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JP3319994B2 - 半導体記憶素子 - Google Patents

半導体記憶素子

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JP3319994B2
JP3319994B2 JP26331997A JP26331997A JP3319994B2 JP 3319994 B2 JP3319994 B2 JP 3319994B2 JP 26331997 A JP26331997 A JP 26331997A JP 26331997 A JP26331997 A JP 26331997A JP 3319994 B2 JP3319994 B2 JP 3319994B2
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rhodium
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数也 石原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体記憶素子、
更に詳しくは強誘電体及び高誘電体を誘電膜とするキャ
パシタを備えた半導体記憶素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、DRAMでは、1つのMOSトラ
ンジスタと1つのキャパシタとから構成されたメモリセ
ルを有するものが主流である。この1トランジスタ・1
キャパシタ型のDRAMにおいて、近年の高集積化及び
微細化の要請に従い、セルの容量を確保することが年々
困難になって来ている。このため、電極面積を稼ぐこと
により、容量を確保しようというのが、一般的な動向で
ある。すなわち、電極構造を立体化し電極面積を稼ぐわ
けであるが、これはプロセスを非常に複雑にしており、
この方法での容量確保は困難になる。また、誘電体自身
の薄膜化にも限界が来ている。そこで、誘電体をSrT
iO3や(Ba,Sr)TiO3等の酸化物高誘電体材料
に置き換えて容量を確保しようという方法が検討されて
いる。
【0003】一方、近年の薄膜化技術の進展に伴って、
半導体メモリとの組み合わせにより、高密度で且つ高速
に動作する強誘電体不揮発性メモリ(FeRAM)の開
発が盛んである。強誘電体薄膜を用いた不揮発性メモリ
はその高速書き込み/読み出し、低電圧動作及び書き込
み/読み出しの繰り返し耐性の高さ等の点から、従来の
不揮発性メモリであるEPROM、EEPROM、フラ
ッシュメモリへの置き換えだけでなく、SRAM、DR
AM分野への置き換えも可能なメモリとして、実用化に
向けての研究開発が盛んに行われている。
【0004】強誘電体材料としては、PbZrTiO3
(PZT)やPZTに比べて疲労特性が良く低電圧駆動
が可能なSrBi2Ta29やBi4Ti312が検討さ
れている。しかしながら、これらの高誘電体や強誘電体
の特性を引き出すためには、400〜800℃での高温
の酸化雰囲気中での熱処理プロセスが必要となる。
【0005】上述のような材料を用いて、高集積化した
スタック型のDRAMやFeRAMを作成する際、MO
S部とキャパシタ部とのコンタクトをとるため、ポリシ
リコン等のプラグを用いて電気的に接続する方法が一般
的である。キャパシタ部の下部電極としては高温成膜プ
ロセス時に高い酸化反応耐性を持つ白金が用いられてい
る。図2に示すように、この場合、下部電極29とプラ
グ25との間にバリアメタル28を設ける必要がある。
そして、バリアメタル28は下部電極29として用いら
れている白金とプラグ25のシリコンとの反応を防ぎ、
また、高誘電体膜や強誘電体膜を構成する各元素が熱処
理工程中に下部電極29を通して他の膜中へ拡散するの
を防ぐために必要である。尚、図2は第1の従来技術に
よる半導体記憶素子の構造断面図であり、図2におい
て、21はシリコン基板、22はゲート電極、23はソ
ース領域、24はドレイン領域、25はポリシリコンプ
ラグ、26はロコス酸化膜、27は層間絶縁膜、28は
バリアメタル、29は下部電極、30は強誘電体薄膜、
31は層間絶縁膜、32は上部電極、33はビットライ
ンを示す。
【0006】また、第2の従来技術として、図3に示す
ような特開平9−45872号公報に記載の技術があ
る。以下、図3を用いて、この技術を説明する。尚、図
3は第2の従来技術の説明に供する図である。
【0007】まず、シリコン基板41上に誘電体薄膜素
子の下層膜として熱酸化SiO2膜42を形成し、次
に、Rhを重量比で5〜50%含有したPtターゲット
若しくはPtターゲットとRhターゲットを用いた2元
スパッタ法によって、Rhを5〜50%含有したPtか
ら成る下部電極材料層43を0.2〜0.4μm成膜す
る。次に、強誘電体材料層44をスピンコーティング、
CVD法等で0.2〜0.5μm成膜した後、600〜
800℃の熱処理を行った。次に、上部電極材料層45
として、Ptをスパッタ法を用いて0.2〜0.4μm
成膜した。その後、イオンミリング若しくはRIE法を
用いて、上部電極材料層45、強誘電体膜材料層44及
び下部電極材料層43を順次所望の形状に形成する。
【0008】尚、該誘電体薄膜素子において、下部電極
材料層43とシリコン基板41との間にTiNからなる
密着層を形成してもよい。これにより、下部電極材料層
43とシリコン基板41と間の密着性が向上する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バリア
メタルとして、TiNを用いると、高誘電体や強誘電体
の熱処理時に下部電極の白金を通して熱処理雰囲気の酸
素によりTiNが容易に酸化され体積変化や膜ストレス
によって、TiNと白金との間で剥離が生じたり、白金
自体のヒロックやクラックの原因となることがある。ま
た、PZTに比べ疲労特性の非常に良いSrBi2Ta2
12(SBT)を不揮発性メモリに使用する場合、PZ
Tに比べ更に高温(700℃)の熱処理が必要となるの
で、白金とTiNとを組み合わせた構造は適用できな
い。
【0010】また、第2の従来技術に示すように、ポリ
シリコンプラグに直接下部電極としてPtRhとしても
十分な酸素バリア性を得ることができない。
【0011】本発明は、高温酸化雰囲気の熱処理におい
ても、十分な酸素バリア性を備え、良好なオーミック特
性が得られる電極構造を有する半導体記憶素子を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明の
半導体記憶素子は、半導体基板に形成されたMOSトラ
ンジスタのドレイン領域とプラグ及びバリアメタル或い
は該バリアメタルを介して電気的に接続される、下部電
極、誘電体膜及び上部電極からなるキャパシタ部を有す
る半導体記憶素子であって、上記下部電極が少なくとも
上記誘電体膜に接する側に白金とロジウムとの合金酸化
膜を有する複数膜からなることを特徴とするものであ
る。
【0013】また、請求項2記載の本発明の半導体記憶
素子は、上記下部電極が下層に白金とロジウムとの合金
膜又は白金、且つ、上層に白金とロジウムとの合金酸化
膜の2層膜からなることを特徴とする、請求項1記載の
半導体記憶素子である。
【0014】更に、請求項3記載の本発明の半導体記憶
素子は、上記白金とロジウムとの合金酸化膜の全構成元
素の内、酸素の含有率が2%以上で且つ、30%以下で
あることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の
半導体記憶素子である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に基づいて本発
明について詳細に説明する。
【0016】図1は本発明の一実施の形態の半導体記憶
素子の構造断面図であり、図1において、1はシリコン
基板、2はゲート電極、3はソース領域、4はドレイン
領域、5はポリシリコンプラグ、6はロコス酸化膜、7
は第1層間絶縁膜、8はバリアメタル、9は強誘電体薄
膜、10は第2層間絶縁膜、11はビットライン、12
はTi膜からなる密着層、13は窒化チタン(TiN)
膜、14は第1の白金とロジウムとの合金膜(PtR
h)、15は第1の白金とロジウムとの合金酸化膜(P
tRhOx)、16は第2の白金とロジウムとの合金酸
化膜(PtRhOx)、17は第2の白金とロジウムと
の合金膜(PtRh)である。
【0017】以下、本発明の一実施の形態の半導体記憶
素子の製造工程を説明する。
【0018】まず、P型シリコン基板1に素子分離のた
めのロコス酸化膜6を5000Å形成し、イオン注入に
より、ソース領域3及びドレイン領域4を形成し、その
後、ゲート電極2を形成した。次に、スタック型のキャ
パシタを形成するため、第1層間絶縁膜7を5000Å
の厚さに形成し、続いて、ドレイン領域4とキャパシタ
部とを電気的に接続するための直径0.5μmのコンタ
クトホールを形成する。
【0019】次に、CVD法により、ポリシリコンを全
面に堆積した後、ケミカルメカニカルポリッシング(C
MP)法で表面を平坦化し、コンタクトホール内に、ド
レイン領域4とキャパシタ部とを接続するポリシリコン
プラグ5を形成する。
【0020】このポリシリコンプラグ5上に、DCマグ
ネトロンスパッタ法で、密着層12となるTi膜を20
0〜300Å、バリアメタルとなるTiN膜13をDC
マグネトロン反応性スパッタ法で約2000Åを各々2
00℃で連続的に形成し、続いて、ラミッドサーマルア
ニーリング(RTA)装置により、600℃でTiN膜
13を結晶化させる。このバリアメタルを形成せずに、
直接ポリシリコンプラグ上に下部電極を形成した場合、
下部電極のPtとポリシリコンとが反応し、良好なコン
タクト特性が得られず、また、強誘電体膜がSBTの場
合、700℃の熱処理が必要となるが、この際、酸素が
透過してしまうという問題がある。
【0021】その上に、DCマグネトロンスパッタ法で
膜厚100〜1000Å(好ましくは200Å程度)の
第1のPtRh膜14を成膜温度250℃にて形成し、
その上にDCマグネトロン反応性スパッタ法で膜厚10
0〜800Å(好ましくは800Å程度)の第1のPt
RhOx膜15を成膜温度250℃にて形成した。第1
のPtRh膜14及び第1のPtRhOx膜15が下部
電極を構成する。
【0022】TiN膜13の膜厚を2000Å以下にす
ると、第1のPtRh膜14の白金とシリコンとが反応
してしまうが、TiN膜13の膜厚を増加させると全体
の膜厚を増加させることになるので、好ましくない。し
たがって、上述のようにTiN膜13の膜厚は2000
Å程度が望ましい。
【0023】また、第1のPtRh膜14の膜厚を10
0Å以下にすると、強誘電体膜を成膜する際の酸素ガス
雰囲気がPtRh膜14を透過してしまい、TiN膜1
3が酸化され、良好なコンタクト特性が得られなかっ
た。また、PtRh膜14が1000Å以上となると、
全体の膜厚を増加させることになるので好ましくない。
【0024】また、第1のPtRhOx膜15の膜厚を
100Å以下にすると強誘電体を成膜する際の酸素ガス
雰囲気が第1のPtRhOx膜15を透過してしまい、
TiN膜13が酸化され、良好なコンタクト特性が得ら
れなかった。また、PtRhOx膜15が800Å以上
となると、全体の膜厚を増加させることになるので好ま
しくない。
【0025】形成された第1のPtRh膜14の元素組
成比はPt:Rh=90:10であった。第1のPtR
hOx膜15の全元素に対する酸素元素の含有率が30
%を越えると、PtRhOx膜のモフォロジーが急激に
悪化し、その上に形成する強誘電膜の結晶性が悪くなっ
た。その結果キャパシタリーク電流特性も非常に悪くな
った。また、2%以下になると強誘電体を成膜する際の
酸素ガス雰囲気が透過してしまい良好なコンタクト特性
を得ることができない。
【0026】上述のようにして下部電極を形成した後、
強誘電体薄膜9である、SBT(SrBi2Ta29
膜を形成する。このSBT膜は有機金属分解成膜法(M
etal Organic Decompositio
n:MOD法)にて行った。このMOD法においては、
第一焼成を大気圧の酸素雰囲気中、600℃、30分間
行った。その後、第2の層間絶縁膜10として、CVD
法によりシリコン酸化膜を形成し、キャパシタの上部に
コンタクトホールをドライエッチング法により形成し、
その後、上部電極を形成した。上部電極は、DCマグネ
トロン反応性スパッタ法で、膜厚100〜800Å(好
ましくは800Å程度)の第2のPtRhOx膜16を
成膜温度250℃で形成し、更にその上にDCマグネト
ロンスパッタ法で膜厚100〜1000Å(好ましくは
200Å程度)のPtRh膜17を成膜温度250℃に
て形成した。その後、上部電極を所望の寸法に加工して
その後第二焼成として大気圧の酸素雰囲気中、750℃
で30分間の熱処理を行った。
【0027】最後に、MOSトランジスタのソース領域
にコンタクトホールを形成し、スパッタ法によりアルミ
ニウムを形成し、更にドライエッチング法により加工
し、ビットラインとした。
【0028】上述の工程により形成されたキャパシタの
強誘電体特性を測定した結果、Pr=13μC/c
2、Ec=40kV/cmのヒステリシスループが得
られ、その対称性が崩れていないことから、ポリシリコ
ンプラグとバリアメタル、下部電極との間に良好なオー
ミック特性が取れていることが示された。また、周波数
100kHz、デューティー比5%のストレスパルス電
圧5V印加による、分極反転に伴う疲労特性を測定した
結果、1011サイクル後で初期値と比べてその変化が
0.03であった。
【0029】上記実施の形態において、バリアメタルと
してTiNを用いたが、同様なバリア性を有するタンタ
ルとシリコンとの合金の窒化物(TaxSi1-xy)を
用いても同様な効果が得られた。尚、この際、Tax
1-xyの組成は、1>x>0.2、1≧y>0である
ことが望ましい。また、シリコン基板の直上にキャパシ
タを形成する場合において、キャパシタの下部電極とシ
リコン基板との間にバリアメタルを形成する場合でも同
様な効果が得られる。また、本実施の形態において、上
部電極が下部電極と同じ構造、即ち対称性を有すること
により、強誘電体の特性(ヒステリシス)の対称性を保
っているが、本発明は、上述の実施の形態に限定される
ものではなく、ヒステリシスの対称性が保たれれば、P
t等の従来用いられていた電極材料を用いてもよい。
【0030】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明を
用いることにより、750℃程度の高温酸化雰囲気での
熱処理においても、バリアメタル表面が酸化されること
なく、また、下部電極構成元素である白金とプラグのシ
リコンとの反応も抑制でき、良好なオーミックコンタク
ト特性を有する半導体記憶素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の半導体記憶素子の構造断
面図である。
【図2】第1の従来技術による半導体記憶素子の構造断
面図である。
【図3】第2の従来技術の説明に供する図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 ゲート電極 3 ソース領域 4 ドレイン領域 5 ポリシリコンプラグ 6 ロコス酸化膜 7 第1層間絶縁膜 8 バリアメタル 9 強誘電体薄膜 10 第2層間絶縁膜 11 ビットライン 12 Ti膜からなる密着層 13 窒化チタン(TiN)膜 14 第1の白金とロジウムとの合金膜 15 第1の白金とロジウムとの合金酸化膜 16 第2の白金とロジウムとの合金酸化膜 17 第2の白金とロジウムとの合金膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−139293(JP,A) 特開 平9−162372(JP,A) 特開 平11−74488(JP,A) 特開 平11−68056(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/105

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板に形成されたMOSトランジ
    スタのドレイン領域とプラグ及びバリアメタル或いは該
    バリアメタルを介して電気的に接続される、下部電極、
    誘電体膜及び上部電極からなるキャパシタ部を有する半
    導体記憶素子であって、 上記下部電極が少なくとも上記誘電体膜に接する側に白
    金とロジウムとの合金酸化膜を有する複数膜からなり、
    上記白金とロジウムとの合金酸化膜の全構成元素の内、
    酸素の組成含有率が2%より大きく、且つ、30%以下
    であることを特徴とする半導体記憶素子。
  2. 【請求項2】 上記下部電極が下層に白金とロジウムと
    の合金膜又は白金、且つ、上層に白金とロジウムとの合
    金酸化膜の2層膜からなることを特徴とする、請求項1
    記載の半導体記憶素子。
  3. 【請求項3】 上記白金とロジウムとの合金酸化膜の膜
    厚が100Åより大きい範囲であることを特徴とする、
    請求項1又は請求項2に記載の半導体記憶素子。
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