JP3069839U - 体外循環回路 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【課題】静脈側ドリップチャンバーから補充液ライン方
向に逆流が起きても、次に使う患者にクリーンな補充液
を供給することができる体外循環回路を提供すること。 【解決手段】静脈側回路3に装着した静脈側ドリップチ
ャンバー4の精密濾過フィルター9により清浄化した補
充液の補充液ライン5a、5b、5c、5d及び/又は
注入ライン18a、18a、18b、18dにエアート
ラップ6を設けた体外循環回路1。
向に逆流が起きても、次に使う患者にクリーンな補充液
を供給することができる体外循環回路を提供すること。 【解決手段】静脈側回路3に装着した静脈側ドリップチ
ャンバー4の精密濾過フィルター9により清浄化した補
充液の補充液ライン5a、5b、5c、5d及び/又は
注入ライン18a、18a、18b、18dにエアート
ラップ6を設けた体外循環回路1。
Description
【0001】
本考案は人工透析に使用する体外循環回路の改良に関する。
【0002】
図4は従来の体外循環回路41の概略図である。 血液透析療法の合併症のひとつである透析アミロイド関連の症状を軽減、改善 するひとつの手段としてオンラインHDF療法がある。オンラインHDF療法と は透析液を直接置換液の補充液として用いることで、特別な補充液を必要とせず 、大中分子領域までの不要物質を除去でき、病因物質としてのβ2マイクログロ ブリン等の低分子量蛋白物質も除去できることが可能となった。この時、前記置 換液(透析液)の清浄化が重要でエンドトキシン等(以後「ET」と略記する) 発熱性物質を除去した液を補充液として用いている。その為に静脈側ドリップチ ャンバー4に補充液を流すラインが必要となる。
【0003】 例えば補充液ライン5eと補充液ポンプ7の装着状態が不充分であったり、体 外循環が終了して補充液ポンプ7から補充液ライン5eを取り外す時クランプ1 7aの閉じ忘れなどが原因で補充液ライン5eに逆流が生じ、精密濾過フィルタ ー9が血液等で汚染されると、次に使う患者が汚染された補充液を使用すること になる。 そこで本考案者は以上の課題を解決する為に、鋭意検討を重ねた結果次の考案 に到達した。
【0004】
[1]本考案は、静脈側回路3に装着した静脈側ドリップチャンバー4の精密濾 過フィルター9により清浄化した補充液の補充液ライン5a、5b、5c、5d 及び/又は注入ライン18a、18a、18b、18dにエアートラップ6を設 けた体外循環回路1を提供する。 [2]本考案は、前記補充液ライン5aはクランプ17a、エアートラップ6、 ローリングチューブ27を備え、前記注入ライン18aは接続コネクター24a 、クランプ17bを備えた前記[1]に記載の体外循環回路1を提供する。 [3]本考案は、前記補充液ライン5bはクランプ17a、エアートラップ6、 接続コネクター24を備え、前記注入ライン18bは接続コネクター24a、ク ランプ17b、ローリングチューブ27を備えた前記[1]に記載の体外循環回 路1を提供する。 [4]本考案は、前記補充液ライン5cはクランプ17a、接続コネクター24 を備え、前記注入ライン18cは接続コネクター24a、クランプ17b、ロー リングチューブ27、エアートラップ6を備えた前記[1]に記載の体外循環回 路1を提供する。 [5]本考案は、前記補充液ライン5dはクランプ17a、エアートラップ6、 ローリングチューブ27、接続コネクター24を備え、前記注入ライン18dは 接続コネクター24a、クランプ17b、エアートラップ6を備えた前記[1] に記載の体外循環回路1を提供する。
【0005】
図1は本考案の体外循環回路1の概略図である。 体外循環回路1は動脈側回路2と静脈側回路3から構成される。 動脈側回路2(以後「A側回路」と略記する)には患者接続部から順に生理食塩 液14を補充する生食ライン16、送液ポンプ11に装着するローリングチュー ブ、へパリンライン15、動脈側ドリップチャンバー12を配置しダイアライザ ー13(以後「DL」と略記する)に接続している。途中に混注部材を装着する 場合がある。 静脈側回路3(以後「V側回路」と略記する)には前記DL13を接続し静脈 側ドリップチャンバー4が配置され患者と接続さている。前記動脈側回路2と同 様に回路の途中に混注部材を装着する場合がある。前記静脈圧ドリップチャンバ ー4の上流には補充液ライン5a、その他に圧力モニターライン25やレベル調 整ライン(図示せず)を備えている。該レベル調整ライン(図示せず)は混注部 材でも良い。また補充液ライン5aや圧力モニターライン25に分岐管等を用い て前記レベル調整ライン(図示せず)を装着する事もできる。 前記補充液ライン5aとは、透析液8を精密濾過フィルター9により清浄化し た補充液を静脈側ドリップチャンバー4に導入するラインであり、前記静脈側ド リップチャンバー4の上流に接続された左側の端部から右側端部の接続コネクタ ー24までを含む。さらに該補充液ライン5aの途中にはクランプ17a、エア ートラップ6及び補充液ポンプ7に装着するローリングチューブ27が配置され ている。
【0006】 透析液8は大量集中処理され注入ライン18により除水調整装置10を経て、 DL13の側面を通過し排出ライン19を通り再び前記除水調整装置10を経て 排出される。前記排出ライン19の途中から除水調整装置10を通る除水ライン 19aが設けられている。透析液8の一部は前記注入ライン18から注入ライン 18fを通り精密濾過フィルター9で濾過され注入ライン18aに流れる。 前記注入ライン18aとは、透析液8を精密濾過フィルター9により清浄化し た補充液を前記補充液ライン5aに導入するラインであり、前記精密濾過フィル ター9の上下に設けたチューブの合流点Pの右側端部から左側端部の接続コネク ター24aまでを含む。さらに該注入ライン18aの途中にクランプ17bが配 置され前記接続コネクター24aにキャップ26が装着されている。 尚、除水調整装置10が組み込まれている透析装置の種類により、前記除水ラ イン19aと前記注入ライン18fにはいくつかの配管例があるが、これはその 一例である。
【0007】 次に体外循環回路1の使用方法について説明する。 A側回路2とV側回路3をDL13に接続し、前記A側回路2のローリングチ ューブを送液ポンプ11に装着する。生食ライン16に接続した生理食塩液14 を用いて前記A側回路2、DL13、V側回路3内を洗浄しその後空気を抜いて 充填する。 透析液8を前記のように注入ライン18よりDL13aの側面の入口13から 入れ出口13bから出して排出ライン19より排出する。透析液8の一部は前記 のように注入ライン18、18fを通り精密濾過フィルター9により濾過された 液(以後「ET除去液」と表現する)となり、最初は洗浄の為に前記注入ライン 18aの接続コネクター24aより排出する。クランプ17bで一度流れを止め 補充液ライン5aの接続コネクター24と接続し、該補充液ライン5aのローリ ングチューブ27と補充液ポンプ7を装着し、前記クランプ17bを外し補充液 ポンプ7を作動させ前記補充液ライン5a内を洗浄すると同時に再度生理食塩液 14を用いて送液ポンプ11を作動させ、前記補充液ライン5a内を洗浄した液 を排出させる。洗浄後はエアートラップ6に空気溜まりを設け、補充液ライン5 a内をET除去液で充填し、安全の為にクランプ17aを閉じておく。 接続コネクター24aには、前記補充液ライン5aの接続コネクター24と接 続しない時に嵌めるキャップ26を設ける。また前記接続コネクター24、24 aはオス型、メス型のどちらでも良く、脱着可能であればどのような形状でも良 く、ロック機能を有するコネクターが好ましい。 A側回路2を患者に接続し、充填した生理食塩液を血液と置換して、V側回路 3の患者側接続部より置換した血液が出てきた時に患者に接続し送液ポンプ11 を作動させ透析を開始する。透析を開始した後クランプ17a、17bを開き補 充液ポンプ7を作動させ補充液の供給を開始する。補充液ポンプ7は除水調整装 置10で設定する除水量と連動して作動するので該補充液ポンプ7が自動的に調 整され、前記ET除去液は補充液として静脈側ドリップチャンバー4に送られ、 前記送液ポンプ11の作動により静脈側回路3、患者、動脈側回路2、DL13 中に循環させる。 終了する時は除水調整装置10による除水と補充液ポンプ7によるET除去液 の供給を停止する。 透析液8の供給を停止する。 生理食塩液14を用いてA側回路2、DL13及びV側回路3の血液と置換し て体内に返血する。 本法は使用法の一例であり、手順など各施設により異なる場合もある。
【0008】 接続した補充液ライン5aと注入ライン18aはET除去液の送液量を調整す る補充液ポンプ7が除水ライン19aと連動し、静脈側ドリップチャンバー4に 補充液としてのET除去液が送液され、前記補充液ライン5aのエアートラップ 6に空気溜めの空間が形成されているので、静脈側ドリップチャンバー4から仮 に血液が逆流しても前記エアートラップ6により汚染された補充液が精密濾過フ ィルター9方向に流れ込む事はない。
【0009】 図2は本考案のエアートラップ6の拡大図(a)とその他の実施例を示す(b )、(c)の拡大図である。 (a)は筒状のエアートラップで大きさは動脈側ドリップチャンバー12(静脈 側ドリップチャンバー4)と同じくらいである。 (b)はエアートラップ6の上流に混注部材21を設け、金属針を備えたシリン ジ等を穿刺しエアートラップ6内の液面を調整する。 (c)は前記エアートラップ6の上流にコネクター23を装着したレベル調整ラ イン22を装着し、前記コネクター23にシリンジ等を接続し前記(b)と同様 に液面を調整する。 エアートラップ6の上流に装着する混注部材21やレベル調整ライン22を装 着する他に、前記エアートラップ6内の圧力を一定に保つ事のできる圧力調整用 の自動開閉弁を装着する事もできる。
【0010】 図3は本考案の補充液ライン5aと注入ライン18aのその他の実施例を示す (A)、(B)、(C)の概略図である。 本考案のその他の実施例(A)(B)(C)で補充液ライン5b、5c、5d は静脈側ドリップチャンバー4の上流に接続された左側の端部から右側端部の接 続コネクター24までを含む。さらに前記補充液ライン5bの途中にはクランプ 17a、エアートラップ6が、前記補充液ライン5cの途中にはクランプ17a が、前記補充液ライン5dの途中にはクランプ17a、エアートラップ6、補充 液ポンプ7に装着するローリングチューブ27がそれぞれ配置されている。 注入ライン18b、18c、18dは前記精密濾過フィルター9の上下に設け たチューブの合流点Pの右側端部から左側端部の接続コネクター24aまでを含 む。さらに前記注入ライン18bの途中には補充液ポンプ7に装着するローリン グチューブ27、クランプ17bが配置され前記接続コネクター24aにキャッ プ26が装着される。前記注入ライン18cの途中にはエアートラップ6、補充 液ポンプ7に装着するローリングチューブ27、クランプ17bが配置され前記 接続コネクター24aにキャップ26が装着される。前記注入ライン18dの途 中にはエアートラップ6、クランプ17bが配置され前記接続コネクター24a にキャップ26が装着される。
【0011】
体外循環回路1の静脈側ドリップチャンバー4に装着した精密濾過フィルター 9により清浄化した補充液の補充液ライン5a、5b、5c、5d及び/又は注 入ライン18a、18b、18c、18dにエアートラップ6を装着することで 、前記静脈側ドリップチャンバー4から補充液ライン5a(5b、5c、5d) 方向に逆流が起きても、前記エアートラップ6に空気溜めの空間を設ける事によ り、次に使う患者にクリーンな補充液を供給することができる。
【図1】本考案の体外循環回路1の概略図
【図2】エアートラップ6の実施例(a)の拡大図及び
その他の実施例(b)、(c)の拡大図
その他の実施例(b)、(c)の拡大図
【図3】本考案の補充液ライン5aと注入ライン18a
のその他の実施例を示す(A)、(B)、(C)の概略
図
のその他の実施例を示す(A)、(B)、(C)の概略
図
【図4】従来の体外循環回路41の概略図
1、41 体外循環回路 2 動脈側回路 3 静脈側回路 4 静脈側ドリップチャンバー 5a、5b 補充液ライン 5c、5d 補充液ライン 6 エアートラップ 7 補充液ポンプ 8 透析液 9 精密濾過フィルター 10 除水調整装置 11 送液ポンプ 12 動脈側ドリップチャンバー 13 ダイアライザー 13a 入口 13b 出口 14 生理食塩液 15 へパリンライン 16 生食ライン 17a、17b クランプ 18、18f 注入ライン 18a、18b 注入ライン 18c、18d 注入ライン 19 排出ライン 19a 除水ライン 21 混注部材 22 レベル調整ライン 23 コネクター 24、24a 接続コネクター 25 圧力モニターライン 26 キャップ 27 ローリングチューブ P チューブの合流点
Claims (5)
- 【請求項1】静脈側回路3に装着した静脈側ドリップチ
ャンバー4の精密濾過フィルター9により清浄化した補
充液の補充液ライン5a、5b、5c、5d及び/又は
注入ライン18a、18a、18b、18dにエアート
ラップ6を設けたことを特徴とする体外循環回路1。 - 【請求項2】前記補充液ライン5aはクランプ17a、
エアートラップ6、ローリングチューブ27を備え、前
記注入ライン18aは接続コネクター24a、クランプ
17bを備えたことを特徴とする前記請求項1に記載の
体外循環回路1。 - 【請求項3】前記補充液ライン5bはクランプ17a、
エアートラップ6、接続コネクター24を備え、前記注
入ライン18bは接続コネクター24a、クランプ17
b、ローリングチューブ27を備えたことを特徴とする
前記請求項1に記載の体外循環回路1。 - 【請求項4】前記補充液ライン5cはクランプ17a、
接続コネクター24を備え、前記注入ライン18cは接
続コネクター24a、クランプ17b、ローリングチュ
ーブ27、エアートラップ6を備えたことを特徴とする
前記請求項1に記載の体外循環回路1。 - 【請求項5】前記補充液ライン5dはクランプ17a、
エアートラップ6、ローリングチューブ27、接続コネ
クター24を備え、前記注入ライン18dは接続コネク
ター24a、クランプ17b、エアートラップ6を備え
たことを特徴とする前記請求項1に記載の体外循環回路
1。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999009660U JP3069839U (ja) | 1999-12-21 | 1999-12-21 | 体外循環回路 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP3069839U true JP3069839U (ja) | 2000-07-04 |
Family
ID=43203271
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1999009660U Expired - Lifetime JP3069839U (ja) | 1999-12-21 | 1999-12-21 | 体外循環回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3069839U (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003265598A (ja) * | 2002-03-14 | 2003-09-24 | Nikkiso Co Ltd | 返血方法 |
JP2013506471A (ja) * | 2009-09-30 | 2013-02-28 | フレゼニウス メディカル ケアー ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 薬物の注入のためのインサートを有する配管セット |
KR101857491B1 (ko) * | 2010-05-14 | 2018-05-15 | 프레제니우스 메디칼 케어 도이칠란드 게엠베하 | 약병들의 연결을 위한 개선된 게이트를 가진 튜빙 세트 |
CN109771721A (zh) * | 2019-04-02 | 2019-05-21 | 王立烽 | 大鼠闭式小预充反馈式体外循环管道 |
CN114555174A (zh) * | 2019-08-13 | 2022-05-27 | 甘布罗伦迪亚股份公司 | 不能移除的连接系统 |
-
1999
- 1999-12-21 JP JP1999009660U patent/JP3069839U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2003265598A (ja) * | 2002-03-14 | 2003-09-24 | Nikkiso Co Ltd | 返血方法 |
JP2013506471A (ja) * | 2009-09-30 | 2013-02-28 | フレゼニウス メディカル ケアー ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 薬物の注入のためのインサートを有する配管セット |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |