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JP3151372B2 - 移動物体速度検出装置及び方法 - Google Patents

移動物体速度検出装置及び方法

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JP3151372B2
JP3151372B2 JP09383395A JP9383395A JP3151372B2 JP 3151372 B2 JP3151372 B2 JP 3151372B2 JP 09383395 A JP09383395 A JP 09383395A JP 9383395 A JP9383395 A JP 9383395A JP 3151372 B2 JP3151372 B2 JP 3151372B2
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    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/01Detecting movement of traffic to be counted or controlled
    • G08G1/052Detecting movement of traffic to be counted or controlled with provision for determining speed or overspeed
    • G08G1/054Detecting movement of traffic to be counted or controlled with provision for determining speed or overspeed photographing overspeeding vehicles
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/01Detecting movement of traffic to be counted or controlled
    • G08G1/04Detecting movement of traffic to be counted or controlled using optical or ultrasonic detectors

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の移動、すなわち
交通状況を検知するための装置及び方法、特に移動物体
の速度検出装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】交通流量を計測するための車両速度の検
出技術にはいろいろなものがある。例えば、車両の移動
方向に対して垂直にカメラの撮影領域を設置し、その撮
影領域の特定位置にスリットを設ける。そして、このス
リットを通過する車両の映像だけを蓄積し、個々の車両
領域を切り出し、車両長さから速度に変換する。この方
法では、予め車両の長さを知っていなければ速度を検出
することができず、また、1台ずつ車両が正確に切り出
される必要がある。詳しくは、J.Y.Zhen and S.Tsuji F
rom Anorthoscope Perception to Dynamic Vision IEEE
Int'l Conf. R&A,vol.2,pp.1154-1160,1990を参照のこ
と。
【0003】また他の方法では、2本のスリットを一定
距離をもって設定し、2本のスリットを通過する映像に
ついて、動的計画法によって対応づけることでスリット
間を移動する車両の移動時間を測定し、スリットの間隔
とから移動速度を計算する。この方法は、測定距離を一
定としているために、低速車両及び渋滞時には速度情報
を得るのに長時間要し、また不正確な情報しか得られな
い。
【0004】さらに他の方法は、1フレームにおける車
両エッジのヒストグラムから移動成分を求めているが、
高速に移動する車両では1フレーム内でエッジが鈍って
しまい、車両エッジがヒストグラムでは判定できなくな
る。詳しくは、瀬川、塩原、佐々木、動画像処理システ
ムISHHTARによるリアルタイム交通流計測、情報
処理学会コンピュータビジョン研究会、91-7,pp.47-54,
1994を参照のこと。
【0005】また、特開平6−217311号には、カ
メラにより撮影した画像から、移動体情報と移動しない
所定設備情報を抽出し、背景にある設備の長さ等の情報
から、速度を検出する装置が開示されている。しかし、
画像の処理には撮影した画像を2次元で用いており、画
素数が増加すると速度検出処理に時間がかかり、また不
必要な部分の画素についても処理を必要とする。
【0006】さらに、特開平6−180749号には、
予め撮影された背景画像を用い、撮影された画像から背
景の差分と、移動物体についての連続差分とを検出し、
それにより移動物体及び静止物体を検出することができ
る装置を開示している。このような装置は、移動物体の
移動方向が一定でない場合や、移動物体及び静止物体の
混在状態が想定される場所での測定においては効果があ
るが、物体の移動方向が一定であり、全体としての物体
の移動状態がほぼ同じような場所では、処理が煩雑で高
速処理には向かない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】よって本願発明の目的
は、簡便に物体(例えば車両)の移動速度を検出する装
置及び方法を提供することである。
【0008】また他の目的は、撮影手段からの画像を2
次元情報としてそのまま処理することなく、標本時間T
の間に速度検出処理用として生成される画素の数を減少
させることにより、処理の高速化を図ることである。
【0009】さらに他の目的は、背景状況の影響を少な
くし、正確な速度を検出することである。
【0010】さらに他の目的は、上述の目的を達成する
装置及び方法を提供することにより、交通量規制、速度
規制等を行うための信号タイミングの適切な調節を可能
とすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上述べたような目的を
達成するために、本発明は以下のような構成を有する。
すなわち、時間間隔T毎に、物体が移動する、所定の領
域を撮影する撮影手段と、撮影手段により撮影された、
時間間隔T毎の画像の各画素の明度情報を物体の移動方
向に沿った軸に射影し、軸上に各明度値を蓄積すること
により、一次元射影情報を生成する射影手段と、射影手
段からの一次元射影情報を記憶する記憶手段と、記憶手
段に記憶された一次元射影情報を用いて、所定の領域内
を移動する物体の速度を検出する検出手段とを有する移
動物体速度検出装置である。これにより、処理の用いら
れる情報は、一次元の射影された情報となり、これらを
多数有するとしても、時間間隔Tにおいて撮影される画
像の情報量とあまり変わらない。よって、処理の簡便化
及び速度検出の正確化が行われる。
【0012】また、先の検出手段が、連続する前記一次
元射影情報を1つの画像として空間微分する手段を含む
ようにすることも考えられる。
【0013】さらに、所定の領域内で移動する物体があ
ることを検知する移動検知手段をさらに含み、先の移動
検知手段により、移動が検出された場合に検出手段を動
作させるようにすることも考えられる。
【0014】
【作用】撮影手段は時間間隔Tで物体が移動する、所定
の領域の画像を撮影し、射影手段は撮影手段により撮影
された、時間間隔T毎の画像の各画素の明度情報を、物
体の移動方向に沿った軸に射影する。射影された明度値
は、先の軸上に蓄積され、一次元射影情報とされる。さ
らに、記憶手段には射影手段からの一次元射影情報を記
憶し、記憶手段に記憶された一次元射影情報を用いて、
所定の領域内を移動する物体の速度を検出する。物体の
速度を検出する際には、連続する一次元情報を1つの画
像として空間微分する。
【0015】また、所定の領域内で移動する物体がある
ことを検知する場合にのみ検出動作を実行するようにす
れば、処理量を減らすことができる。
【0016】
【実施例】まず、撮影装置(カメラ)からどのように移動
物体(ここでは車両)を撮影するのかを説明する。図1の
[A]を参照すると、道路5上に立てられた支柱3にカ
メラ1が設けられている。道路5には車両7が走行して
いる。この図1の[A]においてカメラ1の撮影範囲
(領域)は、AからBまでである。よって、車両の一部
分は撮影領域に入っている。この図1の[A]を真上か
ら見た図が図1の[B]である。支柱3には支持棒9が
道路5と平行に設けられ、その支持棒9にカメラ1が設
けられている。そして、カメラ1は点線で囲まれる領域
を撮影する。カメラ1により撮影された画像は図2に示
されたようになるであろう(点線の内部)。
【0017】次に、このように撮影された画像の取扱い
について説明する。図1のようなカメラ1の位置である
と、車両の背景画像は道路5であるが、道路5の路面状
況は刻々と変化するものである。すなわち、処理される
画像は昼夜、晴・雨・曇等のさまざまな自然環境におい
て撮影されるので、どのような状態にも対応できる安定
性を必要とする。さらに、高速移動している車両を撮影
する場合、撮影された画像1フレーム間でも移動が複数
画素に現れ、背景と車両のエッジがぼけてくる。このぼ
けの対処法として、カメラのシャッター速度を速くする
ことが考えられるが、撮像素子に光信号を蓄積する時間
が短くなり、信号対雑音比が悪くなる。特に、薄暮や雨
天では光が弱くなるので、上述の安定性からしてもこの
ような手段をとることはできない。
【0018】また、従来技術のように撮影した2次元画
像を用い、上述のようなぼやけた画像に微分処理を行わ
なければならない場合には、車両の進行方向部分に微分
値が広がる。微分演算は雑音に弱いので、微分値からフ
レーム間の対応をとり、移動距離を求めると、誤差を生
じやすい。撮影された画像の明度情報のみを用いる方法
も考えられるが、夜間ではヘッド・ライトのみしか撮影
されないので、その夜間にはヘッドライトを確実に捉え
る処理が付加的に必要となる。また、2次元情報を扱う
場合には、相関演算に時間がかかるという欠点もある。
【0019】さらに、車両7は、図1及び2で示したよ
うな直線的な道路においては、当然直線的に走行する。
また、撮影領域を短く(例えば、車両1台分程度(およ
そ5m))すれば、その部分においては、道路を直線と
みなすことができる。さらに、交通量を測定しなければ
ならないような道路は、通常交通量が多く、カーブのき
つい部分は少ないはずである。また、信号タイミングの
調節を行うことを考えると、撮影されるのは交差点付近
であり、車線が複数ある場合でも車線変更は少ない。よ
って、車両7の移動(進行)は直線的であるとして、移
動方向の軸となる車線の中心線Cに沿った情報があれ
ば、交通量及び車両速度を図るには十分である。
【0020】そこで、本願発明では車線の中心線Cに撮
影された画像の明度情報を射影し、その総和を求め、1
次元情報に変換する。このような処理による効果には以
下のようなものがある。すなわち、 (1)車両前部のエッジ情報は保持されたまま、夜間に
おいてもヘッドライトを探索する付加的な処理を必要と
しない。 (2)画像に現れる一様な雑音は、明度の総和をとるこ
とにより低減される。また、一次元情報の微分も安定す
る。 (3)撮影画像間の探索が一次元情報なので簡単で、処
理の負担が軽くなる。
【0021】この一次元情報の例を図3に示す。図3
(a)は車両が撮影領域に入っていない状態、図3
(b)は車両の前部が撮影領域に入った状態、図3
(c)は車両全体が撮影領域に入った状態、図3(d)
は車両の先頭が撮影領域を出た状態を各々示している。
このように、相関演算の負担は比較情報の減少により、
軽くなる。
【0022】このようにして得た一次元射影情報を用い
た速度検出処理を説明する前に、全処理を行うための装
置構成を図4を用いて説明する。この装置は、カメラ1
と、射影部13と、移動検出部15と、バッファ17と
から構成されており、それぞれ順にバス19、21、2
3にて接続されている。各構成要素の設置位置は、カメ
ラ1が道路上に設置されなければならないことを除き、
撮影した画像や検出した速度をどのように用いるかによ
って異なる。例えば、信号の上にカメラを設けて、信号
のタイミングを変更するようにするには、全ての構成要
素を信号機のそばに設置することが好ましい。しかし、
遠隔地にいる機械又は人によりモニタする必要がある場
合には、速度を設置位置で検出し、速度情報のみを送信
してもよいし、撮影された画像も必要ならばバス19を
引き延ばして射影部13以降を遠隔地に設置してもよ
い。撮影された画像が必要な場合には、バス19に送り
出す前に画像圧縮装置を設け、画像を圧縮してから送る
ことが考えられる。
【0023】図4の装置の動作を次に説明する。カメラ
1は上述のような所定の領域についての画像を時間Tご
とに撮影する。この時間Tは、図1におけるA地点とB
地点の距離(撮影される2枚の画像を比較しなければな
らないので、この距離の1/2が実際には用いられ
る。)と、走行する車両の検出可能な最高速度を決める
ことにより求まる。例えば、ABの長さが5mであり、
検出可能な最高速度を200km/hとすると、T=
0.045秒より短い時間間隔ごとに撮影する必要があ
る。但し、実際カメラによる撮影は、そのカメラのフィ
ールド周波数(通常は17msec)に依存する。すな
わち、このフィールド周波数の整数倍の時間Tしか用い
ることができない。以下の説明では、このカメラのフィ
ールド周波数とは無関係に数値を用いる場合もあるが、
その場合にはカメラのフィールド周波数に合わせた適当
な時間T等を用いることが好ましい。撮影された画像
は、バス19を介して射影部13に送られる。射影部1
3は、予め定められた移動物体(車両)の進行方向の軸
に、各画素の明度情報を射影し、蓄積する。そして蓄積
された情報は、上述のABの長さに対応する画素数の一
次元射影情報として、バス21を介して移動検出部15
に格納される。この移動検出部15の動作は後に述べ
る。
【0024】このバッファ17には、所定数kの記憶位
置を有しており、好適にはk個の記憶位置を有するリン
グバッファである。すなわち、各記憶位置に0からk−
1まで番号を付したとすると、0番に最新の一次元射影
情報を入力し、0番に記憶されていた情報は、1番に記
憶し、といったように動作する。最後のk−1番に記憶
されていた情報は破棄される。
【0025】ここで、移動検出部15の動作を図5を用
いて詳述する。この移動検出部15は、動作を開始する
と、移動を検出したか否かを示す、自己の保持するフラ
グをリセットし、バッファ17のポインタを0にセット
する(ステップ33)。そして、入力された一次元射影
情報をバッファ17に書き込む(ステップ35)。最初
は、ポインタは0を示しているが、0の場合にはもう1
つ一次元射影情報が入力されるのを待つ(ステップ3
7)。もう一つ一次元射影情報が入力された場合(ステ
ップ59においてポインタは1を指すようになる。)に
は、ここでフラグの検査を行う(ステップ39)。最初
の処理ではフラグはステップ33でリセットされている
ので、ステップ41に進む。ここでは、今入力された一
次元射影情報と時間T前に入力された一次元射影情報と
の比較を行う(ステップ41)。この比較は、2つの一
次元射影情報の差分をとり、局所領域、例えば差分値の
ピークの位置から±n画素の領域における差分値の総和
を求めるものである。その差分値の総和が所定のしきい
値以上であった場合には、移動成分があったとして、ス
テップ47に進む。
【0026】ここで、差分値の総和がしきい値未満であ
ったならば、再度ポインタの位置に記憶された一次元射
影情報との比較を行う(ステップ43)。最初の処理で
は、ポインタの位置の情報と時間T前の情報とは同じな
ので意味をなさない。しかし、数回処理を行った後であ
って、車両はゆっくり移動しているが、時間間隔Tの間
では移動したとみとめられない場合には有効である。す
なわち、何回か処理を行っても移動成分が検出されない
場合ステップ45にてポインタの位置は次々増分され、
ステップ43ではポインタの指す、ある時間前の情報と
の比較をとるので、そのような前の情報と比較すれば移
動が検出されることも考えられる。すなわち、標本時間
Tを可変にすることができるわけである。よって、これ
にて移動が認められれば、ステップ47に進む。移動が
検出されなければ、上述したようにポインタの位置をず
らす(ステップ45)。なお、移動検出部15は、車両
のない路面のみの直近の一次元射影情報を保持しておく
ことが好ましい。これは、車両の先頭を確実に捉えるこ
とが速度検出で誤差を少なくするために必要であり、カ
メラ1の位置にもよるが、図1のように斜め上から撮影
すると、車両の後端ははっきりと画像に現れないからで
ある。よって、車両の先頭が初めて現れた一次元射影情
報の位置は記憶しておき、また図3(d)のように車両
の先頭が撮影領域から出てしまった場合には、通常の差
分をとる方法では移動が認められるが、移動がないもの
と扱う必要がある。但し、1の車両の後ろに他の車両の
先頭がある場合には、先に述べた車両のない路面のみの
直近の一次元射影情報等を用いて、移動を検出するよう
にする。
【0027】移動が検出された場合には、再度フラグの
状態を調べる(ステップ47)。フラグが立っており、
移動が既に検出されていた場合には、ポインタの位置を
ずらす(ステップ49)。フラグが立っていない場合に
は、フラグを立ててポインタを1の位置に置く。そし
て、速度を検出するならばステップ55に進み、しない
場合にはステップ35に戻る(ステップ53)。いつ速
度検出を行うか、どのように行うのかについては、後に
述べる。
【0028】上述のように1度移動が検出された場合に
は、フラグがセットされるので、速度検出が行われるま
で移動成分があるかどうかを検査しない(ステップ3
9)。このようにすると、撮影領域において車両の速度
が変化した場合、例えば速度を上げたり下げたり、また
止まってしまったりする場合には対応できない。しか
し、撮影領域は上述のように長いわけでないので、その
間の速度変化は誤差の範囲と考える。これに対する対応
案を後に述べる。
【0029】では、ステップ53以降の速度検出につい
て述べる。ステップ53では、速度検出のタイミングを
見つけだす必要がある。このタイミングは、移動してい
る車両により異なる。すなわち、比較的ゆっくりした車
両では、バッファ17の記憶位置k個の全ての一次元射
影情報が車両の先頭を記憶している。しかし、高速の車
両については、バッファ17の記憶位置のうちほんの数
枚の画像にしか車両の先頭を記憶しない。上述のよう
に、車両の後端にて速度を計算しないようにするために
は、車両の先頭があるかどうかが重要である。よってま
ず、車両の先頭が撮影領域を過ぎていってしまっていな
いかを検出する。これには、前述したように、予め記憶
した直近の車両のない路面のみの一次元射影情報を用い
る。次に、これも先に述べたが、初めて車両の先頭が撮
影領域に入った(又はフラグがセットされた)一次元射
影情報の位置を用いて、その位置がバッファ17のk−
1番目の記憶位置に来ているかどうかを判断する。この
ような場合には、k個の情報を用いて速度を計算できる
わけであるから、より正確な検出を行うことができる。
【0030】このようないずれかの条件が満たされた場
合に、速度の計算を行う。但し、この場合も、速度の遅
いものと、速度の速いものとを分けて検出する。 (1)車両の速度が遅い場合 この遅い場合とは、車両の先頭が撮影領域に入ってから
所定の時間以内では、その車両の先頭が撮影領域を出な
い場合をいう。例えば、撮影領域が5mであって、0.
05秒間隔(=T)で撮影を行っている場合には、4枚
の撮影画像以内で出ていってしまうのは200km/h
以上で移動している車両である。よって、200km/
h以上のものを高速として扱うならば、4記憶位置以上
で車両の先頭がバッファ17に記憶されている場合を扱
う。
【0031】この場合には、前述の車両の先頭が撮影領
域に初めて入った一次元射影情報(ポインタが示してい
る位置に記憶されたもの。但し、非常に遅い場合には、
速度を検出した直後に記憶されたもの。)から車両の先
頭が撮影領域を出るまで、又は、前述の車両の先頭が撮
影領域に初めて入った一次元射影情報がバッファ17の
k−1番目の記憶位置に達した場合にはk個の情報すべ
て、を1つの2次元画像として扱う。これを図6に示
す。図6は、車両の速度がかなりゆっくりであるためk
回撮影しても車両の先頭が撮影領域を出ていかなかった
場合であり、既に1度以上速度の検出が行われている。
そして、フラグが再度立ってから、再度ポインタがバッ
ファ17のk−1番目の位置に達した場面を示してい
る。このように、1次元の画像を連結して2次元画像を
生成し、生成された画像を空間微分する。そしてその直
線エッジを検出し、その直線の傾きが速度ということに
なる。例えば、図6においては、Eような直線の傾きが
速度ということになる。
【0032】(2)車両の速度が速い場合 これは例えば、上述の例の場合には、4枚の撮影画像以
内で車両の先頭が出ていってしまったものであり、一般
的にはポインタの指す記憶位置の番号が所定の値以内
で、車両の先頭が現れなくなってしまった場合である。
このような場合では、先のように直線エッジを求めるの
ではサンプル時間が短くなり誤差が大きくなるので、ポ
インタの指す記憶位置に記憶された一次元射影情報から
相関演算のテンプレートを検出し、そのテンプレートと
の相関が最大である、比較対象の撮影画像内の位置か
ら、速度を計算する。このテンプレートは、一次元情報
の軸方向に微分し、ポインタの指す記憶位置に記憶され
た車両の先頭と比較対象の一次元射影情報に記憶された
車両の先頭との差である移動成分を含む領域でその微分
値がピークとなる位置を中心に±n画素とする。また、
比較対象の一次元射影情報との探索は、テンプレートと
なる撮影画像の車両の先頭から先の移動成分の2倍まで
にし、間違った画素を捉えないようにする。そして、テ
ンプレートの移動量により、速度を計算する。
【0033】以上のように速度計算を行った後に、フラ
グをリセットし、ポインタを0にセットする。そして、
次の射影処理された情報を取り込み、処理を続行する。
【0034】先ほど述べたように、本アルゴリズムにお
いてはフラグが一旦セットされると、速度の変化があっ
ても反応できない。さほど精度を必要としないならば問
題とはならないが、例えばステップ49で、撮影画像間
の移動成分を検出しておき、その変化率が所定のしきい
値を越えた場合には、ステップ53にて速度検出ありの
ルートに入るようにすることも考えられる。
【0035】本願発明の変形例はいろいろ考えられる。
例えば、カメラ1の位置は図1では道路の上方であっ
た。これは車線が複数あるような道路では有効である
が、1車線しかない場合には道路上方ではなく、道路の
横においてもよい。また、速度検出のタイミングは先に
述べたような方法だけでなく、k・Tより短い時間間隔
においてフラグがセットされている場合であって定期的
に行うようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように本発明により、簡便に
物体の移動速度を検出する装置及び方法を提供できた。
【0037】また、撮影手段からの画像を2次元情報と
してそのまま処理することなく、標本時間Tの間に速度
検出処理用として生成される画素の数を減少させること
により、処理の高速化を図ることができた。
【0038】さらに、背景状況の影響を少なくし、正確
な速度を検出することもできた。
【0039】さらに、上述の目的を達成する装置及び方
法を提供することにより、車両が高速に移動している場
合には信号の間隔を短くしたり、車両の移動が遅い場合
には信号の間隔を長くするなど、交通量規制、速度規制
等を行うための信号タイミングの適切な調節を行うこと
もできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための概要図である。[A]
は側面から見た図、[B]は上面から見た図である。
【図2】カメラによる撮影画像の例である。
【図3】一次元射影情報の例である。
【図4】本発明の装置構成例である。
【図5】本発明の処理を示すハイレベルのフローチャー
トである。
【図6】速度検出を行うための画像処理を説明するため
の図である。
【符号の説明】
1 カメラ 7 車両 13 射影部 15 移動検出部 17 バッファ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−189776(JP,A) 特開 昭64−79880(JP,A) 特開 平4−129579(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01P 3/36 G06T 1/00 G06T 7/20 G08G 1/052

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】時間間隔T毎に、物体が移動する、所定の
    領域を撮影する撮影手段と、 前記撮影手段により撮影された、前記時間間隔T毎の画
    像の各画素の明度情報を前記物体の移動方向に沿った軸
    に射影し、前記軸上に各明度値を蓄積することにより、
    一次元射影情報を生成する射影手段と、 前記射影手段からの一次元射影情報を記憶する記憶手段
    と、 前記記憶手段に記憶された一次元射影情報を用いて、前
    記所定の領域内を移動する物体の速度を検出する検出手
    段とを有する移動物体速度検出装置。
  2. 【請求項2】前記検出手段が、連続する前記一次元射影
    情報を1つの画像として空間微分する手段を含む請求項
    1記載の移動物体速度検出装置。
  3. 【請求項3】前記所定の領域内で移動する物体があるこ
    とを検知する移動検知手段をさらに含み、 前記移動検知手段により、移動が検出された場合に前記
    検出手段を動作させることを特徴とする請求項1又は2
    記載の移動物体速度検出装置。
  4. 【請求項4】時間間隔T毎に、物体が移動する、所定の
    領域を撮影するステップと、 撮影された、前記時間間隔T毎の画像の各画素の明度情
    報を前記物体の移動方向に沿った軸に射影し、前記軸上
    に各明度値を蓄積することにより、一次元射影情報を生
    成するステップと、 前記一次元射影情報を記憶するステップと、 記憶された前記一次元射影情報を用いて、前記所定の領
    域内を移動する物体の速度を検出する検出ステップとを
    含む移動物体速度検出方法。
  5. 【請求項5】前記検出ステップが、連続する前記一次元
    射影情報を1つの画像として空間微分するステップを含
    むことを特徴する請求項4記載の移動物体速度検出方
    法。
  6. 【請求項6】前記所定の領域内で移動する物体があるこ
    とを検知する移動検知ステップをさらに含み、 前記移動検知ステップにて移動が検出された場合に、前
    記検出ステップを実行することを特徴とする請求項4又
    は5記載の移動物体速度検出方法。
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