JP3627230B2 - Cushion material and manufacturing method thereof - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用シート等に用いられる、耐へたり性の高いクッション材およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車シート用クッション材、寝具用マット材、座布団等のクッション材には、主として、ポリウレタン(PU)フォームが使用されてきた。
【0003】
しかしながら、この材料は燃焼時に含窒素系のガスを発生したり、製造時にフロンガスを使用したりすることなどのために、環境保護の立場から問題点が指摘され始めている。
【0004】
そこで、この材料の代替材料として、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維を用いたものが、特開昭57−35047号公報に開示されている。また、さらに他の付加機能を狙ったものとして、繊維集合体によるクッション材料が検討されている。
【0005】
しかしながら、繊維集合体によるクッション材料は、特に、PET繊維を用いたものでは、高温雰囲気下での圧縮に対しへたり易いという欠点や、反発力が小さいという欠点を持っている。
【0006】
この際のへたりの発生原因としては、主体繊維の熱収縮、バインダ結合点の熱変形、バインダ再軟化による再接着、弾性回復力不足などをあげることができる。
【0007】
このため、へたりにくくする手段として、ポリエステル短繊維にウレタン系バインダを用いたもの(特開平4−84906号公報)や、ポリエステル短繊維にポリアミド系バインダ繊維を用いたもの(特開平4−309398号公報)や、芳香族ポリアミド(アラミド)繊維にポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維をバインダとして使用したもの(特開平2−26975号公報)や、ポリビスメチレンシクロヘキサンテレフタレート(PCT)繊維にポリエステル系共重合体繊維をバインダとして使用したもの(特開平7−54253号公報)などが考案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ウレタン、アミド、PPSを用いたものは、そもそも、リサイクルの点において、欠点の解消にはいたらず、一方、PCTを用いたものでさえ、PCTのガラス転移点が90℃には至らず、熱へたりの根本的な解消にはならない。
【0009】
また、反発力の小さい材料では、反発力の小さい欠点を解消するために、密度の増加、バインダ繊維の増量などといった手法がとられてきたが、この方法では、コスト増大、重量増加を招いてしまう。例えば、PCTは繊維の弾性率はPET並みであるため、PET繊維と同様に剛性感が不足する欠点を抱えている。
【0010】
【発明の目的】
本発明は、このような従来のクッション材のもつへたり易さ、リサイクル性の低さ、剛性感不足などといった欠点を解消し、自動車シート用クッション材、寝具用マット材、座布団等の用途において好適に使用可能なへたりにくく、且つ、リサイクル可能で、しかも、充分な剛性を簡便に得ることができるオールポリエステル製のクッション材を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、繊維集合体によるクッション材のへたりのメカニズムについて鋭意検討を行うと共に従来の問題点を解決する材料および構成を詳細に検討し、これらの問題点を解決するための材料を特定するに至り、本発明に到達した。
【0012】
すなわち、本発明に係わるクッション材は、請求項1に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれている構成とし、且つ、繊維AがPENを主体として構成され、繊維BがPENを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜180℃低い軟化点を有するPEN/ポリエチレンテレフタレート(PET)共重合体よりなる芯鞘型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有する構成としたことを特徴としている。
【0014】
また、本発明に係わるクッション材は、請求項2に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれている構成とし、且つ、繊維AがPENを主体として構成され、繊維BがPENを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜180℃低い軟化点を有するPEN/PET共重合体よりなるサイドバイサイド型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有する構成としたことを特徴としている。
【0015】
また、本発明に係わるクッション材は、請求項3に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれている構成とし、且つ、繊維AがPENを主体として構成され、繊維Bが繊維Aより30〜180℃低い軟化点を有するPEN/PET共重合体から構成された単一成分繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有する構成としたことを特徴としている。
【0016】
そして、上記請求項1ないし3に記載のクッション材においては、請求項4に記載しているように、繊維Aが、PENと、これと収縮率の異なるPENもしくはPETとのサイドバイサイド型倦縮繊維で構成されているものとすることができる。
【0017】
また、本発明に係わるクッション材は、請求項5に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれている構成とし、且つ、繊維AがPETを主体として構成され、繊維BがPETを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜160℃低い軟化点を有するPEN/PET共重合体よりなる芯鞘型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有する構成としたことを特徴としている。
【0018】
また、本発明に係わるクッション材は、請求項6に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれている構成とし、且つ、繊維AがPETを主体として構成され、繊維BがPETを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜160℃低い軟化点を有するPEN/PET共重合体よりなるサイドバイサイド型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有する構成としたことを特徴としている。
【0019】
また、本発明に係わるクッション材は、請求項7に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれている構成とし、且つ、繊維AがPETを主体として構成され、繊維Bが繊維Aより30〜160℃低い軟化点を有するPEN/PET共重合体から構成された単一成分繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有する構成としたことを特徴としている。
【0020】
そして、上記請求項5ないし7に記載のクッション材においては、請求項8に記載しているように、繊維Aが、PETと、これと異なる収縮率を有するPETとのサイドバイサイド型倦縮繊維で構成されているものとすることができる。
【0021】
また、上記請求項1ないし8に記載のクッション材においては、請求項9に記載しているように、PEN/PET共重合体を構成するモノマーのモル分率が20/80〜80/20であるものとすることができる。
【0022】
また、本発明に係わるクッション材は、請求項10に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれている構成とし、且つ、繊維AがPENを主体として構成され、繊維BがPENを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜180℃低い軟化点を有するPET/ポリエチレンイソフタレート(PEI)共重合体、または、ポリブチレンテレフタレート(PBT)/ポリεカプロラクトン(PCL)共重合体よりなる芯鞘型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有する構成としたことを特徴としている。
【0023】
また、本発明に係わるクッション材は、請求項11に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれている構成とし、且つ、繊維AがPENを主体として構成され、繊維BがPENを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜180℃低い軟化点を有するPET/PEI共重合体、または、PBT/PCL共重合体よりなるサイドバイサイド型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有する構成としたことを特徴としている。
【0024】
また、本発明に係わるクッション材は、請求項12に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれている構成とし、且つ、繊維AがPENを主体として構成され、繊維Bが繊維Aより30〜180℃低い軟化点を有するPET/PEI共重合体、または、PBT/PCL共重合体から構成された単一成分繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有する構成としたことを特徴としている。
【0025】
そして、上記請求項10ないし12に記載のクッション材においては、請求項13に記載しているように、繊維Aが、PENと、これと異なる収縮率を有するPENとのサイドバイサイド型倦縮繊維で構成されているものとすることができる。
【0026】
また、上記請求項10ないし13に記載のクッション材においては、請求項14に記載しているように、PET/PEI共重合体またはPBT/PCL共重合体を構成するモノマーのモル分率が20/80〜80/20であるものとすることができる。
【0027】
さらにまた、上記請求項1ないし14に記載のクッション材においては、請求項15に記載しているように、繊維Aの断面形状が5%以上の中空率を有する中空断面形状繊維であるものとすることができる。
【0028】
本発明に係わる自動車用シート部品は、請求項16に記載しているように、請求項1ないし15のいずれかに記載のクッション材を少なくとも座面または背当て面に使用しているものとしたことを特徴としている。
【0029】
本発明に係わるクッション材の製造方法は、請求項17に記載しているように、請求項1ないし16のいずれかに記載のクッション材を製造する際、カードレイヤ方式およびエアレイヤ方式の少なくともいずれかによって積層した後、繊維Bの軟化点より10℃以上高く、且つ、繊維Aの軟化点以下の温度で加熱した後プレスし、あるいは、加熱しながらプレスしたあと、冷却することにより所望の形状に腑型するようにしたことを特徴としている。
【0030】
【発明の作用】
本発明に係わるクッション材およびその製造方法は、上述した構成を有するものであり、成形された繊維集合体は、繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープルである繊維Bの融着による構成繊維相互間の接着点が成形体中に実質的に均一に分散しているものとなっている。この明細書中において、「軟化点」とは、繊維を構成する樹脂が加熱により軟化して接着性を発現する温度をいうものとする。また、繊維Aについては、繊度1.5〜10000デニールの範囲内にある2種類以上の混合物であっても良い。さらにまた、繊維Bについても、繊度1.5〜10000デニールの範囲内にある2種類以上の混合物であっても良い。
【0031】
上述したように、繊維Aおよび繊維Bの繊度は、1.5〜10000デニールの範囲内にあるものとする必要がある。この場合、繊度が1.5デニール未満となると、繊維自体の剛性が小さいため、繊維集合体の十分な凝集性を得ることが困難となり、また、繊維自体の重量が小さいため、製造時に軽量の繊維フライが舞い上がって収率が低下すると共に、綿埃による作業環境汚染が甚だしくなるので好ましくない。また、繊維相互の交絡が大きくなるため、ウエブ形成時に開繊が不十分で集合体の密度分布が過大となり、厚みが一定にならない等の問題を生じるおそれがある。他方、繊度が10000デニールを超えると、繊維集合体中の繊維本数割合が減少するため、構成繊維相互間の接着点を十分に確保することができなくなり、繊維集合体の凝集性、成形性が減少するので好ましくない。
【0032】
繊維Bは繊維集合体のまとまり性、結合構造によって反発力を担うため、繊維Aよりも低い軟化点を有している必要がある。これは、製造時に繊維Aの軟化点よりも低い温度で加熱したときに、繊維Bが選択的に軟化し、接着性を持つようにするためである。但し、加熱時に繊維Aの分子量低下および変質、さらに装置への付着および加熱の容昜さから繊維Bの軟化点は繊維Aよりも30℃以上低いことが必要である。
【0033】
本発明により成形加工された繊維集合体の平均見かけ密度は0.01〜0.2g/cm3の範囲にあるものとすることが必要である。そして、平均見かけ密度が0.01g/cm3未満になると、同一体積内における繊維の割合が少なくなるので、繊維集合体としての十分な凝集性を備えることが困難であるためである。他方、平均見かけ密度が0.2g/cm3を超えると、繊維集合体が硬すぎ、クッション材として成り立たない硬さになるためである。
【0034】
また、上記繊維Aおよび繊維Bの平均カット長は20〜100mmの範囲にあるものとすることが必要である。そして、平均カット長が20mm未満になると、繊維相互の交絡が少なくなり、このため、融着繊維との接点減少によって凝集性が悪化し、さらに、成型時の形状保持が困難になると共に、車両や建築物等に取り付けたとき、輸送時等に短い繊維がフライとなって繊維集合体から抜け落ち、形状保持性を悪化させる可能性があるためである。他方、100mmを超えると、繊維相互の交絡が大きくなるので、ウエブ形成時に開繊が不十分で集合体の密度分布が過大となり、厚みが一定にならない等の問題を生ずる恐れがあるためである。
【0035】
本発明における性能を得るためには、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれていなければならない。これは、PENは繊維自体で見れば、PETの約3倍の弾性率を有し、反発力の大きいクッション材を得ることができるためであり、また、ガラス転移点(Tg)は、PETが65℃程度なのに対し、PENでは110℃以上であり、熱時のへたりに有効な材料であるためである。
【0036】
なお、PETおよびPENの化学式をそれぞれ式(1)および式(2)に示し、それぞれの特性を表1に示す。
【0037】
【化1】
【0038】
【化2】
【0039】
【表1】
【0040】
上述の構成とすることで、反発力が高く、熱時のへたりの小さいクッション材を得ることができるが、さらに望ましくは、繊維AがPENホモポリマーを主体としたものであり、繊維BがPEN/PET共重合体よりなるものである。繊維AをPENにするのは、上述の耐熱性、高弾性率である理由から望ましく、繊維Bと繊維Aとの接着性、軟化点の操作が共重合比率によって調整できるため望ましい。繊維Bの軟化点は共重合比率によって変化するが、PENの融点が270℃であることから、使用する場所での雰囲気温度を考慮すると、180℃低い軟化点が下限になる。従って、上述の繊維Bが選択的に軟化し、良好なる接着性を持つこと、および加熱時に繊維Aの分子量低下および変質、さらに、装置への付着および加熱の容易さから得られる30℃以上繊維Aの軟化点より低くする必要があることと併せて、繊維Bの軟化点は帰納的に30〜180℃の範囲内で繊維Aより低くする必要がある。
【0041】
さらに、繊維Bの含有量は、繊維A、繊維Bの合計量に対して5〜100重量%である。この繊維Bは繊維集合体内におけるバインダ機能を担っているため、繊維Aの含有量が95重量%以上となると、繊維集合体内の結合点が減少し、繊維集合体としてのまとまりがなくなり、飛散する繊維の量が著しく増加するためである。
【0042】
繊維Bの断面形状は、表面のみを接着させることが望ましいため、反発力の高いPENを芯部に持つ芯鞘型複合繊維が特に望ましく、さらに、溶融紡糸の口金入手の簡便さからPENとのサイドバイサイド型複合繊維が望ましい。また、さらに安価な方法として、単成分紡糸用の口金を用いることができる単成分による全融型の繊維での作製も可能である。
【0043】
また、繊維AをPETにすることで、反発力は小さいが安価な方法として、繊維AをPETにし、繊維BをPEN/PET共重合体にすることもできる。この場合、PETの融点が250℃であるため、繊維Bの表層の軟化点は30〜160℃低い温度にする必要がある。また、繊維Bの占める割合は、上述の理由から5〜100重量%にする必要がある。この場合の繊維Bの断面形状についても、表面のみを接着させることが望ましいため、PETを芯部に持つ芯鞘型複合繊維が特に望ましく、さらに、溶融紡糸の口金入手の簡便さからPETとのサイドバイサイド型複合繊維が望ましい。また、さらに安価な方法として、単成分紡糸用の口金を用いることができる単成分による全融型の繊維での作製も可能である。
【0044】
さらに望ましくは、PEN/PET共重合体の共重合比率は、構成するモノマーのモル分率が20/80〜80/20の範囲であることである。このPEN/PET共重合体は、ガラス転移点がモル分率に応じてホモPETの65℃からホモPENの113℃まで変化するが、モル分率が20/80〜80/20の範囲では、非晶性を示す。そして、この非晶性の材料は、成型時の加熱温度に対して粘度が線形に変化して密度むらが生じにくい。このため、製造を容易にするモノマーのモル分率が20/80〜80/20の範囲が望ましい。
【0045】
同様の理由から、繊維AをPENにし、繊維BをPENを含まないポリエステル系共重合体としたときでも、充分な性能が得られる繊維集合体とすることができることを確かめた。この場合、繊維BはPENとの接着性を良くするため、ポリエステル系であることが必要である。この点から、市場では良く流通し、入手が容易な、PET/ポリエチレンイソフタレート(PEI)共重合体、または、ポリブチレンテレフタレート(PBT)/ポリεカプロラクトン(PCL)共重合体が望ましいが、軟化点、繊維Aとの接着性が損なわれない範囲内であれば、他の繊維化可能なポリエステル系共重合体であっても良い。
【0046】
例えば、PETのエチレングリコール成分を他の異なるグリコール成分で置換したもの(例えば、ポリヘキサメチレンテレフタレート(PHT))、および/またはテレフタル酸成分を他の異なる2塩基酸成分で置換したもの(例えば、ポリブチレンイソフタレート(PBI))で置換したものとPETとの共重合体や置換したもの同士の共重合体であっても良く、また、前記置換体の他にポリδバレロラクトン(PBL)等の炭素数4ないし11の脂肪族ラクトンによる重合体、あるいは、ポリジオールと前記置換体もしくはPETとの共重合体であっても良い。
【0047】
すなわち、このような共重合体は、PET、PBT、PHT、PEI、PBI、PHI(ポリヘキサメチレンイソフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PBN(ポリブチレンナフタレート)、PHN(ポリヘキサメチレンナフタレート)、PCL、PBL、PEG(ポリエチレングリコール)、PTMG(ポリテトラメチレングリコール)等を構成ユニットとしているものである。
【0048】
ただし、繊維Bの表層がどのポリエステル系共重合体であっても、繊維AがPENであるため、PENより30〜180℃低い軟化点であることが必要である。
【0049】
また、共重合比率は非晶性に近い領域が望ましいため、PET/PEIもしくはPBT/PCL共重合体ではモノマーのモル分率が20/80〜80/20の範囲であることが必要である。
【0050】
このように本発明によって、反発力が高く、熱時のへたりの小さいクッション材を提供することができる。そして、とくに、雰囲気温度が高くなる用途である自動車用シートへの適用が有効である。とりわけ、最もへたり易い座面、背当て面に適用すると、反発力が高く、熱時のへたりの小さい繊維集合体を使用しているため、通気性の良い快適なシートを提供することが可能になる。
【0051】
本発明によるクッション材の製造に際しては、構成する繊維のうち、繊維Bの軟化点を繊維Aの軟化点よりも低くしているため、カードレイヤ方式やエアレイヤ方式によって、例えば、図1(A)に示すような繊維集合体の積層体11を作製した後、繊維Bの軟化点より10℃以上高く、且つ、繊維Aの軟化点以下の温度で加熱した後、例えば、図1(A),(B)に示すような成形用上型12と成形用下型13との間でプレスし、あるいは、加熱しながらプレスしたあと、冷却することによって、例えば、図1(C)に示すような所望の形状の繊維集合体の成形体14に腑型することができる。そして、構成繊維間の結合を高めるため、温度は繊維Bの軟化点より10℃以上にすることによって、簡便にクッション材を製造することが可能である。
【0052】
そして、このようにして得たクッション材は、例えば、図2(A),(B)に示す自動車用シート21のごとく、座面の一部を上下部分にわたって構成する座面用クッション材22や背面の一部を前後部分にわたって構成する背当て面用クッション材23として使用することができ、また、図3(A),(B)に示す自動車用シート31のごとく、座面の一部を上面側部分においてのみ構成する座面用クッション材32や背面の一部を前面側部分においてのみ構成する背当て面用クッション材33として使用することができ、あるいはまた、図4(A),(B)に示す自動車用シート41のごとく、座面の全部を構成する座面用クッション材42や背面の全部を構成する背当て面用クッション材43として使用することができる。
【0053】
通常の場合、繊維集合体に凝集性と形態安定性を付与する手段としては、熱融着性樹脂粉末を付与する方法、あるいは、溶液型樹脂を付与したり含浸させたりする方法等が一般的に用いられる。しかしながら、樹脂粉末または溶液型樹脂を使用した場合には樹脂粉末が局所的に凝集しやすく、製品による性能バラツキの恐れがある。
【0054】
これに対し、主体繊維にバインダ繊維を混入した繊維集合体ではバインダ繊維を繊維集合体中に均一に混合することが容易となり、主体繊維とバインダ繊維のそれぞれの軟化点の間の温度で加熱処理することにより、耐熱へたり性を考慮しなければ、バインダの融着による構成繊維相互の形態安定性は得られた。
【0055】
しかしながら、主体繊維とバインダ繊維を異なる化学組成のもので構成すれば、リサイクルを困難にし、主体繊維にPET、バインダ繊維にPET系共重合体を用いたものでは、PETの耐熱性の低さから、熱時のへたり性を大きくしていた。
【0056】
ところが、繊維Aおよび/または繊維BにPENを用いた場合、著しく耐熱性は向上し、高い耐へたり性能を発現する。また、PENはPETに比べて弾性率の高い材料でもあり、従来反発力不足を解消するために用いてきた密度の増加やバインダ繊維の増量などを伴わなくとも、高い反発力を得ることができる。
【0057】
また、繊維Aを収縮率の異なるポリマーによって作製されたサイドバイサイド型倦縮繊維を用いることでも反発力を高めることができる。この場合、両者の接着性や入手の簡便さから、PET同士、PEN同士あるいはPETとPENの組合わせが望ましい。
【0058】
反発力の向上は、繊維Aの断面形状を中空率5%以上の中空断面形状にすることでも得ることができる。但し、この場合、中空率が5%未満では中空断面の効果が発現しないので、少なくとも5%以上の中空率が必要である。そして、中空断面形状とすることによって、繊維Aの曲げ剛性が高まり、同一繊度の繊維集合体よりも高い反発弾性を得ることができ、重量、材料コストの面から有利なクッション材が作製できる。
【0059】
さらに望ましくは、収縮率の異なるポリマーによって作製されたサイドバイサイド型倦縮繊維を中空断面で作製して使用することである。この時、反発力は飛躍的に上昇し、非常に効果的である。
【0060】
このようなクッション材の製造に際して、さらに具体的には、所定カット長、所定繊度の繊維A、繊維Bのステープル綿、フリース、ラップ等を開繊し、適宜の混合比率で調合した後、カードレイヤー方式やエアレイヤー方式によりコンベア上に噴送し、必要に応じて吸引してコンベア上にウエブを形成し、さらにこのウエブを所定の見かけ密度に圧縮し、所定温度の熱風もしくは加熱蒸気により成形固化する。あるいはまた、コンベア上のウエブをニードルパンチングにより規定の厚みおよび規定の見かけ密度に仕上げ、同様に熱処理を行う。
【0061】
本発明によるクッション材は、上記繊維集合体の少なくとも片面に、例えば、トリコット、不織布、織布等の表皮を積層することができる。この場合、表皮の材料は特に限定されない。また、上記カードレイヤー方式やエアレイヤー方式は、ウエブの形成に際して用いるものであって、その後の後処理工程に関しては特に限定されない。
【0062】
【発明の効果】
本発明によるクッション材では、請求項1に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれているものとし、且つ、繊維AがPENを主体として構成され、繊維BがPENを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜180℃低い軟化点を有するPEN/ポリエチレンテレフタレート(PET)共重合体よりなる芯鞘型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有するものとしたから、軽量にして、高い耐へたり性、高い反発力を有する優れた特性のクッション材を提供することが可能であり、自動車シート用クッション材、寝具用マット材、座布団等の用途に適したオールポリエステル製のクッション材を提供することが可能であり、特にPENの良好なる耐熱性、高弾性率を活用することができ、表面のみでの接着に好ましいと共に高い反発力をもつPENを芯部に持つ芯鞘型複合繊維とすることによって、反発力が高く熱時のへたりの小さいクッション材を提供することが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0064】
本発明によるクッション材では、請求項2に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれているものとし、且つ、繊維AがPENを主体として構成され、繊維BがPENを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜180℃低い軟化点を有するPEN/PET共重合体よりなるサイドバイサイド型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有するものとしたから、軽量にして、高い耐へたり性、高い反発力を有する優れた特性のクッション材を提供することが可能であり、自動車シート用クッション材、寝具用マット材、座布団等の用途に適したオールポリエステル製のクッション材を提供することが可能であり、特にPENの良好なる耐熱性、高弾性率を活用することができ、PENとのサイドバイサイド型複合繊維とすることによって、溶融紡糸の口金入手の簡便性を活かすことが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0065】
本発明によるクッション材では、請求項3に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれているものとし、且つ、繊維AがPENを主体として構成され、繊維Bが繊維Aより30〜180℃低い軟化点を有するPEN/PET共重合体から構成された単一成分繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有するものとしたから、軽量にして、高い耐へたり性、高い反発力を有する優れた特性のクッション材を提供することが可能であり、自動車シート用クッション材、寝具用マット材、座布団等の用途に適したオールポリエステル製のクッション材を提供することが可能であり、特にPENの良好なる耐熱性、高弾性率を活用することができ、単一成分繊維であるものとすることによって、単成分紡糸用の口金を用いることによるコスト低減をはかることが可能であるいう著しく優れた効果がもたらされる。
【0066】
そして、請求項4に記載しているように、繊維Aが、PENと、これと収縮率の異なるPENもしくはPETとのサイドバイサイド型倦縮繊維で構成されているものとすることによって、高い耐熱へたり性と高い反発力を有する軽量なオールポリエステル製のクッション材を提供することが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0067】
本発明によるクッション材では、請求項5に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれているものとし、且つ、繊維AがPETを主体として構成され、繊維BがPETを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜160℃低い軟化点を有するPEN/PET共重合体よりなる芯鞘型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有するものとしたから、軽量にして、高い耐へたり性、高い反発力を有する優れた特性のクッション材を提供することが可能であり、自動車シート用クッション材、寝具用マット材、座布団等の用途に適したオールポリエステル製のクッション材を提供することが可能であり、特に反発力はPENに比べて若干小さいものの安価である利点を活用することができ、表面のみでの接着に好ましいPETを芯部に持つ芯鞘型複合繊維とすることによって、より安価でかつ熱時のへたりが少なく反発力の良好なクッション材を提供することが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0068】
本発明によるクッション材では、請求項6に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれているものとし、且つ、繊維AがPETを主体として構成され、繊維BがPETを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜160℃低い軟化点を有するPEN/PET共重合体よりなるサイドバイサイド型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有するものとしたから、軽量にして、高い耐へたり性、高い反発力を有する優れた特性のクッション材を提供することが可能であり、自動車シート用クッション材、寝具用マット材、座布団等の用途に適したオールポリエステル製のクッション材を提供することが可能であり、特に反発力はPENに比べて若干小さいものの安価である利点を活用することができ、サイドバイサイド型複合繊維とすることによって、溶融紡糸の口金入手の簡便性を活かすことが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0069】
本発明によるクッション材では、請求項7に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれているものとし、且つ、繊維AがPETを主体として構成され、繊維Bが繊維Aより30〜160℃低い軟化点を有するPEN/PET共重合体から構成された単一成分繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有するものとしたから、軽量にして、高い耐へたり性、高い反発力を有する優れた特性のクッション材を提供することが可能であり、自動車シート用クッション材、寝具用マット材、座布団等の用途に適したオールポリエステル製のクッション材を提供することが可能であり、特に反発力はPENに比べて若干小さいものの安価である利点を活用することができ、単一成分繊維であるものとすることによって、単成分紡糸用の口金を用いることによるコスト低減をはかることが可能であるいう著しく優れた効果がもたらされる。
【0070】
そして、請求項8に記載しているように、繊維Aが、PETと、これと異なる収縮率を有するPETとのサイドバイサイド型倦縮繊維で構成されているものとすることによって、優れた耐熱へたり性と良好なる反発力を有する軽量で安価なオールポリエステル製のクッション材を提供することが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0071】
そしてまた、請求項9に記載しているように、PEN/PET共重合体を構成するモノマーのモル分率が20/80〜80/20であるものとすることによって、成型時の加熱温度に対して粘度が線形に変化するものとすることができ、密度むらを生じにくいものとすることが可能であって製造性を向上させることが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0072】
本発明によるクッション材では、請求項10に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれているものとし、且つ、繊維AがPENを主体として構成され、繊維BがPENを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜180℃低い軟化点を有するPET/ポリエチレンイソフタレート(PEI)共重合体、または、ポリブチレンテレフタレート(PBT)/ポリεカプロラクトン(PCL)共重合体よりなる芯鞘型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有するものとしたから、軽量にして、高い耐へたり性、高い反発力を有する優れた特性のクッション材を提供することが可能であり、自動車シート用クッション材、寝具用マット材、座布団等の用途に適したオールポリエステル製のクッション材を提供することが可能であり、特にPENのもつ良好なる耐熱性、高弾性率を活用することができ、表面のみでの接着に好ましいと共に高い反発力をもつPENを芯部に持つ芯鞘型複合繊維とすることによって、反発力が高く熱時のへたりの小さいクッション材を提供することが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0073】
本発明によるクッション材では、請求項11に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれているものとし、且つ、繊維AがPENを主体として構成され、繊維BがPENを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜180℃低い軟化点を有するPET/PEI共重合体、または、PBT/PCL共重合体よりなるサイドバイサイド型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有するものとしたから、軽量にして、高い耐へたり性、高い反発力を有する優れた特性のクッション材を提供することが可能であり、自動車シート用クッション材、寝具用マット材、座布団等の用途に適したオールポリエステル製のクッション材を提供することが可能であり、特にPENのもつ良好なる耐熱性、高弾性率を活用することができ、PENとのサイドバイサイド型複合繊維とすることによって、溶融紡糸の口金入手の簡便性を活かすことが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0074】
本発明によるクッション材では、請求項12に記載しているように、繊維集合体を一部または全部に含むクッション材において、繊維集合体を構成する繊維が、繊度1.5〜10000デニールの高軟化点合成繊維ステープル(繊維A)と、繊度1.5〜10000デニールで且つ少なくとも繊維表面において繊維Aよりも少なくとも30℃低い軟化点を有する低軟化点合成繊維ステープル(繊維B)とを主たる構成繊維として含んでなる繊維集合体であって、繊維集合体の平均見かけ密度が0.01〜0.2g/cm3であると共に構成繊維の平均カット長が20〜100mmであり、繊維Aもしくは繊維Bあるいは繊維Aおよび繊維Bの両方にポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)が含まれているものとし、且つ、繊維AがPENを主体として構成され、繊維Bが繊維Aより30〜180℃低い軟化点を有するPET/PEI共重合体、または、PBT/PCL共重合体から構成された単一成分繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有するものとしたから、軽量にして、高い耐へたり性、高い反発力を有する優れた特性のクッション材を提供することが可能であり、自動車シート用クッション材、寝具用マット材、座布団等の用途に適したオールポリエステル製のクッション材を提供することが可能であり、特にPENのもつ良好なる耐熱性、高弾性率を活用することができ、単一成分繊維であるものとすることによって、単成分紡糸用の口金を用いることによるコスト低減をはかることが可能であるいう著しく優れた効果がもたらされる。
【0075】
そして、請求項13に記載しているように、繊維Aが、PENと、これと異なる収縮率を有するPENとのサイドバイサイド型倦縮繊維で構成されているものとすることによって、高い耐熱へたり性と高い反発力を有する軽量なオールポリエステル製のクッション材を提供することが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0076】
そしてまた、請求項14に記載しているように、PET/PEI共重合体またはPBT/PCL共重合体を構成するモノマーのモル分率が20/80〜80/20であるものとすることによって、成型時の加熱温度に対して粘度が線形に変化するものとすることができ、密度むらを生じにくいものとすることが可能であって製造性を向上させることが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0077】
さらにまた、請求項15に記載しているように、繊維Aの断面形状が5%以上の中空率を有する中空断面形状繊維であるものとすることによって、繊維Aの曲げ剛性を高めることができ、反発力のより一層の向上をはかることが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0078】
本発明による自動車用シート部品は、請求項16に記載しているように、請求項1ないし15のいずれかに記載のクッション材を少なくとも座面または背当て面に使用しているものであるから、最もへたりを生じやすい座面,背当て面で、反発力が高く、熱時のへたりが小さく、長期にわたって良好なるクッション性を発揮することができ、繊維集合体を使用しているために通気性も良好である自動車用シート部品を提供することが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0079】
本発明によるクッション材の製造方法では、請求項17に記載しているように、請求項1ないし16のいずれかに記載のクッション材を製造する際、カードレイヤ方式およびエアレイヤ方式の少なくともいずれかによって積層した後、繊維Bの軟化点より10℃以上高く、且つ、繊維Aの軟化点以下の温度で加熱した後プレスし、あるいは、加熱しながらプレスしたあと、冷却することにより所望の形状に腑型するようにしたから、熱時の耐へたり性に優れ、高い反発力を長期にわたって維持することができるクッション材を生産性良く製造することが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0080】
ことを特徴としている。
【0081】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について参考例および比較例と共にさらに詳細に示すが、本発明はこのような実施例のみに限定されないものであります。
【0082】
(実施例1)
平均カット長が51mmである13デニールのポリエチレンナフタレート(以下「PEN」と略称する)からなる繊維A[中実断面]80重量%と、13デニールの繊維B[芯成分:PEN、鞘成分:共重合ポリエステル(PET/PEN=40/60)、軟化点:170℃]20重量%から構成されるステープル混合原料をカードレイヤー方式にてウエブを形成し、規定の厚みに圧縮した後200℃に加熱することにより、平均見かけ密度0.025g/cm3のポリエステル繊維集合体よりなるクッション材を得た。
【0083】
(実施例2)
平均カット長を20mmとした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0084】
(実施例3)
平均カット長を100mmとした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0085】
(実施例4)
平均見かけ密度を0.01g/cm3とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0086】
(実施例5)
平均見かけ密度を0.2g/cm3とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0087】
(実施例6)
繊維Bを[芯成分:PEN、鞘成分:共重合ポリエステル(PET/PEN=80/20)、軟化点:200℃]とした以外は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0088】
(実施例7)
繊維Bを[芯成分:PEN、鞘成分:共重合ポリエステル(PET/PEN=20/80)、軟化点:220℃]とした以外は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0089】
(実施例8)
繊維Aおよび繊維Bの繊度を1.5デニールとした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0090】
(実施例9)
繊維Aおよび繊維Bの繊度を10000デニールとした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0091】
(実施例10)
繊維Aを95重量%、繊維Bを5重量%とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0092】
(実施例11)
繊維Aを0重量%、繊維Bを100重量%とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0093】
(実施例12)
繊維AをPETとした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0094】
(実施例13)
繊維Bを[芯成分:PEN、鞘成分:共重合ポリエステル(PET/PEI=70/30)、軟化点:140℃]とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0095】
(実施例14)
繊維Bを[芯成分:PEN、鞘成分:共重合ポリエステル(PET/PEI=20/80)、軟化点:160℃]とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0096】
(実施例15)
繊維Bを[芯成分:PEN、鞘成分:共重合ポリエステル(PET/PEI=80/20)、軟化点:180℃]とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0097】
(実施例16)
繊維Bを[芯成分:PEN、鞘成分:共重合ポリエステル(PET/PEI=40/60)、軟化点:100℃]とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0098】
(実施例17)
繊維Bを[芯成分:PEN、鞘成分:共重合ポリエステル(PET/PEI=50/50)、軟化点:90℃]とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0099】
(実施例18)
繊維Bを[芯成分:PEN、鞘成分:共重合ポリエステル(PBT/PCL=50/50)、軟化点:170℃]とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0100】
(実施例19)
繊維Bを[芯成分:PEN、鞘成分:共重合ポリエステル(PBT/PCL=20/80)、軟化点:90℃]とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0101】
(実施例20)
繊維Bを[芯成分:PEN、鞘成分:共重合ポリエステル(PBT/PCL=80/20)、軟化点:200℃]とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0102】
(実施例21)
繊維Aの断面を5%の中空断面とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0103】
(実施例22)
繊維Aの断面を15%の中空断面とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0104】
(実施例23)
繊維Bを[芯成分:PEN、鞘成分:共重合ポリエステル(PET/PEN=40/60)]のサイドバイサイド型複合繊維とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0105】
(実施例24)
繊維Bを共重合ポリエステル(PET/PEN=40/60)の単一成分からなる全融型繊維とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0106】
(実施例25)
繊維Aを実施例1と同じPENとこれより分子量の低いPENとのサイドバイサイド型の繊維にした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0107】
(実施例26)
繊維Aを実施例1と同じPENと実施例12と同じPETとのサイドバイサイド型の繊維にした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0108】
(実施例27)
繊維Aを実施例1と同じPENとこれより分子量の低いPENとのサイドバイサイド型の繊維にし、さらに15%の中空断面形状にした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材を得た。
【0109】
(実施例28)
実施例1の繊維配合で自動車用シート形状のクッション材を成形し、発泡ウレタン製の自動車用シートと比較を行った(図4)。
【0110】
(実施例29)
実施例1の繊維配合で自動車用シートの座面、背当て面を成形し、発泡ウレタン製の自動車用シートの座面、背当て面と置換し、発泡ウレタン製の自動車用シートと比較を行った(図2,3)。
【0111】
(参考例1)
平均カット長が51mmである13デニールのPETからなる繊維A[中実断面]80重量%と13デニールの繊維B[芯成分:PET、鞘成分:共重合ポリエステル(PET/PEI=70/30)、軟化点:150℃]20重量%から構成されるステープル混合原料をカードレイヤー方式にてウエブを形成し、規定の厚みに圧縮した後180℃に加熱することにより、平均見かけ密度0.025g/cm3のポリエステル繊維集合体よりなるクッション材を作製したところ、熱時のへたりが大きく、また、反発力の小さい不織布であった。
【0112】
(比較例1)
平均カット長を15mmとした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材の作製を試みたところ、繊維のカット長が短いため凝集性が低く、また、綿埃の発生も多く、不織布化が不可能であった。
【0113】
(比較例2)
平均カット長を150mmとした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材の作製を試みたところ、繊維のカット長が長すぎるため繊維同士の絡み付きが強く、開繊ができず作製不可能であった。
【0114】
(比較例3)
平均見かけ密度を0.007g/cm3とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材の作製を試みたところ、密度が低すぎるため形状保持性がなく、クッション材になり得ないものであった。
【0115】
(比較例4)
平均見かけ密度を0.3g/cm3とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材の作製を試みたところ、密度が高すぎるため、クッション感がないものであった。
【0116】
(比較例5)
繊維Bを[芯成分:PEN、鞘成分:共重合ポリエステル(PET/PEN=90/10)、軟化点:245℃]とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材の作製を試みたところ、軟化点が高すぎ、成形不可能であった。
【0117】
(比較例6)
繊維Bを[芯成分:PEN、鞘成分:共重合ポリエステル(PET/PEN=10/90)、軟化点:280℃]とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材の作製を試みたところ、軟化点が高すぎ、成形不可能であった。
【0118】
(比較例7)
繊維Bの繊度を1デニールとした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材の作製を試みたところ、繊維径が小さいため繊維が密につまり、成型時に送り込む熱風が通りにくく、成形不可能であった。
【0119】
(比較例8)
繊維Bの繊度を100000デニールとした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材の作製を試みたところ、接着本数が少ないため、凝集性が低く不織布にならなかった。
【0120】
(比較例9)
繊維Aを97重量%、繊維Bを3重量%とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材の作製を試みたところ、繊維Bの本数が少ないため接着点が減少し、凝集性が低く不織布にならなかった。
【0121】
(比較例10)
繊維Bを[芯成分:PEN、鞘成分:共重合ポリエステル(PET/PEI=90/10)、軟化点:250℃]とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材の作製を試みたところ、軟化点が高すぎ、成形不可能であった。
【0122】
(比較例11)
繊維Bを[芯成分:PEN、鞘成分:共重合ポリエステル(PET/PEI=10/90)、軟化点:245℃]とした他は、実施例1と全く同様にしてクッション材の作製を試みたところ、軟化点が高すぎ、成形不可能であった。
【0123】
(試験例)
上記実施例1〜24、参考例1および比較例1〜11において得られたクッション材について、以下の実験を行った。なお、表中において、「軟化点」は、JIS K 7202で制定する「熱可塑性プラスチックのビカット軟化温度試験方法」に基づいて、試験荷重:5kgf、昇温速度:50℃/hで測定したものを記載した。
【0124】
また、「反発力」の測定は、上記の各実施例、参考例および比較例によって得られたクッション材について、JIS K 7220で制定する「硬質発泡プラスチックの圧縮試験方法」に基づいて、幅および長さ:100mm、高さ:50mmの試験片に対して圧縮強さを測定した。
【0125】
さらに、「へたり」は、上記の各実施例、参考例および比較例によって得られたクッション材について、JIS K 7220で制定する「硬質発泡プラスチックの圧縮試験方法」に基づいて、幅および長さ:100mm、高さ:50mmの試験片に対して圧縮強さを測定した。
【0126】
表中に記載した評価記号は、参考例1の値を基準とし、これより著しく優れたもの、優れたもの、同程度のもの、劣ったものについて、それぞれ、◎、○、△、×で相対的に評価した。なお、表中に「−」としたものは、他の測定項目に著しく劣ったものが有り、測定が不可能だったものである。
【0127】
また、綿埃については、吸音材製造工程中に著しく作業環境を悪化させる量の綿埃を発生させたものにのみ「有」と付した。
【0128】
【表2】
【0129】
【表3】
【0130】
【表4】
【0131】
【表5】
【0132】
【表6】
【0133】
【表7】
【0134】
表に示すように、本発明実施例のクッション材では、いずれも、凝集性が良く、綿埃の発生がなく、反発力が大きいと共に熱へたりの少ない特性の優れたクッション材となっていることが認められた。
【図面の簡単な説明】
【図1】繊維集合体からなるクッション材の成形要領を(A)(B)(C)に分けて順次示す説明図である。
【図2】本発明に係わるクッション材を自動車用シートに適用した例を示す側面説明図(図2の(A))および正面説明図(図2の(B))である。
【図3】本発明に係わるクッション材を自動車用シートに適用した他の例を示す側面説明図(図3の(A))および正面説明図(図3の(B))である。
【図4】本発明に係わるクッション材を自動車用シートに適用したさらに他の例を示す側面説明図(図4の(A))および正面説明図(図4の(B))である。
【符号の説明】
11 繊維集合体の積層体
12 成形用上型
13 成形用下型
14 繊維集合体の成形体
21,31,41 自動車用シート
22,32,42 座面用クッション材
23,33,43 背当て用クッション材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a cushion material with high sag resistance used for automobile seats and the like, and a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, polyurethane (PU) foam has been mainly used for cushion materials such as cushion materials for automobile seats, mat materials for bedding, and cushions.
[0003]
However, this material has started to point out problems from the standpoint of environmental protection due to the generation of nitrogen-containing gas during combustion and the use of chlorofluorocarbon gas during production.
[0004]
Therefore, as an alternative material of this material, a material using polyethylene terephthalate (PET) fiber is disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 57-35047. Further, as a material for further additional functions, a cushion material using a fiber assembly has been studied.
[0005]
However, the cushion material made of a fiber assembly has a drawback that it is easy to sag against compression in a high-temperature atmosphere, and that a repulsive force is small, particularly when a PET fiber is used.
[0006]
Causes of the occurrence of sag in this case include thermal shrinkage of the main fiber, thermal deformation of the binder bonding point, re-adhesion due to binder re-softening, lack of elastic recovery force, and the like.
[0007]
For this reason, as means for making it difficult to sag, a polyester short fiber using a urethane binder (JP-A-4-84906), or a polyester short fiber using a polyamide binder fiber (JP-A-4-309398). No.), those using polyphenylene sulfide (PPS) fibers as binders for aromatic polyamide (aramid) fibers (Japanese Patent Laid-Open No. 2-2975), and polyester bicopolymers for polybismethylenecyclohexane terephthalate (PCT) fibers. Those using united fibers as a binder (JP-A-7-54253) have been devised.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, the use of urethane, amide, and PPS does not eliminate the drawbacks in terms of recycling, while the use of PCT does not reach the glass transition point of PCT at 90 ° C. It ’s not a radical solution to heat fever.
[0009]
In addition, in the case of a material having a small repulsive force, methods such as an increase in density and an increase in the amount of binder fibers have been taken in order to eliminate the disadvantage of a small repulsive force. However, this method causes an increase in cost and an increase in weight. End up. For example, since the elastic modulus of the fiber is similar to that of PET, PCT has a defect that the feeling of rigidity is insufficient like the PET fiber.
[0010]
OBJECT OF THE INVENTION
The present invention eliminates the drawbacks of such conventional cushion materials such as ease of holding, low recyclability, lack of rigidity, etc., and in applications such as cushion materials for automobile seats, mat materials for bedding, and cushions. An object of the present invention is to provide an all-polyester cushioning material that can be suitably used, is difficult to sag, is recyclable, and can easily obtain sufficient rigidity.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention have intensively studied the mechanism of the cushion material sag due to the fiber assembly, and have studied in detail the materials and configurations for solving the conventional problems, and found the materials for solving these problems. As a result, the present invention has been reached.
[0012]
That is, as described in claim 1, the cushion material according to the present invention is a cushion material including part or all of the fiber assembly, and the fibers constituting the fiber assembly have a fineness of 1.5 to 10,000. A denier high softening point synthetic fiber staple (fiber A) and a low softening point synthetic fiber staple (fiber B) having a fineness of 1.5 to 10,000 denier and at least 30 ° C. lower than fiber A on the fiber surface. In which the average apparent density of the fiber assembly is 0.01 to 0.2 g / cm. 3 And the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm, and the fibers A or B or both the fibers A and B contain polyethylene 2,6-naphthalate (PEN), and the fibers A PEN / polyethylene terephthalate (PET) copolymer in which A is mainly composed of PEN, fiber B has PEN as a core component, and has a softening point 30 to 180 ° C. lower than the softening points of the core components of fibers A and B The core-sheath type composite fiber is characterized in that the fiber B contains 5 to 100% by weight with respect to the total amount of the fiber A and the fiber B.
[0014]
Further, as described in claim 2, the cushion material according to the present invention is a cushion material including part or all of the fiber assembly, and the fibers constituting the fiber assembly have a fineness of 1.5 to 10,000. A denier high softening point synthetic fiber staple (fiber A) and a low softening point synthetic fiber staple (fiber B) having a fineness of 1.5 to 10,000 denier and at least 30 ° C. lower than fiber A on the fiber surface. In which the average apparent density of the fiber assembly is 0.01 to 0.2 g / cm. 3 And the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm, and the fibers A or B or both the fibers A and B contain polyethylene 2,6-naphthalate (PEN), and the fibers Side-by-side type comprising a PEN / PET copolymer in which A is mainly composed of PEN, fiber B has PEN as a core component, and has a softening point 30 to 180 ° C. lower than the softening point of the core components of fibers A and B It is a composite fiber and is characterized in that the fiber B contains 5 to 100% by weight with respect to the total amount of the fiber A and the fiber B.
[0015]
Further, as described in claim 3, the cushion material according to the present invention is a cushion material including part or all of the fiber assembly, and the fibers constituting the fiber assembly have a fineness of 1.5 to 10,000. A denier high softening point synthetic fiber staple (fiber A) and a low softening point synthetic fiber staple (fiber B) having a fineness of 1.5 to 10,000 denier and at least 30 ° C. lower than fiber A on the fiber surface. In which the average apparent density of the fiber assembly is 0.01 to 0.2 g / cm. 3 And the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm, and the fibers A or B or both the fibers A and B contain polyethylene 2,6-naphthalate (PEN), and the fibers A is composed of PEN as a main component, and fiber B is a single-component fiber composed of a PEN / PET copolymer having a softening point 30 to 180 ° C. lower than that of fiber A. Fiber B is composed of fibers A and B. It is characterized by having a constitution containing 5 to 100% by weight with respect to the total amount.
[0016]
And in the cushioning material of the said Claim 1 thru | or 3, as described in Claim 4, the fiber A is side-by-side type | mold crimp fiber of PEN and this and PEN or PET from which this has a different shrinkage | contraction rate. It can be comprised with.
[0017]
Further, as described in claim 5, the cushion material according to the present invention is a cushion material including part or all of the fiber assembly, and the fibers constituting the fiber assembly have a fineness of 1.5 to 10,000. A denier high softening point synthetic fiber staple (fiber A) and a low softening point synthetic fiber staple (fiber B) having a fineness of 1.5 to 10,000 denier and at least 30 ° C. lower than fiber A on the fiber surface. In which the average apparent density of the fiber assembly is 0.01 to 0.2 g / cm. 3 And the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm, and the fibers A or B or both the fibers A and B contain polyethylene 2,6-naphthalate (PEN), and the fibers A core sheath comprising a PEN / PET copolymer in which A is mainly composed of PET, fiber B has PET as a core component, and has a softening point 30 to 160 ° C. lower than the softening points of the core components of fibers A and B The type composite fiber is characterized in that the fiber B contains 5 to 100% by weight with respect to the total amount of the fiber A and the fiber B.
[0018]
Moreover, the cushion material concerning this invention is a cushion material which contains a fiber assembly in part or all as described in Claim 6, The fiber which comprises a fiber assembly is fineness 1.5-10000. A denier high softening point synthetic fiber staple (fiber A) and a low softening point synthetic fiber staple (fiber B) having a fineness of 1.5 to 10,000 denier and at least 30 ° C. lower than fiber A on the fiber surface. In which the average apparent density of the fiber assembly is 0.01 to 0.2 g / cm. 3 And the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm, and the fibers A or B or both the fibers A and B contain polyethylene 2,6-naphthalate (PEN), and the fibers Side-by-side type comprising a PEN / PET copolymer in which A is mainly composed of PET, fiber B has PET as a core component, and has a softening point 30 to 160 ° C. lower than the softening point of the core components of fibers A and B It is a composite fiber and is characterized in that the fiber B contains 5 to 100% by weight with respect to the total amount of the fiber A and the fiber B.
[0019]
Further, as described in claim 7, the cushion material according to the present invention is a cushion material including part or all of the fiber assembly, and the fibers constituting the fiber assembly have a fineness of 1.5 to 10,000. A denier high softening point synthetic fiber staple (fiber A) and a low softening point synthetic fiber staple (fiber B) having a fineness of 1.5 to 10,000 denier and at least 30 ° C. lower than fiber A on the fiber surface. In which the average apparent density of the fiber assembly is 0.01 to 0.2 g / cm. 3 And the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm, and the fibers A or B or both the fibers A and B contain polyethylene 2,6-naphthalate (PEN), and the fibers A is a single component fiber composed mainly of PET, and fiber B is composed of a PEN / PET copolymer having a softening point 30 to 160 ° C. lower than that of fiber A. Fiber B is composed of fibers A and B. It is characterized by having a constitution containing 5 to 100% by weight based on the total amount.
[0020]
And in the cushion material of the said Claim 5 thru | or 7, as described in Claim 8, the fiber A is a side-by-side type | mold crimp fiber of PET and PET which has a different shrinkage | contraction rate from this. It can be configured.
[0021]
In the cushion material according to any one of claims 1 to 8, as described in claim 9, the molar fraction of the monomer constituting the PEN / PET copolymer is 20/80 to 80/20. There can be.
[0022]
Further, as described in claim 10, the cushion material according to the present invention is a cushion material including part or all of the fiber assembly, and the fibers constituting the fiber assembly have a fineness of 1.5 to 10,000. A denier high softening point synthetic fiber staple (fiber A) and a low softening point synthetic fiber staple (fiber B) having a fineness of 1.5 to 10,000 denier and at least 30 ° C. lower than fiber A on the fiber surface. In which the average apparent density of the fiber assembly is 0.01 to 0.2 g / cm. 3 And the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm, and the fibers A or B or both the fibers A and B contain polyethylene 2,6-naphthalate (PEN), and the fibers PET / polyethylene isophthalate (PEI) co-weight, in which A is mainly composed of PEN, and fiber B has PEN as a core component and has a softening point 30 to 180 ° C. lower than the softening points of the core components of fibers A and B A core-sheath type composite fiber made of a coalescence or polybutylene terephthalate (PBT) / polyε caprolactone (PCL) copolymer, and fiber B is contained in an amount of 5 to 100% by weight based on the total amount of fiber A and fiber B It is characterized by having a configuration to do.
[0023]
In the cushion material according to the present invention, as described in
[0024]
Further, as described in
[0025]
And in the cushion material of the said Claims 10 thru | or 12, as described in
[0026]
In the cushion material according to any one of claims 10 to 13, as described in
[0027]
Furthermore, in the cushioning material according to any one of claims 1 to 14, as described in claim 15, the cross-sectional shape of the fiber A is a hollow cross-sectional shape fiber having a hollowness of 5% or more. can do.
[0028]
As described in claim 16, the automotive seat component according to the present invention uses the cushion material according to any one of claims 1 to 15 on at least a seat surface or a backrest surface. It is characterized by that.
[0029]
The method for manufacturing a cushion material according to the present invention is, as described in claim 17, when producing the cushion material according to any one of claims 1 to 16, and at least one of a card layer method and an air layer method. After being laminated by the above, after heating at a temperature of 10 ° C. or more higher than the softening point of the fiber B and lower than the softening point of the fiber A, pressing, or pressing while heating and cooling to a desired shape It is characterized by having a saddle shape.
[0030]
[Effects of the Invention]
The cushion material and the manufacturing method thereof according to the present invention have the above-described configuration, and the formed fiber aggregate is a low softening point synthetic fiber staple having a softening point that is at least 30 ° C. lower than that of the fiber A. The adhesion points between the constituent fibers due to the fusion of B are substantially uniformly dispersed in the molded body. In this specification, the “softening point” refers to a temperature at which the resin constituting the fiber is softened by heating to develop adhesiveness. Further, the fiber A may be a mixture of two or more kinds within a range of fineness of 1.5 to 10000 denier. Furthermore, the fiber B may also be a mixture of two or more types having a fineness in the range of 1.5 to 10000 denier.
[0031]
As described above, the fineness of the fibers A and B needs to be in the range of 1.5 to 10000 denier. In this case, when the fineness is less than 1.5 denier, the rigidity of the fiber itself is small, so that it is difficult to obtain sufficient cohesiveness of the fiber assembly. This is not preferable because the fiber fly soars and the yield decreases and contamination of the working environment by cotton dust becomes serious. Further, since the entanglement between the fibers increases, there is a possibility that the fiber is not sufficiently opened at the time of web formation, the density distribution of the aggregate becomes excessive, and the thickness is not constant. On the other hand, when the fineness exceeds 10,000 denier, the ratio of the number of fibers in the fiber assembly decreases, so that sufficient adhesion points between the constituent fibers cannot be secured, and the cohesiveness and moldability of the fiber assembly are reduced. Since it decreases, it is not preferable.
[0032]
The fiber B has a softening point lower than that of the fiber A because the fiber B bears a repulsive force due to the cohesiveness and bonding structure of the fiber assembly. This is because the fiber B is selectively softened and has adhesiveness when heated at a temperature lower than the softening point of the fiber A during manufacture. However, the softening point of the fiber B needs to be lower than that of the fiber A by 30 ° C. or more due to the molecular weight reduction and alteration of the fiber A during heating, and the adhering to the apparatus and the capacity of heating.
[0033]
The average apparent density of the fiber aggregate molded according to the present invention is 0.01 to 0.2 g / cm. 3 It is necessary to be in the range. And the average apparent density is 0.01 g / cm 3 This is because the ratio of fibers in the same volume decreases when the ratio is less than 1, so that it is difficult to provide sufficient cohesiveness as a fiber assembly. On the other hand, the average apparent density is 0.2 g / cm 3 This is because the fiber aggregate is too hard and the hardness does not hold as a cushioning material.
[0034]
The average cut length of the fibers A and B needs to be in the range of 20 to 100 mm. And when the average cut length is less than 20 mm, the entanglement between the fibers decreases, and therefore the cohesiveness deteriorates due to the decrease in the contact point with the fusion fiber, and further, it becomes difficult to maintain the shape at the time of molding. This is because, when attached to a building or the like, short fibers may fly and fall out of the fiber assembly during transportation or the like, which may deteriorate shape retention. On the other hand, when the length exceeds 100 mm, the entanglement between the fibers becomes large, so that there is a possibility that the spread of the fibers is insufficient at the time of web formation, the density distribution of the aggregate becomes excessive, and the thickness does not become constant. .
[0035]
In order to obtain the performance in the present invention, the fiber A or the fiber B or both the fiber A and the fiber B must contain polyethylene 2,6-naphthalate (PEN). This is because PEN has a modulus of elasticity about 3 times that of PET and can provide a cushion material with a large repulsive force, and the glass transition point (Tg) is the same as that of PET. This is because PEN has a temperature of about 110 ° C. or higher while it is about 65 ° C., and is an effective material for heat settling.
[0036]
The chemical formulas of PET and PEN are shown in Formula (1) and Formula (2), respectively, and their characteristics are shown in Table 1.
[0037]
[Chemical 1]
[0038]
[Chemical formula 2]
[0039]
[Table 1]
[0040]
With the above-described configuration, a cushioning material having a high repulsive force and a small amount of heat sag can be obtained. More preferably, the fiber A is mainly composed of PEN homopolymer, and the fiber B is It consists of a PEN / PET copolymer. The fiber A is preferably made of PEN because of the above heat resistance and high elastic modulus, and the adhesiveness between the fiber B and the fiber A and the operation of the softening point can be adjusted by the copolymerization ratio. The softening point of the fiber B varies depending on the copolymerization ratio, but since the melting point of PEN is 270 ° C., the softening point lower by 180 ° C. becomes the lower limit when the ambient temperature at the place of use is taken into consideration. Therefore, the above-mentioned fiber B is softened selectively and has good adhesiveness, and a fiber having a temperature of 30 ° C. or higher obtained from heating, heating, and molecular weight reduction and alteration of the fiber A. Along with the need to make it lower than the softening point of A, the softening point of the fiber B needs to be inductively lower than the fiber A within the range of 30 to 180 ° C.
[0041]
Furthermore, the content of the fiber B is 5 to 100% by weight with respect to the total amount of the fiber A and the fiber B. Since this fiber B has a binder function in the fiber assembly, when the content of the fiber A is 95% by weight or more, the bonding points in the fiber assembly are reduced, and the unit as the fiber assembly is lost and scattered. This is because the amount of fibers is remarkably increased.
[0042]
Since the cross-sectional shape of the fiber B is desirably bonded only to the surface, a core-sheath type composite fiber having a PEN having a high repulsive force at the core is particularly desirable. Side-by-side composite fibers are desirable. Further, as a more inexpensive method, it is possible to produce a fully melted fiber with a single component that can use a single-component spinning die.
[0043]
In addition, by using fiber A as PET, fiber A can be made into PET and fiber B can be made into a PEN / PET copolymer as an inexpensive method with a small repulsive force. In this case, since the melting point of PET is 250 ° C., the softening point of the surface layer of the fiber B needs to be lowered by 30 to 160 ° C. Moreover, the ratio for which the fiber B occupies needs to be 5 to 100 weight% from the reason mentioned above. The cross-sectional shape of the fiber B in this case is also desirably bonded only to the surface, so that a core-sheath type composite fiber having PET as the core is particularly desirable. Side-by-side composite fibers are desirable. Further, as a more inexpensive method, it is possible to produce a fully melted fiber with a single component that can use a single-component spinning die.
[0044]
More preferably, the copolymerization ratio of the PEN / PET copolymer is such that the molar fraction of the constituent monomers is in the range of 20/80 to 80/20. In this PEN / PET copolymer, the glass transition point varies from 65 ° C. of homo-PET to 113 ° C. of homo-PEN depending on the molar fraction, but in the range of the molar fraction of 20/80 to 80/20, Amorphous. And this amorphous material changes viscosity linearly with respect to the heating temperature at the time of molding, and density unevenness hardly occurs. For this reason, the molar fraction of the monomer which makes manufacture easy is desirable in the range of 20/80 to 80/20.
[0045]
For the same reason, it was confirmed that even when the fiber A is PEN and the fiber B is a polyester-based copolymer not containing PEN, a fiber assembly can be obtained that can provide sufficient performance. In this case, the fiber B needs to be a polyester type in order to improve the adhesiveness with the PEN. From this point, PET / polyethylene isophthalate (PEI) copolymer or polybutylene terephthalate (PBT) / polyε caprolactone (PCL) copolymer, which is well distributed and easily available in the market, is desirable, but softening As long as it is within the range where the adhesiveness to the fiber A is not impaired, other fiberizable polyester copolymers may be used.
[0046]
For example, the ethylene glycol component of PET replaced with another different glycol component (eg, polyhexamethylene terephthalate (PHT)) and / or the terephthalic acid component replaced with another different dibasic acid component (eg, A copolymer of polybutylene isophthalate (PBI)) and PET, or a copolymer of substituted ones may be used. Besides the above-mentioned substitutes, poly δ valerolactone (PBL), etc. Or a polymer of an aliphatic lactone having 4 to 11 carbon atoms, or a copolymer of polydiol and the above-described substituted product or PET.
[0047]
That is, such copolymers include PET, PBT, PHT, PEI, PBI, PHI (polyhexamethylene isophthalate), PEN (polyethylene naphthalate), PBN (polybutylene naphthalate), PHN (polyhexamethylene naphthalate). Phthalate), PCL, PBL, PEG (polyethylene glycol), PTMG (polytetramethylene glycol) and the like as constituent units.
[0048]
However, even if the surface layer of the fiber B is any polyester copolymer, since the fiber A is PEN, the softening point is required to be 30 to 180 ° C. lower than that of PEN.
[0049]
In addition, since the copolymerization ratio is desirably a region close to amorphous, the PET / PEI or PBT / PCL copolymer requires the monomer mole fraction to be in the range of 20/80 to 80/20.
[0050]
Thus, according to the present invention, it is possible to provide a cushion material having a high repulsive force and a small amount of sag when heated. In particular, application to an automobile seat, which is an application in which the ambient temperature becomes high, is effective. In particular, when applied to the seat surface and backrest surface that are most likely to sag, it uses a fiber assembly that has a high repulsive force and a small sag when heated, so it is possible to provide a comfortable seat with good breathability. It becomes possible.
[0051]
In the production of the cushioning material according to the present invention, among the constituent fibers, the softening point of the fiber B is set lower than the softening point of the fiber A, so that, for example, FIG. After the
[0052]
And the cushioning material obtained in this way is, for example, a
[0053]
In general, as a means for imparting cohesiveness and shape stability to the fiber assembly, a method of imparting a heat-fusible resin powder, a method of imparting or impregnating a solution type resin, etc. are common. Used for. However, when resin powder or solution-type resin is used, the resin powder tends to aggregate locally, and there is a risk of performance variations due to products.
[0054]
On the other hand, in the fiber aggregate in which the binder fiber is mixed into the main fiber, it becomes easy to uniformly mix the binder fiber into the fiber aggregate, and heat treatment is performed at a temperature between the softening points of the main fiber and the binder fiber. Thus, if the heat sagability is not taken into consideration, the morphological stability between the constituent fibers by the fusion of the binder is obtained.
[0055]
However, if the main fiber and the binder fiber are made of different chemical compositions, it becomes difficult to recycle, and in the case of using PET as the main fiber and a PET copolymer as the binder fiber, the heat resistance of PET is low. , Had increased the sag during heat.
[0056]
However, when PEN is used for the fiber A and / or fiber B, the heat resistance is remarkably improved and high sag resistance performance is exhibited. PEN is also a material having a higher elastic modulus than PET, and can obtain a high repulsive force without increasing the density or increasing the amount of binder fibers that have been used to solve the shortage of repulsive force. .
[0057]
Further, the repulsive force can be increased by using side-by-side crimped fibers made of polymers having different shrinkage rates. In this case, the combination of PET, PEN, or a combination of PET and PEN is desirable from the viewpoint of the adhesiveness between them and the availability.
[0058]
Improvement of the repulsive force can also be obtained by making the cross-sectional shape of the fiber A into a hollow cross-sectional shape having a hollow ratio of 5% or more. However, in this case, if the hollowness is less than 5%, the effect of the hollow cross section is not exhibited, so that a hollowness of at least 5% is required. And by making it a hollow cross-sectional shape, the bending rigidity of the fiber A increases, the rebound resilience higher than the fiber assembly of the same fineness can be obtained, and the cushioning material advantageous from the surface of weight and material cost can be produced.
[0059]
More desirably, side-by-side crimped fibers made of polymers having different shrinkage rates are made with a hollow cross section and used. At this time, the repulsive force increases dramatically and is very effective.
[0060]
When manufacturing such a cushioning material, more specifically, the fiber A having a predetermined cut length and a predetermined fineness, staple cotton, fleece, wrap, etc. of the fiber B are opened and mixed at an appropriate mixing ratio, and then the card It is jetted onto the conveyor by the layer method or air layer method, sucked as necessary to form a web on the conveyor, further compressed to a predetermined apparent density, and molded with hot air or heated steam at a predetermined temperature. Solidify. Alternatively, the web on the conveyor is finished to a specified thickness and a specified apparent density by needle punching, and similarly heat-treated.
[0061]
In the cushion material according to the present invention, for example, a tricot, a nonwoven fabric, a woven fabric, or the like can be laminated on at least one surface of the fiber assembly. In this case, the material of the epidermis is not particularly limited. The card layer method and the air layer method are used for forming a web and are not particularly limited with respect to subsequent post-processing steps.
[0062]
【The invention's effect】
In the cushion material according to the present invention, as described in claim 1, in the cushion material including the fiber assembly in part or in whole, the fibers constituting the fiber assembly have a fineness of 1.5 to 10000 denier. Main composition of softening point synthetic fiber staple (fiber A) and low softening point synthetic fiber staple (fiber B) having a fineness of 1.5 to 10000 denier and at least 30 ° C. lower than fiber A on the fiber surface A fiber assembly comprising fibers, and the average apparent density of the fiber assembly is 0.01 to 0.2 g / cm 3 And the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm, and both fiber A or fiber B or both fiber A and fiber B contain polyethylene 2,6-naphthalate (PEN), and the fiber A PEN / polyethylene terephthalate (PET) copolymer in which A is mainly composed of PEN, fiber B has PEN as a core component, and has a softening point 30 to 180 ° C. lower than the softening points of the core components of fibers A and B It is a core-sheath type composite fiber, and the fiber B is contained in an amount of 5 to 100% by weight with respect to the total amount of the fiber A and the fiber B. Therefore, it is light in weight and has high sag resistance and high repulsive force. It is possible to provide a cushioning material having excellent characteristics, and is an all polyester suitable for uses such as cushioning materials for automobile seats, mat materials for bedding, and cushions. PEN can be provided, especially PEN's good heat resistance and high elastic modulus can be utilized, and PEN having a high repulsive force is preferable for bonding only on the surface. By using the core-sheath-type composite fiber, it is possible to provide a remarkably excellent effect that it is possible to provide a cushioning material having a high repulsive force and a small sag when heated.
[0064]
In the cushion material according to the present invention, as described in claim 2, in the cushion material including part or all of the fiber assembly, the fibers constituting the fiber assembly have a fineness of 1.5 to 10000 denier. Main composition of softening point synthetic fiber staple (fiber A) and low softening point synthetic fiber staple (fiber B) having a fineness of 1.5 to 10000 denier and at least 30 ° C. lower than fiber A on the fiber surface A fiber assembly comprising fibers, and the average apparent density of the fiber assembly is 0.01 to 0.2 g / cm 3 And the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm, and both fiber A or fiber B or both fiber A and fiber B contain polyethylene 2,6-naphthalate (PEN), and the fiber Side-by-side type comprising a PEN / PET copolymer in which A is mainly composed of PEN, fiber B has PEN as a core component, and has a softening point 30 to 180 ° C. lower than the softening point of the core components of fibers A and B Since it is a composite fiber and the fiber B is contained in an amount of 5 to 100% by weight with respect to the total amount of the fiber A and the fiber B, it is lightweight and has excellent characteristics of having high sag resistance and high resilience. A cushion made of all polyester that can provide cushion materials and is suitable for uses such as cushion materials for automobile seats, mat materials for bedding, and cushions. In particular, it is possible to take advantage of the good heat resistance and high elastic modulus of PEN, and make use of the ease of obtaining a spinneret for melt spinning by using side-by-side type composite fibers with PEN. This is a remarkable effect that is possible.
[0065]
In the cushion material according to the present invention, as described in claim 3, in the cushion material including part or all of the fiber assembly, the fibers constituting the fiber assembly have a fineness of 1.5 to 10000 denier. Main composition of softening point synthetic fiber staple (fiber A) and low softening point synthetic fiber staple (fiber B) having a fineness of 1.5 to 10000 denier and at least 30 ° C. lower than fiber A on the fiber surface A fiber assembly comprising fibers, and the average apparent density of the fiber assembly is 0.01 to 0.2 g / cm 3 And the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm, and both fiber A or fiber B or both fiber A and fiber B contain polyethylene 2,6-naphthalate (PEN), and the fiber A is composed of PEN as a main component, and fiber B is a single-component fiber composed of a PEN / PET copolymer having a softening point 30 to 180 ° C. lower than that of fiber A. Fiber B is composed of fibers A and B. Since it is contained in an amount of 5 to 100% by weight with respect to the total amount, it is possible to provide a cushioning material having excellent characteristics having light weight and high sag resistance and high repulsive force. It is possible to provide cushion materials made of all polyester suitable for applications such as cushion materials, mat materials for bedding, cushions, etc. You can take advantage of sex ratio, by as a single component fiber, significantly better effect that it is possible to achieve cost reduction by using a die for monocomponent spinning is provided.
[0066]
And as described in claim 4, the fiber A is composed of side-by-side-type crimped fibers of PEN and PEN or PET having a different shrinkage rate, thereby achieving high heat resistance. A remarkable effect that it is possible to provide a lightweight all-polyester cushioning material having high elasticity and high resilience is provided.
[0067]
In the cushion material according to the present invention, as described in claim 5, in the cushion material including part or all of the fiber assembly, the fibers constituting the fiber assembly have a fineness of 1.5 to 10000 denier. Main composition of softening point synthetic fiber staple (fiber A) and low softening point synthetic fiber staple (fiber B) having a fineness of 1.5 to 10000 denier and at least 30 ° C. lower than fiber A on the fiber surface A fiber assembly comprising fibers, and the average apparent density of the fiber assembly is 0.01 to 0.2 g / cm 3 And the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm, and both fiber A or fiber B or both fiber A and fiber B contain polyethylene 2,6-naphthalate (PEN), and the fiber A core sheath comprising a PEN / PET copolymer in which A is mainly composed of PET, fiber B has PET as a core component, and has a softening point 30 to 160 ° C. lower than the softening points of the core components of fibers A and B Because it is a type composite fiber and the fiber B contains 5 to 100% by weight with respect to the total amount of the fiber A and the fiber B, it is lightweight and has excellent characteristics of having high sag resistance and high resilience Cushion materials made of all polyester suitable for uses such as automotive seat cushion materials, bedding mat materials, and cushions. In particular, the repulsive force is slightly smaller than that of PEN, but the advantage of being inexpensive can be utilized, and by using a core-sheath type composite fiber having PET as a core part that is preferable for adhesion only on the surface. Thus, it is possible to provide a cushioning material that is cheaper and has less sag when heated and has a good repulsive force.
[0068]
In the cushion material according to the present invention, as described in claim 6, in the cushion material including the fiber assembly in part or in whole, the fibers constituting the fiber assembly have a fineness of 1.5 to 10000 denier. Main composition of softening point synthetic fiber staple (fiber A) and low softening point synthetic fiber staple (fiber B) having a fineness of 1.5 to 10000 denier and at least 30 ° C. lower than fiber A on the fiber surface A fiber assembly comprising fibers, and the average apparent density of the fiber assembly is 0.01 to 0.2 g / cm 3 And the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm, and both fiber A or fiber B or both fiber A and fiber B contain polyethylene 2,6-naphthalate (PEN), and the fiber Side-by-side type comprising a PEN / PET copolymer in which A is mainly composed of PET, fiber B has PET as a core component, and has a softening point 30 to 160 ° C. lower than the softening point of the core components of fibers A and B Since it is a composite fiber and the fiber B is contained in an amount of 5 to 100% by weight with respect to the total amount of the fiber A and the fiber B, it is lightweight and has excellent characteristics of having high sag resistance and high resilience. A cushion made of all polyester that can provide cushion materials and is suitable for uses such as cushion materials for automobile seats, mat materials for bedding, and cushions. In particular, the repulsive force is slightly smaller than that of PEN, but the advantage of being inexpensive can be utilized. By using side-by-side type composite fibers, the ease of obtaining the spinneret for melt spinning is utilized. The result is a remarkable effect.
[0069]
In the cushion material according to the present invention, as described in claim 7, in the cushion material including part or all of the fiber assembly, the fibers constituting the fiber assembly have a fineness of 1.5 to 10000 denier. Main composition of softening point synthetic fiber staple (fiber A) and low softening point synthetic fiber staple (fiber B) having a fineness of 1.5 to 10000 denier and at least 30 ° C. lower than fiber A on the fiber surface A fiber assembly comprising fibers, and the average apparent density of the fiber assembly is 0.01 to 0.2 g / cm 3 And the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm, and both fiber A or fiber B or both fiber A and fiber B contain polyethylene 2,6-naphthalate (PEN), and the fiber A is a single component fiber composed mainly of PET, and fiber B is composed of a PEN / PET copolymer having a softening point 30 to 160 ° C. lower than that of fiber A. Fiber B is composed of fibers A and B. Since it is contained in an amount of 5 to 100% by weight with respect to the total amount, it is possible to provide a cushioning material having excellent characteristics having light weight and high sag resistance and high repulsive force. It is possible to provide cushion materials made of all polyester suitable for cushioning materials, mat materials for bedding, cushions, etc., and the repulsive force is slightly smaller than that of PEN. It is possible to take advantage of the inexpensiveness of the material, and by making it a single component fiber, it is possible to reduce the cost by using a base for single component spinning, which has a remarkably excellent effect. Brought about.
[0070]
And as described in claim 8, the fiber A is made of side-by-side crimped fibers of PET and PET having a shrinkage ratio different from that of PET. It is possible to provide a lightweight and inexpensive all-polyester cushioning material having a good elasticity and a good repulsive force.
[0071]
Further, as described in claim 9, by setting the molar fraction of the monomer constituting the PEN / PET copolymer to 20/80 to 80/20, the heating temperature at the time of molding can be increased. On the other hand, the viscosity can be changed linearly, and it is possible to make the density unevenness less likely to occur, and it is possible to improve the manufacturability.
[0072]
In the cushion material according to the present invention, as described in claim 10, in the cushion material including part or all of the fiber assembly, the fibers constituting the fiber assembly have a fineness of 1.5 to 10000 denier. Main composition of softening point synthetic fiber staple (fiber A) and low softening point synthetic fiber staple (fiber B) having a fineness of 1.5 to 10000 denier and at least 30 ° C. lower than fiber A on the fiber surface A fiber assembly comprising fibers, and the average apparent density of the fiber assembly is 0.01 to 0.2 g / cm 3 And the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm, and both fiber A or fiber B or both fiber A and fiber B contain polyethylene 2,6-naphthalate (PEN), and the fiber PET / polyethylene isophthalate (PEI) co-weight, in which A is mainly composed of PEN, and fiber B has PEN as a core component and has a softening point 30 to 180 ° C. lower than the softening points of the core components of fibers A and B A core-sheath type composite fiber made of a coalescence or polybutylene terephthalate (PBT) / polyε caprolactone (PCL) copolymer, and fiber B is contained in an amount of 5 to 100% by weight based on the total amount of fiber A and fiber B Therefore, it is possible to provide a cushioning material with excellent characteristics that is lightweight and has high sag resistance and high resilience. It is possible to provide cushioning materials made of all polyester suitable for applications such as automotive seat cushioning materials, bedding mat materials, and cushions, especially utilizing the good heat resistance and high elastic modulus of PEN. It is possible to provide a cushioning material having a high repulsive force and a small sag at the time of heating by using a core-sheath type composite fiber having a core having PEN having a high repulsive force, which is preferable for bonding only on the surface. This is a remarkable effect that is possible.
[0073]
In the cushion material according to the present invention, as described in
[0074]
In the cushioning material according to the present invention, as described in
[0075]
And, as described in
[0076]
Further, as described in
[0077]
Furthermore, as described in claim 15, the bending rigidity of the fiber A can be increased by making the cross-sectional shape of the fiber A a hollow cross-sectional shape fiber having a hollowness of 5% or more. In this case, the repulsive force can be further improved.
[0078]
The automotive seat component according to the present invention uses the cushion material according to any one of claims 1 to 15 on at least a seating surface or a backrest surface, as described in claim 16. Because it is the seat surface and backrest surface that are most prone to sag, it has high repulsive force, small sag during heat, can exhibit good cushioning properties over a long period of time, and uses a fiber assembly In addition, it is possible to provide an automotive seat component having good air permeability.
[0079]
In the method for manufacturing a cushion material according to the present invention, as described in claim 17, when the cushion material according to any one of claims 1 to 16 is manufactured, at least one of a card layer method and an air layer method is used. After laminating, it is heated at a temperature of 10 ° C. or more higher than the softening point of the fiber B and lower than the softening point of the fiber A, and then pressed, or pressed while being heated, and then cooled to obtain a desired shape. Since the mold is formed, it is possible to produce a cushioning material that is excellent in sag resistance at the time of heating and can maintain a high repulsive force over a long period of time with a high productivity.
[0080]
It is characterized by that.
[0081]
【Example】
Hereinafter, examples of the present invention will be described in more detail with reference examples and comparative examples, but the present invention is not limited to such examples.
[0082]
(Example 1)
80% by weight of fiber A [solid cross-section] consisting of 13 denier polyethylene naphthalate (hereinafter abbreviated as “PEN”) having an average cut length of 51 mm, and 13 denier fiber B [core component: PEN, sheath component: A staple mixed raw material composed of 20% by weight of a copolyester (PET / PEN = 40/60), softening point: 170 ° C. is formed into a web by a card layer method, compressed to a specified thickness, and then heated to 200 ° C. By heating, the average apparent density 0.025 g / cm 3 The cushion material which consists of a polyester fiber aggregate was obtained.
[0083]
(Example 2)
A cushion material was obtained in the same manner as in Example 1 except that the average cut length was 20 mm.
[0084]
(Example 3)
A cushion material was obtained in the same manner as in Example 1 except that the average cut length was 100 mm.
[0085]
(Example 4)
Average apparent density of 0.01 g / cm 3 Except for the above, a cushioning material was obtained in exactly the same manner as in Example 1.
[0086]
(Example 5)
Average apparent density is 0.2 g / cm 3 Except for the above, a cushioning material was obtained in exactly the same manner as in Example 1.
[0087]
(Example 6)
A cushion material was obtained in exactly the same manner as in Example 1, except that the fiber B was [core component: PEN, sheath component: copolymerized polyester (PET / PEN = 80/20), softening point: 200 ° C.].
[0088]
(Example 7)
A cushion material was obtained in exactly the same manner as in Example 1, except that the fiber B was [core component: PEN, sheath component: copolymerized polyester (PET / PEN = 20/80), softening point: 220 ° C.].
[0089]
(Example 8)
A cushion material was obtained in the same manner as in Example 1 except that the fineness of the fibers A and B was 1.5 denier.
[0090]
Example 9
A cushion material was obtained in the same manner as in Example 1 except that the fineness of the fibers A and B was 10,000 denier.
[0091]
(Example 10)
A cushion material was obtained in the same manner as in Example 1 except that the fiber A was 95% by weight and the fiber B was 5% by weight.
[0092]
(Example 11)
A cushion material was obtained in the same manner as in Example 1 except that the fiber A was 0% by weight and the fiber B was 100% by weight.
[0093]
(Example 12)
A cushion material was obtained in the same manner as in Example 1 except that the fiber A was PET.
[0094]
(Example 13)
A cushioning material was obtained in the same manner as in Example 1 except that the fiber B was [core component: PEN, sheath component: copolymerized polyester (PET / PEI = 70/30), softening point: 140 ° C.].
[0095]
(Example 14)
A cushion material was obtained in exactly the same manner as in Example 1, except that the fiber B was [core component: PEN, sheath component: copolymerized polyester (PET / PEI = 20/80), softening point: 160 ° C.].
[0096]
(Example 15)
A cushioning material was obtained in the same manner as in Example 1 except that the fiber B was [core component: PEN, sheath component: copolymerized polyester (PET / PEI = 80/20), softening point: 180 ° C.].
[0097]
(Example 16)
A cushion material was obtained in exactly the same manner as in Example 1 except that the fiber B was [core component: PEN, sheath component: copolymerized polyester (PET / PEI = 40/60), softening point: 100 ° C.].
[0098]
(Example 17)
A cushion material was obtained in exactly the same manner as in Example 1, except that the fiber B was [core component: PEN, sheath component: copolymerized polyester (PET / PEI = 50/50), softening point: 90 ° C.].
[0099]
(Example 18)
A cushion material was obtained in exactly the same manner as in Example 1 except that the fiber B was [core component: PEN, sheath component: copolymerized polyester (PBT / PCL = 50/50), softening point: 170 ° C.].
[0100]
(Example 19)
A cushion material was obtained in exactly the same manner as in Example 1 except that the fiber B was [core component: PEN, sheath component: copolymerized polyester (PBT / PCL = 20/80), softening point: 90 ° C.].
[0101]
(Example 20)
A cushion material was obtained in exactly the same manner as in Example 1 except that the fiber B was [core component: PEN, sheath component: copolymerized polyester (PBT / PCL = 80/20), softening point: 200 ° C.].
[0102]
(Example 21)
A cushion material was obtained in the same manner as in Example 1 except that the cross section of the fiber A was changed to a hollow cross section of 5%.
[0103]
(Example 22)
A cushion material was obtained in the same manner as in Example 1 except that the cross section of the fiber A was changed to a 15% hollow cross section.
[0104]
(Example 23)
A cushion material was obtained in exactly the same manner as in Example 1 except that the fiber B was a side-by-side type composite fiber of [core component: PEN, sheath component: copolymer polyester (PET / PEN = 40/60)].
[0105]
(Example 24)
A cushioning material was obtained in exactly the same manner as in Example 1 except that the fiber B was a fully fused fiber composed of a single component of copolymerized polyester (PET / PEN = 40/60).
[0106]
(Example 25)
A cushioning material was obtained in exactly the same manner as in Example 1, except that the fiber A was a side-by-side type fiber of the same PEN as in Example 1 and PEN having a lower molecular weight.
[0107]
(Example 26)
A cushion material was obtained in exactly the same manner as in Example 1, except that the fiber A was a side-by-side fiber of the same PEN as in Example 1 and the same PET as in Example 12.
[0108]
(Example 27)
A cushioning material was obtained in exactly the same manner as in Example 1 except that the fiber A was made into side-by-side fibers of the same PEN as in Example 1 and PEN having a lower molecular weight than that, and the hollow cross-sectional shape was 15%.
[0109]
(Example 28)
A cushion material in the form of a car seat was molded with the fiber blend of Example 1 and compared with an automobile seat made of urethane foam (FIG. 4).
[0110]
(Example 29)
The seat and back support surfaces of the automobile seat are molded with the fiber blend of Example 1, and replaced with the seat surface and back support surface of the urethane foam automobile seat, and compared with the urethane foam automobile seat. (Figs. 2 and 3).
[0111]
(Reference Example 1)
Fiber A consisting of 13 denier PET with an average cut length of 51 mm [solid cross section] 80% by weight and fiber B of 13 denier [core component: PET, sheath component: copolymer polyester (PET / PEI = 70/30) , Softening point: 150 ° C.] A staple mixed raw material composed of 20% by weight is formed into a web by a card layer method, compressed to a specified thickness, and then heated to 180 ° C., whereby an average apparent density of 0.025 g / cm 3 When the cushion material which consists of the polyester fiber aggregate of this was produced, it was a nonwoven fabric with a large settling at the time of a heat | fever, and a small repulsive force.
[0112]
(Comparative Example 1)
Except that the average cut length was set to 15 mm, an attempt was made to produce a cushioning material in the same manner as in Example 1. As the cut length of the fibers was short, the cohesiveness was low, and there was a lot of dust generation, making it a nonwoven fabric. Was impossible.
[0113]
(Comparative Example 2)
Except for setting the average cut length to 150 mm, an attempt was made to produce a cushioning material in the same manner as in Example 1. As the cut length of the fibers was too long, the fibers were strongly entangled and could not be opened and could not be produced. Met.
[0114]
(Comparative Example 3)
Average apparent density 0.007 g / cm 3 The cushion material was tried in exactly the same way as in Example 1, but the density was too low, so that the shape retention was not possible and the cushion material could not be obtained.
[0115]
(Comparative Example 4)
Average apparent density of 0.3 g / cm 3 The cushion material was tried in the same manner as in Example 1 except that the density was too high and there was no cushion feeling.
[0116]
(Comparative Example 5)
Except that the fiber B was [core component: PEN, sheath component: copolymer polyester (PET / PEN = 90/10), softening point: 245 ° C.], a cushioning material was prepared in exactly the same manner as in Example 1. As a result, the softening point was too high and molding was impossible.
[0117]
(Comparative Example 6)
Except that the fiber B was [core component: PEN, sheath component: copolymerized polyester (PET / PEN = 10/90), softening point: 280 ° C.], a cushioning material was prepared in exactly the same manner as in Example 1. As a result, the softening point was too high and molding was impossible.
[0118]
(Comparative Example 7)
Except that the fineness of the fiber B was set to 1 denier, an attempt was made to produce a cushioning material in the same manner as in Example 1. It was possible.
[0119]
(Comparative Example 8)
Except that the fineness of the fiber B was set to 100000 denier, an attempt was made to produce a cushioning material in the same manner as in Example 1. As the number of adhesions was small, the cohesiveness was low and the nonwoven fabric was not formed.
[0120]
(Comparative Example 9)
Except that the fiber A was 97% by weight and the fiber B was 3% by weight, an attempt was made to produce a cushioning material in the same manner as in Example 1. As the number of the fibers B was small, the adhesion point decreased, and the cohesiveness. Was low and did not become a non-woven fabric.
[0121]
(Comparative Example 10)
Except that the fiber B was [core component: PEN, sheath component: copolymer polyester (PET / PEI = 90/10), softening point: 250 ° C.], a cushioning material was prepared in exactly the same manner as in Example 1. As a result, the softening point was too high and molding was impossible.
[0122]
(Comparative Example 11)
Except that the fiber B was [core component: PEN, sheath component: copolymer polyester (PET / PEI = 10/90), softening point: 245 ° C.], a cushioning material was prepared in exactly the same manner as in Example 1. As a result, the softening point was too high and molding was impossible.
[0123]
(Test example)
The following experiments were conducted on the cushion materials obtained in Examples 1 to 24, Reference Example 1 and Comparative Examples 1 to 11. In the table, “softening point” is measured at a test load of 5 kgf and a heating rate of 50 ° C./h based on the “Vicat softening temperature test method for thermoplastics” established in JIS K 7202. Was described.
[0124]
In addition, the measurement of “repulsive force” is performed on the cushion materials obtained in the above Examples, Reference Examples, and Comparative Examples based on the “Compression Test Method for Hard Foamed Plastic” established in JIS K 7220. The compressive strength was measured on a test piece having a length of 100 mm and a height of 50 mm.
[0125]
Furthermore, “edge” is the width and length of the cushion material obtained in each of the above Examples, Reference Examples and Comparative Examples, based on “Compression test method of rigid foam plastic” established in JIS K 7220. : Compressive strength was measured on a test piece of 100 mm and height: 50 mm.
[0126]
The evaluation symbols described in the table are based on the values in Reference Example 1, and are markedly superior, superior, comparable, and inferior in terms of ◎, ○, Δ, and ×, respectively. Evaluated. In addition, in the table, “−” indicates that the measurement items were extremely inferior to other measurement items, and measurement was impossible.
[0127]
In addition, as for the cotton dust, “Yes” is attached only to the dust that has generated an amount of dust that significantly deteriorates the working environment during the sound absorbing material manufacturing process.
[0128]
[Table 2]
[0129]
[Table 3]
[0130]
[Table 4]
[0131]
[Table 5]
[0132]
[Table 6]
[0133]
[Table 7]
[0134]
As shown in the table, each of the cushion materials according to the examples of the present invention has excellent cohesiveness, no generation of cotton dust, high repulsive force, and excellent cushioning properties with little heat sink. It was recognized that
[Brief description of the drawings]
BRIEF DESCRIPTION OF DRAWINGS FIG. 1 is an explanatory view sequentially showing a molding procedure of a cushion material made of a fiber assembly divided into (A), (B), and (C).
FIG. 2 is a side explanatory view (FIG. 2A) and a front explanatory view (FIG. 2B) showing an example in which the cushion material according to the present invention is applied to an automobile seat.
FIG. 3 is a side explanatory view (FIG. 3A) and a front explanatory view (FIG. 3B) showing another example in which the cushion material according to the present invention is applied to an automobile seat.
FIG. 4 is a side explanatory view (FIG. 4A) and a front explanatory view (FIG. 4B) showing still another example in which the cushion material according to the present invention is applied to an automobile seat.
[Explanation of symbols]
11 Laminated body of fiber assembly
12 Upper mold for molding
13 Lower mold for molding
14 Molded product of fiber assembly
21, 31, 41 Car seat
22, 32, 42 Seat cushion
23, 33, 43 Back cushion material
Claims (17)
繊維AがPENを主体として構成され、繊維BがPENを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜180℃低い軟化点を有するPEN/ポリエチレンテレフタレート(PET)共重合体よりなる芯鞘型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有することを特徴とするクッション材。In the cushion material including the fiber aggregate in part or in whole, the fibers constituting the fiber aggregate are high softening point synthetic fiber staple (fiber A) having a fineness of 1.5 to 10000 denier and a fineness of 1.5 to 10,000 denier. And a low-softening-point synthetic fiber staple (fiber B) having a softening point at least 30 ° C. lower than that of the fiber A on the fiber surface as a main constituent fiber, the average appearance of the fiber assembly The density is 0.01 to 0.2 g / cm 3 and the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm. Polyethylene 2,6-naphthalate (PEN) is used for fiber A or fiber B or both fiber A and fiber B. )
PEN / polyethylene terephthalate (PET) co-polymerization, in which fiber A is mainly composed of PEN, fiber B has PEN as a core component, and has a softening point 30 to 180 ° C. lower than the softening point of the core components of fibers A and B A cushioning material, which is a core-sheath type composite fiber made of a coalescence, wherein fiber B is contained in an amount of 5 to 100% by weight based on the total amount of fiber A and fiber B.
繊維AがPENを主体として構成され、繊維BがPENを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜180℃低い軟化点を有するPEN/PET共重合体よりなるサイドバイサイド型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有することを特徴とするクッション材。In the cushion material including the fiber aggregate in part or in whole, the fibers constituting the fiber aggregate are high softening point synthetic fiber staple (fiber A) having a fineness of 1.5 to 10000 denier and a fineness of 1.5 to 10,000 denier. And a low-softening-point synthetic fiber staple (fiber B) having a softening point at least 30 ° C. lower than that of the fiber A on the fiber surface as a main constituent fiber, the average appearance of the fiber assembly The density is 0.01 to 0.2 g / cm 3 and the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm. Polyethylene 2,6-naphthalate (PEN) is used for fiber A or fiber B or both fiber A and fiber B. )
Side-by-side made of PEN / PET copolymer in which fiber A is mainly composed of PEN, fiber B has PEN as a core component, and has a softening point 30 to 180 ° C. lower than the softening point of the core components of fibers A and B A cushioning material characterized in that it is a type composite fiber, and the fiber B is contained in an amount of 5 to 100% by weight based on the total amount of the fiber A and the fiber B.
繊維AがPENを主体として構成され、繊維Bが繊維Aより30〜180℃低い軟化点を有するPEN/PET共重合体から構成された単一成分繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有することを特徴とするクッション材。In the cushion material including the fiber aggregate in part or in whole, the fibers constituting the fiber aggregate are high softening point synthetic fiber staple (fiber A) having a fineness of 1.5 to 10000 denier and a fineness of 1.5 to 10,000 denier. And a low-softening-point synthetic fiber staple (fiber B) having a softening point at least 30 ° C. lower than that of the fiber A on the fiber surface as a main constituent fiber, the average appearance of the fiber assembly The density is 0.01 to 0.2 g / cm 3 and the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm. Polyethylene 2,6-naphthalate (PEN) is used for fiber A or fiber B or both fiber A and fiber B. )
The fiber A is composed of PEN as a main component, the fiber B is a single component fiber composed of a PEN / PET copolymer having a softening point 30 to 180 ° C. lower than the fiber A, and the fiber B is the fiber A and the fiber B Cushioning material characterized by containing 5 to 100 weight% with respect to the total amount.
繊維AがPETを主体として構成され、繊維BがPETを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜160℃低い軟化点を有するPEN/PET共重合体よりなる芯鞘型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有することを特徴とするクッション材。In the cushion material including the fiber aggregate in part or in whole, the fibers constituting the fiber aggregate are high softening point synthetic fiber staple (fiber A) having a fineness of 1.5 to 10000 denier and a fineness of 1.5 to 10,000 denier. And a low-softening-point synthetic fiber staple (fiber B) having a softening point at least 30 ° C. lower than that of the fiber A on the fiber surface as a main constituent fiber, the average appearance of the fiber assembly The density is 0.01 to 0.2 g / cm 3 and the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm. Polyethylene 2,6-naphthalate (PEN) is used for fiber A or fiber B or both fiber A and fiber B. )
A core comprising a PEN / PET copolymer in which the fiber A is mainly composed of PET, the fiber B has PET as a core component, and has a softening point 30 to 160 ° C. lower than the softening point of the core component of the fibers A and B A cushioning material, wherein the cushion material is a sheath type composite fiber, and the fiber B is contained in an amount of 5 to 100% by weight based on the total amount of the fiber A and the fiber B.
繊維AがPETを主体として構成され、繊維BがPETを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜160℃低い軟化点を有するPEN/PET共重合体よりなるサイドバイサイド型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有することを特徴とするクッション材。In the cushion material including the fiber aggregate in part or in whole, the fibers constituting the fiber aggregate are high softening point synthetic fiber staple (fiber A) having a fineness of 1.5 to 10000 denier and a fineness of 1.5 to 10,000 denier. And a low-softening-point synthetic fiber staple (fiber B) having a softening point at least 30 ° C. lower than that of the fiber A on the fiber surface as a main constituent fiber, the average appearance of the fiber assembly The density is 0.01 to 0.2 g / cm 3 and the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm. Polyethylene 2,6-naphthalate (PEN) is used for fiber A or fiber B or both fiber A and fiber B. )
Side-by-side made of PEN / PET copolymer in which fiber A is mainly composed of PET, fiber B has PET as a core component, and has a softening point 30 to 160 ° C. lower than the softening point of the core components of fibers A and B A cushioning material characterized in that it is a type composite fiber, and the fiber B is contained in an amount of 5 to 100% by weight based on the total amount of the fiber A and the fiber B.
繊維AがPETを主体として構成され、繊維Bが繊維Aより30〜160℃低い軟化点を有するPEN/PET共重合体から構成された単一成分繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有することを特徴とするクッション材。In the cushion material including the fiber aggregate in part or in whole, the fibers constituting the fiber aggregate are high softening point synthetic fiber staple (fiber A) having a fineness of 1.5 to 10000 denier and a fineness of 1.5 to 10,000 denier. And a low-softening-point synthetic fiber staple (fiber B) having a softening point at least 30 ° C. lower than that of the fiber A on the fiber surface as a main constituent fiber, the average appearance of the fiber assembly The density is 0.01 to 0.2 g / cm 3 and the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm. Polyethylene 2,6-naphthalate (PEN) is used for fiber A or fiber B or both fiber A and fiber B. )
Fiber A is composed of PET as a main component, Fiber B is a single component fiber composed of a PEN / PET copolymer having a softening point 30 to 160 ° C. lower than Fiber A, and Fiber B is Fiber A and Fiber B Cushioning material characterized by containing 5 to 100 weight% with respect to the total amount.
繊維AがPENを主体として構成され、繊維BがPENを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜180℃低い軟化点を有するPET/ポリエチレンイソフタレート(PEI)共重合体、または、ポリブチレンテレフタレート(PBT)/ポリεカプロラクトン(PCL)共重合体よりなる芯鞘型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有することを特徴とするクッション材。In the cushion material including the fiber aggregate in part or in whole, the fibers constituting the fiber aggregate are high softening point synthetic fiber staple (fiber A) having a fineness of 1.5 to 10000 denier and a fineness of 1.5 to 10,000 denier. And a low-softening-point synthetic fiber staple (fiber B) having a softening point at least 30 ° C. lower than that of the fiber A on the fiber surface as a main constituent fiber, the average appearance of the fiber assembly The density is 0.01 to 0.2 g / cm 3 and the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm. Polyethylene 2,6-naphthalate (PEN) is used for fiber A or fiber B or both fiber A and fiber B. )
A PET / polyethylene isophthalate (PEI) copolymer in which fiber A is mainly composed of PEN, fiber B has PEN as a core component, and has a softening point 30 to 180 ° C. lower than the softening point of the core components of fibers A and B A core-sheath type composite fiber made of a polymer or a polybutylene terephthalate (PBT) / polyε caprolactone (PCL) copolymer, and the fiber B is 5 to 100% by weight based on the total amount of the fiber A and the fiber B A cushioning material characterized by containing.
繊維AがPENを主体として構成され、繊維BがPENを芯成分に持ち且つ繊維Aおよび繊維Bの芯成分の軟化点より30〜180℃低い軟化点を有するPET/PEI共重合体、または、PBT/PCL共重合体よりなるサイドバイサイド型複合繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有することを特徴とするクッション材。In the cushion material including the fiber aggregate in part or in whole, the fibers constituting the fiber aggregate are high softening point synthetic fiber staple (fiber A) having a fineness of 1.5 to 10000 denier and a fineness of 1.5 to 10,000 denier. And a low-softening-point synthetic fiber staple (fiber B) having a softening point at least 30 ° C. lower than that of the fiber A on the fiber surface as a main constituent fiber, the average appearance of the fiber assembly The density is 0.01 to 0.2 g / cm 3 and the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm. Polyethylene 2,6-naphthalate (PEN) is used for fiber A or fiber B or both fiber A and fiber B. )
PET / PEI copolymer in which fiber A is mainly composed of PEN, fiber B has PEN as a core component, and has a softening point 30 to 180 ° C. lower than the softening points of the core components of fibers A and B, or A cushioning material, which is a side-by-side type composite fiber made of a PBT / PCL copolymer, wherein the fiber B is contained in an amount of 5 to 100% by weight based on the total amount of the fiber A and the fiber B.
繊維AがPENを主体として構成され、繊維Bが繊維Aより30〜180℃低い軟化点を有するPET/PEI共重合体、または、PBT/PCL共重合体から構成された単一成分繊維であり、繊維Bが繊維Aおよび繊維Bの合計量に対して5〜100重量%含有することを特徴とするクッション材。In the cushion material including the fiber aggregate in part or in whole, the fibers constituting the fiber aggregate are high softening point synthetic fiber staple (fiber A) having a fineness of 1.5 to 10000 denier and a fineness of 1.5 to 10,000 denier. And a low-softening-point synthetic fiber staple (fiber B) having a softening point at least 30 ° C. lower than that of the fiber A on the fiber surface as a main constituent fiber, the average appearance of the fiber assembly The density is 0.01 to 0.2 g / cm 3 and the average cut length of the constituent fibers is 20 to 100 mm. Polyethylene 2,6-naphthalate (PEN) is used for fiber A or fiber B or both fiber A and fiber B. )
Fiber A is composed of PEN as a main component, and fiber B is a single component fiber composed of a PET / PEI copolymer or PBT / PCL copolymer having a softening point 30 to 180 ° C. lower than that of fiber A. Cushioning material, wherein fiber B is contained in an amount of 5 to 100% by weight based on the total amount of fiber A and fiber B.
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