JP3415086B2 - 水素生成装置 - Google Patents
水素生成装置Info
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- Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
Description
を水で改質する水素生成装置に関する。
法がある。天然ガス、LPG等の炭化水素成分、メタノ
ール等のアルコール、あるいはナフサ成分等の有機化合
物原料と水とを改質触媒を設けた改質部で水蒸気改質反
応させ、水素を発生させる方法である。この水蒸気改質
反応では一酸化炭素が副成分として生成するため、水と
一酸化炭素をシフト反応させる変成部を併用する。ま
た、高分子電解質型燃料電池用の水素供給方法として水
蒸気改質法を用いる場合、一酸化炭素をさらに除去する
ため、変成部の後段にさらに、一酸化炭素酸化法あるい
はメタン化法等を用いた浄化部を設ける。
れぞれの反応に対応した触媒を設ける。それぞれの触媒
で反応温度が相違するため、安定した水素供給を行うた
めには、触媒を反応温度まで加熱する必要がある。反応
温度は、原料の流れの上流に位置する改質部が最も高
く、変成部、浄化部の順で温度が低下する。従って、従
来の水蒸気改質法を用いた水素生成装置では、改質部か
らの熱、例えば、改質後ガスの保有する熱、あるいは改
質部に設けた加熱部の余剰熱で、変成部および浄化部を
順次加熱する構成が用いられることが多い。
部の各反応部温度が適切でない場合、水素生成が効果的
に進行しない。例えば、水蒸気改質法では、原料中の炭
素原子が反応し二酸化炭素となる当量よりも酸素が不足
しないように水を供給する。原料と水が反応するために
は、少なくとも水が水蒸気の状態で存在することが必要
となる。しかし、改質部が低温の場合、水を供給しても
反応は進行せず装置内に滞留する。また、改質部を高温
にした後原料および水を供給した場合、加熱過程で熱に
より触媒体が劣化し反応性が低下する可能性が有る。そ
こで、適切な温度で原料および水を供給する必要があ
る。
媒の耐熱温度よりも高い温度となる。耐熱温度以上のガ
スを供給した場合、触媒が劣化し特性が低下するため、
改質部から変成部に至るまでに冷却する必要がある。ま
た、浄化部で一酸化炭素濃度を十分に低減し、水素を供
給することが、水素生成装置の目的である。しかし、毎
回の装置起動時に一酸化炭素濃度を測定し、水素供給開
始の判断を行うことは煩雑であるため、正常運転状態で
あることを検知するための簡便で正確な方法が望まれて
いる。
め本発明の水素生成装置は、原料供給部と、水供給部
と、空気供給部と、前記原料と水とを反応させる改質触
媒体を具備した改質部と、前記改質触媒体を加熱する加
熱部と、一酸化炭素と水とを反応させる変成触媒体を具
備した変成部と、一酸化炭素を酸化する浄化触媒体を具
備した浄化部と、前記浄化部を通過した生成ガスを排出
する生成ガス排出部と、前記原料供給部と前記改質部と
前記変成部と前記浄化部と前記生成ガス排出部とを連通
するガス通気経路とを構成要素とし、前記変成部と前記
浄化部とを連通する前記ガス通気経路に前記空気供給部
より空気を供給する水素生成装置において、前記改質部
と前記変成部とを連通する前記ガス通気経路に第一温度
検出部を設け、前記加熱部の動作を開始したのち、前記
第一温度検出部の温度が予め定めた下限値に到達した
時、前記改質部に原料と水との供給を開始するととも
に、浄化部と生成ガス排出部とを連通するガス通気経路
に第三温度検出部を配置し、前記第三温度検出部の温度
に下限値を定め、前記第三温度検出部の温度が下限値以
上の時、正常運転状態と判断することを特徴とする。
00℃以上400℃以下であることが望ましい。これ
は、この温度よりも高温にすると、炭素の析出が発生す
ることによる。
気経路に水注入口と、前記水注入口と前記変成部との間
のガス通気経路に第二温度検出部とを設け、前記第二温
度検出部の温度に上限値を定め、前記第二温度検出部の
温度が前記上限値を越さないように、前記ガス通気経路
に水を供給することを特徴とする。
は、500℃以下250℃以上であることが望ましい。
これは、この温度より低いと、下流側に水が溜まり、触
媒を劣化させるためである。
00℃以上500℃以下であることが望ましい。
手段、または、正常運転時に開通する生成ガス排出経路
を生成ガス排出部に設けたことを特徴とする。
課題を解決するもので、改質部、変成部、浄化部からの
ガス温度をもとに、原料、水および空気の供給を制御
し、各反応部における触媒体を効果的に動作させ、水素
の安定供給に対応できる水素装置を提供するものであ
る。以下、本発明実施形態について図面とともに説明す
る。
装置の要部の縦断面を示した図である。図1において、
1は水蒸気改質反応の改質触媒部1aを設けた改質部で
ある。改質触媒部1aには、白金属系貴金属を調製して
作成した触媒を用いた。2は、改質部の加熱部で、本構
成では火炎バーナーを加熱手段とした。3は、変成触媒
体3aを納めた変成部である。変成触媒体3aには、少
なくとも銅を成分として含む触媒を用いた。4は一酸化
炭素の浄化部で、浄化触媒として白金属系酸化触媒4a
を設ける構成とした。5は水蒸気改質反応のための炭化
水素を主成分とする原料供給部、6は水供給部である7
は、改質部1、変成部2および浄化部3で構成するガス
通気経路で、改質部1、変成部2、浄化部3の順でガス
を流し浄化部3に出口を有する。また、8は空気供給部
で、変成部2と浄化部3との間のガス通気経路7に空気
を供給する。9は改質部1後のガス温度を検出する第一
温度検出部で、改質部1と変成部3との間のガス通気経
路7に設けた。
水素供給時の装置動作について説明する。加熱部2を作
動させ、改質部1の改質触媒体1aを加熱する。原料で
ある炭化水素成分を原料供給部5から、水を水供給部6
から改質触媒部2aに供給し、水蒸気改質反応を進行さ
せる。9の第一温度検出部で改質部2後のガス温度を測
定し、その温度に下限値を設け、測定温度が下限値を超
すことにより改質部2への原料および水の供給を開始す
る。改質部後のガスは、ガス通気経路7を通して変成部
3に通気する。変成部3後のガスは、ガス通気経路7よ
り浄化部4に通気する。浄化部4後のガスは、ガス通気
経路7より外部に供給する。この時、空気供給部8より
変成部3と浄化部4の間のガス通気経路7から変成部後
のガスに空気を供給する。
発生させることである。そのためには、改質部、変成
部、浄化部の各反応部を適切な温度で動作させることが
必要となる。特に改質部は、水素生成の基本反応を進め
る部分であり、原料および水の供給量、温度制御が重要
となる。そこで、原料中の炭素原子が反応し二酸化炭素
となる当量よりも酸素が不足しないように水を供給す
る。
くとも水が水蒸気の状態で存在することが必要となる。
しかし、装置起動直後で改質部が低温の場合、水を供給
しても十分に水蒸気として存在しないため反応は進行せ
ず、かつ装置内に水が滞留する事態となる。仮に水が大
量に滞留した場合、ガス通気経路を閉塞させる可能性も
ある。そこで、本発明では、改質部後のガス温度を測定
し、その温度に基づき原料および水を供給する。この構
成により、水を十分に蒸発させ改質部の反応を効果的に
行うものである。
の一動作例を示す。まず、装置起動時の動作を示す。加
熱部を作動し改質部の加熱を開始した。加熱部により改
質部改質触媒体を加熱することで、改質触媒体内のガス
体が体積膨張し、加熱されたガス体がガス通気経路へと
流れ込む。第一温度検出部では、改質部改質触媒部後の
このガス体温度を測定する。本実施の形態では、第一温
度検出部で改質部1後のガス温度測定値をもとに、その
温度が100℃を超すことにより改質部1への原料およ
び水の供給を開始した。
を用い、メタンガス1モルに対して2モル以上の水を付
加して、改質部1の改質触媒部1aに供給した。本形態
では第一温度検出部温度が100℃を超す値の場合、改
質触媒部温度も100℃以上となり、供給した水が十分
に蒸発できることは確認した。なお定常運転時は、第一
温度測定部温度が約700℃となるように加熱部2の加
熱熱量を制御し、水蒸気改質反応を進行させた。
などの不活性ガス等を改質部に供給し改質部の加熱を開
始することで、改質部触媒体温度をより正確に把握する
ことができる。また、水供給の前に原料供給を開始し、
加熱により原料を気化させるガス体とすることで、窒素
ガス等の代用もできる。しかし、原料のみを改質部に送
った場合、改質部温度により炭素析出が生じるため、な
るべく速やかに水も供給する必要がある。
および水の供給開始の判断基準としたが、直接改質部改
質触媒部の温度を測定し、その温度を判断基準としても
よい。本実施例では、第一温度検出部温度100℃を基
準としたが、装置構成、原料種、原料と水の供給割合等
の運転条件の違いにより、その温度にも違いがでること
はいうまでもない。また、酸素を含む気体として空気を
供給したが、酸素を含む気体であれば空気に限られるも
のではない。また、加熱部として火炎バーナーを用いた
が、改質触媒を加熱できる構成であれば、これに限るも
のではない。
実施形態を示した。図1に示した実施形態1と、ほぼ同
一構成であり、実施の形態1とほぼ同様の動作を行う。
同一の部分の説明は省略し、相違点のみを説明する。相
違点は、水供給部6より改質部1および変成部3の間の
ガス通気経路7に水の供給経路6aを設けるとともに、
水の供給経路後のガス通気経路7に第二温度検出部を設
けた点である。
実施形態1とほぼ同じ動作をする。相違点は、第二温度
検出部温度に上限値を設け、上限値を超さないように水
供給部6より改質部1および変成部3の間のガス通気経
路7に水を供給する点である。
位置する改質部の温度が最も高く、変成部、浄化部の順
で各反応部温度は低下する。そこで、改質部からの熱、
例えば、改質後ガスの保有する熱、あるいは改質部に設
けた加熱部の余剰熱で、変成部および浄化部を順次加熱
する。しかし、各反応部の最適反応温度が相違するた
め、最終的には各反応部の触媒反応に適した温度に制御
する必要がある。本実施の形態では、変成部に入るガス
温度を制御する構成を示すもので、改質部後のガスに水
を供給しガス温度を制御する。水を直接供給しその蒸発
潜熱、顕熱により冷却することで、空冷でガス温度を冷
却する場合と比較して、冷却に必要な装置構成が小さく
できるメリットがある。また、改質後ガスに水を添加す
ることになるため、一酸化炭素と水の変成反応の反応性
をより向上させることができる。
置の一動作例を示す。変成部触媒体として、銅と亜鉛を
主成分とする触媒を用いた。この触媒の耐熱温度は30
0℃であることから、第二温度検出部温度の上限値を3
00℃とした。水を改質部後ガスに直接供給するため、
空冷による温度調節構成と比較して、温度調整の応答性
が格段に向上させることができた。また、温度制御構成
に必要な容積も約1/10とすることができた。
らば、500℃が上限となる。触媒体の種類および耐熱
性等の特性によりこの上限値は決める必要がある。ま
た、第二温度検出部は、改質部後ガスの温度を測定した
が、変成部変成触媒の温度を直接測定し、その温度をも
とに水を供給してもよい。
実施形態を示した。図1に示す実施の形態1とほぼ同一
構成であり、実施の形態1とほぼ同様の動作を行う。同
一の部分の説明は省略し相違点のみを説明する。相違点
は、浄化部4後のガス通気経路7に第三温度検出部11
を設けた点である。
装置起動時は実施の形態1と同じ動作をする。相違点
は、第三温度検出部温度に下限値を設け、第三温度検出
部温度が下限値を超したことで、装置から水素供給を開
始することを判断するものである。
固体高分子型燃料電池に水素を供給する装置として用い
る場合、水素中の一酸化炭素を低減して供給する必要が
ある。水素中の一酸化炭素の濃度は、赤外線を用いた分
析機器等で測定することができる。しかし、分析機器に
より一酸化炭素濃度を測定し、装置の起動状態を判断す
ることは、コストの上昇、および装置の大型化等の観点
から好ましいものではない。
するとともに下限値を設け、その温度が下限値を超すこ
とで、供給すべき水素ガス中の一酸化炭素濃度が所定値
以下に下がった、いわゆる正常運転状態であり、外部機
器に水素の供給が可能である構成を提供するものであ
る。そして、この正常運転状態であることを示す表示手
段、または、正常運転時に開通する生成ガス排出経路を
生成ガス排出部に設けることで、水素ガスの被供給機器
との燃料の連結を安全に制御することができる。
合、一酸化炭素は低減できる。その浄化部の触媒体の一
酸化炭素の浄化性は、温度依存性がある。そこで、一酸
化炭素の低減状況を、浄化部下流のガス温度から判断す
るものである。浄化部の触媒として白金属系触媒を用い
た場合、その触媒の一酸化炭素酸化特性は、入口の一酸
化炭素濃度に依存し、一酸化炭素濃度が高い場合、反応
性は低下する。また、一酸化炭素および水素の酸化時に
発生する熱量は、基本的にどれだけ酸素と反応したかに
よって決まる。入口の一酸化炭素濃度が高い場合反応性
が低下するため、発熱量は少なくなり、浄化部後のガス
温度はあまり上昇しない。
の一酸化炭素濃度が低くなった場合、反応性が向上する
ため、浄化部後のガス温度は上昇する。その温度上昇割
合は、浄化部に供給する空気量が一定の場合ほぼ一定と
なるため、そのガス温度を測定することで、一酸化炭素
の減少量は想定できる。従って、浄化部後のガス温度に
下限値を設け、その温度を基に装置の運転状態が正常か
否かを判断することができる。
置の一動作例を示す。浄化部の浄化触媒には、白金触媒
を用いた。本実施の形態の装置構成では、第三温度測定
部温度が100℃以上となった場合、浄化部後ガス中の
一酸化炭素濃度は、20ppm以下に安定的に低減でき
た。従って、100℃を下限値として水素生成装置の起
動状態を判断することが可能といえる。なお、浄化部後
ガスの温度は、使用する触媒種、触媒の使用条件、装置
構成で基本的に相違するため、条件に見合って決める必
要がある。
けでなく、少なくとも一酸化炭素をメタン化する触媒性
を示す触媒体、例えば、ルテニウム触媒を浄化部に設け
ることでも同様の効果は得られた。また本実施の形態で
は、原料の炭化水素成分としてメタンを用いたが、天然
ガス、LPG等の炭化水素成分、メタノール等のアルコ
ール、あるいはナフサ成分等一般に水蒸気改質の原料と
して用いられているものも、使用することができる。
部の反応を効果的に進行させ、かつ装置内に水が滞留す
る事態を防止することができた。また、冷却に必要な装
置構成を小さくできるとともに、一酸化炭素と水の変成
反応の反応性をより向上させることができた。
常時の変成部の動作性向上、および水素生成装置の起動
状態判断を、比較的単純な構成で行うができた。
の要部の縦断面をしめした図
の要部の縦断面をしめした図
のの縦断面をしめした図
Claims (6)
- 【請求項1】 原料供給部と、水供給部と、空気供給部
と、前記原料と水とを反応させる改質触媒体を具備した
改質部と、前記改質触媒体を加熱する加熱部と、一酸化
炭素と水とを反応させる変成触媒体を具備した変成部
と、一酸化炭素を酸化する浄化触媒体を具備した浄化部
と、前記浄化部を通過した生成ガスを排出する生成ガス
排出部と、前記原料供給部と前記改質部と前記変成部と
前記浄化部と前記生成ガス排出部とを連通するガス通気
経路とを構成要素とし、前記変成部と前記浄化部とを連
通する前記ガス通気経路に前記空気供給部より空気を供
給する水素生成装置において、前記改質部と前記変成部
とを連通する前記ガス通気経路に第一温度検出部を設
け、前記加熱部の動作を開始したのち、前記第一温度検
出部の温度が予め定めた下限値に到達した時、前記改質
部に原料と水との供給を開始するとともに、浄化部と生
成ガス排出部とを連通するガス通気経路に第三温度検出
部を配置し、前記第三温度検出部の温度に下限値を定
め、前記第三温度検出部の温度が下限値以上の時、正常
運転状態と判断することを特徴とする水素生成装置。 - 【請求項2】 第一温度検出部の下限値は、100℃以
上400℃以下であることを特徴とする請求項1記載の
水素生成装置。 - 【請求項3】 改質部と変成部とを連通するガス通気経
路に水注入口と、前記水注入口と前記変成部との間のガ
ス通気経路に第二温度検出部とを設け、前記第二温度検
出部の温度に上限値を定め、前記第二温度検出部の温度
が前記上限値を越さないように、前記ガス通気経路に水
を供給することを特徴とする請求項1または2記載の水
素生成装置。 - 【請求項4】 第二温度検出部の温度の上限値は、50
0℃以下250℃以上であることを特徴とする請求項3
記載の水素生成装置。 - 【請求項5】 第三検出部温度の下限値は、100℃以
上500℃以下であることを特徴とする請求項1記載の
水素生成装置。 - 【請求項6】 正常運転状態であることを示す表示手
段、または、正常運転時に開通する生成ガス排出経路を
生成ガス排出部に設けたことを特徴とする請求項1また
は5記載の水素生成装置。
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Cited By (1)
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1999
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