JP3590346B2 - Frp構造体 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はFRP構造体に関し、更に詳細には軽量化と高い強度を両立させる必要がある運輸機器のフレーム構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
FRP構造体の成型方法としては、ハンドレイアップ法やスプレーアップ法など種々の方法があるが、軽飛行機のフレームのように高水準の重量対強度が要求されるものにあっては、フレームの核となる部材にアラミド等の強化繊維布を貼着した後、これを高温下で硬化させるレジントランスファ(またはレジンインジェクション)という手法が採られる。
【0003】
これは始めに硬質ウレタンなどのような軽量で成型し易い部材で芯材を形成し、この芯材の内側と外側に夫々強化繊維布を貼着する。そして、芯材の内部(多くは筒状に形成されている)に膨張収縮可能な中子を入れ、続いて全体を割り型に入れる。次に割り型を加熱しながら割り型内にエポキシ樹脂等のレジンを注入し強化繊維布に含浸させることで極めて強靭なフレームを作るものである。
【0004】
例えば、特開平9−267408号公報にはこのような方法でFRP管を製作する方法が記載されているが、同公報の中でも指摘しているように内圧成型法(レジントランスファ法)には特有の技術的困難性がある。
【0005】
それは、芯材の寸法安定性と、これに一体化する強化繊維布の伸び許容特性が関係している。すなわち、レジントランスファ法では中子の膨張によってフレームを割り型内部に押し付けこれによって十分な密度をもったFRPを得るものであるが、強化繊維布の特性としてその繊維の長手方向にはほとんど伸びが得られない。したがって、型の内部では膨張不足が起きてフレームの外側に不必要に厚い樹脂リッチ層が発生したり、フレーム表面にボイドが残る可能性がある。
【0006】
これを回避するために、強化繊維布を伸び易い方向(フレームの長手方向と繊維とを平行にする)に配置して、中子の膨張を妨げないようにする方法も考えられるが、完成後に必要なフレーム強度という観点から見れば、むしろ強化繊維布は中子の膨張を妨げる方向に沿っている方が望ましく、強度確保との間に矛盾が生じる。
【0007】
このため、強度と品質を両立させることができず、理想的な成型は困難であった。そこで、同公報にはこれを解決するために、中子による加圧前のフレームの外周長Pと割り型内のキャビティの内周長Cとの関係を、P>0.6Cに設定することで安定的な成型を達成する方法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記公報に記載されている方法は、単純な管状の製品を製造するためのものに過ぎないため、軽飛行機や車両のフレームのように、内周長が一定ではなく複雑な形状をもつフレームには適用することができない。
【0009】
なぜならば、フレームと割り型は共に複雑な形状をしており、かつ硬化前(未完成)のフレーム各部分の強度は極めて低いため、中子によって押圧される各部分でフレームの膨張率が異なり成型欠陥が生ずるからである。これを回避するにはフレームの大きさに自由度をもたせればよいが(割り型の内部で自動的に最適な寸法に収まる)、その場合はフレームを分割する必要が生じ、その接合部分の強度を確保することが極めて難しいという問題がある。
【0010】
このような理由から、複雑な形状で強度と軽量化を両立したフレームを得ることは困難であった。
【0011】
本発明はかかる従来の問題点を解決するためになされたもので、複雑な形状でも強度と軽量化を両立させると同時に、成型欠陥がなく品質が安定したFRP構造体を提供することを技術的課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は前述した技術的課題を解決するために以下のように構成されている。
【0013】
すなわち、基礎骨格として複数部材に分割されてなる芯材を設け、この芯材の内側にこれら芯材を展開した形状に夫々形成した強化繊維布を複数層貼着して内側強化層とするとともに、前記芯材の外側に、これら芯材を包む形状に形成した強化繊維布を複数層貼着して外側強化層とし、前記芯材同士の接合面を芯材表面の接線に対して20度から70度の範囲の角度を以て対峙するよう形成する。
【0014】
また前記強化繊維布は芯材同士の接合部の近傍において隣り合う強化繊維布が交互に重なり合うように積層するとともに、この強化繊維布の重合部が芯材1同士の接合部全体をカバーするように、この重合部を階段状にずらして貼着した。
【0015】
ここで、芯材は軽量で成型が容易な硬質ウレタンフォームが好適であるが、軽量なフォーム材であれば他のものでも適用可能である。
【0016】
この芯材を補強する強化繊維布としては、ガラス繊維、炭素繊維が使用できるのは勿論、ポリアラミド繊維等の有機高弾性率繊維を用いることもできる。また、布の織り方としては平織りが好適だが、不織布であってもよい。
【0017】
この強化繊維布に含浸させるべき樹脂としては、熱硬化性、熱可塑性、あるいはこれらの混合樹脂のいずれも使用できるが、一般的には熱硬化性樹脂中でもエポキシ樹脂が好適である。
【0018】
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、等が例示できる。これらのエポキシ樹脂は単独または2種以上を併用して使用することができ、さらに液状のものから粘性のあるものまで適宜使用することができる。
【0019】
一般に、エポキシ樹脂には硬化剤が添加されている一液硬化型のものが用いられるが、本発明ではこれに限定されるものではなく、保存性に優れるジシアンジアミド等のグアニジン系のものを用いてもよい。
【0020】
そして、前記隣り合う強化繊維布が交互に重なり合うよう積層する際、隣り合う強化繊維布の縦糸の配向を相互に45度の角度差を以て貼着することが望ましい。このような角度差を以て交互に重ねることで、すべての方向で極めて強い引っ貼り強度が得られる。
【0021】
さらに、その重なり部分は、芯材同士の接合部全体をカバーするよう階段状にずらして貼着する。その理由は、同じ場所で全ての層を重ねると、この重合部だけが盛り上がって中子の圧力が均等にかからなくなるからである。また、かかる貼着構造によれば、芯材同士の接合部においては高い強度が得られるからである。
【0022】
前記したように芯材同士の接合面は、芯材表面の接線に対して20度から70度の範囲、より好ましくは35から55度の範囲の角度を以て対峙するように形成することができるが、45度の角度で接合したときに最も良好な強度が得られた。
【0023】
なお、前記強化繊維布2同士の重合部が、全積層数の途中までの積層工程において、積層毎に一方向にずれるように積層するとともに、全積層数の途中以降の積層工程において、積層毎に逆方向にずれるように積層し、積層部分の断面形状が横V字状となるようにすることができる。すなわち、重なり合う部分を一方向にずらしていくのではなく、積層工程の中間からずらす方向を反転させることでさらに高い接合強度が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のFRP構造体を図1から図14に示される実施形態について更に詳細に説明する。
【0025】
本実施形態は図14に示すように、低翼軽飛行機の胴体部のフレーム10に適用したものである。これは図1に示すように、コックピットと主翼取り付け部周辺を模った3分割の硬質ウレタンフォームによって芯材1(1a,1b,1c)が形成されており、これを基礎としてフレーム10を形成するものである。なお、芯材1の分割は左右側面(1a,1b)とルーフ部(1c)の3分割としてある。
【0026】
左右側面(1a,1b)とルーフ部(1c)の相互の接合部分は、図5に示すように、夫々の芯材1表面の接線に対して45度の角度(θ)を以て対峙するよう形成されている。
【0027】
なお、主翼取り付け部周辺に比較して強度を要しない後部胴体はより軽量なサンドイッチコアとなっている。
【0028】
前記芯材1の表面には、その内側に6層の強化繊維布2(2a,2b,2c,2d,2e,2f)が貼着される。この強化繊維布2はカーボン繊維(商品名:T7000S−12K、東レ株式会社製)からなる扁平糸を用いた平織組織の織物であり、その縦糸の配向は第1層から第6層まで、夫々0度:45度:0度:0度:45度:0度の角度(基準角度に対して)となるようになっている。
【0029】
一方、前記芯材1の外側には2層の強化繊維布2(2f、2h)が貼付されている。その配向角は基準角度に対して全て45度となるようになっている。なお、芯材1の内側の強化繊維布2は内側強化層3、外側の強化繊維布2は外側強化層4となる。
【0030】
これら強化繊維布2は、芯材1を展開した形状に予め裁断されており、順次芯材1に積層して貼り付ける。その際、糊材を吹き付けながら強化繊維布2同士を貼り付けてゆく。
【0031】
ここで前記した分割された芯材1の接合部分に着目すると、接合部分の一つはコックピット横のピラー1dの途中にあり(図3)、その部分を拡大したものが図5である。すなわち、芯材1c,1bは斜めに接触しているとともに、この芯材1c,1b同士の接合部全体をカバーするように、強化繊維布2が交互に階段状にずれるよう重合してある。
【0032】
この重合部分の方式によって接合部分の強度が変化するが、図11に基づいて重合方式(ラップ構成)別に説明する。この図においてPのみは基準強度を定めるため一体の強化繊維布2で芯材1を接合したもので、この強度を1とする。
【0033】
Qは接合部分において同じ位置で重ねたものであり、基準強度に比較して62%程度の強度となっている。
【0034】
Rは強化繊維布2を相互に斜めに裁断し、これらを突き合わせたものである。このラップ構成を採ると基準強度に比較して70%の強度が得られた。
【0035】
次に、Sは芯材1同士の接合部全体をカバーするよう階段状にずらして貼着したもので、基準強度に比較して88%の強度が得られた。
【0036】
そしてTでは、全積層数の途中までの積層工程においては、積層毎に一方向にずれるように積層し、全積層数の途中以降の積層工程において、積層毎に逆方向にずれるように積層したものである。すなわち、重なり合う部分を一方向のみにずらしてゆくのではなく、積層工程の中間からずらす方向を反転させることで積層部分の断面形状が図示のように横V字状となるようにした。これによって基準強度に比較して92%という高い接合強度が得られた。
【0037】
上記の実験結果によって、芯材1同士の接合部全体をカバーするよう階段状にずらして貼着したもの(S)と、全積層数の途中までの積層工程においては、積層毎に一方向にずれるように積層し、全積層数の途中以降の積層工程において、積層毎に逆方向にずれるように積層したTが、実用上十分な強度を示すことが明らかとなった。
【0038】
次に、芯材1同士の接合面が芯材1表面の接線に対してどのような角度である場合に良好な結果が得られるかについて図6から図9に基づいて説明する。
【0039】
図6及び図7は、芯材1同士の接合面が芯材1表面の接線に対して法線(直角)方向であるケースである。このような形状とした場合、後述する割り型8内において図6に示すように接合面同士が過不足なく接着したときは強度的な低下は少ない。
【0040】
しかし、図7に示すように接合面間に透き間が生じた場合(相対的に芯材1側の寸法が小さい場合)には、この透き間に強化繊維布2が落ち込んだりエポキシ樹脂9dが浸透する。このように強化繊維布2が落ち込んだ場合には外観上及び強度上の欠陥となり、またエポキシ樹脂9dが必要以上に浸透すると製品重量の増加を招来する。
【0041】
図8及び図9は、前記したように、芯材1同士の接合面を芯材1表面の接線に対して45度の角度を以て対峙するよう形成したものである。
【0042】
このような形状とした場合、寸法に過不足がない場合(図8)には当然問題はなく、また、相対的に芯材1側の寸法が小さい場合でも図7に示すような透き間が生ずることはなく、両者に僅かなズレが生ずるだけで済む(図9)。したがって強化繊維布2が落ち込んだり、エポキシ樹脂が必要以上に浸透するなどのおそれはなく、表面に僅かな凹部が出るだけなので後処理が容易である。
【0043】
一方、相対的に芯材1側の寸法が大きい場合は、表面に僅かな凸部が形成されるだけなので後処理が可能である。ただし、このような凸部が出ると表面研磨の必要が出て強度が低下する虞れがあるので、平均して僅かな凹部が生じるように各部の寸法を設定しておけばよい。
【0044】
次に、本発明のFRP構造体の製造工程につき簡単に説明する。
【0045】
実際の工程では中子7を用い、これに部品を装着してレジントランスファ法によって製造する。
【0046】
中子7はポリエチレン樹脂を用い回転成型により形成された厚さ3mmから5mmの中空の袋である。この中子7には図示しないエアポンプが接続されており、任意に膨らましたり萎めたりすることができるようになっている。
【0047】
この中子7の表面には芯材1が嵌合する凹部が形成されており、ここに芯材1を嵌合してゆく。なお、芯材1には図4に示すように予め内側の強化繊維布2を貼っておき、そのまま芯材1を中子7に装着する(図1)。ここで図10は図4におけるD−D断面図であり、強化繊維布2を交互に貼ることを示している。
【0048】
同様に外側の強化繊維布2(プリフォーム)も交互に貼り付けるようにする(図3)。
【0049】
このようにして、前処理が済んだフレーム10を、図12に示すように割り型8内に装着する。この割り型8は、図13に示すように複数の型から構成したもので、内部はフレーム10の雌型となっている。
【0050】
またこの内部は熱した油9bが循環する油流路8aが形成され、ヒーター9cによって熱せられた油9bがポンプ9aによって油流路8aを循環するようになっている。
【0051】
一方、割り型8の雌型部分前方にはエポキシ樹脂9dがポンプ9eを介して圧入されるようになっている。さらに割り型8の雌型部分後方には真空ポンプ9fが接続されており、雌型内の圧力を抜くことができるようになっている。
【0052】
このような構成になる型8内に装着された芯材1(フレーム10)は十分に型締めがなされた後、真空ポンプ9fを作動させ内部の空気を抜いて減圧する。
【0053】
雌型内にはエポキシ樹脂9dが注入されるが、その際に特に圧力を与える必要はない。樹脂の注入が十分に行われた後、型温を70度で1時間保持し、樹脂の一次硬化を行う。
【0054】
次に、一次硬化したフレーム10を型8から抜き、熱風循環式の硬化炉(図示しない)内に投入し120度で1時間硬化させる(二次硬化)。
【0055】
二次硬化の終了後、図14に示すようにフレーム10を硬化炉から出し、中子7の前端に設けられているバルブ(図示しない)から内部の空気を抜き、中子7を完成したフレーム10内から取り出す。
【0056】
以上のようにして得られた小型航空機用の胴体は、プリフォームを構成する強化繊維の継ぎ手において、強度及び外観品質の低下がきわめて少ないものとすることができ、かつ容易にこれを製造することが可能である。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、芯材同士の接合面を芯材表面の接線に対して20度から70度の範囲の角度を以て対峙するよう形成し、前記強化繊維布は芯材同士の接合部の近傍において隣り合う強化繊維布が交互に重なり合うよう積層するとともに、その重なり部分は芯材同士の接合部全体をカバーするよう階段状にずらして貼着したので、各部の寸法的な誤差を吸収することができる。
【0058】
したがって、航空機の胴体のような複雑な形状の構造物についても、強度と軽量化を両立しながら成型欠陥がなく品質が安定したFRP構造体とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるFRP構造体の製造工程において芯材を中子に装着する段階を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態であるFRP構造体の製造工程において芯材に外側強化層を貼着する段階を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態であるFRP構造体の製造工程において芯材に外側強化層を貼着した段階を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態であるFRP構造体の製造工程において芯材に内側強化層を貼着した段階を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態であるFRP構造体の芯材同士の接合面を示す断面図である。
【図6】本発明の一実施形態であるFRP構造体の試作品における芯材同士の接合面を示す断面図である。
【図7】本発明の一実施形態であるFRP構造体の試作品における芯材同士の接合面を示す断面図である。
【図8】本発明の一実施形態であるFRP構造体における芯材同士の接合面を示す断面図である。
【図9】本発明の一実施形態であるFRP構造体における芯材同士の接合面を示す断面図である。
【図10】本発明の一実施形態であるFRP構造体における芯材同士の接合面を示す分解断面図である。
【図11】本発明の一実施形態であるFRP構造体における強化繊維布同士の重合方法別の強度グラフ図である。
【図12】本発明の一実施形態であるFRP構造体のレジントランスファ製法の初期状態を示す斜視図である。
【図13】本発明の一実施形態であるFRP構造体のレジントランスファ製法の中期状態を示す斜視図である。
【図14】本発明の一実施形態であるFRP構造体のレジントランスファ製法の後期状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 芯材
2 強化繊維布
3 内側強化層
4 外側強化層
7 中子
8 割り型
10 フレーム
【発明の属する技術分野】
本発明はFRP構造体に関し、更に詳細には軽量化と高い強度を両立させる必要がある運輸機器のフレーム構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
FRP構造体の成型方法としては、ハンドレイアップ法やスプレーアップ法など種々の方法があるが、軽飛行機のフレームのように高水準の重量対強度が要求されるものにあっては、フレームの核となる部材にアラミド等の強化繊維布を貼着した後、これを高温下で硬化させるレジントランスファ(またはレジンインジェクション)という手法が採られる。
【0003】
これは始めに硬質ウレタンなどのような軽量で成型し易い部材で芯材を形成し、この芯材の内側と外側に夫々強化繊維布を貼着する。そして、芯材の内部(多くは筒状に形成されている)に膨張収縮可能な中子を入れ、続いて全体を割り型に入れる。次に割り型を加熱しながら割り型内にエポキシ樹脂等のレジンを注入し強化繊維布に含浸させることで極めて強靭なフレームを作るものである。
【0004】
例えば、特開平9−267408号公報にはこのような方法でFRP管を製作する方法が記載されているが、同公報の中でも指摘しているように内圧成型法(レジントランスファ法)には特有の技術的困難性がある。
【0005】
それは、芯材の寸法安定性と、これに一体化する強化繊維布の伸び許容特性が関係している。すなわち、レジントランスファ法では中子の膨張によってフレームを割り型内部に押し付けこれによって十分な密度をもったFRPを得るものであるが、強化繊維布の特性としてその繊維の長手方向にはほとんど伸びが得られない。したがって、型の内部では膨張不足が起きてフレームの外側に不必要に厚い樹脂リッチ層が発生したり、フレーム表面にボイドが残る可能性がある。
【0006】
これを回避するために、強化繊維布を伸び易い方向(フレームの長手方向と繊維とを平行にする)に配置して、中子の膨張を妨げないようにする方法も考えられるが、完成後に必要なフレーム強度という観点から見れば、むしろ強化繊維布は中子の膨張を妨げる方向に沿っている方が望ましく、強度確保との間に矛盾が生じる。
【0007】
このため、強度と品質を両立させることができず、理想的な成型は困難であった。そこで、同公報にはこれを解決するために、中子による加圧前のフレームの外周長Pと割り型内のキャビティの内周長Cとの関係を、P>0.6Cに設定することで安定的な成型を達成する方法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記公報に記載されている方法は、単純な管状の製品を製造するためのものに過ぎないため、軽飛行機や車両のフレームのように、内周長が一定ではなく複雑な形状をもつフレームには適用することができない。
【0009】
なぜならば、フレームと割り型は共に複雑な形状をしており、かつ硬化前(未完成)のフレーム各部分の強度は極めて低いため、中子によって押圧される各部分でフレームの膨張率が異なり成型欠陥が生ずるからである。これを回避するにはフレームの大きさに自由度をもたせればよいが(割り型の内部で自動的に最適な寸法に収まる)、その場合はフレームを分割する必要が生じ、その接合部分の強度を確保することが極めて難しいという問題がある。
【0010】
このような理由から、複雑な形状で強度と軽量化を両立したフレームを得ることは困難であった。
【0011】
本発明はかかる従来の問題点を解決するためになされたもので、複雑な形状でも強度と軽量化を両立させると同時に、成型欠陥がなく品質が安定したFRP構造体を提供することを技術的課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は前述した技術的課題を解決するために以下のように構成されている。
【0013】
すなわち、基礎骨格として複数部材に分割されてなる芯材を設け、この芯材の内側にこれら芯材を展開した形状に夫々形成した強化繊維布を複数層貼着して内側強化層とするとともに、前記芯材の外側に、これら芯材を包む形状に形成した強化繊維布を複数層貼着して外側強化層とし、前記芯材同士の接合面を芯材表面の接線に対して20度から70度の範囲の角度を以て対峙するよう形成する。
【0014】
また前記強化繊維布は芯材同士の接合部の近傍において隣り合う強化繊維布が交互に重なり合うように積層するとともに、この強化繊維布の重合部が芯材1同士の接合部全体をカバーするように、この重合部を階段状にずらして貼着した。
【0015】
ここで、芯材は軽量で成型が容易な硬質ウレタンフォームが好適であるが、軽量なフォーム材であれば他のものでも適用可能である。
【0016】
この芯材を補強する強化繊維布としては、ガラス繊維、炭素繊維が使用できるのは勿論、ポリアラミド繊維等の有機高弾性率繊維を用いることもできる。また、布の織り方としては平織りが好適だが、不織布であってもよい。
【0017】
この強化繊維布に含浸させるべき樹脂としては、熱硬化性、熱可塑性、あるいはこれらの混合樹脂のいずれも使用できるが、一般的には熱硬化性樹脂中でもエポキシ樹脂が好適である。
【0018】
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、等が例示できる。これらのエポキシ樹脂は単独または2種以上を併用して使用することができ、さらに液状のものから粘性のあるものまで適宜使用することができる。
【0019】
一般に、エポキシ樹脂には硬化剤が添加されている一液硬化型のものが用いられるが、本発明ではこれに限定されるものではなく、保存性に優れるジシアンジアミド等のグアニジン系のものを用いてもよい。
【0020】
そして、前記隣り合う強化繊維布が交互に重なり合うよう積層する際、隣り合う強化繊維布の縦糸の配向を相互に45度の角度差を以て貼着することが望ましい。このような角度差を以て交互に重ねることで、すべての方向で極めて強い引っ貼り強度が得られる。
【0021】
さらに、その重なり部分は、芯材同士の接合部全体をカバーするよう階段状にずらして貼着する。その理由は、同じ場所で全ての層を重ねると、この重合部だけが盛り上がって中子の圧力が均等にかからなくなるからである。また、かかる貼着構造によれば、芯材同士の接合部においては高い強度が得られるからである。
【0022】
前記したように芯材同士の接合面は、芯材表面の接線に対して20度から70度の範囲、より好ましくは35から55度の範囲の角度を以て対峙するように形成することができるが、45度の角度で接合したときに最も良好な強度が得られた。
【0023】
なお、前記強化繊維布2同士の重合部が、全積層数の途中までの積層工程において、積層毎に一方向にずれるように積層するとともに、全積層数の途中以降の積層工程において、積層毎に逆方向にずれるように積層し、積層部分の断面形状が横V字状となるようにすることができる。すなわち、重なり合う部分を一方向にずらしていくのではなく、積層工程の中間からずらす方向を反転させることでさらに高い接合強度が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のFRP構造体を図1から図14に示される実施形態について更に詳細に説明する。
【0025】
本実施形態は図14に示すように、低翼軽飛行機の胴体部のフレーム10に適用したものである。これは図1に示すように、コックピットと主翼取り付け部周辺を模った3分割の硬質ウレタンフォームによって芯材1(1a,1b,1c)が形成されており、これを基礎としてフレーム10を形成するものである。なお、芯材1の分割は左右側面(1a,1b)とルーフ部(1c)の3分割としてある。
【0026】
左右側面(1a,1b)とルーフ部(1c)の相互の接合部分は、図5に示すように、夫々の芯材1表面の接線に対して45度の角度(θ)を以て対峙するよう形成されている。
【0027】
なお、主翼取り付け部周辺に比較して強度を要しない後部胴体はより軽量なサンドイッチコアとなっている。
【0028】
前記芯材1の表面には、その内側に6層の強化繊維布2(2a,2b,2c,2d,2e,2f)が貼着される。この強化繊維布2はカーボン繊維(商品名:T7000S−12K、東レ株式会社製)からなる扁平糸を用いた平織組織の織物であり、その縦糸の配向は第1層から第6層まで、夫々0度:45度:0度:0度:45度:0度の角度(基準角度に対して)となるようになっている。
【0029】
一方、前記芯材1の外側には2層の強化繊維布2(2f、2h)が貼付されている。その配向角は基準角度に対して全て45度となるようになっている。なお、芯材1の内側の強化繊維布2は内側強化層3、外側の強化繊維布2は外側強化層4となる。
【0030】
これら強化繊維布2は、芯材1を展開した形状に予め裁断されており、順次芯材1に積層して貼り付ける。その際、糊材を吹き付けながら強化繊維布2同士を貼り付けてゆく。
【0031】
ここで前記した分割された芯材1の接合部分に着目すると、接合部分の一つはコックピット横のピラー1dの途中にあり(図3)、その部分を拡大したものが図5である。すなわち、芯材1c,1bは斜めに接触しているとともに、この芯材1c,1b同士の接合部全体をカバーするように、強化繊維布2が交互に階段状にずれるよう重合してある。
【0032】
この重合部分の方式によって接合部分の強度が変化するが、図11に基づいて重合方式(ラップ構成)別に説明する。この図においてPのみは基準強度を定めるため一体の強化繊維布2で芯材1を接合したもので、この強度を1とする。
【0033】
Qは接合部分において同じ位置で重ねたものであり、基準強度に比較して62%程度の強度となっている。
【0034】
Rは強化繊維布2を相互に斜めに裁断し、これらを突き合わせたものである。このラップ構成を採ると基準強度に比較して70%の強度が得られた。
【0035】
次に、Sは芯材1同士の接合部全体をカバーするよう階段状にずらして貼着したもので、基準強度に比較して88%の強度が得られた。
【0036】
そしてTでは、全積層数の途中までの積層工程においては、積層毎に一方向にずれるように積層し、全積層数の途中以降の積層工程において、積層毎に逆方向にずれるように積層したものである。すなわち、重なり合う部分を一方向のみにずらしてゆくのではなく、積層工程の中間からずらす方向を反転させることで積層部分の断面形状が図示のように横V字状となるようにした。これによって基準強度に比較して92%という高い接合強度が得られた。
【0037】
上記の実験結果によって、芯材1同士の接合部全体をカバーするよう階段状にずらして貼着したもの(S)と、全積層数の途中までの積層工程においては、積層毎に一方向にずれるように積層し、全積層数の途中以降の積層工程において、積層毎に逆方向にずれるように積層したTが、実用上十分な強度を示すことが明らかとなった。
【0038】
次に、芯材1同士の接合面が芯材1表面の接線に対してどのような角度である場合に良好な結果が得られるかについて図6から図9に基づいて説明する。
【0039】
図6及び図7は、芯材1同士の接合面が芯材1表面の接線に対して法線(直角)方向であるケースである。このような形状とした場合、後述する割り型8内において図6に示すように接合面同士が過不足なく接着したときは強度的な低下は少ない。
【0040】
しかし、図7に示すように接合面間に透き間が生じた場合(相対的に芯材1側の寸法が小さい場合)には、この透き間に強化繊維布2が落ち込んだりエポキシ樹脂9dが浸透する。このように強化繊維布2が落ち込んだ場合には外観上及び強度上の欠陥となり、またエポキシ樹脂9dが必要以上に浸透すると製品重量の増加を招来する。
【0041】
図8及び図9は、前記したように、芯材1同士の接合面を芯材1表面の接線に対して45度の角度を以て対峙するよう形成したものである。
【0042】
このような形状とした場合、寸法に過不足がない場合(図8)には当然問題はなく、また、相対的に芯材1側の寸法が小さい場合でも図7に示すような透き間が生ずることはなく、両者に僅かなズレが生ずるだけで済む(図9)。したがって強化繊維布2が落ち込んだり、エポキシ樹脂が必要以上に浸透するなどのおそれはなく、表面に僅かな凹部が出るだけなので後処理が容易である。
【0043】
一方、相対的に芯材1側の寸法が大きい場合は、表面に僅かな凸部が形成されるだけなので後処理が可能である。ただし、このような凸部が出ると表面研磨の必要が出て強度が低下する虞れがあるので、平均して僅かな凹部が生じるように各部の寸法を設定しておけばよい。
【0044】
次に、本発明のFRP構造体の製造工程につき簡単に説明する。
【0045】
実際の工程では中子7を用い、これに部品を装着してレジントランスファ法によって製造する。
【0046】
中子7はポリエチレン樹脂を用い回転成型により形成された厚さ3mmから5mmの中空の袋である。この中子7には図示しないエアポンプが接続されており、任意に膨らましたり萎めたりすることができるようになっている。
【0047】
この中子7の表面には芯材1が嵌合する凹部が形成されており、ここに芯材1を嵌合してゆく。なお、芯材1には図4に示すように予め内側の強化繊維布2を貼っておき、そのまま芯材1を中子7に装着する(図1)。ここで図10は図4におけるD−D断面図であり、強化繊維布2を交互に貼ることを示している。
【0048】
同様に外側の強化繊維布2(プリフォーム)も交互に貼り付けるようにする(図3)。
【0049】
このようにして、前処理が済んだフレーム10を、図12に示すように割り型8内に装着する。この割り型8は、図13に示すように複数の型から構成したもので、内部はフレーム10の雌型となっている。
【0050】
またこの内部は熱した油9bが循環する油流路8aが形成され、ヒーター9cによって熱せられた油9bがポンプ9aによって油流路8aを循環するようになっている。
【0051】
一方、割り型8の雌型部分前方にはエポキシ樹脂9dがポンプ9eを介して圧入されるようになっている。さらに割り型8の雌型部分後方には真空ポンプ9fが接続されており、雌型内の圧力を抜くことができるようになっている。
【0052】
このような構成になる型8内に装着された芯材1(フレーム10)は十分に型締めがなされた後、真空ポンプ9fを作動させ内部の空気を抜いて減圧する。
【0053】
雌型内にはエポキシ樹脂9dが注入されるが、その際に特に圧力を与える必要はない。樹脂の注入が十分に行われた後、型温を70度で1時間保持し、樹脂の一次硬化を行う。
【0054】
次に、一次硬化したフレーム10を型8から抜き、熱風循環式の硬化炉(図示しない)内に投入し120度で1時間硬化させる(二次硬化)。
【0055】
二次硬化の終了後、図14に示すようにフレーム10を硬化炉から出し、中子7の前端に設けられているバルブ(図示しない)から内部の空気を抜き、中子7を完成したフレーム10内から取り出す。
【0056】
以上のようにして得られた小型航空機用の胴体は、プリフォームを構成する強化繊維の継ぎ手において、強度及び外観品質の低下がきわめて少ないものとすることができ、かつ容易にこれを製造することが可能である。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、芯材同士の接合面を芯材表面の接線に対して20度から70度の範囲の角度を以て対峙するよう形成し、前記強化繊維布は芯材同士の接合部の近傍において隣り合う強化繊維布が交互に重なり合うよう積層するとともに、その重なり部分は芯材同士の接合部全体をカバーするよう階段状にずらして貼着したので、各部の寸法的な誤差を吸収することができる。
【0058】
したがって、航空機の胴体のような複雑な形状の構造物についても、強度と軽量化を両立しながら成型欠陥がなく品質が安定したFRP構造体とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるFRP構造体の製造工程において芯材を中子に装着する段階を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態であるFRP構造体の製造工程において芯材に外側強化層を貼着する段階を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態であるFRP構造体の製造工程において芯材に外側強化層を貼着した段階を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態であるFRP構造体の製造工程において芯材に内側強化層を貼着した段階を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態であるFRP構造体の芯材同士の接合面を示す断面図である。
【図6】本発明の一実施形態であるFRP構造体の試作品における芯材同士の接合面を示す断面図である。
【図7】本発明の一実施形態であるFRP構造体の試作品における芯材同士の接合面を示す断面図である。
【図8】本発明の一実施形態であるFRP構造体における芯材同士の接合面を示す断面図である。
【図9】本発明の一実施形態であるFRP構造体における芯材同士の接合面を示す断面図である。
【図10】本発明の一実施形態であるFRP構造体における芯材同士の接合面を示す分解断面図である。
【図11】本発明の一実施形態であるFRP構造体における強化繊維布同士の重合方法別の強度グラフ図である。
【図12】本発明の一実施形態であるFRP構造体のレジントランスファ製法の初期状態を示す斜視図である。
【図13】本発明の一実施形態であるFRP構造体のレジントランスファ製法の中期状態を示す斜視図である。
【図14】本発明の一実施形態であるFRP構造体のレジントランスファ製法の後期状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 芯材
2 強化繊維布
3 内側強化層
4 外側強化層
7 中子
8 割り型
10 フレーム
Claims (3)
- 基礎骨格として複数部材に分割されてなる芯材を設け、この芯材の内側にこれら芯材を展開した形状に夫々形成した強化繊維布を複数層貼着して内側強化層とするとともに、前記芯材の外側に、これら芯材を包む形状に形成した強化繊維布を複数層貼着して外側強化層とし、前記芯材同士の接合面を芯材表面の接線に対して20度から70度の範囲の角度を以て対峙するよう形成し、前記強化繊維布は芯材同士の接合部の近傍において隣り合う強化繊維布が交互に重なり合うよう積層するとともに、この強化繊維布の重合部が芯材同士の接合部全体をカバーするように、この重合部を階段状にずらして貼着したことを特徴とするFRP構造体。
- 前記芯材同士の接合面を芯材表面の接線に対して35から55度の角度に設定したことを特徴とする請求項1に記載のFRP構造体。
- 前記強化繊維布同士の重合部が、全積層数の途中までの積層工程において、積層毎に一方向にずれるように積層するとともに、全積層数の途中以降の積層工程において、積層毎に逆方向にずれるように積層し、積層部分の断面形状を横V字状としたことを特徴とする請求項1または2に記載のFRP構造体。
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