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JP3454440B2 - スパッタ用シリコンターゲットの製造方法 - Google Patents

スパッタ用シリコンターゲットの製造方法

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JP3454440B2
JP3454440B2 JP08786794A JP8786794A JP3454440B2 JP 3454440 B2 JP3454440 B2 JP 3454440B2 JP 08786794 A JP08786794 A JP 08786794A JP 8786794 A JP8786794 A JP 8786794A JP 3454440 B2 JP3454440 B2 JP 3454440B2
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JP
Japan
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sputtering
silicon
silicon target
manufacturing
target
Prior art date
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JP08786794A
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JPH07268616A (ja
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剛 森田
行雄 川口
幸子 松渕
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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  • Physical Vapour Deposition (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スパッタ用シリコンタ
ーゲットの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】SiN系薄膜の成膜は、シリコンをター
ゲットとするN2 反応性スパッタによって行われてい
る。シリコンターゲットとしては、シリコン単結晶やシ
リコン多結晶を円板に形状加工し、これをCuまたはC
u合金製バッキングプレートにはんだ付けしたものを用
いている。しかし、SiとCuの熱膨張等の材料特性が
違い、しかもシリコン自体も割れやすいので、スパッタ
レートアップのため、5インチ径のターゲットに対し、
より大電力(2kW程度から3kW程度へ)を投入すること
が困難である。大電力を投入すると、ターゲットが発熱
し、十字状の割れが発生する。
【0003】また、特開平4−304367号公報に
は、シリコン単結晶の表面を鏡面にし、プレスパッタ時
間を短縮する旨が提案されている。しかし、シリコンの
表面を鏡面加工すると表面の加工ひずみの管理等が難し
く、スパッタ初期に割れが発生する他、製造上加工コス
トも増大してしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、大電
力を投入してもターゲットの割れが生じず、また短時間
で安定した成膜状態となり、安定な成膜を長時間に亘っ
て行うことができるスパッタ用シリコンターゲットの製
造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(5)の本発明により達成される。 (1)シリコンの単結晶または多結晶材料を酸化膜の生
成が20nm以下となる条件で200℃以上の温度で熱処
理し、その後化学エッチング処理するスパッタ用シリコ
ンターゲットの製造方法。 (2)前記熱処理が酸素分圧0.1〜0.5気圧にて2
00〜800℃の温度で行われる上記(1)のスパッタ
用シリコンターゲットの製造方法。 (3)前記化学エッチングがアルカリエッチングである
上記(1)または(2)のスパッタ用シリコンターゲッ
トの製造方法。 (4)前記化学エッチングで表層2〜200μm を除去
する上記(1)〜(3)のいずれかのスパッタ用シリコ
ンターゲットの製造方法。 (5)前記化学エッチング処理後の材料をさらにバッキ
ングプレートにボンディングする上記(1)〜(4)の
いずれかのスパッタ用シリコンターゲットの製造方法。
【0006】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0007】本発明では、まず板状のシリコンの単結晶
体か多結晶体を用意する。このシリコンの単結晶または
多結晶のインゴットを、例えば内周スライサやワイヤー
ソー等で切断する。
【0008】次に得られたウェハを熱処理する。熱処理
条件は、200℃以上の温度であって、酸化膜の生成が
20nm以下となるような条件とする。原料ウェハには5
〜10nm程度の膜厚の酸化膜が生成しており、一般に熱
処理後の酸化膜は5〜15nm程度の厚さとすることが好
ましい。このような熱処理を行うことにより、スライス
によって生じた表面の加工変質層によるダメージが軽減
し、割れの発生が少なくなる。スライス後の加工変質層
の存在は表面粗度計によって確認され、その厚さは、一
般に10〜200μm 程度、特に50〜100μm 程度
で、およそ表面粗度の2倍の値が初期の変質層と考えら
れる。そして、この加工変質層を、熱処理することによ
り、破壊の原因となるクラックの先端がまるめられて、
割れの発生が防止される。そして、破壊強度やワイブル
係数が5%以上、一般に5〜30%程度増大する。
【0009】このような熱処理条件としては、酸素分圧
0.1〜0.5気圧程度にて、200〜800℃の程度
の温度で、通常1〜5時間程度の熱処理を行えばよい
が、工程上、雰囲気を大気中とし、300〜600℃の
温度で、1〜3時間の熱処理とすることが好ましい。
【0010】このような熱処理の後、化学エッチングを
行う。化学エッチングは酸エッチング、アルカリエッチ
ングのいずれであってもよいが、アルカリエッチングを
行うことが好ましい。アルカリエッチングとしては、K
OH、NaOH等をアルカリ剤とするエッチャントを用
いることが好ましい。エッチャント中には、アルカリ剤
の他、H22 等が含有されていてもよい。アルカリエ
ッチングの後にHF、NH4 F等の酸エッチングを行っ
てもよい。エッチング温度は室温〜100℃程度、エッ
チングレートは1〜10μm/min 程度とする。そして、
このエッチングにより、表層2〜200μm 程度を除去
する。除去深さは、酸化膜や加工変質層の厚さに対応す
るものである。これらにより、きわめて短時間で良好な
成膜安定性が得られるようになる。
【0011】この後、乾燥させて、バッキングプレート
上にボンディングを行う。バッキングプレートとして
は、導電性と熱伝導性とからCuやCu合金を用いるこ
とが好ましい。Cu合金としては、Cr、P等を2wt%
以下含有するものが好ましい。熱処理およびエッチング
されたシリコンウェハは、これらの素材との相性にすぐ
れ、またそれ自体割れにくくなっており、大電力の投入
が可能となる。
【0012】ボンディングは、はんだ付けによって行
う。はんだ素材は公知のIn、Snあるいはこれらの合
金が可能である。この際シリコンウェハには、ボンディ
ング面にCu、Cr、Ni等の1〜10μm 程度の接着
層を焼付け等によって設けておくことが好ましい。ボン
ディングは一般に150〜300℃程度の温度で行う。
【0013】このようにして製造されたターゲットは、
SiNx 膜の反応性スパッタに用いられる。スパッタ方
式に制限はないが、通常マグネトロンスパッタ方式を用
い、周波数は10〜20MHz 程度である。そして、投入
電力は、1〜4kW程度まで可能であり、その際100〜
300℃の発熱によってもターゲットの割れは生じな
い。
【0014】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。
【0015】5インチ径、5mm厚のシリコンウェハをイ
ンゴットからスライスした。これを脱脂後、ボンディン
グ面に10μm のCu膜を400℃で焼き付けた。
【0016】一方、バッキングプレートとしては、17
0mm径、6mm厚さのCuCr(Cr1wt% )合金を用
い、そして、Inを用い、200℃でウェハとのはんだ
付けを行い、比較用ターゲットを得た。
【0017】これとは別に、上記のアズスライスのウェ
ハに鏡面加工を行い、表面を6.3S以下の粗度とし
て、上記と同様にして、比較用ターゲットを作製した。
【0018】また、本発明のターゲットは以下のように
作製した。まず、アズスライスのウェハを脱脂後、大気
中で400℃、2時間熱処理を行った。この熱処理によ
り、スライス直後の10nmの厚さの酸化膜の厚さはほと
んど変わらなかった。また、表面粗度計により、アズス
ライスでは約50μm の厚さでの加工変質層が認められ
たが、熱処理により破壊強度、ワイブル係数が10%以
上改善された。
【0019】その後、KOH、H22 を含むエッチャ
ントを用い、100℃で、1μm/min のエッチングレー
トで、表層50μm を除去した。乾燥後、上記と同様に
してターゲットを作製した。
【0020】さらに、比較として、上記の熱処理のみの
もの、あるいはエッチングのみのものを作製した。
【0021】これらターゲット各10枚を用い、これを
マグネトロンスパッタ装置にて反応性スパッタを行っ
た。表面磁束は500G 、周波数は13.56MHz と
し、水冷により2kW、2.5kW、3kWの電力を投入し
た。これらの投入電力により、ターゲット面はそれぞ
れ、約100℃、約200℃、約250℃となった。
【0022】スパッタ放電が安定化する1時間以内に、
ターゲットが割れ、放電異常となる比率を各々10枚の
ターゲットについて観察した。結果を表1に示す。ま
た、スパッタ初期の放電が安定化するのに必要な時間
(プリスパッタ時間)をスパッタ電流、電圧から算出し
た。結果を表2に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】表1、表2に示される結果から、本発明の
効果が明らかである。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、大電力を投入したとき
にも、ターゲットの割れの発生はきわめて少なくなる。
また、スパッタ開始からきわめて短時間で安定な成膜組
成および成膜速度が得られ、プレスパッタ時間も短くな
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−263269(JP,A) 特開 平2−141571(JP,A) 特開 平4−225219(JP,A) 特開 平5−44026(JP,A) 特開 平5−98435(JP,A) 特開 平6−306595(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/34 C23F 1/40 C30B 29/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコンの単結晶または多結晶材料を酸
    化膜の生成が20nm以下となる条件で200℃以上の温
    度で熱処理し、 その後化学エッチング処理するスパッタ用シリコンター
    ゲットの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記熱処理が酸素分圧0.1〜0.5気
    圧にて200〜800℃の温度で行われる請求項1のス
    パッタ用シリコンターゲットの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記化学エッチングがアルカリエッチン
    グである請求項1または2のスパッタ用シリコンターゲ
    ットの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記化学エッチングで表層2〜200μ
    m を除去する請求項1〜3のいずれかのスパッタ用シリ
    コンターゲットの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記化学エッチング処理後の材料をさら
    にバッキングプレートにボンディングする請求項1〜4
    のいずれかのスパッタ用シリコンターゲットの製造方
    法。
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CN114393449A (zh) * 2022-01-24 2022-04-26 宁波江丰电子材料股份有限公司 一种钼背板基底的单晶硅靶材制备方法

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