JP3489259B2 - 永久磁石形電動機制御方法及び制御装置 - Google Patents
永久磁石形電動機制御方法及び制御装置Info
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- JP3489259B2 JP3489259B2 JP10202295A JP10202295A JP3489259B2 JP 3489259 B2 JP3489259 B2 JP 3489259B2 JP 10202295 A JP10202295 A JP 10202295A JP 10202295 A JP10202295 A JP 10202295A JP 3489259 B2 JP3489259 B2 JP 3489259B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は永久磁石形電動機にPW
M形インバータから等価三相の電動機電流を供給し、ト
ルク電流指令と磁化電流指令とに基づいて電動機電流の
大きさと位相を制御する技術に関し、特に簡単な制御構
成で高精度なトルク制御を行うことができるように工夫
したものである。
M形インバータから等価三相の電動機電流を供給し、ト
ルク電流指令と磁化電流指令とに基づいて電動機電流の
大きさと位相を制御する技術に関し、特に簡単な制御構
成で高精度なトルク制御を行うことができるように工夫
したものである。
【0002】
【従来の技術】図4を参照して、従来の代表的な永久磁
石形電動機の制御装置を説明する。この従来の制御装置
では、三相の永久磁石形電動機(PMモータ:以下、単
に電動機とも言う)1にインバータ30から等価三相電
流を供給し、トルク電流検出値iq と磁化電流検出値i
d をフィードバックして、トルク電流指令iq * と磁化
電流指令id * から三相電圧指令Vu* ,Vv* ,Vw
* を作り、三相電圧指令をインバータ30のPWM変調
部31に与えて電動機端子電圧の大きさと位相を制御す
ることにより、電動機電流の大きさと位相を所望の値に
してトルク制御の高精度化を図っている。33は直流電
源を示す。
石形電動機の制御装置を説明する。この従来の制御装置
では、三相の永久磁石形電動機(PMモータ:以下、単
に電動機とも言う)1にインバータ30から等価三相電
流を供給し、トルク電流検出値iq と磁化電流検出値i
d をフィードバックして、トルク電流指令iq * と磁化
電流指令id * から三相電圧指令Vu* ,Vv* ,Vw
* を作り、三相電圧指令をインバータ30のPWM変調
部31に与えて電動機端子電圧の大きさと位相を制御す
ることにより、電動機電流の大きさと位相を所望の値に
してトルク制御の高精度化を図っている。33は直流電
源を示す。
【0003】そのため同従来装置は、PWM形インバー
タ30に加えて、電流制御部34と、変流器35,36
と、A−D変換器37,38と、エンコーダ39と、位
置演算部40と、座標変換部41,42と、弱め磁束演
算部43と、速度演算部44から構成されている。
タ30に加えて、電流制御部34と、変流器35,36
と、A−D変換器37,38と、エンコーダ39と、位
置演算部40と、座標変換部41,42と、弱め磁束演
算部43と、速度演算部44から構成されている。
【0004】また、インバータ30は正弦波近似PWM
形または方形波近似PWM形等のPWM変調部31と、
主回路部32から構成されている。PWMとは周知の如
くパルス幅変調である。
形または方形波近似PWM形等のPWM変調部31と、
主回路部32から構成されている。PWMとは周知の如
くパルス幅変調である。
【0005】電流制御部34には、電流指令として電動
機1の回転子と同期して回転する磁束軸を基準にした回
転座標系(d−q座標系)で表わされるトルク電流指令
iq * と磁化電流指令id * とが与えられ、また、電流
検出値として同じ回転座標系で表わされるトルク電流検
出値iq と磁化電流検出値id とが与えられる。
機1の回転子と同期して回転する磁束軸を基準にした回
転座標系(d−q座標系)で表わされるトルク電流指令
iq * と磁化電流指令id * とが与えられ、また、電流
検出値として同じ回転座標系で表わされるトルク電流検
出値iq と磁化電流検出値id とが与えられる。
【0006】ここで、周知の如く、磁化電流は電動機電
流のうちで磁束軸(d軸)との平行成分であり、トルク
電流は磁束軸に直交するトルク軸(q軸)との平行成分
(換言すれば、磁束軸との直交成分)である。
流のうちで磁束軸(d軸)との平行成分であり、トルク
電流は磁束軸に直交するトルク軸(q軸)との平行成分
(換言すれば、磁束軸との直交成分)である。
【0007】電流制御部34は、トルク電流指令iq *
とトルク電流検出値iq との偏差を比例・積分(PI)
演算することにより回転座標系でのトルク電圧指令Vq
* を求め、また、磁化電流指令id * と磁化電流検出値
id との偏差を比例・積分演算することにより回転座標
系での磁化電圧指令Vd * を求め、これらを座標変換部
42に与える。
とトルク電流検出値iq との偏差を比例・積分(PI)
演算することにより回転座標系でのトルク電圧指令Vq
* を求め、また、磁化電流指令id * と磁化電流検出値
id との偏差を比例・積分演算することにより回転座標
系での磁化電圧指令Vd * を求め、これらを座標変換部
42に与える。
【0008】ここで、トルク電流検出値iq と磁化電流
検出値id は、次のようにして求めている。
検出値id は、次のようにして求めている。
【0009】まず、変流器35,36により電動機電流
のうちu相電流iu とw相電流iw(ともに交流量)を
検出し、A−D変換器37,38によりアナログ量から
デジタル量に変換して、座標変換部41に与える。ま
た、エンコーダ39が電動機1の回転子とともに回転し
てパルス信号Pを発生し、このパルス信号Pを基に電動
機1の回転子位置(位相)θを位置演算部40により検
出して、座標変換部41,42に与える。
のうちu相電流iu とw相電流iw(ともに交流量)を
検出し、A−D変換器37,38によりアナログ量から
デジタル量に変換して、座標変換部41に与える。ま
た、エンコーダ39が電動機1の回転子とともに回転し
てパルス信号Pを発生し、このパルス信号Pを基に電動
機1の回転子位置(位相)θを位置演算部40により検
出して、座標変換部41,42に与える。
【0010】座標変換部41は、u相電流検出値iu と
w相電流検出値iw から残るv相電流iv (図示せず)
を演算により求め、これら三相の電流検出値iu ,
iv ,i w を三相二相変換により静止座標系の二相電流
検出値に変換し、更に回転子位相角θを考慮することに
より、回転座標系でのトルク電流検出値iq 及び磁化電
流検出値id を求める。
w相電流検出値iw から残るv相電流iv (図示せず)
を演算により求め、これら三相の電流検出値iu ,
iv ,i w を三相二相変換により静止座標系の二相電流
検出値に変換し、更に回転子位相角θを考慮することに
より、回転座標系でのトルク電流検出値iq 及び磁化電
流検出値id を求める。
【0011】座標変換部42は、電流制御部34から与
えられた回転座標系で表わされたトルク電圧指令Vq *
及び磁化電圧指令Vd * を回転子位相角θを考慮して二
相三相変換を行うことにより、Vq * とVd * から静止
座標系の三相電圧指令Vu*,Vv* ,Vw* (ともに
交流量)を求め、インバータ30に与える。
えられた回転座標系で表わされたトルク電圧指令Vq *
及び磁化電圧指令Vd * を回転子位相角θを考慮して二
相三相変換を行うことにより、Vq * とVd * から静止
座標系の三相電圧指令Vu*,Vv* ,Vw* (ともに
交流量)を求め、インバータ30に与える。
【0012】インバータ30では、三相電圧指令V
u* ,Vv* ,Vw* に基づいてPW変換部31により
パルス幅変調を行い、主回路部32を制御する。これに
より、電動機電流の大きさと位相がトルク電流指令iq
* 及び磁化電流指令id * に応じた値となるように、電
動機端子電圧の大きさと位相が制御される。
u* ,Vv* ,Vw* に基づいてPW変換部31により
パルス幅変調を行い、主回路部32を制御する。これに
より、電動機電流の大きさと位相がトルク電流指令iq
* 及び磁化電流指令id * に応じた値となるように、電
動機端子電圧の大きさと位相が制御される。
【0013】ここで、トルク電流指令iq * は例えば速
度制御ループ(図示せず)により生成される。また、磁
化電流指令id * は例えば弱め磁束演算部43によりト
ルク電流指令iq * と電動機速度(電気角速度)ωとに
基づき、予め定めたアルゴリズムを用いて生成される。
電動機速度ωはエンコーダ39からのパルス信号Pを基
に速度演算部44が演算して検出している。
度制御ループ(図示せず)により生成される。また、磁
化電流指令id * は例えば弱め磁束演算部43によりト
ルク電流指令iq * と電動機速度(電気角速度)ωとに
基づき、予め定めたアルゴリズムを用いて生成される。
電動機速度ωはエンコーダ39からのパルス信号Pを基
に速度演算部44が演算して検出している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術では
下記(1)〜(2)の点で制御構成が複雑であり、解決
する必要がある。 (1)座標変換部41により電動機電流をトルク軸成分
iq と磁束軸成分idに分けて検出するためにu相電流
iu とw相電流iw を用いるが、制御のデジタル化には
A−D変換器37,38が2回路必要である。しかも、
これらのA−D変換器37,38の入力iu ,iw は交
流量であるから、高速動作の高価なA−D変換器が必要
である。 (2)また、トルク軸成分と磁化軸成分それぞれについ
て並列的且つ独立に電流調節を行うので、電流制御部3
4に高速動作が要求される。
下記(1)〜(2)の点で制御構成が複雑であり、解決
する必要がある。 (1)座標変換部41により電動機電流をトルク軸成分
iq と磁束軸成分idに分けて検出するためにu相電流
iu とw相電流iw を用いるが、制御のデジタル化には
A−D変換器37,38が2回路必要である。しかも、
これらのA−D変換器37,38の入力iu ,iw は交
流量であるから、高速動作の高価なA−D変換器が必要
である。 (2)また、トルク軸成分と磁化軸成分それぞれについ
て並列的且つ独立に電流調節を行うので、電流制御部3
4に高速動作が要求される。
【0015】本発明の課題は、永久磁石形電動機の高精
度なトルク制御を簡単な制御構成で行うことにある。
度なトルク制御を簡単な制御構成で行うことにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の永久磁石形電動機制御方法は、永久磁石形電動機に
方形波PWM形インバータから120°通流幅の方形波
電流である電動機電流を供給し、この電動機電流の大き
さと位相を制御する永久磁石形電動機制御方法におい
て、前記電動機電流の大きさを全波整流により検出して
電流検出値を求めること、この電流検出値と、磁束軸成
分の磁化電流指令及び磁束軸に直交するトルク軸成分の
トルク電流指令のベクトル和により算出される電流指令
絶対値との偏差に比例積分演算を施して電圧指令を求
め、この電圧指令に基づいて電動機端子電圧の大きさを
調整すること、前記トルク電流指令の極性が変化した時
点で、前記電圧指令をゼロにすること、前記永久磁石形
電動機の速度を検出して速度検出値を求めること、前記
速度検出値と前記トルク電流指令と磁化電流指令から、
電動機端子電圧の位相指令を決定し、この位相指令に基
づいて電動機端子電圧の位相を制御すること、を特徴と
するものである。
明の永久磁石形電動機制御方法は、永久磁石形電動機に
方形波PWM形インバータから120°通流幅の方形波
電流である電動機電流を供給し、この電動機電流の大き
さと位相を制御する永久磁石形電動機制御方法におい
て、前記電動機電流の大きさを全波整流により検出して
電流検出値を求めること、この電流検出値と、磁束軸成
分の磁化電流指令及び磁束軸に直交するトルク軸成分の
トルク電流指令のベクトル和により算出される電流指令
絶対値との偏差に比例積分演算を施して電圧指令を求
め、この電圧指令に基づいて電動機端子電圧の大きさを
調整すること、前記トルク電流指令の極性が変化した時
点で、前記電圧指令をゼロにすること、前記永久磁石形
電動機の速度を検出して速度検出値を求めること、前記
速度検出値と前記トルク電流指令と磁化電流指令から、
電動機端子電圧の位相指令を決定し、この位相指令に基
づいて電動機端子電圧の位相を制御すること、を特徴と
するものである。
【0017】
【0018】一方、上記課題を解決する本発明の永久磁
石形電動機制御装置は、方形波PWM形インバータから
永久磁石形電動機に120°通流幅の方形波電流を電動
機電流として供給し、この電動機電流の大きさと位相を
磁束軸成分の磁化電流指令と磁束軸に直交するトルク軸
成分であるトルク電流指令とに基づいて制御する永久磁
石形電動機制御装置において、前記電動機電流の大きさ
を全波整流により検出する電流検出手段と、前記トルク
電流指令と磁化電流指令とのベクトル和より電流指令絶
対値を算出する電流指令絶対値算出手段と、前記電流検
出手段により得られた電流検出値と前記電流指令絶対値
算出手段により得られた電流指令絶対値とが一致するよ
うに電動機端子電圧の大きさを調節するための電圧指令
を出力する電流調節手段と、電動機速度を検出する速度
検出手段と、この速度検出手段により得られた速度検出
値と、前記トルク電流指令と、前記磁化電流指令とに基
づいて、電動機端子電圧の位相指令を算出する位相指令
算出手段と、前記電圧指令と前記位相指令とに基づい
て、電動機端子電圧の大きさと位相とを制御する前記方
形波PWM形インバータと、を具備することを特徴とす
るものである。
石形電動機制御装置は、方形波PWM形インバータから
永久磁石形電動機に120°通流幅の方形波電流を電動
機電流として供給し、この電動機電流の大きさと位相を
磁束軸成分の磁化電流指令と磁束軸に直交するトルク軸
成分であるトルク電流指令とに基づいて制御する永久磁
石形電動機制御装置において、前記電動機電流の大きさ
を全波整流により検出する電流検出手段と、前記トルク
電流指令と磁化電流指令とのベクトル和より電流指令絶
対値を算出する電流指令絶対値算出手段と、前記電流検
出手段により得られた電流検出値と前記電流指令絶対値
算出手段により得られた電流指令絶対値とが一致するよ
うに電動機端子電圧の大きさを調節するための電圧指令
を出力する電流調節手段と、電動機速度を検出する速度
検出手段と、この速度検出手段により得られた速度検出
値と、前記トルク電流指令と、前記磁化電流指令とに基
づいて、電動機端子電圧の位相指令を算出する位相指令
算出手段と、前記電圧指令と前記位相指令とに基づい
て、電動機端子電圧の大きさと位相とを制御する前記方
形波PWM形インバータと、を具備することを特徴とす
るものである。
【0019】また、本発明の永久磁石形電動機制御装置
は、前記電流調節手段は前記電流指令絶対値と前記電流
検出値とを演算し、演算で得た値の絶対値を前記方形波
PWM形インバータの方形波PWM変調部のオン−オフ
のデューティ指令に変換し、このデューティを電圧指令
として出力することを特徴とし、あるいは、トルク電流
指令の極性変化を監視する極性監視手段を具備するこ
と、前記電流調節手段は電流指令絶対値と電流検出値と
の偏差に比例積分演算を施して前記電圧指令を出力する
ものであり、トルク電流指令の極性変化時点で積分値と
電圧指令の出力値とをゼロにすることを特徴とし、ある
いは、前記電流調節手段の演算周期が方形波であるPW
M変調波の周期の正整数倍であることを特徴とし、ある
いは、電動機端子電圧の位相指令に永久磁石形電動機に
実際に流れる電流の遅れ電流位相を補償するための位相
補償指令を予め加算する加算手段を具備することを特徴
とし、あるいは、前記位相補償指令を電動機速度の関数
として算出する位相補償指令演算手段を具備することを
特徴とするものである。
は、前記電流調節手段は前記電流指令絶対値と前記電流
検出値とを演算し、演算で得た値の絶対値を前記方形波
PWM形インバータの方形波PWM変調部のオン−オフ
のデューティ指令に変換し、このデューティを電圧指令
として出力することを特徴とし、あるいは、トルク電流
指令の極性変化を監視する極性監視手段を具備するこ
と、前記電流調節手段は電流指令絶対値と電流検出値と
の偏差に比例積分演算を施して前記電圧指令を出力する
ものであり、トルク電流指令の極性変化時点で積分値と
電圧指令の出力値とをゼロにすることを特徴とし、ある
いは、前記電流調節手段の演算周期が方形波であるPW
M変調波の周期の正整数倍であることを特徴とし、ある
いは、電動機端子電圧の位相指令に永久磁石形電動機に
実際に流れる電流の遅れ電流位相を補償するための位相
補償指令を予め加算する加算手段を具備することを特徴
とし、あるいは、前記位相補償指令を電動機速度の関数
として算出する位相補償指令演算手段を具備することを
特徴とするものである。
【0020】
【作用】本発明では、電動機端子電圧の調整を大きさの
調整と、位相の調整に分け、前者には磁化電流指令とト
ルク電流指令とのベクトル和により算出される電流指令
の絶対値を用いてその絶対値と電流検出値とが一致する
ように電動機端子電圧の大きさを調整し、後者としては
磁化電流指令とトルク電流指令から位相指令を決めて電
動機端子電圧の位相を調整する。従って、電流調節系は
1つで済むので従来よりも演算が簡単であり、制御構成
が簡単化する。また、電流検出値は電動機電流の大きさ
であって相数には関係ないので、電流制御系のデジタル
化に際しては、A−D変換器が1つで済む。
調整と、位相の調整に分け、前者には磁化電流指令とト
ルク電流指令とのベクトル和により算出される電流指令
の絶対値を用いてその絶対値と電流検出値とが一致する
ように電動機端子電圧の大きさを調整し、後者としては
磁化電流指令とトルク電流指令から位相指令を決めて電
動機端子電圧の位相を調整する。従って、電流調節系は
1つで済むので従来よりも演算が簡単であり、制御構成
が簡単化する。また、電流検出値は電動機電流の大きさ
であって相数には関係ないので、電流制御系のデジタル
化に際しては、A−D変換器が1つで済む。
【0021】特に、電動機電流として120°通流幅の
方形波電流を供給する場合は、電動機電流を全波整流し
て得られる電流検出値は三相電流の最大値(ピーク値)
を表わし理想的には直流信号となるので、電流調節系も
A−D変換器も低速な動作で済むという利点があり、ワ
ンチップマイクロコンピュータ等によるデジタル制御化
を容易に実現することが可能になる。
方形波電流を供給する場合は、電動機電流を全波整流し
て得られる電流検出値は三相電流の最大値(ピーク値)
を表わし理想的には直流信号となるので、電流調節系も
A−D変換器も低速な動作で済むという利点があり、ワ
ンチップマイクロコンピュータ等によるデジタル制御化
を容易に実現することが可能になる。
【0022】また、電動機端子電圧の位相指令は基本的
には磁束軸電圧及びトルク軸電圧と磁化電流及びトルク
電流との関係式から決定することができるが、実際に流
れる電動機電流の位相はこれよりも遅れた電流位相とな
るので、補償する必要がある。この遅れ電流位相は電動
機速度により変化するので、電動機速度の関数として位
相補償指令を用意するなどして、磁化電流指令及びトル
ク電流指令と、電動機速度とから位相指令を決定するこ
とにより、制御精度が向上する。
には磁束軸電圧及びトルク軸電圧と磁化電流及びトルク
電流との関係式から決定することができるが、実際に流
れる電動機電流の位相はこれよりも遅れた電流位相とな
るので、補償する必要がある。この遅れ電流位相は電動
機速度により変化するので、電動機速度の関数として位
相補償指令を用意するなどして、磁化電流指令及びトル
ク電流指令と、電動機速度とから位相指令を決定するこ
とにより、制御精度が向上する。
【0023】更に、電圧指令を電流指令絶対値と電流検
出値との演算により得た値の絶対値とする場合は、電圧
指令の値に極性がなくなり、電動機の制御モードである
駆動モードや回生モードに何等の関係なく電流指令の大
きさのみに制御を行うことになる。従って、電流調節系
の演算が一層簡単化し、且つ、低速な動作で済むという
利点がある。また、この極性のない電圧指令としてオン
/オフのデューティ指令を用いることにより、インバー
タへの電圧指令が従来に比べて非常に簡単なものとな
る。
出値との演算により得た値の絶対値とする場合は、電圧
指令の値に極性がなくなり、電動機の制御モードである
駆動モードや回生モードに何等の関係なく電流指令の大
きさのみに制御を行うことになる。従って、電流調節系
の演算が一層簡単化し、且つ、低速な動作で済むという
利点がある。また、この極性のない電圧指令としてオン
/オフのデューティ指令を用いることにより、インバー
タへの電圧指令が従来に比べて非常に簡単なものとな
る。
【0024】上述の如く電流指令絶対値に基づいて電圧
指令を定めていることから、例えば或る値のトルク電流
指令下で駆動モードでの運転中に大きさの等しい回生ト
ルク電流指令に急変した場合など、大きさが同じでトル
ク電流指令の極性のみが変化した場合には、電圧指令は
直ぐには変化せず、位相指令のみが約180°瞬時に変
化する。従って、電動機端子電圧も、大きさは直ぐには
変化しないが、位相のみが急変することになる。この状
態では、永久磁石型電動機の誘起電圧とインバータ出力
電圧との大小関係によっては、電動機に過電流が発生す
ることがあり、この傾向は特にトルク電流指令の変化を
なだらかに抑制するクッション演算処理を行わない場合
に大きい。
指令を定めていることから、例えば或る値のトルク電流
指令下で駆動モードでの運転中に大きさの等しい回生ト
ルク電流指令に急変した場合など、大きさが同じでトル
ク電流指令の極性のみが変化した場合には、電圧指令は
直ぐには変化せず、位相指令のみが約180°瞬時に変
化する。従って、電動機端子電圧も、大きさは直ぐには
変化しないが、位相のみが急変することになる。この状
態では、永久磁石型電動機の誘起電圧とインバータ出力
電圧との大小関係によっては、電動機に過電流が発生す
ることがあり、この傾向は特にトルク電流指令の変化を
なだらかに抑制するクッション演算処理を行わない場合
に大きい。
【0025】この対策として本発明ではトルク電流指令
の極性変化を監視し、極性変化時には電圧指令をゼロに
して、インバータ出力電圧を一旦ゼロにしてから電流調
節動作を再開する。また、電圧指令を比例・積分演算に
より算出する場合は、電圧指令だけでなく積分値もゼロ
にして、積分値が再開後の電流調節動作に影響するのを
防止する。
の極性変化を監視し、極性変化時には電圧指令をゼロに
して、インバータ出力電圧を一旦ゼロにしてから電流調
節動作を再開する。また、電圧指令を比例・積分演算に
より算出する場合は、電圧指令だけでなく積分値もゼロ
にして、積分値が再開後の電流調節動作に影響するのを
防止する。
【0026】更に、本発明では、電圧指令を算出する演
算周期をPWM変調波である方形波の周期の正整数倍と
したことにより、方形波PWM変調波における同一デュ
ーティのパルス列個数が必ず一定値(前記正整数倍)と
なり、電圧制御系の動作が安定化する。
算周期をPWM変調波である方形波の周期の正整数倍と
したことにより、方形波PWM変調波における同一デュ
ーティのパルス列個数が必ず一定値(前記正整数倍)と
なり、電圧制御系の動作が安定化する。
【0027】
【実施例】以下、図面を参照して本発明をその実施例と
ともに説明する。図面中、図1は本発明の一実施例に係
る永久磁石形電動機制御装置の構成を示す。また、図2
(a)〜(d)は4象限運転における各運転モードの電
圧電流ベクトルを示す。図3に正転駆動時のゲート信号
のタイムチャートを示す。図1中の符号で、1は三相の
永久磁石形電動機(PMモータ)を示し、以下の説明で
は電動機と略称することもある。
ともに説明する。図面中、図1は本発明の一実施例に係
る永久磁石形電動機制御装置の構成を示す。また、図2
(a)〜(d)は4象限運転における各運転モードの電
圧電流ベクトルを示す。図3に正転駆動時のゲート信号
のタイムチャートを示す。図1中の符号で、1は三相の
永久磁石形電動機(PMモータ)を示し、以下の説明で
は電動機と略称することもある。
【0028】図1に示すように、本実施例の永久磁石形
電動機制御装置は主として、極座標変換部2と、偏差演
算部3と、電流検出部4と、A−D変換器8と、電流調
整器9と、方形波PWM形インバータ10と、極性監視
部17と、加算部18と、位相補償指令演算部19と、
速度演算部20と、エンコーダ21からなり、できるだ
け制御のデジタル化を図っている。なお、図中の符号
で、16は直流電源、22はクッション演算部、23は
弱め磁束演算部、24は運転モード判定部、25はトル
ク指令演算部をそれぞれ示す。
電動機制御装置は主として、極座標変換部2と、偏差演
算部3と、電流検出部4と、A−D変換器8と、電流調
整器9と、方形波PWM形インバータ10と、極性監視
部17と、加算部18と、位相補償指令演算部19と、
速度演算部20と、エンコーダ21からなり、できるだ
け制御のデジタル化を図っている。なお、図中の符号
で、16は直流電源、22はクッション演算部、23は
弱め磁束演算部、24は運転モード判定部、25はトル
ク指令演算部をそれぞれ示す。
【0029】まずインバータ10について説明し、次に
電流検出器4について説明する。
電流検出器4について説明する。
【0030】インバータ10は120°通流幅の方形波
電流を電動機1に流すものであり、電動機端子電圧を、
電流調節器9から与えられる電圧指令V1 * 通りの大き
さと、加算部18から与えられる位相指令θ1V * 通りの
位相とを持つように調節する。そのため、インバータ1
0は搬送波発生器11と、位置カウンタ変換部12と、
ゲート生成部13と、PWM変調部14と、主回路15
から構成されている。
電流を電動機1に流すものであり、電動機端子電圧を、
電流調節器9から与えられる電圧指令V1 * 通りの大き
さと、加算部18から与えられる位相指令θ1V * 通りの
位相とを持つように調節する。そのため、インバータ1
0は搬送波発生器11と、位置カウンタ変換部12と、
ゲート生成部13と、PWM変調部14と、主回路15
から構成されている。
【0031】搬送波発生器11は方形波を発生し、且つ
電流調整器9から電圧指令V1 * として与えられるデュ
ーティ指令により方形波のデューティを変化させて、方
形波PWM変調部14に出力する。
電流調整器9から電圧指令V1 * として与えられるデュ
ーティ指令により方形波のデューティを変化させて、方
形波PWM変調部14に出力する。
【0032】位置カウンタ変換部12は位相指令θ1V *
を、位置カウンタ量(誘起電圧位相からの進み位相)を
表わする電圧位相量CN(θ1V * +Δθ1V * )に変換し
て、ゲート生成部13に与える。
を、位置カウンタ量(誘起電圧位相からの進み位相)を
表わする電圧位相量CN(θ1V * +Δθ1V * )に変換し
て、ゲート生成部13に与える。
【0033】ゲート生成部13は電圧位相量CNと、エ
ンコーダ21からの位置検出パルスPU ,PV ,PW 及
び速度検出パルスPS と、運転モード判定部24の判定
結果24Aに基づき、永久磁石の検出位相を基準にし
て、誘起電圧位相からの進み位相の分だけ進んだ位相信
号として電気角で120°幅のゲート点弧位相信号13
Aを生成し、この信号13Aを方形波PWM変調部14
及び主回路15に与える。
ンコーダ21からの位置検出パルスPU ,PV ,PW 及
び速度検出パルスPS と、運転モード判定部24の判定
結果24Aに基づき、永久磁石の検出位相を基準にし
て、誘起電圧位相からの進み位相の分だけ進んだ位相信
号として電気角で120°幅のゲート点弧位相信号13
Aを生成し、この信号13Aを方形波PWM変調部14
及び主回路15に与える。
【0034】ここで、エンコーダ21は電動機1の回転
子と共に回転して、磁束軸を表わすためのU,V,W相
の磁石位置に応じた120°幅の位置検出パルスPU ,
PV,PW と、電動機速度に比例した周波数の速度検出
パルスPS とを出力する。また、運転モード判定部24
はギヤ情報とトルク電流指令iq * の極性と電動機速度
(電気角速度)ωの極性とから、運転中の電動機1が図
2(a)〜(d)に示すような正転での駆動モード、逆
転での回生モード、正転での回生モード、逆転での駆動
モードのいずれで制御されているかを判定し、その判定
結果24Aを出力する。電動機速度ωは、速度演算部2
0がゲート生成部13から与えられる電気角で60°周
期のパルス13Bを基に算出する。
子と共に回転して、磁束軸を表わすためのU,V,W相
の磁石位置に応じた120°幅の位置検出パルスPU ,
PV,PW と、電動機速度に比例した周波数の速度検出
パルスPS とを出力する。また、運転モード判定部24
はギヤ情報とトルク電流指令iq * の極性と電動機速度
(電気角速度)ωの極性とから、運転中の電動機1が図
2(a)〜(d)に示すような正転での駆動モード、逆
転での回生モード、正転での回生モード、逆転での駆動
モードのいずれで制御されているかを判定し、その判定
結果24Aを出力する。電動機速度ωは、速度演算部2
0がゲート生成部13から与えられる電気角で60°周
期のパルス13Bを基に算出する。
【0035】本実施例では、方形波PWM変調部14は
ゲート点弧位相信号13Aのうち下アーム相(X,Y,
Z相)の分のみを入力し、電圧指令V1 * 通りのデュー
ティを持つ各相の方形波をPWM変調し、その結果14
Aを主素子ゲート信号として主回路15のX,Y,Z各
相の主素子に与える。
ゲート点弧位相信号13Aのうち下アーム相(X,Y,
Z相)の分のみを入力し、電圧指令V1 * 通りのデュー
ティを持つ各相の方形波をPWM変調し、その結果14
Aを主素子ゲート信号として主回路15のX,Y,Z各
相の主素子に与える。
【0036】主回路15ではゲート生成部13からのゲ
ート点弧位相信号13Aのうち、上アーム相(U,V,
W相)の分を直接主素子ゲート信号として入力すると共
にPWM変調部14を通した下アーム相の主素子ゲート
信号14Aを入力して、X,Y,Z,U,V,W各相の
主素子が点弧し、電圧指令V1 * と位相指令θ1V * に応
じた三相電圧を電動機1に印加する。一例として、正転
駆動時におけるゲート信号のタイムチャートを図3に示
す。
ート点弧位相信号13Aのうち、上アーム相(U,V,
W相)の分を直接主素子ゲート信号として入力すると共
にPWM変調部14を通した下アーム相の主素子ゲート
信号14Aを入力して、X,Y,Z,U,V,W各相の
主素子が点弧し、電圧指令V1 * と位相指令θ1V * に応
じた三相電圧を電動機1に印加する。一例として、正転
駆動時におけるゲート信号のタイムチャートを図3に示
す。
【0037】電流検出部4はインバータ10から電動機
1に流れる電流(電動機電流)の大きさを検出するもの
であり、2つの変換器5,6によりu相電流iu とw相
電流iw (ともにアナログの交流量)を検出し、これら
を基に三相全波整流回路7により全波整流して、電動機
電流の最大値(ゼロピーク値)を示すアナログ量の電流
検出値ia を得る。この電流検出値ia をデジタル制御
のために、A−D変換器8によりデジタル量の電流検出
値i1 に変換し、偏差演算部3に与える。この場合、電
動機電流が120°通流幅の方形波電流であるため、全
波整流回路7の出力は極めて直流に近い。なお、v相電
流ivは三相平衡回路での式(iu +i V +iw =0)
より求まる。
1に流れる電流(電動機電流)の大きさを検出するもの
であり、2つの変換器5,6によりu相電流iu とw相
電流iw (ともにアナログの交流量)を検出し、これら
を基に三相全波整流回路7により全波整流して、電動機
電流の最大値(ゼロピーク値)を示すアナログ量の電流
検出値ia を得る。この電流検出値ia をデジタル制御
のために、A−D変換器8によりデジタル量の電流検出
値i1 に変換し、偏差演算部3に与える。この場合、電
動機電流が120°通流幅の方形波電流であるため、全
波整流回路7の出力は極めて直流に近い。なお、v相電
流ivは三相平衡回路での式(iu +i V +iw =0)
より求まる。
【0038】次に、他の部分の機能を順に説明する。
【0039】極座標変換部2には2つの機能があり、磁
化電流指令id * とトルク電流指令iq * とを入力し
て、第1には電流指令絶対値i1 * を所定の演算により
算出し、第2には位相指令θV * を所定の演算により算
出する。言うまでもないが、磁化電流指令id * は磁束
軸を基準とする回転座標系(d−q座標系)での磁束軸
との平行成分であり、トルク電流指令iq * は磁束軸と
の直交成分(トルク軸との平行成分)である。
化電流指令id * とトルク電流指令iq * とを入力し
て、第1には電流指令絶対値i1 * を所定の演算により
算出し、第2には位相指令θV * を所定の演算により算
出する。言うまでもないが、磁化電流指令id * は磁束
軸を基準とする回転座標系(d−q座標系)での磁束軸
との平行成分であり、トルク電流指令iq * は磁束軸と
の直交成分(トルク軸との平行成分)である。
【0040】トルク電流指令iq * は速度制御系などの
上位から与えられるが、ここでは、アクセル量と電動機
速度ωとギヤ情報からトルク指令演算部25で算出して
いる。また、トルク電流指令iq * は一般にステップ状
に変化することが多いので、本実施例ではクッション演
算部22で滑らかな変化に抑制してから極座標変換部2
に与えている。
上位から与えられるが、ここでは、アクセル量と電動機
速度ωとギヤ情報からトルク指令演算部25で算出して
いる。また、トルク電流指令iq * は一般にステップ状
に変化することが多いので、本実施例ではクッション演
算部22で滑らかな変化に抑制してから極座標変換部2
に与えている。
【0041】また、磁化電流指令id * については、本
実施例では弱め磁束演算部23によりトルク電流指令i
q * と電動機速度ωから算出しているが、その詳細は後
に説明する。
実施例では弱め磁束演算部23によりトルク電流指令i
q * と電動機速度ωから算出しているが、その詳細は後
に説明する。
【0042】電流指令絶対値i1 * は、磁化電流指令i
d * とトルク電流指令iq * とが直交していることか
ら、これらのベクトル和の絶対値|id * +iq * |と
して算出する。
d * とトルク電流指令iq * とが直交していることか
ら、これらのベクトル和の絶対値|id * +iq * |と
して算出する。
【0043】位相指令θV * は、磁化電流指令id * 及
びトルク電流指令iq * 通りに電動機電流が流れたとし
た場合の電動機端子電圧の位相を示すものであり、基本
的には式(1)で与えられる磁束軸電圧Vd と、式
(2)で与えられるトルク軸電圧Vq とから、式(3)
の演算により算出している。R,Ld ,Lq ,ψa ,ψ
eは電動機1のモータ定数である。
びトルク電流指令iq * 通りに電動機電流が流れたとし
た場合の電動機端子電圧の位相を示すものであり、基本
的には式(1)で与えられる磁束軸電圧Vd と、式
(2)で与えられるトルク軸電圧Vq とから、式(3)
の演算により算出している。R,Ld ,Lq ,ψa ,ψ
eは電動機1のモータ定数である。
【0044】
【数1】
Vd =R・id * −ωLq ・iq * …式(1)
【数2】
Vq =R・iq * +ωLd ・id * +ωψa …式(2)
但し、ψa =√3・ψe
【数3】
【0045】式(1),(2)中で、R :一相分の電
機子抵抗 ω :電動機速度(電気角速度) Ld :磁束軸電機子自己インダクタンス Lq :トルク軸電機子自己インダクタンス ψe :永久磁石による電機子鎖交磁束の実効値
機子抵抗 ω :電動機速度(電気角速度) Ld :磁束軸電機子自己インダクタンス Lq :トルク軸電機子自己インダクタンス ψe :永久磁石による電機子鎖交磁束の実効値
【0046】但し、電動機電流の実際の位相は、式
(1)〜式(3)の演算により算出される位相指令θV
* よりも少し遅れた電流位相となる。
(1)〜式(3)の演算により算出される位相指令θV
* よりも少し遅れた電流位相となる。
【0047】そこで遅れ電流位相を補償するため、本実
施例では加算部18により位相指令θV * に予め位相補
償指令ΔθV * を加算し、その結果θV * +ΔθV * を
インバータ10に対する最終的な位相指令θ1V * として
いる。位相補償指令ΔθV *の決定は、遅れ電流位相が
電動機速度ωに依存するという知見に基づき、テーブル
などの形で電動機速度ωの関数として予め用意してお
き、この関数から位相補償演算部19が決定するものと
している。
施例では加算部18により位相指令θV * に予め位相補
償指令ΔθV * を加算し、その結果θV * +ΔθV * を
インバータ10に対する最終的な位相指令θ1V * として
いる。位相補償指令ΔθV *の決定は、遅れ電流位相が
電動機速度ωに依存するという知見に基づき、テーブル
などの形で電動機速度ωの関数として予め用意してお
き、この関数から位相補償演算部19が決定するものと
している。
【0048】偏差演算部3は電流指令絶対値i1 * と電
流検出値i1 との偏差Δi1 * (=i1 * −i1 )を求
め、電流調節器9に与える。
流検出値i1 との偏差Δi1 * (=i1 * −i1 )を求
め、電流調節器9に与える。
【0049】電流調節器9は変調波として用いる方形波
の周期の正整数倍の演算周期で、偏差Δi1 * に比例・
積分(PI)演算を施し、その演算値の絶対値を、オン
/オフのデューティに変換しインバータ10に対する電
圧指令V1 * として出力する。
の周期の正整数倍の演算周期で、偏差Δi1 * に比例・
積分(PI)演算を施し、その演算値の絶対値を、オン
/オフのデューティに変換しインバータ10に対する電
圧指令V1 * として出力する。
【0050】但し、電流調節器9は極性監視部17がト
ルク電流指令iq * の極性変化を検出した時は、出力値
(電圧指令(デューティ指令)V1 * )とPI演算中の
積分値をともにゼロにする。
ルク電流指令iq * の極性変化を検出した時は、出力値
(電圧指令(デューティ指令)V1 * )とPI演算中の
積分値をともにゼロにする。
【0051】本実施例では、極性監視部17はトルク電
流指令iq * としてクッション演算部22の出力値を入
力して、極性変化の有無を監視している。
流指令iq * としてクッション演算部22の出力値を入
力して、極性変化の有無を監視している。
【0052】次に、磁化電流指令id * の算出について
説明する。
説明する。
【0053】周知の如く、磁化電流を永久磁石形電動機
に流すと、同電動機においてはd軸(磁束軸)電機子反
作用による減磁作用があり、この作用によって固定子と
回転子とのギャップ磁束を減少させる効果があるので、
磁化電流を制御することにより電機子端子電圧の上昇を
抑制し、速度制御範囲を拡大することができる。そこで
前出の式(1),(2)から算出される電動機端子電圧
(Vd 2 +Vq 2 )1/ 2 がインバータ10の出力可能な
電圧内になるように磁化電流指令id * を決定する。但
し、どう減磁するかによって種々の方法がある。
に流すと、同電動機においてはd軸(磁束軸)電機子反
作用による減磁作用があり、この作用によって固定子と
回転子とのギャップ磁束を減少させる効果があるので、
磁化電流を制御することにより電機子端子電圧の上昇を
抑制し、速度制御範囲を拡大することができる。そこで
前出の式(1),(2)から算出される電動機端子電圧
(Vd 2 +Vq 2 )1/ 2 がインバータ10の出力可能な
電圧内になるように磁化電流指令id * を決定する。但
し、どう減磁するかによって種々の方法がある。
【0054】例えば、基本的には低速では最小電流で最
大トルクが得られるように磁化電流指令id * を決定
し、高速では電動機端子電圧をその制限範囲内に抑える
ように磁化電流指令id * を決定する。
大トルクが得られるように磁化電流指令id * を決定
し、高速では電動機端子電圧をその制限範囲内に抑える
ように磁化電流指令id * を決定する。
【0055】前述の式(1),(2)より、電機子反作
用を考慮した誘起電圧V0 を次式(4)で与えられるも
のとする。また、インバータ10の定格等により出力電
流の上限がIam、出力端子電圧の上限がVamであるとす
ると、誘起電圧V0 の上限V 0mは次式(5)で与えられ
る。その結果、磁化電流指令id * とトルク電流指令i
q * との関係は、次式(6),式(7)に示す範囲内と
いう制限を受ける。但し、R,ω,ψa ,La ,Ld は
先に定義したものであり、またρ=Lq /Ldとする。
用を考慮した誘起電圧V0 を次式(4)で与えられるも
のとする。また、インバータ10の定格等により出力電
流の上限がIam、出力端子電圧の上限がVamであるとす
ると、誘起電圧V0 の上限V 0mは次式(5)で与えられ
る。その結果、磁化電流指令id * とトルク電流指令i
q * との関係は、次式(6),式(7)に示す範囲内と
いう制限を受ける。但し、R,ω,ψa ,La ,Ld は
先に定義したものであり、またρ=Lq /Ldとする。
【0056】
【数4】
V0 2=(ωLd ・id * +ωψa )2+(ωLq ・iq * )2
=ω2 ((Ld ・id * +ψa )2+((Lq /Ld )Ld ・iq * )2)
=ω2 ((Ld ・id * +ψa )2+(ρLd ・iq * )2) …式(4)
【数5】
V0m=Vam−R・Iam …式(5)
【数6】
(id * )2+(iq * )2=Iam …式(6)
【数7】
(Ld ・id * +ψa )2+(ρLd ・iq * )2=(V0m/ω)2 …式(7)
【0057】十分低速ならば式(7)の電圧制限だ円が
大きいため、式(6)の電流制限円と、銅損とトルクと
の関係等により決まる最大トルク/最小電流曲線とか
ら、磁化電流指令id * を次式(8)により決定する。
但し、K1 =Kf /(2(ρ−1))、Kf =ψa /Ld
である。
大きいため、式(6)の電流制限円と、銅損とトルクと
の関係等により決まる最大トルク/最小電流曲線とか
ら、磁化電流指令id * を次式(8)により決定する。
但し、K1 =Kf /(2(ρ−1))、Kf =ψa /Ld
である。
【0058】
【数8】
【0059】式(8)で決まる磁化電流指令id * をそ
のまま高速でも使用すると、速度ωが大きくなるほど式
(7)の電圧制限だ円が狭くなるので、誘起電圧V0 が
制限範囲を超えてしまう。そこで、式(8)で決定した
磁化電流指令id * を用いて、式(4)の変形である式
(9)より誘起電圧V0 を計算し、V0 ≦V0mであれば
そのまま使用する。V0 >V0mであれば、電圧制限だ円
の式(7)から導かれる次式(10)により磁化電流指
令id * を計算し、代りにこれを使用する。但し、KV
=V0m(ωLd )、iq * ≦KV /Pである。
のまま高速でも使用すると、速度ωが大きくなるほど式
(7)の電圧制限だ円が狭くなるので、誘起電圧V0 が
制限範囲を超えてしまう。そこで、式(8)で決定した
磁化電流指令id * を用いて、式(4)の変形である式
(9)より誘起電圧V0 を計算し、V0 ≦V0mであれば
そのまま使用する。V0 >V0mであれば、電圧制限だ円
の式(7)から導かれる次式(10)により磁化電流指
令id * を計算し、代りにこれを使用する。但し、KV
=V0m(ωLd )、iq * ≦KV /Pである。
【0060】
【数9】
【数10】
【0061】次に、制御装置全体の動作を説明する。
【0062】まず、クッション演算部22を通して入力
したトルク電流指令iq * と弱め磁束演算部23で求め
た磁化電流指令id * とから、極座標変換部2におい
て、電流指令絶対値(iq * とid * のベクトル和の絶
対値)i1 * と電動機端子電圧の位相指令θV * とを演
算により求める。
したトルク電流指令iq * と弱め磁束演算部23で求め
た磁化電流指令id * とから、極座標変換部2におい
て、電流指令絶対値(iq * とid * のベクトル和の絶
対値)i1 * と電動機端子電圧の位相指令θV * とを演
算により求める。
【0063】電流指令絶対値i1 * については、A−D
変換器8を通して入力した三相全波整流による電流検出
値i1 との偏差Δi1 を偏差演算部3で求め、電流調節
器9により方形波変調波の周期の正整数倍の周期で比例
積分演算を行い、その演算値の絶対値をデューティに変
換し、これを電圧指令V1 * としてインバータ10に与
える。但し、極性監視部17によりトルク電流指令iq
* の極性変化を検出した時点で、積分値と電圧指令V1
* をともにゼロにする。これにより、電圧指令V1 * は
トルク電流指令iq * の極性変化後、ゼロから、電流調
節器9の応答特性で決まる時間で徐々に立上がる。従っ
て、インバータ10の出力電圧もゼロから徐々に大きく
なる。
変換器8を通して入力した三相全波整流による電流検出
値i1 との偏差Δi1 を偏差演算部3で求め、電流調節
器9により方形波変調波の周期の正整数倍の周期で比例
積分演算を行い、その演算値の絶対値をデューティに変
換し、これを電圧指令V1 * としてインバータ10に与
える。但し、極性監視部17によりトルク電流指令iq
* の極性変化を検出した時点で、積分値と電圧指令V1
* をともにゼロにする。これにより、電圧指令V1 * は
トルク電流指令iq * の極性変化後、ゼロから、電流調
節器9の応答特性で決まる時間で徐々に立上がる。従っ
て、インバータ10の出力電圧もゼロから徐々に大きく
なる。
【0064】位相指令θV * については、位相補償指令
演算部19で電動機速度ωの関数として求めた位相補償
指令ΔθV * を、加算部18により加算し、その結果θ
1v *をインバータ10に与える。
演算部19で電動機速度ωの関数として求めた位相補償
指令ΔθV * を、加算部18により加算し、その結果θ
1v *をインバータ10に与える。
【0065】インバータ10では、電圧指令V1 * (デ
ューティ指令)で方形波をPWM変調することにより電
動機端子電圧の大きさを所望の値に調整し、また、位相
指令θ1v * からゲート点弧位相を決定することにより電
動機端子電圧の位相を所望の値に調整する。
ューティ指令)で方形波をPWM変調することにより電
動機端子電圧の大きさを所望の値に調整し、また、位相
指令θ1v * からゲート点弧位相を決定することにより電
動機端子電圧の位相を所望の値に調整する。
【0066】その結果、磁化電流指令iq * とトルク電
流指令iq * に応じた大きさと位相を持つ120°通流
幅の方形波電流が電動機1に等価三相電流として供給さ
れる。
流指令iq * に応じた大きさと位相を持つ120°通流
幅の方形波電流が電動機1に等価三相電流として供給さ
れる。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、電動機端子電圧の調整
を大きさの調整と、位相の調整に分け、前者には磁化電
流指令とトルク電流指令とのベクトル和により算出され
る電流指令を用いてその絶対値と電流検出値とが一致す
るように電動機端子電圧の大きさを調整し、後者として
は磁化電流指令とトルク電流指令から位相指令を決めて
電動機端子電圧の位相を調整するので、電流調節系は1
つで済み従来よりも演算が簡単であり、制御構成が簡単
化する。また、電流検出値は電動機電流の大きさであっ
て相数には関係ないので、電流制御系のデジタル化に際
しては、A−D変換器が1つで済む。
を大きさの調整と、位相の調整に分け、前者には磁化電
流指令とトルク電流指令とのベクトル和により算出され
る電流指令を用いてその絶対値と電流検出値とが一致す
るように電動機端子電圧の大きさを調整し、後者として
は磁化電流指令とトルク電流指令から位相指令を決めて
電動機端子電圧の位相を調整するので、電流調節系は1
つで済み従来よりも演算が簡単であり、制御構成が簡単
化する。また、電流検出値は電動機電流の大きさであっ
て相数には関係ないので、電流制御系のデジタル化に際
しては、A−D変換器が1つで済む。
【0068】特に、電動機電流として120°通流幅の
方形波電流を供給する場合は、電動機電流を全波整流し
て得られる電流検出値は三相電流の最大値(ピーク値)
を表わし理想的には直流信号となるので、電流調節系も
A−D変換器も低速な動作で済むという利点があり、ワ
ンチップマイクロコンピュータ等によるデジタル制御化
を容易に実現することが可能になる。
方形波電流を供給する場合は、電動機電流を全波整流し
て得られる電流検出値は三相電流の最大値(ピーク値)
を表わし理想的には直流信号となるので、電流調節系も
A−D変換器も低速な動作で済むという利点があり、ワ
ンチップマイクロコンピュータ等によるデジタル制御化
を容易に実現することが可能になる。
【0069】また、電動機端子電圧の位相指令を、電動
機速度の関数とした位相補償指令を用意するなどして、
磁化電流指令及びトルク電流指令と、電動機速度とから
決定することにより、制御精度が向上する。
機速度の関数とした位相補償指令を用意するなどして、
磁化電流指令及びトルク電流指令と、電動機速度とから
決定することにより、制御精度が向上する。
【0070】更に、電圧指令を電流指令絶対値と電流検
出値との演算により得た値の絶対値とすることにより、
電圧指令の値に極性がなくなり、駆動モードや回生モー
ドに何等の関係なく電流指令の大きさのみについて制御
を行うので、電流調節系の演算が一層簡単化し、且つ、
低速な動作で済むという利点がある。また、この極性の
ない電圧指令としてオン/オフのデューティ指令を用い
ることにより、インバータへの電圧指令が従来に比べて
非常に簡単なものとなる。
出値との演算により得た値の絶対値とすることにより、
電圧指令の値に極性がなくなり、駆動モードや回生モー
ドに何等の関係なく電流指令の大きさのみについて制御
を行うので、電流調節系の演算が一層簡単化し、且つ、
低速な動作で済むという利点がある。また、この極性の
ない電圧指令としてオン/オフのデューティ指令を用い
ることにより、インバータへの電圧指令が従来に比べて
非常に簡単なものとなる。
【0071】また、本発明ではトルク電流指令の極性変
化を監視し、極性変化時には電圧指令をゼロにして、イ
ンバータ出力電圧を一旦ゼロにしてから電流調節動作を
再開し、特に電圧指令を比例・積分演算により算出する
場合は、電圧指令だけでなく積分値もゼロにするので、
トルク電流指令の極性変化時の過電流を防止することが
できる。
化を監視し、極性変化時には電圧指令をゼロにして、イ
ンバータ出力電圧を一旦ゼロにしてから電流調節動作を
再開し、特に電圧指令を比例・積分演算により算出する
場合は、電圧指令だけでなく積分値もゼロにするので、
トルク電流指令の極性変化時の過電流を防止することが
できる。
【0072】更に、本発明では、電圧指令を算出する演
算周期をPWM変調波である方形波の周期の正整数倍と
することにより、方形波PWM変調波における同一デュ
ーティのパルス列個数が必ず一定値となり、電圧制御系
の動作が安定化する。
算周期をPWM変調波である方形波の周期の正整数倍と
することにより、方形波PWM変調波における同一デュ
ーティのパルス列個数が必ず一定値となり、電圧制御系
の動作が安定化する。
【図1】本発明の一実施例に係る永久磁石形電動機制御
装置の構成を示す図。
装置の構成を示す図。
【図2】4象限運転の各制御モードにおける電圧電流ベ
クトルを示す図。
クトルを示す図。
【図3】正転駆動時のゲート信号のタイムチャートを示
す図。
す図。
【図4】従来例を示す図。
1 永久磁石形電動機
2 極座標変換部
3 偏差演算部
4 電流検出部
5,6 変流器
7 三相全波整流回路
8 A−D変換器
9 電流調節器
10 インバータ
11 搬送波発生器
12 位置カウンタ変換部
13 ゲート生成部
13A ゲート点弧位相信号
14 PWM変調部
15 主回路
16 直流電源
17 極性監視部
18 加算部
19 位相補償指令演算部
20 速度演算部
21 エンコーダ
22 クッション演算部
23 弱め磁束演算部
24 運転モード判定部
25 トルク指令演算部
id * 磁化電流指令
iq * トルク電流指令
i1 * 電流指令絶対値
i1 電流検出値
Δi1 * 偏差
V1 * 電圧指令
θV * ,θ1V * 位相指令
ΔθV * 位相補償指令
ω 電動機速度
Claims (7)
- 【請求項1】 永久磁石形電動機に方形波PWM形イン
バータから120°通流幅の方形波電流である電動機電
流を供給し、この電動機電流の大きさと位相を制御する
永久磁石形電動機制御方法において、 前記電動機電流の大きさを全波整流により検出して電流
検出値を求めること、 この電流検出値と、磁束軸成分の磁化電流指令及び磁束
軸に直交するトルク軸成分のトルク電流指令のベクトル
和により算出される電流指令絶対値との偏差に比例積分
演算を施して電圧指令を求め、この電圧指令に基づいて
電動機端子電圧の大きさを調整すること、前記トルク電流指令の極性が変化した時点で、前記電圧
指令をゼロにすること、 前記永久磁石形電動機の速度を検出して速度検出値を求
めること、 前記速度検出値と 前記トルク電流指令と磁化電流指令か
ら、電動機端子電圧の位相指令を決定し、この位相指令
に基づいて電動機端子電圧の位相を制御すること、を特
徴とする永久磁石形電動機制御方法。 - 【請求項2】 方形波PWM形インバータから永久磁石
形電動機に120°通流幅の方形波電流を電動機電流と
して供給し、この電動機電流の大きさと位相を磁束軸成
分の磁化電流指令と磁束軸に直交するトルク軸成分であ
るトルク電流指令とに基づいて制御する永久磁石形電動
機制御装置において、 前記電動機電流の大きさを全波整流により検出する電流
検出手段と、 前記トルク電流指令と磁化電流指令とのベクトル和より
電流指令絶対値を算出する電流指令絶対値算出手段と、 前記電流検出手段により得られた電流検出値と前記電流
指令絶対値算出手段により得られた電流指令絶対値とが
一致するように電動機端子電圧の大きさを調節するため
の電圧指令を出力する電流調節手段と、 電動機速度を検出する速度検出手段と、 この速度検出手段により得られた速度検出値と、前記ト
ルク電流指令と、前記磁化電流指令とに基づいて、電動
機端子電圧の位相指令を算出する位相指令算出手段と、 前記電圧指令と前記位相指令とに基づいて、電動機端子
電圧の大きさと位相とを制御する前記方形波PWM形イ
ンバータと、 を具備することを特徴とする永久磁石形電動機制御装
置。 - 【請求項3】 前記電流調節手段は前記電流指令絶対値
と前記電流検出値とを演算し、演算で得た値の絶対値を
前記方形波PWM形インバータの方形波PWM変調部の
オン−オフのデューティ指令に変換し、このデューティ
を電圧指令として出力することを特徴とする請求項2記
載の永久磁石形電動機制御装置。 - 【請求項4】 トルク電流指令の極性変化を監視する極
性監視手段を具備すること、前記電流調節手段は電流指
令絶対値と電流検出値との偏差に比例積分演算を施して
前記電圧指令を出力するものであり、トルク電流指令の
極性変化時点で積分値と電圧指令の出力値とをゼロにす
ること、を特徴とする請求項3記載の永久磁石形電動機
制御装置。 - 【請求項5】 前記電流調節手段の演算周期が方形波で
あるPWM変調波の周期の正整数倍であることを特徴と
する請求項2または3または4記載の永久磁石形電動機
制御装置。 - 【請求項6】 電動機端子電圧の位相指令に永久磁石形
電動機に実際に流れる電流の遅れ電流位相を補償するた
めの位相補償指令を予め加算する加算手段を具備するこ
とを特徴とする請求項2または3または4または5記載
の永久磁石形電動機制御装置。 - 【請求項7】 前記位相補償指令を電動機速度の関数と
して算出する位相補償指令演算手段を具備することを特
徴とする請求項6記載の永久磁石形電動機制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10202295A JP3489259B2 (ja) | 1995-04-26 | 1995-04-26 | 永久磁石形電動機制御方法及び制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10202295A JP3489259B2 (ja) | 1995-04-26 | 1995-04-26 | 永久磁石形電動機制御方法及び制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08298796A JPH08298796A (ja) | 1996-11-12 |
JP3489259B2 true JP3489259B2 (ja) | 2004-01-19 |
Family
ID=14316132
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10202295A Expired - Fee Related JP3489259B2 (ja) | 1995-04-26 | 1995-04-26 | 永久磁石形電動機制御方法及び制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3489259B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4624619B2 (ja) * | 1999-09-17 | 2011-02-02 | ジーエム・グローバル・テクノロジー・オペレーションズ・インコーポレーテッド | 永久磁石ブラシレス電子モータにおいてトルクを制御するための方法及び装置 |
JP5751234B2 (ja) | 2012-10-16 | 2015-07-22 | 株式会社デンソー | 交流電動機の制御装置 |
KR102649191B1 (ko) * | 2019-06-26 | 2024-03-18 | 가부시키가이샤 도요다 지도숏키 | 전동기의 제어 장치 |
CN113467239B (zh) * | 2021-06-30 | 2023-10-20 | 浙江大学 | 一种基于矩阵相位平移补偿器的比例谐振控制方法 |
-
1995
- 1995-04-26 JP JP10202295A patent/JP3489259B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08298796A (ja) | 1996-11-12 |
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