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JP3543407B2 - 洗浄カップ受渡装置 - Google Patents

洗浄カップ受渡装置 Download PDF

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JP3543407B2
JP3543407B2 JP05362495A JP5362495A JP3543407B2 JP 3543407 B2 JP3543407 B2 JP 3543407B2 JP 05362495 A JP05362495 A JP 05362495A JP 5362495 A JP5362495 A JP 5362495A JP 3543407 B2 JP3543407 B2 JP 3543407B2
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は洗浄カップ受渡装置に関し、より詳しくは回転式充填装置に洗浄カップを受け渡す受渡装置として好適な洗浄カップ受渡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、回転式充填装置に洗浄カップを受け渡す洗浄カップ受渡装置として、例えば特開平6−1397号公報が知られている。
このような従来の洗浄カップ受渡装置は複数のアームを備えており、回転式充填装置の各充填バルブが順次受渡位置に停止させるのと同期させて、洗浄カップを保持した各アームを順次受渡位置に移動させ、それによって受渡位置において各充填バルブの下方側に洗浄カップを供給するようにしている。
他方、各充填バルブの洗浄作業が終了した後には、上述した洗浄カップの供給時とは逆の順序で、各アームによって各充填バルブから洗浄カップを分離させて排出させるようにしていたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の洗浄カップ受渡装置では、受渡位置において単一のアームによって単一の充填バルブに洗浄カップを受け渡していたので、すべての洗浄カップの受渡を終了するまでに時間が掛かるという欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このような事情に鑑み、本発明は、容器内に充填液を充填する回転式充填装置の隣接位置に設けられて、所定の受渡位置において複数の洗浄カップを同時に回転式充填装置に受け渡す一方、回転式充填装置による処理が終わった洗浄カップを上記受渡位置において回転式充填装置から排出する洗浄カップ受渡装置であって、
この洗浄カップ受渡装置は、回転式充填装置の隣接位置に設けられて、水平面で回転する支持部材と、この支持部材に設けられて進退動する少なくとも2つの往復動機構と、上記各往復動機構に設けられて洗浄カップを着脱自在に保持するアームとから構成され、また、上記各往復動機構は、上記受渡位置でそれぞれのアームを進退動させる際には、回転式充填装置の回転中心から放射方向に伸びる放射線上において進退動されるように配置されている洗浄カップ受渡装置を提供するものである。
【0005】
【作用】
このような構成によれば、受渡位置において少なくとも2つの洗浄カップを回転式充填装置の充填バルブの下方側に供給することができる。そして、各往復動機構に設けるアームを各2本にすれば、受渡装置において同時に4個の洗浄カップを充填バルブの下方に供給することができる。
他方、受渡位置において充填バルブの下方側から洗浄カップを排出する際にも、少なくとも一度に複数個の洗浄カップを分離させることができる。
したがって、上記従来の装置に比較して、洗浄カップの受渡しに要する時間を短縮して洗浄カップの受渡作業の高速化を図ることができる。
【0006】
【実施例】
以下図示実施例について本発明を説明すると、図1ないし図2において、1は容器2内に充填液3を充填する回転式充填装置である。
回転式充填装置1はモータ4に連動して回転する回転体5を備えており、モータ4が制御装置6によって駆動されると、回転体5は図1において時計方向に回転するようになっている。なお、モータ4にはロータリエンコーダ7を接続してあるので、モータ4の回転中にはロータリエンコーダ7で発生するパルスが制御装置6に入力されるようになっており、それによって制御装置6は回転体5の回転角度を把握出来るようになっている。
【0007】
図2に示すように、回転体5は下方側に配置したロータリテーブル8と上方側に配置したフィラボール11とから構成している。フィラボール11とロータリテーブル8とは従来公知の構成からなる複数の連結手段12によって連結されているので、フィラボール11とロータリテーブル8は一体となって回転するとともに、フィラボール11はロータリテーブル8に対して昇降できるようになっている。
【0008】
フィラボール11の外周部側には環状の充填液タンク11Aを形成して、その内部に充填液3を貯溜してあり、充填液タンク11Aの底面における円周方向等間隔位置には従来公知の構成からなる充填バルブ13を設けている。また、各充填バルブ13の近接下方位置には容器2の上端口部をガイドするガイドコーン14を昇降自在に設けている。これらガイドコーン14は充填作業の開始前の状態では図2に示す下降端に位置しているが、充填作業中においては、上昇される容器2の上端口部に嵌装されて容器2とともに上昇されるようになっており、それによって容器2内に充填バルブ13の下端部を確実に挿入させることができる。
【0009】
他方、ロータリテーブル8には、上記各充填バルブ13の下方位置に容器2を載置して昇降する昇降テーブル15を設けてあり、これら各昇降テーブル15はロータリテーブル8に設けた各昇降機構16によって昇降されるようになっている。昇降機構16は、上端部に昇降テーブル15を連結し、かつロータリテーブル8に対して昇降する外筒16aを備えるとともに、この外筒16aの内方側に鉛直上方にむけて支持した内筒16bを備えている。内筒16bの上端部から外筒16a内に圧縮空気を供給するようにしているので、外筒16aおよびそれに設けた昇降テーブル15は常時上方側にむけて付勢されている。各外筒16aの下端部にはそれぞれカムフォロワ17を回転自在に取り付けてあり、これらカムフォロワ17は、その移動軌跡の上方側に配置した環状のカム部材18に下方側から圧接させている。これにより、回転体5の回転に伴って上記各昇降テーブル15がカム部材18のカム曲線に沿って昇降されるようになっている。
【0010】
さらに、図2に示すように、上記各連結手段12が備えるねじ軸21の上端には遊星ギヤ22を取り付けてあり、これら各連結手段12の遊星ギヤ22は太陽ギヤ23と噛合させている。したがって、この太陽ギヤ23に連動させたモータ24(図1)を制御装置6によって所要量だけ正逆に回転させると、ねじ軸21が正逆に回転されてフィラボール11全体を昇降させることができる。これによって、容器2の高さに応じて充填バルブ13を適切な高さに調整できるようになっている。
【0011】
そして、上述のように構成した回転式充填装置1が時計方向に回転している状態において、搬送コンベヤ25によって左方の上流側から空の容器2が搬送されてくると、各容器2は供給スターホイール26によって順次各昇降テーブル15上に載置される。この後、回転体4が時計方向に回転されることに伴って昇降テーブル15上の各容器2は、上記カム部材18のカム曲線に沿って図2に示す下降端の位置から上昇端まで上昇された後、元の下降端の位置まで下降する。そして、この過程において、容器2の上端口部にガイドコーン14が嵌装されて、それらが一体となって上昇されるので、容器2の上端口部に充填バルブ13の下端となるノズル13aが挿入されるとともに、充填バルブ13のボディ13bの底面にガイドコーン14が圧接される。この状態において、開閉カム19によって充填バルブ13が開放されてから閉鎖されるので所定量の充填液3が容器2内に充填される。
【0012】
このようにして、充填液3が充填されて下降端位置まで下降した各容器2は、排出スターホイール27によって各昇降テーブル15上から搬送コンベヤ25上に排出される。
上述した構成およびそれに基づく作動は従来公知の回転式充填装置のものと変わるところはない。
【0013】
ところで、上述のようにして回転式充填装置1によって充填液の充填作業が終了した後には、各充填バルブ13および各ガイドコーン14を洗浄液によって洗浄する必要がある。
その際、本実施例においても従来から行われているように洗浄カップ28を用いて各充填バルブ13および各ガイドコーン14を洗浄するようにしているが、本実施例では、上記回転式充填装置1そのものを改良するとともに、洗浄カップ28を受渡す受渡装置31を改良することで洗浄作業の高速化を図ったものである。
【0014】
装置の構成を説明する前に、前提となる洗浄カップ28の構成および洗浄カップ28を一時的に保持する保持部材32について説明する。図3および図9に示すように、洗浄カップ28は、開口を上方に向けた状態における中央部より上方側を大径部とする一方、中央部よりも下方側を小径部とすることにより中央部に段部端面を形成している。そして、この段部端面およびその少し上方外周部に同一外径のフランジ部28aを形成している。
【0015】
また後述するが、本実施例の受渡装置31は、図1に示すように、洗浄カップ28を着脱自在に保持する4つのアーム58を備えており、これらのアーム58によって第1受渡位置Aにおいて保持部材32から1度に4個の洗浄カップ28を受取った後に、それら4つの洗浄カップ28を第2受渡位置Bにおいて回転式充填装置1に受渡すようにしている。受渡装置31は、上述した作動を繰り返して回転式充填装置1が備える充填バルブ13と同数の洗浄カップ28を回転式充填装置1に受渡す様になっている。
このように、本実施例では受渡装置31によって1度に4個の洗浄カップ28を回転式充填装置1に受渡すことに伴って、各保持部材32を順次第1受渡位置Aに位置させるようにしている。
【0016】
図8、図9に示すように、保持部材32は長方形をした本体部32Aを備えており、この本体部32Aの前面における長手方向所定位置に4カ所の切欠部32aを形成している。各切欠部32aの奥行は、受渡装置31のアーム58による受渡が円滑に行われる寸法に設定している。すなわち、両端の各切欠部32aの奥行は大きくしてあり、また中央側の2つの各切欠部32aの奥行は小さくしている。これら各切欠部32aにおける最も内方側に位置する対向面には、それぞればね33によって他方にむけて付勢された一対の挟持部材34を移動可能に取り付けている。また、各切欠部32aの幅はすべて同一にしてあり、上記洗浄カップ28の小径部よりも少し大きな寸法に設定している。左端とその隣接右方位置の各切欠部32aは、それらの挟持部材34に対して開口部が左方側にずれるように斜めに切欠いて形成してあり、他方、右端とその隣接左方位置の各切欠部32aは、それらの挟持部材34に対して開口部が右方側にずれるように斜めに切欠いて形成している。
【0017】
そして、洗浄カップ28を保持部材32に保持させる際には、洗浄カップ28の小径部を保持部材32の前面側から各切欠部32a内の最も奥の位置まで挿入させると、洗浄カップ28の小径部が一対の挟持部材34によって挟持されるとともに、下方側のフランジ部28aが本体部32A上面に載置されるようにしている。このようにして、1つの保持部材32に4個の洗浄カップ28を保持させるようにしている。
【0018】
また、本実施例では、第1受渡位置Aに4個の洗浄カップ28を保持した保持部材を供給するに当たって、図1に示すように、受渡装置31を挟んで回転式充填装置1の反対側に、水平面で往復移動する4つのシリンダ機構35,36,37,38を配設している。そして、これら4つのシリンダ機構35,36,37,38に囲繞された内方側に、図示しない機枠を水平に配設してあり、その機枠上に合計9個の保持部材32を配置している。また、第1受渡位置Aの下方側には鉛直上方に向けた左右一対のシリンダ機構39,39’を設けてあり(図9)、それらの先端部にわたって断面L字形の係合プレート42を水平に取り付けている。
本実施例では、第1受渡位置Aに位置させる保持部材32を基準として、その後方側に順次隣接させて4つの保持部材32を配置するとともに、これら4つの保持部材32の一側の隣接位置にもさらに4つの保持部材32を配置している。
【0019】
そして、後述する受渡装置31のアーム58によって第1受渡位置Aに位置する保持部材32から4個の洗浄カップ28を取り出す場合には、先ずシリンダ機構39,39’を下降端の位置から図3に示す実線で示した上昇端まで上昇させる。これによって、第1受渡位置Aに位置する4個の洗浄カップ28の底部に係合プレート42が当接して、保持部材32に対して4個の洗浄カップ28を所定量だけ上昇させる。これにより、洗浄カップ28の小径部が保持部材32の上面よりも上方側まで露出するので、その露出した小径部を前進された受渡装置31のアーム58によって把持するようにしている。洗浄カップ28を把持するとアーム58は後退するので、第1受渡位置Aの保持部材32からの洗浄カップ28の取り出しが終了する。
【0020】
このようにして、アーム58によって第1受渡位置Aに位置する保持部材32から4個の洗浄カップ28が取り出されると、空になった第1受渡位置Aの保持部材32はシリンダ機構35によってシリンダ機構38の正面の位置まで平行移動される。この後、シリンダ機構36、シリンダ機構37、シリンダ機構38が順次前進されて、それらの正面に位置する各保持部材32を平行移動させるので、洗浄カップ28を保持した次の保持部材32が第1受渡位置Aに供給される様になっている。
【0021】
しかして、図2、図3に示すように、本実施例の回転式充填装置1は、フィラボール11の下方側に環状の支持部材43を配置している。支持部材43における内周部側の円周方向複数箇所にはナット部材44を取り付けてあり、これら各ナット部材44には、フィラボール11に回転自在に軸支したねじ軸45を上方側から螺合させている。フィラボール11を貫通させたねじ軸45の上端には、遊星ギヤ46を連結してあり、これら各遊星ギヤ46は太陽ギヤ47に噛合させている。太陽ギヤ47はモータ48に連動させてあり(図1)、このモータ48は制御装置6によって駆動されて正逆方向に回転されるようになっている。上述した容器2内への充填液3の充填作業中にはモータ48は停止しているので、支持部材43は図2に示した上昇端に停止している。これに対して、制御装置6によってモータ48が正転されると、支持部材43は図2に示した上昇端から図3に示した下降端位置まで下降されるようになっている。
【0022】
また、各充填バルブ13の下方側となる支持部材43の外周縁には、凹部からなる保持部43aを形成してあり、これら各保持部43a内に洗浄カップ28の両フランジ部28aの間の外周部を係合させて保持できるようにしている。また、保持部43aの幅は、上記ガイドコーン14の外径よりも大きく設定してあり、したがって、支持部材43を昇降させる際に、各保持部43aがガイドコーン14と干渉しないようになっている。また、支持部材43が上昇端位置にある停止している時には、各保持部43aの中央位置に充填バルブ13のノズル13aが位置するようになっている(図2)。
【0023】
次に、図3ないし図4により本実施例の受渡装置31について説明すると、受渡装置31は鉛直上方に向けた回転軸51を備えており、この回転軸51は制御装置6によって180度づつ回転されるモータ52(図1)に連動させている。
回転軸51の上端部には、長方形をした支持部材53の底面中央部を連結してあり、それによって支持部材53は水平に支持されている。支持部材53の上面には、中央部から同一距離だけ隔てた位置にそれぞれブラケット56を固定してあり、これらのブラケット56に同一ストロークのシリンダ機構54,55を概略同一方向にむけて取り付けている。シリンダ機構54,55は上記制御装置6からの指令に基づいて、アーム58が各受渡位置A,Bに面した時に進退動されるようになっている。
【0024】
各ブラケット56には、各シリンダ機構54,55のロッドを挟んでそれと平行に左右一対のガイド軸57を摺動自在に嵌合させてあり、これら左右一対のガイド軸57は、その先端部をブラケット61を介して各シリンダ54,55のロッドと一体に連結されている。
各ガイド軸57の軸心の延長線と軸心を一致させて、ブラケット61の前面にはそれぞれ左右一対のアーム58を取り付けている。このアーム58は従来公知の構成からなり、それぞれ一対の円弧状の係合爪を備えており、それら左右一対の係合爪によって洗浄カップ28を着脱自在に把持することができる。このように、受渡装置31は合計4つのアーム58を備えており、左右のアーム58の間隔は、回転式充填装置1に設けた隣り合う充填バルブ13のピッチと同一に設定している。
【0025】
本実施例においては、制御装置6によって上記支持部材53を180度づつ時計方向に回転させて、4つのアーム28を両受渡位置A、Bに順次対向させて停止させた後、各シリンダ機構54,55を進退させる様にしている。これにより、4つのアーム58を第1受渡位置Aと第2受渡位置Bとに交互に移動させて、回転式充填装置1に対する洗浄カップ28の供給と、回転式充填装置1からの洗浄カップ28の排出を行うことができるようになっている。
【0026】
また、本実施例では、支持部材53上で進退動される上記シリンダ機構54,55の進退方向を次のように調整している。つまり、各アーム58を第2受渡位置Bに対向させた状態において、それらアーム58に連動させた各シリンダ機構54,55の進退方向(シリンダ機構54,55の軸心)が、回転式充填装置1の回転中心Cから放射方向に伸びる放射線と一致するように調整している。
【0027】
これにより、第2受渡位置Bにおいて両シリンダ機構54,55が前進端まで前進されることに伴って、それらに連動する各アーム58も前進端まで前進される。そして、各アーム58が前進端まで前進されると、4つのアーム58は回転式充填装置1の回転中心Cの同心円上で等ピッチで停止することになり、またその状態では、各アーム58は回転式充填装置1の第2受渡位置Bに停止した4つの保持部43aの隣接下方位置に位置するようになっている(図3)。前進端まで前進される各アーム58の移動軌跡は上記放射線と一致せず、わずかにずれているが、保持部43aの幅を適切な寸法に調整しているので、洗浄カップ28を保持した状態のアーム58がこの位置まで前進された際に、洗浄カップ28は支持部材43の外周縁と干渉することなく各保持部43aに円滑に挿入されるようになっている。
【0028】
他方、第1受渡位置Aに対向した状態において、各アーム28が前進端まで前進されて第1受渡位置Aに位置すると、保持部材32が保持する4個の洗浄カップ28にアーム58が係合して、それらを把持するようになっている。この時、第1受渡位置Aにおいて前進されたアーム58の移動軌跡は、保持部材32の前面に対して直交方向にはならない。そのため、上述したように保持部材32側に設けた各切欠部32aの方向は、各アーム58の進退方向と一致するように斜めに形成してあり、それによって、各切欠部32aからの洗浄カップ28の取り出し、あるいは、洗浄作業終了後における各切欠部32aへの洗浄カップ28の挿入作動を円滑に行うことができるようになっている。
【0029】
(作動説明)
以上の構成において、上述した充填作業中は、支持部材43は図2に示す上昇端位置に位置しており、また、受渡装置31は、各アーム58を第1受渡位置Aの洗浄カップ28に向けた状態で、かつ各アーム58を後退端に停止させている。
そして、充填作業終了後に回転式充填装置1の充填バルブ13の洗浄を行う場合には、先ず、制御装置6がモータ48を所要量だけ正転させるので、支持部材43は図2に示す上昇端の位置から図3に示す下降端位置まで下降する。
これと同時に、第1受渡位置Aの下方側に設けたシリンダ機構39,39’が作動されて係合プレート42が上昇されるとともに、制御装置6は受渡装置31の両シリンダ機構54,55を同期して作動させる。これにより、第1受渡位置Aの保持部材32に保持された4つの洗浄カップ28が保持部材32に対して上昇されるとともに、4つのアーム58が同期して前進端位置まで前進されるので、それらのアーム58によって第1受渡位置Aの洗浄カップ28が把持される(図3、図4)。
この後、制御装置6は両シリンダ機構54,55を元の後退位置まで後退させるので、洗浄カップ28を把持した4つのアーム58も後退位置まで後退されて、保持部材32からの洗浄カップ28の取り出しが行われる(図5)。
【0030】
この後、制御装置6はモータ52を所定量だけ回転させるので、支持部材53が180度回転されて、洗浄カップ28を保持したアーム58が回転式充填装置1と対向する第2受渡位置Bに向けた位置で停止される(図6)。この後、制御装置6が両シリンダ機構54,55を前進端位置まで前進させる。これにより、第2受渡位置Bに停止した4つの保持部43aの直下位置にそれぞれのアーム58が停止し、それらに保持された各洗浄カップ28の外周部が各保持部43aに係合する(図3、図7)。
この後、制御装置6は両シリンダ機構54,55を後退端まで後退させるので、アーム58は洗浄カップ28の把持状態を解放し、これによって、第2受渡位置Bに停止した4つの保持部43aに対する洗浄カップの供給が行われる。
受渡装置31による上述した4つの洗浄カップ28の受渡の間に、上述した各シリンダ機構35−38,が作動されて、空になった保持部材32は第1受渡位置Aから隣の位置に移動されるとともに、洗浄カップ28を保持した次の保持部材32が第1受渡位置Aに供給される(図6、図7)。
【0031】
次に、制御装置6はモータ4を駆動させて回転体5を、保持部43aの4つ分だけ時計方向に回転させるので、次の4つ分の保持部43aが第2受渡位置Bに停止する。また、これと同時に制御装置6は支持部材53を180度回転させて、アーム58を第1受渡位置Aに停止する洗浄カップ28に対向させる。以下、制御装置6は、上述した最初の4つ分の洗浄カップ28の受け渡し作動と同様に受渡装置31を制御するとともに、順次、4つ分の保持部43aを第2受渡位置Bに停上させるので、回転式充填装置1が備える全ての保持部43aに洗浄カップ28が受け渡される。
【0032】
このようにして、回転式充填装置1の全ての保持部43aに洗浄カップ28が受け渡されたら、制御装置6はモータ48を逆転させて支持部材43を所要量だけ上昇させる。これにより、各保持部43aに保持した洗浄カップ28が一斉に上昇されるので、ガイドコーン14に洗浄カップ28の上端が当接して両部材が一体的となって上昇された後、ガイドコーン14の上面が充填バルブ13の本体部13bの底面に圧接される。したがって、ガイドコーン14を介して洗浄カップ28が充填バルブ13と係合されることになり、ガイドコーン14および洗浄カップ28の内部空間によって洗浄液3’の回収通路が構成される。このようにして、本実施例では、回転式充填装置1が備える全ての充填バルブ13に対して一斉に洗浄カップ28を係合させることができる(図10)。
【0033】
次に、この状態となったら、従来と同様に予め充填液タンク11Aに貯溜しておいた洗浄液3’を各充填バルブ13に流通させ、それによって各充填バルブ13およびガイドコーン14を洗浄する。
次に、このようにして各充填バルブ13およびガイドコーン14の洗浄作業が終了したら、制御装置6はモータ48を逆転させて、支持部材43を下降端位置まで下降させるので、各ガイドコーン14は各充填バルブ43の本体部13bから離隔するとともに、すべての洗浄カップ28が一斉にガイドコーン14から離隔する。
【0034】
この後、制御装置6は受渡装置31の支持部材53を180度回転させた後、アーム58を前進端まで前進させるので、それまで第1受渡位置Aに向けられていたアーム58が第2受渡位置Bに向けられた後、前進された各アーム58によって第2受渡位置Bに停止した4つ保持部43aの洗浄カップ28が同時に把持される。
この後、制御装置6は各アーム58を後退端まで後退させた後、支持部材53を180度回転させるので、各アーム58によって保時部43aから4つの洗浄カップ28が一度に取り外された後、それら各アーム58に把持された洗浄カップ28は、第1受渡位置Aに停止している空の保持部材32に対向する。
次に、制御装置6は各アーム58を前進端まで前進させるので、アーム58に保持された洗浄カップ28は、保持部材32の各切欠部に挿入されて、係合部材34によって挟持される。
この後、制御装置6によってアーム58が後退端まで後退されるので、各アーム58による洗浄カップ28の把持状態が解放されて、第1受渡位置Aに停止した保持部材32に4つの洗浄カップ28が受け渡される。
【0035】
この後、制御装置6は、支持部材53を180度時計方向に回転させてアーム58を第2受渡位置Bに向けさせるとともに、回転体5を保持部43aの4つ分だけ時計方向に回転させるので、保持部43aに保持された4つの洗浄カップ28が第2受渡位置Bに停止する。他方、この間、洗浄カップ28を受け渡された第1受渡位置Aの保持部材32はシリンダ機構35によって一側に平行移動される一方、各シリンダ機構36,37,38が作動されることによって、空の状態の次の保持部材32が第1受渡位置Aに供給される。
【0036】
以下、制御装置6は、上述した最初の4つ分の洗浄カップ28の受け渡し作動と同様に受渡装置31を制御するとともに、順次、4つ分の保持部43aを第2受渡位置Bに停上させるので、回転式充填装置1の保持部43aに保持されていた全ての洗浄カップ28が保持部43aから取り外されて、各保持部材32の切欠部32に保持されるようになっている。
【0037】
上述した本実施例によれば、回転式充填装置1の充填バルブ13を洗浄するに際して、回転式充填装置1が備えるすべての充填バルブ13に対して洗浄カップ28一斉に係合させ、あるいは係合状態を開放することができる。そのため、第2受渡位置Bに停止させた各充填バルブ13ごとに洗浄カップ28を保持したアームを昇降させて、充填バルブ13ごとに洗浄カップ28を着脱させていた従来の装置と比較すると、洗浄作業に要する時間を短縮して洗浄作業の高速化を図ることができる。
【0038】
また、本実施例では、受渡装置31は、4つのアーム58を備えるとともに、それらが第2受渡位置Bに向けたときの両シリンダ機構54,55の進退方向を回転式充填装置1の放射方向と一致させているので、第2受渡位置Bにおいて一度に4つの洗浄カップ28を円滑に受渡することができる。このように、第2受渡位置Bに対する洗浄カップ28の供給、および第2受渡位置Bからの洗浄カップ28の排出を4個づつ行うので、洗浄カップ28の受渡しを高速化することができる。したがって、より一層、従来よりも洗浄作業の高速化を図ることができる。
【0039】
また、上述したように、本実施例では、回転式充填装置1による充填作業中には洗浄カップ28を回転式充填装置1に保持させていないので、回転式充填装置内に予め洗浄カップ28を保持するように構成していた従来のものと比較して回転式充填装置1の構成を簡略化することができるとともに、充填作業中に洗浄カップ28が充填液の飛沫等によって汚れることを防止できる。
【0040】
なお、上述した実施例におけるガイドコーン14は必ずしも必要ではなく省略してもよく、その場合には洗浄カップ28の上端を充填バルブ13の本体部13bに直接係合させるようになる。
また、上記実施例における受渡装置31のシリンダ機構54,55の代わりに磁力を利用した往復移動機構を用いても良い。また、受渡装置31のシリンダ機構54,55には、それぞれ2つのアーム58を連動させているが、シリンダ機構54,55にそれぞれ1つのアーム58を設けるようにしても良く、あるいはシリンダ機構54,55にそれぞれ3つのアーム58を設けることも可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、従来に比較して洗浄カップの受渡作業の高速化を図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略の平面図。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図。
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図。
【図4】本実施例の受渡装置31による洗浄カップ28の受渡工程を示す工程図。
【図5】本実施例の受渡装置31による洗浄カップ28の受渡工程を示す工程図。
【図6】本実施例の受渡装置31による洗浄カップ28の受渡工程を示す工程図。
【図7】本実施例の受渡装置31による洗浄カップ28の受渡工程を示す工程図。
【図8】図1の要部の拡大図。
【図9】図8の正面図。
【図10】図2とは異なる状態を示す回転式充填装置1の断面図。
【符号の説明】
1…回転式充填装置 28…洗浄カップ
31…受渡装置(物品受渡装置) 53…支持部材
54…シリンダ機構 55…シリンダ機構
58…アーム B…第2受渡位置(受渡位置)
C…回転式充填装置1の回転中心

Claims (2)

  1. 容器内に充填液を充填する回転式充填装置の隣接位置に設けられて、所定の受渡位置において複数の洗浄カップを同時に回転式充填装置に受け渡す一方、回転式充填装置による処理が終わった洗浄カップを上記受渡位置において回転式充填装置から排出する洗浄カップ受渡装置であって、
    この洗浄カップ受渡装置は、回転式充填装置の隣接位置に設けられて、水平面で回転する支持部材と、この支持部材に設けられて進退動する少なくとも2つの往復動機構と、上記各往復動機構に設けられて洗浄カップを着脱自在に保持するアームとから構成され、また、上記各往復動機構は、上記受渡位置でそれぞれのアームを進退動させる際には、回転式充填装置の回転中心から放射方向に伸びる放射線上において進退動されるように配置されていることを特徴とする洗浄カップ受渡装置
  2. 上記往復動機構はシリンダ機構からなり、かつシリンダ機構は上記支持部材に2つ設けられており、また、これらシリンダ機構には、それぞれ2つのアームが配設されていることを特徴とする請求項1に記載の洗浄カップ受渡装置
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