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JP3526649B2 - 架橋多孔質膜 - Google Patents

架橋多孔質膜

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JP3526649B2
JP3526649B2 JP08014895A JP8014895A JP3526649B2 JP 3526649 B2 JP3526649 B2 JP 3526649B2 JP 08014895 A JP08014895 A JP 08014895A JP 8014895 A JP8014895 A JP 8014895A JP 3526649 B2 JP3526649 B2 JP 3526649B2
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glycol
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晃義 下田
広志 八谷
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Asahi Kasei Chemicals Corp
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Asahi Kasei Chemicals Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、架橋してなる結晶性芳
香族ポリエーテルケトン(以下、PEKと略す。)多孔
質膜に関する。さらに詳しくは、耐熱性、耐薬品性、低
溶出性、親水性、膜強度に優れ、限外濾過膜や精密濾過
膜に有用な架橋してなる結晶性PEK多孔質膜に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体等の電子工業用超純水、医
療機器、医薬、食品用途等での濾過や滅菌等に高分子か
らなる分離膜が広く用いられており、その用途分野と使
用量は拡大の傾向にある。その中で、耐熱性や耐薬品性
の向上など次第に高度な膜性能が要求されてきている。
例えば、半導体用超純水用途では、膜素材からイオン成
分や有機物等の溶出が少なく、耐熱性、耐薬品性に優れ
た膜、また火力発電所や原子力発電所においては、10
0℃をこえる復水中のクラッド(主に鉄を主成分とする
微粒子)を長時間安定的に除去可能な耐熱性に特に優れ
た膜などが求められている。
【0003】一方、分離膜素材については、従来よりセ
ルロースアセテート等のセルロース誘導体、ポリアクリ
ロニトリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリメタクリル
酸メチル系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフッ化ビニ
リデン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリカーボネート
系樹脂等の高分子化合物が、限外濾過膜や精密濾過膜と
して広く用いられている。しかし、前述の如く膜性能へ
の要求が高度化したために、これらの素材は低溶出性、
耐熱性及び耐薬品性という点で満足できるものではなか
った。
【0004】さて、PEKは耐熱性、耐薬品性、低溶出
性に極めて優れた樹脂として注目されており、分離膜へ
の応用が試みられている。例えば、特開平2−2376
28号公報、及び特公平3−47889号公報にはPE
K系樹脂の1つであるポリエーテルエーテルケトンのス
ルホン化物を材料とした分離膜が提案されている。しか
しながら、スルホン化された膜は水中で膨潤するため、
その使用範囲に限界があることが知られている(Mac
romolecules 86 p.18(1985)
参照)。
【0005】そこで、スルホン化されていないPEK膜
も提案されている。例えば、特開平2−136229号
公報、特開平3−174321号公報には、特定構造の
PEK類を用いた半透性薄膜が提案されている。しかし
ながら、この膜は加熱処理等が行われておらず、耐熱レ
ベルが例示されていない。また、結晶化度、及び架橋に
関しては全く記載されていない。
【0006】また、特開平3−237142号公報、特
開平3−56129号公報、及び特開平5−19255
0号公報には、結晶質のPEKからなる微孔質膜、また
は非対称膜とその製造方法について記載されている。し
かしながら、この膜に関しても架橋に関しては全く記載
されていない。さらに、特開平6−349号公報には、
ハロアルキル基を結合した表層部に架橋された緻密層を
有する非対称構造の荷電型の分離膜及びその製造方法に
関して記載されている。しかしながら、この製造方法は
ハロアルキル基を高分子膜素材に導入して変性させるた
め、高分子がPEKの場合には結晶性が低下し、耐熱性
に優れた膜が得られない。さらに、表層部だけの架橋の
場合でも、例えば上記に示したような過酷な条件下での
使用に関しては十分とはいえない。従って、架橋した結
晶性のPEKからなる多孔質膜は得られていなかった。
【0007】一方、高分子化合物の架橋方法としては、
電子線等の高エネルギー放射線を放射する方法、パーオ
キサイド等による化学処理等の方法が知られているが、
PEK類に対しては一般に用いられていない。ところ
で、PEKの架橋方法として、WO9119752号公
報に、アルコール又はアルコキサイド中でジアリールケ
トン含有ポリマーを加熱処理するか又はかかる後に脱水
用強酸に接触させることにより、該ポリマーを架橋させ
る方法が例示されている。しかしこの方法においては、
多孔質膜に応用した場合、膜構造が破壊するかもしく
は、透水性の低下など激しい膜性能の低下が起こるの
で、用いることができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、PEKが本
来持つ耐熱性、耐薬品性を損なうことなく、低溶出性、
膜強度及び親水性に優れ、過酷な条件下での使用に耐え
うる架橋してなる結晶性PEK多孔質膜を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、水溶性有
機溶剤を用いた加熱処理によってPEK多孔質膜の結晶
化方法を研究していたところ、温度及び時間等の加熱処
理条件を制御することにより、PEK多孔質膜が結晶化
と同時に架橋することを見い出した。しかも、特定範囲
の架橋度を有する結晶性PEK多孔質膜が、優れた耐熱
性及び機械的特性を有することを見いだした。さらに、
用いる水溶性有機溶剤が架橋剤として作用するため、膜
に親水性をも付与できることを発見し、本発明に至っ
た。
【0010】即ち、本発明は下記の通りである。 [1]結晶化度が10〜50重量%であり、架橋率が
0.01〜99.99%であり、空孔率が10〜98%
であることを特徴とするPEKからなる架橋多孔質膜。 [2]溶性有機溶媒で架橋が行われてたことを特徴と
する[1]記載の架橋多孔質膜。 以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明で用いられるPEKは、下記式で表
される繰り返し単位からなる。この繰り返し単位は2種
類以上でも構わない。 −O−Ar−(O−Ar’−)n (式中、Ar及びAr’は芳香族残基。Arは少なくと
も1つのジアリールケトン結合を有する。Ar及びA
r’は芳香族炭素原子を介してエーテル基に共有結合し
ている。nは0、1、または2。) なかでも本発明においては、Ar及びAr’が下記式で
示される基であるPEKが好適に使用される。
【0012】
【化1】
【0013】特に、本発明では下記一般式(1)〜(1
7)の繰り返し単位からなるPEKが好ましい。これら
は、単独重合体でも2種類以上の共重合体でもよい。
【0014】
【化2】
【0015】また、上記繰り返し単位を構成する芳香環
の一部またはすべての水素が、ハロゲン基、ニトロ基、
ニトリル基、アミノ基、フェノキシ基、フェニル基、ビ
フェニル基、アルキル基、及び下記式で表される官能基
等によって置換されていても構わない。
【0016】
【化3】
【0017】また、本発明に用いられるPEKの末端
は、通常、フェニル基、ハロゲン基、ニトロ基、ニトリ
ル基、フェノキシ基、ビフェニル基、及び下記式で表さ
れる基等である。
【0018】
【化4】
【0019】さらに、一般式(1)〜(17)で表され
る単独重合体又は共重合体の一部に、該重合体が持つ本
来の特性を著しく低下させない範囲で他の繰り返し単位
を含んでいてもよい。例えば、そのような共重合単位と
しては、下記に示されるもの等が挙げられる。
【0020】
【化5】
【0021】本発明においては、特に一般式(1)〜
(5)で表される繰り返し単位、すなわち順にPEK、
PEEK、PEKK、PEEKK、PEKEKKと呼ば
れるPEKが工業的に生産されており、入手が容易であ
るため膜素材として好適に用いられる。本発明で用いら
れるPEKの製造方法は既知の重合方法によって製造で
き、特に限定されない。例えば、フリーデルクラフト法
が挙げられる。関連する重合法は、米国特許第3085
205号、第3442857号、第3441538号及
び第3668057号明細書、ドイツ特許出願公開第2
206836号明細書及びJ.Poly.Soi.,5
5p.741(1961)(米)に記載されている。ま
た、重縮合法によっても製造できる。例えば、芳香族ジ
ハロゲン化合物とジフェノール類をアルカリ塩の存在下
で重合させる方法や、芳香族ジハロゲン化合物と炭酸塩
を重合させる等の方法がある。前者の方法は、特公昭5
7−22938号公報、米国特許第4113699号明
細書、特開昭54−90296号公報に記載されてお
り、後者の方法は特開昭62−85708号公報、特開
昭62−85709号公報に記載されている。
【0022】本発明で用いられるPEKは、実質的にス
ルホン化されていないことが好ましい。ここでいう“実
質的にスルホン化されていない”とは、核磁気共鳴分光
分析(NMR)による測定、又は元素分析によるイオウ
の定量において、PEK重合体中、スルホン化されたフ
ェニレン基を有する繰り返し単位が10%以下であるこ
とを意味する。特に5%以下が好ましい。10%をこえ
ると、得られた膜の耐熱性、耐薬品性が低下する傾向に
ある。
【0023】さて、本発明において“多孔質膜”とは、
空孔率が10〜98%の範囲であり、液体中の蛋白質、
細菌、コロイド、低分子量化合物、有機化合物及び無機
化合物からなる微粒子等に対する選択的分離能を有して
いる膜を意味し、限外濾過膜や精密濾過膜に好適に用い
られる。かかる空孔率とは、比重法や水銀圧入法等によ
って求められる。また、膜中に不揮発性の液体を含浸さ
せ、その膜の重量変化から求めることも可能である。
【0024】本発明の架橋多孔質膜は、優れた膜性能を
発現する要件として、結晶化度が10〜50重量%、架
橋率が0.01〜99.99%であることが必須であ
る。なかでも、結晶化度15〜40重量%、架橋率0.
05〜80%が特に好ましい。結晶化度が10%未満の
場合は耐熱性及び耐薬品性、50重量%以上の場合は膜
の靱性が各々低下する傾向にあるので好ましくない。ま
た、架橋率が0.01%未満の場合は膜強度、99.9
9%以上の場合は結晶化度、さらには膜強度が各々低下
する傾向にあるため好ましくない。
【0025】本発明において結晶化度は、膜重量に対す
る結晶質部分の重量比で表される。かかるPEKの結晶
化度はBlundell及びOsbornにより報告さ
れている広角X線回折法によって測定される(Poly
mer,24.953(1983))。また、本発明に
おいて架橋率は、多孔質膜を濃度96%以上の濃硫酸に
溶解し、その不溶部分の膜重量と溶解に用いた膜重量と
の重量比で表される。本発明では、以下の方法で架橋率
を求める。PEK多孔質膜約1gを、120℃で20時
間以上真空乾燥を行い、濃度96%の硫酸約100gに
室温で10時間以上攪拌して溶解させた後、ガラス焼結
フィルターにて不溶部分を濾過する。次に、得られた不
溶部分を水、及びエタノールによって洗浄して硫酸を除
去し、120℃で20時間乾燥後、その膜重量を測定す
る。
【0026】本発明の架橋多孔質膜は、架橋剤により架
橋してなる。該架橋剤は、溶解度パラメータ値が8〜1
7の範囲の有機溶剤が特に好ましい。溶解度パラメータ
値が上記範囲からはずれると、得られる膜の熱安定性及
び透水性が低下する傾向にあるので好ましくない。溶解
度パラメータは多くの科学文献、科学著書に記載されて
おり、特に高分子データハンドブック基礎編(高分子学
会編、培風館)には各溶媒毎に整理した表が記載されて
おり、本発明に適した架橋剤を決定することができる。
【0027】本発明で用いられる架橋剤としては、溶解
度パラメータが上記範囲の水溶性有機溶剤が特に好まし
い。ここでいう水溶性有機溶剤とは、25℃、100g
の水に、0.1g以上溶解する有機溶媒を意味する。本
発明において好ましい水溶性有機溶剤としては、n−ブ
タノール、イソブタノール、sec−ブチルアルコー
ル、tーブチルアルコール、n−ペンタノール、n−ヘ
キサノール、2−エチルブタノール、n−オクタノー
ル、エチルヘキサノール、1−ドデカノール、3,5,
5,−トリメチルヘキサノール、シクロヘキサノール、
メチルイソブチルカルビモール、n−アミルアルコー
ル、アリルアルコール、ラウリルアルコール、ベンジル
アルコール、フルフリルアルコール、n−ヘプタノー
ル、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、2,3−ブタンジオール、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエ
チレングリコール、ネオフェニルグリコール、1,5−
ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,5
−ペンタンジオール、グリセリン、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール等のアルコール類、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコール
ジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチル
エーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレン
グリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコール
ジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチル
エーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、エ
チレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノイソプロピルエーテル、トリエチレン
グリコールモノイソプロピルエーテル、テトラエチレン
グリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリ
コールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコール
ジイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールジイソ
プロピルエーテル、トリエチレングリコールジイソプロ
ピルエーテル、テトラエチレングリコールジイソプロピ
ルエーテル、プロピレングリコールジイソプロピルエー
テル、メチル−2−ペンタンジオール1,3、メチル−
2−ペンタンジオール−2,4、エチルヘキサンジオー
ル−1,3等のエーテル類、1,4−ジオキサン、1,
3−ジオキソラン、フラン、フルフラール、テトラヒド
ロフラン等のアセタール類、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルプロピルケトン、メチル−n−ブチルケト
ン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチ
ルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルイソアミルケ
トン、エチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、
メチルイソプロピルケトン等のケトン類、ホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミ
ド、メチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル
−2−ピロリドン、ピリジン、ピペリジン、N−アセチ
ルピペリジン、N−ホルミルピペリジン、N−アセチル
ピペリジン、N,N−ジアセチルピペリジン、ヒドラジ
ン、フェニルヒドラジン、ε−カプロラクタム等の窒素
化合物、及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0028】なかでも、1,4−ブタンジオール、1,
3−ブタンジオール、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリ
コール、トリプロピレングリコール、グリセリン、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N−メチル−2−ピロリドン及びこれらの混合物
が特に好ましく用いられる。ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコールを用いる場合、その分子量に
特に制限はないが、重量平均分子量で100〜2000
であることが望ましい。
【0029】本発明において、上記水溶性有機溶剤を用
いて架橋を行うと、得られる膜に親水性を付与し、蛋白
質等の吸着の低減等、膜のファウリングが起こりにくく
なり、膜の使用寿命を長くできるため最も好ましい。特
に、医療器用途、医薬品製造用途等においては、親水化
した、蛋白質等の吸着の少ない分離膜が要求されてお
り、本発明の膜は好適に使用できる。
【0030】本発明では、PEK分子中の架橋点は特に
限定されない。また、上記架橋率を満足する範囲であれ
ば、PEK分子の互いの末端、又は分子鎖中の例えば互
いのフェニレン基に対して架橋を行ってもよい。さら
に、膜内において、膜表面、膜内部、空孔壁面等、架橋
されている部分に特に制限はないが、耐熱性や機械的特
性が向上するため、膜全体が均一に架橋されていること
が好ましい。
【0031】本発明の架橋多孔質膜は、水等の液体中に
溶解又は分散した0.001〜10μmサイズの物質を
除去することができる。また透水量は1〜20,000
リットル/m2 ・hr・kg/cm2 の範囲である。か
かる透水量は、25℃の蒸留水を1kg/cm2 の圧力
で膜を透過させた際に、単位時間に得られる水の体積か
ら換算して求めたものである。
【0032】また、本発明の架橋多孔質膜の膜構造は、
限外濾過膜や精密濾過膜として好適に用いられる公知の
膜構造を有していれば特に制限はない。例えば、膜表面
に開口が存在し、膜内部の空孔の孔径が膜厚方向に均一
な対称膜、膜表面に緻密なスキン層を有し、空孔寸法が
膜厚方向に異なっている非対称膜等である。さらに、膜
の表裏を貫通した円柱状孔を有していても構わない。
【0033】本発明では、膜の形状に特に制限はなく、
平膜状、管状、中空糸状、毛細管状等、好適に用いられ
る。また、膜厚に関しても特に制限はないが、通常10
〜5,000μmの範囲のものが用いられる。また、本
発明の架橋多孔質膜は、耐熱性、耐薬品性、低溶出性等
PEKが有する本来の特性を大きく低下させない範囲
で、吸水性高分子を含有していてもよい。例えば、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
エチレングリコールアルキルエーテル、ポリビニルアル
コール、ポリアミド、ポリビニルアルキルエーテル、デ
キストリン、ポリアクリル酸及びその誘導体、ポリスチ
レンスルホン酸及びその誘導体、アルギン酸及びその誘
導体、セルロース及びその誘導体、エチレンービニルア
ルコール共重合体、ポリビニルピロリドン、スルホン化
ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリエーテル
スルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、
又はこれらの混合物が挙げられる。これらは膜性能を損
なわない範囲ならば、共重合されていてもよい。
【0034】以下、本発明の架橋多孔質膜の製造方法を
説明する。本発明のPEK架橋多孔質膜は、公知の方法
で製造できる。例えば、予め架橋したPEKを多孔質膜
状に成形することにより得る方法、PEKを多孔質膜状
に成形した後、架橋操作を行う方法等が挙げられる。特
に本発明においては、架橋していないPEK多孔質膜を
架橋多孔質膜前駆体として予め作成し、ついで架橋操作
を行う方法が架橋率等の膜性能を制御しやすいため好ま
しい。
【0035】この架橋多孔質膜前駆体は、公知の方法で
製造できる。例えば、PEKと可塑剤又は他の熱可塑性
高分子化合物とを混合溶融し、所望の形状に成形後、冷
却して、可塑剤等を溶媒等で抽出することにより架橋多
孔質膜前駆体を得ることができる。この製造方法は、例
えば、特開平1−81832号公報、特開平3−237
142号公報、特開平3−174228号公報、特開平
3−106424号公報、特開平4−293533号公
報に記載されており、特に膜全体に孔径が均一な対称構
造を得るのに好適である。また、微粒子をPEKに混合
させ、溶融賦形した後、延伸して多孔質膜を得ることも
可能であり、この方法は特開平7−776号公報に記載
されている。
【0036】また、本発明で用いられる架橋多孔質膜
が、膜厚方向に孔径が不均一な非対称構造である場合に
は、通常、相転法により得られた架橋多孔質膜前駆体を
架橋操作することにより得ることができる。相転法は、
Leob及びSourirajanにより開発された
(Adv,Chem.Ser.38,117,1963
参照)非対称膜の一般的な製法である。具体的には、高
分子化合物を溶媒に均一に溶解した製膜原液を、所望の
形状に成形し、ついで特定条件下で該高分子化合物に対
する非溶剤中で沈殿凝固させる方法である。PEK多孔
質膜の場合は、PEKと該PEKに対する溶媒を主成分
とする製膜原液を、所望の形状に成形後、該PEKに対
する非溶剤に浸漬することにより沈殿凝固させ、膜中に
残留する溶媒を洗浄除去することにより得られる。この
方法は、例えば、特開平2−136229号公報、特開
平3−56129号公報、平3−174231号公報に
記載されている。
【0037】本発明においては、上記のようにして得ら
れた架橋多孔質膜前駆体に対して架橋操作を行う際、そ
の架橋方法に特に制限はない。例えば、電子線等の放射
線照射、加熱、架橋剤による化学反応等の方法が挙げら
れる。なかでも、架橋多孔質膜前駆体を上記に示した水
溶性有機溶剤からなる架橋剤中で、PEKのガラス転移
点以上、融点以下の温度で加熱処理を行って架橋する方
法が特に好ましい。加熱処理温度がガラス転移点未満で
は結晶化が不十分になりやすく、融点以上では激しい膜
の変形が起こりやすいため好ましくない。
【0038】PEKのガラス転移点及び融点は、該PE
Kを示差熱分析計を用いて10℃/分の昇温速度で測定
した温度を意味する。これは、PEKの繰り返し単位の
構造にも左右されるが、一般にガラス転移点は140〜
200℃、融点は260〜400℃の範囲である。従っ
て、本発明では、150℃〜330℃の範囲で加熱処理
することが好ましい。さらに高い架橋率及び結晶化度を
得るためには、加熱時間にもよるが、200〜330℃
が好ましく、特に240〜300℃の範囲が好ましい。
【0039】また、加熱処理を行う時間は、所望の架橋
率を得られる範囲であれば特に制限はなく、通常、10
秒〜500時間の範囲である。本発明において、架橋操
作中の加熱処理は、架橋剤中に架橋多孔質膜前駆体を浸
漬した状態で行われることが好ましい。さらに、加熱処
理を行う際の雰囲気は空気中でも窒素、アルゴン、ヘリ
ウム等の不活性気体下でもかまわない。架橋剤が加熱処
理中に空気中の酸素等により熱劣化を起こし、得られる
膜の性能が低下する場合には、前記不活性気体下におけ
る加熱処理が好ましい。
【0040】また、上記加熱処理を行う際、加熱処理温
度で沸騰する、例えば水のような低沸点溶媒を膜中に含
んでいる場合には、あらかじめ除去しておくことが好ま
しい。除去方法としては、例えば、PEKのガラス転移
点未満、かつ除去すべき低沸点溶媒の沸点未満の温度
で、膜を架橋剤に浸漬し、置換する方法等がある。加熱
処理時、膜中に低沸点溶媒が含まれていると、膜表面及
び膜内部において該溶媒が激しく気化し、多孔質膜を変
形もしくは損傷させる場合があるので好ましくない。
【0041】本発明においては、上記加熱処理後に、膜
中に残留する余分な架橋剤を除去するために洗浄処理を
行うことが好ましい。例えば、水、アルコール類、アセ
トン等のケトン類の有機溶媒を用いて洗浄することが望
ましい。
【0042】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。まず、膜の各
物性の測定方法について述べる。 結晶化度の広角X線回折 マックサイエンス社製のX線回折装置MXP−18を用
い、加速電圧50kv、加速電流200mA、Cuター
ゲットにより発生したX線をNiモノクロメーターによ
り単色化して使用した。試料が中空糸の場合は、特に繊
維試料台を用いて、透過方式により測定を行った。試料
より発生される散乱X線を12゜〜32゜まで走査し、
1゜あたり50ポイントを採り、かつ1ポイントあたり
1.2秒計量した。得られた回折像に対して、Blun
dell及びOsbornにより報告されている方法
(Polymer,24.P.953(1983))に
よって結晶化度を求めた。 透水量(膜形状が中空糸膜状の場合) 長さ30cmの中空糸膜単糸の膜内部に、25℃の蒸留
水を1kg/cm2 の圧力で加えたとき、膜外部に透過
してきた蒸留水の体積を10分間測定し、その値をリッ
トル/m2 ・hr・kg/cm2 に換算して求めた。 引張強度 テンシロン(ミエベア社製、TCM−20)で測定し、
下式により算出した。
【0043】引張強度(kg/cm2 )=膜の破断時の
荷重/膜の断面積
【0044】
【実施例1】88.2%の濃度の濃硫酸920.0g
に、還元粘度1.01dl/gで式(1)の繰り返し単
位からなるPEK(ガラス転移点150℃、融点372
℃)80.0gを加え、容積1リットルの丸底セパラブ
ルフラスコ内で、密閉系で10時間攪拌して溶解し、減
圧法によって脱泡して均一溶液を得た。該溶液を中空糸
膜の製膜原液とし、同軸2重管の中空糸製造用紡口から
内部凝固剤として26℃の水を吐出させながら、該製膜
原液を同時に吐出させた。該製膜原液は紡口より10c
m下方にもうけられた24℃の水浴中に浸漬し、凝固し
た後、巻き取られた。巻き取られた中空糸膜は、乾燥さ
せないように、40℃の水に12時間、25℃のエタノ
ールに10時間浸漬して、残留する硫酸を洗浄した。得
られた中空糸膜は、内径0.54mm、外径0.97m
m、架橋率0%であった。
【0045】ついで、得られた中空糸膜を60℃のトリ
エチレングリコールに3時間、さらに240℃のトリエ
チレングリコールに2時間浸漬して加熱処理を行った。
そのまま30分間で30℃まで冷却した後、中空糸膜を
取り出し、26℃のエタノールに浸漬して、トリエチレ
ングリコールを洗浄除去した。得られた中空糸膜は、膜
表面に緻密なスキン層を有し、膜内部に指状ボイドを有
する多孔質膜であった。また、空孔率78%、結晶化度
25重量%で、0.2%の架橋率を有する架橋多孔質膜
であった。この膜の透水量は85リットル/m 2 ・hr
・kg/cm2 であった。
【0046】
【実施例2】260℃で加熱処理を行った以外は、実施
例1と同様の操作を行った。得られた中空糸膜は、膜表
面に緻密なスキン層を有し、膜内部に指状ボイドを有す
る多孔質膜であった。また、空孔率78%、結晶化度2
7重量%で、2.6%の架橋率を有する架橋多孔質膜で
あった。この膜の透水量は88リットル/m 2 ・hr・
kg/cm2 であった。
【0047】
【実施例3】280℃で加熱処理を行った以外は、実施
例1と同様の操作を行った。得られた中空糸膜は、膜表
面に緻密なスキン層を有し、膜内部に指状ボイドを有す
る多孔質膜であった。また、空孔率76%、結晶化度3
2重量%で、34%の架橋率を有する架橋多孔質膜であ
った。この膜の透水量は82リットル/m2・hr・k
g/cm2 であった。さらに、得られた中空糸膜を手で
引っ張ったところ、十分な強度を有していた。
【0048】
【比較例1】130℃で加熱処理を行った以外は、実施
例1と同様の操作を行った。得られた中空糸膜は、膜表
面に緻密なスキン層を有し、膜内部に指状ボイドを有す
る多孔質膜であった。また、空孔率78%、結晶化度6
重量%、架橋率0%で、96%濃硫酸に浸漬して攪拌し
たところ、完全に溶解した。
【0049】
【比較例2】390℃、オートクレーブを用いた密閉系
で加熱処理を行った以外は、実施例1と同様の操作を行
った。得られた中空糸膜は、激しく変形しており、分離
膜に適した多孔質膜ではなかった。
【0050】
【実施例4】トリエチレングリコールの代わりにプロピ
レングリコールを用い、250℃で3時間加熱処理を行
った以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた中
空糸膜は、膜表面に緻密なスキン層を有し、膜内部に指
状ボイドを有する多孔質膜であった。また、空孔率77
%、結晶化度31重量%で、2.8%の架橋率を有する
架橋多孔質膜であった。この膜の透水量は90リットル
/m 2 ・hr・kg/cm2 であった。さらに、得られ
た中空糸膜を手で引っ張ったところ、十分な強度を有し
ていた。
【0051】
【実施例5】トリエチエングリコールの代わりに重量平
均分子量400のポリエチレングリコールを用い、26
0℃で3時間加熱処理を行った以外は、実施例1と同様
の操作を行った。得られた中空糸膜は、膜表面に緻密な
スキン層を有し、膜内部に指状ボイドを有する多孔質膜
であった。また、空孔率75%、結晶化度29重量%
で、2.1%の架橋率を有する架橋多孔質膜であった。
この膜の透水量は92リットル/m 2 ・hr・kg/c
2 であった。さらに、得られた中空糸膜を手で引っ張
ったところ、十分な強度を有していた。
【0052】
【比較例3】トリエチレングリコールの代わりに蒸留水
を用い、280℃で3時間加熱処理を行った以外は、実
施例1と同様の操作を行った。得られた中空糸膜は、空
孔率73%、結晶化度25%、架橋率0%で、96%濃
硫酸に完全に溶解した。この膜の透水量は2リットル/
2 ・hr・kg/cm2 以下と非常に低かった。ま
た、引張強度は実施例1で得られた中空糸膜の70%で
あった。
【0053】
【比較例4】実施例1で得られた加熱処理前の中空糸膜
内に、100℃のP−キシレングリコールを含浸させた
後、窒素雰囲気下、360℃のオーブン中で15分間加
熱処理した。得られた中空糸膜は、激しく変形し、分離
膜としての使用に適さなかった。
【0054】
【実施例6】式(5)の繰り返し単位からなるPEK
(BASF社製、ウルトラペックA2000)を用いた
以外は、実施例1と同様の操作を行った。得られた中空
糸膜は、空孔率81%、結晶化度28重量%で、0.3
%の架橋率を有する架橋多孔質膜であった。さらに、得
られた中空糸膜を手で引っ張ったところ、十分な強度を
有していた。
【0055】
【実施例7】実施例1で得られた加熱処理前の中空糸膜
を、その重量が変化しなくなるまで十分に真空乾燥を行
った後、重量を測定した。ついで、該中空糸膜を280
℃のトリエチレングリコール中で5時間加熱処理した。
その後、中空糸膜をメタノールを用いて50時間ソック
スレー洗浄を行い、真空乾燥後に重量を測定したとこ
ろ、膜重量が6%増加していた。さらに、該膜を50時
間アセトンを用いて50時間ソックスレー洗浄を行い、
真空乾燥後に重量を測定したところ、メタノール洗浄後
と同じ重量であった。該膜の架橋率は42%であり、ト
リエチレングリコールがPEK多孔質膜内に結合し存在
していた。
【0056】
【発明の効果】本発明の架橋多孔質膜は、耐熱性、耐薬
品性に優れるPEK多孔質膜からなり、特定の結晶化度
および架橋率を有するため、さらなる耐熱性、耐薬品性
はもとより、低溶出性、強度に優れ、耐熱水性や耐加水
分解性の向上した多孔質膜を提供することができる。ま
た、水溶性有機溶剤で架橋すると親水性も付与される。
【0057】本発明で得られる架橋多孔質膜は、前記の
ような優れた性能を有するため、例えば半導体等の電子
工業用超純水、医療機器、医薬、食品用途等での濾過や
滅菌に好適に使用できる。さらに、火力発電所や原子力
発電所においては、100℃、さらには150℃をこえ
る復水を長時間安定的に濾過処理できる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶化度が10〜50重量%であり、架
    橋率が0.01〜99.99%であり、空孔率が10〜
    98%であることを特徴とする芳香族ポリエーテルケト
    ンからなる架橋多孔質膜。
  2. 【請求項2】 溶性有機溶媒で架橋が行われてたこと
    を特徴とする請求項1記載の架橋多孔質膜。
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