JP3593513B2 - 弓形管式コリオリメータ及びその形状決定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、並列2本の弓形フローチューブを用いるタイプの弓形管式コリオリメータ及びその形状決定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
被測定流体の流通する流管の両端を支持し、該支持点回りに流管を該流管の流れ方向と垂直な方向に振動したとき、流管(以下振動が加えられるべき流管を、フローチューブという)に作用するコリオリの力が質量流量に比例することを利用した質量流量計(コリオリメータ)は周知である。
【0003】
さらに、このようなフローチューブは、並列2本のチューブにして、この2本のフローチューブを互いに反対位相で共振駆動すると共に、2本のフローチューブに等しく測定流体を流すことにより、流体の種類が変わっても、温度の変動があっても、常に2本のフローチューブの固有振動数を等しくし、これによって、効率よく安定に駆動することができると共に、外部振動や温度影響の無いコリオリメータを構成できることが知られている。
【0004】
このような従来の並列2本のコリオリメータのフローチューブは、中央部でコイルとマグネットから構成されている駆動装置によって、この2本のフローチューブを互いに反対位相で共振駆動している。また、コイルとマグネットから構成されている一対の振動検出センサが、駆動装置の取付位置に対して左右両側の対称位置に設置され、コリオリの力に比例した位相差を検知している。
【0005】
測定流体は、入口側のフランジを介して接続される外部流管より流入し、2本のフローチューブに等しく分岐される。そしてフローチューブの出口側で合流して、出口側のフランジを介して接続される外部流管に流出する。このような並列2本のコリオリメータには、湾曲管型のものと直管型のものが知られている。
【0006】
湾曲管型の並列2本のコリオリメータは、本体から横方向に伸びるフローチューブ脚部の振動を利用しかつ測定するものであるから、この横方向脚部に必要な長さを確保する必要がある。即ち、形状的にサイズが大きくなるという問題がある。
【0007】
これに対して、直管式のコリオリメータは、外部流管ライン方向に直管構成のフローチューブを配置し、両端を支持された直管の中央部で直管軸に垂直な方向に振動したとき、直管の支持部と中央部との間でコリオリの力による直管の変位差、即ち位相差信号として質量流量を検知するものであるから、このような直管式のコリオリメータは、シンプル、コンパクトで堅牢な構成にすることが可能になる。
【0008】
しかし、直管式のコリオリメータのフローチューブは、その両側で固定支持される必要があるために温度影響を受ける。即ち、測定流体の温度が変わると、フローチューブは直ちに追随して温度が変わるのに対して、フローチューブを固定する外筐のような固定構造体の温度変動には遅れが生じる。このため、フローチューブと固定構造体とは伸びに差を生じて、長手方向に応力が発生し、これによるバネ定数の変化によりチューブの固有振動数が変化する。それ故、直管式のコリオリメータは、その対策のため、ダイヤフラム、ベローズ等の別途の応力吸収手段が必要になる。
【0009】
このような温度変動による長手方向の伸びに対する問題は、フローチューブを弓形に構成することにより解決できる。米国特許第5,796,011号は、このような弓形構成のフローチューブを開示する。図7は、従来の弓形構成のフローチューブを有するコリオリメータの動作を説明するための概念図である。弓形構成のフローチューブは、応力を分散させることができ、耐震性に優れている。しかし、従来構成の弓形チューブは、マニフォールドとフローチューブの接続が管軸方向であった。そのため、図7の上側の図に、中央のRと、その両側の2つのrで示すように、フローチューブの曲げの工数が3回以上必要となり、特に、対称性が求められる二本管チューブにおいては不利であった。また、図7の下側の図は、上下振動中のフローチューブの2つの状態を示しているが、そこに示されているように、基板で固定された振動の節自体が、振動の際に上下動してしまうことがあり、精度のよい計測を行うことができなかった。
【0010】
また、上記米国特許第5,796,011号は、図8に示されるような円弧構成のフローチューブも開示する。しかし、このような単純な円弧構成のフローチューブは、入口導管或いは出口導管と一直線になった滑らかな接続をすることができない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の観点で、弓形構成のフローチューブは、一方向の単純な曲げ構成にするだけでなく、入口導管及び出口導管と一直線にして滑らかに接続する必要がある。そのためには、弓形構成のフローチューブを、図6に示すように、中央の円弧部とその両側の直線部により構成して、入口導管及び出口導管を、所定立ち上がり角度にして、フローチューブと同一方向にして結合することが望まれる。ただ、その際には、フローチューブをコンパクトに設計するだけでなく、熱影響についても考慮した形状にする必要がある。
【0012】
そこで、本発明は、かかる観点から、フローチューブを円弧セグメントと直線セグメントから構成して、応力分散、耐震性に優れたものとした並列2本の弓形管式のコリオリメータにおいて、計測流体が温度突変を起こしたときに、応力を所定の値に低く抑え、かつ、最もコンパクトになるようにチューブ形状を決定することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の弓形管式コリオリメータ、及びその形状決定方法は、並列2本のフローチューブと、測定流体流入口より2本のフローチューブに分岐する入口側マニフォールドと、2本のフローチューブに流れる測定流体を合流して測定流体流出口より流出させる出口側マニフォールドと、一方のフローチューブを他方のフローチューブに対して互いに反対位相で共振駆動させる駆動装置と、該駆動装置の取付位置に対して左右両側の対称位置に設置されてコリオリの力に比例した位相差を検出する一対の振動検出センサとを備えている。この2本のフローチューブはそれぞれ、中央の円弧部とその両側のそれぞれの直線部からなる弓形形状に形成される。最大流量におけるマニフォールドと弓形形状フローチューブを含む目標圧力損失と、最大流量における振動検出センサーからのサイン波出力の目標時間位相差と、チューブの目標固有振動数とに基づいてチューブ内径とチューブ端点間の直線長さを決定する。直線部の長さを計測流体の突変温度による熱応力が少なくなるように選択し、かつ前記直線部の長さを変化させても熱応力が略一定となる範囲内ではフローチューブの垂直方向高さを小さくなるようにしてフローチューブ形状を決定する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の並列2本の弓形フローチューブを用いる弓形管式のコリオリメータを例示に基づき説明する。図1は、本発明を適用するコリオリメータを例示する図であり、入口配管及び出口配管を水平にして取り付けたと仮定して、その正面から見た部分的断面図(左側図)と、中央部で切断した側面図(右側図)である。図示のコリオリメータは、使用に際して、水平方向に取り付けること或いは垂直方向に取り付けることのいずれも可能であり、さらに水平方向に取り付ける際にも、図1に示したようにフローチューブ中央の湾曲凸部を上にして取り付けること、或いは逆に下にして取り付けることのいずれも可能である。ただ、ガス計測の場合には、液体がフローチューブ中央の湾曲凸部に滞留しないように、湾曲凸部を、図示したように上にすることが望ましく、また、逆に液体計測の場合には、気泡が滞留しないように、湾曲凸部を下にして取り付けることが望ましい。
【0015】
例示したコリオリメータのフローチューブ1、2は、弓形に湾曲した同一形状の流管であり、各々の両端部は、入口側及び出口側マニフォールド25に溶接などにより結合されている。なお、以下の説明において、測定流体は、図1の左側より流入し、右側に流出すると仮定している。測定流体は、フランジ18を介して接続されている外部流管より流入し、入口側マニフォールドで2本のフローチューブ1、2に等しく分岐される。そしてフローチューブ1、2の出口側では、出口側マニフォールド25で合流して、フランジ19を介して接続されている外部流管に流出する。
【0016】
流入側と流出側は対称に構成されているので、図示した流出側について説明すると、マニフォールド25は、その流出口(フランジ19との接続部)から円弧を描いて滑らかに上方の所定角度方向に転向して、フローチューブ1、2との接続口に至る。このように、マニフォールドのチューブ接続口をチューブ立ち上がり角度とすることで、フローチューブ自体は単純な一方向の湾曲をさせるのみで、接続されたフローチューブとマニフォールドは、全体として滑らかな弓形形状を構成する。また、マニフォールドは、1つの流出口から、2本のフローチューブ1、2に分岐するよう2つの流路を形成する。
【0017】
このように、振動測定のために重要な機能を果たすフローチューブ1、2自体は、一方向の単純な湾曲をさせた構成を有するのみであって、流路を2本のフローチューブから外部配管方向に向ける複雑な流路変更は、マニフォールドで対応している。フローチューブ1、2は、マニフォールドと溶接などにより固着することができ、可撓部は必要なく、熱ストレスはフローチューブを弓形形状にしたことにより吸収し、また配管ストレスにも強い構造となる。
【0018】
また、フローチューブ1、2の両端近傍には、駆動したとき振動の節部を形成させるための基板28が設けられ、かつこれは、フローチューブ1、2が並列に維持されるように相互固着している。この基板28は、これを備えるときには、基板28による固着点が振動の第1の支点になると共に、フローチューブ1、2と入口側及び出口側マニフォールド25の上端との結合端が第2の支点となって振動する。
【0019】
駆動装置15は、弓形フローチューブの中央部において、駆動装置コイルが一方のフローチューブ1に、駆動装置マグネットが他方のフローチューブ2にそれぞれ取付具を介して取り付けられている。駆動装置コイルへの配線は、フレキシブルプリント板12を介して、かつ、配線取出部34を介して、このコリオリメータ外部に接続される。配線取出部34は、断面半円形状の基部30に支持されると共に、それを貫通している。この基部30には、カバー31が一体に接合されて、マニフォールド部の鍔部26と協同して、内部に気密空間を形成している。一対の振動検出センサ16、17は、駆動装置15の両側において、一方のフローチューブ1に検出センサマグネットが、他方のフローチューブ2に検出センサコイルがそれぞれ取付具を介して取り付けられている。
【0020】
動作において、駆動装置15は、並列2本のフローチューブ1、2の中央部で、2本のフローチューブ1、2を互いに反対位相で共振駆動する。一対の振動検出センサ16、17は、駆動装置15の取付位置に対して左右両側の対称位置に設置されて、コリオリの力に比例した位相差を検知する。なお、図示した駆動装置15及び一対の振動検出センサ16、17は、いずれも、フローチューブ1とフローチューブ2の間のチューブ軸間に配置されている。言い換えると、図1に示すように、2本のフローチューブを重なる方向に見たときに、駆動装置15及び一対の振動検出センサ16、17のそれぞれを、両フローチューブの間で、しかも両フローチューブのそれぞれの中心軸を結ぶ線上を中心として配置したものである。これによって、両フローチューブの中心軸を結ぶ線上で駆動力を作用させ、かつこの駆動力に基づくコリオリ力を検出することができるから、振動慣性力による慣性モーメントが生じることはない。
【0021】
温度センサが図示したように、2カ所に設けられている。フローチューブ両側の固定端間の距離の変動は、振動周波数に影響を与えるので、補正する必要がある。図示の装置は、この補正を、基部30の代表温度を計測することにより、その伸びを推測することにより行うものである。さらに、フローチューブのマニフォールド結合端近くで温度測定するためのセンサが備えられる。これは、フローチューブの温度が変動することにより剛性が変動するのを補正するためのものである。
【0022】
図1に示した弓形構成のフローチューブは、中央の円弧部とその両側の直線部により構成して、入口導管及び出口導管を、所定立ち上がり角度にして、フローチューブと同一方向にして結合している。このようなフローチューブの形状は、コンパクトに設計するだけでなく、熱影響についても考慮した上で最適のものに決定する必要がある。
【0023】
以下、計測流体が温度突変を起こしたときに、応力を所定の値に低く抑え、かつ、最もコンパクトになるようにチューブ形状を決定する方法を図2〜図4を参照して説明する。
【0024】
図2において、フローチューブの入口側及び出口側マニフォールドとの接続点をそれぞれC’点及びC点、その中間のフローチューブ上の天頂点をA点、中央の円弧部と直線部との接続点をB点と表示している。A点を座標原点として、そこから右方向にx軸正方向、下方向にy軸正方向としている。円弧部の円弧中心とA点を結ぶ線を基準として、円弧状の任意の点までの角度をφ、円弧部端点(即ちB点)までの角度をφ0 、円弧部半径をRと表示している。さらに、フローチューブの高さをh、C’点とC点を結ぶ直線長さ(端点間直線距離)の半分をL/2、この直線とフローチューブの直線部とのなす角度をφ1 と表示している。
【0025】
このようなフローチューブの形状の決定手順として、まず、フローチューブの端点間直線距離Lと、フローチューブの垂直方向高さhとの比h/L=1/3 〜1/4 (0.33〜0.25) とする。本発明は、前述した観点から、応力分散、耐震性に優れたものとした並列2本の弓形管式のコリオリメータを前提としている。なお、通常、従来の湾曲管型のフローチューブは、h/L>1.3 に構成され、かつ、直管型のフローチューブは当然h=0であり、h/L=0に構成されている。
【0026】
さらに、形状決定の前提として、最大流量におけるマニフォールドと弓形チューブを含む圧力損失を1bar 以下にすることを目標とする。(入口側マニフォールドの絞り効果と出口側マニフォールドの拡大効果による圧力損失及び弓形チューブ全長を等価直管長さにした圧力損失の合計)。また、最大流量における2 本のチューブセンサーコイルからのサイン波出力の時間位相差を6μs以上とすることを目標とする。チューブの固有振動数を商用周波数より高い250 〜400Hz に設定する。
【0027】
以上の前提から、チューブ内径Diと端点間直線距離Lが決定される。次に、このようにして概略決定された弓形チューブで、計測流体の突変温度による応力が少ない形状の詳細を求める。結論的には、後述の(24)式に示されるとおり、固定端に発生する最大応力を求めることができる。そして、この最大応力は、直線部の長さL1と関連づけて求めることができるから、最大応力が小さくなる長さL1と共に、チューブの垂直方向高さhを求めることができる。以下、これについて詳細に説明する。
【0028】
図2に示すように、図中A 点が弓形チューブの天頂点で、A −B 間が円弧チューブ(の半分)、B −C 間が直線チューブであり、C 点とC’点は固定されている。チューブ連続の条件からφ0 =φ1とする。今チューブの内部を流れる液体の温度が突然t1からt2に変化(突変)した時のチューブに発生する熱応力を求めるが、A 点からy軸方向にdだけ移動した点、即ち弾性中心( 熱膨張によるモーメント0 の点)を原点に取って解析する。この弾性中心を原点とした座標を(x1 、y1 )で表している。即ち、x1 =x、y1 =y−dである。
【0029】
チモシェンコによれば、図3に示すような固定アーチで座標の原点をA点から点Oに動かし、チューブ材料の縦弾性係数をE、チューブの断面2次モーメント=π/64(Do4 −Di 4 ) をIとすると、新しい縦座標y1=y −d が、次の条件
【0030】
【数1】
【0031】
を満たすように、距離dを選ぶとdは(2) 式で表される。
【0032】
【数2】
【0033】
まず最初に、温度突変によるx方向の膨張による弾性歪エネルギーUx を考える。s:アーチ(弓形)の任意位置での長さ、ds:アーチの任意位置での微小長さ、U :弾性歪エネルギー、Mx:X軸方向のモーメント、My:Y 軸方向のモーメント、N :チューブの圧縮力、α:チューブ材料の温度膨張係数、t:チューブの温度または温度差とし、弾性中心(O点)における水平方向の力である圧縮力Ho と弾性中心(O点)における曲げモーメントMo を不静定量に取るとカステリアーノの第2定理から、
【0034】
【数3】
【0035】
【数4】
【0036】
が成り立つ。ここに
【0037】
【数5】
【0038】
弾性中心の条件によりMo =0であるから
【0039】
【数6】
【0040】
が得られる。(5) 、(6) 式によって弓形チューブの任意断面の曲げモーメントと圧縮力が求められる。図2に示すような円弧と直線による弓形チューブの諸元を入れて(2) 式のdを解くと
【0041】
【数7】
【0042】
ここで、R :アーチ型チューブの円弧部分の円弧半径である。
【0043】
従って頂点A から弾性中心までの距離は
【0044】
【数8】
【0045】
と表される。
同様にして(6) 式を解くと
【0046】
【数9】
【0047】
となる。ここで
【0048】
【数10】
【0049】
【数11】
【0050】
(5),(9),(10),(11) 式より任意チューブ断面の曲げモーメント及び圧縮力N が求まる。ここで、A :チューブの断面積=π・(Do2 −Di2 )/4 、Do:チューブ外径、Di:チューブ内径である。
【0051】
次に熱膨張による垂直方向に関しては図4のように、不静定力をH1 、不静定モーメントをM1 とすると次式が成り立つ。
【0052】
【数12】
【0053】
カステリアーノの第2定理から、弾性歪エネルギーをUy とすると、
【0054】
【数13】
【0055】
また、
【0056】
【数14】
【0057】
これより
【0058】
【数15】
【0059】
が得られる。ここで
【0060】
【数16】
【0061】
【数17】
【0062】
【数18】
【0063】
MxもMyも同じ向きなので加算され合成モーメントM は
【0064】
【数19】
【0065】
となる。また最大モーメントは固定端C における値でこれをM max とすると
最大曲げ応力は
【0066】
【数20】
【0067】
となる。ここでZ :アーチの断面係数=(π/32)・ (Do4 −Di4 ) /Doである。またC 点の圧縮応力は
【0068】
【数21】
【0069】
従って合応力は
【0070】
【数22】
【0071】
なお、計算の結果、σC はσMmaxの2 〜3 %と小さく無視できることが分かった。即ち、
【0072】
【数23】
【0073】
としてよい。従って最大応力は固定端に発生し
【0074】
【数24】
【0075】
と表される。
【0076】
例えば口径25mmでチューブ材料にステンレス製を用い、諸元をチューブ内径Di=15mm、チューブ肉厚0.75mmとし突変温度110 ℃とした時、L=371.4 mm=一定とし、φ1=φ0=40°とした場合、直線長さL1を変えた時の最大応力σmax 及びチューブ高さhをグラフに示すと図5のようになる。この図から分かるように最大応力σmax はL1≧130mm で最小値( 約125N/mm2) に収斂する。しかしL1を大きく取るとhが増大するのでL1=130mmに取ると最大応力も少なく、寸法もコンパクトになる(白抜きのマークがそのポイントである。)のでこのポイントに決定することができる。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、計測流体が温度突変を起こしたときに、応力を所定の値に低く抑え、かつ、最もコンパクトになるようにチューブ形状を決定することが可能になる。
【0078】
また、本発明は、フローチューブを円弧セグメントと直線セグメントから構成した並列2本の弓形管式であるために、応力分散、耐震性に優れているという効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するコリオリメータを例示する図であり、入口配管及び出口配管を水平にして取り付けたと仮定して、その正面から見た部分的断面図(左側図)と、中央部で切断した側面図(右側図)である。
【図2】弓形チューブの諸元図である。
【図3】固定アーチを示す図である。
【図4】垂直方向の熱膨張によるモーメント図である。
【図5】直線長さL1を変えた時の最大応力σmax 及びチューブ高さhを示すグラフである。
【図6】中央の円弧部とその両側の直線部により構成される弓形構成のフローチューブを説明するための図である。
【図7】従来の弓形構成のフローチューブを有するコリオリメータの動作を説明するための概念図である。
【図8】従来の円弧構成のフローチューブを説明するための図である。
【符号の説明】
1 フローチューブ
2 フローチューブ
12 フレキシブルプリント板
15 駆動装置
16,17 振動検出センサ
18,19 フランジ
25 マニフォールド
26 鍔部
28 基板
30 基部
31 カバー
34 配線取出部
Claims (2)
- 並列2本のフローチューブと、測定流体流入口より2本のフローチューブに分岐する入口側マニフォールドと、前記2本のフローチューブに流れる測定流体を合流して測定流体流出口より流出させる出口側マニフォールドと、一方のフローチューブを他方のフローチューブに対して互いに反対位相で共振駆動させる駆動装置と、該駆動装置の取付位置に対して左右両側の対称位置に設置されてコリオリの力に比例した位相差を検出する一対の振動検出センサとを備える弓形管式コリオリメータにおいて、
前記2本のフローチューブはそれぞれ、中央の円弧部とその両側のそれぞれの直線部からなる弓形形状に形成し、
最大流量におけるマニフォールドと弓形形状フローチューブを含む目標圧力損失と、最大流量における振動検出センサーからのサイン波出力の目標時間位相差と、チューブの目標固有振動数とに基づいてチューブ内径とチューブ端点間の直線長さを決定し、
前記直線部の長さを計測流体の突変温度による熱応力が少なくなるように選択し、かつ前記直線部の長さを変化させても熱応力が略一定となる範囲内ではフローチューブの垂直方向高さを小さくなるようにしてフローチューブ形状を決定した、
ことを特徴とする弓形管式コリオリメータ。 - 並列2本のフローチューブと、測定流体流入口より2本のフローチューブに分岐する入口側マニフォールドと、前記2本のフローチューブに流れる測定流体を合流して測定流体流出口より流出させる出口側マニフォールドと、一方のフローチューブを他方のフローチューブに対して互いに反対位相で共振駆動させる駆動装置と、該駆動装置の取付位置に対して左右両側の対称位置に設置されてコリオリの力に比例した位相差を検出する一対の振動検出センサとを備える弓形管式コリオリメータの形状決定方法において、
前記2本のフローチューブはそれぞれ、中央の円弧部とその両側のそれぞれの直線部からなる弓形形状に形成し、
最大流量におけるマニフォールドと弓形形状フローチューブを含む目標圧力損失と、最大流量における振動検出センサーからのサイン波出力の目標時間位相差と、チューブの目標固有振動数とに基づいてチューブ内径とチューブ端点間の直線長さを決定し、
前記直線部の長さを計測流体の突変温度による熱応力が少なくなるように選択し、かつ前記直線部の長さを変化させても熱応力が略一定となる範囲内ではフローチューブの垂直方向高さを小さくなるようにしてフローチューブ形状を決定した、
ことを特徴とする弓形管式コリオリメータの形状決定方法。
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