JP3628259B2 - 無枠鋳型を製造するための機械 - Google Patents
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Description
技術分野
本発明は請求項1の前文に記載された種類の無枠鋳型を作るための機械に関する。
【0002】
背景技術
文献EP−0468355は上述の形式の通常の鋳型形成機を開示する。この造型機は上枠、模型板及び下枠が水平位置と垂直位置間に90°の角度に渡って回転することのできる形式のものである。水平位置は砂充填及び圧縮段階前の上枠及び下枠間に模型板を挿入することと関連しており、かつ充填及び圧縮段階後の模型板の除去と上型及び下型の排出と関連している。砂充填及び圧縮段階は垂直位置の上枠、下枠及び模型板により実行される。従来技術の造型機は上枠(定義により上部鋳型枠)内の砂を圧縮するための第一圧搾板と下枠(定義により下部鋳型枠)内の砂を圧縮するための第二圧搾板を使用する。第二圧搾板は下枠が垂直位置にあるときに下枠中に挿入される。固定した第二圧搾板に関して下枠の回転運動のために、正確かつ再現可能な態様で下枠を第二圧搾板と整合することが困難である。従来技術の機械における正確な整合性は、既に別の重要な機能、すなわち砂を圧縮するための力を一圧搾板から他に伝達する機能を持つ、圧縮フレームにより実行されねばならない。従って、上述の第二圧搾板は二つの要素の整合性における偏りのために常に滑らかに下枠中に導入されることができない。
【0003】
発明の開示
本発明の目的はそれにより上述の不利を克服することが可能であり、第二圧搾板の下枠とのより容易な整合性を可能とし、従って機械要素のより簡単な構成とより高品質の下型と上型をもたらす、上に参照した種類の無枠鋳型を作るための造型機を提供することにある。この目的は、本発明により請求項1の特徴節に記載された特徴を含む、前記種類の無枠鋳型を作るための機械により達成される。この装置により、圧縮フレームの整合機能は全ての整合性を処理する揺動フレームに移転され、一方圧縮フレームは砂の圧縮に関して比較的大きな力を伝達するためにのみ構成される。従って、第二圧搾板は常に整合性を保たれ、位置の再現性に関連した問題を避ける。下部及び上部圧搾板並びに下枠及び上枠はそれらの垂直位置を取るために略90°に渡って回転され、そこで上枠及び下枠は砂で充填される。砂充填後、砂の圧縮はまた垂直位置で行われる。
【0004】
更なる実施例によれば、圧搾板及び枠を運ぶ揺動フレームは圧縮フレームの開口中に受け入れられる。
【0005】
この発明の別の実施例によれば、下枠は上枠及び下枠がそれらの水平位置にあるときに固定された上枠に関して上下に可動なように配置される。
【0006】
本発明の一実施例において、第二圧搾板は上枠及び下枠がそれらの水平位置にあるときに下枠内に挿入される。
【0007】
更なる実施例によれば、第二圧搾板は重ねられた上型と下型が上枠と下枠から排出されるときに重ねられた上型と下型を受けて下げるためのテーブルとして作用し、従って追加の輸送テーブルに対する要求を除く。
【0008】
更なる実施例によれば、それぞれの上枠及び下枠の砂充填開口は、上枠及び下枠がそれらの垂直位置に動かされるときに、ブローヘッドの砂ブローノズルと係合するであろう。
【0009】
図面の簡略説明
本説明の以下の詳細な部分において、この発明が図面に示されたこの発明による無枠鋳型を作るための機械の例示的実施例に関してより詳細に説明されるであろう。図面において、
図1は鋳型形成作業の直前の状態の造型機の側面からの図を示し、
図2は同じ状態の機械を正面から示し、
図3は模型板が機械に挿入された状態を示し、
図4は鋳型枠がそれらの間に模型板を持って合体された状態の機械を示し、
図4.1は図4と同じ状態の機械を側面から示し、
図5は枠と圧搾板装置が垂直位置に回転して枠が砂で満たされている機械を側面図で示し、
図6は砂が圧縮されている次の状態を示し、
図7は水平位置に戻された圧縮砂を含む枠を示し、
図8は図2と同じ側からの図を示すが、模型板を造型機から取り出すことを可能とするために下枠が下げられており、
図9は今や重ねられた上型と下型を枠から排出することを可能とするために上型と下型を持つ枠がそれらの間に模型板なしに再度合体された次の状態を示し、そして
図10は完成鋳型が造形機の次の運搬手段上に排出されることができるように下げられた下部圧搾板上に重ねられた上型と下型が置かれている状態の機械を示す。
【0010】
好適実施例の説明
図1−10は無枠鋳型を作るためにこの発明による機械により実行される段階を示す。図1,5及び6は機械の側面図であり、一方実際的理由から図2−4及び7−9はこの発明による機械の正面図である。図1に示された造型機は機械の他の要素を持つ基礎フレーム1を備えている。揺動フレーム2は軸2bを通して基礎フレーム1に回転可能に取り付けられている。揺動フレームは作動器2aにより回転されることができる。作動器2aはその側端の一方を基礎フレーム1に固定され、そのピストンロッドを軸2bから適当な距離で揺動フレーム2に固定された好ましくは油圧シリンダーである。揺動フレーム2は上枠3と下枠4並びに第一圧搾板5と第二圧搾板6を支持する。上枠3は揺動フレーム2上に固定されている。第一圧搾板5は二つの案内ロッド5a,5bにより揺動フレーム2から吊り下げられており、リニアベアリングにより上枠3に関して第一圧搾板5の相対移動を可能とする。案内ロッド5a,5bの上端は相互にブラケット33により連結されている。第一リニア作動器7、好ましくは油圧作動器、はその一端で揺動フレーム2にかつその他端でブラケット33に固定されており、従って第一圧搾板は上下動可能である。第一圧搾板5は上枠3に可動的に固定されている。
【0011】
下枠4は上枠3の下に配置されている。下枠4は一対の案内ロッド8,9により揺動フレーム2から吊り下げられており、これらの案内ロッドに関してリニア移動を可能とする。案内ロッド8,9はそれらの側端の一方で揺動フレームに連結されており、それらの対向端は下枠4のリニアベアリング中に挿入されている。二つの第二リニア作動器10がその一端を下枠4にかつその対向端を揺動フレーム2に固定されている。従って、下枠4は下枠4を上枠3に向けてかつそれから離れるように移動させるために第二作動器により上下動させることができる。
【0012】
上枠3と下枠4はそれらの右側壁(図1における“右”)に砂充填開口11,12を規定する。砂充填開口は、上枠3と下枠4が垂直位置に回転されるとき、それらが砂ブローノズル24,25と接触するように置かれる。
【0013】
第二圧搾板6は下枠4内に可動的に固定されている。第二圧搾板6は揺動フレーム2のリニアベアリング内に挿入されている第二の対の案内ロッド13,14により揺動フレームから吊り下げられている。またリニアベアリング機能を提供することのできる好ましくは油圧シリンダーの形の一つの第三作動器13aがその一端を揺動フレーム2にかつその対向端を第二圧搾板6に固定されており、圧搾板6の上下動を可能とする。
【0014】
模型板15は枠間の空間内へのかつそれからの模型板15の水平移動運動を可能とするために(図2)、揺動フレーム2から吊り下げられている。模型板運搬器15aはその二つの隅に吊り下げ部材34を持ち、この吊り下げ部材のそれぞれはその上部にローラー35を持っており、二つのローラー35が運搬器板15aの残りの二つの隅に取り付けられている。上枠3と回転可能なフレーム2の両者はその前面にローラー35に対応して水平に配置されたレール16を持つ。その一端を上枠にかつその対向端を模型板運搬器に固定された第四の作動器17が模型板の造型機内へのかつそれからの移動を可能とする。
【0015】
基礎フレーム1により保持された圧縮フレーム18が水平に延びる。圧縮フレーム18は第一圧搾板5に働く力の第二圧搾板6への均等化を可能とするために水平移動運動を可能とするように基礎フレームから吊り下げられている。圧縮フレーム18は水平縦方向に配置されかつ回転可能なフレームの各側に配置されたつなぎ材30を含む。これらのつなぎ材30は上述の水平移動運動を可能とするように案内される。これらのつなぎ材30はそれらの側端部の一方で連結棒31により互いに連結されている。従って、圧縮フレーム18は下枠4と上枠3と一緒に回転可能なフレーム2を、垂直と水平位置の両者で受けるに十分な大きさの開口19を二つのつなぎ材間に規定する。第五のリニア作動器22、好ましくはピストンロッド21を持つ油圧シリンダーが連結棒31に固定されている。第二圧搾板6は第二圧搾板6と係合するピストンロッド21による油圧シリンダー22の力により模型板15に向けて動かされる。圧縮フレーム18はこの力をつなぎ材を通して開いている、すなわちつなぎ材30の他方の側端が互いに連結されていない、その他方の側端に伝達する。つなぎ材30のこれらの側端は互いに向けて延びる接触板32を備えている。接触板32は圧縮力を第一圧搾板5に伝達するためにブラケット33と係合する。
【0016】
その頂部に砂入口部とその下側に二つの砂ブローノズル24,25を持つブローヘッド23が、砂ブローノズル24,25が下枠4と上枠3がそれらの垂直位置にあるときそれらのそれぞれの砂充填開口11,12と係合するであろうような位置で基礎フレーム1に取り付けられている。
【0017】
この発明による機械により二つの鋳型半分体を含む無枠鋳型を造型する製造プロセスが今や図1−10に関して説明されるであろう。作業順序は水平位置の枠とその最下方位置に下げられた下枠を持つ‥‥図1と2に示された状態で出発する。次に、模型板15が上枠3と下枠4間の空間中に横方向に変位される(図3)。下枠4と第二圧搾板6がそれぞれ第二作動器10と第三作動器13aにより上枠3に向けて上向きに動かされ、それにより模型板15を上枠3と下枠4間に締め付ける。この状態では、第一圧搾板5は上枠3中に挿入され、第二圧搾板6は下枠4中に挿入されており、これらの要素は全て整合している(図4)。
【0018】
次の段階で、揺動フレームが図5に示されるように、油圧シリンダー2aにより水平位置から垂直位置に90°に渡って回転される。ブローヘッド23の砂ブローノズル24,25が今やそれぞれの枠の砂充填開口11,12と接触する。次の段階で、上枠3と下枠4内の鋳型半分体形成空間が圧縮空気をブローヘッド23中に供給することによって砂で充填される。
【0019】
その後で、充填された砂がそれぞれ上枠3と下枠4中に更に強制される第一圧力板5と第二圧力板6により圧縮される。ここで右側圧縮フレーム18とピストンロッド21に固定されている第五作動器22が作動され、従ってピストンロッド21が第二圧搾板6を下枠4中に強制する。かくして下枠に作動した力は圧縮フレームを通して接触板32とブラケット33を介して第一圧搾板に伝達される。圧縮フレーム18は水平に吊り下げられ、従ってそれは縦方向に動くことができるので、圧力板に作動した力は均等化される(図6)。結果として、上型26と下型27は上枠3と下枠4内の圧縮により造型される。
【0020】
予め決められた時間間隔の後、圧搾が完了したら、次の段階として、揺動フレーム2が垂直位置からその出発位置に90°に渡って回転され、そこでは上枠3と下枠4はそれらの水平位置をとる(図7)。
【0021】
更なる段階で、下枠4と下方圧搾板6は同調して下げられ、模型板15が上枠3と下枠4間の位置を取るように下げられ(図8)、吊り下げ部材34のローラー35がレール16と係合するまで下枠上に載りながら下げられることにより模型板15が上枠3から分離させられる。次に、模型板15が上枠3と下枠4間の空間から油圧シリンダー17により引っ込められ、図2に示されるような位置を取る。下枠4と第二圧搾板6は下枠4の上面が上枠3の下面と接触するまで同調して上昇させられ、上型の鋳型面が下型の鋳型面と接触させられる。従って、上型26と下型27は重ねられる(図9)。
【0022】
その後、第一圧搾板5が第一作動器7により下げられ上型26と下型27を上枠3と下枠4から分離する。第二圧搾板6が同時に下げられ、重ねられた上型26と下型27のためのテーブルとしての役目をし、上型26と下型27を重ねられた上型26と下型27が造型機から放出されることのできる位置まで下向きに輸送する(図10)。次の段階で、第六作動器28が重ねられた上型26と下型27を下げられた第二圧搾板6から造型機に隣接したコンベヤ手段29上に押す。
【0023】
この機械は再びその出発位置に到達し、無枠鋳型の大量生産のために繰り返される循環作業の一部として、次の鋳型を製造する準備ができる。
【0024】
上述の実施例は固定上枠3と可動下枠4を持って例示されているが、上枠3がその代わりに可動的に配置され、下枠4が揺動フレーム2に固定されて配置されることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋳型形成作業の直前の状態の造型機の側面からの図を示す。
【図2】図1と同じ状態の機械を正面から示す。
【図3】模型板が機械に挿入された状態を示す。
【図4】図4は鋳型枠がそれらの間に模型板を持って合体された状態の機械を示す。
【図4.1】図4と同じ状態の機械を側面から示す。
【図5】枠と圧搾板装置が垂直位置に回転して枠が砂で満たされている機械を側面図で示す。
【図6】砂が圧縮されている次の状態を示す。
【図7】水平位置に戻された圧縮砂を含む枠を示す。
【図8】図2と同じ側からの図で、下枠が下げられた状態を示す。
【図9】今や重ねられた上型と下型を枠から排出することを可能とするために上型と下型を持つ枠がそれらの間に模型板なしに再度合体された次の状態を示す。
【図10】完成鋳型が造形機の次の運搬手段上に排出されることができるように下げられた下部圧搾板上に重ねられた上型と下型が置かれている状態の機械を示す。
【符号の説明】
1 基礎フレーム
2 揺動フレーム
2a 作動器
2b 軸
3 上枠
4 下枠
5 第一圧搾板
6 第二圧搾板
7 第一作動器
8 案内ロッド
9 案内ロッド
10 第二作動器
11 砂充填開口
12 砂充填開口
13 案内ロッド
13a 第三作動器
14 案内ロッド
15 模型板
15a 模型板運搬器
16 レール
17 第四作動器
18 圧縮フレーム
19 開口
21 ピストンロッド
22 第五作動器
23 ブローヘッド
24 砂ブローノズル
25 砂ブローノズル
26 上型
27 下型
28 第六作動器
29 コンベヤ手段
30 つなぎ材
31 連結棒
32 接触板
33 ブラケット
34 吊り下げ部材
35 ローラー
Claims (14)
- 無枠鋳型を製造するための造型機であって、
− 水平位置と垂直位置間で回転されるように配置された下枠(4)と上枠(3)であって、それらの水平位置で互いに向けてかつ互いから離れるように相対的に可動であるように配置されている下枠(4)と上枠(3)、
− 上枠(3)内に挿入された第一圧搾板(5)、及び
− 下枠(4)と組み合わされた第二圧搾板(6)、
を含むものにおいて、
第一圧搾板(5)を持つ上枠(3)と第二圧搾板(6)と組み合わされた下枠(4)が揺動フレーム(2)により支持されかつ水平位置と垂直位置間で同調して回転可能であることを特徴とする造型機。 - 上枠(3)と下枠(4)が水平位置にあるとき下枠(4)が上枠(3)に関して上下動可能に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の造型機。
- 上型(26)と下型(27)が上枠(3)と下枠(4)から排出されるとき第二圧搾板(6)が重ねられた上型(26)と下型(27)を受けて下げるためのテーブルとしての役目をすることを特徴とする請求項1または2に記載の造型機。
- 上枠(3)と下枠(4)が水平位置にあるとき第二圧搾板(6)を上下に位置させかつ動かすための作動器(13a)を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の造型機。
- 下枠(4)が下枠(4)を上枠(3)に向けてかつそれから動かすために揺動フレーム(2)に関して相対的移動を可能とするように揺動フレームから吊り下げられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の造型機。
- 第二圧搾板(6)が第二圧搾板(6)を下枠(4)に向けてかつその中にかつ逆に動かすために揺動フレーム(2)に関して相対的移動を可能とするように揺動フレームから吊り下げられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の造型機。
- 第二圧搾板を下枠(4)と整合するために揺動フレームと組み合わされた手段を特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の造型機。
- 一つの圧搾板(5,6)に適用された力を他の圧搾板(5,6)に伝達するための水平に延びる圧縮フレームを更に含むことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の造型機。
- 第二圧搾板(6)を動かすために圧縮フレーム(18)の一側端に配置された第一駆動手段(22)及び第一圧搾板(5)を動かすために圧縮フレーム(18)の対向端に配置された第二駆動手段(32,33)を更に含むことを特徴とする請求項8に記載の造型機。
- 圧縮フレーム(18)の一側端に固定され、第二圧搾板(6)と接触するために配置されている油圧シリンダー(22)のピストンロッド(21)を持つ、油圧シリンダー(22)を含む駆動手段を特徴とする請求項8または9に記載の造型機。
- 枠(3,4)が垂直位置にあるとき揺動フレーム(2)が圧縮フレーム(18)の開口(19)内に受け入れられることを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の造型機。
- 模型板(15)を上枠(3)と下枠(4)間に挿入するための手段(17)を更に含むことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の造型機。
- 枠(3,4)が垂直位置にあるとき枠(3,4)の頂部を形成するそれらのそれぞれの側壁に上枠(3)と下枠(4)が砂充填開口(11,12)を持つことを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の造型機。
- 枠(3,4)が垂直位置にあるときそれぞれの枠(3,4)の砂充填開口(11,12)とブローヘッド(23)のその砂ブローノズル(24,25)が接触するように配置された固定されたブローヘッド(23)を更に含むことを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の造型機。
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