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JP3670156B2 - 監視光信号を伝送するための方法、装置及びシステム - Google Patents

監視光信号を伝送するための方法、装置及びシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は監視光信号を伝送するための方法、装置及びシステムに関する。
【0002】
近年、マルチメディアネットワークの進展に伴い情報需要は飛躍的に増大し、情報容量が集約される基幹系光伝送システムにおいては、更なる大容量化及び柔軟なネットワーク形成が求められている。波長分割多重(WDM)は、現状ではこのようなシステム需に対応する最も有効な手法であり、現在北米を中心に商用化が活発に進められている。WDMが適用されるシステムを監視する方法は、システムを運用する上で不可欠な機能である。本発明は、このようにWDMが適用されるシステムに適した監視のための方法等を提供するものである。
【0003】
【従来の技術】
近年、低損失(例えば0.2dB/km)な石英系の光ファイバの製造技術及び使用技術が確立され、光ファイバを伝送路とする光通信システムが実用化されている。また、光ファイバにおける損失を補償して長距離の伝送を可能にするために、光信号又は信号光を増幅するための光増幅器が実用に供されている。
【0004】
従来知られているのは、増幅されるべき信号光が供給される光増幅媒体と、光増幅媒体が信号光の波長を含む利得帯域を提供するように光増幅媒体をポンピング(励起)するポンピングユニットとから構成される光増幅器である。
【0005】
例えば、石英系ファイバで損失が最も小さい波長1.55μm帯の信号光を増幅するために、エルビウムドープファイバ増幅器(EDFA)が開発されている。EDFAは、光増幅媒体としてのエルビウムドープファイバ(EDF)と、予め定められた波長を有するポンプ光をEDFに供給するためのポンプ光源とを備えている。0.98μm帯或いは1.48μm帯の波長を有するポンプ光を用いることによって、波長1.55μmを含む利得帯域が得られる。
【0006】
また、半導体チップを光増幅媒体として用いる光増幅器も知られている。この場合、半導体チップに電流を注入することによってポンピングが行われる。
【0007】
光ファイバによる伝送容量を増大させるための技術として、波長分割多重(WDM)がある。WDMが適用されるシステムにおいては、異なる波長を有する複数の光キャリアが用いられる。各光キャリアを独立に変調することによって得られた複数の光信号が光マルチプレクサにより波長分割多重され、その結果得られた主信号光(WDM信号光)が光ファイバ伝送路に送出される。受信端では、受けた主信号光が光デマルチプレクサによって個々の光信号に分離され、各光信号に基づいて伝送データ(主信号)が再生される。従って、WDMを適用することによって、多重数に応じて1本の光ファイバによる伝送容量を増大させることができる。
【0008】
WDM及び光増幅器を組み合わせてシステムを構築する場合、利得偏差或いは利得傾斜で代表される光増幅器の利得の波長特性によって伝送距離が制限される。例えば、典型的なEDFAにおいては、波長1.55μmの近傍で利得偏差が生じる。カスケード接続された複数のEDFAについて利得偏差が累積すると、利得が小さい帯域に含まれるチャネルの光SNR(信号対雑音比)が悪くなる。従って、高品質な伝送を可能にするためには、光増幅器の利得の波長特性は平坦であることが望ましい。
【0009】
一方、WDMにおけるチャネル数を増大するためには、光増幅器の利得帯域(利得が生じる帯域)の広帯域化が有効である。広帯域化を目的として、2つの光増幅器を並列に設け、短波長側の帯域については一方の光増幅器により増幅を行い、長波長側の帯域については他方の光増幅器により増幅を行うように構成された装置が提案されている。
【0010】
何れにしても、1つの光増幅器又は並列に接続された2つの光増幅器は光中継器内に設けられ、そのように構成された光中継器が光ファイバ伝送路に沿って複数用いられる。
【0011】
光中継器その他のシステム構成要素に関して監視制御を行うために、監視光信号が伝送される。例えば、WDMにおける運用されているチャネル数に関する情報を提供するための監視光信号が送信端から各光中継器に伝送され、各光中継器においては、1チャネル当たりの出力レベルを一定に維持するためのALC(自動出力レベル制御)における参照レベルの設定が、伝送された監視光信号に従って行われる。監視光信号を伝送するための従来の方法のいくつかを図1乃至図3により説明する。
【0012】
図1は、監視光信号を伝送するための従来のシステムのブロック図である。このシステムは、送信端としての第1の端局装置2と、受信端としての第2の端局装置4と、端局装置2及び4間に敷設された光ファイバ伝送路6と、光ファイバ伝送路6に沿って設けられた複数の光中継器8とを備えている。
【0013】
端局装置2は、1チャネルの光信号或いは異なる波長の複数の光信号を波長分割多重して得られたWDM信号光を主信号光として出力する光送信機(TX)10と、監視光信号を出力する光監視回路(OSC)12とを備えている。このシステムにWDMが適用されることを前提として、光送信機10は、1.53乃至1.56μmの範囲で定義される従来波長帯(「1.55μm帯」或いは「Cバンド:Conventional Band」と称される)において波長分割多重された主信号光を出力するものとする。光送信機10から出力された主信号光と光監視回路12から出力された監視光信号は、波長カプラ14により多重化され、これらは光ファイバ伝送路6に供給される。
【0014】
各光中継器8は、主信号光を増幅する光増幅器16を含む。光ファイバ伝送路6により送られてきた主信号光及び監視光信号は波長カプラ18により分けられ、主信号光は光増幅器16に供給され、監視光信号は光監視回路20に供給される。光監視回路20は、供給された監視光信号に基づき電気信号としての監視信号を再生し、その監視信号に基づく処理を行うと共に監視信号を更新する。更新された監視信号は監視光信号に変換され、波長カプラ22において、光増幅器16により増幅された主信号光と多重化され再び光ファイバ伝送路6に送出される。光監視回路20における監視信号に基づく処理は、例えば、監視信号に基づき光増幅器16におけるALCの参照レベルを設定すること或いは光増幅器16の利得のモニタリング値に基づき監視信号を更新することである。
【0015】
第2の端局装置4は、光ファイバ伝送路6からの主信号光及び監視光信号を分離する波長カプラ24と、波長カプラ24からの主信号光を受ける光受信機(RX)26と、波長カプラ24からの監視光信号を受ける監視回路28とを含む。
【0016】
このように、図1に示されるシステムでは、各光中継器8において、光監視回路20が光増幅器16と並列に設けられているので、監視光信号は順次必要に応じて更新されて下流側に伝送されていく。
【0017】
図2は、広帯域化を目的として図1に示される従来技術より提案され得るシステムのブロック図である。ここでは、光送信機10は、Cバンドで波長分割多重された第1の主信号光と、1.57乃至1.60μmの範囲で定義される長波長帯(「1.58μm帯」或いは「Lバンド:Long Wavelength Band」と称される)で波長分割多重された第2の主信号光とを出力するものとする。光送信機10から出力された第1及び第2の主信号光並びに光監視回路12から出力された監視光信号は、波長カプラ14により多重化されて光ファイバ伝送路6に送出される。
【0018】
各光中継器8は、並列に設けられた第1の主信号光のための光増幅器16(#1)と第2の主信号光のための光増幅器16(#2)とを含む。光増幅器16(#1及び#2)を並列に接続するために、第1及び第2の主信号光を分けてそれぞれ光増幅器16(#1及び#2)に供給するための光デマルチプレクサ30と、光増幅器16(#1及び#2)によりそれぞれ増幅された第1及び第2の主信号光を再び多重化するための光マルチプレクサ32とが用いられている。波長カプラ18及び22はそれぞれ光デマルチプレクサ30及び光マルチプレクサ32の外側に設けられており、それにより光監視回路20における監視光信号の処理が行われるようになっている。
【0019】
図3は、広帯域化を目的として図1に示される従来技術より提案され得る他のシステムのブロック図である。ここでは、光送信機10は、図2に示されるシステムにおけるのと同様に、Cバンドの第1の主信号光とLバンドの第2の主信号光とを出力する。また、光監視回路12は、Cバンド及びLバンドにそれぞれ関連する第1及び第2の監視光信号を出力するものとする。
【0020】
各光中継器8が光増幅器16(#1及び#2)、光デマルチプレクサ30及び光マルチプレクサ32を含む点は図2に示されるシステムにおけるのと同様である。ここでは、第1の監視光信号のための光監視回路20(#1)が光増幅器16(#1)に並列に接続され、第2の監視光信号のための光監視回路20(#2)が光増幅器16(#2)に並列に接続される。そのために、光増幅器16(#1)及び光監視回路20(#1)のための波長カプラ18(#1)及び22(#1)が光増幅器16(#1)を挟むように設けられており、光増幅器16(#2)及び光監視回路20(#2)のための波長カプラ18(#2)及び22(#2)が光増幅器16(#2)を挟むように設けられている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、光増幅器は固有の雑音特性及び利得効率(利得変換効率:ポンピングエネルギーに対する出力光パワーの比率)を有している。光増幅器の雑音特性及び利得効率は、その光増幅器が適用される帯域によって実質的に決定される。例えば、CバンドのためのEDFAはLバンドのためのEDFAよりも良好な雑音特性及び利得効率を有している。
【0022】
図2に示されるシステムにおいては、各光中継器8で監視光信号を分岐するための波長カプラ18の損失が光増幅器16(#1及び#2)に一律に与えられるので、光増幅器16(#1又は#2)の雑音特性及び利得効率が不必要に劣化する可能性がある。同じく図3に示されるシステムにおいても、波長カプラ18(#1及び#2)による実質的に同じ損失が光増幅器16(#1及び#2)にそれぞれ与えられるので、光増幅器16(#1又は#2)の雑音特性及び利得効率が不必要に劣化する可能性がある。一般的に、光増幅器の雑音特性及び利得効率が劣化すると、主信号の伝送品質が劣化する。
【0023】
よって、本発明の目的は、主信号の伝送品質を大きく劣化させること無しに監視光信号を伝送するための方法、装置及びシステムを提供することにある。本発明の他の目的は以下の説明から明らかになる。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面によると、監視光信号を伝送するための方法が提供される。雑音特性及び利得効率を決定する第1の帯域(例えばCバンド)のための第1の光増幅器が提供される。雑音特性及び利得効率を決定する第2の帯域(例えばLバンド)のための第2の光増幅器が提供される。第1及び第2の光増幅器の中で雑音特性及び利得効率の少なくとも一方がより良好な方の光増幅器に関連して監視光信号が処理される。
【0025】
この方法によると、雑音特性及び利得効率の少なくとも一方がより良好な方の光増幅器に関連して監視光信号が処理されるので、第1及び第2の光増幅器の雑音特性及び利得効率が不必要に劣化することが防止され、本発明の目的の1つが達成される。
【0026】
第1及び第2の光増幅器の各々は、例えば、希土類元素がドープされたドープファイバと、ポンプ光をドープファイバに供給するポンプ光源とを含む。ドープファイバとしてEr(エルビーム)がドープされたEDFが用いられている場合、第2の光増幅器のEDFの長さを第1の光増幅器のEDFの長さよりも長くすることができる。この場合、後で詳しく説明するように、第1の光増幅器の雑音特性及び利得効率は第2の光増幅器の雑音特性及び利得効率よりも良好になるので、監視光信号は第1の光増幅器に関連して処理され得る。
【0027】
本発明の第2の側面によると、監視光信号を伝送するための装置が提供される。この装置は、光デマルチプレクサと、光マルチプレクサと、第1及び第2の光増幅器と、第1及び第2の波長カプラと、監視回路とを備えている。光デマルチプレクサは、入力ポート並びに第1及び第2の出力ポートを有する。入力ポート及び第1の出力ポート間は第1の帯域により結合される。入力ポート及び第2の出力ポート間は第2の帯域により結合される。光マルチプレクサは第1及び第2の入力ポート並びに出力ポートを有している。第1の入力ポート及び出力ポート間は第1の帯域により結合され、第2の入力ポート及び出力ポート間は第2の帯域により結合される。第1の光増幅器は第1の帯域のためのものであり、光デマルチプレクサの第1の出力ポート及び光マルチプレクサの第1の入力ポート間に設けられる。第2の光増幅器は第2の帯域のものであり、光デマルチプレクサの第2の出力ポート及び光マルチプレクサの第2の入力ポートの間に設けられる。第1の波長カプラは、光デマルチプレクサの第1の出力ポートと第1の光増幅器との間に設けられ、第1の出力ポートから出力された監視光信号を分岐する。監視回路は第1の波長カプラにより分岐された監視光信号を受ける。第2の波長カプラは、第1の光増幅器及び光マルチプレクサの第1の入力ポートの間に設けられ、監視回路から出力された監視光信号を第1の入力ポートに供給する。第1の光増幅器の雑音特性及び利得効率の少なくとも一方は第2の光増幅器のそれよりも良好である。このように、本発明の第2の側面によると、本発明の第1の側面による方法を実施するのに好適な装置が提供される。
【0028】
本発明の第3の側面によると、監視光信号を伝送するためのシステムが提供される。このシステムは、光ファイバ伝送路と、光ファイバ伝送路に沿って設けられた少なくとも1つの光中継器とを備えている。光ファイバ伝送路は、第1の帯域に含まれる波長を有する光信号と第2の帯域に含まれる波長を有する光信号とを波長分割多重して得られた主信号光と監視光信号とを伝送する。各光中継器は、第1の帯域のための第1の光増幅器と、第2の帯域のための第2の光増幅器と、監視光信号を処理する監視回路とを備えている。監視回路は第1の光増幅器と並列に設けられ、第1の光増幅器の雑音特性及び利得効率の少なくとも一方は第2の光増幅器のそれよりも良好である。このように、本発明の第3の側面によると、本発明の第1の側面による方法を実施するのに好適なシステムが提供される。
【0029】
本発明の第4及び第5の側面の各々によると、監視光信号を伝送するためのシステムが提供される。このシステムは、光ファイバ伝送路と、光ファイバ伝送路に沿って設けられた少なくとも1つの光中継器とを備えている。光ファイバ伝送路は、第1の帯域に含まれる波長を有する第1の主信号光と第1の監視光信号とを第1の方向に伝送し、第2の帯域に含まれる波長を有する第2の主信号光と第2の監視光信号とを第1の方向と逆向きの第2の方向に伝送する。
【0030】
本発明の第4の側面によると、各光中継器は、第1の主信号光を増幅する第1の光増幅器と、第2の主信号光を増幅する第2の光増幅器と、それぞれ第1及び第2の監視光信号を処理する第1及び第2の監視回路とを備えている。第1及び第2の監視回路は第1の光増幅器と並列に設けられる。第1の光増幅器の雑音特性及び利得効率の少なくとも一方は第2の光増幅器のそれよりも良好である。
【0031】
本発明の第5の側面によると、各光中継器は、第1の主信号光を増幅する第1の光増幅器と、第2の主信号光を増幅する第2の光増幅器と、それぞれ第1及び第2の監視光信号を処理する第1及び第2の監視回路と、第1の光増幅器及び第2の監視回路を並列に接続するための第1及び第2の光サーキュレータと、第2の光増幅器及び第1の監視回路を並列に接続するための第3及び第4の光サーキュレータとを備えている。
【0032】
本発明の第6の側面によると、監視光信号を伝送するための装置が提供される。この装置は、第1及び第2の光サーキュレータと、光増幅器と、監視回路とを備えている。第1及び第2の光サーキュレータの各々は、第1、第2及び第3のポートを有しており、第1のポートに供給された光を第2のポートから出力し、第2のポートに供給された光を第3のポートから出力する。光増幅器は第1の光サーキュレータの第3のポートと第2の光サーキュレータの第1のポートとの間に接続される。監視回路は第1の光サーキュレータの第1のポートと第2の光サーキュレータの第3のポートとの間に接続される。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下本発明の望ましい実施の形態を詳細に説明する。尚、全図を通して実質的に同一の部分には同一の符号を付し、重複した説明は省略されることがある。
【0034】
図4は監視光信号を伝送するための本発明によるシステムの第1実施形態を示すブロック図である。図4を参照して、監視光信号を伝送するための本発明による方法、装置及びシステムの1つの実施形態を説明する。
【0035】
このシステムは、送信端としての第1の端局装置2と、受信端としての第2の端局装置4と、端局装置2及び4間に敷設される光ファイバ伝送路6と、光ファイバ伝送路6に沿って設けられる複数の光中継器8とを備えている。光ファイバ伝送路6に沿って1つだけの光中継器8が設けられていても良い。
【0036】
第1の端局装置2は光送信機10、光監視回路12及び波長カプラ14を含む。光送信機10は、第1の帯域に含まれる単一の又は異なる波長を有する単一又は複数の光信号と第2の帯域に含まれる単一の又は異なる波長を有する単一又は複数の光信号とを波長分割多重して得られたWDM信号光を主信号光として出力する。波長カプラ14は、光送信機10から出力された主信号光と光監視回路12から出力された監視光信号とを多重化して光ファイバ伝送路6に供給する。
【0037】
より特定的には、第1及び第2の帯域はそれぞれCバンド及びLバンドを含む。以下の説明では、発明の把握を容易にするために、第1及び第2の帯域はそれぞれCバンド及びLバンドに一致しているものとする。監視光信号は、主信号光の各光信号の波長とは異なる波長を有している。特にこの実施形態では、監視光信号は、Cバンドに含まれる波長よりも短い波長を有している。より特定的には、監視光信号は、1.51乃至1.52μmの範囲で定義される1.51μm帯に含まれる波長を有している。
【0038】
各光中継器8は、Cバンドのための第1の光増幅器16(#1)と、Lバンドのための第2の光増幅器16(#2)と、監視光信号を処理する光監視回路20とを備えている。第1の光増幅器16(#1)の雑音特性及び利得効率は第2の光増幅器16(#2)の雑音特性及び利得効率よりも良好であり、従って、光監視回路20は第1の光増幅器16(#1)と並列に設けられる。
【0039】
特にこの実施形態では、光増幅器16(#1及び#2)を並列に接続するために光デマルチプレクサ30及び光マルチプレクサ32が用いられており、光増幅器16(#1)及び光監視回路20を並列に接続するために波長カプラ18及び22が用いられている。
【0040】
光デマルチプレクサ30は、光ファイバ伝送路6に接続される入力ポート30Aと、波長カプラ18に接続される出力ポート30Bと、光増幅器16(#2)に接続される出力ポート30Cとを有している。入力ポート30A及び出力ポート30B間はCバンド及びそれよりも短い波長により結合され、入力ポート30A及び出力ポート30C間はLバンド及びそれよりも長い波長により結合される。
【0041】
光マルチプレクサ32は、波長カプラ22に接続される入力ポート32Aと、光増幅器16(#2)に接続される入力ポート32Bと、光ファイバ伝送路6に接続される出力ポート32Cとを有している。入力ポート32A及び出力ポート32C間はCバンド及びそれよりも短い波長により結合され、入力ポート32B及び出力ポート32C間はLバンド及びそれよりも長い波長により結合される。
【0042】
第2の端局装置4は、光ファイバ伝送路6からの主信号光及び監視光信号を分離する波長カプラ24と、波長カプラ24からの主信号光を受ける光受信機26と、波長カプラ24からの監視光信号を受ける光監視回路28とを備えている。
【0043】
第1の端局装置2から出力された主信号光及び監視光信号は、光ファイバ伝送路6により第1ステージの光中継器8の光デマルチプレクサ30の入力ポート30Aに供給される。監視光信号及びCバンドの主信号光は光デマルチプレクサ30の出力ポート30Bから波長カプラ18に供給され、Cバンドの主信号光は波長カプラ18を通過して第1の光増幅器16(#1)に供給される。監視光信号は波長カプラ18により分岐され、分岐された監視光信号は光監視回路20に供給される。Cバンドの主信号光は光増幅器16(#1)により増幅される。Lバンドの主信号光は、光デマルチプレクサ30の出力ポート30Cから第2の光増幅器16(#2)に供給され、光増幅器16(#2)により増幅される。光監視回路20は、供給された監視光信号に基づき例えば光増幅器16(#1)及び/又は光増幅16(#2)の監視制御を行う。監視制御の具体例は前述した通りである。光監視回路20は監視制御に基づき監視光信号を更新し、更新された監視光信号は波長カプラ22により光増幅器16(#1)で増幅された主信号光と多重化され、光マルチプレクサ32の入力ポート32Aに供給される。光増幅器16(#2)により増幅されたLバンドの主信号光は光マルチプレクサ32の入力ポート32Bに入力される。光マルチプレクサ32は、これら監視光信号並びにCバンド及びLバンドの主信号光を波長分割多重して、光ファイバ伝送路6を介して次のステージの光中継器8に伝送する。
【0044】
このようにして順次監視光信号に基づく光中継器8における監視制御が行われ、主信号光及び最新の監視光信号が第2の端局装置4に供給される。
【0045】
このように本実施形態においては、雑音特性及び利得効率に関して相対的に優位な第1の光増幅器16(#1)に関連して光監視回路20が監視光信号を処理するようにしているので、各光中継器8における雑音特性及び利得効率の不必要な劣化が防止され、主信号の良好な伝送特性が確保される。より特定的には、挿入損失を生じさせる波長カプラ18及び22はそれぞれ第1の光増幅器16(#1)の前後に設けられており、第2の光増幅器16(#2)は光デマルチプレクサ30及び光マルチプレクサ32間に直結されている。一般に、光増幅器の入力側において損失が与えられると雑音特性が劣化し、光増幅器の出力側において損失が与えられると利得効率に対して不利である。この実施形態では、雑音特性及び利得効率において相対的に劣る第2の光増幅器16(#2)の前後には、監視光信号を処理するために必要な波長カプラが設けられていないので、各光中継器8全体としての雑音特性及び利得効率の劣化を最小限に抑えることができる。
【0046】
尚、この実施形態においては、監視光信号の波長λOSCをCバンドに含まれる波長よりも短く設定しておくことによって、光デマルチプレクサ30におけるCバンドの主信号光及び監視光信号とLバンドの主信号光との波長分離を容易に行うことができる。
【0047】
図5は本発明に適用可能なEDFAの説明図である。より特定的には、図5に示されるEDFAは例えば図4に示される光増幅器16(#1及び#2)の各々として用いることができる。このEDFAは、入力ポート34に供給された主信号光(又は1チャネルの光信号)を増幅して出力ポート36から出力するために、増幅されるべき主信号光が供給されるEDF38と、EDF38にポンプ光を供給するポンプ光源40とを含む。ポンプ光源40としては、例えば、0.96乃至1.00μmの範囲で定義される0.98μm帯或いは1.46乃至1.50μmの範囲で定義される1.48μm帯で発振するレーザダイオードを用いることができる。主信号光及びポンプ光がEDF38内を同じ向きに伝搬するようにしてフォワードポンピングを行っても良いし、主信号光及びポンプ光がEDF38内で逆向きに伝搬するようにしてバックワードポンピングを行っても良いし、フォワードポンピング及びバックワードポンピングを組み合わせて双方向ポンピングを行っても良い。
【0048】
Lバンドに適合するEDFAのEDF38はCバンドに適合するEDFAのEDF38の長さよりも長い長さを有している。その結果、Cバンドに適合するEDFAの雑音特性及び利得効率はLバンドに適合するEDFAの雑音特性及び利得効率よりも良好になる。これを詳しく説明する。
【0049】
図6は典型的なEDFAの利得の波長特性の変化を反転分布率をパラメータとして示すグラフである。図6において、縦軸は単位利得(dB)、横軸は波長(nm)を表す。Cバンドの利得平坦域は、反転分布率0.7付近で現れ、利得ピークを与える1.53μmを含む約30nmの帯域を有する。一方、Lバンドの利得平坦域は、反転分布率0.38付近で現れ、30nmを超える帯域を有する。Lバンドの単位利得はCバンドの単位利得のほぼ8分の1である。従って、LバンドのためのEDFAにおいてはEDFの長尺化が必要である。
【0050】
【表1】
Figure 0003670156
【0051】
表1にCバンド及びLバンドのためのEDFAの代表的な特性を示し、図7にLバンドの光スペクトルの一例を示す。表1において、増幅帯域は利得が生じる帯域であり、1dB利得平坦域は利得偏差が1dBである帯域であり、雑音指数は1.48μm帯のポンプ光を用いた場合における雑音指数であり、EDF長は30dBの利得を得るためのEDFの長さである。図7において、縦軸はEDFAの出力(dBm)、横軸は波長(nm)を表している。
【0052】
図8はEDFAにおける単位利得の長手方向の分布をCバンドとLバンドとで比較するためのグラフである。反転分布率の長手方向の分布が付加的に示されている。図8において、縦軸は単位利得(dB)及び反転分布率(単位無し)、横軸はEDF長或いはEDFにおける長手方向の位置を表している。Cバンドは、EDFの入力端付近の前半で大きな利得を得る反面、後半で吸収特性を有する。一方、LバンドはEDFの全長を通して微少な利得を持ち、その累積利得によってCバンドと同等の利得が実現される。反転分布率は、EDFの入力端付近の前半で高く、後半でLバンドの平坦利得を得る反転分布率の値に下がっている。従って、CバンドのためのEDFの最適長は、Cバンドが利得を持っている間の短い長さであるのに対し、LバンドのためのEDFの最適長は所定の利得を得るまでの長い長さとなる。
【0053】
Cバンドにおける雑音特性及び利得効率が優位であることを説明する。Cバンドの増幅では、EDF単位長さ当りの利得が大きいので、EDFの構造損失の影響は比較的小さいが、Lバンドのように単位利得が低く長いEDFが必要となる場合、構造損失の影響が大きくなる。構造損失の影響が支配的になると、EDFの入力端付近での反転分布率が低くなり、EDF全体での雑音指数が大きく見えてくる。これは次のように説明される。
【0054】
図8において、信号光に対しては、EDFの入力端付近での反転分布率が高いので単位利得が高く、信号光の総利得は全体の積分値によって算出され得る。一方、EDF内においてはASE(増幅された自然放出)が発生し、ASEは例えばEDF全長の8分の1程度のポイントから徐々に誘導増幅される。ここで、構造損失が大きい場合、前半の単位利得が下がる分後半の利得の総利得に対する比率が増加する。信号光に対する総利得はEDF全長に渡る単位利得の積分値で算出されるのに対して、ASEに対しては前半の単位利得が余り寄与しないため、相対的にASEが信号光に対して増加する。即ち、雑音指数が悪くなるような傾向が現れるのである。従って、Lバンドのためには長尺のEDFが必要であることから、この構造損失が影響し、雑音特性の劣化或いは利得効率の劣化が生じるものである。
【0055】
図9は監視光信号を伝送するための本発明によるシステムの第2実施形態を示すブロック図である。この実施形態では、監視信号により送ることができる情報量を増大するために、2チャネルの監視光信号が用いられている。そのために、第1の端局装置2においては波長λOSC1を有する第1の監視光信号を出力する光監視回路12(#1)と、波長λOSC2(≠λOSC1)を有する第2の監視光信号を出力する光監視回路12(#2)とが用いられている。第1及び第2の監視光信号は光マルチプレクサ42により波長分割多重され、これら第1及び第2の監視光信号は更に波長カプラ14において光送信機10から出力された主信号光と多重化される。波長λOSC1及びλOSC2の各々は、図4に示される実施形態におけるのと同様の理由により、Cバンドに含まれる波長よりも短く設定され、望ましくは1.51μm帯に含まれる。
【0056】
第1及び第2の監視光信号に適合させるために、各光中継器8は2つの光監視回路20(#1及び#2)を有している。波長カプラ18によりCバンドの主信号光から分岐された第1及び第2の監視光信号は、光デマルチプレクサ44に供給され、第1及び第2の監視光信号に分けられる。光デマルチプレクサ44からの第1及び第2の監視光信号はそれぞれ光監視回路20(#1及び#2)に供給される。そして、光監視回路20(#1及び#2)により例えば光増幅器16(#1)及び/又は光増幅器16(#2)の監視制御が行われた後、各監視光信号は更新される。光監視回路20(#1及び#2)からそれぞれ出力された第1及び第2の監視光信号は光マルチプレクサ46により波長分割多重され、更に波長カプラ22により、光増幅器16(#1)で増幅されたCバンドの主信号光と波長分割多重される。
【0057】
また、第1及び第2の監視光信号に適合させるために、第2の端局装置4は2つの光監視回路28(#1及び#2)を有している。波長カプラ24により主信号光から分岐された第1及び第2の監視光信号は光デマルチプレクサ48に供給され、第1及び第2の監視光信号に分けられる。光デマルチプレクサ48からの第1の監視光信号は光監視回路28(#1)に供給され、光デマルチプレクサ48からの第2の監視光信号は光監視回路28(#2)に供給される。
【0058】
図4に示される実施形態或いは図9に示される実施形態においては、広帯域化のために2つの光増幅器16(#1及び#2)が各光中継器8に設けられているので、図1に示される従来技術と対比して、各光中継器8で必要とされる監視信号の情報量は増大するであろう。この情報量の増大に対処するためには、例えば図4に示される実施形態では、光監視回路12,20及び28のビットレートを高める必要があるので、帯域数の増加に伴い監視光信号のフォーマットを変更する必要性が生じる。これに対して、図9に示される本実施形態によると、情報量の増大に対処するために、端局装置2及び4並びに光中継器8における光監視回路を増設しているので、各光監視回路における監視光信号のフォーマットを維持することができ、帯域数の増加に容易に対応することができる。
【0059】
図10は監視光信号を伝送するための本発明によるシステムの第3実施形態を示すブロック図である。本実施形態は、図4に示される第1実施形態と対比して、各光中継器8がプリアンプとしての光増幅器50とポストアンプとしての光増幅器52とを更に含んでいる点で特徴づけられる。図10においては、1つの光中継器8だけが図示されている。
【0060】
光増幅器50は、光中継器8に供給される少なくともCバンドの主信号光を増幅するために、光デマルチプレクサ30の入力ポート30Aに接続されており、光増幅器52は、光中継器8から出力される少なくともCバンドの主信号光を増幅するために、光マルチプレクサ32の出力ポート32Cに接続されている。例えば、光増幅器50及び52の各々は、Cバンドの主信号光を主に増幅し、Lバンドの主信号光を微増幅し、監視光信号を低ロスで通過させ或いは微増幅する特性を有している。
【0061】
光増幅器50の採用により、光デマルチプレクサ30の挿入損失に起因する雑音指数の低下を防止することができ、また、光増幅器52の採用により、光マルチプレクサ32の挿入損失に起因する出力レベルの低下を補償することができる。
【0062】
図11は監視光信号を伝送するための本発明によるシステムの第4実施形態を示すブロック図である。この実施形態は、各々送信及び受信に適合する端局装置54及び56間で双方向伝送が行われる点で特徴づけられる。端局装置54及び56間には光ファイバ伝送路58が敷設され、光ファイバ伝送路58に沿って少なくとも1つの光中継器60が設けられている。ここでは、1つの光中継器60だけが図示されているが、複数の光中継器60が設けられていても良い。
【0063】
端局装置54は、Cバンドに含まれる波長を有する単一の光信号又は異なる波長を有する複数の光信号を波長分割多重して得られたWDM信号光を第1の主信号光として出力する光送信機62と、Lバンドに含まれる波長を有する単一の光信号又は異なる波長を有する複数の光信号を波長分割多重して得られたWDM信号光を第2の主信号として受ける光受信機64と、第1の監視光信号を出力する光監視回路66と、第2の監視光信号を受ける光監視回路68とを含む。端局装置54は、更に、光マルチ/デマルチプレクサ70と、波長カプラ72と、光サーキュレータ74とを含む。
【0064】
光マルチ/デマルチプレクサ70は、ポート70A,70B及び70Cを有している。ポート70A及び70C間はCバンドにより結合され、ポート70B及び70C間はLバンドにより結合される。ポート70Aは光送信機62に接続され、ポート70Bは光受信機64に接続される。
【0065】
波長カプラ72は、ポート72A,72B及び72Cを有している。ポート72A及び72B間はCバンド及びLバンドにより結合され、ポート72B及び72C間は第1及び第2の監視光信号の波長によって結合される。ポート72Aは光マルチ/デマルチプレクサ70のポート70Cに接続される。
【0066】
光サーキュレータ74は、ポート74A,74B及び74Cを有しており、ポート74Aに供給された光をポート74Bから出力し、ポート74Bに供給された光をポート74Cから出力するように機能する。ポート74Aは光監視回路66に接続され、ポート74Bは波長カプラ72のポート72Cに接続され、ポート74Cは光監視回路68に接続される。波長カプラ72のポート72Bは光ファイバ伝送路58に接続される。
【0067】
端局装置56は、Cバンドの第1の主信号光を受ける光受信機76と、Lバンドの第2の主信号光を出力する光送信機78と、第1の監視光信号を受ける光監視回路80と、第2の監視光信号を出力する光監視回路82とを含む。端局装置56は、更に、光マルチ/デマルチプレクサ84と、波長カプラ86と、光サーキュレータ88とを含む。
【0068】
光マルチ/デマルチプレクサ84は、ポート84A,84B及び84Cを有している。ポート84A及び84B間はCバンドにより結合され、ポート84A及び84C間はLバンドにより結合される。
【0069】
波長カプラ86は、ポート86A,86B及び86Cを有している。ポート86A及び86B間はCバンド及びLバンドにより結合され、ポート86A及び86C間は第1及び第2の監視光信号の波長によって結合される。ポート86Aは光ファイバ伝送路58に接続され、ポート86Bは光マルチ/デマルチプレクサ84のポート84Aに接続される。光マルチ/デマルチプレクサ84のポート84B及び84Cはそれぞれ光受信機76及び光送信機78に接続される。
【0070】
光サーキュレータ88は、ポート88A,88B及び88Cを有しており、ポート88Aに供給された光をポート88Bから出力し、ポート88Bに供給された光をポート88Cから出力するように機能する。ポート88Bは波長カプラ86のポート86Cに接続され、ポート88Cは光監視回路80に接続され、ポート88Aは光監視回路82に接続される。
【0071】
従って、第1の主信号光及び第1の監視光信号は端局装置54から端局装置56に向けて伝送され、第2の主信号光及び第2の監視光信号は端局装置56から端局装置54に向けて伝送される。
【0072】
各光中継器60は、第1の主信号光を増幅する第1の光増幅器90と、第2の主信号光を増幅する第2の光増幅器92と、第1及び第2の監視光信号をそれぞれ処理する光監視回路94及び96とを含む。光増幅器90及び92を並列に接続するために、光マルチ/デマルチプレクサ98及び100が用いられ、光増幅器90と光監視回路94及び96とを並列に接続するために波長カプラ102及び104並びに光サーキュレータ106及び108が用いられている。
【0073】
光マルチ/デマルチプレクサ98は、ポート98A,98B及び98Cを有している。ポート98A及び98B間はCバンド並びに第1及び第2の監視光信号の波長により結合され、ポート98A及び98C間はLバンドにより結合される。ポート98Aは光ファイバ伝送路58に接続される。ポート98Cは光増幅器92の出力ポートに接続される。
【0074】
光マルチ/デマルチプレクサ100は、ポート100A,100B及び100Cを有している。ポート100A及び100C間はCバンド並びに第1及び第2の監視光信号の波長により結合され、ポート100B及び100C間はLバンドにより結合される。ポート100Bは光増幅器92の入力ポートに接続され、ポート100Cは光ファイバ伝送路58に接続される。
【0075】
波長カプラ102は、ポート102A,102B及び102Cを有している。ポート102A及び102B間は第1及び第2の監視光信号の波長により結合され、ポート102A及び102C間はCバンドにより結合される。ポート102Aは光マルチ/デマルチプレクサ98のポート98Bに接続され、ポート102Cは光増幅器90の入力ポートに接続される。波長カプラ104は、ポート104A,104B及び104Cを有している。ポート104A及び104C間はCバンドにより結合され、ポート104B及び104C間は第1及び第2の監視光信号の波長により結合される。ポート104Aは光増幅器90の出力ポートに接続され、ポート104Cは光マルチ/デマルチプレクサ100のポート100Aに接続される。
【0076】
光サーキュレータ106は、ポート106A,106B及び106Cを有しており、ポート106Aに供給された光をポート106Bから出力し、ポート106Bに供給された光をポート106Cから出力するように機能する。ポート106Aは光監視回路96の出力ポートに接続され、ポート106Bは波長カプラ102のポート102Bに接続され、ポート106Cは光監視回路94の入力ポートに接続される。
【0077】
光サーキュレータ108は、ポート108A,108B及び108Cを有し、ポート108Aに供給された光をポート108Bから出力し、ポート108Bに供給された光をポート108Cから出力するように機能する。ポート108Aは光監視回路94の出力ポートに接続され、ポート108Bは波長カプラ104のポート104Bに接続され、ポート108Cは光監視回路96の入力ポートに接続される。
【0078】
この構成によると、端局装置54から端局装置56に向かう第1の主信号光を光増幅器90により増幅することができ、端局装置56から端局装置54に向かう第2の主信号光を光増幅器92により増幅することができ、端局装置54から端局装置56に向かう第1の監視光信号を光監視回路94により処理することができ、端局装置56から端局装置54に向かう第2の監視光信号を光監視回路96により処理することができる。
【0079】
この実施形態において、光監視回路94及び96をCバンドのための光増幅器90と並列に設けているのは、これまでの実施形態におけるのと同じように、Cバンドのための光増幅器90の雑音特性及び利得効率がLバンドのための光増幅器92の雑音特性及び利得効率よりも良好であるからである。即ち、本実施形態によると、主信号の伝送品質を大きく低下させること無しに第1及び第2の監視光信号の伝送が可能になる。
【0080】
この実施形態は、第1及び第2の監視光信号の波長の同一性によっては限定されない。即ち、第1及び第2の監視光信号の波長は同じであっても良いし、異なっていても良い。第1及び第2の監視光信号の波長は、Cバンド波長よりも短く設定され、望ましくは1.51μm帯に含まれる。
【0081】
図12は監視光信号を伝送するための本発明によるシステムの第5実施形態を示すブロック図である。この実施形態は、図11に示される実施形態と対比して、第1及び第2の監視光信号の波長が異なることによって限定的に本発明を実施している点で特徴づけられる。それにより比較的高価な光サーキュレータが不要になっている。
【0082】
より特定的には、端局装置54においては、光サーキュレータ74に代えて光マルチ/デマルチプレクサ110が用いられ、端局装置56においては、光サーキュレータ88に代えて光マルチ/デマルチプレクサ112が用いられ、各光中継器60においては、光サーキュレータ106及び108にそれぞれ代えて光マルチ/デマルチプレクサ114及び116が用いられている。
【0083】
第1及び第2の主信号光並びに第1及び第2の監視光信号の伝搬経路は図11に示される第4実施形態に準じて容易に理解されるであろう。
【0084】
このように本実施形態によると、図11に示される第4実施形態により得られる効果に加えて、光サーキュレータが不要になる分システムの低コスト化が可能になるという効果が生じる。
【0085】
図13は監視光信号を伝送するための本発明によるシステムの第6実施形態を示すブロック図である。この実施形態においても、各々送信及び受信用の端局装置118及び120間で双方向伝送が行われる。端局装置118及び120間には光ファイバ伝送路122が敷設され、光ファイバ伝送路122に沿って少なくとも1つの光中継器124が設けられている。図では1つの光中継器124だけが図示されているが、複数の光中継器124が用いられても良い。
【0086】
端局装置118は、Cバンドに含まれる波長を有する単一の光信号又は異なる波長を有する複数の光信号を波長分割多重して得られたWDM信号光を第1の主信号光として出力する光送信機126と、Lバンドに含まれる波長を有する単一の光信号又は異なる波長を有する複数の光信号を波長分割多重して得られたWDM信号光を第2の主信号光として受ける光受信機128と、波長λOSC1を有する第1の監視光信号を出力する光監視回路130と、波長λOSC2(≠λOSC1)を有する第2の監視光信号を受ける光監視回路132とを含む。端局装置118は、更に、光サーキュレータ134及び136と光マルチ/デマルチプレクサ138とを含む。
【0087】
光サーキュレータ134は、ポート134A,134B及び134Cを有し、ポート134Aに供給された光をポート134Bから出力し、ポート134Bに供給された光をポート134Cから出力するように機能する。ポート134Aは光送信機126に接続され、ポート134Cは光監視回路132に接続される。
【0088】
光サーキュレータ136は、ポート136A,136B及び136Cを有し、ポート136Aに供給された光をポート136Bから出力し、ポート136Bに供給された光をポート136Cから出力するように機能する。ポート136Aは光監視回路130に接続され、ポート136Cは光受信機128に接続される。
【0089】
光マルチ/デマルチプレクサ138は、ポート138A,138B及び138Cを有している。ポート138A及び138C間はCバンド及びλOSC2により結合され、ポート138B及び138C間はLバンド及びλOSC1により結合される。ポート138Aは光サーキュレータ134のポート134Bに接続され、ポート138Bは光サーキュレータ136のポート136Bに接続され、ポート138Cは光ファイバ伝送路122に接続される。
【0090】
端局装置120は、Cバンドの第1の主信号光を受ける光受信機140と、Lバンドの第2の主信号光を出力する光送信機142と、第1の監視光信号を受ける光監視回路144と、第2の監視光信号を出力する光監視回路146とを含む。端局装置120は、更に、光サーキュレータ148及び150と光マルチ/デマルチプレクサ152とを含む。
【0091】
光サーキュレータ148は、ポート148A,148B及び148Cを有し、ポート148Aに供給された光をポート148Bから出力し、ポート148Bに供給された光をポート148Cから出力するように機能する。ポート148Aは光監視回路146に接続され、ポート148Cは光受信機140に接続される。
【0092】
光サーキュレータ150は、ポート150A,150B及び150Cを有し、ポート150Aに供給された光をポート150Bから出力し、ポート150Bに供給された光をポート150Cから出力するように機能する。ポート150Aは光送信機142に接続され、ポート150Cは光監視回路144に接続される。
【0093】
光マルチ/デマルチプレクサ152は、ポート152A,152B及び152Cを有している。ポート152A及び152C間はCバンド及びλOSC2により結合され、ポート152B及び152C間はLバンド及びλOSC1により結合される。
【0094】
各光中継器124は、Cバンドのための光増幅器154と、Lバンドのための光増幅器156と、第1の監視光信号に基づく処理を行う監視回路158と、第2の監視光信号に基づく処理を行う光監視回路160とを有している。光増幅器154及び156を並列に接続するために、光マルチ/デマルチプレクサ162及び164が用いられ、光増幅器154及び光監視回路160を並列に接続するために光サーキュレータ166及び168が用いられ、光増幅器156及び光監視回路158を並列に接続するために光サーキュレータ170及び172が用いられる。
【0095】
光マルチ/デマルチプレクサ162は、ポート162A,162B及び162Cを有している。ポート162A及び162B間はCバンド及びλOSC2により結合され、ポート162A及び162C間はLバンド及びλOSC1により結合される。ポート162Aは光ファイバ伝送路122に接続される。
【0096】
光マルチ/デマルチプレクサ164は、ポート164A,164B及び164Cを有している。ポート164A及び164B間はCバンド及びλOSC2により結合され、ポート164A及び164C間はLバンド及びλOSC1により結合される。ポート164Aは光ファイバ伝送路122に接続される。
【0097】
光サーキュレータ166は、ポート166A,166B及び166Cを有し、ポート166Aに供給された光をポート166Bから出力し、ポート166Bに供給された光をポート166Cから出力するように機能する。ポート166Aは光監視回路160の出力ポートに接続され、ポート166Bは光マルチ/デマルチプレクサ162のポート162Bに接続され、ポート166Cは光増幅器154の入力ポートに接続される。
【0098】
光サーキュレータ168はポート168A,168B及び168Cを有し、ポート168Aに供給された光をポート168Bから出力し、ポート168Bに供給された光をポート168Cから出力するように機能する。ポート168Aは光増幅器154の出力ポートに接続され、ポート168Bは光マルチ/デマルチプレクサ164のポート164Bに接続され、ポート168Cは光監視回路160の入力ポートに接続される。
【0099】
光サーキュレータ172は、ポート172A,172B及び172Cを有し、ポート172Aに供給された光をポート172Bから出力し、ポート172Bに供給された光をポート172Cから出力するように機能する。ポート172Aは光監視回路158の出力ポートに接続され、ポート172Bは光マルチ/デマルチプレクサ164のポート164Cに接続され、ポート172Cは増幅器156の入力ポートに接続される。
【0100】
光サーキュレータ170は、ポート170A,170B及び170Cを有し、ポート170Aに供給された光をポート170Bから出力し、ポート170Bに供給された光をポート170Cから出力するように機能する。ポート170Aは光増幅器156の出力ポートに接続され、ポート170Bは光マルチ/デマルチプレクサ162のポート162Cに接続され、ポート170Cは光監視回路158の入力ポートに接続される。
【0101】
この構成によると、端局装置118から端局装置120に向かう第1の主信号光を光増幅器154により増幅することができ、端局装置120から端局装置118に向かう第2の主信号光を光増幅器156により増幅することができ、端局装置118から端局装置120に向かう第1の監視光信号を光監視回路158により処理することができ、端局装置120から端局装置118に向かう第2の監視光信号を光監視回路160により処理することができる。
【0102】
このような動作を簡単な構成により行うことができるようにするためには、第1の監視光信号の波長λOSC1はLバンド或いはそれよりも長い波長に設定され、第2の監視光信号の波長λOSC2はCバンド或いはそれよりも短い波長に設定されるのが望ましい。
【0103】
この実施形態では、光増幅器154は光サーキュレータ166及び168により挟まれるように設けられ、光増幅器156は光サーキュレータ170及び172により挟まれるように設けられているので、光増幅器154及び156の各々における不所望な発振を防止するための光アイソレータの使用が不要になり、低コスト化が可能になる。また、これまでに説明した実施形態と対比して、監視光信号を分岐するための波長カプラが不要になるので、波長カプラの比較的大きい挿入損失に起因する雑音特性及び利得効率の劣化を防止することができる。
【0104】
図14は図5に示されるEDFAの具体的な実施形態を示すブロック図である。より特定的には、図4に示されるシステムにおける光増幅器16(#1)が示されている。
【0105】
光増幅器16(#1)は、波長カプラ18及び22間に、光カプラ202、波長カプラ204、光アイソレータ206、EDF(エルビウムドープファイバ)208、波長カプラ210、光カプラ212、光アイソレータ214、可変減衰器(VATT)216、DCF(分散補償ファイバ)218、光カプラ220、波長カプラ222、光アイソレータ224、EDF226、波長カプラ228、光カプラ230及び光アイソレータ232を有している。
【0106】
EDF208をフォワードポンピングするためにレーザダイオード(LD)234が用いられ、EDF208をバックワードポンピングするためにLD236が用いられている。また、EDF226をフォワードポンピングするためにLD238が用いられ、EDF226をバックワードポンピングするためにLD240が用いられている。LD234,236,238及び240の各々の発振波長は、例えば、0.98μm帯或いは1.48μm帯に設定される。
【0107】
LD234から出力されたポンプ光は、波長カプラ204及び光アイソレータ206を通ってEDF208にその前端から供給され、LD236から出力されたポンプ光は、波長カプラ210を通ってEDF208にその後端から供給される。
【0108】
増幅されるべきCバンドの主信号光は、波長カプラ18、光カプラ202、波長カプラ204及び光アイソレータ206を通ってEDF208にその前端から供給される。LD234及び236によりポンピングされているEDF208に主信号光が供給されると、主信号光がEDF208内を伝搬するに従って増幅され、増幅された主信号光は波長カプラ210、光カプラ212及び光アイソレータ214を通って可変減衰器216に供給される。
【0109】
光カプラ202ではEDF208の入力パワーを検出するためのモニタ光が分岐され、分岐されたモニタ光はフォトディテクタ(PD)242によりそのパワーに応じた電気信号に変換される。PD242の出力信号はAGC(自動利得制御)回路246に供給される。光カプラ212ではEDF208の出力パワーを検出するためのモニタ光が分岐され、分岐されたモニタ光はPD244によりそのパワーに応じた電気信号に変換される。PD244の出力信号はAGC回路246に供給される。AGC回路246は、PD242及び244の出力信号に基づき、EDF208で生じる利得が一定になるように、LD234及び236の駆動電流(バイアス電流)を制御する。
【0110】
可変減衰器216に供給された主信号光は制御された減衰を受け、可変減衰器216から出力された主信号光はDCF218に供給される。DCF218は光ファイバ伝送路6(例えば図4参照)で生じる波長分散を補償するために用いられている。
【0111】
DCF218を通過した主信号光は、光カプラ220、波長カプラ222及び光アイソレータ224を通ってEDF226にその前端から供給される。LD238から出力されたポンプ光は、波長カプラ222、光アイソレータ224を通ってEDF226にその前端から供給され、LD240から出力されたポンプ光は波長カプラ228を通ってEDF226にその後端から供給される。
【0112】
LD238及び240によりポンピングされているEDF226に主信号光が供給されると、主信号光がEDF226内を伝搬するに従って増幅され、増幅された主信号光は波長カプラ228、光カプラ230及び光アイソレータ232を通ってこの光増幅器16(#1)から出力される。
【0113】
光カプラ220ではEDF226の入力パワーを検出するためのモニタ光が分岐され、分岐されたモニタ光はPD248により電気信号に変換される。PD248の出力信号はAGC回路252に供給される。光カプラ230ではEDF226の出力パワーを検出するためのモニタ光が分岐され、分岐されたモニタ光はPD250により電気信号に変換される。PD250の出力信号はAGC回路252及びALC(自動出力レベル制御)回路254に供給される。
【0114】
AGC回路252は、PD248及び250の出力信号に基づき、EDF226で生じる利得が一定になるように、レーザダイオード238及び240の駆動電流(バイアス電流)を制御する。
【0115】
ALC回路254は、EDF226から出力される、即ちこの光増幅器16(#1)から出力される主信号光のパワーが一定になるように可変減衰器216の減衰を制御する。
【0116】
特に、光増幅器16(#1)により増幅されるべき主信号光がWDM信号光である場合には、ALC回路254は、光増幅器16(#1)から出力される増幅されたWDM信号光の1チャネル当りのパワーが一定になるように可変減衰器216の減衰を制御する。この場合、PD250の出力信号には、増幅されたWDM信号光の全チャネルのトータルパワーが反映される。従って、ALC回路254のこのような機能を達成するためには、ALC回路254における制御のための参照レベルはWDM信号光のチャネル数に応じて変更させられるべきである。ALC回路254は、例えば、PD250の出力信号の電圧レベルを設定された参照レベルと比較して誤差信号を得、その誤差信号が0になるように可変減衰器216の減衰を制御する。それにより、増幅されたWDM信号光の1チャネル当りのパワーが一定に維持される。
【0117】
参照レベルを設定するためのチャネル数に関する情報は光監視回路20からALC回路254に供給される。また、その設定に関する確認信号がALC回路254から光監視回路20に供給され、光監視回路20においてはその確認信号を含むように監視光信号が更新される。
【0118】
Lバンドのための光増幅器16(#2)についても光増幅器16(#1)と同じように構成することができる。
【0119】
この実施形態においては、EDF208及び226の各々で生じる利得が一定に維持される。従って、EDF208及び226の各々において、各ポンピング条件を適切に設定することで、利得の波長特性を平坦に維持することができる。利得の波長特性が平坦に維持されない場合であっても、利得の波長特性は一定に維持され得るので、固定された損失の波長特性を有する図示しない利得等化器を適用することによって、利得の波長特性を平坦に維持することができる。利得等化器は例えばファイバグレーティングにより提供され得る。
【0120】
この実施形態では、例えば、増幅されたWDM信号光の1チャネル当りのパワーが一定に維持されるようにALC回路254及び可変減衰器216が機能する。従って、入力ダイナミックレンジが拡大される。即ち、増幅されるべきWDM信号光の1チャネル当りの入力パワーが許容範囲内で変動したとしても、各チャネルの出力パワーは一定に維持される。
【0121】
図4及び図14を参照して、運用チャネル数の変更の例について説明する。先ず、運用チャネル数を変更する前に、チャネル数を変更するということと変更後のチャネル数とを監視光信号により各光中継器8の光監視回路20に通知する。通知を受けた光監視回路20の動作に従って、可変減衰器216の減衰は一時的に固定される。その結果、例えば光増幅器16(#1)全体としては、ALCモードからAGCモードへ切り換えられることになる。その後、ALC回路254で使用されるべき参照レベルの値が変更後のチャネル数に対応する値に書き換えられる。そして、待機状態であることが監視光信号により各光中継器8から端局装置2又は4に通知される。
【0122】
端局装置2の光送信機10は、全ての光中継器8が待機状態であることを確認した後に、チャネル数を切り換える。その後、監視光信号により待機を解除する旨の通知を各光中継器8に通知する。
【0123】
待機を解除する旨の指示を受けた各光中継器8においては、AGCモードからALCモードに復帰する。即ち、可変減衰器216の減衰が固定値から制御された値に戻る。そして、各光中継器8はALCモードに復帰したことを端局装置2又は4に監視光信号により通知する。
【0124】
このような動作によると、ALCモードとAGCモードの切換に際して光増幅器の見掛け上の動作には僅かな変化しか表れないので、存続するチャネルに障害を与えるような不所望な動作が生じない。
【0125】
図4に示される光増幅器16(#1)の構成及びそれに関連する動作を以上説明したが、図14に示される光増幅器の構成及びそれに関連する動作は本発明による他のシステムにも適用可能である。
【0126】
以上説明した本発明の実施形態は例示的なものであり限定的なものではない。例えば、本発明は、雑音特性及び利得効率の両方が良好な光増幅器に関連して監視光信号を処理することに限定されず、雑音特性及び利得効率の何れか一方が良好な光増幅器に関連して監視光信号が処理されても良い。また、広帯域化を目的として、Cバンド及びLバンドの2つの帯域を多重化する場合について説明したが、2つよりも多くの帯域が多重化されても良い。この場合、雑音特性及び利得効率の少なくとも一方が最良の帯域に適用される光増幅器に関連して監視光信号が処理される。或いはまた、雑音特性及び利得効率の少なくとも一方が最良の帯域が複数有る場合には、それらの帯域に適用される複数の光増幅器に関連して監視光信号の処理を分配するようにしても良い。
【0127】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、主信号の伝送品質を大きく劣化させること無しに監視光信号を伝送することができる方法、装置及びシステムの提供が可能になるという効果が生じる。本発明の特定の実施形態により得られる効果は以上説明した通りであるのでその説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は監視光信号を伝送するための従来のシステムのブロック図である。
【図2】図2は図1に示される従来技術より提案され得るシステムのブロック図である。
【図3】図3は図1に示される従来技術より提案され得る他のシステムのブロック図である。
【図4】図4は本発明によるシステムの第1実施形態を示すブロック図である。
【図5】図5は本発明に適用可能なEDFA(エルビウムドープファイバ増幅器)の説明図である。
【図6】図6はEDFAの利得の波長特性の変化を反転分布率をパラメータとして示すグラフである。
【図7】図7はLバンドの光スペクトルの一例を示すグラフである。
【図8】図8は単位利得の長手方向の分布をCバンドとLバンドとで比較するためのグラフである。
【図9】図9は本発明によるシステムの第2実施形態を示すブロック図である。
【図10】図10は本発明によるシステムの第3実施形態を示すブロック図である。
【図11】図11は本発明によるシステムの第4実施形態を示すブロック図である。
【図12】図12は本発明によるシステムの第5実施形態を示すブロック図である。
【図13】図13は本発明によるシステムの第6実施形態を示すブロック図である。
【図14】図14は図5に示されるEDFAの具体的な実施形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
2,4,54,56,118,120 端局装置
6,58,122 光ファイバ伝送路
8,60,124 光中継器
16,90,92,154,156 光増幅器

Claims (34)

  1. 監視光信号を伝送するための方法であって、
    (a)雑音特性及び利得効率を決定する第1の帯域のための第1の光増幅器を提供するステップと、
    (b)雑音特性及び利得効率を決定する第2の帯域のための第2の光増幅器を提供するステップと、
    (c)上記第1及び第2の光増幅器のうちで上記雑音特性及び上記利得効率の少なくとも一方がより良好な方の光増幅器に関連して監視光信号を処理するステップとを備えた方法。
  2. 請求項1記載の方法であって、
    上記第1及び第2の光増幅器の各々は、希土類元素がドープされたドープファイバと、ポンプ光を上記ドープファイバに供給するポンプ光源とを含む方法。
  3. 請求項1記載の方法であって、
    上記第1及び第2の光増幅器の各々は、
    Er(エルビウム)がドープされたドープファイバと、ポンプ光を上記ドープファイバに供給するポンプ光源とを含む方法。
  4. 請求項3記載の方法であって、
    上記第2の光増幅器のドープファイバは上記第1の光増幅器のドープファイバの長さよりも長い長さを有しており、
    上記監視光信号は上記第1の光増幅器に関連して処理される方法。
  5. 請求項1記載の方法であって、
    上記第1の帯域は1.53乃至1.56μmの範囲で定義されるCバンドを含み、
    上記第2の帯域は1.57乃至1.60μmの範囲で定義されるLバンドを含み、
    上記監視光信号は上記第1の光増幅器に関連して処理される方法。
  6. 請求項5記載の方法であって、
    上記監視光信号は上記Cバンドに含まれる波長よりも短い波長を有している方法。
  7. 請求項1記載の方法であって、
    上記第1の帯域に含まれる波長を有する主信号光を上記第1の光増幅器に入力するステップと、
    上記第2の帯域に含まれる波長を有する主信号光を上記第2の光増幅器に入力するステップとを更に備えた方法。
  8. 請求項7記載の方法であって、
    上記ステップ(c)は上記第1及び第2の光増幅器のいずれかに入力される上記主信号光と上記監視光信号とを波長分離するステップを含む方法。
  9. 請求項1記載の方法であって、
    上記ステップ(c)は上記監視光信号に基づき上記第1及び第2の光増幅器の少なくとも一方を監視制御するステップを含む方法。
  10. 監視光信号を伝送するための装置であって、
    入力ポート並びに第1及び第2の出力ポートを有し、上記入力ポート及び上記第1の出力ポート間は第1の帯域により結合され、上記入力ポート及び上記第2の出力ポート間は第2の帯域により結合される光デマルチプレクサと、
    第1及び第2の入力ポート並びに出力ポートを有し、上記第1の入力ポート及び上記出力ポート間は上記第1の帯域により結合され、上記第2の入力ポート及び上記出力ポート間は上記第2の帯域により結合される光マルチプレクサと、
    上記第1の出力ポート及び上記第1の入力ポート間に設けられる上記第1の帯域のための第1の光増幅器と、
    上記第2の出力ポート及び上記第2の入力ポート間に設けられる上記第2の帯域のための第2の光増幅器と、
    上記第1の出力ポート及び上記第1の光増幅器間に設けられ、上記第1の出力ポートから出力された監視光信号を分岐する第1の波長カプラと、
    上記第1の波長カプラにより分岐された上記監視光信号を受ける監視回路と、上記第1の光増幅器及び上記第1の入力ポート間に設けられ、上記監視回路から出力された監視光信号を上記第1の入力ポートに供給する第2の波長カプラとを備え、
    上記第1の光増幅器の雑音特性及び利得効率の少なくとも一方は上記第2の光増幅器のそれよりも良好である装置。
  11. 請求項10記載の装置であって、
    上記監視回路は複数ある装置。
  12. 請求項10記載の装置であって、
    上記光デマルチプレクサの入力ポートに接続された第3の光増幅器を更に備えた装置。
  13. 請求項10記載の装置であって、
    上記光マルチプレクサの出力ポートに接続された第3の光増幅器を更に備えた装置。
  14. 請求項10記載の装置であって、
    上記第1及び第2の光増幅器の各々は、希土類元素がドープされたドープファイバと、ポンプ光を上記ドープファイバに供給するポンプ光源とを含む装置。
  15. 請求項10記載の装置であって、
    上記第1及び第2の光増幅器の各々は、
    Er(エルビウム)がドープされたドープファイバと、ポンプ光を上記ドープファイバに供給するポンプ光源とを含む装置。
  16. 請求項15記載の装置であって、
    上記第2の光増幅器のドープファイバは上記第1の光増幅器のドープファイバよりも長い長さを有している装置。
  17. 請求項10記載の装置であって、
    上記第1の帯域は1.53乃至1.56μmの範囲で定義されるCバンドを含み、
    上記第2の帯域は1.57乃至1.60μmの範囲で定義されるLバンドを含む装置。
  18. 請求項17記載の装置であって、
    上記監視光信号は上記Cバンドに含まれる波長よりも短い波長を有している装置。
  19. 監視光信号を伝送するためのシステムであって、
    第1の帯域に含まれる波長を有する光信号と第2の帯域に含まれる波長を有する光信号とを波長分割多重して得られた主信号光と監視光信号とを伝送する光ファイバ伝送路と、
    上記光ファイバ伝送路に沿って設けられた少なくとも1つの光中継器とを備え、
    上記各光中継器は、
    上記第1の帯域のための第1の光増幅器と、
    上記第2の帯域のための第2の光増幅器と、
    上記第1の光増幅器と並列に設けられ、上記監視光信号を処理する監視回路とを備えており、
    上記第1の光増幅器の雑音特性及び利得効率の少なくとも一方は上記第2の光増幅器のそれよりも良好であるシステム。
  20. 請求項19記載のシステムであって、
    上記各光中継器は、
    上記第1及び第2の光増幅器を並列に接続するための光デマルチプレクサ及び光マルチプレクサと、
    上記第1の光増幅器及び上記監視回路を並列に接続するための第1及び第2の波長カプラとを更に備えているシステム。
  21. 請求項19記載のシステムであって、
    上記光ファイバ伝送路に接続された端局装置を更に備え、
    上記端局装置は、
    上記主信号光を出力する光送信機と、
    上記監視光信号を出力する監視回路と、
    上記主信号光及び上記監視光信号を多重化して上記光ファイバ伝送路に供給する波長カプラとを備えているシステム。
  22. 請求項19記載のシステムであって、
    上記光ファイバ伝送路に接続された端局装置を更に備え、
    上記端局装置は、
    上記光ファイバ伝送路からの上記主信号光及び上記監視光信号を分離する波長カプラと、
    上記主信号光を受ける光受信機と、
    上記監視光信号を受ける監視回路とを備えているシステム。
  23. 請求項19記載のシステムであって、
    上記第1及び第2の光増幅器の各々は、希土類元素がドープされたドープファイバと、ポンプ光を上記ドープファイバに供給するポンプ光源とを含むシステム。
  24. 請求項19記載のシステムであって、
    上記第1及び第2の光増幅器の各々は、
    Er(エルビウム)がドープされたドープファイバと、ポンプ光を上記ドープファイバに供給するポンプ光源とを含むシステム。
  25. 請求項24記載のシステムであって、
    上記第2の光増幅器のドープファイバは上記第1の光増幅器のドープファイバよりも長い長さを有しているシステム。
  26. 請求項19記載のシステムであって、
    上記第1の帯域は1.53乃至1.56μmの範囲で定義されるCバンドを含み、
    上記第2の帯域は1.57乃至1.60μmの範囲で定義されるLバンドを含むシステム。
  27. 請求項26記載のシステムであって、
    上記監視光信号は上記Cバンドに含まれる波長よりも短い波長を有しているシステム。
  28. 監視光信号を伝送するためのシステムであって、
    第1の帯域に含まれる波長を有する第1の主信号光と第1の監視光信号とを第1の方向に伝送し、第2の帯域に含まれる波長を有する第2の主信号光と第2の監視光信号とを上記第1の方向と逆向きの第2の方向に伝送する光ファイバ伝送路と、
    上記光ファイバ伝送路に沿って設けられた少なくとも1つの光中継器とを備え、
    上記各光中継器は、
    上記第1の主信号光を増幅する第1の光増幅器と、
    上記第2の主信号光を増幅する第2の光増幅器と、
    上記第1の光増幅器と並列に設けられ、それぞれ上記第1及び第2の監視光信号を処理する第1及び第2の監視回路とを備えており、
    上記第1の光増幅器の雑音特性及び利得効率の少なくとも一方は上記第2の光増幅器のそれよりも良好であるシステム。
  29. 請求項28記載のシステムであって、
    上記各光中継器は、
    上記第1及び第2の光増幅器を並列に接続するための第1及び第2の光マルチ/デマルチプレクサと、
    上記第1の光増幅器並びに上記第1及び第2の監視回路を並列に接続するための第1及び第2の波長カプラとを更に備えているシステム。
  30. 請求項29記載のシステムであって、
    上記第1及び第2の波長カプラにそれぞれ接続される第1及び第2の光サーキュレータを更に備え、
    上記第1及び第2の監視回路は上記第1及び第2の光サーキュレータの間に接続されるシステム。
  31. 請求項29記載のシステムであって、
    上記第1及び第2の監視光信号は互いに異なる波長を有しており、
    上記第1及び第2の波長カプラにそれぞれ接続される第3及び第4の光マルチ/デマルチプレクサを更に備え、
    上記第1及び第2の監視回路は上記第3及び第4の光マルチ/デマルチプレクサの間に接続されるシステム。
  32. 監視光信号を伝送するためのシステムであって、
    第1の帯域に含まれる波長を有する第1の主信号光と第1の監視光信号とを第1の方向に伝送し、第2の帯域に含まれる波長を有する第2の主信号光と第2の監視光信号とを上記第1の方向と逆向きの第2の方向に伝送する光ファイバ伝送路と、
    上記光ファイバ伝送路に沿って設けられた少なくとも1つの光中継器とを備え、
    上記各光中継器は、
    上記第1の主信号光を増幅する第1の光増幅器と、
    上記第2の主信号光を増幅する第2の光増幅器と、
    それぞれ上記第1及び第2の監視光信号を処理する第1及び第2の監視回路と、
    上記第1の光増幅器及び上記第2の監視回路を並列に接続するための第1及び第2のサーキュレータと、
    上記第2の光増幅器及び上記第1の監視回路を並列に接続するための第3及び第4の光サーキュレータとを備えているシステム
  33. 監視光信号を伝送するための装置であって、
    各々第1、第2及び第3のポートを有し、上記第1のポートに供給された光を上記第2のポートから出力し、上記第2のポートに供給された光を上記第3のポートから出力する第1及び第2の光サーキュレータと、
    上記第1の光サーキュレータの第3のポートと上記第2の光サーキュレータの第1のポートとの間に接続された光増幅器と、
    上記第1の光サーキュレータの第1のポートと上記第2の光サーキュレータの第3のポートとの間に接続された監視回路とを備えた装置。
  34. 請求項33記載の装置であって、
    上記第1の光サーキュレータの第2のポートには主信号光が供給され、
    上記第2の光サーキュレータの第2のポートには監視光信号が供給される装置。
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