JP3671250B2 - Diamond grinding wheel and its truing device - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ダイヤモンド研削砥石とダイヤモンド研削砥石のツルーイング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図17(a)はツルーイング前のメタルボンドダイヤモンド研削砥石の外形を示す図、図17(b)はツルーイング後のメタルボンドダイヤモンド研削砥石の外形を示す図、図18はツルーイング前のダイヤモンド研削砥石の砥粒の切れ刃状態を示す模式図である。
【0003】
一般に、研削砥石の回転振れVを抑制し、研削砥石の形状を修正することをツルーイングといい、ボンドを除去して砥粒を突き出させることをドレッシングという。ツルーイング前のダイヤモンド研削砥石3は、図17(a)および図18に示すように、ダイヤモンド砥粒1の切れ刃高さ、つまりダイヤモンド砥粒1の先端部の高さが揃っていない。
【0004】
ところで、従来ダイヤモンド研削砥石のツルーイング法としては、GC砥石(炭化珪素系砥石)を工具とし対象研削砥石を加工する方法、ドレス用砥石を加工する方法、放電作用によりボンドを溶かす方法などがある。これらは、「ビトリファイドダイヤモンド砥石のツルーイングに関する研究」(昭和62年度精密工学会春季大会学術講演論文集)や「電解放電ドレッシングに関する基礎研究」(’90精密工学会春季大会学術講演論文集)で述べられているように、基本的にはボンドを除去することにより、砥粒を脱落させて研削砥石の回転振れを除去する脱落型ツルーイング法である。
【0005】
図19は従来のツルーイング法(脱落型ツルーイング法)によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石の表面状態の模式図である。
【0006】
この従来のツルーイング法では、ツルーイングによりボンド2′が除去され、このボンド2′に支えられていたダイヤモンド砥粒1′が脱落し、余分に突き出ていたダイヤモンド砥粒1′が除去される。しかし、このツルーイング法では、工具である砥粒の硬度が、加工すべきダイヤモンド砥粒1の硬度と比べて低く、ダイヤモンド砥粒1を加工することができない。
【0007】
一方、近年注目されている脆性材料の超精密研削加工においては、ナノメータオーダの形状精度と、表面粗さを目標にしている。この目標を達成するためには、砥粒1個当たりの切り込み深さを臨界切り込み深さ以下とする加工条件で加工しなければならない。ところで、脆性材料を研削すると、クラックを発生させながら、脆性モードで加工されることが知られている。しかし、砥粒の切り込み深さを微小量に制御して加工することにより、脆性材料を金属と同じように、クラックを発生させない延性モードで加工できることが分かっている。延性モードと脆性モードの境界を臨界切り込み深さ(dc値)といい、材料によっても異なるが、0.1μm程度といわれている。このための研削砥石の切れ刃状態は、研削砥石の回転振れをサブミクロンオーダかそれ以下に抑制し、且つ砥粒の切れ刃高さを揃える必要がある。
【0008】
図20は磁気ヘッドの斜視図、図21は図20のS部分の拡大図である。
【0009】
他方、近年磁気ヘッドの高精度化が進んでおり、特に形状精度の高精度化と、加工段差の低減化が要求されている。現在、図20に示す磁気ヘッド4における記録媒体に対向する面である浮上面の仕上げ加工には、ラッピングが用いられている。しかし、ラッピングは圧力転写原理に基づいた加工法であるため、加工圧力の高いエッジ部分が早く加工されやすい。このため、エッジがだれるので、高い形状精度を出すことは困難である。また、ラッピングでは遊離砥粒を使用しているため、図21に示す基板5(ビッカース硬度Hv=1300)と保護膜6(Hv=1000)の硬さに比較して、磁性膜7(Hv=200)は軟らかいので早く加工され、加工段差Aが生じる。これに対して、運動転写原理に基づいた加工法である研削により磁気ヘッド4の浮上面を加工できるならば、原理的にラッピングよりも高い形状精度で加工することが可能であり、原理的には加工段差を0とすることができる。しかし、ラッピングを研削に置き換える場合の問題点は、研削による加工面粗さがラッピングによる加工面粗さよりも悪いことである。
【0010】
したがって、研削により高い形状精度で、且つ良好な加工面粗さで磁気ヘッドを加工するには、ダイヤモンド研削砥石に次のような点が要求される。
【0011】
すなわち、ダイヤモンド砥粒を支持剛性の高いメタルボンドで結合すること、研削砥石の回転振れをサブミクロンオーダに抑制すること、砥粒の切れ刃高さを揃えることである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のツルーイング法は、ツルーイングにより砥粒のボンドを除去し、このボンドにより支えられていた砥粒を脱落させる、いわゆる脱落型ツルーイング法であり、この方法では工具である砥粒の硬度が、加工すべきダイヤモンド砥粒の硬度に比べて低いため、ダイヤモンド砥粒を研削加工できない。したがって、ツルーイングしたダイヤモンド研削砥石の真円度は、研削砥石の外周面のダイヤモンド砥粒の分布精度(研削砥石の加工に関与する面内に、ダイヤモンド砥粒が一様に分散して配置されているか,どうかの指標)と、ダイヤモンド砥粒径に影響され、図7のA,Bから分かるように、研削砥石の砥粒径が大きい場合には、研削砥石の回転振れが大きくなる問題がある。また、砥粒径が数μmと小さい場合においても、研削砥石の回転振れは、せいぜい1μmであり、サブミクロンオーダに回転振れを抑制できない問題がある。
【0013】
前述のごとく、セラミック等の脆性材料の超精密研削加工では、研削砥石の砥粒1個当たりの切り込み深さを臨界切り込み深さ以下の加工条件で加工しなければならない。そのためには、研削砥石の回転振れをサブミクロンオーダか、それ以下に抑制し、且つ砥粒の切れ刃高さを揃える必要がある。ところが、従来のツルーイング法では砥粒の切れ刃高さを揃えることについては配慮されていない。したがって、従来のツルーイング法でツルーイングされた研削砥石では、砥粒1個当たりの切り込み深さを臨界切り込み深さ以下の加工条件で加工し、脆性材料にクラックを発生させないで延性モードで加工するという、脆性材料の超精密研削加工には適用できない問題がある。
【0014】
さらにまた、磁気ヘッドにおける記録媒体に対向する面を研削するには、高い形状精度で、且つラッピングと同程度の加工面粗さで加工する必要がある。そして、磁気ヘッドの浮上面をラッピングと同程度の加工面粗さに研削するには、ダイヤモンド砥粒を支持剛性の高いメタルボンドで結合してダイヤモンド研削砥石を形成し、このダイヤモンド研削砥石の回転振れを抑制し、且つダイヤモンド砥粒の切れ刃高さを揃える必要がある。ところが、従来のツルーイング法では硬いダイヤモンド研削砥石自体を研削し、ダイヤモンド砥粒の切れ刃高さを揃えることについて配慮されていない。したがって、従来のツルーイング法でツルーイングされたダイヤモンド研削砥石では、磁気ヘッドにおける記録媒体に対向する面の研削加工に適用できない問題がある。
【0015】
本発明の第1の目的は、作業面の振れが極めて小さく、且つダイヤモンド砥粒の切れ刃高さを精密に揃えたダイヤモンド研削砥石を提供することにある。
【0016】
また、本発明の第2の目的は、前記ダイヤモンド研削砥石を確実に形成し得るダイヤモンド研削砥石のツルーイング法を的確に実施し得るダイヤモンド研削砥石のツルーイング装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記第1の目的は、多数のダイヤモンド砥粒をボンドで固めて円盤型に形成したダイヤモンド研削砥石において、前記研削砥石の作業面を前記砥粒とボンドとが略同一面となるよう真円状に研削し、且つ前記研削加工したボンドを一様に所定深さドレッシングして前記砥粒を当該ドレッシングしたボンドの表面より突き出させるとともに、この突き出された砥粒の先端部を熱化学的に研磨して平坦且つ平滑に整形したことにより、達成される。
【0018】
また、前記第1の目的は、多数のダイヤモンド砥粒をボンドで固めてカップ型に形成したダイヤモンド研削砥石において、前記研削砥石の作業面を前記砥粒とボンドとが同一面となるよう高精度の平面に研削し、且つ前記研削加工したボンドを一様に所定量ドレッシングして前記砥粒を当該ドレッシングしたボンドの表面より突き出させるとともに、この突き出された砥粒の先端部を熱化学的に研磨して平坦且つ平滑に整形したことにより、達成される。
【0019】
前記第2の目的は、第1のツルーイング装置と、ドレッシング装置と、第2のツルーイング装置とを配備し、前記第1のツルーイング装置を、静圧軸受により支持され且つ多数のダイヤモンド砥粒をボンドで固めたダイヤモンド研削砥石をワークとして支持する主軸と、この主軸の回転駆動源と、前記ワークであるダイヤモンド研削砥石の作業面を前記ダイヤモンド砥粒とボンドとが略同一面となるよう研削する第1のツルーイング工具と、この第1のツルーイング工具の回転駆動源と、前記第1のツルーイング工具と前記ワークであるダイヤモンド研削砥石とを切り込み方向に相対的に送る切り込み手段とを備えて構成し、前記ドレッシング装置を、前記研削したボンドの表面を一様に所定深さドレッシングして前記ダイヤモンド砥粒が当該ドレッシングされたボンドの表面より突き出し可能に構成し、前記第2のツルーイング装置を、静圧軸受により支持され且つ前記ドレッシングされたダイヤモンド研削砥石をワークとして支持する主軸と、この主軸の回転駆動源と、前記ドレッシングされたボンドの表面から突き出された各ダイヤモンド砥粒の先端部を平坦且つ平滑に熱化学的研磨して切れ刃を揃える第2のツルーイング工具と、この第2のツルーイング工具の回転駆動源と、前記第2のツルーイング工具と前記ワークであるダイヤモンド研削砥石とを切り込み方向に相対的に送る切り込み手段とを備えて構成することにより、達成される。
【0020】
また、前記第2の目的は、単一のツルーイング装置に、前記第1のツルーイング工具と第2のツルーイング工具とを選択的に取り付け、単一のツルーイング装置を前記第1のツルーイング装置と第2のツルーイング装置とに兼用したことによっても、達成される。
【0021】
さらに、前記第3の目的は、ワークであるダイヤモンド研削砥石を支持する前記主軸の位置を固定し、前記第1のツルーイング工具とドレッシング装置と第2のツルーイング工具とを、それぞれワークに対する加工位置と退避位置とに移動可能に構成したことによって、より良く達成される。
【0022】
さらにまた、前記第3の目的は、第1のツルーイング工具として、カップ型メタルボンドダイヤモンド砥石を用いたことにより、また第2のツルーイング工具として、カップ型鉄系金属製の定盤を用いたことにより、またさらに前記ドレッシング装置を、前記ダイヤモンド研削砥石との間に所定の間隔をおいて配置された電極と、陽極をワークであるダイヤモンド研削砥石に結び且つ陰極を前記電極に結んだ電源と、前記ダイヤモンド研削砥石の回転駆動源とを備えて構成したことによって、より良く達成される。
【0023】
【作用】
本発明の請求項1記載の発明では、多数のダイヤモンド砥粒をボンドで固めた円盤型のダイヤモンド研削砥石の作業面である外周面を砥粒とボンドとが略同一面となるよう真円状に研削しているので、使用時におけるダイヤモンド研削砥石の回転振れをサブミクロンオーダに抑制することが可能となる。また、その研削加工したボンドを一様に所定深さドレッシングして前記砥粒を当該ドレッシングしたボンドの表面より突き出させるとともに、この突き出された砥粒の先端部を熱化学的に研磨して平坦且つ平滑に整形しているので、ダイヤモンド砥粒の切れ刃高さを精密に揃えることができる。したがって、この請求項1記載のダイヤモンド研削砥石では、脆性材料の超精密研削加工や、磁気ヘッドにおける記録媒体に対向する面の研削仕上げに適用することができる。
【0024】
次に、請求項2記載の発明では、多数のダイヤモンド砥粒をボンドで固めたカップ型のダイヤモンド研削砥石の作業面である端面を前記砥粒とボンドとが同一面となるよう高精度の平面に研削しているので、使用時におけるダイヤモンド研削砥石の作業面の振れをサブミクロンオーダに抑制することができる。また、請求項1記載のダイヤモンド研削砥石と同様、研削加工したボンドを一様に所定深さドレッシングして砥粒を当該ドレッシングしたボンドの表面より突き出させ、さらにボンドの表面より突き出されたダイヤモンド砥粒の先端部を熱化学的に研磨して平坦且つ平滑に整形しているので、ダイヤモンド砥粒の切れ刃高さを揃えることができる。その結果、この請求項2記載のダイヤモンド研削砥石においても、脆性材料の超精密研削加工や、磁気ヘッドにおける記録媒体に対向する面の研削仕上げに適用することができる。
【0025】
請求項3記載の発明では、第1のツルーイング装置と、ドレッシング装置と、第2のツルーイング装置とを配備している。
【0026】
前記第1のツルーイング装置は、静圧軸受により支持された主軸と、この主軸の回転駆動源と、ワークであるダイヤモンド研削砥石の作業面をダイヤモンド砥粒とボンドとが略同一面となるよう研削する第1のツルーイング工具と、この第1のツルーイング工具の回転駆動源と、前記第1のツルーイング工具とワークであるダイヤモンド研削砥石とを切り込み方向に相対的に送る切り込み手段とを備えている。そして、この第1のツルーイング装置の主軸に、ワークであるダイヤモンド研削砥石を取り付け、主軸と第1のツルーイング工具とをそれぞれ独立の回転駆動源により回転させる。ついで、切り込み手段を介してダイヤモンド研削砥石または第1のツルーイング工具を、ダイヤモンド研削砥石の作業面を切り込む方向に微小量ずつ送り込む。これにより、ワークが円盤型のダイヤモンド研削砥石の場合にはその作業面である外周面を、またワークがカップ型のダイヤモンド研削砥石の場合にはその作業面である端面を、それぞれ第1のツルーイング工具により微小量ずつ研削することができる。この第1のツルーイング工具によるダイヤモンド研削砥石の作業面の研削時において、主軸は静圧軸受により強力に支持されていて、切り込み方向の反対方向に逃げないし、ワークであるダイヤモンド研削砥石は主軸およびこれの回転駆動源を通じて直接回転駆動され、第1のツルーイング工具はこれの回転駆動源により直接回転駆動されるので、ダイヤモンド研削砥石と第1のツルーイング工具とが摩擦接触しても、それぞれ決められた方向に高精度で回転するので、第1のツルーイング工具により、ダイヤモンド研削砥石の作業面から突出している部分を確実に研削することができ、ワークが円盤型のダイヤモンド研削砥石の場合には真円状に正確に整形でき、ワークがカップ型のダイヤモンド研削砥石の場合には作業面である端面を高精度の平面に整形することができる。
【0027】
ついで、前記第1のツルーイング装置により整形されたダイヤモンド研削砥石をドレッシング装置に取り付ける。このドレッシング装置により、ボンドの表面を一様に所定深さ除去し、ボンドの表面にダイヤモンド砥粒を突き出させる。
【0028】
次に、前記第2のツルーイング装置は、静圧軸受により支持された主軸と、この主軸の回転駆動源と、ドレッシングされたボンドの表面から突き出されたダイヤモンド砥粒の先端部を平坦且つ平滑に熱化学的研磨する第2のツルーイング工具と、この第2のツルーイング工具の回転駆動源と、前記第2のツルーイング工具とワークであるダイヤモンド研削砥石とを切り込み方向に相対的に送る切り込み手段とを備えている。そこで、この第2のツルーイング装置の主軸に、前記ドレッシング装置でドレッシングされたダイヤモンド研削砥石をワークとして取り付ける。そして、主軸と第2のツルーイング工具とをそれぞれ独立の回転駆動源により回転駆動させる。ついで、切り込み手段を介してダイヤモンド研削砥石または第2のツルーイング工具を、ダイヤモンド研削砥石の作業面を切り込む方向に微小量ずつ送り込む。これにより、ボンドの表面から突き出されたダイヤモンド砥粒のうちの、最も突き出されているダイヤモンド砥粒の先端部から第2のツルーイング工具により徐々に研磨されて行き、各ダイヤモンド砥粒の先端部が平坦且つ平滑に研磨される。また、この第2のツルーイング装置においても、研磨加工時に主軸は静圧軸受により強力に支持されているので、切り込み方向の反対方向に逃げないし、ワークであるダイヤモンド研削砥石は主軸およびこれの回転駆動源により直接回転駆動され、第2のツルーイング工具はこれの回転駆動源により直接回転駆動されるので、ダイヤモンド研削砥石と第2のツルーイング工具とが摩擦接触してもそれぞれ決められた方向に高精度で回転し、第2のツルーイング工具により、ボンドの表面から突き出されたダイヤモンド砥粒の先端部を確実に且つ正確に研磨することができ、これによりダイヤモンド砥粒の切れ刃高さを精密に揃えることができる。
【0029】
したがって、この請求項3記載の発明では、前記本発明に係るダイヤモンド研削砥石のツルーイング法を的確に実施することが可能となる。
【0030】
請求項4記載の発明では、単一のツルーイング装置に、第1のツルーイング工具と第2のツルーイング工具とを選択的に取り付け、単一のツルーイング装置を前記第1のツルーイング装置と第2のツルーイング装置とに兼用するようにしている。
【0031】
これにより、この請求項4記載の発明では、設備費を節減できる外、装置の設置スペースが狭くて済む。
【0032】
請求項5記載の発明では、ワークを支持する主軸の位置を固定し、前記第1のツルーイング工具とドレッシング装置と第2のツルーイング工具とを、それぞれワークに対する加工位置と退避位置とに移動可能に構成している。そして、主軸にワークであるダイヤモンド研削砥石を取り付け、そのダイヤモンド研削砥石の作業面の研削加工時には、第1のツルーイング工具を加工位置に移動させて目的とする研削加工を行ったのち、退避位置に移動させる。次に、ダイヤモンド研削砥石のボンドの表面のツルーイング時には、ツルーイング装置を加工位置に移動させて目的とするツルーイングを行ったのち、退避位置に移動させる。ついで、ボンドの表面から突き出された各ダイヤモンド砥粒の先端部の研磨加工時には第2のツルーイング工具を加工位置に移動させて目的とする研磨加工を行ったのち、退避位置に移動させる。
【0033】
この請求項5記載の発明では、主軸にワークであるダイヤモンド研削砥石を取り付けたままの状態で、ダイヤモンド研削砥石の作業面の研削加工、ボンドの表面のドレッシング、ボンドの表面から突き出された各ダイヤモンド砥粒の先端部の研磨加工を順次に行うようにしているので、ワークの取り付け誤差を無くすことができる結果、極めて高精度に加工することができ、しかも前述の加工を連続的に行うことができる結果、作業能率を向上させることができる。
【0034】
請求項6記載の発明では、第1のツルーイング工具としてカップ型メタルボンドダイヤモンド砥石を用いており、また請求項7記載の発明では、第2のツルーイング工具としてカップ型鉄系金属製の定盤を用いている。
【0035】
これにより、前記請求項6および7記載の発明とも、硬いワークであるダイヤモンド研削砥石を的確にツルーイングすることができる。
【0036】
本発明の請求項8記載の発明では、ドレッシング装置を、ワークであるダイヤモンド研削砥石との間に所定の間隔をおいて配置された電極と、陽極をワークであるダイヤモンド研削砥石に結び且つ陰極を電極に結んだ電源と、前記ダイヤモンド研削砥石の回転駆動源とを備えている。
【0037】
したがって、この請求項8記載の発明では、ボンドとして支持剛性の高いメタルボンドを使用した場合であっても、そのメタルボンドを電気分解させ、ダイヤモンド砥粒の切れ刃状態を崩さずにボンドの表面を一様に除去し、ボンドの表面よりダイヤモンド砥粒の先端部である砥粒の切れ刃を容易に突き出させることができる。
【0038】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
【0039】
図1〜図6は本発明の一実施例を示すもので、図1(a),(b),(c)は本発明のダイヤモンド研削砥石やダイヤモンド研削砥石のツルーイング装置に係るツルーイング法の概念図、図2は本発明ツルーイング装置における第1のツルーイング装置の正面図、図3は図2の中央縦断側面図、図4は同ツルーイング装置における電解ドレッシング装置の概念図、図5は図4のQ部分の拡大図であって、電解ドレッシングの作用説明図、図6は同ツルーイング装置における第2のツルーイング装置の正面図である。
【0040】
これらの図に示す実施例において、ツルーイング装置は、図2〜図6に示すように、第1のツルーイング装置10と、ドレッシング装置と、第2のツルーイング装置21とを配備して構成されている。そして、この実施例ではワークとして、ダイヤモンド砥粒をメタルボンドで固め、円盤型に形成したダイヤモンド研削砥石3を対象としている。
【0041】
前記第1のツルーイング装置10は、送りテーブル11と、工具支持台12と、第1のツルーイング工具13と、これの回転駆動源(図示せず)と、主軸14と、この主軸14を支持している静圧軸受15と、前記主軸14の回転駆動源(図示せず)と、主軸14を介してダイヤモンド研削砥石3を送る切り込み手段(これも図示せず)と、研削液供給手段(これも図示せず)とを備えている。
【0042】
前記送りテーブル11は、ツルーイング時に、工具支持台12を介して第1のツルーイング工具13を図2の矢印方向に移動させるようになっており、その送り速度を符号fで示す。
【0043】
前記第1のツルーイング工具13には、カップ型のダイヤモンド砥石が用いられている。この第1のツルーイング工具13は、主軸14と直交する方向に配置され、工具支持台12上に支持されている。また、第1のツルーイング工具13は回転駆動源により、図2の矢印方向に直接回転駆動されるようになっており、その回転数を符号nで示す。
【0044】
前記主軸14には、フランジ8を介してワークであるダイヤモンド研削砥石3が装着され、このダイヤモンド研削砥石3は図3に示すように、クランプ9により止められている。また、主軸14は静圧軸受15により支持され、さらに回転駆動源により、図2の矢印方向に直接回転駆動されるようになっており、その回転数を符号Nで示す。
【0045】
前記静圧軸受15には、静圧空気軸受または静圧油軸受が用いられている。
【0046】
前記切り込み手段は、ツルーイング中に、主軸14を介してダイヤモンド研削砥石3を図2に矢印で示すように、ワークである円盤型のダイヤモンド研削砥石3の半径方向に微小送りをかけるようになっており、その1回分の切り込み深さを符号dで示す。
【0047】
前記研削液供給手段は、第1のツルーイング工具13とワークであるダイヤモンド研削砥石3間に研削液を供給するように配置されている。
【0048】
前記ドレッシング装置として、この実施例では電解ドレッシング装置16を用いている。この電解ドレッシング装置16は、図4に示すように、電極17と、電源としての直流電源18と、研削液19の供給手段と、ワークであるダイヤモンド研削砥石3の回転駆動源(図示せず)とを備えている。
【0049】
前記電極17は、ワークであるダイヤモンド研削砥石3の外周面との間に、所定の間隔gをおいて配置されている。
【0050】
前記直流電源18は、陽極をダイヤモンド研削砥石3に結び、陰極を電極17に結んでいる。
【0051】
前記研削液19は、ダイヤモンド研削砥石3と電極17間のすき間に供給される。
【0052】
前記回転駆動源は、ドレッシング時に、ダイヤモンド研削砥石3を図4の矢印e方向に回転駆動する。
【0053】
そして、この電解ドレッシング装置16では、直流電源18からダイヤモンド研削砥石3と電極17に通電すると、ダイヤモンド砥粒のメタルボンドが電気分解され、図5に示すように、金属イオン20となって除去されるようになっている。
【0054】
前記第2のツルーイング装置21は、図6に示すように、送りテーブル22と、工具支持台23と、第2のツルーイング工具24と、これの回転駆動源(図示せず)と、主軸25と、この主軸25を支持している静圧軸受(図示せず)と、前記主軸25の回転駆動源(図示せず)と、主軸25を介してダイヤモンド研削砥石3を送る切り込み手段(これも図示せず)とを備えている。
【0055】
前記送りテーブル22は、ツルーイング時に、工具支持台23を介して第2のツルーイング工具24を図6の矢印方向に移動させるようになっており、その送り速度を符号fで示す。
【0056】
前記第2のツルーイング工具24には、鉄系金属である鋳鉄製でカップ型の定盤が用いられている。この第2のツルーイング工具24は、主軸25と直交する方向に配置され、且つ工具支持台23に支持されている。また、前記ツルーイング工具24は回転駆動源により、図6の矢印方向に直接回転駆動されるようになっており、その回転数を符号nで示す。
【0057】
前記主軸25には、ワークとして、前記ドレッシング装置によりドレッシングされたダイヤモンド研削砥石3がフランジ8を介して装着され、クランプ9により止められている。また、主軸25は静圧軸受で支持され、さらに回転駆動源により、図6の矢印方向に直接回転駆動されるようになっており、その回転数を符号Nで示す。
【0058】
前記静圧軸受は、第1のツルーイング装置10の主軸14の静圧軸受15と同様である。
【0059】
前記切り込み手段は、ツルーイング中に、主軸25を介してダイヤモンド研削砥石3を図6に矢印で示すように、ワークであるダイヤモンド研削砥石3の半径方向に微小送りをかけるようになっており、その1回分の切り込み深さを符号dで示す。
【0060】
次に、前記実施例のツルーイング装置の作用に関連して、そのツルーイング法と、その製品であるダイヤモンド研削砥石について説明する。
【0061】
まず、ダイヤモンド砥粒をメタルボンドで固めて円盤型に形成したワークであるダイヤモンド研削砥石3を、ツルーイング装置における図2および図3に示す第1のツルーイング装置10の主軸14にフランジ8を介して装着し、クランプ9により止める。
【0062】
ついで、第1のツルーイング工具13を図2の矢印方向に回転させ、主軸14を介してダイヤモンド研削砥石3を図2の矢印方向に回転させる。また、切り込み手段により主軸14を介してダイヤモンド研削砥石3を、図2の矢印方向に送りをかけ、第1のツルーイング工具13の上面にダイヤモンド研削砥石3の外周面の最も突き出している部分が接触するようにセットする。そして、研削液供給手段により、第1のツルーイング工具13とダイヤモンド研削砥石3間に研削液を供給する。ついで、前記切り込み手段によりダイヤモンド研削砥石3に、前記矢印方向に自動微小送りをかける。さらに、送りテーブル11を図2の矢印方向に微小ずつ移動させる。
【0063】
これにより、ダイヤモンド砥石である第1のツルーイング工具13により、ワークであるダイヤモンド研削砥石3の外周面が研削され、このとき図1(a)に示すように、ダイヤモンド研削砥石3のダイヤモンド砥粒1も研削され、いわゆる加工型ツルーイング法によりダイヤモンド研削砥石3全体が真円状に研削加工される。
【0064】
前記ダイヤモンド研削砥石3の研削時において、主軸14は静圧軸受15により強力に支持されており、ダイヤモンド研削砥石3の切り込み方向の反対方向に逃げない。また、ダイヤモンド研削砥石3は主軸14およびこれの回転駆動源(図示せず)を通じて直接回転駆動され、第1のツルーイング工具13はこれの回転駆動源(図示せず)を通じて直接回転駆動されるので、ダイヤモンド研削砥石3と第1のツルーイング工具13とが摩擦接触しても、それぞれ決められた方向に高精度で回転する。したがって、第1のツルーイング工具13により、ダイヤモンド研削砥石3の外周面上の突き出している部分を確実に研削できる結果、ダイヤモンド研削砥石3を真円状に正確に整形することができる。
【0065】
前述のごとく、加工型ツルーイング法によりダイヤモンド研削砥石3を真円状に研削加工後、第1のツルーイング装置10の各部の駆動を停止させ、加工されたダイヤモンド研削砥石3を主軸14から取り出し、第1のツルーイング装置10の各部を初期の状態に戻す。
【0066】
ついで、前記研削加工されたダイヤモンド研削砥石3を、図4に示す電解ドレッシング装置16に取り付ける。さらに、ワークである前記ダイヤモンド研削砥石3との間に図4に示す所定の間隔gをおいて電極17を配置し、直流電源18の陽極をダイヤモンド研削砥石3に結び、陰極を電極17に結んで通電する。
【0067】
続いて、前記ダイヤモンド研削砥石3と電極17間に研削液19を流し、回転駆動源(図示せず)によりダイヤモンド研削砥石3を図4の矢印e方向に回転させる。
【0068】
これにより、ダイヤモンド研削砥石3のメタルボンド2が電気分解され、図5に示すごとく、金属イオン20となってメタルボンド2の表面から一様に除去される。したがって、この電解ドレッシングにより、ダイヤモンド砥粒1の切れ刃状態を崩さずにメタルボンド2を容易に除去し、図1(b)に示すように、メタルボンド2の表面からダイヤモンド砥粒1の先端部である切れ刃を突き出させることができる。
【0069】
前記ダイヤモンド研削砥石3をドレッシング後、電解ドレッシング装置16の各部の機能を停止させ、電解ドレッシング装置16からダイヤモンド研削砥石3を取り外し、電解ドレッシング装置16を初期状態に戻す。
【0070】
ついで、前記ドレッシングされたダイヤモンド研削砥石3をワークとして、図6に示す第2のツルーイング装置21の主軸25にフランジ8を介して装着し、クランプ9により止める。
【0071】
そして、第2のツルーイング工具24を図6の矢印方向に回転させ、主軸25を介してダイヤモンド研削砥石3を矢印方向に回転させる。また、切り込み手段により主軸25を介してダイヤモンド研削砥石3に図6の矢印方向に送りをかけ、第2のツルーイング工具24の上面にダイヤモンド研削砥石3の外周面が接触するようにセットする。その後は、前記切り込み手段によりダイヤモンド研削砥石3に、前記矢印方向に自動微小送りをかけ、さらに送りテーブル22を図6の矢印方向に微小ずつ移動させる。
【0072】
これにより、鋳鉄製の定盤である第2のツルーイング工具24にワークであるダイヤモンド研削砥石3が接触し、前記第2のツルーイング工具24にダイヤモンド研削砥石3のダイヤモンド砥粒1が擦り合わされ、いわゆる研磨型ツルーイング法によりメタルボンド2の外周面から突き出されている各ダイヤモンド砥粒1の先端部が研磨される。つまり、鋳鉄製の定盤とダイヤモンドとを擦り合わせると、ダイヤモンドの炭素を鉄が吸収するという、鉄とダイヤモンドの化学反応により、各ダイヤモンド砥粒1の先端部が微小量ずつ除去される。
【0073】
この第2のツルーイング装置21では、前述のごとく、鉄とダイヤモンドの化学変化を利用して、各ダイヤモンド砥粒1の先端部を第2のツルーイング工具24により研磨する研磨型ツルーイング法により、図1(c)に示すように、ダイヤモンド砥粒1の切れ刃高さを確実に且つ高精密に揃えることができる。
【0074】
また、前記ダイヤモンド研削砥石3の研磨時において、主軸25は静圧軸受(図示せず)により強力に支持されていて、ダイヤモンド研削砥石3の切り込み方向の反対方向に逃げない。しかも、ダイヤモンド研削砥石3は主軸25およびこれの回転駆動源(図示せず)を通じて直接回転駆動され、第2のツルーイング工具24はこれの回転駆動源(図示せず)により直接回転駆動されるので、ダイヤモンド研削砥石3と第2のツルーイング工具24とが摩擦接触しても、それぞれ決められた方向に高精度で回転する。したがって、第2のツルーイング工具24により、メタルボンド2の外周面より突き出された各ダイヤモンド砥粒1の先端部を確実に研磨することができる。その結果、メタルボンド2の外周面から突き出された各ダイヤモンド砥粒1の切れ刃高さを精密に揃えることが可能となる。
【0075】
前述のごとく、ダイヤモンド研削砥石3のダイヤモンド砥粒1の切れ刃高さを揃えたのち、第2のツルーイング装置21の各部の駆動を停止させ、製品であるダイヤモンド研削砥石3を主軸25から取り外し、第2のツルーイング装置21の各部を初期状態に戻し、ダイヤモンド研削砥石3のツルーイングの1ストロークを終了する。
【0076】
以上のツルーイング工程を経て形成された製品である円盤型のダイヤモンド研削砥石3は、加工型ツルーイング法により真円状に整形されているので、回転振れがサブミクロンオーダに抑制される。また、電解ドレッシング法により、硬いメタルボンド2を使用しても、ダイヤモンド砥粒1の先端部を所定量突き出させることができる。しかも、研磨型ツルーイング法により、前記メタルボンド2から突き出された各ダイヤモンド砥粒1の先端部が研磨され、切れ刃高さが精密に揃えられていて、良好な加工面粗さが得られるように、切れ刃がほぼ台形に整形されている。したがって、この製品であるダイヤモンド研削砥石3を脆性材料の延性モードでの加工や、図20に示す磁気ヘッド4における記録媒体に対向する面の研削仕上げに直ちに適用することが可能となる。
【0077】
次に、図14はカップ型ダイヤモンド研削砥石を対象とするツルーイング法の説明図である。
【0078】
そのカップ型ダイヤモンド研削砥石を本発明のダイヤモンド研削砥石のツルーイング装置に係るツルーイング法によりツルーイングする場合は、ダイヤモンド研削砥石30の作業面である端面31を最初に高精度の平面に研削加工し、次に同端面31のボンドの表面をドレッシングし、ついで同端面31のボンドの表面から突き出された各ダイヤモンド砥粒の先端部を研磨加工する。
【0079】
まず、ワークであるダイヤモンド研削砥石30の端面31を研削加工するには、図2に示す実施例の第1のツルーイング装置10の主軸14を垂直方向に支持したツルーイング装置を使用する。そして、図14に示す実施例ではダイヤモンド研削砥石30を主軸(図示せず)に、ツルーイングすべき端面31を下向きにし、第1のツルーイング工具13の軸心に対して偏心させて取り付ける。また、第1のツルーイング工具13には、ワークであるダイヤモンド研削砥石30のダイヤモンド砥粒径よりも大きい砥粒径のダイヤモンド砥石を使用する。
【0080】
ついで、ダイヤモンド研削砥石30を主軸およびこれの回転駆動源(いずれも図示せず)を介して矢印i方向に回転させ、第1のツルーイング工具13をこれの回転駆動源(図示せず)を介して矢印h方向に回転させながら、第1のツルーイング工具13の上面にダイヤモンド研削砥石30の端面31の最も突き出ている部分を接触させる。なお、第1のツルーイング工具13の周速をダイヤモンド研削砥石30の周速よりも速くする。また、第1のツルーイング工具13の上面にダイヤモンド研削砥石30の端面31を接触させたのちは、ダイヤモンド研削砥石30に自動切り込み送りをかけ、微小量ずつ送り、ダイヤモンド研削砥石30の端面31を高精度の平面に研削する。
【0081】
次に、端面31を高精度の平面に研削したダイヤモンド研削砥石30をドレッシング装置(図示せず)により、ボンドの表面を一様に除去し、ボンドの表面よりダイヤモンド砥粒の先端部を所定量突き出させる。前記ボンドがメタルボンドの場合には、図4に示す電解ドレッシング装置16を使用することにより、メタルボンドの表面を電気分解により一様に、容易に除去することができる。
【0082】
ついで、ドレッシングによりボンドの表面より突き出された各ダイヤモンド砥粒の先端部を研磨加工するには、図6に示す実施例の第2のツルーイング装置21の主軸25を垂直方向に支持したツルーイング装置を使用する。また、第2のツルーイング工具24には、図6に示すごとく、鋳鉄製でカップ型の定盤を使用する。そして、前記主軸にワークであるダイヤモンド研削砥石30を、ツルーイングすべき端面31を下向きにし、第2のツルーイング工具24の軸心に対して偏心させて取り付ける。ついで、ダイヤモンド研削砥石30を主軸およびこれの回転駆動源(いずれも図示せず)を介して回転させ、第2のツルーイング工具24をこれの回転駆動源(図示せず)を介してダイヤモンド研削砥石30の周速よりも早い周速で回転させ、第2のツルーイング工具24の上面に、多数のダイヤモンド砥粒のうちの最も突き出しているダイヤモンド砥粒を接触させたのち、ダイヤモンド研削砥石30に自動切り込み送りをかけ、各ダイヤモンド砥粒の先端部を研磨し、ダイヤモンド砥粒の切れ刃高さを高精度に揃える。
【0083】
以上の工程により、カップ型ダイヤモンド研削砥石30においても、その作業面である端面31を図1(a),(b),(c)に示すように、ツルーイングすることができる。したがって、カップ型ダイヤモンド研削砥石を、その使用時において、作業面である端面の振れがサブミクロンオーダに抑制され、且つ良好な加工面粗さが得られるように、ツルーイングすることが可能となる。
【0084】
続いて、図15は軸付きダイヤモンド研削砥石を対象とするツルーイング法の説明図である。
【0085】
その軸付きダイヤモンド研削砥石のツルーイング法において、図15に示す軸付きダイヤモンド研削砥石32の作業面として外周面33または環状エッジ34をツルーイングする場合は、前述の円盤型ダイヤモンド研削砥石3と同様の工程で行う。また、軸付きダイヤモンド研削砥石32の作業面として端面35をツルーイングする場合は、前述のカップ型ダイヤモンド研削砥石30と同様の工程で行う。これにより、軸付きダイヤモンド研削砥石32においても、その作業面である外周面33、環状エッジ34または端面35を図1(a),(b),(c)に示すように、ツルーイングすることができる。
【0086】
進んで、図16は本発明ツルーイング装置の他の実施例の正面図である。
【0087】
この図16に示す実施例のツルーイング装置は、円盤型ダイヤモンド研削砥石3を対象とするもので、主軸14と、第1のツルーイング工具13と、電解ドレッシング装置16と、第2のツルーイング工具(図示せず)とを配備している。
【0088】
前記主軸14は、図2および図3に示すものと同様、静圧軸受により支持され、且つ独立の回転駆動源により回転駆動されるようになっている。また、この主軸14は位置が固定されている。
【0089】
前記第1のツルーイング工具13は、図2および図3に示すものと同様、工具支持台12に支持され、且つ独立の回転駆動源により回転駆動されるようになっている。前記工具支持台12は、送りテーブル11上に搭載されている。そして、前記第1のツルーイング工具13は、主軸14に支持されたワークであるダイヤモンド研削砥石3に対する加工位置、つまり加工型ツルーイングを行う位置と、退避位置とに移動可能に設置されている。
【0090】
前記電解ドレッシング装置16は、図4に示すものと同様、電極17と、直流電源18と、研削液19の供給手段とを備えている。この電解ドレッシング装置16の前記各部材も、主軸14に支持されたダイヤモンド研削砥石3に対する加工位置、つまり電解ドレッシングを行う位置と、退避位置とに移動可能に設置されている。
【0091】
前記第2のツルーイング工具は、図6に示すものと同様、工具支持台上に支持され、且つ独立の回転駆動源により回転駆動されるようになっている。前記工具支持台は、送りテーブル上に搭載されている。そして、この第2のツルーイング工具も、主軸14に支持されたダイヤモンド研削砥石3に対する加工位置、すなわち研磨型ツルーイングを行う位置と、退避位置とに移動可能に設置されている。
【0092】
前記ツルーイング装置を使用してツルーイングを行う場合は、まず主軸14にワークであるダイヤモンド研削砥石3を取り付け、第1のツルーイング工具13をその工具支持台12および送りテーブル11と一緒に加工位置に移動させ、ダイヤモンド研削砥石3および第1のツルーイング工具13をそれぞれ独立に回転させ、前述したところと同様、ダイヤモンド研削砥石3の作業面である外周面を加工型ツルーイングにより真円状に研削加工する。この加工型ツルーイングを行ったのち、第1のツルーイング工具13を退避位置に移動させる。
【0093】
次に、主軸14にダイヤモンド研削砥石3を取り付けたままの状態で、電解ドレッシング装置16を加工位置に移動させ、電極17をダイヤモンド研削砥石3との間に所定の間隔をおいて配置する。直流電源18の陰極は、既に電極17に結ばれた状態で移動して来るので、直流電源18の陽極をダイヤモンド研削砥石3に結び、主軸14を介してダイヤモンド研削砥石3を回転させながら前述したところと同様、ダイヤモンド研削砥石3のメタルボンドの外周面を一様に電解ドレッシングする。このドレッシング終了後、ダイヤモンド研削砥石3から直流電源18を取り外し、電解ドレッシング装置16を退避位置に移動させる。
【0094】
ついで、主軸14にダイヤモンド研削砥石3を取り付けたままの状態で、第2のツルーイング工具をその工程支持台および送りテーブルと一緒に加工位置に移動させる。
【0095】
続いて、ワークであるダイヤモンド研削砥石3および第2のツルーイング工具をそれぞれ独立に回転させ、前述したところと同様、研磨型ツルーイングを行い、メタルボンドの外周面に突き出された各ダイヤモンド砥粒の先端部を研磨し、切れ刃高さを揃える。この研磨型ツルーイング終了後、第2のツルーイング工具を退避位置に移動させ、ダイヤモンド研削砥石3のツルーイングの1ストロークを終了する。
【0096】
この図16の実施例のツルーイング装置によれば、主軸14にワークであるダイヤモンド研削砥石3を取り付けたままの状態で、加工型ツルーイング、電解ドレッシング、研磨型ツルーイングを順次行うようにしているので、ダイヤモンド研削砥石3の取り付け誤差を無くすことができ、したがってより一層高精度にツルーイングすることができる外、前述の加工を連続的に行うことができるので、作業能率を向上させることが可能となる。
【0097】
なお、この実施例において、主軸を垂直方向に支持することにより、カップ型ダイヤモンド研削砥石のツルーイングを行い得るようにすることができる。また、電解ドレッシング装置16に代えて機械的ドレッシング装置を用いても良い。
【0098】
この実施例の他の構成,作用については、前記図2〜図6,図14に示す実施例と同様である。
【0099】
次に、本発明の具体的な実施例について説明する。
【0100】
実施例1:
図16に示すツルーイング装置を使用し、ワークとして円盤型のダイヤモンド研削砥石3の外周面を研削し、真円状に整形するツルーイングを行った。
ワークとして、メタルボンド2のダイヤモンド研削砥石3を用いた。このダイヤモンド研削砥石3は、直径=124.5mm、厚さ=1.5μmである。
主軸14を静圧軸受としての静圧空気軸受で支持した。この主軸14の回転精度は0.2μmであり、ツルーイング時には主軸14の回転速度をN=1000rpmとした。
第1のツルーイング工具13には、カップ型メタルボンドダイヤモンド砥石を用いた。このダイヤモンド砥石としては、ダイヤモンド砥粒の粒度=200〜400#程度のものが良く、ダイヤモンド砥粒がメタルボンドから十分突き出ていなければならない。もし、ダイヤモンド砥粒の突き出し量が小さい場合には、ドレッシングする必要がある。第1のツルーイング工具13の回転数n=3500rpmとした。
【0101】
この実施例1で使用したツルーイング装置は、主軸14を静圧空気軸受で支持し、第1のツルーイング工具13および主軸14をそれぞれ独立の回転駆動源で回転駆動するようにしているため、高剛性であり、高精度回転する(主軸の回転精度0.2μm、剛性80N/μm)。静圧軸受として静圧油軸受を使用すれば、さらに高剛性とすることができる。
【0102】
前記主軸14に、ワークであるダイヤモンド研削砥石3を、フランジおよびクランプを介して取り付けた。主軸14とダイヤモンド研削砥石3との間には、はめあい公差があるため、一般的にはダイヤモンド研削砥石3に数10μmの回転振れが発生する。主軸14に対するダイヤモンド研削砥石3のセッティングを工夫しても、10μm前後の回転振れが生じる。
【0103】
工具支持台12上に第1のツルーイング工具13を、側面振れ=10μm以内に納まるように取り付けた。そして、主軸14を介してダイヤモンド研削砥石3を回転させ、且つ第1のツルーイング工具13を回転させながら、第1のツルーイング工具13にダイヤモンド研削砥石3を接触させ、送りテーブル11を一方向に移動させ、次の条件でツルーイングを行った。
【0104】
ツルーイング条件
・ワーク メタルボンドダイヤモンド研削砥石
・第1のツルーイング工具 SD200Q125M
・主軸の回転数N 1000rpm
・送りテーブルの送り速度f 10.0mm/min
・1回の切り込み深さd 1.0μm
・研削液 水溶性研削液
・研削液流量 2.0リットル/min
【0105】
以上のようなツルーイング条件でツルーイングを行い、ツルーイング後にダイヤモンド研削砥石3の回転振れを測定した。前記回転振れの測定法は、差動トランス型変位計を用いて、その触針をダイヤモンド研削砥石3の外周面(作業面)に当てて測定し、レコーダに記録した。
【0106】
図7はツルーイングされたダイヤモンド研削砥石の回転振れの測定結果を示すグラフである。
【0107】
この図7において、Aは従来技術であるいわゆる脱落型ツルーイング法でツルーイングした場合を示し、Bは主軸を支持する軸受にボールベアリングを使用した市販のツルーイング装置でツルーイングした場合を示し、Cは前記図16に示すツルーイング装置を使用し、前記実施例1のいわゆる加工型ツルーイング法でツルーイングした場合を示す。
【0108】
なお、図7のAは主軸をボールベアリングで支持した市販のツルーイング装置を用い、ツルーイング工具としてGC砥石を用いた場合である。この従来技術である脱落型ツルーイング法でツルーイングしたダイヤモンド研削砥石の回転振れは、ミクロンオーダであり、しかもダイヤモンド研削砥石の平均砥粒径が20μm以上に大きくなると、ダイヤモンド研削砥石の回転振れが急激に大きくなり、回転振れを抑制しにくい傾向にある。
【0109】
また、図7のBは主軸をボールベアリングで支持した市販のツルーイング装置を用い、ツルーイング工具としてダイヤモンド砥石を用いた場合である。このツルーイング装置は、剛性=3N/μm、回転精度=8μmであった。このツルーイング装置を用いて、加工型ツルーイング法と同様にダイヤモンド研削砥石をツルーイングした。その結果、図7のBから分かるように、ダイヤモンド研削砥石の回転振れを低減することができなかった。
【0110】
これに対して、前記実施例1による加工型ツルーイング法によりダイヤモンド研削砥石をツルーイングした結果、図7のCに示すように、ダイヤモンド研削砥石の平均砥粒径の大小にかかわらず、ダイヤモンド研削砥石の回転振れを0.3μm以下に抑制することができた。
【0111】
図8は本発明に係るツルーイング法により研削されたダイヤモンド研削砥石の外周面の100倍SEM(走査型電子顕微鏡)写真、図9は同2000倍SEM写真である。尚、この図8,9の鮮明な写真は、原出願(平成3年特許願第193714号)に添付した図8,9を参照願います。
【0112】
そのツルーイング法における前記実施例1によりツルーイングされたダイヤモンド研削砥石では、メタルボンドの表面とダイヤモンド砥粒の先端部とが同一面内に存在し、図8および図9に示すように、ダイヤモンド砥粒の脱落痕は見当たらない。
【0113】
実施例2:
前記実施例1でツルーイングしたダイヤモンド研削砥石3のメタルボンド2を、電解ドレッシング法によりドレッシングした。
【0114】
前述したように、ツルーイング後のダイヤモンド研削砥石では、メタルボンドとダイヤモンド砥粒の先端部とが同一面内に存在しているため、このまま研削砥石として使用すると、メタルボンドの表面と被削剤とが接触して正常な研削加工が行われない。このため、メタルボンドの表面からダイヤモンド砥粒の先端部を突き出させるドレッシングが必要である。
【0115】
この実施例2では、ドレッシング法として電解ドレッシング法を用いた。ここでの電解ドレッシング法では、図16に示す電解ドレッシング装置16を使用した。
【0116】
ワークであるダイヤモンド研削砥石3の外周面との間に、間隔g=0.10〜0.15mmをおいて電極17を配置した。直流電源18の陽極をダイヤモンド研削砥石3に結び、陰極を電極17に結んだ。前記ダイヤモンド研削砥石3と電極17間のすき間に研削液19を流し、またダイヤモンド研削砥石3と電極17とに通電し、ダイヤモンド研削砥石3を回転させ、次の電解ドレッシング条件でメタルボンド2をドレッシングした。
【0117】
電解ドレッシング条件
・ワーク メタルボンドダイヤモンド研削砥石
・ワークと電極間の間隔g 0.13mm
・印加電圧 30V
・ワークの回転数 2000rpm
・研削液 水溶性研削液
・研削液流量 6.0リットル/min
・ドレッシング時間 1.0min
【0118】
以上の電解ドレッシング条件でドレッシングを行った結果、メタルボンド2を半径方向の寸法で平均3μmに、表面一様に除去することができ、ダイヤモンド砥粒1の先端部を十分突き出させることができた。
【0119】
実施例3:
電解ドレッシング法によりメタルボンド2の表面を除去し、ダイヤモンド砥粒1を突き出させたのち、ダイヤモンド砥粒1の先端部を図16に示すツルーイング装置を使用して研磨した。
【0120】
前述のごとく、ダイヤモンド研削砥石3のメタルボンド2を除去し、ダイヤモンド砥粒1の先端部を突き出させただけのダイヤモンド研削砥石3は、例えば脆性材料の臨界切り込み深さでの延性モードの研削加工や、磁気ヘッドにおける記録媒体に対向する面をラッピング仕上げと同程度の加工面粗さに研削加工を行う用途には使用できない。これらの用途に使用する場合には、メタルボンド2から突き出されているダイヤモンド砥粒1の先端部を研磨し、ダイヤモンド砥粒1の切れ刃高さを揃える必要がある。
【0121】
そこで、メタルボンド2の表面から突き出されたダイヤモンド砥粒1の先端部を、研磨型ツルーイング法によりツルーイングし、ダイヤモンド砥粒1の切れ刃高さを揃えることとした。第2のツルーイング工具として、カップ型鋳鉄製の定盤を取り付けて用いた。前記ダイヤモンド研削砥石3を主軸14および回転駆動源により回転させ、第2のツルーイング工具を別の回転駆動源により回転させながら、第2のツルーイング工具の上面にダイヤモンド研削砥石3の外周面を接触させた。ついで、ダイヤモンド研削砥石3に微小量の切り込み送りをかけ、送りテーブルを所定の送り速度で送り、次のツルーイング条件でツルーイングを行った。
【0122】
ツルーイング条件
・ワーク メタルボンドダイヤモンド研削砥石
・第2のツルーイング工具 鋳鉄製定盤(FC20)
・第2のツルーイング工具の回転数n 3500rpm
・主軸の回転数N 1000rpm
・送りテーブルの送り速度f 5.0mm/min
・1回の切り込み深さd 0.2μm
【0123】
以上のようなツルーイング条件で、ダイヤモンド研削砥石3のダイヤモンド砥粒1の先端部を研磨型ツルーイング法によりツルーイングしたのち、そのダイヤモンド砥粒1の切れ刃高さの測定を行った。
【0124】
図10は研削砥石の砥粒の切れ刃高さ測定装置の概念図、図11は同測定装置により得られた測定データの評価法の説明図である。
【0125】
ここで、図10に示す砥粒の切れ刃高さ測定装置を使用してダイヤモンド研削砥石3のダイヤモンド砥粒1の切れ刃高さを測定し、図11に示す測定データの評価法に従って処理した。すなわち、ダイヤモンド砥粒1を研磨したのちのダイヤモンド研削砥石3の外周面に、図10に示す砥粒の切れ刃高さ測定装置の触針式変位計26を当て、ダイヤモンド研削砥石3を超低速回転させ、ダイヤモンド研削砥石3の外周面の2次元プロフィールを測定し、レコーダ27に記録した。
【0126】
そして、得られた測定データについて、図11に示すように、基準長さLを取り、この基準長さL内に入っているダイヤモンド砥粒1のうちで最も突き出ているダイヤモンド砥粒の先端部を基準点Pとし、この基準点Pより高さの基準範囲tを取り、この基準範囲t内に入っているダイヤモンド砥粒1の先端部の個数を計数し、ツルーイング精度の評価法とした。
【0127】
その結果、ダイヤモンド砥粒の精度=800のメタルボンドダイヤモンド研削砥石について、従来のツルーイング法として市販のツルーイング装置(主軸の支持にボールベアリング使用、剛性=3N/μm、回転精度=8μm)にGC砥石を取り付けてツルーイングした場合と、本発明に係るツルーイング法に従い前記実施例1,2,3によりツルーイングした場合を前記評価法で評価したところ、基準長さL=1mm、高さの基準範囲t=0.5μmの中に入っているダイヤモンド砥粒の先端部の数、つまり切れ刃の数は従来のツルーイング法によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石では4個、本発明に係るツルーイング法に従い実施例1,2,3によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石3では42個であった。この測定結果から明らかなように、本発明に係るツルーイング法によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石3は、ダイヤモンド砥粒1の切れ刃高さが揃っていることが分かる。
【0128】
図12は本発明に係るツルーイング法でツルーイングされた製品であるダイヤモンド研削砥石の外周面のSEM写真である。尚、この図12の鮮明な写真は、原出願(平成3年特許願第193714号)に添付した図12を参照願います。
【0129】
この図12から、前記実施例3によって、メタルボンド2の表面より突き出されたダイヤモンド砥粒1の先端部を、鋳鉄製の定盤で研磨することにより、ダイヤモンド砥粒1の切れ刃断面が平坦且つ平滑に整形され、且つ多数のダイヤモンド砥粒1の切れ刃高さがきれいに揃えられていることが分かる。
【0130】
実施例4:
本発明に係るツルーイング法によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石3と、従来のツルーイング法によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石を使用して、実際に溝加工を行い、その溝の加工面粗さを測定した。被削材は、アルミナチタンカーバイドである。
【0131】
従来のツルーイング法として、市販のツルーイング装置(主軸の支持にボールベアリング使用、剛性=3N/μm、回転精度=8μm)を使用した。このツルーイング装置に、ツルーイング工具としてGC砥石を取り付けて用いた。本発明に係るツルーイング法としては、前記実施例1,2,3によりツルーイングした。
【0132】
従来のツルーイング法によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石による溝加工、および本発明に係るツルーイング法によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石3による溝加工とも、加工条件は次のとおりである。
【0133】
加工条件
・研削砥石 メタルボンドダイヤモンド研削砥石
・被削材 アルミナチタンカーバイド
・加工機の主軸の回転数 4000rpm
・加工機の送りテーブルの送り速度 100mm/min
・1回の切り込み深さ 2.0μm
【0134】
図13はダイヤモンド研削砥石により研削加工の加工面粗さの実験結果を示すグラフである。この図13に示す実験において、加工面粗さはダイヤモンド研削砥石の外周面で研削された加工面の粗さを測定したものである。この図13中、Aは従来のツルーイング法によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石であって、市販のツルーイング装置(主軸の支持にボールベアリング使用、剛性=3N/μm、回転精度=8μm)にGC砥石を取り付けてツルーイングしたダイヤモンド研削砥石で研削した場合を示す。そして、図13中、Bは本発明に係るツルーイング法による前記実施例1,2,3によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石で研削した場合を示す。
【0135】
この図13から分かるように、本発明に係るツルーイング法によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石で研削したときの加工面粗さは、ダイヤモンド砥粒の平均砥粒径=40μmという粗いダイヤモンド砥粒においても、加工面粗さ=0.2μmRmaxという良好な加工面に研削仕上げすることができた。これに対して、従来のツルーイング法によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石では、ダイヤモンド砥粒の平均砥粒径が20μmを越えると、加工面粗さが悪くなり、平均砥粒径=40μmでは加工面粗さ=2.1μmRmaxとなった。この実験結果より、本発明に係るツルーイング法によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石によれば、加工面粗さを飛躍的に向上させることができる。これは、本発明に係るツルーイング法によりダイヤモンド砥粒の切れ刃高さを揃えた効果である。
【0136】
実施例5:
本発明に係るツルーイング法でツルーイングしたカップ型ダイヤモンド研削砥石を、平面研削盤に工具として取り付け、このダイヤモンド研削砥石により図20に示す磁気ディスク用磁気ヘッドの記録媒体に対向する面である浮上面を加工した。その結果、加工面粗さ0.01μmRmaxに加工することができた。しかも、磁気ヘッド複合材の加工量の差である加工段差をラッピングの場合の0.05μmから0.02μmに低減することができた。このように加工段差を低減することは、磁気ヘッドの磁性媒体と磁気ディスク面との間隔を小さくすることになり、記録密度の向上が図れる。言い換えると、記録密度が同じなら、加工段差が低減できた分だけ、磁気ヘッドの浮上量(基板5と磁気ディスクとの間隔)を増やすことができるので、クラッシュの危険性を少なくすることができる。したがって、磁気ディスク装置の信頼性の向上を図れる。
【0137】
研削で仕上げた磁気ヘッドの浮上面には、一定方向に規則的な10nmオーダの研削痕が形成される。これにより、磁気ヘッドと磁気ディスクが接触しているときの摩擦力が低減し、クラッシュの危険性が少なくなり、磁気ディスク装置の信頼性が向上する。
【0138】
この結果より、従来は磁気ヘッドの仕上げ加工において、ラッピングが行われて来たが、研削加工だけで加工された磁気ヘッドを製作することができることが分かる。
【0139】
また、光ヘッドやガラスを材料とした光学系の仕上げ加工には、現在ラッピングが用いられているが、前述の磁気ヘッドと同じように、研削に置き換えることができる。
【0140】
次に、本発明の他の色々な実施例について列挙する。
【0141】
本発明では、ダイヤモンド砥粒のボンドはメタルボンドに限らず、樹脂系ボンドを使用しても良い。この樹脂系ボンドを使用したときは、電解ドレッシング法に代えて、従来行われていた機械的ドレッシング法により、ダイヤモンド砥粒を突き出させるようにする。
【0142】
また、本発明ではボンドの表面から突き出されたダイヤモンド砥粒の先端部の研磨を鋳鉄製の定盤だけで行う場合に限らず、定盤上にダイヤモンド砥粒を供給して行っても良い。さらには、鋳鉄製の定盤に代えて、他の研磨工具を用いても良い。
【0143】
さらに、本発明では単一のツルーイング装置に、第1のツルーイング工具13と第2のツルーイング工具24とを交換して取り付け、単一のツルーイング装置を第1のツルーイング装置と第2のツルーイング装置とに兼用するようにしても良い。
【0144】
【発明の効果】
以上説明した請求項1記載の発明では、多数のダイヤモンド砥粒をボンドで固めて円盤型に形成したダイヤモンド研削砥石において、前記研削砥石の作業面を前記砥粒とボンドとが同一面となるよう真円状に研削し、且つ前記研削加工したボンドを一様に所定深さドレッシングして前記砥粒を当該ドレッシングしたボンドの表面より突き出させるとともに、この突き出された砥粒の先端部を熱化学的に研磨して平坦且つ平滑に整形しているので、ダイヤモンド砥粒の切れ刃高さを精密に揃えることができる結果、脆性材料の延性モードでの超精密研削加工や、磁気ヘッドにおける記録媒体に対向する面の研削仕上げに適用し得る効果がある。
【0145】
請求項2記載の発明では、多数のダイヤモンド砥粒をボンドで固めてカップ型に形成したダイヤモンド研削砥石において、前記研削砥石の作業面を前記砥粒とボンドとが同一面となるよう高精度の平面に研削し、且つ前記研削加工したボンドを一様に所定深さドレッシングして前記砥粒を当該ドレッシングしたボンドの表面より突き出させるとともに、この突き出された砥粒の先端部を熱化学的に研磨して平坦且つ平滑に整形しているので、この請求項2記載の発明においても、脆性材料の延性モードでの超精密研削加工や、磁気ヘッドにおける記録媒体に対向する面の研削仕上げに適用し得る効果がある。
【0146】
本発明の請求項3記載の発明によれば、第1のツルーイング装置と、ドレッシング装置と、第2のツルーイング装置とを配備し、前記第1のツルーイング装置を、静圧軸受により支持され且つ多数のダイヤモンド砥粒をボンドで固めたダイヤモンド研削砥石をワークとして支持する主軸と、この主軸の回転駆動源と、ワークであるダイヤモンド研削砥石の作業面を前記ダイヤモンド砥粒とボンドとが略同一面となるよう研削する第1のツルーイング工具と、この第1のツルーイング工具の回転駆動源と、前記第1のツルーイング工具とワークであるダイヤモンド研削砥石とを切り込み方向に相対的に送る切り込み手段とを備えて構成し、前記ドレッシング装置を、前記研削したボンドの表面を一様に所定深さ除去してダイヤモンド砥粒を当該ドレッシングされたボンドの表面より突き出し可能に構成し、前記第2のツルーイング装置を、静圧軸受により支持され且つドレッシングされたダイヤモンド研削砥石をワークとして支持する主軸と、この主軸の回転駆動源と、前記ドレッシングされたボンドの表面から突き出された各ダイヤモンド砥粒の先端部を平坦且つ平滑に熱化学的研磨して切れ刃を揃える第2のツルーイング工具と、この第2のツルーイング工具の回転駆動源と、前記第2のツルーイング工具とワークであるダイヤモンド研削砥石とを切り込み方向に相対的に送る切り込み手段とを備えて構成しており、特に第1,第2のツルーイング装置とも主軸を静圧軸受により支持し、且つそれぞれ独立の回転駆動源により回転させるようにしているので、主軸の支持剛性および回転精度とも著しく向上させることができるため、本発明に係るツルーイング法を的確に実施し得る効果がある。
【0147】
請求項4記載の発明によれば、単一のツルーイング装置に、前記第1のツルーイング工具と第2のツルーイング工具とを選択的に取り付け、単一のツルーイング装置を前記第1のツルーイング装置と第2のツルーイング装置とに兼用しているので、設備費を節減できる外、装置の設置スペースが狭くて済む効果がある。
【0148】
請求項5記載の発明によれば、ワークであるダイヤモンド研削砥石を支持する前記主軸の位置を固定し、前記第1のツルーイング工具とドレッシング装置と第2のツルーイング工具とを、それぞれワークに対する加工位置と退避位置とに移動可能に構成しているので、主軸にダイヤモンド研削砥石を取り付けたままの状態でダイヤモンド研削砥石の作業面を研削する加工型ツルーイング、ボンドの表面からダイヤモンド砥粒の先端部を突き出させるドレッシング、ダイヤモンド砥粒の先端部を研磨して切れ刃高さを揃える研磨型ツルーイングを順次行うことができるため、ダイヤモンド研削砥石の取り付け誤差を無くすことができる結果、より一層高精密にツルーイングし得る効果があり、作業能率の向上を図り得る効果もある。
【0149】
請求項6記載の発明では、前記第1のツルーイング工具として、カップ型メタルボンドダイヤモンド砥石を用いており、また請求項7記載の発明では、第2のツルーイング工具として、カップ型鉄系金属製の定盤を用いており、さらに請求項8記載の発明では、前記ドレッシング装置を、前記ダイヤモンド研削砥石との間に所定の間隔をおいて配置された電極と、陽極をワークであるダイヤモンド研削砥石に結び且つ陰極を前記電極に結んだ電源と、前記ダイヤモンド研削砥石の回転駆動源とを備えて構成しているので、それぞれ本発明に係るツルーイング法をより一層良好に実施し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るツルーイング法の一実施例を示すもので、図1(a)はダイヤモンド研削砥石の外周面の加工型ツルーイング工程を示す図、図1(b)はダイヤモンド砥粒のボンドのドレッシング工程を示す図、図1(c)はボンドから突き出されたダイヤモンド砥粒の研磨型ツルーイング工程を示す図である。
【図2】本発明ツルーイング装置における第1のツルーイング装置の正面図である。
【図3】図2の中央縦断側面図である。
【図4】本発明ツルーイング装置における電解ドレッシング装置の概念図である。
【図5】図4のQ部分の拡大図である。
【図6】本発明ツルーイング装置における第2のツルーイング装置の正面図である。
【図7】ツルーイングされたダイヤモンド研削砥石の回転振れの測定結果を示すグラフである。
【図8】本発明に係るツルーイング法における加工型ツルーイング工程でツルーイングされたダイヤモンド研削砥石の外周面の100倍SEM写真である。
【図9】本発明に係るツルーイング法における加工型ツルーイング工程でツルーイングされたダイヤモンド研削砥石の外周面の2000倍SEM写真である。
【図10】研削砥石の砥粒の切れ刃高さの測定装置の概念図である。
【図11】図10の測定装置により得られた測定データの評価法の説明図である。
【図12】本発明に係るツルーイング法でツルーイングされた製品であるダイヤモンド研削砥石の外周面のSEM写真である。
【図13】ダイヤモンド研削砥石により研削加工した加工面粗さの実験結果を示すグラフである。
【図14】カップ型ダイヤモンド研削砥石を対象とした本発明に係るツルーイング法の説明図である。
【図15】軸付きダイヤモンド研削砥石を対象とした本発明に係るツルーイング法の説明図である。
【図16】本発明ツルーイング装置の他の実施例を示す正面図である。
【図17】ダイヤモンド研削砥石のツルーイングの概念を示すもので、図17(a)はツルーイング前のメタルボンドダイヤモンド研削砥石の外形を示す図、図17(b)はツルーイング後のメタルボンドダイヤモンド研削砥石の外形を示す図である。
【図18】ツルーイング前のダイヤモンド研削砥石の砥粒の切れ刃状態を示す図である。
【図19】従来のツルーイング法によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石の表面状態の模式図である。
【図20】磁気ヘッドの斜視図である。
【図21】図20のS部分の拡大図である。
【符号の説明】
1…ダイヤモンド砥粒、2…メタルボンド、3…ダイヤモンド研削砥石、4…磁気ヘッド、8…ダイヤモンド研削砥石取り付け用のフランジ、9…同クランプ、10…ツルーイング装置における第1のツルーイング装置、11…第1のツルーイング装置の送りテーブル、12…同工具支持台、13…同第1のツルーイング工具、14…同主軸、15…主軸の静圧軸受、16…ツルーイング装置における電解ドレッシング装置、17…電解ドレッシング装置の電極、18…直流電源、21…ツルーイング装置の第2のツルーイング装置、22…第2のツルーイング装置の送りテーブル、23…同工具支持台、24…同第2のツルーイング工具、25…同主軸、30…カップ型ダイヤモンド研削砥石、31…同研削砥石の作業面である端面。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a diamond grinding wheel and a truing device for a diamond grinding wheel.
[0002]
[Prior art]
FIG. 17 (a) is a diagram showing the outer shape of a metal bond diamond grinding wheel before truing, FIG. 17 (b) is a diagram showing the outer shape of the metal bond diamond grinding wheel after truing, and FIG. 18 is a diagram of the diamond grinding wheel before truing. It is a schematic diagram which shows the cutting blade state of an abrasive grain.
[0003]
In general, to suppress the rotational runout V of the grinding wheel and to correct the shape of the grinding wheel is called truing, and to remove the bond and project abrasive grains is called dressing. As shown in FIGS. 17A and 18, the diamond grinding
[0004]
By the way, as a conventional truing method of a diamond grinding wheel, there are a method of processing a target grinding wheel using a GC grinding wheel (silicon carbide type grinding stone) as a tool, a method of processing a dressing grinding stone, a method of melting a bond by an electric discharge action, and the like. These are described in "Research on Truing of Vitrified Diamond Grinding Wheel" (Proceedings of Academic Lectures of the Spring Meeting of the Japan Society for Precision Engineering 1987) and "Basic Research on Electrolytic Discharge Dressing" (Proceedings of the Academic Lectures of the Spring Meeting of the 1990 Precision Engineering Society). As described above, this is a drop-out truing method in which the abrasive grains are dropped off by removing the bond to remove the rotational runout of the grinding wheel.
[0005]
FIG. 19 is a schematic view of the surface state of a diamond grinding wheel trued by a conventional truing method (drop-off truing method).
[0006]
In this conventional truing method, the bond 2 'is removed by truing, the diamond abrasive grains 1' supported by the bond 2 'drop off, and the diamond grains 1' protruding excessively are removed. However, in this truing method, the hardness of the abrasive grains as a tool is lower than the hardness of the diamond
[0007]
On the other hand, in ultra-precision grinding of brittle materials, which has been attracting attention in recent years, the goal is to achieve nanometer-order shape accuracy and surface roughness. In order to achieve this target, it is necessary to perform processing under processing conditions in which the cutting depth per abrasive grain is equal to or less than the critical cutting depth. By the way, it is known that when a brittle material is ground, it is processed in a brittle mode while generating cracks. However, it has been found that, by controlling the cutting depth of the abrasive grains to a very small amount, the brittle material can be processed in a ductile mode that does not generate cracks, like a metal. The boundary between the ductile mode and the brittle mode is called a critical cutting depth (dc value), which is said to be about 0.1 μm although it varies depending on the material. For this purpose, the cutting edge state of the grinding wheel needs to suppress the rotational runout of the grinding wheel to the order of submicron or less and make the cutting edge height of the abrasive grains uniform.
[0008]
20 is a perspective view of the magnetic head, and FIG. 21 is an enlarged view of a portion S in FIG.
[0009]
On the other hand, the accuracy of magnetic heads has been increasing in recent years, and in particular, there has been a demand for higher accuracy of shape and reduction of processing steps. Currently, lapping is used for finishing the air bearing surface, which is the surface facing the recording medium, in the
[0010]
Therefore, the following points are required for a diamond grinding wheel in order to process a magnetic head with high shape accuracy and good surface roughness by grinding.
[0011]
That is, diamond abrasive grains are bonded with a metal bond having high support rigidity, rotational runout of the grinding wheel is suppressed to the submicron order, and the cutting edge height of the abrasive grains is made uniform.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
The conventional truing method is a so-called detachable truing method in which abrasive bonds are removed by truing and the abrasive grains supported by the bonds are dropped, and in this method, the hardness of the abrasive grains as a tool is Since the hardness of the diamond abrasive grains to be processed is low, the diamond abrasive grains cannot be ground. Therefore, the roundness of the truing diamond grinding wheel is determined by the distribution accuracy of the diamond abrasive grains on the outer peripheral surface of the grinding wheel (the diamond abrasive grains are uniformly distributed in the plane involved in the grinding wheel processing). As shown in FIGS. 7A and 7B, when the abrasive grain size of the grinding wheel is large, there is a problem that the rotational runout of the grinding wheel becomes large. . Even when the abrasive grain size is as small as several μm, the rotational runout of the grinding wheel is 1 μm at most, and there is a problem that the rotational runout cannot be suppressed on the order of submicrons.
[0013]
As described above, in the ultra-precise grinding of a brittle material such as ceramic, the cutting depth per abrasive grain of the grinding wheel must be processed under the processing conditions equal to or less than the critical cutting depth. For this purpose, it is necessary to suppress the rotational runout of the grinding wheel to the order of submicron or less, and to make the heights of the abrasive grains uniform. However, in the conventional truing method, it is not taken into consideration that the heights of the cutting edges of the abrasive grains are made uniform. Therefore, in a grinding wheel trued by the conventional truing method, the cutting depth per abrasive grain is processed under a processing condition that is equal to or less than the critical cutting depth, and processing is performed in a ductile mode without generating cracks in the brittle material. There is a problem that cannot be applied to ultra-precision grinding of brittle materials.
[0014]
Furthermore, in order to grind the surface of the magnetic head that faces the recording medium, it is necessary to perform processing with high shape accuracy and with a processing surface roughness comparable to that of lapping. In order to grind the air bearing surface of the magnetic head to a surface roughness comparable to lapping, diamond abrasive grains are bonded with a metal bond with high support rigidity to form a diamond grinding wheel, and the rotation of this diamond grinding wheel It is necessary to suppress run-out and to align the cutting edge height of the diamond abrasive grains. However, in the conventional truing method, it is not considered to grind a hard diamond grinding wheel itself so as to align the cutting edge height of diamond abrasive grains. Therefore, the diamond grinding wheel trued by the conventional truing method has a problem that it cannot be applied to the grinding process of the surface facing the recording medium in the magnetic head.
[0015]
A first object of the present invention is to provide a diamond grinding wheel in which the work surface has extremely small runout and the cutting edge height of the diamond abrasive grains is precisely aligned.
[0016]
A second object of the present invention is to provide a truing device for a diamond grinding wheel capable of accurately carrying out a truing method for a diamond grinding wheel capable of reliably forming the diamond grinding wheel.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
The first object is a diamond grinding wheel in which a large number of diamond abrasive grains are hardened with bonds to form a disk shape, and the working surface of the grinding wheel is round so that the abrasive grains and bonds are substantially flush with each other. The bonded bond is uniformly dressed to a predetermined depth to cause the abrasive grains to protrude from the surface of the dressed bond, and the tip of the protruded abrasive grains is thermally polished. This is achieved by flat and smooth shaping.
[0018]
The first object is a diamond grinding wheel in which a large number of diamond abrasive grains are hardened with a bond to form a cup shape, and the working surface of the grinding wheel is highly accurate so that the abrasive grains and the bond are flush with each other. In addition, a predetermined amount of the ground bond is dressed to cause the abrasive grains to protrude from the surface of the dressed bond, and the tip of the protruded abrasive grains is thermochemically treated. This is achieved by polishing and shaping it flat and smooth.
[0019]
The second object is to provide a first truing device, a dressing device, and a second truing device, and the first truing device is supported by a hydrostatic bearing and bonds a large number of diamond abrasive grains. The main shaft for supporting the diamond grinding wheel hardened in
[0020]
Further, the second object is to selectively attach the first truing tool and the second truing tool to a single truing device, and attach the single truing device to the first truing device and the second truing device. This can also be achieved by combining the truing device with this.
[0021]
Further, the third object is to fix the position of the main shaft that supports a diamond grinding wheel as a workpiece, and to set the first truing tool, the dressing device, and the second truing tool to a machining position with respect to the workpiece, respectively. This is better achieved by being configured to be movable to the retracted position.
[0022]
Furthermore, the third object is to use a cup-type metal bond diamond grindstone as the first truing tool and to use a cup-type iron-based metal surface plate as the second truing tool. Further, the dressing device further includes an electrode disposed at a predetermined interval with the diamond grinding wheel, a power source that connects the anode to the diamond grinding wheel as a workpiece and the cathode to the electrode, This is better achieved by comprising the rotational drive source of the diamond grinding wheel.
[0023]
[Action]
According to the first aspect of the present invention, the outer peripheral surface, which is a work surface of a disk-type diamond grinding wheel in which a large number of diamond abrasive grains are hardened with bonds, is formed into a perfect circle so that the abrasive grains and the bonds are substantially flush with each other. Therefore, the rotational runout of the diamond grinding wheel during use can be suppressed to a submicron order. The ground bond is uniformly dressed to a predetermined depth so that the abrasive grains protrude from the surface of the dressed bond, and the tip portion of the protruded abrasive grains is thermochemically polished and flattened. And since it is shaped smoothly, the cutting edge height of diamond abrasive grains can be precisely aligned. Therefore, the diamond grinding wheel according to the first aspect can be applied to ultra-precision grinding of a brittle material and grinding finishing of a surface facing a recording medium in a magnetic head.
[0024]
Next, in the invention according to
[0025]
In invention of
[0026]
The first truing device grinds a main shaft supported by a hydrostatic bearing, a rotational drive source of the main shaft, and a work surface of a diamond grinding wheel as a workpiece so that diamond abrasive grains and bonds are substantially flush with each other. A first truing tool, a rotational drive source for the first truing tool, and a cutting means for relatively sending the first truing tool and a diamond grinding wheel as a workpiece in the cutting direction. And the diamond grinding wheel which is a workpiece | work is attached to the main axis | shaft of this 1st truing apparatus, and a main axis | shaft and a 1st truing tool are each rotated with an independent rotational drive source. Next, the diamond grinding wheel or the first truing tool is fed in small amounts in the direction of cutting the work surface of the diamond grinding wheel via the cutting means. As a result, when the workpiece is a disk-type diamond grinding wheel, the outer peripheral surface, which is the work surface, and when the workpiece is a cup-type diamond grinding wheel, the end surface, which is the work surface, is set to the first truing. It can be ground by a minute amount with a tool. When grinding the work surface of the diamond grinding wheel with the first truing tool, the main shaft is strongly supported by the hydrostatic bearing and does not escape in the direction opposite to the cutting direction. Since the first truing tool is directly rotated by the rotary driving source, even if the diamond grinding wheel and the first truing tool are in frictional contact with each other, each is determined. Because it rotates with high precision in the direction, the part that protrudes from the work surface of the diamond grinding wheel can be reliably ground with the first truing tool. If the workpiece is a disk-type diamond grinding wheel, If the workpiece is a cup-type diamond grinding wheel, the end surface, which is the work surface, is raised. It can be shaped to the plane of the time.
[0027]
Next, the diamond grinding wheel shaped by the first truing device is attached to the dressing device. With this dressing apparatus, the bond surface is uniformly removed to a predetermined depth, and diamond abrasive grains are projected onto the bond surface.
[0028]
Next, the second truing device flattenes and smoothes the main shaft supported by the hydrostatic bearing, the rotational drive source of the main shaft, and the tip of the diamond abrasive grains protruding from the surface of the dressed bond. A second truing tool for thermochemical polishing; a rotational drive source of the second truing tool; and a cutting means for relatively sending the second truing tool and a diamond grinding wheel as a workpiece in a cutting direction. I have. Therefore, the diamond grinding wheel dressed by the dressing device is attached to the main shaft of the second truing device as a workpiece. Then, the main shaft and the second truing tool are rotationally driven by independent rotational driving sources. Next, the diamond grinding wheel or the second truing tool is fed by a minute amount through the cutting means in the direction of cutting the work surface of the diamond grinding wheel. As a result, the diamond abrasive grains protruding from the surface of the bond are gradually polished by the second truing tool from the most protruding diamond abrasive grain tip, and the tip of each diamond abrasive grain is Polished flat and smooth. Also in this second truing device, the main shaft is strongly supported by the hydrostatic bearing at the time of polishing, so it does not escape in the direction opposite to the cutting direction, and the diamond grinding wheel as the work is driven by the main shaft and its rotational drive. Since the second truing tool is directly rotated by the rotation source, and the second truing tool is directly driven by the rotation driving source, even if the diamond grinding wheel and the second truing tool are in frictional contact with each other, high precision is obtained in each determined direction. The tip of diamond abrasive grains protruding from the surface of the bond can be reliably and accurately polished by the second truing tool, and the cutting edge height of the diamond abrasive grains is precisely aligned. be able to.
[0029]
Therefore, in the invention according to the third aspect, the truing method of the diamond grinding tool according to the present invention can be accurately performed.
[0030]
According to a fourth aspect of the present invention, a first truing tool and a second truing tool are selectively attached to a single truing device, and the single truing device is attached to the first truing device and the second truing device. It is also used as a device.
[0031]
As a result, in the invention according to
[0032]
In a fifth aspect of the present invention, the position of the spindle that supports the workpiece is fixed, and the first truing tool, the dressing device, and the second truing tool can be moved to a machining position and a retracted position, respectively. It is composed. Then, a diamond grinding wheel as a workpiece is attached to the spindle, and when grinding the work surface of the diamond grinding wheel, the first truing tool is moved to the machining position and the target grinding is performed, and then the workpiece is moved to the retracted position. Move. Next, during truing of the surface of the bond of the diamond grinding wheel, the truing device is moved to the processing position to perform the desired truing, and then moved to the retreat position. Next, when polishing the tip of each diamond abrasive grain protruding from the surface of the bond, the second truing tool is moved to the processing position to perform the target polishing, and then moved to the retreat position.
[0033]
In the invention according to
[0034]
In the invention described in claim 6, a cup-type metal bond diamond grindstone is used as the first truing tool, and in the invention described in
[0035]
As a result, both the inventions according to
[0036]
In the invention according to
[0037]
Therefore, in the invention according to
[0038]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0039]
1 to 6 show an embodiment of the present invention, and FIGS. 1A, 1B, and 1C show the concept of a truing method according to the diamond grinding wheel of the present invention and the truing apparatus for a diamond grinding wheel. FIG. 2 is a front view of the first truing device in the truing device of the present invention, FIG. 3 is a central longitudinal side view of FIG. 2, FIG. 4 is a conceptual diagram of an electrolytic dressing device in the truing device, and FIG. FIG. 6 is an enlarged view of a Q portion, and is an explanatory view of the action of the electrolytic dressing, and FIG. 6 is a front view of a second truing device in the truing device.
[0040]
In the embodiments shown in these drawings, the truing device is configured by arranging a
[0041]
The
[0042]
The truing table 11 is configured to move the
[0043]
The
[0044]
A
[0045]
As the
[0046]
During the truing, the cutting means applies a minute feed to the
[0047]
The grinding fluid supply means is arranged so as to supply the grinding fluid between the
[0048]
In this embodiment, an
[0049]
The
[0050]
The
[0051]
The grinding
[0052]
The rotational drive source rotationally drives the
[0053]
In the
[0054]
As shown in FIG. 6, the
[0055]
The feed table 22 is configured to move the
[0056]
For the
[0057]
A
[0058]
The hydrostatic bearing is the same as the
[0059]
During the truing, the cutting means applies a minute feed to the
[0060]
Next, in relation to the operation of the truing apparatus of the above embodiment, the truing method and the diamond grinding wheel which is the product will be described.
[0061]
First, a
[0062]
Next, the
[0063]
Thereby, the outer peripheral surface of the
[0064]
During grinding of the
[0065]
As described above, after grinding the
[0066]
Next, the
[0067]
Subsequently, a grinding
[0068]
As a result, the
[0069]
After dressing the
[0070]
Next, the dressed
[0071]
Then, the
[0072]
As a result, the
[0073]
As described above, the
[0074]
Further, when the
[0075]
As described above, after aligning the cutting edge height of the diamond
[0076]
Since the disc-shaped
[0077]
Next, FIG. 14 is an explanatory diagram of the truing method for a cup-type diamond grinding wheel.
[0078]
In the case of truing the cup-type diamond grinding wheel by the truing method according to the truing apparatus for the diamond grinding wheel of the present invention, the
[0079]
First, in order to grind the
[0080]
Next, the
[0081]
Next, the
[0082]
Next, in order to polish the tip portion of each diamond abrasive grain protruding from the surface of the bond by dressing, a truing device that supports the
[0083]
Through the above steps, also in the cup-type
[0084]
Next, FIG. 15 is an explanatory diagram of the truing method for a diamond grinding wheel with a shaft.
[0085]
In the truing method of the diamond grinding wheel with a shaft, when the outer
[0086]
Proceeding, FIG. 16 is a front view of another embodiment of the truing device of the present invention.
[0087]
The truing device of the embodiment shown in FIG. 16 is intended for the disk-type
[0088]
2 and 3, the
[0089]
The
[0090]
The
[0091]
Similar to the one shown in FIG. 6, the second truing tool is supported on a tool support and is rotationally driven by an independent rotational drive source. The tool support is mounted on a feed table. The second truing tool is also installed so as to be movable between a processing position for the
[0092]
When performing truing using the truing device, first, a
[0093]
Next, with the
[0094]
Next, the second truing tool is moved to the machining position together with the process support base and the feed table while the
[0095]
Subsequently, the
[0096]
According to the truing device of the embodiment of FIG. 16, the processing type truing, the electrolytic dressing, and the polishing type truing are sequentially performed in a state where the
[0097]
In this embodiment, it is possible to perform truing of the cup-type diamond grinding wheel by supporting the main shaft in the vertical direction. Further, a mechanical dressing device may be used instead of the
[0098]
Other configurations and operations of this embodiment are the same as those of the embodiment shown in FIGS.
[0099]
Next, specific examples of the present invention will be described.
[0100]
Example 1:
Using the truing apparatus shown in FIG. 16, truing was performed by grinding the outer peripheral surface of a disk-shaped
A
The
As the
[0101]
In the truing device used in the first embodiment, the
[0102]
A
[0103]
The
[0104]
Truing conditions
・ Work Metal bond diamond grinding wheel
・ First truing tool SD200Q125M
・ Spindle speed N 1000rpm
・ Feeding table feed speed f 10.0mm / min
・ One-time cutting depth d 1.0μm
・ Grinding fluid Water-soluble grinding fluid
・ Grinding fluid flow rate 2.0 liters / min
[0105]
Truing was performed under the above truing conditions, and the rotational runout of the
[0106]
FIG. 7 is a graph showing the measurement results of rotational runout of a true diamond grinding wheel.
[0107]
In FIG. 7, A shows the case of truing by the so-called drop-out type truing method which is the prior art, B shows the case of truing with a commercially available truing device using a ball bearing as the bearing supporting the main shaft, and C shows the above FIG. 17 shows a case where the truing apparatus shown in FIG.
[0108]
FIG. 7A shows a case where a commercially available truing apparatus in which the main shaft is supported by a ball bearing is used, and a GC grindstone is used as a truing tool. The rotational run-out of the diamond grinding wheel trued by the conventional truing-out truing method is on the order of microns, and when the average abrasive grain size of the diamond grinding wheel becomes larger than 20 μm, the rotational run-out of the diamond grinding wheel abruptly increases. It tends to be large and it is difficult to suppress rotational runout.
[0109]
FIG. 7B shows a case where a commercially available truing apparatus in which the main shaft is supported by a ball bearing is used, and a diamond grindstone is used as a truing tool. This truing device had rigidity = 3 N / μm and rotational accuracy = 8 μm. Using this truing apparatus, a diamond grinding wheel was trued in the same manner as in the processing type truing method. As a result, as can be seen from FIG. 7B, the rotational runout of the diamond grinding wheel could not be reduced.
[0110]
On the other hand, as a result of truing the diamond grinding wheel by the processing type truing method according to Example 1, as shown in FIG. The rotational runout could be suppressed to 0.3 μm or less.
[0111]
8 is a 100 × SEM (scanning electron microscope) photograph of the outer peripheral surface of a diamond grinding wheel ground by the truing method according to the present invention, and FIG. 9 is a 2000 × SEM photograph. Please refer to Figs. 8 and 9 attached to the original application (Japanese Patent Application No. 193714) for the clear pictures of Figs.
[0112]
In the diamond grinding wheel trued by the truing method according to Example 1 described above, the surface of the metal bond and the tip of the diamond abrasive grains exist in the same plane, and as shown in FIGS. 8 and 9, the diamond abrasive grains There is no missing mark.
[0113]
Example 2:
The
[0114]
As described above, in the diamond grinding wheel after truing, since the metal bond and the tip of the diamond abrasive grain exist in the same plane, when used as it is, the surface of the metal bond and the work material Contact with each other and normal grinding is not performed. For this reason, the dressing which protrudes the front-end | tip part of a diamond abrasive grain from the surface of a metal bond is required.
[0115]
In Example 2, an electrolytic dressing method was used as a dressing method. In the electrolytic dressing method here, an
[0116]
The
[0117]
Electrolytic dressing conditions
・ Work Metal bond diamond grinding wheel
・ Gap between workpiece and electrode g 0.13mm
・ Applied voltage 30V
・ Work speed 2000rpm
・ Grinding fluid Water-soluble grinding fluid
・ Grinding fluid flow rate 6.0 liter / min
・ Dressing time 1.0min
[0118]
As a result of performing dressing under the above electrolytic dressing conditions, the
[0119]
Example 3:
After removing the surface of the
[0120]
As described above, the
[0121]
Therefore, the tip of the diamond
[0122]
Truing conditions
・ Work Metal bond diamond grinding wheel
・ Second truing tool Cast iron surface plate (FC20)
・ Rotation speed of second truing tool n 3500 rpm
・ Spindle speed N 1000rpm
・ Feeding table feed speed f 5.0mm / min
・ One-time cutting depth d 0.2μm
[0123]
Under the above truing conditions, the tip of the diamond
[0124]
FIG. 10 is a conceptual diagram of an apparatus for measuring the cutting edge height of abrasive grains of a grinding wheel, and FIG. 11 is an explanatory diagram of a method for evaluating measurement data obtained by the measuring apparatus.
[0125]
Here, the cutting edge height of the diamond
[0126]
And about the obtained measurement data, as shown in FIG. 11, the reference | standard length L is taken and the front-end | tip part of the diamond abrasive grain which protrudes most among the diamond
[0127]
As a result, with regard to a metal bond diamond grinding wheel with diamond abrasive precision = 800, a GC grinding wheel was added to a commercially available truing device (using a ball bearing to support the spindle, rigidity = 3 N / μm, rotational accuracy = 8 μm) as a conventional truing method. And truing according to the truing method according to the present invention and the cases of truing according to Examples 1, 2, and 3 were evaluated by the evaluation method. The reference length L = 1 mm and the height reference range t = The number of tips of diamond abrasive grains contained in 0.5 μm, that is, the number of cutting edges, is four for diamond grinding wheels trued by the conventional truing method. Examples 1, 2 according to the truing method of the present invention The number of
[0128]
FIG. 12 is an SEM photograph of the outer peripheral surface of a diamond grinding wheel which is a product trued by the truing method according to the present invention. For the clear picture of Fig. 12, please refer to Fig. 12 attached to the original application (Japanese Patent Application No. 193714).
[0129]
From FIG. 12, according to Example 3, the tip of diamond
[0130]
Example 4:
Using the
[0131]
As a conventional truing method, a commercially available truing device (using a ball bearing to support the main shaft, rigidity = 3 N / μm, rotational accuracy = 8 μm) was used. A GC grindstone was attached to the truing apparatus as a truing tool. As the truing method according to the present invention, truing was performed according to Examples 1, 2, and 3.
[0132]
The processing conditions for the grooving with the diamond grinding wheel truing by the conventional truing method and the grooving with the
[0133]
Processing conditions
・ Grinding wheel Metal bond diamond grinding wheel
・ Work material Alumina titanium carbide
・ Processing machine spindle speed 4000rpm
・ Feeding speed of processing machine feed table 100mm / min
・ One-time cutting depth 2.0μm
[0134]
FIG. 13 is a graph showing the experimental results of the surface roughness of grinding using a diamond grinding wheel. In the experiment shown in FIG. 13, the processed surface roughness is obtained by measuring the roughness of the processed surface ground by the outer peripheral surface of the diamond grinding wheel. In FIG. 13, A is a diamond grinding wheel trued by a conventional truing method, and a GC grindstone is attached to a commercially available truing device (a ball bearing is used to support the spindle, rigidity = 3 N / μm, rotational accuracy = 8 μm). This shows the case of grinding with a truing diamond grinding wheel. In FIG. 13, B shows the case of grinding with the diamond grinding wheel trued according to Examples 1, 2, and 3 by the truing method according to the present invention.
[0135]
As can be seen from FIG. 13, the processed surface roughness when grinding with a diamond grinding wheel trued by the truing method according to the present invention is the same even with a rough diamond abrasive grain having an average abrasive grain diameter of 40 μm. It was possible to grind finish to a good processed surface with surface roughness = 0.2 μm Rmax. On the other hand, in the diamond grinding wheel trued by the conventional truing method, when the average abrasive grain size of the diamond abrasive grains exceeds 20 μm, the machined surface roughness deteriorates, and when the average abrasive grain size = 40 μm, the machined surface roughness. = 2.1 μm Rmax. From this experimental result, according to the diamond grinding wheel trued by the truing method according to the present invention, the processed surface roughness can be remarkably improved. This is the effect of aligning the cutting edge height of the diamond abrasive grains by the truing method according to the present invention.
[0136]
Example 5:
A cup-type diamond grinding wheel trued by the truing method according to the present invention is attached as a tool to a surface grinder, and the air bearing surface which is a surface facing the recording medium of the magnetic head for a magnetic disk shown in FIG. processed. As a result, it was possible to process to a processed surface roughness of 0.01 μm Rmax. Moreover, the processing step, which is the difference in processing amount of the magnetic head composite material, can be reduced from 0.05 μm in the case of lapping to 0.02 μm. Reducing the machining step in this way reduces the distance between the magnetic medium of the magnetic head and the magnetic disk surface, thereby improving the recording density. In other words, if the recording density is the same, the flying height of the magnetic head (the distance between the
[0137]
On the air bearing surface of the magnetic head finished by grinding, regular 10 nm-order grinding marks are formed in a certain direction. As a result, the frictional force when the magnetic head and the magnetic disk are in contact with each other is reduced, the risk of crash is reduced, and the reliability of the magnetic disk device is improved.
[0138]
From this result, it is understood that lapping has been conventionally performed in the finishing process of the magnetic head, but a magnetic head processed only by grinding can be manufactured.
[0139]
Further, lapping is currently used for finishing an optical system using an optical head or glass as a material, but it can be replaced with grinding in the same manner as the magnetic head described above.
[0140]
Next, various other embodiments of the present invention will be listed.
[0141]
In the present invention, the bond of diamond abrasive grains is not limited to a metal bond, and a resin-based bond may be used. When this resin-based bond is used, diamond abrasive grains are projected by a conventional mechanical dressing method instead of the electrolytic dressing method.
[0142]
In the present invention, the polishing of the tip of the diamond abrasive grains protruding from the surface of the bond is not limited to the case of performing only with a cast iron surface plate, and the diamond abrasive particles may be supplied onto the surface plate. Further, other polishing tools may be used instead of the cast iron surface plate.
[0143]
Furthermore, in the present invention, the
[0144]
【The invention's effect】
In the invention described in
[0145]
In a second aspect of the present invention, in a diamond grinding wheel in which a large number of diamond abrasive grains are hardened with a bond to form a cup shape, the working surface of the grinding wheel is highly accurate so that the abrasive grains and the bond are flush with each other. The ground bond is ground to a flat surface and dressed uniformly to a predetermined depth to cause the abrasive grains to protrude from the surface of the dressed bond, and the tip of the protruded abrasive grains is thermochemically Since it is flattened and smoothed by polishing, the invention according to
[0146]
According to the third aspect of the present invention, a first truing device, a dressing device, and a second truing device are provided, and the first truing device is supported by a hydrostatic bearing and a large number of them. A main shaft that supports a diamond grinding wheel in which diamond abrasive grains are hardened with a bond as a workpiece, a rotational drive source of the main spindle, and a work surface of the diamond grinding wheel that is a workpiece, the diamond abrasive grains and the bond being substantially the same plane A first truing tool for grinding so as to have a rotational drive source of the first truing tool, and a cutting means for relatively sending the first truing tool and a diamond grinding wheel as a workpiece in a cutting direction. The dressing apparatus is configured to remove diamond abrasive grains by uniformly removing the ground surface of the ground bond to a predetermined depth. The second truing apparatus is configured to protrude from the surface of the bonded bond, and the second truing device is supported by a hydrostatic bearing and supports a dressed diamond grinding wheel as a workpiece, and a rotational drive source of the spindle. A second truing tool that aligns cutting edges by thermochemically polishing the tip of each diamond abrasive grain protruding from the surface of the dressed bond flatly and smoothly, and a rotational drive source of the second truing tool And a cutting means for relatively sending the second truing tool and the diamond grinding wheel as the workpiece in the cutting direction. In particular, both the first and second truing devices have a hydrostatic bearing as the main shaft. Are supported by each other and are rotated by independent rotational drive sources. Since it is possible to both rotational accuracy greatly improved, the effect of the truing method according to the present invention may be performed accurately.
[0147]
According to a fourth aspect of the present invention, the first truing tool and the second truing tool are selectively attached to a single truing device, and the single truing device is attached to the first truing device and the first truing device. Since it is also used as the truing device of No. 2, it is possible to reduce the equipment cost and to reduce the installation space of the device.
[0148]
According to invention of
[0149]
In the invention described in claim 6, a cup-type metal bond diamond grindstone is used as the first truing tool, and in the invention described in
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows one embodiment of a truing method according to the present invention, FIG. 1 (a) is a diagram showing a machining truing process of the outer peripheral surface of a diamond grinding wheel, and FIG. 1 (b) is a diagram of diamond abrasive grains. The figure which shows the dressing process of a bond, FIG.1 (c) is a figure which shows the grinding | polishing type | mold truing process of the diamond abrasive grain protruded from the bond.
FIG. 2 is a front view of a first truing device in the truing device of the present invention.
FIG. 3 is a side view of the central longitudinal section of FIG. 2;
FIG. 4 is a conceptual diagram of an electrolytic dressing device in the truing device of the present invention.
FIG. 5 is an enlarged view of a portion Q in FIG. 4;
FIG. 6 is a front view of a second truing device in the truing device of the present invention.
FIG. 7 is a graph showing measurement results of rotational runout of a truing diamond grinding wheel.
FIG. 8 is a 100 times SEM photograph of the outer peripheral surface of a diamond grinding wheel trued in a machining truing process in the truing method according to the present invention.
FIG. 9 is a 2000 times SEM photograph of the outer peripheral surface of a diamond grinding wheel trued in a machining truing process in the truing method according to the present invention.
FIG. 10 is a conceptual diagram of an apparatus for measuring the cutting edge height of abrasive grains of a grinding wheel.
11 is an explanatory diagram of an evaluation method for measurement data obtained by the measurement apparatus of FIG.
FIG. 12 is an SEM photograph of the outer peripheral surface of a diamond grinding wheel which is a product trued by the truing method according to the present invention.
FIG. 13 is a graph showing experimental results of roughness of a processed surface ground by a diamond grinding wheel.
FIG. 14 is an explanatory diagram of a truing method according to the present invention for a cup-type diamond grinding wheel.
FIG. 15 is an explanatory diagram of a truing method according to the present invention for a diamond grinding wheel with a shaft.
FIG. 16 is a front view showing another embodiment of the truing device of the present invention.
17A and 17B show the concept of truing of a diamond grinding wheel, FIG. 17A is a diagram showing the outer shape of a metal bond diamond grinding wheel before truing, and FIG. 17B is a metal bond diamond grinding wheel after truing. FIG.
FIG. 18 is a diagram showing a state of cutting edges of abrasive grains of a diamond grinding wheel before truing.
FIG. 19 is a schematic view of the surface state of a diamond grinding wheel trued by a conventional truing method.
FIG. 20 is a perspective view of a magnetic head.
FIG. 21 is an enlarged view of a portion S in FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (8)
前記第1のツルーイング装置を、静圧軸受により支持され且つ多数のダイヤモンド砥粒をボンドで固めたダイヤモンド研削砥石をワークとして支持する主軸と、この主軸の回転駆動源と、前記ワークであるダイヤモンド研削砥石の作業面を前記ダイヤモンド砥粒とボンドとが略同一面となるよう研削する第1のツルーイング工具と、この第1のツルーイング工具の回転駆動源と、前記第1のツルーイング工具と前記ワークであるダイヤモンド研削砥石とを切り込み方向に相対的に送る切り込み手段とを備えて構成し、
前記ドレッシング装置を、前記研削したボンドの表面を一様に所定深さドレッシングして前記ダイヤモンド砥粒が当該ドレッシングされたボンドの表面より突き出し可能に構成し、
前記第2のツルーイング装置を、静圧軸受により支持され且つ前記ドレッシングされたダイヤモンド研削砥石をワークとして支持する主軸と、この主軸の回転駆動源と、前記ドレッシングされたボンドの表面から突き出された各ダイヤモンド砥粒の先端部を平坦且つ平滑に熱化学的研磨して切れ刃を揃える第2のツルーイング工具と、この第2のツルーイング工具の回転駆動源と、前記第2のツルーイング工具と前記ワークであるダイヤモンド研削砥石とを切り込み方向に相対的に送る切り込み手段とを備えて構成したことを特徴とするダイヤモンド研削砥石のツルーイング装置。A first truing device, a dressing device, and a second truing device;
The first truing device is supported by a hydrostatic bearing and supports a diamond grinding wheel in which a large number of diamond abrasive grains are hardened with a bond as a workpiece, a rotational drive source of the spindle, and diamond grinding as the workpiece. A first truing tool for grinding the work surface of the grindstone so that the diamond abrasive grains and the bond are substantially flush with each other, a rotational drive source of the first truing tool, the first truing tool, and the workpiece It comprises a cutting means for sending a diamond grinding wheel relative to the cutting direction,
The dressing device is configured such that the surface of the ground bond is uniformly dressed to a predetermined depth so that the diamond abrasive grains can protrude from the surface of the dressed bond,
The second truing device is supported by a hydrostatic bearing and supports the dressed diamond grinding wheel as a work, a rotational drive source of the main shaft, and each of the surface of the dressed bond. A second truing tool that thermochemically polishes the tip of diamond abrasive grains flatly and smoothly to align the cutting edges, a rotational drive source of the second truing tool, the second truing tool, and the workpiece A truing device for a diamond grinding wheel characterized by comprising cutting means for relatively sending a diamond grinding wheel in the cutting direction.
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