JP3564215B2 - Interference exposure apparatus and interference exposure method using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、干渉露光装置およびそれを用いた干渉露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
AlGaAs系の分布帰還型半導体レーザ(以下、「DFB−LD」)をはじめとする短波長のDFB−LDには、一次の回折格子としてピッチΛが120nm以下となる回折格子が要求される。このようなピッチの小さな回折格子を形成する方法として、図8に示されているプリズムを介した干渉露光法がある。(なお、通常「プリズム」とは「塊状の硝子や石英等の透明物質でできた三角柱形状の光学部品」のことを示すことが多いが、本明細書中では、三角柱形状に限定せず、「塊状の硝子や石英等の透明物質でできた種々な形の面をもつ光学部品」のことを「プリズム」と表現する。)すなわち、まず、図8(a)に示されるように、ホトレジスト801が塗布された基板802を、キシレンなどのホトレジストを侵さない高屈折率の液体803を介してプリズム804と平行に設置する。基板802とプリズム804との間隔は出来るだけ狭くする。プリズム804(屈折率nCとする)の2面805,806を通して2方向から単一波長λを有するレーザ光線807,808を、面809の法線に対してθCの角度でそれぞれ照射すると、レーザ光線807,808が干渉し干渉縞を生じる。この干渉縞の明暗に応じて感光されたホトレジスト801を現像することにより図8(b)に示されるようにホトレジスト801が基板802上に所定のピッチΛ(例えば約120nm)の縞状に残ることになる。図8(c)に示されているように縞状に残されたホトレジストをマスクとして基板802をエッチングし、ピッチΛの溝を有する回折格子810を基板802の表面に転写することが出来る。図8(b),(c)では図面を分かりやすくする為に基板802の上に8本の縞状のレジスト801,溝810しか描かれていないが、実際には例えば1〜3インチ径程度のGaAs基板802の上に120nm程度の間隔で非常に多数の縞が露光,転写されることになる。この方法により作製される回折格子のピッチΛは、下記式(2)で決定される。
【0003】
【数2】
【0004】
露光に用いられる光源としては、特性が安定し、可干渉性が高いHe−Cdレーザ(λ=325nm),Arレーザ(λ=351.1,363.8nm)等のガスレーザが用いられる。上記式(2)において0°<θC<90°である為に、例えばλ=325nmのHe−Cdレーザを光源に用いた場合、プリズムの屈折率をnC=1.5とすると上記の方法で作製される回折格子のピッチΛとして最小108nmまでの回折格子が作製できる。プリズム804を用いずに空気中で干渉露光を行う方法の場合(上記式(2)においてnC=1.0に相当)に作製できる最小ピッチは上記式(2)から163nmとなり、よりピッチの小さな回折格子を作製することが出来る点でプリズムを用いた上述の方法は優れた方法である。特に、AlGaAs等を材料系とする短波長のDFB−LDに対する一次の回折格子ではピッチΛが120nm前後の小さなものである為、プリズムを用いた干渉露光法が必須の技術となる。
【0005】
なお、図8においては下記の文献1に基づいて直方体形状のプリズムに関して図示したが、下記の文献2においては、三角柱形状のプリズムが用いられている。
【0006】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述の技術を用いた方法は、可干渉性の高いガスレーザが光学的に作り出す干渉パターンをそのまま転写するものであり、ピッチが非常に均一に揃った回折格子を作製することが出来る点で有効な方法である。しかしながら、従来の直方体形状や三角柱形状のプリズムを用いて回折格子を作製した場合、露光される回折格子の露光状態にモアレ状のムラが生じたり、感光性膜に露光される回折格子パターンのコントラストが悪いという問題があった。本発明の課題は従来のプリズムを用いて露光した場合に生じる、露光状態のムラによる回折格子の品質の低下が生じることのない干渉露光方法及び干渉露光装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る請求項1に記載の干渉露光装置は、
感光性膜が被着された基板と、
前記感光性膜に接する第1面と、該第1面に隣接し、互いに対向した第2、第3面とを少なくとも有するプリズムと、
を備え、
前記プリズムの第2面及び第3面に同一波長を有する光線をそれぞれ照射して、前記プリズムの第1面に前記光線による干渉縞を形成し、該干渉縞のパターンを前記感光性膜に転写する干渉露光装置において、
少なくとも前記プリズムの第2、及び第3面には、それぞれ反射防止膜が形成されてなることを特徴とするものである。
【0009】
本発明に係る請求項2に記載の干渉露光装置は、
感光性膜が被着された基板と、
前記感光性膜に接する第1面と、該第1面に隣接し、互いに対向した第2、第3面とを少なくとも有するプリズムと、
を備え、
前記プリズムの第2面及び第3面に同一波長を有する光線をそれぞれ照射して、前記プリズムの第1面に前記光線による干渉縞を形成し、該干渉縞のパターンを前記感光性膜に転写する干渉露光装置において、
前記プリズムの第2面及び第3面に近接又は接して、前記プリズムの第1面から離れた位置に遮光手段を配置して、プリズムの第2、第3面に入射する光線を制限してなることを特徴とするものである。
【0010】
本発明に係る請求項3に記載の干渉露光装置は、
感光性膜が被着された基板と、
前記感光性膜に接する第1面と、該第1面に隣接し、互いに対向した第2、第3面とを少なくとも有するプリズムと、
を備え、
前記プリズムの第2面及び第3面に同一波長を有する光線をそれぞれ照射して、前記プリズムの第1面に前記光線による干渉縞を形成し、該干渉縞のパターンを前記感光性膜に転写する干渉露光装置において、
前記プリズムの第2面に入射した後、前記プリズムの第3面内壁に照射されて反射する反射光と、前記プリズムの第3面に入射した後、前記プリズムの第2面内壁に照射されて反射する反射光とはいずれも、それら反射光の向きが前記プリズムの第1面から離れる方向にすすんでなることを特徴とするものである。
【0011】
本発明に係る請求項4に記載の干渉露光装置は、請求項2に記載の装置のうち、 少なくとも前記プリズムの第2、及び第3面には、それぞれ反射防止膜が形成されてなることを特徴とするものである。
【0012】
本発明に係る請求項5に記載の干渉露光装置は、請求項3に記載の装置のうち、前記プリズムの第1、第2、及び第3面に、それぞれ反射防止膜が形成されてなることを特徴とするものである。
【0013】
本発明に係る請求項6に記載の干渉露光装置は、請求項3または5に記載の装置のうち、
感光性膜が被着された基板と、
前記感光性膜に接する第1面と、該第1面に隣接し、互いに対向した第2、第3面とを少なくとも有するプリズムと、
を備え、
前記プリズムの第2面及び第3面に同一波長を有する光線をそれぞれ照射して、前記プリズムの第1面に前記光線による干渉縞を形成し、該干渉縞のパターンを前記感光性膜に転写する干渉露光装置において、
前記プリズムの第1面と、前記プリズムの第2、第3面とのなす角φ、φ’が、下記式(1)を満たしていることを特徴とするものである。
【0014】
【数3】
【0015】
本発明に係る請求項7に記載の干渉露光装置は、請求項6に記載の装置のうち、 前記プリズムの第1面と第2面とのなす角φと、前記プリズムの第1面と第3面とのなす角φ’とが等しいことを特徴とするものである。
【0016】
本発明に係る請求項8に記載の干渉露光装置は、請求項1〜7のいずれかに記載の装置のうち、
前記プリズムの第1、第2、及び第3面を除く全ての面が、光の入反射に寄与しない粗面であることを特徴とするものである。
【0017】
本発明に係る請求項9に記載の干渉露光方法は、請求項1〜8のいずれかに記載の装置を用いて干渉露光してなることを特徴とするものである。
本発明に係る請求項10に記載の干渉露出装置は、請求項1乃至8のいずれか一つに記載の干渉露光装置において、前記プリズムにおいて、前記第2面および前記第3面のうちの少なくとも一方の一部には、段差あるいは透明薄膜が設けられていることを特徴とするものである。
本発明に係る請求項11に記載の干渉露光方法は、請求項10に記載の干渉露光装置を用いて干渉露光して回折格子を形成することを特徴とするものである。
【0018】
ここで、プリズムの第1面に隣接し、互いに対向した第2、第3面とは、例えば縁取りを目的として形成される等、干渉露光に何ら影響を及ぼさない面は含まない。
【0019】
また、反射防止膜は、少なくともプリズムの第2、及び第3面に形成されると記載したが、その他に感光性膜に接する第1面に形成してもよい。
【0020】
図9は、従来の直方体プリズム(φ=φ’=90°)を用いた場合の、プリズム内部での光の軌跡を示す上面図である。なお、図9においては面905から入射される一方の平行光線しか図示されていないが、実際の干渉露光では面904からも左右対称に同一波長の平行光線を入射させて2つの光線を干渉させる。露光に用いる平行光線はガスレーザから発せられる幅の細い光線をレンズを用いて幅の広い平行光線に変換することによって得るが、基板902に均一な光強度分布で露光が出来るように平行光線の幅は基板902の大きさよりも十分に広く(例えば基板が20mmφであれば平行光線は50mmφ程度)する必要がある。
【0021】
この場合、従来のプリズムを用いた露光においては、910,911で示される直接的に面906に達してレジスト901への露光に寄与する光と、908,909で示されるプリズムの反対側の入射面904の内側で一度反射されてから間接的に面906に達してレジスト901への露光に寄与する光とが存在することになる。この一度反射した後に露光に寄与する908,909で示される光が、露光状態にムラを生じさせたりコントラストを悪化させる原因になる。プリズム内部での不要な反射光の影響を受けず、高い品質の回折格子を作製する為には、908,909で示される余分な光が露光に寄与しないことが必須となる。なお、従来から用いられてきた三角柱形状のプリズムでも全く同じ状況が生じる。
【0022】
上記の問題を回避する方法として、余分な光908,909がプリズムの内部に入射した後、面904に届かない様に十分に幅の広い大きなプリズムを用いる手段が考えられる。例えば基板が20mmφであれば平行光線は50mmφ程度となり、プリズムの基板設置面906の幅は一辺200mm程度にすれば良い。しかし、半導体プロセスでは基板の面積は日進月歩で大面積化が進んでおり、これに対応するには非常に巨大なプリズムが要求されることになりかねない。この場合、高い面精度が要求されるプリズムの加工が難しくなり、コストがかかる等の問題が生じるため、プリズムの大きさは出来るだけ小さく、好ましくは基板の大きさに近いことが望ましい。
【0023】
高い品質の回折格子を作製する為の手段として、本発明では次の3つの手段を提供する。
(方法1)面904(905)に反射防止膜を設けることにより、光908,909が面904の内側で反射されることがなくなり、レジスト901への露光に寄与しない。
(方法2)面905に入射する前に光908,909を遮光する。
(方法3)光908,909が面904の内側で反射された時に、これらが面906の方向ではなく、面907の方向(感光性膜901から離れる方向)に反射されるような形状のプリズムにする。
【0024】
(方法3)の条件を満たすプリズムの形状を、簡単な幾何光学的な計算で導出したところ、プリズムの角度φが下記式(3)を満足している必要があることがわかった。
【0025】
【数4】
【0026】
つまり、式(3)の関係を満たすプリズムは、プリズムの基板設置面906が基板902と同程度の大きさであっても露光状態にムラを生じたりコントラストを悪化させる内部反射光の影響が露光状態に現われない形状のプリズムである。
【0027】
また、光を面905へ入射する際にその光が面905で全反射されないことが必要であり、その為にはプリズムの角度φ’が下記式(4)を満足している必要があることも簡単な幾何光学的な計算で導かれる。
【0028】
【数5】
【0029】
なお、面905から入射される光に関して角度φの条件式(3)と角度φ’の条件式(4)を示したが、図9には記述されていない面904から入射される光に関しても全く等価であることから式(3),(4)はそれぞれφ’,φについても成り立ち、結局、式(1)が(方法3)を実現する為のプリズムの形状の条件となる。
【0030】
また、(方法3)において、面907の方向(感光性膜901から離れる方向)に反射された余分な光が、更に多重反射を繰り返して最終的に感光性膜901に達してしまうことが無いように、面904,905,906以外は、例えばスリガラス等の粗面であることが望ましい。
【0031】
また、(方法3)において、角度φとφ’が等しい対称な形状のプリズムを用いると露光に用いる光学系全体を左右対称に設置することが出来、光学系の構築が容易になりより望ましい。
【0032】
なお、光の利用効率を高める観点から、上記3つの方法全てにおいて、面904,905,906に相当する面に反射防止膜を施すことが望ましい。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を以下に説明する。
【0034】
<実施の形態1>
図6は、第1の実施の形態で用いたプリズムの形状を示す図である。角度φ,φ’として90°を有する直方体形状の光学部品(プリズム)である。角度の精度は90°±5秒以内で作製されている。材質は硼硅酸ガラス(BK7)から成り、波長351.1nmに対して透明であり、屈折率は1.539である。また、鏡面研磨された面601,602,603の面精度はλ/20である。面601と603及び602と603の角度の精度は90°±5秒以内、面601と602の平行度は5秒以内で作製されている。面601,602,603を除いた面は全てスリガラス状の粗面になっている。プリズムの大きさは、面601,602,603は40mm×40mmとなっている。
【0035】
図2は後に説明する実施の形態3をの光学系を示す斜視図であるが、ここでは実施の形態1のプリズムを図2に示す光学系において207と置き換えて使用した。プリズムの面603(図2における210に相当)には、厚さ0.1μmのホトレジストAz1400(シプレイ社製)が表面に塗布されたガラス基板が、プリズムの面603(図2における210に相当)に対して平行になるようにキシレンを介して設置した。基板の大きさは、20mm×20mmの角型である。ここに一定の光量の干渉縞をレジストに照射し、現像液MF319(シプレイ社製)で処理すると、基板上に均一なピッチΛを有する回折格子が形成された。図2における全反射ミラー205,206の角度X,Yを共に28°とした時、ピッチ115nmの回折格子が露光されていた。
【0036】
本実施の形態においては、角度φ,φ’は式(1)の範囲に含まれない為、面601(602)から入射した光は面602(601)の内側で反射されて面603に達し、露光に寄与することになる。面601,602に反射防止膜を施さないプリズムを用いた場合には図3と同様のレジストマスクの幅が周期的変動する露光ムラを有する回折格子が露光された。一方、面601,602に反射防止膜を施し、反射率を低く抑えた場合、露光ムラが小さい高品質の回折格子が作製されていた。
【0037】
しかしながら、面601,602に反射防止膜を施す加工を行っても、完全に面601,602の反射率を無くすることは困難であり、数%程度の反射率が残ってしまう。単にプリズムに反射防止膜を施すことによって露光ムラを小さく抑えることは出来たものの、その品質は後に述べる実施の形態3の様に台形形状を底辺とする柱状のプリズムを用いて作製したものよりもやや劣るものであった。
【0038】
なお、面601,602に反射防止膜を施した場合、ホトレジストを露光するのに必要な光量は約15%低減した。面603に反射防止膜を施したプリズムを用いた場合には更に30%も低い光量で露光することができ、露光の効率を大きく向上させ、スループットの向上に寄与することが明らかになった。
【0039】
<実施の形態2>
図7は、第2の実施の形態で用いたプリズムの形状を示す図である。角度φ,φ’として60°を有する正三角形を底辺とする柱状の光学部品である。角度の精度は60°±5秒以内で作製されている。材質は合成石英から成り、波長351.1nmに対して透明であり、屈折率は1.476である。鏡面研磨された面701,702,703の面精度はλ/20である。また、面701,702,703を除いた面は全てスリガラス状の粗面になっている。光の入射面701,702の一部には波長351.1nmの光に対して不透明な樹脂704,705の被覆が施されている。プリズムの大きさは、面703は30mm×30mm,面701と702は30mm×50mmとなっている。
【0040】
図2は後に説明する実施の形態3の光学系を示す斜視図であるが、ここでは実施の形態2のプリズムを図2に示す光学系において207と置き換えて使用した。プリズムの面703(図2における210に相当)には、厚さ0.1μmのホトレジストAz1400(シプレイ社製)が表面に塗布されたガラス基板が、プリズムの面703(図2における210に相当)に対して平行になるようにキシレンを介して設置した。ここに一定の光量の干渉縞をレジストに照射し、現像液MF319(シプレイ社製)で処理すると、基板上に均一なピッチΛを有する回折格子が形成された。図2における全反射ミラー205,206の角度X,Yを共に20°とした時、ピッチ120nmの回折格子が露光されていた。
【0041】
本実施の形態においては、角度φ,φ’は式(1)の範囲に含まれない為、樹脂704,705の被覆が施されていない場合には面701(702)から入射した光は面702(701)の内側で反射されて面703に達し、露光に寄与する。この場合には図3と同様のレジストマスクの幅が周期的変動する露光ムラを有する回折格子が露光された。一方で面701(702)から入射した光のうち、面702(701)の内側に達する光を遮光するように面701,702の一部に不透明な樹脂704,705の被覆を施した場合、露光ムラが少ない高品質の回折格子が作製されていた。
【0042】
なお、光の一部を遮光する方法としては、上述のようにプリズムの光入射面に直接遮光用のマスクを被覆する方法の他にも、図10に示された方法が考えられる。すなわち、露光に用いる平行光線1001〜1004,1005〜1008がプリズムに入射する前に、平行光線の通路の一部に不透明な物体1009,1010を置いて一部を遮光し、影をつくる。遮光する位置は、図2における空間フィルタ202・ビームスプリッタ204・全反射ミラー205,206・プリズムの光入射面208,209に至る光の通路の途中であれば同様の効果を有する。
【0043】
注意すべきことには、平行光線1001〜1004,1005〜1008の通路の一部に不透明な物体1009,1010を置いて遮光した場合、平行光は不透明な物体1009,1010のエッジで回折を受け、物体1003,1004の近傍を通過した部分(1002,1006近傍)の波面が乱れる。その為、不透明な物体1003,1004のエッジ近傍を通過した光で露光された部分にはエッジ回折によるモアレ状の露光ムラが見られることがあり、露光された回折格子の品質は後で述べる実施の形態3の様に台形形状を底辺とする柱状のプリズムを用いて作製したものよりもやや劣るものであった。なお、乱れた波面は、光が進むに連れて平行光の全体に広がっていく為、波面の乱れが露光に与える影響が少しでも小さくなるように、感光性膜1013に出来だけ近い位置で遮光するのが望ましかった。
【0044】
<実施の形態3>
図1は、第3の実施の形態で用いたプリズムの形状を示す図である。角度φ,φ’として110°を有する台形を底辺とする柱状の光学部品である。角度の精度は110°±5秒以内で作製されている。材質は硼硅酸ガラス(BK7)から成り、波長351.1nmに対して透明であり、屈折率は1.539である。また、鏡面研磨された面101,102,103の面精度はλ/20であり、面101,102,103の表面には無反射コーティングが施されている。面101,102,103を除いた面は全てスリガラス状の粗面になっている。プリズムの大きさは、面103は30mm×30mm,面101と102は30mm×50mmとなっている。
【0045】
このプリズムを図2に示す光学系に設置して使用した。すなわち、単一波長351.1nmのArレーザから発せられたレーザ光は凸レンズ201,空間フィルター202,凸レンズ203を経て50mmφの円形の平行光線に変換される。50mmφの平行光線の内、中心部の約20mmφ程度で光量がほぼ一定であり、露光に用いることが出来る。レンズ203を透過した後、ビームスプリッタ204で二分された後、全反射ミラー205,206を経てプリズム207の面208と209とに入射される。プリズムの面210には、例えばホトレジスト等の感光性膜211が表面に塗布された10mm角の正方形のガラス基板212が、プリズムの面210に対して平行になるように例えばキシレン213等のオイルを介して設置されている。二つの平行光線214と215はプリズムに入射されるとプリズム中で干渉し合い、図2の紙面に垂直方向に平行な干渉縞を形成する。例えば数十[mJ/cm2]といった一定の光量の干渉縞を感光性膜211に照射し、適切な現像液で処理すると、ガラス基板上に均一なピッチΛを有する回折格子が露光された。全反射ミラー205,206の角度X,Yを共に35°とした時、ピッチ115nmの均一な回折格子が露光されていた。露光された回折格子には露光ムラが一切無く、高品質の回折格子が作製されていた。
【0046】
本実施の形態においては、下記式(1)
【0047】
【数6】
【0048】
で与えられる範囲は
94° < φ(or φ’) < 123°
となる。上記で用いたものは角度φ,φ’として110°を有するものであり、この範囲に入っていることから、露光ムラが無く、高品質の回折格子が作製されることになった。また、φとφ’は共に等しく、図2における光学系の設置が容易であった。
【0049】
比較の為、φとして80°,85°,90°,・・・,120°,125°,130°で5°刻みで異なる11種類のプリズムを用意し、同一のピッチ115nmの回折格子を露光した。いずれもφ’はφに等しい形状とした。80°,85°,90°のプリズムを用いて露光したものに関しては、図3に断面のイラストが示されているように基板上のレジストマスクの幅が数百μm間隔で周期的に変調された露光ムラを有する回折格子が露光されていた。図3のように均一でない回折格子では、回折効率が大幅に低下し、回折格子の品質としては良くない。一方で、φ,φ’として95°から120°のプリズムを用いた場合、何れも図3のような露光ムラは見られず、均一で高品質な回折格子が露光されていた。125°,130°のプリズムの場合には、露光量を数百[mJ/cm2]以上にまで大きくしても全く回折格子は露光されていなかった。これは、125°,130°のプリズムの場合には、プリズムに入射する光線が全てプリズムの光入射面で全反射してしまうことによる。
【0050】
<実施の形態4>
図4は、第4の実施の形態で用いたプリズムの形状を示す図である。角度φ,φ’として100°を有する台形を底辺とする柱状の光学部品(プリズム)である。角度の精度は100°±5秒以内で作製されている。材質は合成石英から成り、波長351.1nmに対に対して透明であり、屈折率は1.476である。また、鏡面研磨された面401,402,403の面精度はλ/30である。面401,402,403を除いた面は全てスリガラス状の粗面になっている。プリズムの大きさは、面403は30mm×30mm,面401と402は30mm×50mmとなっている。またプリズムの一方の表面401にはストライプ状のPMMAから成る透明薄膜404が設けられている。なお、図4にはプリズムの構造がわかりやすくなるように図を簡略し、ストライプ状の透明な薄膜を4本しか表示していないが、実際には厚さ約250nmの透明な薄膜404が間隔36μm,幅36μmで多数本設けられている。
【0051】
このプリズムを図2に示す光学系において207と置き換えて使用した。ただし、n型GaAs結晶の上に下クラッド層となるn型Al0.5Ga0.5Asを1μm、活性層となるAl0.14Ga0.86As層を0.08μm、第一上クラッド層なるp型Al0.5Ga0.5Asを0.2μm、ガイド層となるp型Al0.25Ga0.75Asを0.1μmを化学気相堆積法によって積層させたものを基板212としてプリズムの面210に接するように設置した。また、感光性膜211として厚さ0.1μmのホトレジストAz1400(シプレイ社製)を用いた。ここで約30[mJ/cm2]の光量の干渉縞を感光性膜211に照射し、現像液MF319(シプレイ社製)で処理すると基板212上には回折格子状のホトレジストが残った。
【0052】
本実施の形態に用いたプリズムでは、プリズムの面401を透過した光のうち、薄膜404を通過した部分と通過していない部分との光の位相が反転するように薄膜404の厚さを設定していることから、ホトレジスト上に作製される回折格子は図5に503で示されるように途中で空間的な位相が反転する部分を有するものとなった。また回折格子のピッチは、全反射ミラー205,206の角度X,Yを共に30°とした時に120nmであった。
【0053】
引き続いて湿式エッチングにより回折格子のパターンを基板501の表面に転写した後、ホトレジストを剥離し、第2上クラッド層となるp型Al0.5Ga0.5As層を0.8μm、コンタクト層となるp型GaAs層を0.5μmを化学気相堆積法により積層させた。作製された基板を厚さ約100μmに研磨し、上下に適切な電極を付けた後、位相反転部の一つが中央になる様に300μm角のチップ状に劈開分割し、劈開した両端面に無反射コートを施して半導体レーザとした。上下の電極を通して電流を注入したところ、回折格子のピッチに対応するブラッグ波長で単一スペクトルを有するレーザ光が出射された。
【0054】
本実施の形態においては、下記式(1)
【0055】
【数7】
【0056】
で与えられる範囲は
94° < φ(or φ’) < 125°
となる。上記で用いたものは角度φ,φ’として100°を有するものであり、この範囲に入っていることから、露光ムラが無く、高品質の回折格子が作製されることになった。また、φとφ’は共に等しく、図2における光学系の設置が容易であった。
【0057】
<実施の形態5>
図11は、第5の実施の形態で用いたプリズムの形状を示す図である。角度φ,φ’として110゜を有する六角形を底辺とする柱状の光学部品である。角度φ,φ’の精度は110゜±5秒以内で作製されている。面1104と面1105とは5秒以内の精度で平行であり、面1104と面1103及び面1105と面1103とは90゜±5秒の精度で垂直になるように作製されている。材質は硼硅酸ガラス(BK7)から成り、波長351.1nmに対して透明であり、屈折率は1.539である。また、鏡面研磨された面1101,1102,1103,1104,1105の面精度はλ/20であり、面1101,1102,1103の表面には無反射コーティングが施されている。面1101,1102,1103,1104,1105を除く他の面は全てスリガラス状の粗面になっている。つまり、本実施例で用いた図11のプリズムは、図1に示した第3の実施の形態で用いたプリズムに、面1103と垂直の角度を成す面1104,1105を含む部分を付け足した形状となっている。プリズムの大きさは、面1103は30mm×30mm,面1101と1102は30mm×50mm,面1104と1105は30mm×30mmとなっている。
【0058】
このプリズムを、面1101,1102が光の入射面、面1103が基板を設置する面となるように、図2に示す光学系において207と置き換えて使用した。面1101,1102,1103に対応する部分は第3の実施の形態で用いたプリズムと等価な作用を及ぼし、回折格子の露光結果に与える効果に関しては第3の実施の形態と同等であった。
【0059】
図11のプリズムにおいては、面1103に垂直になるように付け加えられた面1104,1105から成る部分があることにより、プリズムを光学系に取り付ける時のアライメントが精度良く容易に出来るようになった。図12に示す様にアライメント用のHe−Neレーザ1201の光線を土台の光学定盤に平行かつ基板1206の方向と平行にプリズム1204のアライメント用の面1205(図11における面1104に相当)に当たる様に設定しておき、その反射光の位置をピンホールの開いたスクリーン1202の上でモニターすることによって位置ずれを検知し、プリズムの位置,角度のずれを修正すると、プリズムのアライメントが高精度で出来た。
【0060】
プリズムのアライメントは、図11における面1101または1102にアライメント用のHe−Neのレーザ光を当てて、上述と同様の方法で行うことも可能であった。しかしながら、面1101,1102は光学系の基準となる方向(例えば基板の面の方向)に対して110°に傾いた面であり、アライメント用のHe−Neレーザ自体を光学系の基準となる方向に対して110°に傾けて精度良く設定することが難しかった。これは、光学定盤の上には碁盤の目状に光学部品を取り付けるネジ穴が切られている為に、光学部品を45°,90°,・・・といった区切りの良い方向にアライメントすることは非常に容易であるが、それ以外の角度に精度良くアライメントすることは難しい事に寄っている。基準となる面に対して45゜,90゜,・・・といった区切りの良い角度の面をアライメント用の面としてプリズムに付加することは、実用上効果的となる。
【0061】
ところで、ここまでに説明した実施の形態は図2に示された光学系を用いたものであるが、2本の平行光線がプリズムに至るまでに通過する空間フィルタ・凸レンズ・ビームスプリッタ・全反射ミラー等からなる光学系は、図2に示されたものと同等の機能を有するものであれば光学部品の構成・配置に変更があってもよいことは明らかである。
【0062】
また、光源には何れもArガスレーザによる紫外光を用いたものを示したが、He−Cdガスレーザ等の他の光源による紫外光によっても効果は同じであり、可視光・深紫外光を用いることも出来る。
【0063】
また、プリズムの材質・基板の種類・感光性膜の種類・プリズムと基板との間に満たすオイルの種類についても上記の実施の形態で用いたものに限定されることはない。
【0064】
また、本発明で得られる回折格子の応用例としてλ/4シフト型屈折率結合DFB−LDに関して説明したが、利得結合DFB−LD等の他のタイプのDFB−LDや、DBR−LD・波長フィルター・グレーティングカップラー等の他の用途にも応用することが可能である。
【0065】
【発明の効果】
本発明による干渉露光装置およびそれを用いた干渉露光方法によれば、ピッチの小さな回折格子を露光ムラが無く、高品質に露光することができ、また、光の利用効率が向上し、露光のスループットが向上する。
【0066】
また、φとφ’とを等しくすることにより、光学系全体が対称な配置となり、光学系の設置が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第3の実施の形態の回折格子の製造方法で用いたプリズムの形状を示す斜視図である。
【図2】第3の実施の形態の回折格子の製造方法で用いた光学系を示す模式図である。
【図3】第3の実施の形態の比較例の製造方法で作製された品質の低い回折格子を示す断面図である。
【図4】第4の実施の形態の回折格子の製造方法で用いたプリズムの形状を示す斜視図である。
【図5】第4の実施の形態の回折格子の製造方法で作製された回折格子を示す斜視図である。
【図6】第1の実施の形態の回折格子の製造方法で用いたプリズムの形状を示す斜視図である。
【図7】第2の実施の形態の回折格子の製造方法で用いたプリズムの形状を示す斜視図である。
【図8】従来の回折格子の製造方法を示す図である。
【図9】従来の回折格子の製造方法の問題点を示す上面図である(プリズムに入射する2本の平行光線の内、一方だけが表示されている。)。
【図10】第2の実施の形態の回折格子の製造方法を示す上面図である。
【図11】第5の実施の形態の回折格子の製造方法で用いたプリズムの形状を示す斜視図である。
【図12】第5の実施の形態の回折格子の製造方法で用いたプリズムのアライメントの方法を示す上面図である。
【符号の説明】
101,102 光入射面
103 基板設置面
201 凸レンズ
202 空間フィルタ
203 凸レンズ
204 ビームスプリッタ
205,206 全反射ミラー
207 プリズム
208,209 光入射面
210 基板設置面
211 感光性膜
212 基板
213 オイル
214,215 平行光線
301 基板
302 レジスト
401 透明な薄膜が設けられた光入射面
402 光入射面
403 基板設置面
404 透明な薄膜
501 基板
502 感光性膜
503 位相反転部
601,602 光入射面
603 基板設置面
701,702 光入射面
703 基板設置面
704,705 不透明な遮光用の膜
801 感光性膜
802 基板
803 オイル
804 プリズム
805,806 光入射面
807,808 平行光線
809 基板設置面
810 回折格子
901 感光性膜
902 基板
903 オイル
904 光入射面
905 光入射面
906 基板設置面
907 プリズム
908,909,910,911 入射光
1001〜1008 入射光
1009,1010 遮光用の不透明な物体
1011 直方体形状のプリズム
1012 基板
1013 感光性膜
1014 オイル
1101,1102 光入射面
1103 基板設置面
1104,1105 アライメント面
1201 He−Neレーザ
1202 ピンホールの開いたスクリーン
1203 全反射ミラー
1204 プリズム
1205 アライメント用の面
1206 基板
1207 感光性膜
1208 オイル[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an interference exposure apparatus and an interference exposure method using the same.
[0002]
[Prior art]
Short-wavelength DFB-LDs such as an AlGaAs-based distributed feedback semiconductor laser (hereinafter, “DFB-LD”) require a diffraction grating having a pitch Λ of 120 nm or less as a primary diffraction grating. As a method of forming a diffraction grating having such a small pitch, there is an interference exposure method via a prism shown in FIG. (Note that usually, the “prism” often indicates “a triangular prism-shaped optical component made of a transparent substance such as massive glass or quartz”, but is not limited to a triangular prism shape in the present specification. “Optical components having various shapes made of a transparent material such as massive glass or quartz” are referred to as “prisms.” That is, first, as shown in FIG. A
[0003]
(Equation 2)
[0004]
As a light source used for exposure, a gas laser such as a He—Cd laser (λ = 325 nm) or an Ar laser (λ = 351.1, 363.8 nm) having stable characteristics and high coherence is used. In the above formula (2), 0 ° <θC<90 °, for example, when a He—Cd laser with λ = 325 nm is used as a light source, the refractive index of the prism is n.CWhen 1.5 is set, a diffraction grating having a minimum pitch of 108 nm can be manufactured as the pitch の of the diffraction grating manufactured by the above method. In the case of performing the interference exposure in the air without using the prism 804 (in the above equation (2), nC(Equivalent to 1.0) is 163 nm from the above equation (2), and the above method using a prism is an excellent method in that a diffraction grating with a smaller pitch can be manufactured. In particular, in a primary diffraction grating for a short-wavelength DFB-LD using AlGaAs or the like as a material, the pitch Λ is as small as about 120 nm, so that an interference exposure method using a prism is an essential technique.
[0005]
Although FIG. 8 illustrates a prism having a rectangular parallelepiped shape based on the following document 1, a prism having a triangular prism shape is used in the following document 2.
[0006]
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The method using the above-described technique is to transfer an interference pattern optically created by a highly coherent gas laser as it is, and is effective in that a diffraction grating having a very uniform pitch can be manufactured. Is the way. However, when a diffraction grating is manufactured using a conventional rectangular or triangular prism, a moire-like unevenness occurs in the exposure state of the diffraction grating to be exposed, or the contrast of the diffraction grating pattern exposed to the photosensitive film is increased. There was a problem that was bad. SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide an interference exposure method and an interference exposure apparatus that do not cause deterioration in the quality of a diffraction grating due to unevenness in an exposure state that occurs when exposure is performed using a conventional prism.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The interference exposure apparatus according to claim 1 according to the present invention,
A substrate having a photosensitive film deposited thereon,
A prism having at least a first surface in contact with the photosensitive film, and second and third surfaces adjacent to the first surface and facing each other;
With
Light beams having the same wavelength are irradiated on the second surface and the third surface of the prism, and interference fringes due to the light beams are formed on the first surface of the prism, and the pattern of the interference fringes is transferred to the photosensitive film. Interference exposure apparatus,
An anti-reflection film is formed on at least the second and third surfaces of the prism.
[0009]
The interference exposure apparatus according to claim 2 according to the present invention,
A substrate having a photosensitive film deposited thereon,
A prism having at least a first surface in contact with the photosensitive film, and second and third surfaces adjacent to the first surface and facing each other;
With
Light beams having the same wavelength are irradiated on the second surface and the third surface of the prism, and interference fringes due to the light beams are formed on the first surface of the prism, and the pattern of the interference fringes is transferred to the photosensitive film. Interference exposure apparatus,
A light blocking means is arranged at a position close to or in contact with the second surface and the third surface of the prism and away from the first surface of the prism to limit light rays incident on the second and third surfaces of the prism. It is characterized by becoming.
[0010]
The interference exposure apparatus according to claim 3 according to the present invention,
A substrate having a photosensitive film deposited thereon,
A prism having at least a first surface in contact with the photosensitive film, and second and third surfaces adjacent to the first surface and facing each other;
With
Light beams having the same wavelength are irradiated on the second surface and the third surface of the prism, and interference fringes due to the light beams are formed on the first surface of the prism, and the pattern of the interference fringes is transferred to the photosensitive film. Interference exposure apparatus,
After being incident on the second surface of the prism, the reflected light is irradiated and reflected on the inner surface of the third surface of the prism. After being incident on the third surface of the prism, the reflected light is irradiated on the inner surface of the second surface of the prism. The reflected light is characterized in that the direction of the reflected light proceeds in a direction away from the first surface of the prism.
[0011]
An interference exposure apparatus according to a fourth aspect of the present invention is the interference exposure apparatus according to the second aspect, wherein an anti-reflection film is formed on at least the second and third surfaces of the prism. It is a feature.
[0012]
An interference exposure apparatus according to a fifth aspect of the present invention is the interference exposure apparatus according to the third aspect, wherein an anti-reflection film is formed on each of the first, second, and third surfaces of the prism. It is characterized by the following.
[0013]
The interference exposure apparatus according to claim 6 of the present invention is the apparatus according to claim 3 or 5,
A substrate having a photosensitive film deposited thereon,
A prism having at least a first surface in contact with the photosensitive film, and second and third surfaces adjacent to the first surface and facing each other;
With
Light beams having the same wavelength are irradiated on the second surface and the third surface of the prism, and interference fringes due to the light beams are formed on the first surface of the prism, and the pattern of the interference fringes is transferred to the photosensitive film. Interference exposure apparatus,
Angles [phi] and [phi] 'formed between the first surface of the prism and the second and third surfaces of the prism satisfy the following expression (1).
[0014]
(Equation 3)
[0015]
An interference exposure apparatus according to a seventh aspect of the present invention is the apparatus according to the sixth aspect, wherein an angle φ between the first surface and the second surface of the prism, and a first surface and a second angle of the prism. It is characterized in that the angles φ ′ formed by the three surfaces are equal.
[0016]
The interference exposure apparatus according to claim 8 according to the present invention is the apparatus according to any one of claims 1 to 7,
All surfaces except the first, second, and third surfaces of the prism are rough surfaces that do not contribute to the incidence and reflection of light.
[0017]
According to a ninth aspect of the present invention, there is provided an interference exposure method comprising performing interference exposure using the apparatus according to any one of the first to eighth aspects.
An interference exposure apparatus according to a tenth aspect of the present invention is the interference exposure apparatus according to any one of the first to eighth aspects, wherein the prism has at least one of the second surface and the third surface. One part is provided with a step or a transparent thin film.
According to an eleventh aspect of the present invention, there is provided an interference exposure method comprising forming a diffraction grating by interference exposure using the interference exposure apparatus according to the tenth aspect.
[0018]
Here, the second and third surfaces adjacent to the first surface of the prism and facing each other do not include surfaces that do not affect interference exposure at all, for example, are formed for the purpose of edging.
[0019]
In addition, although the antireflection film is described as being formed on at least the second and third surfaces of the prism, it may be formed on the first surface in contact with the photosensitive film.
[0020]
FIG. 9 is a top view showing the trajectory of light inside the prism when a conventional rectangular prism (φ = φ ′ = 90 °) is used. Although FIG. 9 shows only one parallel light beam incident from the surface 905, in the actual interference exposure, parallel light beams having the same wavelength are incident on the
[0021]
In this case, in the exposure using the conventional prism, the light directly reaching the
[0022]
As a method of avoiding the above-mentioned problem, it is conceivable to use a large prism having a width sufficiently large so that
[0023]
The present invention provides the following three means as means for producing a diffraction grating of high quality.
(Method 1) By providing an anti-reflection film on the surface 904 (905), the light 908 and 909 are not reflected inside the
(Method 2)
(Method 3) A prism having such a shape that when the light 908 and 909 are reflected inside the
[0024]
When the shape of the prism that satisfies the condition of (Method 3) was derived by a simple geometrical optical calculation, it was found that the angle φ of the prism had to satisfy the following expression (3).
[0025]
(Equation 4)
[0026]
In other words, the prism that satisfies the relationship of the formula (3) is not affected by the internal reflection light that causes unevenness in the exposure state or deteriorates the contrast even if the
[0027]
Further, when light is incident on the surface 905, it is necessary that the light is not totally reflected by the surface 905, and for that purpose, the angle φ ′ of the prism needs to satisfy the following expression (4). Is also derived by simple geometric optics calculations.
[0028]
(Equation 5)
[0029]
Although conditional expression (3) of angle φ and conditional expression (4) of angle φ ′ are shown for light incident from surface 905, light incident from
[0030]
Further, in (method 3), the extra light reflected in the direction of the surface 907 (in the direction away from the photosensitive film 901) does not reach the
[0031]
In (method 3), if a prism having a symmetrical shape having the same angle φ and φ ′ is used, the entire optical system used for exposure can be installed symmetrically, which facilitates the construction of the optical system, which is more desirable.
[0032]
In addition, from the viewpoint of improving the light use efficiency, it is desirable to apply an antireflection film to the surfaces corresponding to the
[0033]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described below.
[0034]
<Embodiment 1>
FIG. 6 is a diagram illustrating the shape of the prism used in the first embodiment. It is a rectangular parallelepiped optical component (prism) having angles φ and φ ′ of 90 °. The angle accuracy is made within 90 ° ± 5 seconds. The material is made of borosilicate glass (BK7), transparent to a wavelength of 351.1 nm, and has a refractive index of 1.539. The surface precision of the mirror-
[0035]
FIG. 2 is a perspective view showing an optical system according to a third embodiment described later. Here, the prism according to the first embodiment is used by replacing the
[0036]
In the present embodiment, since the angles φ and φ ′ are not included in the range of Expression (1), light incident from the surface 601 (602) is reflected inside the surface 602 (601) and reaches the
[0037]
However, it is difficult to completely eliminate the reflectance of the
[0038]
When the
[0039]
<Embodiment 2>
FIG. 7 is a diagram illustrating the shape of the prism used in the second embodiment. It is a columnar optical component having a base of an equilateral triangle having angles φ and φ ′ of 60 °. The angle accuracy is made within 60 ° ± 5 seconds. The material is made of synthetic quartz, transparent to a wavelength of 351.1 nm, and has a refractive index of 1.476. The surface accuracy of the mirror-finished
[0040]
FIG. 2 is a perspective view showing an optical system according to a third embodiment described later. Here, the prism according to the second embodiment is used by replacing the
[0041]
In the present embodiment, since the angles φ and φ ′ are not included in the range of the expression (1), when the
[0042]
As a method of blocking part of the light, a method shown in FIG. 10 can be considered in addition to the method of directly covering the light incident surface of the prism with the light shielding mask as described above. That is, before the
[0043]
It should be noted that if the
[0044]
<Embodiment 3>
FIG. 1 is a diagram showing the shape of a prism used in the third embodiment. It is a columnar optical component whose base is a trapezoid having angles of 110 ° as φ and φ ′. The angle accuracy is made within 110 ° ± 5 seconds. The material is made of borosilicate glass (BK7), transparent to a wavelength of 351.1 nm, and has a refractive index of 1.539. The surface accuracy of the mirror-
[0045]
This prism was installed in the optical system shown in FIG. 2 and used. That is, a laser beam emitted from an Ar laser having a single wavelength of 351.1 nm is converted into a 50 mmφ circular parallel light beam through a
[0046]
In the present embodiment, the following equation (1)
[0047]
(Equation 6)
[0048]
The range given by
94 ° <φ (or φ ') <123 °
It becomes. The one used above has an angle φ and φ ′ of 110 °, and since it falls within this range, there is no exposure unevenness, and a high-quality diffraction grating is produced. Further, both φ and φ ′ were equal, and the installation of the optical system in FIG. 2 was easy.
[0049]
For comparison, 11 types of prisms are prepared at φ of 80 °, 85 °, 90 °,..., 120 °, 125 °, and 130 ° in increments of 5 °, and a diffraction grating having the same pitch of 115 nm is exposed. did. In each case, φ ′ was formed in a shape equal to φ. With respect to those exposed using the 80 °, 85 °, and 90 ° prisms, the width of the resist mask on the substrate is periodically modulated at intervals of several hundred μm as shown in the cross-sectional illustration in FIG. The diffraction grating having the uneven exposure was exposed. With a non-uniform diffraction grating as shown in FIG. 3, the diffraction efficiency is greatly reduced, and the quality of the diffraction grating is not good. On the other hand, when the prisms of 95 ° to 120 ° were used as φ and φ ′, the exposure unevenness as shown in FIG. 3 was not observed, and a uniform and high-quality diffraction grating was exposed. In the case of 125 ° and 130 ° prisms, the exposure amount is several hundred [mJ / cm2], The diffraction grating was not exposed at all. This is because in the case of the prisms of 125 ° and 130 °, all light rays incident on the prism are totally reflected on the light incident surface of the prism.
[0050]
<Embodiment 4>
FIG. 4 is a diagram showing the shape of the prism used in the fourth embodiment. It is a columnar optical component (prism) having a base of a trapezoid having angles φ and φ ′ of 100 °. The angle accuracy is made within 100 ° ± 5 seconds. The material is made of synthetic quartz, transparent to the pair at a wavelength of 351.1 nm, and has a refractive index of 1.476. The surface precision of the mirror-
[0051]
This prism was used in place of 207 in the optical system shown in FIG. However, on the n-type GaAs crystal, an n-type Al0.5Ga0.51 μm As, Al to be an active layer0.14Ga0.860.08 μm As layer, p-type Al to be the first upper cladding layer0.5Ga0.50.2 μm As, p-type Al serving as a guide layer0.25Ga0.75As having a thickness of 0.1 μm deposited by a chemical vapor deposition method was set as a
[0052]
In the prism used in this embodiment, the thickness of the
[0053]
Subsequently, after transferring the pattern of the diffraction grating to the surface of the
[0054]
In the present embodiment, the following equation (1)
[0055]
(Equation 7)
[0056]
The range given by
94 ° <φ (or φ ') <125 °
It becomes. The one used above had an angle φ and φ ′ of 100 °, and since it was within this range, a high-quality diffraction grating was produced without exposure unevenness. Further, both φ and φ ′ were equal, and the installation of the optical system in FIG. 2 was easy.
[0057]
<Embodiment 5>
FIG. 11 is a diagram showing the shape of the prism used in the fifth embodiment. It is a columnar optical component whose base is a hexagon having angles 110 ° as φ and φ ′. The angles φ and φ ′ are manufactured within 110 ° ± 5 seconds. The
[0058]
This prism was used in place of 207 in the optical system shown in FIG. 2 so that the
[0059]
In the prism shown in FIG. 11, since there is a portion composed of
[0060]
The prism alignment could be performed in the same manner as described above, by irradiating the
[0061]
By the way, the embodiment described so far uses the optical system shown in FIG. 2. However, a spatial filter, a convex lens, a beam splitter, a total reflection, through which two parallel light beams pass before reaching the prism. It is apparent that the configuration and arrangement of the optical components may be changed as long as the optical system including the mirror and the like has the same function as that shown in FIG.
[0062]
In addition, although all the light sources use ultraviolet light from an Ar gas laser, the effect is the same with ultraviolet light from another light source such as a He-Cd gas laser, and visible light and deep ultraviolet light are used. Can also be.
[0063]
Further, the material of the prism, the type of the substrate, the type of the photosensitive film, and the type of the oil filled between the prism and the substrate are not limited to those used in the above embodiment.
[0064]
In addition, although the description has been given of the λ / 4 shift type refractive index coupled DFB-LD as an application example of the diffraction grating obtained in the present invention, other types of DFB-LD such as gain coupled DFB-LD, DBR-LD, wavelength It can be applied to other uses such as a filter and a grating coupler.
[0065]
【The invention's effect】
According to the interference exposure apparatus and the interference exposure method using the same according to the present invention, a diffraction grating with a small pitch can be exposed with high quality without exposure unevenness, and the light use efficiency is improved, Throughput is improved.
[0066]
Further, by making φ and φ ′ equal, the entire optical system is arranged symmetrically, and the installation of the optical system becomes easy.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view illustrating a shape of a prism used in a method of manufacturing a diffraction grating according to a third embodiment.
FIG. 2 is a schematic diagram showing an optical system used in a method of manufacturing a diffraction grating according to a third embodiment.
FIG. 3 is a cross-sectional view illustrating a low-quality diffraction grating manufactured by a manufacturing method according to a comparative example of the third embodiment.
FIG. 4 is a perspective view illustrating a shape of a prism used in a method of manufacturing a diffraction grating according to a fourth embodiment.
FIG. 5 is a perspective view showing a diffraction grating manufactured by a method of manufacturing a diffraction grating according to a fourth embodiment.
FIG. 6 is a perspective view showing the shape of a prism used in the method for manufacturing a diffraction grating according to the first embodiment.
FIG. 7 is a perspective view showing a shape of a prism used in a method of manufacturing a diffraction grating according to the second embodiment.
FIG. 8 is a diagram illustrating a conventional method for manufacturing a diffraction grating.
FIG. 9 is a top view showing a problem of a conventional method of manufacturing a diffraction grating (only one of two parallel rays incident on a prism is shown).
FIG. 10 is a top view illustrating the method for manufacturing the diffraction grating according to the second embodiment.
FIG. 11 is a perspective view showing a shape of a prism used in a method of manufacturing a diffraction grating according to a fifth embodiment.
FIG. 12 is a top view showing a prism alignment method used in the diffraction grating manufacturing method according to the fifth embodiment.
[Explanation of symbols]
101,102 Light incident surface
103 Board installation surface
201 convex lens
202 Spatial filter
203 convex lens
204 beam splitter
205,206 Total reflection mirror
207 Prism
208,209 Light incidence surface
210 Board installation surface
211 Photosensitive film
212 substrate
213 oil
214,215 parallel rays
301 substrate
302 resist
401 Light incident surface provided with transparent thin film
402 Light incident surface
403 Board installation surface
404 transparent thin film
501 substrate
502 Photosensitive film
503 Phase inversion unit
601, 602 Light incidence surface
603 Board installation surface
701,702 Light incidence surface
703 Board installation surface
704,705 Opaque light-shielding film
801 Photosensitive film
802 substrate
803 oil
804 prism
805,806 Light incident surface
807,808 Parallel rays
809 PCB installation surface
810 diffraction grating
901 Photosensitive film
902 substrate
903 oil
904 Light incidence surface
905 Light incident surface
906 Board installation surface
907 prism
908,909,910,911 Incident light
1001 to 1008 Incident light
1009,1010 Opaque object for shading
1011 rectangular prism
1012 substrate
1013 Photosensitive film
1014 oil
1101, 1102 Light incident surface
1103 Board installation surface
1104, 1105 Alignment surface
1201 He-Ne laser
1202 Screen with pinhole
1203 Total reflection mirror
1204 prism
1205 Alignment surface
1206 substrate
1207 Photosensitive film
1208 oil
Claims (11)
前記第2面および前記第3面のうちの少なくとも一方の一部には、段差あるいは透明薄膜が設けられていることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載された干渉露光装置。9. The interference exposure apparatus according to claim 1, wherein a step or a transparent thin film is provided on at least a part of at least one of the second surface and the third surface.
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