JP3385325B2 - 格子パターンの露光方法および露光装置 - Google Patents
格子パターンの露光方法および露光装置Info
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Description
光方法に関し、特に光学露光装置を用いてフォトレジス
トに格子パターンを露光する露光方法に関する。
て成膜、エッチング、リソグラフィーがある。この内、
リソグラフィーは、基板にフォトレジストと呼ばれる有
機膜を形成し、通常、ステッパーと呼ばれる露光装置に
より、遮光物質でパターンを形成した露光マスクを通し
て光やX線を照射し、照射した部分のみ、あるいは逆に
照射されなかった部分のみ有機膜を現像液で取り除き、
基板上に露光マスクと同じパターンあるいはその縮小パ
ターンを形成する技術である。この他、電子線を一筆書
きの要領で基板上の有機膜に照射し、その後現像してパ
ターンを形成する方法もある。ここでは光やX線の照射
と電子線の照射を含めて「露光」と呼ぶ。
て、基板上に円や四角などの微細なパターンを格子状に
規則的に並べた格子パターンを形成したい場合がある。
特に微細な格子パターンを要する光学素子として2次元
周期構造フォトニック結晶があるが、これはサブミクロ
ンの円や四角の誘電体柱を図10のような正方格子1や
図11のような六方格子2、あるいは図12のような蜂
の巣状格子3の構造のもので、その作製にはこれらの格
子状のフォトレジストパターンを必要とする。
は、できるだけ微細なフォトレジストパターンを寸法精
度良く形成することが重要な要素の一つとなっている。
方法として半導体装置の製造分野で最もよく用いられる
g線(波長486nm)やi線(波長356nm)を利
用する光学露光装置(ここでは「ステッパー」と同意)
を用いる場合は、単純に所望の格子パターンあるいはそ
の拡大パターンを有する露光マスクを通して露光し、直
接フォトレジストをパターニングする。これらの光学露
光装置を用いる場合、パターンニングできるフォトレジ
スト格子パターンの格子点最小寸法は、「抜き」(現像
後フォトレジストが除去されるとういう意)または「残
し」(現像後フォトレジストが残るという意)のどちら
であっても、用いられる光の波長によって制限される。
用いられる光の波長が短い程、微細な格子パターンを形
成でき、g線よりもi線を用いる方が微細な格子パター
ンの形成が可能である。i線ステッパーで更に微細な格
子パターンを形成したい場合は位相シフトマスクを用い
るなどの超解像技術を併用することができる。光学露光
方式で更に微細な格子パターンを形成したい場合は、露
光波長が更に短い波長249nmのKrFエキシマレー
ザー露光機が用いられることもある。
キシマレーザーを用いるこれらの光学露光法で露光マス
ク上の格子パターンを単純に転写する方法では、形成で
きる格子点の最小サイズに限界があり、先に述べたフォ
トニック結晶用の微細な格子パターンを形成するには不
十分である。抜きおよび残しのパターン共に、実際に形
成できる格子点の最小寸法はg線で0.7ミクロン程
度、i線で0.5ミクロン程度、KrFエキシマレーザ
ーで0.45ミクロン程度である。i線と位相シフトマ
スクを併用すると、KrFエキシマレーザーと同じ0.
45ミクロン程度の格子点パターンとなる。KrFエキ
シマレーザー用の位相シフトマスクは技術的困難が多く
現時点で実用化されていない。これら従来技術により解
像できる最小寸法に対して例えば、図11のような六方
格子を形成する円柱形格子点のフォトニック結晶の場
合、円柱の直径は0.25ミクロンから0.4ミクロン
程度と光学露光できる最小寸法よりも小さい。
ol.77 No.11pp1092−1108 19
94年11月」の特集記事「リソグラフィー」にまとめ
られているように、X線を用いたX線露光や電子線を用
いた電子線露光が用いることが開示されている。X線露
光や電子線露光では露光に用いるX線の波長(1nm程
度)や加速電子線のド・ブロイ波長が、光露光で用いら
れるg線やi線やKrFエキシマレーザーの波長に比べ
て十分小さいので、X線露光の場合で最小0.1ミクロ
ン径の円からなるフォトレジスト格子パターンまで、ま
た、電子線露光の場合は0.1ミクロン以下の径の円か
らなるフォトレジスト格子パターンをも形成でき、2次
元周期構造フォトニック結晶用微細格子フォトレジスト
パターン形成において一応の効果を奏している。
ターンの露光方法のうち、X線露光は、露光に用いるX
線マスクの作製が困難であるという問題を新たにもたら
している。X線マスクは厚さ2ミクロン程度のSiなど
でできた薄膜上に厚さ1ミクロン程度のAuなどの重金
属でパターンを形成したものである。その薄さのために
パターンの歪みを制御するのが困難であり、X線マスク
の作製を技術的に困難なものにしている。自ずとX線マ
スクの作製費用は光学露光マスクに比べて桁違いに高額
である。また、強力なX線源としてシンクロトロン放射
光源(SOR)が使われるが、それ自体、極めて大規模
で高価な光源であるため、X線露光システムは光学露光
装置(ステッパー)に比べて入手、設置が格段に困難で
ある。従って、X線露光技術を用いて微細な格子パター
ンを露光するだけで製造コストが大幅に上昇してしまう
という問題を発生する。
スク作製や設備の入手といった点に問題は生じないもの
の、大面積の露光ができないという問題を新たにもたら
している。電子線を用いて一回の電子線走査で露光でき
る面積はせいぜい数百ミクロン角程度である。それ以上
の面積を露光したい場合は、露光したい面積を数百ミク
ロン角以下の面積に小分けにし、一回の小面積露光が終
わる毎に基板を載せたステージを動かして次の領域の露
光をするといった手順を繰り返し、露光領域を繋ぎ合わ
せなければならない。繋ぎ合わされた境界では、ステー
ジの移動精度の誤差やパターン自体の歪みのために一般
にパターンが不連続になる。このことは、規則正しい格
子点の配置が重要な格子パターンの形成には致命的であ
る。従って、格子パターンの露光を行う場合には数百ミ
クロン角以下のパターンしか形成できない。光学露光な
らば格子パターンでも十数ミリ角以上の大面積が露光で
きることに比べると、僅か1/1000から1/100
程度の面積の格子パターンしか露光できないことにな
る。
ようにしてパターンを書いていくので、露光に要する時
間が全面一括で露光する光学露光に比べて格段に長いと
いう欠点がある。これは微細格子パターンを有する素子
の製造スループットを極端に低下させ、素子の製造に要
する期間(TAT:Turn Around Tim
e)を増大させると共に、製造コストをも増加させる原
因となる。
ォトレジストは光学露光用のフォトレジストに比べて一
般にドライエッチング耐性が低いという欠点を有する。
れる光学露光装置を用いて、従来の露光方法では達成で
きなかった微細な格子点寸法を有するフォトレジスト格
子パターンを形成する新たな方法を提供することにあ
る。
法を用いる場合に、格子パターンを整形する方法、およ
び格子パターンに格子欠陥を意識的に導入する方法を提
供することにある。
露光方法は、光学露光装置を用い2回の多重露光によっ
て格子パターンをフォトレジストに露光する格子パター
ンの露光方法であって、異なるライン・アンド・スペー
ス・パターンをポジ型フォトレジストの現像液への溶解
に必要な臨界露光量未満で露光し、2回の重複露光部分
での露光量を臨界露光量以上とし、周期的に分断された
形状を有する前記ライン・アンド・スペース・パターン
を60°または30°傾けて多重露光することで蜂の巣
状格子パターンをパターニングすることを特徴とする。
光学露光装置を用い2回の多重露光によって格子パター
ンをフォトレジストに露光する格子パターンの露光方法
であって、異なるライン・アンド・スペース・パターン
をネガ型フォトレジストの現像液への不溶解に必要な臨
界露光量未満で露光し、2回の重複露光部分での露光量
を臨界露光量以上とし、周期的に分断された形状を有す
る前記ライン・アンド・スペース・パターンを60°ま
たは30°傾けて多重露光して蜂の巣状格子パターンを
パターニングすることを特徴とする。
は、光学露光装置を用い2回の多重露光によって格子パ
ターンをフォトレジストに露光する格子パターンの露光
方法であって、異なるライン・アンド・スペース・パタ
ーンをポジ型フォトレジストの現像液への溶解に必要な
臨界露光量未満で露光し、2回の重複露光部分での露光
量を臨界露光量以上とし、部分的に分断された形状を有
するライン・アンド・スペース・パターンを多重露光し
て格子欠陥を含んだ格子パターンをパターニングするこ
とを特徴とする。
光学露光装置を用い2回の多重露光によって格子パター
ンをフォトレジストに露光する格子パターンの露光方法
であって、異なるライン・アンド・スペース・パターン
をネガ型フォトレジストの現像液への不溶解に必要な臨
界露光量未満で露光し、2回の重複露光部分での露光量
を臨界露光量以上とし、部分的に分断された形状を有す
るライン・アンド・スペース・パターンを多重露光して
格子欠陥を含んだ格子パターンをパターニングすること
を特徴とする。
トレジストに格子パターンを露光する露光方法におい
て、異なるライン・アンド・スペース・パターンの2回
の多重露光によって格子パターンをパターニングする際
に、周期的に分断された形状を有するライン・アンド・
スペース・パターンを60°または30°傾けて多重露
光して蜂の巣状格子パターンをパターニングすることを
特徴とする。
レジストに格子パターンを露光する露光方法において、
異なるライン・アンド・スペース・パターンの2回の多
重露光によって格子パターンをパターニングする際に、
部分的に分断された形状を有するライン・アンド・スペ
ース・パターンを多重露光して格子欠陥を含んだ格子パ
ターンをパターニングすることを特徴とする。
露光装置を用いてフォトレジストに格子パターンを露光
する露光装置において、異なるライン・アンド・スペー
ス・パターンの2回の多重露光によって格子パターンを
パターニングする際に、周期的に分断された形状を有す
るライン・アンド・スペース・パターンを60°または
30°傾けて多重露光して蜂の巣状格子パターンをパタ
ーニングすることを特徴とする。
光学露光装置を用いてフォトレジストに格子パターンを
露光する露光装置において、異なるライン・アンド・ス
ペース・パターンの2回の多重露光によって格子パター
ンをパターニングする際に、部分的に分断された形状を
有するライン・アンド・スペース・パターンを多重露光
して格子欠陥を含んだ格子パターンをパターニングする
ことを特徴とする。
て図面を参照して説明する。
一実施形態の手順を示し、図2は図1の格子パターンの
露光方法が適用された露光装置のステップ1における状
態を示し、図3は同じくステップ2における同露光装置
の状態を示す。
1および2に示すように、まず、等間隔の平行な線パタ
ーンから成るライン・アンド・スペース・パターン(以
下L/Sパターンと称する)15を有する露光マスク1
4を用いて、基板18上に塗布したフォトレジスト23
に第1の露光を行う(ステップS1)。ここで、図2の
フォトレジスト23にはL/Sパターン15が縮小投影
され、露光領域17のように転写される。次に、図1お
よび3に示すように、露光マスク14上のL/Sパター
ン15の線方向とゼロより大きい角度θを成すL/Sパ
ターン20を有する露光マスク21を用いて、フォトレ
ジスト23の露光領域17に重ねて第2の露光を行う
(ステップS2)。このように2重露光により、最終的
に露光領域22ができる。図4はフォトレジスト23上
の第1の露光による露光パターン7を示し、図5はフォ
トレジスト23上の露光パターン7と同じ位置における
θ=90°としたときの第2の露光による露光パターン
8を示し、図6の9は露光パターン7と露光パターン8
が重ねられた露光パターンを示している。
1、第2の露光における露光光19の露光量をE2とす
ると、図6において第1の露光と第2の露光両方で光が
照射された部分10と、第1の露光のみ光が照射された
部分11と、第2の露光のみ光が照射された部分12
と、第1の露光と第2の露光の両方で光が照射されなか
った部分13の全露光量はそれぞれ、部分10がE1+
E2、部分11がE1、部分12がE2、部分13が0
となる。さて、フォトレジストの現像液への溶解度はポ
ジ形フォトレジストの場合、露光量に対して図7に示す
ような非線型の溶解度特性を有する。今、フォトレジス
ト23の現像液への溶解に必要な臨界露光量を図7から
E01とすると、E1>E01かつE2>E01のと
き、第1の露光で光が照射された部分と第2の露光で光
が照射された部分の全ては感光に必要な臨界露光量E0
1を超える露光量を受けるので、図8(a)の斜線で示
した感光部4が現像液に溶解し、残りの非感光部5が残
った格子パターンが形成される。フォトレジスト23が
ネガ型の場合は、図9に示すように、臨界露光量E02
を超える露光量を照射された部分の現像液への溶解度が
急激に低下する。したがって、E1>E02かつE2>
E02であれば、図8(b)の斜線で示した非感光部2
4が現像液に溶解し、残りの感光部25が残った格子パ
ターンが形成される。
2>E01かつE01>E1かつE01>E2の関係に
ある場合には、第1の露光と第2の露光の両方で光が照
射された部分10のみ十分な露光量を得て感光すること
になる。したがって、現像によって図6の部分10のフ
ォトレジストが溶解して無くなり、それ以外の部分11
と部分12と部分13が残った格子パターンが形成され
る。フォトレジスト23がネガ型であれば、現像によっ
て部分10が残り、他の部分が抜けた格子パターンが形
成される。なお、E1とE2の値は同じでも異なってい
てもよい。
形成されるフォトレジストパターンは正方格子で、図1
0の正方格子1と格子点の配置が同じである。言うまで
もなく角度θを90°に限る必要は無い。例えばθ=6
0°とし、ポジ型レジストで露光量をE1+E2>E0
1かつE01>E1かつE01>E2の条件とすると、
図13のように、ひし形の格子点から成る六方格子(三
角格子と呼ばれることもある)ができる。第1の露光パ
ターン26と第2の露光パターン27が互いに60°を
なし、両方の露光で2重露光された領域が六方格子の格
子点28を成している。これは、図11の六方格子2と
格子点の配置が同じである。図12の蜂の巣状格子3格
子点のような配置に露光するには、例えば、図14のよ
うに、第1の露光パターン29と第2の露光パターン3
0を、ポジ型レジストの場合、E1+E2>E01かつ
E01>E1かつE01>E2の条件で露光すれば蜂の
巣状格子パターン31が得られる。
>E1かつE01>E2の代わりに、 E1>E01か
つE2>E01にしてもよいし、ポジ形フォトレジスト
の代わりにネガ形フォトレジストを用いてもよいことは
言うまでもない。後者の場合、現像液への溶解に必要な
臨界露光量はE02とする。
部分的に取り除いたパターンと見なすことができる。言
い換えれば、蜂の巣状格子3は六方格子2の一部分に格
子点の存在しない部分、すなわち格子欠陥が導入された
ものである。したがって、図14に示された蜂の巣状格
子パターンの多重露光方法は格子パターンに格子欠陥を
導入する方法を与えている。すなわち、格子欠陥を形成
したい部分におけるL/Sパターンのライン(L)また
はスペース(S)を欠陥部で分断しておく。この方法を
用いれば、格子パターンの任意の部位に格子欠陥を導入
することができる。格子点一つが欠落している格子欠陥
は点欠陥といわれるが、点欠陥が連続して並んだ線欠陥
や、ある領域内の格子点が無いような格子欠陥も同様に
形成できる。図17は正方格子中にL形格子欠陥37を
導入するときに用いられる、重ねられた2つのL/Sパ
ターンの例36を示している。なお、「ラインの分断」と
は、分断部分をスペースで埋めることを意味し、「スペ
ースの分断」とは、分断部分をラインで埋めることであ
る。
重露光で格子パターンを形成することにより、露光マス
クのパターンを格子パターンからL/Sパターンに分解
することができるが、これによって以下のような利点が
生じる。すなわち、格子パターンを1回で直接フォトレ
ジストに転写する場合に比べて、より微細な格子パター
ンを形成することができる。同じ強度のi線を用いて、
図15(a)のように、一辺0.35ミクロンの四角が
繰り返し周期0.7ミクロンで並んでいる周期四角パタ
ーン32を露光する場合の線A−A’に沿った光強度分
布と、図15(a)のように、幅0.35ミクロンの開
口線が繰り返し周期0.7ミクロンで並んでいるL/S
パターン33の線B−B’に沿った光強度分布を同時に
図16に示す。図16から、周期四角パターン32の場
合の光強度35のピーク値が、L/Sパターン33の場
合の光強度34のピーク値に比べて1/3程度に小さい
のに、すそ引きは逆に大きいことが分かる。その結果、
周期四角パターン32の場合は四角の開口部分と非開口
部分との光強度のコントラストが殆ど無くなり、フォト
レジストにはパターンが転写されない。それに対して、
L/Sパターンの場合は開口部と非開口部の光強度のコ
ントラストが大きく、フォトレジストにパターンが転写
される。この両者の違いは、転写しようとするパターン
の形状から生じる。パターンサイズが波長程度に小さく
なると、光の回折により、非開口部にも光がもれるため
に、開口部と非開口部の光強度のコントラストが小さく
なり始める。図15(b)のL/Sパターン33の場合
は、最小寸法が光の波長程度になっているのがx方向の
みでy方向は余裕があるが、図15(a)の周期四角パ
ターン32の場合は、x方向とy方向の両方で波長程度
に小さい寸法であるため、コントラストの低下はx方向
とy方向の2重に作用する。すなわち、L/Sパターン
33の場合のコントラスト低下を1/k(k>1)とす
ると、周期四角パターン32の場合のコントラスト低下
は1/(k×k)となる。そのため、微細な格子パター
ンを直接フォトレジストに転写しようとすると、解像で
きる最小寸法は波長の大きさよりも大きくなってしま
う。それに対して、格子パターンをL/Sパターンの多
重露光で形成すれば、波長限界、すなわちi線では0.
35ミクロン程度の格子パターンを転写することがで
き、2次元周期構造フォトニック結晶作製に必要な格子
パターンを転写することが可能となる。上述のパターン
サイズとi線の組み合わせの場合、 kの値は2程度
で、1/k=0.5、また、1/(k×k)=0.25
である。 i線ステッパーが利用できるということは、
電子線露光では困難な高速の大面積格子パターンの作製
が行えることを意味し、生産性が飛躍的に高まる。ま
た、電子線露光用フォトレジストよりもドライエッチン
グ耐性の優れる光学露光用フォトレジストマスクを利用
できることになる。
る位相シフトマスクをこの方法に併用すると、波長限界
を破って、さらに微細な格子パターンが形成できる。i
線を用いる場合、格子点の大きさが0.25ミクロン
角、繰り返し周期0.5ミクロン程度まで可能となり、
波長1ミクロンの光に対応したより微細な格子パターン
のフォトニック結晶が作製可能になる。また、繰り返し
周期が0.7〜0.8ミクロンの1.55ミクロン波長
用のフォトニック結晶用のパターニングを、本発明と位
相シフトマスクの併用により作製すれば、パターニング
精度に余裕を持たせることができる。なお、位相シフト
マスクは波長限界以上の解像度を得るための超解像技術
の一つである。本発明は、輪帯照明法などの他の超解像
技術とも併用することができる。
って格子パターンを形成する方法について述べたが、3
重以上の露光を行ってもよい。3重以上の露光を行う
と、格子点の形状を円形に近づけることができる。図1
8はL/Sパターンの3重露光によって六方格子パター
ンを転写する例を示す。 L/Sパターン38とL/S
パターン39とL/Sパターン40を連続して露光し、
ポジ形フォトレジストを用いて3重露光された部分41
だけ現像液に溶解する露光強度に設定すれば、格子点の
形を六角形にすることができる。フォトレジストがポジ
形であるか、ネガ形であるかの選択、および、これまで
説明したものも含めて色々な露光強度の設定条件の組み
合わせが可能で、それに応じて格子点の抜きや残しの選
択、格子点形状の選択、例えば正方形やひし形や六角形
などの選択が可能であることは言うまでもない。
2回の露光の位置合わせが多少ずれても完全な格子パタ
ーンが形成できることが挙げられる。他方、3重以上の
多重露光による格子点形成の利点は、フォトレジスト上
で多重露光された部分と、そうでない部分の積算光強度
比大きくとることが可能なことである。すなわち、格子
点部分の光強度とその周囲の光強度のコントラストを多
重露光の回数分だけ倍化することができ、より微細な格
子点パターンを解像できるという利点がある。
度が良いが、多重露光の合間に現像処理やベーク処理を
挿入してもよい。
明の技術思想の範囲内において、適宜変更され得ること
は言うまでもない。
て異なる格子パターンを多重露光することにより、多重
露光部の現像液への高い溶解特性または非露光部の現像
液への非溶解性を利用して格子パターンをフォトレジス
トにパターニングすることができるので、電子線露光法
に比べて露光が高速に行えると同時に、微細な格子点を
複数のL/Sパターンへ分解することにより、光学露光
法の解像限界に達する微細パターン解像特性が得られ
る、すなはち、従来不可能であった波長程度のパターン
サイズ、例えば、i線を用いる場合は1辺0.35ミク
ロン、または直径0.35ミクロンの格子点を形成でき
るという効果が得られる。
フローチャートである。
光装置のステップ1における状態を示す模式斜視図であ
る。
す模式斜視図である。
の露光パターンを示す図である。
ーン7と同じ位置におけるθ=90°としたときの露光
による露光パターンを示す図である。
が重ねられた露光パターンを示す図である。
示すグラフである。
量の一状態における現像後のフォトレジスト23を示す
図、(b)は(a)と異なる状態における現像後のフォトレジ
スト23を示す図である。
示すグラフである。
る。
る。
はL/Sパターンの一例の模式図である。
である。
用いられる、重ねられた2つのL/Sパターンの例を示
す図である。
パターンを転写する例を説明する図である。
Claims (8)
- 【請求項1】光学露光装置を用い2回の多重露光によっ
て格子パターンをフォトレジストに露光する格子パター
ンの露光方法であって、 異なるライン・アンド・スペース・パターンをポジ型フ
ォトレジストの現像液への溶解に必要な臨界露光量未満
で露光し、2回の重複露光部分での露光量を臨界露光量
以上とし、 周期的に分断された形状を有する前記ライン・アンド・
スペース・パターンを60°または30°傾けて多重露
光することで蜂の巣状格子パターンをパターニングする
ことを特徴とする格子パターンの露光方法。 - 【請求項2】光学露光装置を用い2回の多重露光によっ
て格子パターンをフォトレジストに露光する格子パター
ンの露光方法であって、 異なるライン・アンド・スペース・パターンをネガ型フ
ォトレジストの現像液への不溶解に必要な臨界露光量未
満で露光し、2回の重複露光部分での露光量を臨界露光
量以上とし、 周期的に分断された形状を有する前記ライン・アンド・
スペース・パターンを60°または30°傾けて多重露
光して蜂の巣状格子パターンをパターニングすることを
特徴とする格子パターンの露光方法。 - 【請求項3】光学露光装置を用い2回の多重露光によっ
て格子パターンをフォトレジストに露光する格子パター
ンの露光方法であって、 異なるライン・アンド・スペース・パターンをポジ型フ
ォトレジストの現像液への溶解に必要な臨界露光量未満
で露光し、2回の重複露光部分での露光量を臨界露光量
以上とし、 部分的に分断された形状を有するライン・アンド・スペ
ース・パターンを多重露光して格子欠陥を含んだ格子パ
ターンをパターニングすることを特徴とする格子パター
ンの露光方法。 - 【請求項4】光学露光装置を用い2回の多重露光によっ
て格子パターンをフォトレジストに露光する格子パター
ンの露光方法であって、 異なるライン・アンド・スペース・パターンをネガ型フ
ォトレジストの現像液への不溶解に必要な臨界露光量未
満で露光し、2回の重複露光部分での露光量を臨界露光
量以上とし、 部分的に分断された形状を有するライン・アンド・スペ
ース・パターンを多重露光して格子欠陥を含んだ格子パ
ターンをパターニングすることを特徴とする格子パター
ンの露光方法。 - 【請求項5】光学露光装置を用いてフォトレジストに格
子パターンを露光する露光方法において、 異なるライン・アンド・スペース・パターンの2回の多
重露光によって格子パターンをパターニングする際に、
周期的に分断された形状を有するライン・アンド・スペ
ース・パターンを60°または30°傾けて多重露光し
て蜂の巣状格子パターンをパターニングすることを特徴
とする格子パターンの露光方法。 - 【請求項6】光学露光装置を用いてフォトレジストに格
子パターンを露光する露光方法において、異なるライン
・アンド・スペース・パターンの2回の多重露光によっ
て格子パターンをパターニングする際に、部分的に分断
された形状を有するライン・アンド・スペース・パター
ンを多重露光して格子欠陥を含んだ格子パターンをパタ
ーニングすることを特徴とする格子パターンの露光方
法。 - 【請求項7】光学露光装置を用いてフォトレジストに格
子パターンを露光する露光装置において、 異なるライン・アンド・スペース・パターンの2回の多
重露光によって格子パターンをパターニングする際に、
周期的に分断された形状を有するライン・アンド・スペ
ース・パターンを60°または30°傾けて多重露光し
て蜂の巣状格子パターンをパターニングすることを特徴
とする格子パターンの露光装置。 - 【請求項8】光学露光装置を用いてフォトレジストに格
子パターンを露光する露光装置において、 異なるライン・アンド・スペース・パターンの2回の多
重露光によって格子パターンをパターニングする際に、
部分的に分断された形状を有するライン・アンド・スペ
ース・パターンを多重露光して格子欠陥を含んだ格子パ
ターンをパターニングすることを特徴とする格子パター
ンの露光装置。
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