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JP3572832B2 - パターン読取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、文字や記号を読取るパターン読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のパターン読取装置としては、正規化相互相関法(画像解析ハンドブック、高木幹雄・下田陽久監修、東京大学出版会)を用いたものがある。この正規化相互相関を用いた従来のパターン読取装置の構成を図1に示す。このパターン読取装置は、目的物を撮影するカメラ1と、撮影した画像をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ2と、デジタル化された画像を記憶する画像メモリ3と、表示のためデジタル画像をアナログ信号に変換するD/Aコンバータ4と、画像を表示するCRTディスプレイ5と、アドレス/データバス6と、タイミング制御部7と、入力画像の取込み、表示等の種々の処理、制御を実行するCPU8と、類似度算出のためのパターン画像データ等を記憶するメモリ9と、類似度算出部10と、パターン読取部11よりなる。
【0003】
このパターン読取装置では、カメラ1から出力されたアナログ映像信号は、A/Dコンバータ2で、タイミング制御部7からのタイミング信号に同期してA/D変換された後、画像メモリ3に記憶され、D/Aコンバータ4を通じてCRTディスプレイ5に表示される。一方、類似度算出部10において、画像メモリ3に記憶された入力画像と予めメモリ9に記憶されているパターン辞書のパターン画像(図2にパターン名とパターン画像を示す)との類似度が入力画像中のあらゆる位置で算出され、メモリ9に記憶される。全てのパターン画像に対応する類似度データに基づいて、パターン読取部においてパターンの読取が行われ、パターン名とその位置がメモリ9に記憶される。各モジュール間のデータの受渡しは、アドレス/データバス6を通じて行われる。また、各モジュールの起動コマンド発行は、CPU8により行われる。
【0004】
先ず、類似度算出部10において、全てのパターン画像に対する類似度が算出される。全ての位置について全てのパターン画像に対する類似度算出処理の手順を図4に示す。先ず、メモリ9に記憶されているパターン画像のうち、1つを選択する(ステップST〔以下、単にSTと略す〕1)。そのパターン名をpとする。次に、パターン画像と入力画像の画像中での照合位置〔図5の(i,j) 〕を求め、照合位置での正規化相互相関値を算出し、類似度データとしてメモリ9に記憶する(ST2、ST3、ST4)。以上の処理を全ての照合位置で、全てのパターン画像データに対して行う。ST2の照合位置算出では、パターンの左上座標を基準に、入力画像の左上から右下まで照合可能な位置座標が順次算出される。ST3の類似度算出では、入力画像をI、パターン画像をM、パターン画像サイズを(mx,my) とした場合、類似度算出部10において、以下の式で表される類似度が算出される。
【0005】
【数1】
Figure 0003572832
【0006】
ここで、
【0007】
【数2】
Figure 0003572832
【0008】
図3に類似度算出部10の中身を示す。画像メモリ3に記憶されている入力画像の濃度値I及びメモリ9に記憶されているパターン画像の濃度値Mが、アドレス/データバス6を通じて類似度算出部10に取り込まれる。類似度算出部10では共分散算出部12において、IとMの共分散
【0009】
【数3】
Figure 0003572832
【0010】
が算出される。また、標準偏差算出部13において、Iの標準偏差
【0011】
【数4】
Figure 0003572832
【0012】
及び、Mの標準偏差
【0013】
【数5】
Figure 0003572832
【0014】
が算出される。
積算部14において、Iの標準偏差とMの標準偏差の積
【0015】
【数6】
Figure 0003572832
【0016】
が算出される。除算部15において、パターンpの位置(i,j) における類似度〔CC(i,j,p) 〕が算出され、パターン画像と入力画像の類似度データとしてメモリ9に記憶される。
次に、パターン読取部11において、全てのパターンに対する類似度データに基づいたパターン読取が行われる。パターン読取の処理手順を図6に示す。所定のマスク16(マスク16は図7に示す)を用い、マスクの左上隅座標を基準に入力画像の左上から右下まで走査可能な位置座標(x,y) が順次算出される(ST6)。算出されたマスク位置内における全ての類似度データの最大値が算出され(ST7)、最大値が所定のしきい値よりも大きい場合には(ST8)、その最大値(maxx,maxy)にパターンがあるものとし、パターン名pと位置(maxx,maxy)をメモリ9に記憶する。その後、領域17(maxx,maxy)−(maxx+mx−1,maxy+my−1)内の全てのパターンに対する類似度データを削除する(ST10)。これにより、文字を重なった位置で読取ることを回避する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来のパターン読取装置は、濃度階調の移動や伸縮の下で不変なマッチング手法である。しかし、シェーディングや背景変化等、パターン画像と入力画像との間に、線形変換関係が成り立たない場合においては、安定した読取ができないといった問題点がある。例えば、図8のように、パターン画像の背景の一部分が変化したような入力画像(b)とパターン画像(a)の類似度の計算を行うと、類似度が0.61となり、パターン画像同士の類似度1.0と比べた場合、かなり低下し、安定した読取ができない。
【0018】
また、刻印文字やエンボス文字のようにパターン自体の見え方が変化するような場合(図9)にも、類似度が0.72となり、パターン画像同士の相関値1.0と比べた場合、かなり低下し、安定した読取ができない。
この発明は上記問題点に着目してなされたものであって、濃度勾配方向と濃度勾配強度を用いて類似度を算出することにより、パターン画像の背景の一部分が変化したり、刻印文字、エンボス文字のようにパターン自体の見え方が変化する場合でも、精度良く読取れるパターン読取装置を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この発明のパターン読取装置は、入力画像の各画素における濃度勾配方向Iθを求める濃度勾配方向算出手段と、この入力画像の濃度勾配方向Iθと、所定のパターンpの各画素の濃度勾配方向Mθ,pとの間で、濃度勾配方向の差異を評価する値f (Iθ,Mθ,p) を求める濃度勾配方向評価値算出手段と、この評価値に、前記所定のパターンより得られるパターン画像の濃度勾配強度w,p で重み付けする重み付け手段と、重み付けした評価値を加算する加算手段と、この重み付けされた加算値を重み合計で除算することにより類似度を算出する手段と、算出した全てのパターンpの類似度より入力画像のパターンを読取る手段とを備えている。
【0020】
この発明では、濃度勾配方向の差を評価した値を加算することにより、2つの濃淡画像の類似度を算出する。濃度勾配方向は、背景部と対象部とからなるコントラストが変化した場合においても値が同じであるという特徴がある。
また、濃度勾配方向はマスク演算を用いて算出されるため、連続的に背景部分が変化する場合においても、局所的に見れば背景部分は同じ濃度であるので、濃度勾配方向が変化しにくいという特徴がある。また、複雑背景上に対象が描かれている場合においても、背景変化の不連続な部分で濃度勾配方向が本来の方向と異なるが、局所的に濃度勾配方向を算出しているため、画像全体には伝播しないという特徴がある。
【0021】
また、エンボスや刻印のように、パターン自体の見え方が変化する場合においては、パターン画像の輪郭部における濃度勾配方向と、入力画像の輪郭部における濃度勾配方向とは同一であるという特徴がある。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態により、この発明をさらに詳細に説明する。
〈実施形態1〉
実施形態1として、カード上のエンボス文字を読み取るパターン読取装置を例にとり、説明を行う。図10に示すパターン読取装置は、目的物を撮影するカメラ1と、撮影した画像をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ2と、デジタル化された画像を記憶する画像メモリ3と、表示のためデジタル画像をアナログ信号に変換するD/Aコンバータ4と、画像を表示するCRTディスプレイ5と、アドレス/データバス6と、タイミング制御部7と、入力画像の取込み、表示等の種々の処理、制御を実行するCPU8と、類似度算出のための画像データを記憶するメモリ9と、画像の濃度勾配方向を算出する濃度勾配方向算出部18と、画像の濃度勾配強度を算出する濃度勾配強度算出部19と、類似度算出部20と、重み和算出部21と、パターン読取部11よりなる。
【0023】
このパターン読取装置では、カメラ1から出力されたアナログ映像信号はA/Dコンバータ2で、タイミング制御部7からのタイミング信号に同期してA/D変換された後、画像メモリ3に記憶される。画像メモリ3に取り込まれた入力画像(図11に入力画像例としてのカードを示す)は、D/Aコンバータ4を通じてアナログ信号に変換された後、CRTディスプレイ5に表示される。入力画像は濃度勾配方向算出部18において入力濃度勾配方向に変換され、メモリ9に記憶される。また、読取に用いられるパターン辞書のパターン画像はメモリ9に予め記憶されている。その例を、図2に示す。各パターン毎に、パターン濃度勾配強度とパターン濃度勾配方向が濃度勾配強度算出部19及び濃度勾配方向算出部18において、予め算出され、メモリ9に記憶されている。また、パターン濃度勾配強度の合計値が重み和算出部21において、予め算出され、メモリ9記憶されている。類似度算出部20においては、入力濃度勾配方向、パターン濃度勾配強度、パターン濃度勾配方向を用いて全てのパターンに対する類似度データが算出され、メモリ9に記憶される。全ての類似度データに基づいてパターン読取部11において、パターンの読取が行われ、パターン名とその位置がメモリ9に記憶される。各モジュール間のデータの受け渡しは、アドレス/データバス6を通じて行われる。また、各モジュールの起動コマンド発行はCPU8により行われる。
【0024】
先ず、類似度算出部20において、全てのパターン画像に対する類似度データが算出される。その処理手順は、図4に示すフロー図と同様であり、処理の流れは、従来技術で示す例と同じである。従来のものとはST3の類似度算出における類似度算出手法が異なる。類似度算出ST3では、パターン名p、照合位置(i,j) 〔図5参照〕、パターン濃度勾配方向とパターン濃度勾配強度の大きさを(mx,my) 、パターン濃度勾配方向をMθ,p、パターン濃度勾配強度をMw,p 、入力濃度勾配方向をIθとすると、類似度算出部20において、以下の式により類似度が算出される。
【0025】
【数7】
Figure 0003572832
【0026】
差値の評価した値は、濃度勾配方向の差の余弦(請求項)、すなわち
f(ω)=cosω
を使用する。
また、差値の評価した値は濃度勾配方向の差の2倍の余弦(請求項)、すなわち
f(ω)=cos2ω
を使用してもよい。
【0027】
また、差値の評価した値は、濃度勾配方向の差が0°を含む所定の範囲内の値であれば1とし、それ以外の所定の範囲内の値であれば−1とし、それぞれ以外の所定の範囲内の値であれば0とする(請求項)。一例として、
【0028】
【数8】
Figure 0003572832
【0029】
を使用してもよい。
また、差値の評価した値は、濃度勾配方向の差が0°を含む所定の範囲内の値と180°を含む所定の範囲内の値であれば1とし、それ以外の所定の範囲内の値であれば−1とし、それぞれ以外の所定の範囲内の値であれば0とする(請求項)。一例として、
【0030】
【数9】
Figure 0003572832
【0031】
を使用してもよい。
図12に類似度算出部20の中身を示す。画像メモリ3に記憶されている入力画像濃度勾配方向Iθ及びメモリ9に記憶されているパターン濃度勾配強度Mw,p 、パターン濃度勾配方向Mθ ,p の合計値が、アドレス/データバス6を通じて類似度算出部20に取り込まれる。減算部22において、各画素の入力濃度勾配方向Iθとパターン濃度勾配方向Mθ,pの差
Iθ (i+x,j+y)−Mθ,p(x,y)
が算出される。方向差評価部23において、
f〔Iθ (i+x,j+y)−Mθ,p(x,y) 〕
が算出され、積和演算部24において、
【0032】
【数10】
Figure 0003572832
【0033】
が算出され、除算部25において、本発明に係る類似度が算出される。以上の類似度算出を全てのパターンpについて入力画像中の全ての位置(i,j) において行う。
パターンは予め以下の手順で作成され、メモリに記憶されている。パターン画像をカメラ1よりA/Dコンバータ2を通じて画像メモリ3に取り込む。パターン画像は、濃度勾配方向算出部18において、パターン濃度勾配方向に変換され、濃度勾配強度算出部19においてパターン濃度勾配強度に変換される。パターン濃度勾配方向とパターン濃度勾配強度は、メモリ9に記憶される。濃度勾配強度算出部17においては、以下の式(Sobelオペレータ)により濃度勾配強度が算出される。
【0034】
Figure 0003572832
ここで、
Figure 0003572832
濃度勾配強度算出方法としては、グラジェント等の他のオペレータでも良い。濃度勾配方向算出部18においては、以下の式(Sobelオペレータ)により濃度勾配方向〔0°,360°〕が算出される。
【0035】
Mθ,p(x,y) =atan2(Dx,Dy)
ここで、atan2とは、Dx座標、Dy座標で表されるDx−Dy座標の逆正接関数をさす(図13)。濃度勾配方向算出方法としては、Prewittオペレータ等の他のオペレータでも良い。
次に、パターン読取部11において、類似度データに基づいた文字読取が行われる。処理のステップを図6に示す。処理の流れは従来の技術に示したものと同様である。
【0036】
カードのエンボスは、背景がいろいろと変化し、かつ文字自体の見え方も照明条件により変化する。例えば、あるパターン画像(濃度値で示す)を図14の(a)とし、ある照合位置での入力画像(濃度値で示す)を図14の(b)とする。図14の(b)に示すように、入力画像の背景部分の濃度値が一部パターン画像と異なっており、かつ入力画像の一部分の濃度値が小さくなっている。このような状況は、カードのエンボス等でしばしば起こる。パターン濃度勾配方向及び入力濃度勾配方向を上記手法を用いて算出すると、図14の(c)及び(d)のようになる。また、パターン濃度勾配強度を上記手法を用いて算出すると、図15の(e)のようになる。ここで、パターン濃度勾配方向及び入力濃度勾配方向に付してあるNDというラベルは、Dx、Dyともに0であったため、方向が不定となる画素を示している。この画素の方向差評価は、f(ω)=0とする。入力濃度勾配方向とパターン濃度勾配方向の差を図15の(f)に示す。請求項〔f(ω)=cos2ω〕及び請求項〔数5〕にしたがったf(ω)を用いて方向差の評価を行うと図15の(g)と図15の(h)のようになり、方向不定部分を除き、パターンの明るさの変化や、背景の変化に影響されることなく、評価値がほぼ1.0になっていることがわかる。この場合、f(ω)=cos2ωを用いた類似度を計算すると0.715となり、〔数5〕にしたがったf(ω)を用いた類似度を計算すると0.697となり、同じ画像での正規化相互相関値0.564と比べても優位な差が見られ、本発明に係るパターン読取装置が背景の変化やパターンの明るさの変化の影響を受けにくいことが示されている。
【0037】
カード上のエンボス以外にもタイヤ上のエンボス等でも光源の位置により、パターン自身の見え方が変わったり、タイヤに泥などの汚れが付着することにより、背景部やパターン自身の見え方が変わったりすることがあり、このような場合においても本手法の適用が可能である。また、タイヤの場合には、円弧上にパターンが並んでいるため〔図16の(a)〕、画像上でのタイヤの中心位置(xc,yc) を求めておき、(xc,yc) を通る直線を引いた場合に同一線上にある画素が画像上でx=一定の直線上に乗るよう画像変換を予め行い、パターンが横一列に並ぶようにすると、上記カード上のエンボスと同様の処理が可能である〔図16の(h)〕。
【0038】
<実施形態2>
この発明の実施形態2として、刻印を読み取るパターン読取装置を例にとり説明を行う。このパターン読取装置の構成は、実施形態1に記載のものと同じである。刻印パターン〔図17の(a)〕の断面は、図17の(b)、図17の(c)に示すように立体形状をしている。このため、照明の当てる方向によって、明るくなる部分と影になる部分が発生する〔図18の(d)、図18の(e)〕。例として、左側より照明を当てた場合を用いて、説明を行う。この場合は、図19の(b)に示すように、パターンの右半分の濃度値が大きくなっており、パターンの左半分の濃度値が小さくなっている。しかし、図19の(c)、図19の(d)のようにパターン濃度勾配方向と入力濃度勾配方向は一致しているため、方向差はNDフラグが付いた部分以外は0となる。このため、請求項〔f(ω)=cosω〕、請求項〔f(ω)=cos2ω〕、請求項〔数4〕、及び請求項〔数5〕にしたがったf(ω)は、全て図20の(g)のようになり、類似度は全て1.0となる。一方、正規化相互相関値は0.72であり、本発明に係るパターン読取装置が刻印に対して安定に読取可能であることが示されている。
【0039】
〈実施形態3〉
この発明の実施形態3として、包装容器や包装用紙あるいは透明フィルム上に描かれた文字や記号の読取装置を例にとり、説明を行う。このパターン読取装置の構成は、実施形態1に記載のものと同じである。包装容器や包装用紙は商品購買意欲を高めるために、表面に模様が施されていることが多い。一方、このような複雑背景上に印字をしたパターンは従来安定に認識ができないため、包装容器や包装用紙の一部を白地にし、その上にパターンを印字するということが行われている。しかし、デザイン上の観点から複雑背景上にパターンを印字し、読取ができることが望ましい。また、透明フィルム上に印字されたパターンの場合には、包装容器や包装用紙の模様が透けて見えるため、同様に複雑背景上のパターンと考えることができる。
【0040】
あるパターン画像を図21の(a)とし、入力画像を図21の(b)とする。図21の(b)に示すように、入力画像の背景部分の濃度値がパターン画像と異なっている。このとき、パターン濃度勾配方向及び入力濃度勾配方向を実施形態1に記載の方法を用いて算出すると、図21の(c)及び図21の(d)のようになる。また、パターン濃度勾配強度を実施形態1に記載の方法を用いて算出すると図22の(e)のようになる。入力濃度勾配方向とパターン濃度勾配方向の差を図22の(f)に示す。請求項〔f(ω)=cosω〕及び請求項〔数4〕にしたがったf(ω)を用いて方向差の評価を行うと、図22の(g)や図22の(h)のようになり、方向不定部分を除き、背景の変化に影響されることなく1.0に近い値になっていることがわかる。この場合、f(ω)=cosωを用いた類似度を算出すると0.992となり、〔数5〕にしたがったf(ω)を用いた類似度を算出すると1.0となり、同じ画像での正規化相互相関値0.874と比べても優位な差が見られ、本発明に係るパターン読取装置が背景の変化や、パターンの明るさの変化の影響を受けにくいことが示されている。
【0041】
包装容器や包装用紙上のパターンや透明フィルム上のパターン以外にも、予め罫線が引いてある用紙上に印字されたパターンでは、パターンが罫線に重なる可能性があるため、同様に複雑背景上のパターン読取装置において読み取ることが可能である。
【0042】
【発明の効果】
この発明によれば、シェーディングのように背景部の濃淡値が連続的に変化する場合や、複雑背景のように背景部に不連続な部分はあるものの、その割合が少ない場合に、パターン読取が可能になるという効果が得られる。また、安定した読取が可能となる。
【0043】
特に、この発明によれば、入力画像とパターン画像との間での濃度勾配方向差を評価し、その評価値をパターン画像の濃度勾配強度で重み付けし、重み付けされた加算値を重み合計で除算するようにしたので、複雑背景のように背景が画像によって異なるようなパターンや刻印やエンボスのように、パターン自身の明るさが変化する場合においても、安定に読取が可能という効果がある。
【0044】
また、請求項、請求項、請求項、請求項に係る発明によれば、濃度勾配方向の差値の評価値の値域を〔−1,1〕とし、類似度の値域が〔−1,1〕となり、従来法の正規化相互相関による読取装置に使い慣れた人でも容易にしきい値を求められるという効果がある。
また、請求項、請求項、請求項に係る発明によれば、濃度勾配方向の差値が180°の付近で0とし、パターン部と背景部の濃淡値が反転した場合においても類似度が1.0となり、刻印のように照明条件により濃淡値が反転する場合にも安定して認識を行うことができる。
【0045】
また、請求項、請求項に係る発明によれば、濃度勾配方向の差値を評価した値を1,0,−1の3値とし、演算量が削減されるという効果があげられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のパターン読取装置の構成を示すブロック図である。
【図2】パターン辞書のパターン名とパターン画像を示す図である。
【図3】上記パターン読取装置の類似度算出部の構成を示すブロック図である。
【図4】全てのパターン画像に対する類似度算出処理を説明するフロー図である。
【図5】類似度算出処理におけるパターン画像サイズを説明する図である。
【図6】全てのパターン画像に対する類似度データを用いて行うパターン読取処理を説明するフロー図である。
【図7】パターン読取におけるマスクと読取領域を説明する図である。
【図8】パターン画像の背景の一部分が変化した入力画像例を示す図である。
【図9】パターン自体の見え方が変化する場合の入力画像例を示す図である。
【図10】この発明の実施形態1のパターン読取装置の構成を示すブロック図である。
【図11】同実施形態1のパターン読取装置の入力画像例を示す図である。
【図12】同実施形態1のパターン読取装置の類似度算出部の構成を示すブロック図である。
【図13】同実施形態1のパターン読取装置における差値評価の関数atan2を説明する図である。
【図14】同実施形態1のパターン読取装置におけるパターン画像、入力画像、パターン濃度勾配方向、及び入力濃度勾配方向の各例を示す図である。
【図15】同実施形態1のパターン読取装置におけるパターン濃度勾配、方向差、差値評価の各例を示す図である。
【図16】同実施形態1のパターン読取装置の画像変換を説明する図である。
【図17】刻印を読み取る場合において、照明方向により生じる画像変化を説明する図である。
【図18】図17とともに、刻印を読み取る場合において、照明方向により生じる画像変化を説明する図である。
【図19】この発明の実施形態2のパターン読取装置におけるパターン画像、入力画像、パターン濃度勾配方向及び入力濃度勾配方向の各例を示す図である。
【図20】同実施形態2のパターン読取装置におけるパターン濃度勾配強度、方向差及び差値評価の各例を示す図である。
【図21】この発明の実施形態3のパターン読取装置におけるパターン画像、入力画像、パターン濃度勾配方向及び入力濃度勾配方向の各例を示す図である。
【図22】同実施形態3のパターン読取装置におけるパターン濃度勾配強度、方向差及び差値評価値の各例を示す図である。
【符号の説明】
1 カメラ
3 画像メモリ
8 CPU
9 メモリ
11 パターン読取部
18 濃度勾配方向算出部
19 濃度勾配強度算出部
20 類似度算出部
21 重み和算出部

Claims (5)

  1. 入力画像の各画素における濃度勾配方向Iθを求める濃度勾配方向算出手段と、
    この入力画像の濃度勾配方向Iθと、所定のパターンpの各画素の濃度勾配方向Mθ,pとの間で、濃度勾配方向の差異を評価する値f (Iθ,Mθ,p) を求める濃度勾配方向評価値算出手段と、
    この評価値に、前記所定のパターンより得られるパターン画像の濃度勾配強度w,p で重み付けする重み付け手段と、
    重み付けした評価値を加算する加算手段と、
    この重み付けされた加算値を重み合計で除算することにより類似度を算出する手段と、 算出した全てのパターンpの類似度より入力画像のパターンを読取る手段と、
    を備えたことを特徴とするパターン読取装置。
  2. 前記差評価した値は、濃度勾配方向の差の余弦である請求項1に記載のパターン読取装置。
  3. 前記差評価した値は、濃度勾配方向の差の2倍の余弦である請求項1に記載のパターン読取装置。
  4. 前記差を評価した値は、濃度勾配方向の差が0°を含む所定の範囲内の値であれば1とし、それ以外の所定の範囲内の値であれば−1とし、それぞれ以外の所定の範囲内の値であれば0とする請求項1に記載のパターン読取装置。
  5. 前記差を評価した値は、濃度勾配方向の差が0°を含む所定の範囲内の値と180°を含む所定の範囲内の値であれば1とし、それ以外の所定の範囲内の値であれば−1とし、それぞれ以外の所定の範囲内の値であれば0とする請求項1に記載のパターン読取装置。
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