】
前記した、ロータの各磁極の中央部分に配置された前記分割磁路がロータ内部では磁気的に接続され、ロータ内部での隣り合う分割磁路の間隔をロータ外周表面での間隔よりさらに広がる配置構造とすることで、ロータ外周表面の各磁極の中間部分への漏れ磁束を小さく抑えることができる。また、分割磁路のロータ外周表面近傍の形状はロータ内部の分割磁路の幅より広くし、ステータの歯とロータ外周表面での分割磁路が離散的な配置とならない構造とすることで、ロータ外周表面からステータへの磁気抵抗を小さく励磁のための電流も小さく抑えられることができることにより、モータの力率を高くすることが可能となる。
【0033】
図3に示したロータ1は、図1に示したロータ1と同様に、各磁極の中央部分の中心位置が、6等分の60゜毎に配置された構造ではなく、1つおきに1/2スロットピッチ(=5゜)シフトした構造として、モータの力率をさらに高め、トルクリップルも低減する構造としているが、前記した、ロータの各磁極の中央部分に配置された分割磁路を磁気的に接続した配置構造や、ロータ外周表面近傍での形状をロータ外周へ向かって末広がりの形状として力率を高めるだけで十分な場合や、トルクリップルを低減する必要がない場合には、各磁極の中央部分の中心位置が、6等分の60゜で配置された構造であってもかまわない。
【0034】
また、図3に示したロータ1は、ステータのスロット間隔とロータ外周表面での分割磁路の間隔を整数倍した間隔とがわずかに異なる値としている。この結果、ステータの歯とロータの分割磁路の相対位置が少しずつずれるようなバーニア構造となり、ロータの回転位置によりロータ磁極とステータとの間の磁気抵抗変動を抑え、磁気抵抗の大きい回転位置での励磁電流を小さく抑えることで、モータの力率を高くする構造とする。また、回転磁界により発生する回転トルクの脈動を抑えるのでトルクリップルを低減する構造ともなる。前記した、ロータの各磁極の中央部分に配置された分割磁路を磁気的に接続した配置構造や、ロータ外周表面近傍での形状をロータ外周へ向かって末広がりの形状として力率を高めるだけで十分な場合や、トルクリップルを低減する必要がない場合には、ステータのスロット間隔とロータ外周表面での分割磁路の間隔とが整数倍になるように配置された構造であってもかまわない。
【0035】
図4は、ステータの歯とロータの分割磁路が離散的な配置とならない構造とすることを目的に、各磁極の両側に位置する分割磁路のロータ外周表面での中心線を結ぶ回転方向幅Wを、ステータのロータ回転方向でのスロット周期Tのn+1/2(nは整数)倍としたロータ構造を、ステータとともに簡単なモデルとして示した図である。図示した例は、W=2.5Tの場合であるが、前記関係式で構成されたものであれば、前記目的を達成する。図4(a),(b),(c)は、ロータの回転に伴うステータの歯とロータの分割磁路の位置関係が、変化していく様子を示したものである。
【0036】
図4(a)は、ロータ外周表面で各磁極を形成する分割磁路7d、7e、7f、7g、7h、7iのうち、磁極の回転方向幅の片側に位置する分割磁路7dが、ステータの歯6aと対向する位置にある時を示している。前記した位置関係にあるときは、磁極の回転方向幅のもう片側に位置する分割磁路7iは、ステータの歯6cと対向する位置から外れている。図4(b)は、前記した位置からロータが分割磁路の幅の半分回転した状態の位置関係を示している。前記磁極の回転方向幅の片側に位置する分割磁路7dは、ステータの歯6aと前記分割磁路7dの幅半分の面積が対向する位置となり、前記磁極の回転方向幅のもう片側に位置する分割磁路7iは、ステータの歯6cと前記分割磁路7iの幅半分の面積が対向する位置となる。図4(c)は、さらに、ロータが分割磁路の幅の半分回転した状態の位置関係を示している。前記分割磁路7dは、ステータの歯6aと対向する位置から外れ、前記分割磁路7iは、ステータの歯6cと対向する位置となる。
【0037】
前記したように、ロータ外周表面の磁極の回転方向幅を、ステータのロータ回転方向でのスロット周期のn+1/2(nは整数)倍となる構造とすることで、ロータの回転に伴うステータの歯とロータの分割磁路の位置関係が変化しても、磁極の回転方向幅の両側に位置する分割磁路が、ステータの歯と対向する面積が一定となり、ロータの回転位置によるロータ磁極とステータとの間の磁気抵抗変動が抑えられ、磁気抵抗の大きい回転位置での励磁電流も小さく抑えられる構造となり、モータの力率を高くすることができる。
【0038】
図5は、本発明の第二実施形態に係るモータを、回転軸方向から見たときのロータの断面図をステータとともに示す図である。図1同様に、3相、6極、36スロット構造のリラクタンスモータである。
【0039】
図5に示したロータ1は、図1から図3に示したロータ同様に、各磁極の中央部分の中心位置が、6等分の60゜毎に配置された構成ではなく、6つの磁極の中心位置がロータ回転方向にそれぞれ、シフトなし、1/6スロットピッチ(=1.67゜)シフト、3/6スロットピッチ(=5゜)シフト、5/6スロットピッチ(=8.33゜)シフト、4/6スロットピッチ(=6.67゜)シフト、2/6スロットピッチ(=3.33゜)シフトした構成である。各シフト角の配置は種々の組み合わせが可能である。このような構成とすることにより、ロータ各磁極とステータとの電磁気的作用は前記シフト角分づつロータ回転方向にシフトされており、1ステータスロットピッチ周期以下の周期の磁気抵抗変動はキャンセルされて低減し、磁気抵抗の大きい回転位置での励磁電流も小さく抑えられる構造となり、モータの力率を高くすることができる。具体的には、1スロット周期と1/3スロット周期の磁気抵抗変動がキャンセルされることは幾何学的に容易に理解できる。また、このことは、1スロット周期と1/3スロット周期のトルクリップルがキャンセルされることにもなり、回転磁界により発生する回転トルクの脈動を抑えたトルクリップルの低減も実現する。
【0040】
図5に示したステータ4は、スロット1からスロット36に、図6の巻線図に示すスロット1からスロット12までの短節巻の配線パターンをステータの全周に3組配設している。通常、各スロットの巻線は、ステータの残り2/3の巻線と直列に巻回されるのであるが、図6では説明を簡単に行うため全モデルの1/3だけを図示している。また、これらの各スロットの巻線に3相交流電流を通電した場合の各スロットの電流ベクトルを図7に示す。
【0041】
スロット2には、スロット1のU相巻き線の半分の巻き回数の巻き線とスロット3のZ相巻き線の半分の巻き回数の巻き線とが巻回されており、その合計の電流ベクトルの振幅RSは、U/2とZ/2のベクトル和UZSであり、振幅RRに比較し、COS30°=0.866である。電流ベクトルUZSの位相は適切であり、U相に比較し電気角で30°の位相差である。スロット2の電流ベクトルを振幅がRSのUZSから振幅がRRのUZへ変更するために、スロット2へ巻回されたU相巻き線とV相巻き線の巻き回数をスロット1の巻き回数の(0.5/COS30°)=0.57735倍の巻き数にそれぞれ増加する。その結果、スロット2の電流ベクトル振幅はRRとなり、スロット4,6,8,10,12等にも同様の対応を行うことにより、12相の位相的には均一に分布したそして振幅の等しい電流ベクトルでモータを駆動することになる。この状態は、スロットがステータ円周上に離散的に配置されていることを除けば、理想的なモータ駆動の状態であるといえる。従って、トルクリップルはスロットピッチより大きい周期の成分は存在しないことになる。
【0042】
なお、振幅がRRの電流ベクトルUZを作る方法は、U,V,W相の巻き線の各巻き数を選び組み合わせることにより無限種類の組み合わせ方法が可能であり、本発明にはそれらも含むものである。最も簡単な方法は前記のスロット2の巻き線をU,V相の2相から作る方法である。当然のことながら、最も単純で、材料コスト、組立コストが低い組み合わせ方法が有利である。3相、4極、36スロットの場合は、図示しないが、各巻き線回数の値が変わってくる。しかし、各スロットの電流ベクトルの位相と振幅を適切にすると言う考え方は同じである。また、どのような相数、極数、スロット数でも、同様の方法で、大きさが同じで位相が均一に分布した電流ベクトルは容易に作ることができる。
【0043】
また、各スロットへ巻き線を接続する結線方法すなわち巻き順については、理解がし易いように、規則的な巻き方を図6で示したが、巻き順を変更してもモータとしての作用はほとんど変わらないため、変更が可能である。通常は、いわゆるコイルエンドが最も短くでき、コイルエンド部の銅量が少なく、巻き線作業の容易な方法が用いられることが多い。
【0044】
図5に示したステータ4のスロット形状は、前記した各スロットの電流ベクトルの位相と振幅が適切になるように各相の巻回数がすべて同じ巻回数とならないので、各スロットのロータ軸方向断面積が、各スロットの巻線の量にほぼ比例するような面積関係としている。このことにより、ステータの有効利用率を上げることができ、モータの小型化を行うことができる。モータの小型化を図る代わりに製造コストを下げるために、スロット形状を同一にして各スロットの巻線の量だけを適切に配設することもできる。
【0045】
これら前記したロータ及びステータを構成とすることにより、1スロット周期と1/3スロット周期のトルクリップルがキャンセルされ、スロットピッチより大きい周期のトルクリップル成分は前記のステータの巻き線方法を改良する技術で除去できる。残りの1/3スロットピッチ周期以下の高調波のトルクリップル成分は、残った高調波トルクリップル成分の内最も低次の高調波成分の周期の角度だけロータとステータとを相対的にスキューすることにより除去できることが後に示される。
【0046】
前記のロータ磁極位置をシフトする手法は、それ自身でトルクリップルを低減する効果があるが、さらに高調波のトルクリップルを除去しようとするときにスキューの角度を(ステータスロット周期/2)以下の角度に小さくできるためスキューの問題点を軽減できるという効果もある。特に図9に示すリラクタンスモータにおいては、スキューをしてもロータ内の磁束がロータ軸方向にも存在するようになり、スキュー角度以下の周期のトルクリップル成分を低減できるが十分に除去できないことが実験で確認されている。その意味で、スロット周期に近いトルクリップル成分を前記磁極シフトの手法で除去し、必要ならばごく高調波のトルクリップル成分だけをスキューで除去する。また、本来、モータ用電磁鋼板は渦電流損を低減するため、通常0.5mmの厚みで表面は電気絶縁膜が施されており、ラジアル方向及びロータ回転方向の磁束変化に対しては渦電流損が発生しにくい構造となっており、ロータ軸方向に磁束が変化するとロータ及びステータで渦電流損が増加するという問題がある。その意味ではスキューはできるだけ小さい角度の方が望ましい。
【0047】
図9のリラクタンスモータの問題点は、ロータ内部のパターンを微細化したロータをエッチング技術あるいはワイヤ放電加工機などで製作可能であるが低コストで量産するために金型を使用したプレス加工で生産するためには図9に示す程度の粗い内部パターンではトルクリップルを十分に小さくできないという問題、ロータの磁極の境界部近傍にも磁性体が存在するために磁極境界部近傍からステータ側へ意図しない磁束が存在してしまい出力トルクが低減する問題、同様に力率及び効率が低くなる問題、同様に高速回転域での界磁弱め制御による定パワー制御の特性が低下する問題等がある。これらの種々問題を解決するためロータ形状を変えるとトルクリップルが増加するというトレードオフの関係になっていた。
【0048】
図1から図5に示した本発明のリラクタンスモータにおいては、ロータの外形形状は円形ではなくロータの磁極境界部に磁束が存在しにくいように凹部を作り磁極の境界部近傍にロータ中心からステータの方向へ磁束が存在しにくい形状としている。ロータ内部形状も分割磁路7間の空隙8の幅を極力広くし、分割磁路7の方向と直角の方向への磁束の成分が極力小さくなる構造としている。また、金型を用いてプレス機で低コストに量産できるようにロータ内部形状は十分金型が製作可能な粗い形状としている。その結果、力率が高くかつ低トルクリップルで低コストなモータが実現する。
【0049】
図8は、図5に示したロータ1の強度を維持するために設けられた小さなブリッジ構造9,10を取り除いた構造のロータを示す図である。前記ブリッジ構造9,10を取り除いた構造とする方法としては、前記した図2に示した実施形態をとる方法や、図5に示した磁性鋼板2の各磁極間の中間部分に配置したブリッジ構造10を取り除いた状態から、空隙8の部分に非磁性の接着力のある充填材を充填して分割磁路7群を前記充填材とともに図5に示す位置関係で一体化し、その後外周部のブリッジ構造9を切削加工するなどして除去する方法などがある。図8に示すロータ1は、図5に示したロータ1に比べると、磁性鋼板のプレス加工のみの製造が困難になるなど製作工数は増加するが、小さなブリッジ構造がない分ロータ外周表面の各磁極の中間部分への漏れ磁束を小さく抑えることができ、モータの力率をさらに高くすることができる。
【0050】
図1から図8に示したロータとステータは、各図に示されたロータとステータの組み合わせに限定するものではなく、ロータとステータを自由に組み合わせることが可能である。
【0051】
【発明の効果】
本発明のリラクタンスモータ構造は、前記のトルクリップル低減技術を併用することにより、高い力率を有し、かつ、トルクリップルも小さいリラクタンスモータを実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるモータの構成の第一実施形態を示す回転軸方向から見た断面図である。
【図2】 図1に示したロータの一部を改造した回転軸方向から見たロータの断面図である。
【図3】 図1に示したロータの一部を改造した回転軸方向から見た断面図である。
【図4】 図1に示したロータの一部を改造した回転軸方向から見た断面図である。
【図5】 本発明によるモータの構成の第二実施形態を示す回転軸方向から見た断面図である。
【図6】 図4に示したステータの短節巻の巻線図である。
【図7】 図5の巻線を行った時の電流ベクトル図である。
【図8】 図4に示したロータの一部を改造した回転軸方向から見た断面図である。
【図9】 従来の同期モータの一例を示した回転軸方向から見た断面図である。
【符号の説明】
1 ロータ、2 磁性鋼板、3 ロータ軸、4 ステータ、5 スロット、6歯、7 分割磁路、8 空隙、9,10 ブリッジ構造、11 非磁性体のバー材、W 磁極の回転方向幅、T スロット周期[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a synchronous motor known as a synchronous reluctance motor, and in particular to its rotor structure.
[0002]
[Prior art]
An example of a conventional synchronous motor is shown in FIG. 9 together with the stator as a sectional view of the rotor when the motor is viewed from the direction of the rotation axis. This motor is a reluctance motor having a three-phase, six-pole, 36-slot structure in which the four-pole motor shown in FIGS. 9 and 14 of the embodiment of Japanese Patent Application No. Hei 6-93195 has six poles.
[0003]
A
[0004]
The
[0005]
The divided
[0006]
Further, the divided
[0007]
In order to eliminate the structure in which the magnetic resistance is increased, a method of eliminating the discrete arrangement by further dividing the divided
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
In the case of the rotor, the leakage magnetic flux to the intermediate part of each magnetic pole on the outer peripheral surface of the rotor is large, and the power factor of the motor tends to be low. In addition, since the stator teeth are discretely arranged and the rotor divided magnetic paths are also discretely arranged, the magnetic resistance from the outer peripheral surface of the rotor to the stator is large, and the current for excitation becomes large, resulting in a motor. The power factor tends to decrease. Furthermore, since the stator teeth are discretely arranged and the rotor divided magnetic paths are also discretely arranged, the magnetic resistance between the rotor magnetic pole and the stator varies depending on the rotational position of the rotor, and the magnetic resistance When the rotational position is large, the current for excitation becomes large and the power factor of the motor tends to decrease.
[0009]
Therefore, there is a problem that the power factor of the motor tends to decrease as a problem of the prior art.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In the reluctance motor in which the magnetic resistance of the rotor as viewed from the stator side varies depending on the position in the rotational direction of the rotor, the stator around which the multiphase AC winding is wound, and each magnetic pole of the rotor to the adjacent magnetic pole in the rotational direction A plurality of thin divided magnetic paths with a substantially constant width for guiding the magnetic flux and , The divided magnetic path is , They are arranged at almost equal intervals on the magnetic pole surface of the rotor. , Inside the rotor, the adjacent split magnetic path each Arrangement structure in which the interval is wider than the interval on the outer peripheral surface of the rotor Each of the intervals between the divided magnetic paths is a structure that spreads from the outer periphery of the rotor toward the boundary portion of the magnetic poles. It is characterized by that.
[0011]
In the reluctance motor according to the first aspect of the present invention, the divided magnetic path disposed in the central portion of each magnetic pole of the rotor is magnetically connected inside the rotor.
[0012]
Further, according to the present invention, in a reluctance motor in which the magnetic resistance of the rotor as viewed from the stator side varies depending on the position of the rotor in the rotational direction, the stator around which the multiphase AC winding is wound, A plurality of narrow magnetic paths of almost constant width that guide the magnetic flux to the magnetic poles , The shape of the divided magnetic path in the vicinity of the outer peripheral surface of the rotor is , Is a shape that spreads toward the outer periphery of the rotor, It is characterized by being wider than the width of the divided magnetic path inside the rotor.
[0013]
Furthermore, the present invention provides ,each The width in the rotational direction connecting the center lines on the rotor outer peripheral surface of the divided magnetic path located on both sides of the magnetic pole is n + 1/2 (n is an integer) times the slot period in the rotor rotational direction of the stator. .
[0014]
A plurality of thinly divided magnetic paths having a substantially constant width for guiding the magnetic flux from each magnetic pole of the rotor to the adjacent magnetic pole in the rotation direction are arranged at substantially equal intervals on the magnetic pole surface of the rotor, and the adjacent divided magnetic paths are arranged inside the rotor. By adopting an arrangement structure in which the interval is wider than the interval on the outer circumferential surface of the rotor, the leakage magnetic flux to the intermediate portion of each magnetic pole on the outer circumferential surface of the rotor can be suppressed, and the power factor of the motor can be increased.
[0015]
In addition, since the divided magnetic paths arranged in the central portion of each magnetic pole of the rotor are magnetically connected inside the rotor, the interval between the adjacent divided magnetic paths inside the rotor can be reduced on the outer surface of the rotor. The arrangement structure is further widened than the interval, and the leakage magnetic flux to the intermediate portion of each magnetic pole on the outer peripheral surface of the rotor can be suppressed to be small, and the power factor of the motor can be increased.
[0016]
Also, the shape of the divided magnetic path in the vicinity of the rotor outer peripheral surface is made wider than the width of the divided magnetic path inside the rotor, so that the interval between adjacent divided magnetic paths inside the rotor is the distance between the rotor outer peripheral surfaces. A more spread arrangement structure and a structure in which the divided magnetic paths on the stator teeth and the rotor outer peripheral surface are not discretely arranged, and the leakage magnetic flux to the intermediate portion of each magnetic pole on the rotor outer peripheral surface is kept small, and the rotor outer peripheral surface Since the magnetic resistance from the stator to the stator is reduced and the current for excitation is also reduced, the power factor of the motor can be increased.
[0017]
In addition, the rotation direction width connecting the center lines on the rotor outer peripheral surface of the divided magnetic path positioned on both sides of each magnetic pole is n + 1/2 (n is an integer) times the slot period in the rotor rotation direction of the stator. As a result, the divided magnetic paths located on both sides of the rotation direction width of the magnetic pole have a structure in which the divided magnetic paths on both sides face the stator teeth even when the rotational position of the rotor changes. The fluctuation of the magnetic resistance between the rotor magnetic pole and the stator due to the rotational position is suppressed, and the excitation current at the rotational position where the magnetic resistance is large can be suppressed to a small value, so that the power factor of the motor can be increased.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
DESCRIPTION OF EXEMPLARY EMBODIMENTS Hereinafter, preferred embodiments (hereinafter referred to as embodiments) of the invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a diagram showing a cross-sectional view of a rotor together with a stator when the motor according to the first embodiment of the present invention is viewed from the direction of the rotation axis, and is a reluctance motor having a three-phase, six-pole, 36-slot structure. is there.
[0019]
The
[0020]
The divided
[0021]
In addition, the divided
[0022]
Instead of providing the
[0023]
Arrangement structure in which the divided magnetic path is wider than the interval at the outer periphery of the rotor inside the rotor, the structure in which the magnetic path interval is increased in the vicinity of the intermediate portion between the magnetic poles and the divided magnetic path is not arranged, and the bridge is formed at the outer periphery of the rotor. By adopting a structure in which the structure is not disposed in the middle part between the magnetic poles, the leakage magnetic flux to the middle part between the magnetic poles on the outer peripheral surface of the rotor can be suppressed to be small, and the power factor of the motor can be increased. In particular, the effect of suppressing the leakage flux as a whole is great when the distance between the divided magnetic paths is a structure that spreads at the same rate from the outer periphery of the rotor toward the boundary of the magnetic poles. Moreover, in order to reduce the leakage magnetic flux between each division | segmentation magnetic path, it is necessary for the shape of the said space | interval to have a structure without a projection part etc. in each division | segmentation magnetic path.
[0024]
Further, the
[0025]
The structure in which the above-described magnetic resistance is uniformized to suppress the magnetic resistance fluctuation and increase the power factor of the motor is low in the magnetic resistance fluctuation, and thus the structure that reduces the torque ripple that suppresses the pulsation of the rotational torque generated by the rotating magnetic field. It can also be said.
[0026]
The above-described arrangement structure in which the divided magnetic path is wider than the interval at the outer periphery of the rotor inside the rotor, the structure in which no divided magnetic path is arranged in the vicinity of the intermediate portion between the magnetic poles, and the bridge structure between the magnetic poles at the outer periphery of the rotor If it is sufficient to suppress the leakage flux to the intermediate part of each magnetic pole on the outer peripheral surface of the rotor and increase the power factor, or if it is not necessary to reduce torque ripple, There may be a structure in which the central position of the central portion of each magnetic pole is arranged at 60 °, which is six equal parts.
[0027]
As shown in FIG. 1, the AC winding wound around the
[0028]
FIG. 3 shows the distance between adjacent divided magnetic paths inside the rotor for the purpose of suppressing the leakage magnetic flux to the intermediate portion between the magnetic poles on the outer surface of the rotor smaller than that of the rotor shown in FIG. The rotor structure which has an arrangement further wider than the interval in FIG.
[0029]
Of the divided
[0030]
Further, the divided magnetic path 7c, which has become thicker by eliminating the gap inside the rotor and magnetically connecting it, rotates the multiphase AC winding wound around the
[0031]
Further, the divided
[0032]
As described above, the divided magnetic paths arranged in the central part of each magnetic pole of the rotor are magnetically connected inside the rotor, and the interval between the adjacent divided magnetic paths inside the rotor is further widened than the interval on the outer circumferential surface of the rotor. By adopting the structure, the leakage magnetic flux to the intermediate portion of each magnetic pole on the outer peripheral surface of the rotor can be kept small. In addition, the shape of the divided magnetic path in the vicinity of the rotor outer peripheral surface is wider than the width of the divided magnetic path inside the rotor, and the divided magnetic paths on the stator teeth and the rotor outer peripheral surface are not arranged discretely. Since the magnetic resistance from the outer circumferential surface of the rotor to the stator can be reduced and the current for excitation can be reduced, the power factor of the motor can be increased.
[0033]
As in the
[0034]
Further, in the
[0035]
FIG. 4 shows the rotational direction connecting the center lines on the outer peripheral surface of the divided magnetic paths located on both sides of each magnetic pole for the purpose of making the structure in which the stator teeth and the divided magnetic paths of the rotor are not discretely arranged. It is the figure which showed the rotor structure which made width W the n + 1/2 (n is an integer) time of the slot period T in the rotor rotation direction of a stator as a simple model with a stator. The illustrated example is a case where W = 2.5T, but the object is achieved if the relational expression is used. 4A, 4B, and 4C show how the positional relationship between the stator teeth and the divided magnetic path of the rotor changes as the rotor rotates.
[0036]
FIG. 4 (a) shows that among the divided
[0037]
As described above, the width of the magnetic poles on the outer surface of the rotor in the rotation direction is n + 1/2 (n is an integer) times the slot period in the rotor rotation direction of the stator. Even if the positional relationship between the divided magnetic path of the teeth and the rotor changes, the divided magnetic paths located on both sides of the width of the magnetic pole in the rotational direction have a constant area facing the stator teeth, and the rotor magnetic poles according to the rotational position of the rotor It is possible to increase the power factor of the motor by suppressing the fluctuation of the magnetoresistance with the stator and suppressing the excitation current at the rotational position where the magnetoresistance is large.
[0038]
FIG. 5 is a view showing a sectional view of the rotor together with the stator when the motor according to the second embodiment of the present invention is viewed from the rotation axis direction. Similar to FIG. 1, the reluctance motor has a three-phase, six-pole, and 36-slot structure.
[0039]
Like the rotors shown in FIGS. 1 to 3, the
[0040]
In the
[0041]
The
[0042]
The method of creating the current vector UZ with the amplitude RR can be an infinite variety of combination methods by selecting and combining the number of windings of the U, V, and W phase windings, and the present invention includes them. . The simplest method is to make the winding of the
[0043]
In addition, for easy understanding, the wiring method for connecting the windings to each slot, that is, the winding order, is shown in FIG. 6 as a regular winding method. It can be changed because it hardly changes. Usually, a so-called coil end can be made the shortest, the amount of copper in the coil end portion is small, and a method for easy winding work is often used.
[0044]
The slot shape of the
[0045]
By configuring the rotor and the stator as described above, torque ripple having a 1-slot period and 1 / 3-slot period is canceled, and a torque ripple component having a period larger than the slot pitch improves the stator winding method. Can be removed. The torque ripple component of the harmonics with the remaining 1/3 slot pitch period or less relatively skews the rotor and the stator by the angle of the period of the lowest harmonic component of the remaining harmonic torque ripple components. Will be shown later.
[0046]
The above-described method of shifting the rotor magnetic pole position has an effect of reducing torque ripple by itself. However, when attempting to remove torque ripple of higher harmonics, the skew angle is set to (status lot period / 2) or less. Since the angle can be reduced, the problem of skew can be reduced. In particular, in the reluctance motor shown in FIG. 9, the magnetic flux in the rotor also exists in the rotor axial direction even when skewed, and the torque ripple component having a period equal to or less than the skew angle can be reduced, but it cannot be sufficiently removed. It has been confirmed by experiments. In that sense, the torque ripple component close to the slot period is removed by the magnetic pole shift method, and if necessary, only the harmonic torque ripple component is removed by skew. Originally, in order to reduce eddy current loss, electrical steel sheets for motors are usually 0.5 mm thick and have an electrically insulating film on the surface, and eddy currents are applied to changes in magnetic flux in the radial and rotor rotation directions. There is a problem that loss is unlikely to occur, and there is a problem that eddy current loss increases in the rotor and stator when the magnetic flux changes in the rotor axial direction. In that sense, it is desirable that the skew be as small as possible.
[0047]
The problem with the reluctance motor shown in FIG. 9 is that the rotor with a finer pattern inside the rotor can be manufactured by etching technology or wire electric discharge machine, but it is produced by press working using a die for mass production at low cost. In order to achieve this, there is a problem that the torque ripple cannot be made sufficiently small with a rough internal pattern as shown in FIG. 9, and since there is a magnetic substance in the vicinity of the magnetic pole boundary of the rotor, it is not intended from the vicinity of the magnetic pole boundary to the stator side. There is a problem that the output torque is reduced due to the presence of magnetic flux, a problem that the power factor and efficiency are similarly lowered, and a problem that the characteristic of the constant power control by the field weakening control in the high speed rotation region is similarly lowered. In order to solve these various problems, there has been a trade-off relationship that torque ripple increases when the rotor shape is changed.
[0048]
In the reluctance motor of the present invention shown in FIGS. 1 to 5, the outer shape of the rotor is not circular but a recess is formed so that magnetic flux does not easily exist at the magnetic pole boundary of the rotor. The shape is such that the magnetic flux hardly exists in the direction of. The rotor internal shape also has a structure in which the width of the
[0049]
FIG. 8 is a diagram showing a rotor having a structure in which the
[0050]
The rotor and stator shown in FIGS. 1 to 8 are not limited to the combination of the rotor and stator shown in each figure, and the rotor and stator can be freely combined.
[0051]
【The invention's effect】
The reluctance motor structure of the present invention realizes a reluctance motor having a high power factor and a small torque ripple by using the torque ripple reduction technology together.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view showing a first embodiment of a configuration of a motor according to the present invention as seen from the direction of a rotation axis.
FIG. 2 is a cross-sectional view of the rotor as seen from the direction of the rotation axis, in which a part of the rotor shown in FIG. 1 is modified.
FIG. 3 is a cross-sectional view of a part of the rotor shown in FIG.
4 is a cross-sectional view of a part of the rotor shown in FIG. 1 as seen from the direction of the rotating shaft.
FIG. 5 is a sectional view showing a second embodiment of the configuration of the motor according to the present invention as seen from the direction of the rotation axis.
6 is a winding diagram of a short-pitch winding of the stator shown in FIG. 4. FIG.
7 is a current vector diagram when the winding of FIG. 5 is performed. FIG.
8 is a cross-sectional view of a part of the rotor shown in FIG. 4 as seen from the direction of the rotating shaft.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing an example of a conventional synchronous motor viewed from the direction of the rotation axis.
[Explanation of symbols]
1 rotor, 2 magnetic steel plate, 3 rotor shaft, 4 stator, 5 slots, 6 teeth, 7 split magnetic path, 8 air gap, 9, 10 bridge structure, 11 non-magnetic bar material, W magnetic pole rotation direction width, T Slot period
Claims (5)
多相交流巻線が巻回されたステータと、
ロータの各磁極から回転方向の隣の磁極へ磁束を導くほぼ一定幅の細い複数の分割磁路と、
を備え、
前記分割磁路は、ロータの磁極表面ではほぼ等間隔で配置され、ロータ内部では隣り合う分割磁路のそれぞれの間隔がロータ外周表面の間隔より広がる配置構造であり、各分割磁路の間のそれぞれの間隔が、ロータ外周から磁極の境界部へ向かって広がっている構造であることを特徴とするリラクタンスモータ。In a reluctance motor in which the magnetic resistance of the rotor as seen from the stator side varies depending on the rotational direction position of the rotor,
A stator around which a multiphase AC winding is wound;
A plurality of thinly divided magnetic paths having a substantially constant width for guiding the magnetic flux from each magnetic pole of the rotor to the adjacent magnetic pole in the rotation direction ;
With
The divided magnetic paths are arranged at substantially equal intervals on the magnetic pole surface of the rotor, and the arrangement of the adjacent divided magnetic paths inside the rotor is wider than the interval between the rotor outer peripheral surfaces . A reluctance motor having a structure in which each interval is widened from an outer periphery of a rotor toward a boundary portion of a magnetic pole .
多相交流巻線が巻回されたステータと、
ロータの各磁極から回転方向の隣の磁極へ磁束を導くほぼ一定幅の細い複数の分割磁路と、
を備え、
前記分割磁路のロータ外周表面近傍の形状は、ロータ外周へ向かって末広がりの形状であり、ロータ内部の分割磁路の幅より広くなっていることを特徴とするリラクタンスモータ。In a reluctance motor in which the magnetic resistance of the rotor as seen from the stator side varies depending on the rotational direction position of the rotor,
A stator around which a multiphase AC winding is wound;
A plurality of thinly divided magnetic paths having a substantially constant width for guiding the magnetic flux from each magnetic pole of the rotor to the adjacent magnetic pole in the rotation direction ;
With
A reluctance motor characterized in that the shape of the divided magnetic path in the vicinity of the outer peripheral surface of the rotor is a divergent shape toward the outer periphery of the rotor and is wider than the width of the divided magnetic path inside the rotor.
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