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JP3252402B2 - 白血球除去用フィルター装置 - Google Patents

白血球除去用フィルター装置

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JP3252402B2
JP3252402B2 JP18884491A JP18884491A JP3252402B2 JP 3252402 B2 JP3252402 B2 JP 3252402B2 JP 18884491 A JP18884491 A JP 18884491A JP 18884491 A JP18884491 A JP 18884491A JP 3252402 B2 JP3252402 B2 JP 3252402B2
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JP
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filter
blood
filter assembly
housing
liquid
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JP18884491A
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トーマス・シー・グセール
ヴラド・アイ・マトコーヴィッチ
トーマス・ボーマン
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Pall Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液のような白血
球含有液体から白血球および他の有害物を除去するため
のフィルター装置に関する。例えば、本発明は、体外循
環回路における血液からの白血球の除去に関係する。
【0002】
【従来の技術】開心術を受けている患者の心臓のポンプ
機能および肺のガス交換機能は、外部(体外) 循環回路
の各種の装置によって一時的に代替されている。このよ
うな体外システムの各装置は過去30年で技術的に進歩
し、患者に多大の利益をもたらしてきた。例えば、体外
循環回路および付随する血液接触面が完全に使い捨ての
製品となったことにより、この装置を前に使用した患者
からの微量の血液汚染による患者の有害な反応が回避さ
れている。
【0003】体外循環を必要とする通常の手術では、患
者の心臓血管系からの血液は典型的には患者から抜き取
られて、管を通して体外肺として機能するオキシジェネ
ータに送られる。このオキシジェネータ内で、血液は適
切な割合の酸素および二酸化炭素にさらされる。そして
動脈ポンプによりオキシジェネータから灌流液が引き出
され、血液フィルターに送られる。血液フィルターで
は、ガス状微小塞栓物、脂肪塞栓物、凝集物および微小
凝集物、および他の残骸物質が除去される。通常は、こ
のフィルターから血液が直接患者の血管系に戻される。
典型的には1ないし3個の付加ポンプと小さな貯槽を備
えた補助回路を用いて、手術部位からの血液をも無駄に
せずに保護することもできる。この血液は心臓切開貯槽
に送られ、そこで濾過して、外科医が血液を直接に、あ
るいはオキシジェネータを通して間接的に、患者の心臓
血管系に戻すまで貯蔵することができる。このような手
段によって、体外血液交換の必要性は最小限に抑えられ
ていることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような技術改善の
ねらいは、オキシジェネータ、動脈ポンプ、およびフィ
ルターを備えた主循環回路と、補助血液保護回路のいず
れにおいても、赤血球の損傷を最小限に抑えることであ
る。このような装置は、血液の輸送とガス交換に必要で
あるが、それでも患者の体にとっては異物であり、血液
中の白血球に有害な作用を及ぼすことがある。このよう
な異物装置の内表面に白血球が接触すると、免疫反応が
引き出され、および/または宿主への有毒媒介物の生成
や遊離を生ずることがある。この有毒媒介物は一般に酸
素フリーラジカルと呼ばれる。
【0005】白血球は、病原性微生物およびウイルスへ
の感染などで抗原に対して、また恐らくは癌細胞に変化
する大部分の細胞に対して、基本的な防御手段となる免
疫系における血液細胞の1種である。白血球の活性化、
即ち、白血球による監視および攻撃機能は、一連の複雑
な生化学的相互作用により進行し、典型的には抗原を飲
み込み、消化することによって終結する。白血球がこの
ように活性化されているのに適当な抗原性の標的が存在
しない場合は、内臓、特に虚血性臓器、即ち、ある種の
手術中の心臓や肺のように血液が流れていない組織、に
損傷を加えることがある。この作用は「再灌流傷害」と
呼ばれて良く知られており、通常は白血球が体外循環回
路の広い内面のような異物に接触する結果として白血球
が活性化することによるものである。
【0006】再灌流傷害に伴う白血球の活性化は、細胞
の機能と構造の破壊をもたらす恐れのあるタンパク質分
解酵素と、死に至らしめることもある酸素代謝物 (「フ
リーラジカル」) の両方を遊離する。体外循環回路によ
り誘発された白血球の活性化は、微小循環系のうっ血、
白血球壊死巣分離、血管痙攣、臓器破壊、間質性水腫、
微小血管閉塞 (筋原繊維壊死、ミトコンドリアの崩壊、
および核クロマチンの凝集を含む) 、肺の内皮損傷、お
よび走化因子の遊離に関係している。
【0007】非溶血性発熱反応、同種免疫反応、ウイル
ス伝播 (例、サイトロメガロウイルス、I型ヒトT細胞
向性ウイルス) 、免疫抑制および免疫変調、移植片対宿
主反応、および血小板に対する不応性を含む、輸血によ
って併発される傷害が増大しているが、白血球はまたこ
のような傷害を引き起こす単一の原因または主な因子と
して関与している。さらに、白血球の中で最も一般的な
顆粒好中球が、再灌流傷害、呼吸困難症候群、慢性関節
リウマチ、皮膚疾患、および潰瘍性大腸炎を含む多様な
傷害における組織破壊の媒介物として関係する頻度が増
えてきた。このような病理論では、好中球が、正常細胞
の機能を破壊し、結合組織を溶解させ、臓器の傷害を引
き起こす可能性のある多数の物質を遊離することができ
るという考えが共通して主流となっている。
【0008】また、臓器保存中、特に心肺バイパス手術
(CPB)の際に一般的に必要となる長時間の心肺ブロ
ックの保存中の、虚血性および再灌流傷害にも、循環す
る白血球が関与ないし媒介することが示されている。白
血球は、酸素ラジカル活性、肺水腫、および血管収縮の
増大にも関係している。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、血液の
ような液体から白血球および他の有害物を除去するフィ
ルター集成装置が提供され、この装置はハウジングおよ
び繊維質デプスフィルター(depth filter)から構成され
る。ハウジングは入口と出口を備え、この入口と出口の
間に液体が流れる流路 (液体流路) ができる。繊維質デ
プスフィルターはこの液体流路を横断するようにハウジ
ング内に配置され、これは約25 ml/min以上の流量で液
体の白血球含量を低減させる繊維質構造物を含んでい
る。
【0010】本発明を具体化したフィルター集成装置が
備えているフィルター部材は、下記の特徴の1または2
以上を持つものでよい:中空の概ね円筒形の形状; 上流
側の細孔寸法が下流側より大きい; 全繊維表面積が約2
m2より大きい;および臨界湿潤表面張力 (CWST) が
53ダイン/cm以上である。フィルター集成装置は、全保
留液量を70〜400 cm3 とすることができ、さらに液体か
らガスを除去するための多孔質脱ガス部材、ハウジング
から液体を逃がさずにガスを逃がすことができる疎液性
の膜、及びハウジングからガスを追い出すための通気孔
(ガス抜き孔)を装備していてもよい本発明はまた、血
液のような液体から白血球および他の有害物を除去する
方法も提供する。この方法は、一般に、液体を繊維質デ
プスフィルターに通すことによって液体の白血球成分を
低減させることを含む。本発明を具体化した方法は、下
記の特徴の1または2以上を持つ繊維質デプスフィルタ
ーに液体を通すことを含んでいてもよい:中空の概ね円
筒形の形状; 上流側の細孔寸法が下流側より大きい; 全
繊維表面積が約2m2より大きい;およびCWSTが53ダ
イン/cm以上である。この方法はさらに下記を含んでい
てもよい:液体の全保留液量が70〜400cm3 である;血
液を体外循環回路に設けたハウジングに繰り返し循環さ
せる;液体からガスを分離する;またはハウジングから
ガスを追い出す。
【0011】本発明によるフィルター集成装置および方
法では以下のような利点がある。まず、白血球が非常に
効率良く除去される。白血球は、繊維質デプスフィルタ
ーの間隙内で捕捉されるだけでなく、デプスフィルター
の繊維表面にも付着する。繊維の全表面積が約2m2以上
あると、繊維質デプスフィルターは白血球が付着可能な
十分な表面積を与える。CWSTが53ダイン/cm以上で
あると、繊維質デプスフィルターのCWSTは液体の表
面張力より大きくなるので、液体は速やかに繊維質デプ
スフィルターを濡らし、フィルター部材の間隙全体に液
体が活発に浸透して、繊維の十分な表面積と完全に接触
する。
【0012】さらに、本発明によるフィルター集成装置
および方法は、繊維質デプスフィルターに多量の液体を
流しながら、かなり長い時間にわたってフィルターの閉
塞や目詰まりを起こさずに白血球を除去することができ
る。従来のフィルターで白血球除去が可能な流量は、例
えば5〜10 ml/min と低いが、本発明の具体例では、は
るかに高い流量、例えば数百倍以上の流量で白血球を除
去することができる。前記のように、繊維質デプスフィ
ルターのCWSTを53ダイン/cm以上、従って通過させ
る液体 (例、血液) の表面張力よりも大きくすることが
できるため、液体がデプスフィルターを流れる時の表面
張力の作用による抵抗は最小限になる。さらに、繊維質
デプスフィルターを中空の円筒形形状とし、かつ上流側
の細孔の大きさを下流側より大きくすることができるの
で、フィルターは目詰まりや閉塞に耐えるようになる。
中空の円筒形形状であると、外からデプスフィルターに
流れ込む液体に対して大きな表面積がとれ、従って汚染
物質がフィルター全体により薄く広がる。上流の細孔が
より大きいと、小さい汚染物質はデプスフィルターのよ
り深くまで入り込むため、これがフィルター表面に堆積
して液体の流れを遮断することがない。従って、本発明
の具体例は、液体の流量が低くても有効ではあるが、非
常に高い流量で長時間にわたって白血球を除去すること
ができる。例えば、血液のような液体から、6リットル
/分までの流量で3ないし4時間、場合によってもは10
時間も、目詰まりや塞栓を起こさずに白血球を除去する
ことができる。
【0013】本発明によるフィルター集成装置および方
法は、大きな流量を維持することができる一方で、液体
の流れが停止した場合の装置内の保留液量は非常に少な
い。多くの場合、濾過される液体は患者から直接得られ
た全血である。例えば、手術中または自己輸血中に、患
者から血液を取り出し、本発明のフィルター集成装置を
具備する体外循環回路を循環させてから、患者に戻すこ
とができる。手術が終わって体外循環回路を通る流れが
停止すると、体外循環回路、特にフィルター集成装置に
残っている血液は患者に戻すことができない。本発明に
よるフィルター集成装置では、手術中の流量を6リット
ル/分と高くすることができるにもかかわらず、残留す
る血液量が非常に少なく、流れを停止した後にフィルタ
ー集成装置内に残る血液量はわずか約70ないし約400 cm
3 にすぎない。
【0014】本発明によるフィルター集成装置および方
法の用途は広範囲である。例えば、このフィルター集成
装置を用いて、フィルターを通る血液から白血球および
他の有害物を除去し、同時に赤血球や血小板のような他
の血液成分は損傷のない状態で患者に戻すことができ
る。
【0015】本発明を具体化したフィルター集成装置ま
たは方法は、上記のような体外循環回路で用いることが
でき、および/または自己輸血、ロイコフェレシス(leu
copheresis) 、アフェレーシス、透析を含む (これらに
限定されないが) 治療用途に用いることができる。即
ち、本発明の装置および方法は、血液あるいは白血球を
含む液体を外部の循環回路に接触させ、その後で患者の
体あるいは特定臓器に戻すいかなる場合にも利用でき
る。
【0016】本発明によるフィルター集成装置あるいは
方法はまた、心停止法すなわち冠動脈灌流に対して、灌
流しながら組織および臓器内の代謝活性を安全なレベル
に維持するためにも使用することができる。さらに、心
筋梗塞の患者に対して、心臓の損傷領域の再灌流中に起
こる損傷を減らすために用いることもできる。
【0017】さらにまた、本発明に係るフィルター集成
装置は、細胞減少療法、あるいは白血球除去が有益な治
療もしくは臨床療法に使用することもできる。例えば、
ある種の血液疾患では、循環系の白血球数が非常の多い
ために血液粘度に顕著な上昇が見られる。白血球停滞(l
eukostasis) と呼ばれるこの現象は、組織及び臓器の損
傷をもたらすことがある。本発明に係る装置を通して血
液を体外循環させることにより、白血球数を減らし、血
液粘度を低下させることができる。
【0018】また、上述したように、白血球の除去は、
広範囲の傷害、疾患、または症状に起因する有害な作用
の低減または除去に効果がある。本発明に係る装置に患
者の血液を通す処理は、白血球の除去が有益である臨床
または治療法に利用することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明は、白血球を含む液体から
白血球および他の有害物を除去する、白血球除去用フィ
ルター集成装置を提供する。このフィルター集成装置
は、(a) 入口および出口を備え、この入口と出口の間の
液体流路を形成しているハウジングと、(b) 液体流路を
横断してハウジング内に配置された、25 ml/分以上の流
量で該液体の白血球成分を低減させる繊維質手段を備え
た、繊維質デプスフィルター、とから構成される。
【0020】本発明はまた、白血球を含む液体から白血
球および他の有害物を除去する白血球除去用フィルター
集成装置であって、(a) 入口、出口、および通気孔を備
え、この入口と出口の間に液体流路を形成しているハウ
ジングと、(b) 通気孔に連通した、液体からガスを除去
するための脱ガス機構と、(c) 液体流路を横断してハウ
ジング内に配置されたデプスフィルターと、から構成さ
れたフィルター集成装置を提供する。
【0021】本発明がさらに提供する、白血球を含む液
体から白血球および他の有害物を除去する白血球除去用
フィルター集成装置は、(a) 第1および第2のチャンバ
ーと、第1チャンバーへの接線方向の流入が可能な入口
と、第2チャンバーからの流出が可能な出口と、通気孔
とを備えた、概ね円筒形のハウジング、(b) 第1チャン
バーと第2チャンバーとの間に配置された、液体からガ
スを除去するための多孔質の脱ガス部材、(c) 通気孔を
覆い、脱ガス部材と連通している、通気孔から液体を流
さずにガスを流すことができる疎液性の膜、および(d)
第2チャンバー内に配置され、内部が前記出口と連通し
ている、中空円筒形のフィルター部材であって、CWS
Tが52ダイン/cm以上の微細繊維が集まった塊からな
り、この微細繊維塊の少なくとも実質的半径方向部分に
わたって細孔寸法が傾斜している中空フィルター部材、
から構成される。
【0022】本発明はさらに、白血球を含む液体から白
血球および他の有害物を除去する方法であって、液体を
少なくとも25 ml/分の流量で繊維質デプスフィルターを
通すことを含む方法を提供する。
【0023】本発明はまた、白血球を含む液体から白血
球および他の有害物を除去する方法であって、(a) 液体
をハウジングに送り込み、(b) 液体からガスを分離し、
(c)ハウジングからガスを追い出し、そして(d) 液体を
ハウジング内に配置した繊維質デプスフィルターに通す
ことにより液体の白血球含有量を低減する、ことを含む
方法を提供する。
【0024】本発明はさらに体外循環回路中の血液を処
理する方法も提供する。この方法は、(a) 血液をハウジ
ングに繰り返し循環させ、(b) 血液からガスを分離し、
(c)ハウジングからガスを追い出し、そして(d) 血液を
ハウジング内に配置した繊維質デプスフィルターに通す
ことによって血液の白血球成分を減少させる、ことを含
む。
【0025】本発明はまた、体外循環回路中の血液の別
の処理方法も提供する。この方法は、(a) 血液をハウジ
ングに送り込み、(b) 血液からガスを分離し、(c) ハウ
ジングからガスを追い出し、そして(d) 血液をハウジン
グ内に配置した繊維質デプスフィルターに通すことによ
り、血液の白血球成分を減少させる、ことを含む。
【0026】本発明はまた白血球を含む液体から白血球
および他の有害物を除去する方法も提供する。この方法
は、(a) 液体を6リットル/分までの流量で繊維質デプ
スフィルターに送り込み、(b) 液体から臨床上または治
療上有意な量の白血球を除去することを含む。
【0027】本発明はまた、体外循環回路中の血液の別
の処理方法を提供し、この方法は、(a) 血液を6リット
ル/分までの流量で、繊維質デプスフィルターに繰り返
し循環させ、(b) 血液から臨床上または治療上有意な量
の白血球を除去する、ことを含む。
【0028】本発明に係るフィルター集成装置は、入口
および出口を備えたハウジングと、白血球を含む液体の
白血球含量を低減させ、この液体から他の有害物を除去
するための、該ハウジング内に配置されたフィルター部
材とから構成される。「白血球を含む液体」 (または白
血球含有液体) とは、全血、生理食塩水で希釈したよう
な処理した血液、および血漿や濃厚赤血球のような1も
しくは2以上の血液成分、を包含する血液、ならびに白
血球もしくは白血球前駆細胞を含む液体、を意味する用
語である。ここで言う有害物には、活性化もしくは非活
性化白血球、脂肪塞栓物、微小凝集物、ならびに他の残
骸が含まれる。本発明の好適態様は、ハウジングと協働
して配置された、液体からガス塞栓物を除去するための
脱ガス気孔をさらに備えていてもよい。
【0029】フィルター集成装置は本発明に従って多様
な形状のものにすることができる。例えば、フィルター
集成装置は中実のフィルター部材を備えていてもよい。
この中実のフィルター部材は、ディスク型あるいは円筒
形状でよく、フィルター部材を長手方向または軸方向に
通過して流れる液体を濾過するようにハウジング内に配
置することができる。この場合、フィルター集成装置の
入口と出口はフィルター部材の互いに反対側の端部に通
じており、フィルター部材の側面は、フィルター部材の
周囲を液体が迂回して流れるのを防ぐためにハウジング
に密着させることになろう。
【0030】別の形状では、フィルター集成装置が中空
のフィルター部材を備えていてもよい。この中空のフィ
ルター部材は円筒形状でよく、フィルター部材を半径方
向または放射方向に流れる液体を濾過するようにハウジ
ング内に配置することができる。例えば、フィルター部
材を内側から外側に通過して流れる液体を濾過するよう
に、フィルター集成装置の入口と出口がそれぞれ中空フ
ィルター部材の内部と外部に通じるように配置しうる。
【0031】図示の態様では、フィルター部材を外側か
ら内側に通過して流れる液体を濾過するようにフィルタ
ー集成装置が配置されている。この配置は、小さなハウ
ジング内に大きな表面積を持ったフィルター部材を収容
できる点で好ましい。
【0032】ハウジングは、液体の入口および出口と、
この入口および出口の間に位置するフィルター部材のた
めの空間、を与えるのに適した形状を持つどのようなも
のも使用できる。フィルター集成装置の好適態様は、図
1および図2に示すように、入口11と出口12とを備えた
概ね円筒形のハウジング10を備えている。ハウジングは
多様な形状のフィルター部材を受入れるように設計でき
る。フィルター部材が十分な流れ面積を与える限り、例
えば、正方形または八角形のハウジング、ならびに形状
の似たフィルター部材を収容するように設計された他の
可能な形態のハウジングも、原則的には全て機能を果た
すであろう。このような形状のハウジングも本発明の技
術範囲内に含まれる。
【0033】液体を確実に収容し、フィルター部材を通
る液体流路を区画するのに適した形状を持つ任意のハウ
ジングを使用することができる。本発明のフィルター集
成装置の好適態様では、ハウジング10は、本体13と蓋14
という2つの部分を一般に含み、上チャンバー15と下チ
ャンバー16とを区画している。蓋14は浅い、概ね円筒形
の形状を持ち、概ね平らな上壁20と、下向きに曲がった
概ね円筒形の側壁21とを含んでいる。
【0034】好適態様では、図2に示すように、蓋14が
入口11を備える。入口11は多様な形状とすることができ
る。例えば、入口11を、入口経路22を区画するニップル
23から構成し、蓋14と一体成形とすることができる。図
示の態様では、入口11はチューブ (図示せず) の端部を
受け入れる形態になっている。好適態様では、入口経路
22は水平で、蓋14の側壁21を貫通して側壁21に接線方向
に開口している。
【0035】蓋14は、付属出入口27および環状バッフル
24を備えていてもよい。付属出入口27を利用して、濾過
されている液体の圧力測定またはサンプルを得ることが
できる。付属出入口27は、使用しない場合には栓をして
おけばよい。環状バッフル24は、側壁21と同心で、これ
より内側に離間させて設けることが好ましい。バッフル
24は、上壁20から下向きに突き出させて、蓋14と一体に
形成することができ、側壁21とほぼ同じ高さにして、上
チャンバー15内に環状チャネル部25を形成することがで
きる。バッフル24内の開口部26により、環状チャネル25
は蓋14に設けた通気孔に通じている。
【0036】この通気孔は、ハウジングからガスを逃が
すことができるようにするもので、多様な形態にするこ
とができる。例えば、手動式バルブを備えたニップルか
ら構成してもよい。しかし、好適態様では、蓋14の上壁
20の周りに離間させて設けた1または2以上の穴30から
通気孔を構成する。この穴30を多孔質疎液性の膜31で覆
い、ハウジングからガスは逃がすことができるが、液体
は逃がさないようにする。好適態様では、ハウジングか
らガスが比較的自由に流れることができるように、疎液
性の膜を蓋14の上壁20の下面に取り付けてもよい。この
疎液性の膜も多様な形態とすることができる。例えば、
絶対細孔等級が約0.2 μのポリテトラフルオロエチレン
膜と支持体のポリプロピレン基材とから構成したもので
よい。
【0037】蓋14と本体13は適当な方法により結合させ
うる。例えば、蓋の側壁21の下端のフランジ33に、本体
13の開いた上端を受け入れる形状の環状チャネル32を形
成してもよい。こうすると、蓋14と本体13を環状チャン
ネル32で、好ましくは接着または溶接 (スピン溶接や超
音波溶接を含む) により接合することができる。
【0038】本体13は、底面34と側壁35とを備え、その
深さはフィルター部材36の高さと実質的に同じである。
好適態様では、本体13の側壁35は、外径が蓋14の側壁21
より概ね小さいが、上端部が朝顔型に開いて傾斜した肩
部40を形成している。
【0039】好適態様では、本体13は出口12を備える。
出口12は多様な形状とすることができる。例えば、出口
12を出口経路42を区画するニップル41から構成してもよ
く、このニップルは本体13と一体成形したものでもよ
い。図示の態様では、ニップル41は、底面34の下面中心
のボス43から軸方向に下向きに突き出ていて、チューブ
(図示せず) の端部を受け入れる形状になっている。ボ
スの内部の環状溝44に環状延長部材45が収容され、この
部材45はニップル41の延長部46を取り巻いて、フィルタ
ー部材36を本体13の中心に配置する作用を果たす。
【0040】ハウジングは、白血球含有液体と適合す
る、硬さが十分で不透過性の任意の材料から作製するこ
とができる。例えば、ハウジングをステンレス鋼のよう
な金属、またはポリマーから作製できる。好適態様で
は、ポリスチレン、ポリカーボネート、あるいはポリプ
ロピレンのようなプラスチック材料からハウジングを作
製する。さらに、液体と接触する部分のハウジングの表
面全体を、親液性、即ち、液体で濡れやすくすることが
好ましい。例えば、本体13と蓋14の内面を、高度の親液
性を得るように、例えばヒドロキシル官能性モノマーの
表面グラフト共重合により処理してもよい。こうする
と、生成した親液性の内面は、フィルターの準備または
始動操作時の気泡の遊離を容易にする。医療器具の気泡
付着を低減させる方法は米国特許第4,861,617 号に記載
されている。
【0041】脱ガス部材は、液体内の小さな気泡を融合
させて液体から分離させる任意の材料から構成すること
ができる。好適態様では、脱ガス部材は、多孔質フォー
ムまたはスポンジ材料のような多孔質構造物である。脱
ガス部材はまた、気泡間の膜を壊すのを助ける消泡剤、
例えば、Medical Antiform A (ダウコーニング社より入
手可能) のようなシリコーンとシリカの混合物、で処理
してもよい。
【0042】脱ガス部材は、好ましくはハウジングの幾
何学的形状に似た、任意の適当な形状でよく、ハウジン
グ内の入口とフィルター部材との間に配置することが好
ましい。例えば、図示の態様では、脱ガス部材は上チャ
ンバー15と下チャンバー16との間に挟まれた環状スポン
ジ50から構成される。この環状スポンジ50は、環状の穴
あきリング51によりハウジング10内に配置することがで
き、穴あきリング51は、実際上バッフル24の軸方向延長
部となっていることが好ましい。傾斜した肩部40で、環
状スポンジ50と穴あきリング51とが、ハウジング本体13
の朝顔状に開いた部分に保持される。
【0043】図示のフィルター集成装置の態様は、脱ガ
ス部材50の他に、接線方向の入口11と通気孔30 (これら
はすべて、液体がフィルター部材36と接触する前に液体
からガスを除去するためのものである) とを備えたハウ
ジングを含んでいる。もちろん、液体がフィルター集成
装置に入る前に別の装置で液体からガスを除去してもよ
い。その場合、フィルター集成装置は、脱ガス部材、接
線方向の入口、または通気孔を備える必要はなく、ハウ
ジングはフィルター集成装置よりもわずかに大きくする
だけでよい。
【0044】本発明によれば、フィルター部材を、これ
を通る白血球含有液体の白血球の量を減少させるように
構成しうる。このフィルター部材は、白血球および他の
有害物を液体から効率良く除去するように、多様なやり
方で構成できる。例えば、フィルター部材は好ましくは
デプスフィルターから構成する。このデプスフィルター
は、好ましくは微小繊維の集団のような繊維が集まった
塊から構成しうる。繊維は液体と適合性のある任意の材
料から形成でき、未処理でも、フィルター部材をより一
層効果的にするために多様な方法で処理したものでもよ
い。繊維は、接着剤、融着または他の方法で互いに固定
したものでもよく、或いは単に機械的にからませたもの
でもよい。
【0045】繊維の直径および/または繊維間の空隙
(ボイド) は、フィルター部材の直径に沿って実質的に
一定の大きさでもよく、あるいは連続的もしくは段階的
に変化させてもよい。さらに、フィルター部材は、平ら
なシート、波形 (襞よせ) のシート、円板もしくは円筒
のような中実体、あるいは中空円筒のような中空体 (こ
れらの中実または中空体の周囲も波形としてもよい) 、
といった形状でよく、上下の端部キャップ、縁部シー
ル、ケージ、コア、または被覆のような追加構造物を備
えていてもよい。
【0046】図1に示すように、フィルター部材36の好
適態様は、中空の概ね円筒形状であり、被覆 (図示せ
ず) 、繊維塊53、多孔質部材54、穴あきコア55、上部の
盲端部キャップ56、および下部の開口端部キャップ57か
ら構成される。このフィルター部材36は、好ましくはハ
ウジング10の下チャンバー16の内部に配置し、その直径
は本体13の側壁35より小さくして、側壁35とフィルター
部材36との間に環状空間60が残るようにする。フィルタ
ー部材36の内部は中央に配置した出口12に通じている。
【0047】被覆は繊維塊53を包囲し、フィルター部材
36を組み込む際に繊維塊53が損傷するのを保護する作用
を果たす。被覆は、十分に柔軟な任意の多孔質材料で構
成でき、細孔の大きさは比較的大きいことが望ましい。
例えば、被覆はポリプロピレン繊維の紡糸結合した不織
布シートでよい。
【0048】多孔質部材54は、細孔の大きさが約40ミク
ロン以下のものが望ましく、繊維塊53の下流側の表面に
同心で接して、例えば、繊維塊53の内面に沿って、配置
される。多孔質部材54は、任意の適合性のある多孔質膜
または製織もしくは不織材料(メッシュや網を含む) か
ら形成することができる。多孔質部材54は、主に最終フ
ィルターとして、例えば繊維塊53から逃げるか、繊維塊
53の下流部分で生成する凝集物を除去する作用をする。
【0049】穴あきコア55は、多孔質部材54の内部に、
これに接して配置され、主に繊維塊53と多孔質部材54を
フィルター部材36にかかる差圧に対して支持する作用を
果たす。そのため、穴あきコア55は、ステンレス鋼など
の金属、あるいはポリオレイン、ポリエステル、もしく
はポリアクリレートのような硬質ポリマーを含む、任意
の適当な硬い材料から形成することができる。
【0050】上下の端部キャップ56, 57により、フィル
ター装置36を通る液体が外側から内側に半径方向に流れ
るようになる。端部キャップ56, 57はいずれも好ましく
はポリプロピレンのような不透過性ポリマーから形成さ
れ、繊維塊53、多孔質部材54、および穴あきコア55のそ
れぞれの端部に固定されている。あるいは、繊維塊、多
孔質部材、および穴あきコアの下端は、本体の底面の壁
に直接固定して、下端キャップは不要にしてもよい。
【0051】別の構成では、フィルター部材を内側から
外側に流れるように設計してもよい。その場合、多孔質
部材は繊維塊の外周に配置し、上端キャップを開口端部
キャップ、下端キャップを盲端部キャップとすることが
できる。コアを省略できるが、繊維塊と多孔質部材を圧
力低下に対して支持するために多孔質部材の周囲に同心
に配置したケージを付加してもよい。もちろん、ハウジ
ングも、入口がフィルター部材の内部に通じ、出口がフ
ィルター部材の外部に通じるように再構成することにな
ろう。
【0052】繊維塊53は、好ましくは合成ポリマー繊維
の不織布から形成できる。繊維は、接着、融着、または
他の方法で相互に固定してもよく、あるいは実質的に繊
維同士を結合させずに、機械的な絡まりで相互に動かな
いようにしたものでもよい。“繊維”という用語はフィ
ラメントを包含し、“実質的に繊維同士を結合させな
い”とは、繊維塊53を作り上げる繊維の特性を意味す
る。即ち、繊維塊53はランダムな繊維同士の結合を示し
ていてもよいが、このような結合はフィルター部材の構
造上の一体性に実質的に寄与することはないであろう。
好ましい繊維塊53はポールコーポレーションよりProfil
e なる登録商標で入手可能である。
【0053】繊維塊53に特によく適しているポリマー材
料としては、ポリオレフィン類、特にポリプロピレンお
よびポリメチルペンテン; ポリアミド類、特にナイロン
6、ナイロン610 、ナイロン10、ナイロン11、ナイロン
12; ならびにポリエステル類、特にポリブチレンテレフ
タレートおよびポリエチレンテレフタレート、といった
熱可塑性樹脂が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。別の適当ではあるが、上記よりは好ましくな
いポリマーは、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデ
ン、およびこれらの共重合体のような付加ポリマーであ
る。望ましい材料はポリブチレンテレフタレートであ
る。
【0054】繊維塊53は、溶融樹脂を高速気流で吹き飛
ばして繊維化し、不織布として集める、溶融ブロー法に
より製造することができる。米国特許第4,726,901 号に
開示されているように、上記材料の中で、一部の繊維は
他の繊維より微細繊維の溶融ブロー法により適してい
る。溶融ブロー法に特に適した材料としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ナイロン
6、ポリエステルのPET (ポリエチレンフタレート)
およびPBT( ポリブチレンテレフタレート) が挙げら
れる。試験していない他の材料にも適切なものがあるか
もしれない。上記の樹脂の中で、ポリエステルPBTは
放射線グラフト化に向いているので特に好ましい材料で
ある。
【0055】用途によっては、繊維塊53を内部支持体ま
たはコアを使用せずに心棒上に直接形成する方が望まし
い場合がある。しかし、大部分の用途にとって、 0.5〜
175psid、好ましくは 0.5〜135 psidの範囲内の差圧
に、崩壊または一体性の低下を起こさずに耐えることが
できる構造であることが望ましい。従って、大部分の用
途では、中空穴あき、もしくは開口した、比較的硬い中
心支持部材またはコア55を用い、多孔質部材54をこのコ
ア55に装着した後で、このコアに好ましくは溶融ブロー
法された繊維を堆積させることにより、繊維塊53を形成
することが望ましい。
【0056】繊維の直径は繊維塊53の全体で実質的に一
定でもよい。または、樹脂や繊維化用の空気流量を変化
させることにより、繊維塊53のある部分から別の部分に
向かって半径方向に測定して、繊維の直径を連続的ある
いは段階的に変化させてもよい。特定の理論に拘束され
る意図はないが、繊維表面での白血球の吸着と機械的な
捕捉の組合わせが、白血球含有液体から白血球を除去す
る機構であると考えられる。一定重量の繊維の表面積は
繊維の直径に反比例するため、繊維が微細であるほど除
去能力が大きくなり、ある所望の除去効率を得るのに必
要な繊維の重量で測定した場合に、使用する繊維の直径
が小さいほど、必要な繊維量が少なくなると予想され
る。1.5 ないし2μmまたはそれ以下といった小さい繊
維直径を用いて、繊維塊53を形成してもよい。
【0057】繊維塊53はまた、実質的に一定の空隙率を
有することが好ましく、空隙率は典型的には60〜95%、
さらに好ましくは64〜93%、そしてより一層好ましくは
75〜85%である。繊維塊53がポリブチレンテレフタレー
ト (PBT) 繊維から成る場合、最も好ましい空隙率は
約85%である。この空隙率は、回転する多孔質部材54と
コア55の上に繊維の円筒形の塊53の構造を形成する際
に、その上に加わる成形ロールバイアス力(forming rol
l bias force) を変化させることによって実質的に一定
に保持することができる。
【0058】繊維塊の除去等級は繊維直径と共に変動し
うる。即ち、細孔構造が傾斜変化しているフィルター部
材36を形成するために、繊維直径を変えて、繊維塊53の
ある部分から他の部分に向かって任意の所望のやり方で
除去等級を連続的にまたは段階的に変化させることがで
きる。例えば、繊維塊53は、いずれも5000に等しいβ値
で、上流部分の除去等級は120 μm程度と大きく、下流
部分の除去等級は0.5μm程度と小さくしてもよい。よ
り好ましくは、いずれもβ値=5000で、上流部分の除去
等級は70μm程度の大きさ、下流部分の除去等級は5μ
m程度の小ささとすることができる。このような繊維塊
は、上流部分の繊維を下流部分より粗大にすることで具
体化できる。
【0059】図示の態様では、中空繊維塊53の環の厚さ
は、好ましくは2.5 mmないし5cm、より好ましくは1.0
ないし2.0 cm、最も好ましくは1.5 ないし1.8 cmであ
る。繊維塊の外径は、好ましくは5ないし7.5 cm、より
好ましくは5.5 cmである。繊維塊53の長さは、好ましく
は5ないし7.5 cm、より好ましくは6.4 cmである。
【0060】微細繊維塊53の繊維は未処理のままでもよ
いが、好ましくは白血球および他の有害物の除去に対し
てより効果的になるように処理する。例えば、繊維を表
面変性して、繊維の臨界湿潤表面張力 (CWST) を高
めることができる。
【0061】米国特許第4,880,548 号に開示されている
ように、多孔質媒体のCWSTは、表面張力が2〜4ダ
イン/cmづつ変化する一連の液体を多孔質媒体の表面に
適用し、各液体が吸収されるか否かを経時的に観察する
ことにより求めることができる。ダイン/cmの単位の多
孔質媒体のCWSTは、所定の時間内に吸収された液体
の表面張力と、隣接する表面張力を有する液体であって
吸収されなかったものの表面張力との平均値 (中間値)
として定義される。吸収されたものの値と吸収されなか
ったものの値は、第一には多孔質媒体の素材の表面特性
に、第二には多孔質媒体の細孔径に依存する。
【0062】多孔質媒体のCWSTより低い表面張力を
有する液体は、接触すると多孔質媒体を自発的に濡ら
し、多孔質媒体に貫通孔があれば、この液体は容易に多
孔質媒体を通って流れる。多孔質媒体のCWSTより高
い表面張力を有する液体は、差圧が低ければ媒体中を全
く流れないことがあり、液体が多孔質媒体を強制的に通
過するように差圧を高くすると、流れても不均一に流れ
ることがある。血液等の白血球含有液体による繊維質媒
体の適切な始動を行うために、繊維質媒体は好ましくは
53ダイン/cm以上のCWSTを有する。53ダイン/cm未
満から115 ダイン/cmまたはこれ以上の範囲のCWST
が好ましい。例えば、90ダイン/cm以上のCWSTは、
血小板が多孔質媒体を通る際の、血小板の良好な通過と
保護を与えることが期待される。53ダイン/cmまたはそ
れ以上の範囲にCWSTを高める方法は米国特許第4,92
5,572 号に開示されている。90ダイン/cmまたはそれ以
上の範囲にCWSTを高める方法は、米国特許第4,880,
548 号に開示されている。
【0063】例えば、全血中では細胞成分は血漿中に懸
濁しており、血漿の表面張力は代表的には73ダイン/cm
である。従って、全血を微細繊維塊53と接触させると、
微細繊維塊53のCWSTが73ダイン/cm以上であれば、
自発的な濡れが起こる。
【0064】合成繊維の自然のCWSTより高いCWS
Tを持つように繊維を変性することにより提供される利
点は以下のとおりである: (a) 始動に用いる圧力が、例えば重力による0.2 kg/cm2
未満の低い圧力である場合、始動に要する時間はかなり
短縮される。但し、0.2 kg/cm2の圧力では、この短縮は
小さすぎて測定するのが困難である。
【0065】(b) 特定の範囲のCWSTに繊維表面が変
化するように処理した繊維媒体は、この範囲外のCWS
Tを有する繊維媒体よりも、効率および耐閉塞性の点で
良好な性能を示す。
【0066】(c) 濡れないことに伴う悪影響、例えば、
多孔質媒体を通る流れの不均一、が避けられる。
【0067】(d) 未変性合成繊維を用いて作製されたフ
ィルター装置は使用前に食塩水を流すことが推奨されて
いる。この操作は、必要となる複雑な配管内での残留に
よる血液の損失を生じ、費用、操作時間および操作の複
雑性を増し、そして無菌状態を損なう可能性を高めるの
で、好ましくない。
【0068】繊維の表面特性は、例えば、湿式もしくは
乾式酸化を含む化学反応、表面にポリマーを付着させる
ことによる被覆、ならびに熱、バンデグラフ加速器、紫
外線または他の種々の形態の放射線への暴露により活性
化されるグラフト反応、といった多くの方法により変性
することができる。好ましい方法は、例えばコバルト源
からのガンマ線照射を使用したグラフト反応である。
【0069】放射線グラフト化反応は、適当な条件で実
施すると、反応成分、表面、および必要な反応を活性化
させる方法の選択にかなり柔軟性があるという利点があ
る。ガンマ線グラフト化は、生成物が非常に安定してい
て、水性抽出物濃度が検知できないほど低いという点で
特に好ましい。さらに、所望の範囲内のCWSTを持つ
合成有機繊維媒体の調製が、ガンマ線グラフト化法を用
いるとより容易に達成できる。
【0070】代表的な放射線グラフト化法は、それぞれ
エチレンまたはアクリル部位と、親水基 (例、−COOHも
しくは−OH) または疎水基 (例、メチル基もしくは−CH
2CH2CH3 等の飽和鎖) から選ぶことができる第二の基と
を含んでいる、1種もしくは2種以上の多様なモノマー
を用いる。微細繊維塊53のグラフト化はまた、ヒドロキ
シエチルメタクリレート(HEMA)のように、アクリル部位
等のエチレン性不飽和基をヒドロキシル基と一緒に含ん
でいる化合物により行うこともできる。HEMAをモノマー
として使用すると、非常に高いCWSTが得られる。同
様の特性を有する類似の化合物を使用して繊維の表面特
性を変性してもよい。
【0071】放射線グラフト化は、繊維媒体中の繊維同
士の結合を高めることができる。そのため、未処理の状
態では繊維同士の結合をほとんどあるいは全く示さない
繊維媒体が、媒体のCWSTを高めるために繊維を放射
線グラフト化処理した後は、かなりの繊維同士の結合を
示すことがある。
【0072】本発明の好ましい態様では、白血球含有液
体は、入口通路22を通って上チャンバー15内の環状チャ
ネル25に流入して本発明のフィルター集成装置に入る。
環状チャネルでは、環状バッフル24と蓋14の側壁21とに
より、ほぼ円形の液体流れパターンが維持される。この
流れパターンは遠心力を生じ、この遠心力によって液体
中の気泡 (粗大気泡を含む) の少なくとも一部が液体か
ら分離され、起泡は内側に向かって邪魔板24の開口部26
を通り、上チャンバー15の中央部へと移動する。液体中
のガスはその後、蓋14のガス抜き穴30を通ってフィルタ
ー集成装置から追い出される。本発明の好ましい態様で
は、ガスは、穴30を覆って液体がハウジング10から漏れ
るのを防いでいる疎液性の膜31を通過する。
【0073】好ましい態様では、チャネル25内の液体は
次いで環状スポンジ50と穴あきリング51を通過して下チ
ャンバーの空間60に向かう。脱ガス部材50は液体の回転
流れを減速させて遠心力を消滅させる。こうしないと、
遠心力によりフィルター部材36に気泡が送り込まれる可
能性がある。また、液体が脱ガス部材50を通過する際
に、液体中に残存しているより小さい気泡が合体してよ
り大きい気泡となり、液体が穴あきリング51の穴を通る
ときに、これらの大きな気泡は上チャンバー15の中央部
へと上昇し、前記した通りフィルター集成装置から追い
出される。こうして、空間60に流入する液体は実質的に
脱ガスされる。
【0074】“外側から内側に”として特徴づけられる
本発明のこの態様では、脱ガスされた液体は次いで、空
間60からフィルター部材36を通過してフィルター部材36
の内部へと入る。その後、濾過された液体はフィルター
部材の内部から流れ出て、出口12を通ってハウジング10
から流出する。
【0075】好ましい態様では、フィルター部材36は、
細孔寸法が傾斜 (変化) している繊維塊53を備えてい
る。例えば、除去等級が、繊維塊の上流部の比較的大き
な細孔寸法から下流部の比較的小さい寸法へと連続的に
または段階的に変化する。フィルター部材36は、同時に
作用する二つの機構により液体の白血球含量を低下させ
ると思われる。
【0076】一つの機構は、白血球および他の有害物が
繊維表面に吸着されることによる。吸着は繊維の表面積
に依存し、これは今度は繊維直径に依存する。吸着は繊
維のCWSTによっても影響され得る。本フィルター集
成装置の具体的用途に要求される表面積はその用途に応
じて違ってこよう。例えば、6リットル/分と大きい流
量の体外循環回路では、フィルター部材の繊維表面積は
好ましくは2なし3平方メートル以上である。しかし、
ある種の用途では、これよりも少ない繊維および/また
は繊維表面積をかなり小さいフィルター集成装置に組み
込んだものが望ましいであろう。1例は、以下で述べる
“低流量”の態様である。一般には、繊維の表面積は、
繊維塊の個々の繊維と液体中の白血球および有害物との
多数の接点を可能にするのに十分なものとする。
【0077】第二の可能な機構である濾過または機械的
捕捉による除去は、主として特定の範囲内にフィルター
媒体の除去等級を維持することに依存するが、繊維のC
WSTにも僅かに影響を受けるかもしれない。好ましい
態様では、除去等級は好ましくは5〜70μmである。繊
維直径が小さいほど、表面積 (グラム当たり) は大きく
なり、有効細孔径 (細孔寸法) は小さくなる。
【0078】本発明のフィルター集成装置を通る液体の
流量は、具体的用途および患者によって変わり得るが、
液体中の赤血球または血小板を害したりあるいは破壊し
たりしない水準に流量を維持すべきである。本発明の具
体例は、1分間当たり25ミリリットルと少量を濾過して
もよく、または1分間当たり液体6リットルまで、好ま
しくは1分間当たり4〜6リットルを、閉塞を起こすこ
となく (即ち、フィルター部材の前後の圧力差を15 psi
以上に高めることなく) 濾過する容量のものでもよい。
表面積、CWST、流量、除去等級、繊維直径およびハ
ウジングのサイズの変動が白血球除去能力に影響しうる
ことは当業者には明らかであろう。目的とする具体的用
途に対してこれらの各パラメーターをそれぞれ最適化す
ることは本発明の範囲であると考えられる。
【0079】フィルター集成装置のハウジングのサイ
ズ、繊維の表面積、細孔径およびCWSTはいずれも、
フィルター集成装置の保留液量と始動効率に影響を与え
ることがある。保留液量とは、フィルター集成装置の出
口で濾過された液体を得るのに必要な流体の量を意味す
る。保留液量はまた、フィルター集成装置をラインから
外した後に装置内に残っている流体の量も意味する。好
ましくは、保留液量は70〜400 cc、代表的には 180〜25
0 ccである。フィルター集成装置の設計特性を変える
と、保留液量に影響を与えるかもしれないことを当業者
は認識しよう。例えば、フィルターのハウジングを大き
くすると保留液量が増大することがあり、脱ガス部材を
除くと保留液量が小さくなるかもしれない。
【0080】始動効率とは、患者からフィルターを通っ
て患者に戻る流れの開始を意味する。本発明を具体化し
たフィルター集積装置の1つの利点は、始動時間を2分
間以下にすることができることである。短い始動時間
は、看護婦/技術者の時間を節約するために望ましいこ
ともあるが、例えば、手術中に予想外の深刻な血液の損
失が起きた時のようにすばやい投与が要求される場合に
は、生命を守る問題ともなりうる。
【0081】ここに説明した装置は、主に6リットル/
分までを流す容量を持ったフィルター集成装置を目的と
しているが、これより大きいか、小さい容量を持つフィ
ルター集成装置を作製することもできる。本発明の範囲
に含まれる装置として、“低流量”型と表示されるフィ
ルター集成装置がある。これは、3リットル/分以下
(例、1〜3リットル/分)の流量を持ち、成人用装置
のほぼ3分の1の繊維表面積と、約半分の容量を有す
る。
【0082】本発明に係るフィルター集成装置は、白血
球含有液体から臨床上または治療上有意な量の白血球お
よび他の有害物を連続10時間まで除去する能力を有す
る。しかし、これらのフィルター集成装置に適した用途
の多くは、10時間の濾過を必要としない。例えば、心臓
バイパス手術は6〜8時間しか要しないことが多く、心
停止法は2〜4分間の濾過を必要とするだけのことがあ
る。緊急条件下で行われるある種の治療用プロトコル
は、10〜20秒間しか濾過を必要としないか、または10〜
20秒間続く周期的または反復した濾過を数回必要とす
る。
【0083】本発明によるフィルター集成装置は、白血
球含有液体の白血球含量を低減させることができる。こ
れは一般に、白血球含有液体から治療上または臨床上有
意な量の白血球を除去することを意味する。“治療上ま
たは臨床上有意な量”とは、白血球を低減させた液体を
受ける患者または動物に有益な効果を生じるのに必要な
量を意味する。このような有益な効果は、例えば、再灌
流障害の低減でよい。治療上または臨床上有意な量は、
目的とする用途に応じておよび/または患者ごとに変動
し得る。例えば、治療上または臨床上有意な量は、心停
止法に対するよりも心臓バイパス手術に対する方が多く
なるかもしれない。しかし、治療上または臨床上有意な
量の除去は、具体的な患者または動物に関係し、また具
体的な用途にも関係するので、ある種の症状または疾病
の治療に対して医者または技術者により決定されること
ができ、また日常業務で決定されている。
【0084】例えば、体外循環回路では、参照点 (対
照) 白血球数が手術直前に得られる。しかし、一旦手術
が始まると、患者は絶えず新しい白血球を作り続ける。
加えて、例えばヘスパン (Hespan) を循環する血液に加
える、またはポンプ速度を高める、といった医者による
手術条件の変更だけで、循環する白血球数が増大するこ
とがある。さらに、ある患者にとって正常であること
が、別の患者には異常であるかもしれない。しかし、本
発明の具体例を体外循環回路で使用すると、白血球含量
が低下して、治療上または臨床上有意な量の白血球が除
去され、再灌流障害が明らかに少なくなる。また、本発
明の具体例を体外循環回路に使用すると、循環する血液
中の白血球含量が平衡に達する。即ち、患者が作り出す
白血球の量が、本発明に係る白血球除去用フィルター集
成装置を用いた白血球の除去で実質的に相殺される。
【0085】さらに、初期白血球数に対する白血球数の
低減を達成することが、それ自体で治療上または臨床上
に意味がある場合もある。ある種の治療では、例えば高
い白血球数を低い値にすばやく低減させるために、一定
数の白血球を除去する必要がある。このような条件下で
は、単なる白血球数の減少が治療面で意味があるかもし
れない。
【0086】本発明のフィルター集成装置は、活性化さ
れた白血球および有害物の除去が望ましいか有益であ
る、全ての処置、治療、手術、または環境に使用でき
る。白血球は体外のほとんど全てと接触して活性になる
可能性があるので、活性化された白血球の数を減少させ
る本発明のフィルター集成装置の使用に対して多くの用
途が存在する。本発明のフィルター集成装置は、再灌流
が誘発する障害の治療および/または体外循環系での白
血球含量の平衡の達成に特に適しているが、液体中の白
血球および他の有害物の除去が望ましい他の状況を当業
者は認識できるであろう。本発明を限定することなく、
このような使用の例を以下に示す。
【0087】本発明のフィルター集成装置は、灌流、即
ち、体外の何かに暴露された (従って、活性化された白
血球を含む可能性のある) 血液または他の液体を用い
て、これを体内の血管またはリンパ管に流す操作、を必
要とする全ての処置に使用できる。例えば、本発明に係
るフィルター集成装置は、心臓に対する虚血 (血液流が
ない) 中に心臓を保護する種々の方法のいずれにも使用
できる。これは、限定されるものではないが、左心バイ
パス、大腿−大腿バイパス、および大動脈閉塞等を含む
心臓バイパス手術において特に明らかである。また、白
血球除去は、心肺バイパス (CPB) 後の肺障害の低下
を含む多くの疾病および症状の改善にも関与している。
白血球除去は、心臓および肺の優れた保護の根源である
らしい。
【0088】本発明を限定することなく、本発明の具体
例に対する操作モードの例を、図3に示すような、心肺
バイパス (CPB) 手術に使用される体外循環(EC)
システムを参照して説明する。図3は、同じフィルター
を異なる容量の要件下で使用する例を示す。
【0089】CPB手術で使用するECシステムは、一
般に二つのループからなる。第一のループは、患者の心
臓と肺を迂回するCPB回路、即ち、心臓を虚血性にす
るための回路である。第二のループは、手術部位から血
液を回収する心臓切開回路である。
【0090】ECシステムは、フィルター集成装置62の
入口と出口のチューブをクランプ止めすることにより始
動させる。その後、残りの回路を、生理的食塩水などの
始動流体を回路に3〜6リットル/分の流量で流すこと
により、バイパス回路66を使用して始動させる。この流
量を維持しながら、フィルター集成装置の出口近くのク
ランプを部分的に開いて、フィルター集成装置に灌流液
をゆっくり満たす。この充満時間は好ましくは2分間ま
でである。始動流体がフィルターの頂部に達したら、出
口のクランプを取り除き、次に入口のクランプを取り除
き、最後にバイパス回路をクランプ止めする。
【0091】システムを始動させたら、患者の心血管系
からの血液はCPB回路に流され、チューブを通って、
血液から二酸化炭素を除去し酸素と交換するオキシジェ
ネータ61に送られる。酸素は酸素フィルター67を経てオ
キシジェネータ61に供給される。酸素交換された血液
は、ポンプ65により本発明のフィルター集成装置62を通
って引き出され、濾過された血液が患者の心臓切開系に
戻される。
【0092】心臓切開回路では、手術部位からの余剰の
血液がポンプ63により患者から取り除かれ、心臓切開貯
槽64に送られる。周期的に、心臓切開貯槽64から血液が
引きだされ (あるいは重力により流れ) 、本発明のフィ
ルター集成装置68に送られ、次いでオキシジェネータ61
に送られて、CPB回路内の血液と混合される。フィル
ター集成装置62と68は、互いに同じ種類のものでもよ
く、あるいは異なっていてもよいが、両者とも本発明に
係るフィルター集積装置とすることができる。即ち、本
発明のフィルター集成装置は、6リットル/分までの容
量を必要とし、この水準で機能する (例、CPB回路)
またはその水準の数分の1で機能する (例、心臓切開回
路) 環境において使用できる。
【0093】前記した体外循環回路に加えて、本発明の
フィルター集成装置の別の用途として動脈ラインフィル
ターが挙げられる。この場合、回路を流れる血液は患者
の動脈からくる。代表的には、循環流を生ずるのに必要
な圧力は患者の血圧であるが、ライン内ポンプでこの圧
力を補強してもよい。上記の体外循環回路と同様に、本
発明に従った動脈ラインフィルターも、白血球の平衡を
達成する能力を持つ。使用時に白血球の平衡が維持され
ることは、フィルター集成装置があるときの白血球数が
フィルター集成装置がないときの白血球数より少ないこ
とを意味している。
【0094】白血球の病理学的性質に関する知識が増す
につれて、治療または外科プロトコルとしての心肺バイ
パスが、心臓以外の用途にも広がりつつある。これらプ
ロトコルのすべてが、本発明の白血球低減フィルターを
組み込むことにより改良できる。例えば、神経外科医
は、脳や中枢神経を含む手術中、ならびに動脈瘤、フィ
ステル、大脳血管異常、および血餅の外科的治療にCP
Bを使用する。CPBはまた、腹部手術中にも、低体温
法および循環停止の手段を供給するため、ならびに腹部
静脈循環を隔離するために利用される。CPBはまた、
露出低温症にも、患者を再び緩めたり、または心筋障害
を相殺もしくは除去するのに使用できる。高温に敏感な
ある種の癌の治療では、CPBを全身高体温法のために
使用する。CPBは隔離した四肢灌流にも、血液流の区
画により毒性薬剤の輸送またはその副作用を除去または
低減するために使用できる。本発明の具体例は、治療面
または臨床面で有意な効果を達成するためにこれらのプ
ロトコルのいずれにも組み込むことができる。
【0095】本発明のフィルター集成装置を使用した白
血球除去はまた、普通の低温法後の病理状態を改善する
こともある。
【0096】臓器移植では、移植の成功は“外部”組織
を取り除こうとする身体の本来の性癖の抑制に依存する
ことがある。これは種々の強力な免疫抑制剤により達成
できるが、免疫抑制剤のあるものはリンパ球を破壊し、
別の免疫抑制剤はリンパ球を不活性化する抗体を刺激す
る。本発明の範囲に包含されるのは、免疫抑制剤の使用
と血流から有害物を除去するための循環血液の濾過とを
組み合わせた治療である。肝臓移植では、大量の血液の
損失および血液の使用、並びに活性化白血球による提供
者の臓器の損傷の低下または解消に対して、本発明のフ
ィルター集成装置を使用した白血球除去が効果を上げよ
う。
【0097】やはり本発明の範囲に包含されるのは、虚
血または虚血様の場面を伴う処置、ならびに全身、局所
または隔離領域に対する血液の再灌流におけるフィルタ
ー集成装置の使用である。
【0098】白血球除去および本発明のフィルター集成
装置はまた、白血球が血管内皮細胞と相互作用の役割を
果たす症状の治療にも使用できる。このような症状は、
限定されるものではないが、成人呼吸困難症候群、移植
片拒絶、ショック状態、冠動脈閉塞症および発作等を包
含する。
【0099】本発明のフィルター集成装置はまた、アフ
ェレーシス (apheresis)を単独でまたは他の治療と併用
して含む治療プロトコルにも特に有用である。ロイコフ
ェレシス、即ち、白血球の選択的除去は、白血球の提供
のため、または抹消血液の白血球数が増大した患者の治
療手段として使用できる。ロイコフェレシスを使用し
て、多くの疾患、疾病および症状を診断および/または
治療できる。本発明のフィルター集成装置は、ロイコフ
ェレシス装置として、またはこの装置内で使用できる。
【0100】本発明のフィルター集成装置は、自己免疫
疾患 (例、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマ
チ、甲状腺炎、重症筋無力症、多発性硬化症およびある
種の貧血症) を治療するための広範囲の治療法にも使用
できる。この種の治療法は、リンパ節の照射、抗癌剤と
して開発された免疫抑制剤、およびアフェレシス、即
ち、循環系から病気に冒された細胞および有害分子を除
去する1種の "血液洗浄"を含んでいる。例えば、特殊
な白血球 (例、標識した白血球および/またはキラー白
血球) が、新生物細胞が関与する疾患の診断および治療
のために過去に開発され、現在でも開発中である。本発
明のフィルター集成装置を使用して、このような特殊な
白血球を、これらが治療または診断の機能を果たし終え
た後に除去することができる。
【0101】本発明のフィルター集成装置はまた、ウィ
ルス感染症および疾病の治療にも使用できる。血液中で
は、ウィルスは血漿中に存在する場合があり、または特
定の種類の白血球、血小板または赤血球に付随する場合
もある。白血球関連ウイルス血症 (血流中にウイルスが
存在) はいくつかの種類の感染症の特色であり、このよ
うな感染症には、限定されるものではないが、伝染性単
核球症、はしか、および天然痘が含まれる。循環系中の
白血球は、それ自身がウイルス複製の供給源であり、ウ
イルスの血中への放出が続くと、ウイルス血症が通常は
維持される。例えば、輸血後の単核球症 (灌流後症候群
とも呼ばれる) は、大量の輸血 (例、開心術のために)
を受けた患者に共通して見られる発熱性の症状である。
これら患者の白血球からはサイトメガロウイルス (CM
V) が単離されうる。潜在的なCMV感染は、腎臓移
植、白血病、または癌に対する長期の免疫抑制治療を受
けている患者にも普通に起こる。さらに、伝染性単核球
症は、典型的には白血球減少後に白血球増加が現れるエ
プスタイン−バーウイルス (EBV) にも付随する。こ
れら症状の治療は、本発明のフィルター集成装置を使用
することにより容易になることがある。
【0102】以上に本発明を例示のためにある程度具体
的に説明してきたが、本発明はこれらに限定されるもの
ではなく、多くの自明の修正および変更が可能であり、
これらも本発明の範囲に包含されることは理解されよ
う。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化したフィルター集成装置の例の
断面側面図である。
【図2】図1に示されたフィルター集成装置の部分破断
平面図である。
【図3】図1に示されたフィルター集成装置を組み込ん
だ液体濾過システムを示す。
【符号の説明】
10:ハウジング、11:入口、12:出口、13:本体、14:
蓋、15:上チャンバー、16:下チャンバー、20:上壁、
21:側壁、22:入口通路、23:ニップル、24:環状バッ
フル、25:環状チャネル、26:開口、27:付属出入口、
30:通気穴、31:疎液性の膜、32:環状チャネル、33:
フランジ、34:底壁、35:側壁、36:フィルター部材、
41:ニップル、42:出口通路、43:ボス、44:環状溝、
45:環状延長部、46:ニップル延長部、50:脱ガス部材
(スポンジ) 、51:穴あきリング、52:繊維塊、54:多
孔質部材、55:穴あきコア、56:上キャップ、57:下キ
ャップ、61:オキシジェネータ、62, 68:フィルター集
成装置、63:ポンプ、64:血液貯槽、66:パイパス回
路、67:酸素フィルター。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴラド・アイ・マトコーヴィッチ アメリカ合衆国ニューヨーク州11542, グレン・コーブ,オールド・エステー ト・ロード 11 (72)発明者 トーマス・ボーマン アメリカ合衆国ニューヨーク州11783, シーフォード,ウィロービー・アベニュ ー 2365 (56)参考文献 特開 平1−249063(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 1/36 500 A61M 1/34 500

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白血球含有血液から白血球を除去するた
    めの白血球除去用フィルター集成装置であって、 ハウジングへの流入を可能にする入口、ハウジングから
    の流出を可能にする出口、および通気孔を有するハウジ
    ング;および15 psi未満の差圧で約1〜約6リットル/
    分の流量能力で血液の白血球含有量を低減させることが
    できる、CWSTが少なくとも53ダイン/cmの合成ポリ
    マー繊維からなる繊維塊を含んでいる中空円筒形形状の
    デプスフィルターを備えた、ハウジング内の入口と出口
    との間に配置されたフィルター部材; を含むフィルター集成装置。
  2. 【請求項2】 約4〜約6リットル/分の流量で血液の
    白血球含有量を低減させる能力を有する請求項1記載の
    フィルター集成装置。
  3. 【請求項3】 約1〜約3リットル/分の流量で血液の
    白血球含有量を低減させる能力を有する請求項1記載の
    フィルター集成装置。
  4. 【請求項4】 フィルター部材が波形の円筒形部材を含
    んでいる請求項1記載のフィルター集成装置。
  5. 【請求項5】 フィルター部材の気孔率が約60〜95%の
    範囲内である請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィ
    ルター集成装置。
  6. 【請求項6】 フィルター部材がポリブチレンテレフタ
    レート繊維またはポリエチレンテレフタレート繊維を含
    む請求項1記載のフィルター集成装置。
  7. 【請求項7】 フィルター部材が全繊維表面積が約2平
    方メートル以上である、請求項1〜4のいずれか1項に
    記載のフィルター集成装置。
  8. 【請求項8】 血液からガスを除去するためにハウジン
    グ内に配置された多孔質脱ガス部材をさらに備えた、請
    求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルター集成装
    置。
  9. 【請求項9】 通気孔から血液を流出させずにガスを流
    すことができるように、脱ガス部材に連通して通気孔を
    覆っている疎液性の膜をさらに備えた、請求項8記載の
    フィルター集成装置。
  10. 【請求項10】 フィルター部材の細孔寸法が繊維塊の
    少なくとも実質的な半径方向部分にわたって変動してい
    る、請求項1記載のフィルター集成装置。
  11. 【請求項11】 ハウジングが第一チャンバーと第二チ
    ャンバーとを備え、前記脱ガス部材が第一チャンバーと
    第二チャンバーとの間に位置し、前記フィルター部材が
    第二チャンバーに位置する、請求項8記載のフィルター
    集成装置。
  12. 【請求項12】 前記ハウジングが概ね円筒形であり、
    前記入口が第一チャンバー内への接線方向への流入を可
    能にし、前記出口が第二チャンバーからの流出を可能に
    する、請求項1記載のフィルター集成装置。
  13. 【請求項13】 約70 cc ないし約400 ccの範囲の保留
    液量を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィ
    ルター集成装置。
  14. 【請求項14】 白血球含有血液から白血球を除去する
    ための白血球除去用フィルター集成装置であって、 入口と出口を有し、入口と出口の間に血液流路を定める
    ハウジング;およびこの血液流路を横断するように配置
    された、血液の白血球含有量を低減させるための微細繊
    維塊を含んでいる繊維質デプスフィルターであって、少
    なくとも53ダイン/cmのCWSTと15 psi未満の差圧で
    約1〜約6リットル/分の流量で血液の白血球含有量を
    低減させる能力とを持ち、その全繊維表面積が約2平方
    メートル以上である、繊維質デプスフィルター、 を含むフィルター集成装置。
  15. 【請求項15】 約180 ccないし約250 ccの範囲の保留
    液量を有する請求項14記載のフィルター集成装置。
  16. 【請求項16】 繊維質デプスフィルターが波形円筒体
    を含んでいる請求項14または15記載のフィルター集成装
    置。
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