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JP3640828B2 - 中継器及びそれを用いたネットワーク - Google Patents

中継器及びそれを用いたネットワーク Download PDF

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JP3640828B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御用機器などを結ぶネットワークに係わり、特に給電ラインと信号ラインを含むケーブルを接続してネットワークを構成する中継器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のネットワークでは、中継器に設けた電圧検出回路で給電ラインの電圧を監視し、電圧低下を検出した中継器が給電路の下流側を切り離して故障範囲を抑制し、上流側の伝送路を生かしている。
【0003】
このような給電ライン遮断機能を備えた中継器は、例えば、特開平2−135826号公報に示されている。ここでは、中継器内部に給電ラインの電圧検出回路を備え、給電電圧が低下した場合に、その低下量に応じた長さの遮断遅延時間の経過後に給電路を遮断し、遮断遅延時間の前に給電電圧が回復したときは遮断を回避している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の中継器によるネットワーク給電ライン監視では、給電ラインの電圧の監視と低下時の遮断に止まり、低下の原因に応じた対応が考慮されていないので、給電電圧が低下した地点から下流側の伝送路が一律に切り離されてしまう。この結果、中継器の接続機器の故障で電流引き込みを生じた場合などにも、当該中継器のみならず下流側の全ての伝送路が切り離されてしまう。
【0005】
また、大規模なネットワークの場合に、どの地点で何が原因で給電電圧の低下が発生したかを特定できないため、伝送路内の各中継器が自律的に対応することが困難で、ネットワーク給電路の異常時に伝送路を速やかに且つ必要最小限に切り離すことができない。
【0006】
また、給電電圧の低下し始めた中継器が特定できないと、ネットワークの敷設時などに問題が大きい。ネットワークの敷設では、予め、各中継器に接続する機器の仕様とケーブル長などから通信電源の容量や配置を算出し、敷設後にネットワークを稼動して検証テストを行っている。しかし、接続機器の特性の違いなどから、各中継器での電圧降下は計算通りとならないことも多く、ネットワークが大規模な場合は異常個所の特定に時間と労力を要している。このとき、下流側の中継器が一斉に遮断してしまうと、再テストのための復旧に手間がかかる。
【0007】
本発明の目的は、中継器に給電ラインの電圧を検出する電圧検出回路のほかに、中継器に接続された機器や通信電源などの故障を検出する手段を備え、給電電圧の低下原因を特定し、その結果から給電ラインの切り離し、あるいは中継器に接続された機器や通信電源の切り離しを行うことができる中継器を提供することにある。また、各中継器には伝送路での給電電圧の低下や中継器に接続された機器や通信電源などに故障が発生した場合に確認できる手段を備え、さらに故障発生を信号として伝送路内の全ての中継器に送信し、伝送路内の各中継器が給電ラインを遮断すべきかどうかを判断し、自中継器での対応が必要な場合には、給電ラインの遮断を行う中継器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、ネットワークを構成する給電ラインと信号ラインの接続手段と、前記給電ラインに電力を供給する通信電源や前記信号ラインを経由して信号を送受する機器の接続手段を備えたネットワークの中継器において、中継器毎に、前記給電ラインの電圧を検出して予め設定されている閾値と比較する給電ライン電圧検出手段と、自中継器より下流側の給電ラインを分離するための給電ライン分離手段と、所定の分離条件を満たす場合に前記給電ライン分離手段を作動する制御手段を設けたことを特徴とする。
【0009】
前記制御手段は、前記分離条件として自中継器の給電ラインの電圧が前記閾値より低く、且つ、ネットワーク内の各中継器に接続されている機器に故障が無いかを判定し、該条件を満たす場合に前記給電ライン分離手段を作動することを特徴とする。これにより、電圧が異常に低下した場合、原因と故障点が分かる。
【0010】
また、前記分離条件として自中継器の給電ラインの電圧が前記閾値より低く、且つ、上流側に隣接する中継器の給電ラインの電圧が前記閾値より高いかを判定し、該条件を満たす場合に前記給電ライン分離手段を作動することを特徴とする。これにより、ネットワーク敷設時に閾値より電圧低下した中継器が一斉遮断するのを回避できる。
【0011】
本発明のネットワークの中継器は、中継器毎に、前記給電ラインの電圧を検出して予め設定されている閾値と比較する給電ライン電圧検出手段と、前記給電ラインの電圧の状態を隣接する中継器と送受信する隣接電圧送受手段と、自中継器より下流側の給電ラインを分離する給電ライン分離手段と、自中継器に接続された機器の故障を検出する機器故障検出手段と、前記機器の故障をネットワーク内の各中継器に通知する機器状態通知手段と、自中継器に接続された機器の切り離しを行う機器切り離し手段と、所定の切断条件を満たす場合に前記給電ライン分離手段または前記機器切り離し手段を作動する制御手段を設けたことを特徴とする。
【0012】
また、前記制御手段は、前記切断条件として自中継器の給電ラインの電圧が前記閾値より低いことを必須とし、ネットワーク内の前記機器に故障が無く且つ上流側に隣接する中継器の給電ラインの電圧が前記閾値より高い場合は前記給電ライン分離手段を作動し、自中継器の機器に故障の有る場合は前記機器切り離し手段を作動する。
【0013】
また、中継器毎に、自中継器の給電ラインの電圧の状態および前記機器の切り離し状態を示す警報手段と、機器の接続を認識する機器認識手段を設け、前記制御手段は、機器の再接続の認識情報を受けて前記機器切り離し手段を復旧する。これにより、中継器毎の電圧状態が正常/異常や機器の正常/異常を監視でき、また、故障で切り離した機器を交換した場合に自動復旧できる。
【0014】
さらに、自中継器に接続されている通信電源の故障を検出する電源故障検出手段と、前記通信電源の故障をネットワーク内の各中継器に通知するための電源状態通知手段を設けることを特徴とする。
【0015】
前記電源故障検出手段は、前記給電ラインの電圧が前記閾値より十分に小さい第2の閾値より低く、且つ、ネットワーク内の前記機器に故障がないときに、前記通信電源が故障したことを検出する。そして、前記制御手段は、前記通信電源が故障の場合は前記切断条件を満足しないと判定するので、通信電源の故障によって給電ラインを分離することを回避できる。
【0016】
本発明の中継器を用いるネットワークは、給電ラインと信号ラインを持つケーブルの接続手段と、前記給電ラインに電力を供給する通信電源や、前記信号ラインを経由して制御信号などを送受する機器の接続手段を有する中継器を使用して構成されるネットワークにおいて、
中継器毎に、前記給電ラインの電圧を検出して予め設定されている閾値と比較する給電ライン電圧検出手段と、自中継器より下流側の給電ラインを分離するための給電ライン分離手段と、自中継器に接続された機器の故障を検出する機器故障検出手段と、自中継器に接続された機器の切り離しを行う機器切り離し手段と、自中継器に接続する機器の故障をネットワーク内の各中継器に通知するための機器状態通知線と、前記給電ライン電圧検出手段の出力と前記機器状態通知線の状態を入力し、自中継器の給電ラインの電圧が前記閾値より低く、且つ、ネットワーク内の何れかの中継器に接続されている機器に故障がある場合に、自中継器の機器切り離し手段を作動する制御手段を設けたことを特徴とする。これにより、ネットワーク内の機器故障の発生に際して、各中継器に接続する機器を一斉に切り離しでき、シリアル動作するFA機器などの安全動作に適する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図2は、本発明の中継器を適用するネットワークの一例である。ネットワークは信号ライン4と給電ライン5を含むケーブルを、中継器1で接続して構成されている。各中継器1は給電ライン5から電源を供給される機器2を接続している。図示例では、中継器1aがネットワークに電源を供給する通信電源3を給電ライン5と接続して、ネットワーク全体に電源を供給している。信号ラインペア4a、4bはH側とL側を、給電ラインペア5a、5bは+V側と−V側を含む。本実施例では、中継器間で相互に機器や電源の状態を通知する機器状態信号線6、電源状態信号線7を備えている。信号線6、7は1つに纏めることもできる。
【0018】
図1は、本発明の一実施例による中継器の構成図である。中継器1はケーブル接続部10、機器接続部20、給電ライン系統分離部30、電源接続部40、報告・警告部50及び中継器間信号線接続部60から構成されている。
【0019】
中継器1の両側に設けたケーブル接続部10a、10bは、ケーブルの信号ラインペア4a、4bと給電ラインペア5a、5bを介して他の中継器1と接続する。ケーブル接続部10aが中継器1への入力側、ケーブル接続部10bが中継器1からの出力側となる。
【0020】
機器接続部20は、信号ラインペア4a(H側)、4b(L側)を通して信号を送受信し、電源ラインペア5a(+V側)、5b(−V側)から電源を供給される1または複数台の機器2を接続する。また、中継器1に接続された機器2の故障を検出する機器故障検出手段21と、機器の接続・切り離しを行う機器分離スイッチ22と、機器分離スイッチ22の開閉制御を行う機器分離スイッチ制御部23と、中継器1に機器2が接続されたことを認識する機器接続認識手段24を備えている。
【0021】
給電ライン系統分離部30は、給電ライン5の電圧レベルを検出する電圧レベル検出手段31と、給電ライン5を切り離して電源系統を分離する給電ライン分離スイッチ32と、給電ライン分離スイッチ32の開閉を制御する給電ライン分離スイッチ制御部33を備えている。
【0022】
電源接続部40は、ネットワークに電源を供給する通信電源3を給電ライン5の+V側、−V側と接続する。また、接続された通信電源3の故障を検出する電源故障検出手段41と、中継器1に通信電源3が接続されたことを認識する電源接続認識手段42を備えている。
【0023】
報告・警告部50は、ネットワークの給電ライン5の電圧レベルの状態や、自他の中継器1における機器2の故障や、通信電源3の故障をユーザに知らせるための機能を備えている。
【0024】
中継器間通信線接続部60は、自中継器に接続された機器2、通信電源3の故障発生を他中継器に通知したり、他中継器に接続された機器2、通信電源3の故障発生信号を受領するために、中継器間で通信を行う機器状態信号線6、電源状態信号線7を接続する。
【0025】
図3に、給電ライン系統分離部の構成を示す。給電ライン系統分離部30の電圧レベル検出手段31は、給電ラインペア5a、5bの電位を取り込み、電圧レベル検出回路310で電圧レベルVINを検出する。そして、VINが予め設定された閾値VTHよりも高い場合は1、低い場合は0を出力信号VOUTとする。出力信号VOUTは、それぞれ給電ライン分離スイッチ制御部33、機器分離スイッチ制御部23、報告・警告部50へ入力される。
【0026】
給電ライン分離スイッチ制御部33は出力信号VOUTと、他中継器からの機器故障信号および電源正常信号を入力として、給電ライン分離スイッチ32を開閉するための制御信号SWCTL1を生成し、給電ライン分離スイッチ32を開閉する。給電ライン分離スイッチ32は制御信号SWCTL1が1のときはスイッチを開き、0のときはスイッチを閉じる。分離スイッチ32が開放されると、給電路の下流側となる中継器1(ここでは、1b〜1d)への給電が断たれる。
【0027】
また、制御信号SWCTL1は報告・警告部50へも入力される。報告・警告部50はSWCTL1=1のとき、つまり給電ライン分離スイッチ32が開されて電源系統を分離した場合に、当該中継器に対し通信電源の追加が必要であることをユーザに知らせる。
【0028】
図4に、給電ライン分離スイッチを開閉する論理条件を示す。給電ライン分離スイッチ制御部33は、電圧レベル検出手段31の出力信号VOUTと、ネットワーク内のすべての中継器1に接続されている機器の状態を示すSTATE1と、ネットワークに電源を供給している通信電源3の状態を示すSTATE2が入力され、この3つの信号のAND条件をとることにより、給電ライン分離スイッチ制御信号SWCTL1を生成する。
【0029】
機器状態を示すSTATE1は、ネットワーク内の中継器に接続されている全ての機器が正常であれば0、何れかの中継器1に接続されている機器に故障が発生すると1となる。電源状態を示すSTATE2は、ネットワークに電源を供給している通信電源3が正常であれば1、通信電源3に故障が発生すると0となる。従って、給電ライン分離スイッチ制御信号SWCTL1は、給電ラインの電圧レベルが閾値VTHよりも低く(VOUT=0)、ネットワーク内のすべての中継器1に接続されている機器に故障がなく(STATE1=0)、且つ、通信電源3が正常(STATE2=1)の時にのみ、SWCTL1=1となって給電ライン分離スイッチ32を開放し、ネットワーク内で下流の電源系統を分離する。
【0030】
これにより、電圧レベルの低下の原因が負荷の増大(電源容量不足)による給電ライン5での電圧降下の場合にのみ、給電ライン分離スイッチ32を開く。一方、電圧低下が機器故障による電流引き込みや通信電源の故障が原因の場合は、SWCTL1=0となり、給電ライン分離スイッチ32を閉じたままである。
【0031】
図5に、報告・警告部の構成を示す。報告・警告部50は電圧レベル検出手段31の出力信号VOUTを入力し、電圧レベル状態報告手段51で給電状態を表示する。すなわち、VOUT=1のときは給電ラインの電圧レベル満足を意味する報告(例えば緑色のLEDを点灯)し、VOUT=0のときは給電電圧レベル不足を意味する報告(例えば赤色のLEDを点灯)する。
【0032】
機器故障警告手段52は、機器故障検出手段21から自中継器に接続する機器の故障の有無を示すTROUBLE1と、機器故障信号線6による他中継器に接続する機器を含む故障の有無を示すSTATE1を入力し、機器故障なし、自接続機器故障、他接続機器故障の各状態を後述のように報告する。
【0033】
また、電源状態警告手段53は給電ライン分離スイッチ制御部33の出力SWCTL1を入力し、通信電源の追加接続の要否を表示する。SWCTL1=が1のとき(給電ライン分離スイッチが開いた時)には、通信電源の追加接続を要求する警告(赤色のLED点灯)を行う。この結果、当該中継器に通信電源が追加接続されると、電源接続認識手段42から電源接続認識信号CONNECT2=1が入力し、電源状態警告手段53の通信電源接続要求がキャンセルされる。
【0034】
図6に、機器接続部の構成を示す。機器接続部20の機器故障検出手段21は、機器2の故障を検出するための機器電流検出回路210を設け、給電ラインペア5a、5bから機器2へ流れる電流を検出する。機器2に故障が発生して電流引込みが発生した場合、機器電流検出回路210は過電流を検出し、自中継器に接続する機器の故障を示すTROUBLE1=1(故障無しのときは0)を、機器分離スイッチ制御部23に出力する。
【0035】
また、TROUBLE1は報告・警告部50と、ネットワークの中継器間で機器故障発生状況を通信する機器状態信号線6にも出力される。TROUBLE1=1の発生により、機器状態信号線6の状態(STATE1)が1になり、ある中継器での機器の故障発生がネットワーク内の全ての中継器に通知される。
【0036】
機器分離スイッチ制御部23は、機器電流検出回路210からの機器故障検出信号TROUBLE1と、電圧レベル検出手段30からの出力信号VOUTと、機器状態信号線6の状態STATE1をAND入力として、機器分離スイッチ制御信号SWCTL2を生成する。SWCTL2=1の時、機器分離スイッチ22のスイッチを開き、SWCTL2=0の時はスイッチを閉じる。
【0037】
自中継器に接続している機器2に故障が発生し、機器分離スイッチ22を開いて切り離した場合、正常な機器に交換して再接続すると、機器接続認識手段24の出力信号CONNECT1が1となり、機器分離スイッチ22を再閉する。
【0038】
図7に、機器分離スイッチを開閉するための論理条件を示す。機器分離スイッチ制御信号SWCTL2は、給電ラインの電圧レベルが閾値VTHよりも低く(VOUT=0)、自中継器に接続されている機器の故障発生を検出し(TROUBLE1=1)、且つ機器状態信号線6の状態が異常(STATE=1)となった場合に、機器分離スイッチ22を開いて自中継器に接続されている機器を切り離す。
【0039】
これにより、給電ラインの電圧レベルが閾値VTHより低く、電圧低下の原因が自中継器に接続されている機器の故障の場合に、機器分離スイッチ22を開く。一方、他中継器に接続されている機器の故障の場合は、機器分離スイッチ22は閉じたままとなる。さらに、故障した機器を正常な機器に交換して再接続すると、機器分離スイッチ22が再び閉じられる。
【0040】
自中継器に接続されている機器の故障信号TROUBLE1の入力により、報告・警告部50の機器故障警告手段52は以下のように動作する。通常、ネットワーク内のすべての中継器に接続されている機器が正常である時は、機器故障検出信号TROUBLE1と機器状態信号線6の状態STATE1がどちらも0となり、機器故障警告手段52はすべての機器が正常であることを意味する警告(緑色のLEDを点灯)を行う。また、自中継器に接続されている機器に故障がある時は、TROUBLE1とSTATE1がどちらも1となり、自中継器と他中継器に接続されている機器の故障を意味する警告(赤色のLEDを点灯)をする。また、自中継器に接続されている機器に故障がなく、他中継器に接続されている機器に故障がある時は、TROUBLE1=0、STATE1=1となり、他中継器に接続されている機器の故障を意味する警告(赤色のLEDを点灯)をする。
【0041】
図8に、電源接続部の構成を示す。電源接続部40の電源故障検出手段41には、電源電圧検出回路410と電源故障判定部411が設けられる。電源電圧検出回路410は、給電ラインペア5a、5b間の電圧を検出し、その電圧が給電ライン系統分離部30に設定された閾値VTHよりも十分小さい閾値VTH2(VTH≫VTH2)よりも高い場合はVOUT2=1、低い場合はVOUT2=0を出力する。電源故障判定部411は、電源電圧検出回路410の出力VOUT2と機器状態信号線6の状態(故障=1、正常=0)をOR入力し、通信電源3の故障の有無を判定する。
【0042】
これにより、ネットワーク内の中継器に接続している機器2に故障がなく(STATE1=0)、給電ラインの電圧がVTH2 以下(VOUT2=0)となる場合は、通信電源3が故障したと判定し、TROUBLE2=0を出力するので、電源状態通信線7の状態はSTATE2=0となる。
【0043】
電源状態通信線7の状態STATE2は、ネットワーク内の各中継器に設けられた報告・警告部50の電源状態警告手段53に取り込まれる。また、STATE2は、給電スイッチ制御部33にも取り込まれている。電源が故障時はSTATE2=0となるので、給電ライン分離スイッチ32の制御信号は生成されない(SWCTL1=0)。
【0044】
次に、本実施例の中継器を用いたネットワーク全体の監視動作について説明する。図2に示したネットワークで全ての接続機器2a〜2gおよび通信電源3が正常動作していると、各中継器の機器故障検出信号TROUBLE1が0、電源故障検出信号TROUBLE2が1となるため、機器状態信号線6の状態STATE1は0、電源状態信号線7の状態STATE2は1になる。したがって、各中継器の機器故障警告手段52は機器故障なしを意味する点灯、電源状態警告手段53は通信電源正常を意味する点灯をしている。
【0045】
この状態で、中継器1cの電圧レベル検出手段31で給電ラインの電圧VINが閾値VTHより低下したことを検出すると、中継器1cよりも下流側の中継器1dでも電圧レベル低下が検出され、電圧検出回路310の出力VOUTが0となる。このとき、ネットワーク内のすべての機器2a〜2gと通信電源3が正常であれば、機器故障信号線6の状態STATE1=0、電源正常信号線7の状態STATE2=1になっているので、中継器1c、1dの給電ライン分離スイッチ制御信号SWCTL1=1となり、給電ライン分離スイッチ32が開放される。なお、後述する実施例3で、下流の中継器1c、1dの分離スイッチ32の全てが開放されるのを防止する構成を説明する。
【0046】
このVOUTとSWCTL1は報告・警告部50にも入力されているので、中継器1c、1dの給電ライン5の電圧レベルが閾値VTHより低下していることを意味する点灯、当該中継器に通信電源の追加接続が必要であることを意味する点灯が行われる。ネットワークの敷設時等に、機器負荷の計算値と実際値の違いから、電源容量の不足がしばしば発生する。ユーザは報告・警告部50の表示から、通信電源の追加接続の必要性を知ると、上流側の中継器1cに通信電源を追加接続する。中継器1cに通信電源を追加接続すると、下流側の電圧レベルが確保されるので、中継器1dの給電ライン分離スイッチ32は閉じられ、ネットワークは正常な状態に復帰する。
【0047】
また、中継器1bに接続されている機器2bが故障して電流の引き込みが発生すると、給電ライン5の電圧レベルが低下し、一時的にすべての中継器1a〜1dの電圧検出回路310が閾値VTHより低下したことを検出して、VOUT=0を出力する。この時、中継器1bに備えられた機器故障検出手段21は、機器2bの定格を大きく越える過電流を検出し、機器故障信号TROUBLE1=1を出力する。
【0048】
これにより、機器状態信号線6の状態はSTATE1=1になり、ネットワーク内のすべての中継器1a、1c、1dへ機器故障の発生が通知される。STATE1=1になると、各中継器1a〜1dは給電ラインの電圧レベル低下を検出しても給電ライン分離スイッチ制御部33の出力がSWCTL1=0となるため、給電ライン分離スイッチ32を開くことはない。
【0049】
この状況で、中継器1bの報告・警告部50は自中継器に接続している機器の故障を意味する点灯と、他中継器に接続されている機器が故障していることを意味する点灯を行い、その他の中継器1a、1c、1dの報告・警告部50では他中継器に接続されている機器の故障を意味する点灯のみを行う。これにより、ユーザは中継器1bに接続されている機器に故障が発生していることを知ることができる。
【0050】
さらに、中継器1bでは、機器分離スイッチ制御部23の出力SWCTL2=1となるので、機器分離スイッチ22を開いて故障した機器1bを切り離す。これにより、電流の引き込みがなくなるので、給電ライン5の電圧が回復し、ネットワークは正常な状態に復帰する。また、ユーザが機器2bの故障を知り、機器2bを正常な機器に交換して再接続すると、機器接続認識手段24の出力CONNECT1=1となり、機器分離スイッチ22が閉じて正常な通信を回復する。
【0051】
さらに、中継器1aに接続されている通信電源3に故障が発生すると、給電ライン5の電圧レベルが低下し、一時的にすべての中継器1a〜1dの電圧検出回路310はVOUT=0を出力する。この時、中継器1aの電源故障検出手段41は通信電源3の故障を検出し、電源故障検出信号TROUBLE2=0を出力する。
【0052】
この結果、電源状態信号線7の状態STATE2=0となり、中継器1a以外の中継器1b〜1dにも通信電源3に故障発生したことを通知する。電源正常信号線7の状態が0になると、各中継器1a〜1dは給電ライン5の電圧レベル低下を検出しても給電ライン分離スイッチ制御部33の出力SWCTL1=0となるため、給電ライン分離スイッチ32を開くことはない。
【0053】
この状況で、各中継器1a〜1dの報告・警告部50は通信電源3が正常であることを示す緑色の点灯から、通信電源3に故障が発生を示す赤色の点灯に変更する。これにより、ユーザは故障した通信電源3を正常な通信電源に交換すると、給電ラインの電圧低下が回復しネットワークは正常な状態に復帰する。正常な通信電源を中継器1に再接続すると、報告・警告部50の電源状態警告手段53は通信電源が正常であることを意味する緑色の点灯に切り替える。
【0054】
以上、実施例1の中継器で給電ラインと信号ラインを接続されたネットワークは、各中継器が給電ラインの電圧低下とともに、自中継器に接続される機器の故障や通信電源の故障を監視し、機器や電源の状態を信号線を介して相互に連絡するので、給電ラインの電圧が閾値以下となる原因が電源容量の不足によるか、機器または電源そのものの故障によるか判別するので、原因別に最適な処置の実行が可能になる。
【0055】
すなわち、閾値以下の電圧低下が生じた場合、自他の機器やネットワークの電源に故障が無ければ、機器負荷に対し電源容量が不足している。そこで、電圧低下検出をした中継器は給電ラインの下流を切り離し、上流のネットワークの伝送線を確保する。同時に、通信電源の追加接続の要求を発行するので、該当中継器に対する電源追加が簡単に行え、切り離された下流の給電路を速やかに復旧できる。なお、切り離して分離した下流側を、別電源系統に切替るなどの代替案も可能である。
【0056】
また、ネットワーク内の何れかの機器が故障した場合は、中継器から当該機器のみを切り離して給電ラインの電圧低下を回復するので、ネットワークの伝送路を確保できる。また、自中継器の故障か他中継器の故障かを識別して表示するので、異常機器の交換が容易になる。
【0057】
さらに、任意の中継器を介してネットワークに電源を供給している通信電源が故障した場合は、給電ラインを切り離さずに通信電源の故障を報知するので、電源交換によりネットワークが直ちに復旧する。
【0058】
次に、本発明の実施例2として、上記実施例1の中継器をFA分野等のフィールドネットワークに適用した例を説明する。例えば、ベルトコンベアを利用した流れ作業を行う機器を制御するネットワークで、ネットワークに接続されている機器が1台でも故障した場合は、故障機器の下流での作業に障害が発生する。この場合、通常はベルトコンベアを停止する、またはネットワークに接続されている機器の動作を停止するといった対応が必要となる。
【0059】
実施例1の中継器では、ネットワーク内のある中継器に接続されている機器に故障が発生した場合に、ネットワーク内のすべての中継器に故障発生を知らせる機能と、故障した機器をネットワークから切り離す機能を備えている。従って、この機能を発展的に利用すれば、ネットワーク内の機器が1台でも故障した場合に、ネットワーク内のすべての機器を切り離すことができる。
【0060】
実施例2の中継器の基本的な構成は、図1に示す中継器の構成と同じである。異なる部分は、機器分離スイッチ22を制御する機器分離スイッチ制御部23であり、機器分離スイッチ制御部23に故障機器のみ切り離すか、全機器を切り離すかを選択する手段を設けている点である。
【0061】
図9に、実施例2による機器分離スイッチ制御部の構成を示す。機器分離スイッチ制御部23は機器故障検出信号TROUBLE1、電圧レベル検出手段30の出力VOUT及び機器状態信号線6の状態STATE1を入力し、これらの信号のAND条件から機器分離スイッチ制御信号SWCTL2を生成する。
【0062】
機器分離スイッチ制御部23には、中継器1に接続されている機器に故障が発生した場合に故障機器のみを中継器から切り離すか、またはネットワーク内の全中継器に接続されている機器を切り離すかを、初期設定により選択する全機器分離スイッチ25を設けている。機器故障検出信号全機器分離スイッチ25が閉じている時は、TROUBLE1が機器分離スイッチ制御信号SWCTL2生成の条件に入り、実施例1と同じになる。一方、全機器分離スイッチ25を開いている時は、TROUBLE1がSWCTL2生成の条件には入らない。
【0063】
従って、全機器分離スイッチ25を開放に選択し、機器故障が発生してSTATE1=1、VOUT=0となると、すべての中継器で機器分離スイッチ制御信号SWCTL2が1となる。この結果、すべての中継器1が機器分離スイッチ22を開放して接続されている機器を切り離す。
【0064】
本実施例によれば、ネットワーク内の機器が1台でも故障した場合に、ネットワーク内のすべての機器を切り離すことができるので、ネットワークに接続されている機器の安全を確保できる。
【0065】
次に、本発明の実施例3による中継器を説明する。実施例1の中継器1では、上述したように、給電ライン5の電圧低下が閾値VTH以下の場合、下流側の全ての給電ライン分離スイッチ32が開放されるので、ネットワークが大規模な場合はその復旧に手間がかかる。
【0066】
本実施例では、電圧低下が閾値VTH以下の場合、下流側の最初の中継器1が給電ライン分離スイッチ32を開放し、下流の他の中継器1は開放しない構成としている。このため、隣接する中継器間に電圧レベル検出手段31の出力VOUTを送受する、隣接電圧通知手段を設けている。
【0067】
図10に、実施例3を適用するネットワーク構成を示す。図2との相違は、各中継器1が隣接する下流の中継器1に自己のVOUTを送信する隣接電圧通知信号線8を設けた点にある。例えば、隣接電圧通知信号線8を介して、中継器1bは中継器1aのVOUTの状態(0/1)を受信し、また、自己のVOUTの状態を1つ下流の中継器1cに送信することができる。
【0068】
実施例3の中継器1の基本構成は実施例1同じである。図1との相違は、給電スイッチ制御部33のAND入力に、1つ上流の中継器からのVOUTの状態、ここではVUPPERと呼ぶ、を加えている点にある。
【0069】
図11に、実施例3の給電スイッチ制御部の構成を示す。給電スイッチ制御部33は、自己の電圧レベル検出手段31の出力VOUT(閾値VTH以下で0)、機器状態信号線6の状態STATE1(故障時0)、電源状態信号線7の状態STATE2(正常時0)、及び1つ上流の中継器1からの隣接電圧通知信号線8の状態VUPPER(閾値VTH以下で0)をAND入力としている。
【0070】
そして、VOUT=0、STATE1=0、STATE2=1、VUPPER=1のとき、給電スイッチ制御信号SWCTL1=1を出力し、自己の給電ライン分離スイッチ32を開放する。一方、VOUT=0、STATE1=0、STATE2=1、VUPPER=0のときはSWCTL1=0とし、自己の給電ライン分離スイッチ32を開放しない。
【0071】
このように、自己の給電ラインの電圧がVOUT=0の電圧低下状態となり、且つ自中継器が電圧低下状態の最上流である場合、自己の給電ライン分離スイッチ32を開放する。これにより、下流側のネットワークは切り離され上流側の伝送線は確保される。しかし、自中継器が電圧低下状態の最上流でない中継器は自己の給電ライン分離スイッチ32を開放しないので、復旧のためにそれらのスイッチ再閉する手間が省け、ネットワーク敷設の検証テスト等が容易になる。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、ネットワークの中継器が給電ラインの異常な電圧低下(閾値以下)を検出した場合に、その原因が給電ラインの電圧降下、中継器に接続している機器の故障、ネットワークに接続している通信電源の故障かを判別できるので、原因別に最適な処置を迅速に実行できる効果がある。
【0073】
すなわち、給電ラインの電圧低下の原因が負荷の増大による電圧降下の場合は、電圧が不足した中継器で給電ラインを分離し、上流側の通信を確保しつつ、通信電源の追加接続を促して、ネットワークを早期に正常状態に復帰できる。なお、電圧が不足した最上流の中継器のみで給電ラインを分離するので、復旧が容易になる。
【0074】
また、給電ラインの電圧低下の原因がネットワーク内のある中継器に接続されている機器故障の場合には、このことをネットワーク内に通知し、故障機器が接続されている中継器だけが故障機器を切り離すことにより、ネットワークは正常な状態に復帰できる。
【0075】
また、ネットワークに接続されている機器が1台でも故障した場合に、各中継器により全機器を切り離して停止させることもできるので、フィールドネットワークやFA分野の生産ラインにおいて、生産ラインへの悪影響を回避できる。
【0076】
本発明の中継器には、給電ラインの電圧レベルの状態、故障機器の所在(自中継器障/他中継器)、通信電源の状態(正常/故障、追加接続要求)を確認する表示手段を設けているので、大規模なネットワークにおいても異常や故障の発生場所の特定が容易になり、状況に応じた対策を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における中継器の構成図。
【図2】実施例1の中継器を適用するネットワークの一例を示す構成図。
【図3】実施例1の給電ライン系統分離部の機能を示す構成図。
【図4】実施例1の給電ライン分離スイッチの開閉条件を示す説明図。
【図5】報告・警告部の機能を示す説明図。
【図6】機器接続部の機能を示す説明図。
【図7】機器分離スイッチの開閉条件を示す説明図。
【図8】電源接続部の機能を示す説明図。
【図9】本発明の実施例2による機器分離スイッチ制御部の機能と動作を示す説明図。
【図10】本発明の実施例3の中継器を適用するネットワークの一例を示す構成図。
【図11】実施例3の中継器における給電スイッチ制御部の機能を示す構成図。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c,1d…中継器、2…機器、3…通信電源、4…信号ライン、5…給電ライン、6…機器状態信号線、7…電源状態信号線、8…隣接電圧通知信号線、10a,10b…ケーブル接続部、20…機器接続部、21…機器故障検出手段、210…機器電流検出回路、22…機器分離スイッチ、23…機器分離スイッチ制御部、24…機器接続認識手段、25…全機器切り離しスイッチ、30…給電ライン系統分離部、31…電圧レベル検出手段、310…電圧レベル検出回路、32…給電ライン分離スイッチ、33…給電ライン分離スイッチ制御部、40…電源接続部、41…電源故障検出手段、410…電源電圧検出回路、42…電源接続認識手段、50…報告・警告部、51…電圧レベル状態報告手段、52…機器故障警告手段、53…電源状態警告手段、60a,60b…中継器間通信信号線接続部。

Claims (9)

  1. ネットワークを構成する給電ラインと信号ラインの接続手段と、前記給電ラインに電力を供給する通信電源や前記信号ラインを経由して信号を送受する機器の接続手段を備えたネットワークの中継器において、
    中継器毎に、前記給電ラインの電圧を検出して予め設定されている閾値と比較する給電ライン電圧検出手段と、自中継器より下流側の給電ラインを分離するための給電ライン分離手段と、自中継器の給電ラインの電圧が前記閾値より低く、前記給電ラインの電圧降下が負荷の増大によると判定される場合に前記給電ライン分離手段を作動する制御手段を設けたことを特徴とするネットワークの中継器。
  2. 請求項1において、前記制御手段は、ネットワーク内の各中継器に接続されている機器に故障が無いかを判定し、該条件を満たす場合に自給電ラインの電圧降下が負荷の増大によると判定して、前記給電ライン分離手段を作動することを特徴とするネットワークの中継器。
  3. 請求項1において、前記制御手段は、上流側に隣接する中継器の給電ラインの電圧が前記閾値より高いかを判定し、該条件を満たす場合に自給電ラインの電圧降下が負荷の増大によると判定して、前記給電ライン分離手段を作動することを特徴とするネットワークの中継器。
  4. ネットワークを構成する給電ラインと信号ラインの接続手段と、前記給電ラインに電力を供給する通信電源や前記信号ラインを経由して信号を送受する機器の接続手段を備えたネットワークの中継器において、
    中継器毎に、前記給電ラインの電圧を検出して予め設定されている閾値と比較する給電ライン電圧検出手段と、前記給電ラインの電圧の状態を隣接する中継器と送受信する隣接電圧送受手段と、自中継器より下流側の給電ラインを分離する給電ライン分離手段と、自中継器に接続された機器の故障を検出する機器故障検出手段と、前記機器の故障をネットワーク内の各中継器に通知する機器状態通知手段と、自中継器に接続された機器の切り離しを行う機器切り離し手段と、自中継器の給電ラインの電圧が前記閾値より低いことを必須とし、ネットワーク内の前記機器に故障が無く且つ上流側に隣接する中継器の給電ラインの電圧が前記閾値より高い場合は前記給電ライン分離手段を作動し、自中継器の機器に故障の有る場合は前記機器切り離し手段を作動する制御手段を設けたことを特徴とするネットワークの中継器。
  5. 請求項4において、中継器毎に、自中継器の給電ラインの電圧の状態および前記機器の切り離し状態を示す警報手段と、機器の接続を認識する機器認識手段を設け、
    前記制御手段は、機器の再接続の認識情報を受けて前記機器切り離し手段を復旧することを特徴とするネットワークの中継器。
  6. 請求項4または5において、自中継器に接続されている通信電源の故障を検出する電源故障検出手段と、前記通信電源の故障をネットワーク内の各中継器に通知するための電源状態通知手段を設けることを特徴とするネットワークの中継器。
  7. 請求項6において、前記電源故障検出手段は、前記給電ラインの電圧が前記閾値より十分に小さい第2の閾値より低く、且つ、ネットワーク内の前記機器に故障がないときに、前記通信電源が故障したことを検出するネットワークの中継器。
  8. 請求項6または7において、前記制御手段は、前記通信電源が故障の場合は前記切断条件を満足しないと判定することを特徴とするネットワークの中継器。
  9. 給電ラインと信号ラインを持つケーブルの接続手段と、前記給電ラインに電力を供給する通信電源や、前記信号ラインを経由して制御信号などを送受する機器の接続手段を有する中継器を使用して構成されるネットワークにおいて、
    中継器毎に、前記給電ラインの電圧を検出して予め設定されている閾値と比較する給電ライン電圧検出手段と、自中継器より下流側の給電ラインを分離するための給電ライン分離手段と、自中継器に接続された機器の故障を検出する機器故障検出手段と、自中継器に接続された機器の切り離しを行う機器切り離し手段と、自中継器に接続する機器の故障をネットワーク内の各中継器に通知するための機器状態通知線と、前記給電ライン電圧検出手段の出力と前記機器状態通知線の状態を入力し、自中継器の給電ラインの電圧が前記閾値より低く、且つ、ネットワーク内の何れかの中継器に接続されている機器に故障がある場合に、自中継器の機器切り離し手段を作動する制御手段を設け、
    ネットワーク内の機器故障の発生に際して、各中継器に接続する機器を一斉に切り離しできるよう構成にしたことを特徴とするネットワーク。
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