JP3048340B2 - Micobacterium kansasii核酸の種特異的検出に関する材料および方法 - Google Patents
Micobacterium kansasii核酸の種特異的検出に関する材料および方法Info
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Description
酸ハイブリダイゼーションを用いて微生物を検出および
/または同定するためのオリゴヌクレオチド配列ならび
に方法に関する。
グラム陽性、桿菌である、細菌の属である。属は、これ
らに限定されるわけではないが、Mycobacter
iumafricanum、M.avium、M.bo
vis、M.bovis−BCG、M.chelona
e、M.fortuitum、M.gordonae、
M.intracellulare、M.kansas
ii、M.microti、M.scrofulace
um、M.paratuberculosisおよび
M.tuberculosisを含む、いくつかの種を
含む。これらの生物体のあるものは、疾病の原因作因で
ある。1953年に初めてミコバクテリア感染が発見さ
れてから、感染患者が米国で増加している。特に心配な
のは結核であり、その原因作因は、M.tubercu
losisである。これらの新たな患者の多くは、AI
DS伝染病と関係があり、ミコバクテリアに特に感染し
やすい免疫障害性集団になる。その他のミコバクテリア
感染症もまた、多数の免疫障害患者が増加した結果、増
加しつつある。Mycobacterium aviu
m、Mycobacterium kansasiiお
よびその他の非結核性ミコバクテリアは、HIV感染患
者および他の免疫障害患者に日和見的病原体として見い
だされる。
物体を抗酸性染色し、培養し、さらに生化学的アッセイ
を行うことによって行われる。これらの方法は、時間が
かかり、慣用培養法を用いた典型的診断法では、6週間
ほどの時間を要する。BACTEC(登録商標)システ
ム(Becton Dickison Microbi
ology Systems、Sparks、MD)の
ような自動培養システムでは、診断に要する時間を1か
ら2週間に短縮することができる。しかしながら、ミコ
バクテリア感染の診断に要する時間を1週間より短く、
望ましくは約1日に短縮する必要がある。サザンハイブ
リダイゼーションまたはドットブロットのようなオリゴ
ヌクレオチドプローブを基にしたアッセイは、迅速に、
(即ち、1日あるいはそれより短い時間で、)結果を導
くことができる。核酸増幅に基づくアッセイは、通常、
より感度が高く、より迅速に、時として1時間以内に、
結果を提供することができる。ミコバクテリア感染の診
断に関するそのような方法では、特定の生物体の同定を
所望する場合、Mycobacterium属に特異的
またはミコバクテリアの特定の種に特異的であるオリゴ
ヌクレオチドプローブまたはプライマーを開発する必要
がある。
siiの同定は、研究室では慣用的に、生化学的試験お
よび増殖特性の測定に基づいて行われている。これらに
は、カタラーゼ生成、ウレアーゼ活性、TWEEN加水
分解、硝酸還元および光に晒されたときピグメントを生
成する生物体の能力(光発色性)が含まれる。他のミコ
バクテリアの種のいくつかが同様の生化学的プロフィー
ルを示すので、一般的には、光発色性によってMico
bacterium kansasiiの確実な同定が
可能になる。しかしながら、光発色性の決定は、生物体
の純粋培養を必要とし、また、この表現型は、可変であ
り、主観的であり、且つ確実性の決定が困難であろう。
これらの理由により、オリゴヌクレオチドプローブを用
いた種特異的ハイブリダイゼーションまたは核酸増幅に
よって、Mycobacterium kansasi
iを同定する試みがなされてきた。Z.H.Huang
ら(1991、J.Clin.Microbiol.,
29,2125−2129)は、Mycobacter
ium kansasiiにある程度の種特異性を持つ
ゲノムライブラリーから得られたDNAプローブについ
て報告している。このクローン(pMK1−9)は、
M.gastriを含む他の種とある程度のクロスハイ
ブリダイゼーションを示すが、M.kansasiiの
遺伝的に異なる亜群を検出しなかった。pMK1−9の
ヌクレオチド配列は、報告されておらず、それから誘導
されるであろう遺伝子も同定されていない。B.C.R
ossら(1992、J.Clin.Microbio
l.,30,2930−2933)は、pMK1−9プ
ローブ、65kDa抗原遺伝子プローブ、およびrRN
Aに特異的にハイブリダイズするプローブ(ACCU−
PROBE、Gen−Probe,San Dieg
o,CA)を用いたDNAプローブ試験商品を用いて、
M.kansasiiの遺伝的に異なる亜群の同定につ
いても報告している。ACCU−PROBEは、E.T
ortoliら(1994、Eur.J.Clin.M
icrobiol.Infect.Dis.,13,2
64−267)によっても評価されており、M.Kan
sasiiの遺伝子不均一性の結果として、一見したと
ころでは100%の特異性を示すが、感受性は72.8
%のみであることが見いだされた。T.Rogallら
(1990、J.Gen.Microbiol.,13
6,1915−1920)は、ミコバクテリアの種を同
定するため、ポリメラーゼ鎖反応(PCR)に基づいた
配列決定戦略に、16SrRNAを用いた。しかしなが
ら、これらのプライマーは、M.kansasiiから
M.gastriを識別するために用いることはできな
かった。なぜならば、これらの2つの種は表現型特性が
異なるにもかかわらず、これらからの16S rRNA
配列は同一であるからである。同様の研究が、B.Bo
ddinghausら(1990、J.Clin.Mi
crobiol.,28,1751−1759)によっ
て、M.tuberculosis群、即ち、M.av
ium−M.paratuberculosisおよび
M.intracellulare、に特異的な16S
rRNAから誘導したオリゴヌクレオチドについて報
告されている。M.Yangら(1993、J.Cli
n.Microbiol.,31,2769−277
2)は、ハイブリダイゼーションプローブとして用いた
場合にM.kansasiiに種特異性を示す、臨床単
離物からの配列の単離について報告している。このプロ
ーブ(p6123)は、pMK1−9とハイブリダイズ
しない亜群を含む、試験したすべてのM.kansas
ii株とハイブリダイズした。米国特許第5,500,
341号は、p6123から誘導されたM.kanns
asiiに特異的な増幅プライマーについて記載してい
る。
定義する。
イゼーションさせた後、オリゴヌクレオチドを伸長させ
ることによって、または標的配列にハイブリダイズした
場合に近接する複数のオリゴヌクレオチドを連結させる
ことによって、標的配列を増幅させるオリゴヌクレオチ
ドである。増幅プライマーは、典型的には、約10−7
5の長さのヌクレオチド、望ましくは約15−50の長
さのヌクレオチドである。SDAのための増幅プライマ
ーの全長は、典型的には約25−50ヌクレオチドであ
る。SDA増幅プライマーの3’末端(標的結合配列)
は、標的配列の3’末端にハイブリダイズする。標的結
合配列は、約10−25の長さのヌクレオチドであり、
増幅プライマーにハイブリダイゼーション特異性を授け
る。SDA増幅プライマーは、さらに、5’から標的結
合配列までに制限エンドヌクレアーゼ認識部位を含む。
認識部位は、G.Walkerら(1992、PNA
S,89:392−396および1992、Nucl.
Acids Res.,20:1691−1696)に
よって記載されているように、認識部位が半修飾されて
いる場合にDNA二重らせんの一本鎖にニックを入れる
であろう制限エンドヌクレオアーゼのためのものであ
る。5’から制限エンドヌクレアーゼ認識部位までのヌ
クレオチド(”尾”)は、SDA中に増幅プライマーの
残りの部分がニックを入れられ置換される場合のポリメ
ラーゼ再開始部位として機能する。尾ヌクレオチドの再
開始機能は、SDA反応を保持しており、単一の標的分
子から複数のアンプリコンの合成を可能にする。尾は、
典型的には長さ約10−25のヌクレオチドである。そ
の長さおよび配列は、一般的に重要ではなく、ハイブリ
ダイゼーションの望みのTmを得るために、日常的仕事
で選択し修飾することができる。標的結合配列はその標
的特異性を決定付けるプライマーの部分であるので、標
的の末端に特定の配列を必要としない増幅法では、増幅
プライマーは一般的に、例えばPCRまたはリガーゼ鎖
反応(Ligase Chain Reaction)
(LCR)におけるように、実質上、標的結合配列のみ
からなる。標的(例えば、3SR、NASBAまたは転
写に基づく増幅のためのRNAポリメラーゼプロモータ
ー)に加えて特定の配列を必要とするSDA以外の増幅
法では、プライマーのハイブリダイゼーション特異性を
変えることなくオリゴヌクレオチドを調製する日常的方
法を用いて、必要とされる特定の配列を標的結合配列に
連結させることができる。
は、等温増幅反応でプライマー伸長生成物を置換するた
めに用いられるプライマーである。バンパープライマー
は、バンパープライマーの伸長物が下流の増幅プライマ
ーおよびその伸長生成物を置換するように、増幅プライ
マーの上流の標的配列にアニールする。
リダイズするオリゴヌクレオチドをさし、典型的にはそ
の検出を容易にする。プローブは、ポリメラーゼによっ
て伸長されることはない。プローブは、所望のハイブリ
ダイゼーション特異性を確保するために、典型的には少
なくとも約10の長さのヌクレオチドであるが、所望の
特異性を保持する任意の長さであって良い。しかしなが
ら、便宜上、プローブは、通常約10から約75の長さ
のヌクレオチド、望ましくは約15から約50の長さの
ヌクレオチドである。プローブは、場合によっては、標
的配列とハイブリダイズした時にその検出および捕獲を
容易にする検出可能標識に連結され、そうすることによ
って標的配列の検出が容易になる。しかしながら、プラ
イマーおよびプローブは、多くの場合、構造的に類似し
ているかまたは同一である場合もあって良いことを、念
頭に置いておくべきである。プライマーおよびプローブ
と言う言葉は、オリゴヌクレオチドの機能をさす。即
ち、ハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドは、それが
標的配列を捕獲または検出するために用いられるなら
ば、プローブとしての機能を持ち、また、同一のオリゴ
ヌクレオチドが、(例えば、標的上にハイブリダイズし
たオリゴヌクレオチドを伸長させることによって、また
は標的にハイブリダイズした複数の近接オリゴヌクレオ
チドを連結することによって)標的配列を増幅するため
に用いられるならば、それはプライマーとしての機能を
持つことができるであろう。検出法が標的にハイブリダ
イズした後のオリゴヌクレオチドの伸長を利用するなら
ば、プライマーを標的配列を検出するために用いること
もできる。
れる核酸配列をさす。これらには、増幅される元来の核
酸配列およびその相補的な第二鎖ならびに増幅反応中に
生成した元来の標的配列のコピーのいずれかの鎖が含ま
れる。
は、増幅生成物、アンプリマーまたはアンプリコンと呼
ばれる。
イブリダイゼーションし、さらに、標的配列を鋳型とし
て用いてポリメラーゼによってプライマーを伸長させる
ことによって生成した標的配列のコピーをさす。
たは異なる属の種を実質的に検出、増幅またはオリゴヌ
クレオチドハイブリダイゼーションすることなく、生物
体の種または関連する種の群を検出、増幅またはオリゴ
ヌクレオチドハイブリダイゼーションすることをさす。
列にハイブリダイズするであろう。実質的に同一の配列
は、同じヌクレオチド配列ともハイブリダイズするそれ
らのヌクレオチド配列と非常に類似している。
出または同定を容易にするために用いられる任意のオリ
ゴヌクレオチドをさす。例えば、本発明では、アッセイ
プローブは、Mycobacterium kansa
sii核酸の検出または同定に用いられる。検出プロー
ブ、検出プライマー、捕獲プローブおよびシグナルプラ
イマーは、以下に記載したように、アッセイプローブの
例である。
語”LCDC”は、the Laboratory o
f Canadian Disease Contro
lをさし、略語”TMC”は、the Trudeau
MycobacteriaCollectionをさ
す。TMCから得られた多くの株は、今ではtheAm
erican Type Culture Colle
ctionからも入手することができる。
リダイゼーションアッセイでM.kannsasii特
異的(即ち種特異的)であり、M.kansasiiゲ
ノムで新たに同定されたフラグメントを提供する。フラ
グメントの配列決定および既知配列との相同性の検索か
ら、全長のフラグメント(ここに”KATS1”と命名
する)も、またKATS1の10の連続するヌクレオチ
ドを有する任意のサブ配列のいずれも、以前に同定され
ていなかったことが明らかになった。KATS1ヌクレ
オチド配列から誘導されたプライマーおよびプローブ
は、それ故、M.kansasiiに種特異性が高く、
最も良く保持されている領域から誘導されたそれらは、
典型的な株と典型的でない株の両方を検出する。KAT
S1から誘導されたオリゴヌクレオチドは、従来技術の
プローブおよびプライマーよりも、偽りの陰性を示す可
能性が少なく、典型的なM.kansasiiおよびそ
うではないM.kansasiiの両方に感受性を持
ち、かつ特異的である。
グメントは、任意開始PCR法(Arbitraril
y Primed PCR)(AP−PCR、J.We
lshら、1990、Nucl.Acids Re
s.,18,7213−7218)を用い、M.kan
sasii株TMC1201およびLCDC724(そ
れぞれ、典型的な株およびそうではない株)、M.tu
berulosis(H37Rv)、M.avium
(CDC33)ならびにM.intracellula
re(ATCC13950)からの増幅生成物が異なる
表示を示すフラグメントとして同定された。AP−PC
Rプライマーは、CGTCATGCTGAAGTCCC
T(配列番号1)およびTCTGTCTCCTGGCA
CTCT(配列番号2):であった。10mMのTRI
S−HCl pH8.3、50mMのKCl、1.5m
MのMgCl2 、0.001%(w/v)のゼラチン、
0.2mMのdNTPs、3.5μMの32Pで標識した
配列番号1、3.5μMの32Pで標識した配列番号2、
1ngのゲノムDNA鋳型、および2.5UのTaq
DNAポリメラーゼを含む50μlの反応物を調製し、
標的をPerkin Elmer Cetus the
rmocycler(Model480)内で増幅し
た。95℃で3分間変性させた後、増幅反応を次のよう
なプロフィールで40回繰り返した:94℃で1分間;
37℃で2分間;72℃で2分間。熱循環の後、サンプ
ルを72℃で7分間加熱し、4℃に一晩保存した。それ
ぞれの種および株の増幅生成物は、8%変性アクリルア
ミドゲル電気泳動(100W)の後にオートラジオグラ
フィーによって可視化した。
が、M.kansasiiでない種には存在しない唯一
のバンドを同定し、KATS1と命名した。KATS1
バンドをゲルから切り出し、100μlの蒸留無菌水中
で15分間煮沸しエタノール沈殿することによって、D
NAを抽出した。次のような熱循環プロフィール:94
℃で1分間;60℃で2分間;72℃で2分間を35
回:を用いて、5μlの抽出DNAを、前記のようなP
CR法で再増幅させた。
M.kansasiiの様々な株のゲノムDNAおよび
M.kansasiiでない様々なミコバクテリアのゲ
ノムDNAとハイブリダイゼーションさせることによっ
て試験した。それぞれの生物体(M.kansasii
TMC1201、M.kansasii LCDC7
11、M.kansasii LCDC715、M.k
ansasii LCDC724、M.avium A
TCC25291、M.intracellulare
TMC1406、M.tuberculosis H
37Rv、M.fortuitum ATCC684
1、M.scrofulaceum ATCC1998
1、およびM.haemophilum ATCC27
548)のゲノムDNA 1μgを変性させ、ZETA
−PROBE GTメンブレン(Bio−Rad)上に
ブロットした。KATS1フラグメントをランダム開始
標識(ramdom primed labelin
g)(Boehringer Mannheimからキ
ットの形で商品として入手可能)で標識し、ハイブリダ
イゼーションプローブとして用いる。ハイブリダイゼー
ション条件は、メンブレンの製造者の推薦の通りとし
た。試験したM.kansasii株はすべて、KAT
S1プローブとのハイブリダイゼーションで明らかに陽
性であったが、M.kansasiiで以外の種は、す
べて明らかに陰性であった。
1フラグメントをPCR TA IIベクター(Invi
trogen)にクローン化した。KATS1挿入物の
存在は、EcoRIで制限消化し、それによるおおよそ
650塩基対の長さのDNAフラグメントの遊離によっ
て確認した。次に、クローン化されたKATS1フラグ
メントの種特異性は、上記の方法に従って、ドットブロ
ットハイブリダイゼーションによって再度試験した。試
験した6種類のM.kansasii株(上記で試験し
た株に加えてLCDC714およびLCDC725を含
む)は、すべて明らかに陽性であり、典型的な株および
そうではない株の両方を検出するプローブとしてのKA
TS1の用途が確認された。試験した15種類のM.k
ansasiiでない種(上記で試験した内、M.ha
emophilumを除くすべての種を含み、さらに次
の種:M.avium CDC33、M.avium
CDC16、M.chelonae TMC1543、
M.gastri LCDC1301、M.intra
cellulare ATCC13950、M.int
racellulare LCDC1705、M.ma
rinum LCDC801、M.simiae CD
C2、M.smegmatis TMC1533および
M.tuberculosis VA44を加えた)
は、すべて明らかに陰性であった。試験されたミコバク
テリアでない種(A.israeliiATCC100
49、C.diphtheriae ATCC1193
1、N.asteroides ATCC3308、
P.acnes ATCC6919、R.rhodoc
hrous ATCC13808およびS.somal
iensis ATCC13201)もまたすべて、K
ATS1とのハイブリダイゼーションで明らかに陰性で
あった。
C1201)およびそうではない株(LCDC724)
の両方からのKATS1DNAフラグメントを含むプラ
スミドで形質転換された大腸菌は、the Ameri
can Type Culture Collecti
on(Rockville,Maryland)に、1
996年6月27日、受託番号98092(プラスミド
KATS1−1201を含む)および受託番号9809
1(プラスミドKTS1−724を含む)で、寄託し
た。クローニングの後、PCR TA IIベクター内に
位置するT7およびSP6プロモーター用に設計したプ
ライマーを用いて、これらのKATS1DNAフラグメ
ントを配列決定した。配列決定は、ABI PRISM
Terminator cycle sequenc
ing kit(PerkinElmer)、Perk
in−Elmer Cetus thermocycl
er Model 480およびModel 373
DNA sequencer(Applied Bio
systems)を用いて、製造者によって推薦された
プロトコールに従って、行われた。2種類の株から得ら
れたKATS1配列を、配列番号3(LCDC724)
および配列番号4(TMC1201)に示す。これらの
2種類の株の配列を並べて比較し、相同性領域を同定
し、KATS1の共通配列(配列番号5)を決定した。
KATS1は、おおよそ58%のGCを含む塩基組成を
持つ。典型的な株とそうではない株は、おおよそ90%
の相同性を持ち、フラグメントの5’部分は、3’部分
より、より相同である。GENBANKに記載されてい
るミコバクテリアの555配列の内には、KATS1と
相同の配列は見いだされなかった。同様に、ミコバクテ
リア以外の配列との相同性について、GENBANK、
GENESEQおよびEMBLのデータベースを検索し
たところ、マッチするものは見いだされなかった。ま
た、10の連続したヌクレオチドのTMC 1201
KATS1サブ配列を用いてGENBANK検索も行っ
た(10ヌクレオチドを”ウインドウ”としてそれぞれ
の配列を検索するために一つずつシフトさせた)が、マ
ッチするものは見い出されなかった。それ故、KATS
1配列内の約10またはそれより多くの連続したヌクレ
オチドまたはその相補体からなるいかなるオリゴヌクレ
オチドも、アッセイプローブとしてまたは増幅プライマ
ーの標的結合配列として用いた場合、M.kansas
iiに特異的であろうと期待される。KATS1の読み
枠の検索から、このDNAフラグメントはタンパク質を
コードしていないことが示唆された。
MC1201およびLCDC724の配列分析に基づい
て設計した。3’プライマーは、CGAAGCCGAA
CCTCATTG(配列番号6)であり、2種類の可変
の5’プライマーは、CTCGGTGCCGATGAG
GT(配列番号7)およびCCGATGAGGTTGC
CGTATTCG(配列番号8)である。配列番号6お
よび配列番号7は、環境より単離した株、T9294お
よびT8594を除くすべての株を増幅するために用い
られた。これらの2種類の株は、配列番号7の結合部位
は典型的でない株にあまり高く保持されていない領域に
あるので、配列番号6および配列番号8を用いて増幅さ
せた。PCRは、ゲノムDNAの起源として次のM.k
ansasii株:TMC1201、LCDC711、
LCDC714、LCDC715、LCDC724、L
CDC725、T1492、T1689、T1089
2、T18492、T11792、5C8246、T8
594およびT9294:を用いて、上にKATS1再
増幅法として記載した方法に従って、実質上成し遂げら
れた。KATS1は、典型的な株とそうでない株の両方
を含む14株のM.kansasiiのすべてで、増幅
に成功した。
よびLCDC725のそれらを除く)は、上記の方法に
従って、配列決定した。配列は、内部および外部配列決
定プライマーを用いる複数の配列決定反応によって、決
定された。
うにして得られた(配列番号11−20)。7配列(L
CDC711、LCDC714、T1689、T108
92、T18492、T11792および5C824
6)を、TMC1201およびLCDC724とアライ
ンすると、約80%の相同性を示した。これらの株の共
通配列を決定した(配列番号21)。
連続するヌクレオチドのサブ配列の種特異性は、M.k
ansasiiの典型的な株およびそうでない株のより
広い範囲で、PCR法によって確認された。50μlの
反応混合物およびPCR法のプロフィールは、2.0μ
Mのそれぞれのプライマーおよび10ngの鋳型DNA
が存在することを除いて、KATS1の再増幅に用いた
ものと同じである。47株のM.kansasiiは、
それぞれ2種類のPCR法で、それぞれ増幅させた。そ
れぞれのPCR反応には、以下に示すように、配列番号
6/配列番号8、配列番号9/配列番号10、および配
列番号6/配列番号22(GGATCCCAGCTCG
AGGC)から選択された異なるプライマー対、二対の
内の一対を用いた。
株およびそうでない株は、すべて、両方のプライマー対
で明らかに増幅され、KATS1およびKATS1から
誘導されたプライマー/プローブの種特異性の程度の高
さが確認された。T9094およびT994は、一つの
プライマー対(配列番号9/配列番号10)では陰性で
あったが、他の対(配列番号6/配列番号22)では陽
性であった。これら2株のKATS1フラグメントは、
配列決定されていないが、配列番号9は、他の典型的で
ない株の内のわずかな可変領域内にある。より保存され
た領域の別のプライマーで置換することによって、時と
して起こるそのような増幅の不成功は、解決されるはず
である。
テリアの内のM.kansasii種以外の22株およ
びミコバクテリア以外の近い関係にある6株の交差反応
性について評価した:M.avium ATCC252
91、M.avium CDC33、M.chelon
ae TMC1543、M.fortuitum AT
CC6841、M.gastri LCDC1301、
M.gordonaeTMC1318、M.gordo
nae ATCC14470、M.intracell
ulare ATCC13950、M.intrace
llulare LCDC1705、M.marinu
m LCDC801、M.microti LCDC2
03、M.scrofulaceum BDDIS24
04、M.simiae CDC2、M.smegma
tis TMC1533、M.tuberculosi
s H37Rv、M.tuberculosis VA
44、A.israelii ATCC10049、
C.diphtheriae ATCC11931、
N.asteroides ATCC3308、P.a
cnes ATCC6919、R.rhodochro
us ATCC13808およびS.somalien
sis ATCC13201。ゲノム標的は、配列番号
6/配列番号8および配列番号9/配列番号10プライ
マー対の両方を用い、上に記載したPCR反応で増幅さ
せた。増幅生成物は、いかなるサンプルでも検出され
ず、KATS1およびKATS1より誘導されたプライ
マー/プローブの種特異性が確認された。
ーブもまた、KATS1配列に基づいて設計され、種特
異性、交差反応性および感受性について増幅反応で試験
した。プライマーおよびプローブを以下の表に示す。制
限エンドヌクレアーゼ認識部位(この例ではBsoB
I)を太字で示し、増幅プライマーの標的結合配列をイ
タリック体で示している。
合わせのすべてをバンパープライマー対の組み合わせの
すべてと共に、4種類のSDA反応条件で試験し、最良
のプライマー組み合わせを同定し、増幅反応を最適化し
た。
594およびT10892を、増幅用に選択した。tS
DAプロトコールは、実質上、EP 0 684 31
5に記載されている方法に従った。すべての増幅プライ
マー対は、試験したほとんどの反応条件下、典型的な株
およびそうでない株の両方で検出可能な増幅生成物を生
成した。最も有効な増幅は、配列番号23および配列番
号28、反応条件Dで得られた。次いで、これらの増幅
プライマーおよび反応条件をさらなる研究のために選択
し、左および右のバンパープライマーの対の組み合わせ
のすべてについて評価した。この実験では、配列番号2
9および配列番号30が、典型的な株およびそうではな
い株の両方の株で最も効率良く増幅されたが、バンパー
組み合わせはすべて、この反応において効率よく機能し
た。同様の試験では、すべてのディテクタープローブか
ら満足できる結果が得られたが、配列番号37が最も有
効なディテクターオリゴヌクレオチドであることが分か
った。
号28を用いてtSDAアッセイのの感受性を測定する
ために、ゲノムの滴定実験を行った。M.kansas
iiの典型的な株、1種類(TMC1201)、および
典型的でない株、2種類(T8594およびT1089
2)から単離したゲノムをヒト胎盤DNAで希釈し、1
04、103、102、10および1ゲノムの初発標的レ
ベルを得た。tSDA反応は、反応Dの条件、最も効率
の高いバンパーおよびディテクターを用い、上記の方法
に従って行った。典型的でない株T10892のオート
ラジオグラフィーでは、最少10ゲノムコピーが検出可
能であり、TMC1201およびT8594では、最少
100ゲノムコピーが検出可能であった。それ故、アッ
セイの感受性は、T10892では1から10の間のゲ
ノムコピー、TMC1201およびT8594では10
から100の間のゲノムコピーである。
トをtSDAに用い、さらに種特異性および交差反応性
について評価した。交差反応性分析用にプールされた鋳
型を用い、上記の方法に従って、様々な典型的なM.k
ansasii株およびそうではない株を試験した。プ
ールした交差反応性反応では、5種類のM.kansa
sii以外の株のそれぞれ107ゲノムを、増幅させる
ために一つのサンプル中に混合した。プールしたサンプ
ル中で増幅が阻害されることによる誤った陰性を同定す
るために、M.kansasii以外のプールを含む対
照サンプルおよび2x104 ゲノムコピーのM.kan
sasii TMC1201を増幅させた。4種類のそ
のようなプール(20種類のM.kansasii以外
の種)およびそれらと関連する対照を、D反応条件下、
上記の方法に従って、増幅させた。試験したM.kan
sasii株は、TMC1201、LCDC711、L
CDC714、T1689、T10892、LCDC7
25、T8494、LCDC724、T11792、5
C8246、4699、5292、T5993、T68
6、T7193、T785、T8394、T8794、
T8894、T9694、T9194およびT9494
である。試験したM.kansasii以外の種は、
M.tuberculosis H37Rv、M.go
rdonaeATCC14470、M.gastri
LCDC1301、M.marinum LCDC80
1、M.smegmatis TMC1533(プール
1);M.avium CDC33、M.intrac
ellulare 11350、M.chelonae
TMC1543、M.simiae CDC2、M.
xenopi 1482(プール2);M.fortu
itum 2808、M.microti LCDC2
03、M.celatum 51131、M.scro
fulaceum 19981およびP.acnes
ATCC6919(プール3);A.israelii
ATCC10049、C.diphtheriae
ATCC11913、N.asteroides AT
CC3308、R.rhodochrous ATCC
13808およびS.somaliensis 332
10(プール4)である。増幅生成物は、22種類の
M.kansasii株のすべてで、容易に検出でき、
それぞれの株で等しい強度の信号が認められた。M.k
ansasii以外の標的のプールされたサンプルで
は、それぞれ、M.kansasii標的をも含む陽性
の対照を除いて、増幅は陰性であった。
たプライマーおよびプローブを用いたM.kansas
ii増幅特異性についての前述の試験は、PCRおよび
tSDAの両方で100%陽性であった。M.kans
asii以外の種に関して、増幅は100%陰性である
ことが分かった。
補性である必要はないので、本明細書中に開示されたプ
ローブおよびプライマーの配列は、種特異性を失うこと
なく、また、M.kansasii特異的プローブおよ
びプライマーとしての用途を失うことなく、本明細書中
に開示されたKATS1配列と実質的に同一であるよう
に、修飾することができることを理解すべきである。こ
の技術分野で知られているように、相補的なおよび部分
的に相補的な核酸配列のハイブリダイゼーションは、厳
密性を増加または減少させるハイブリダイゼーション条
件を調節する(即ち、ハイブリダイゼーションの温度ま
たはバッファーの塩含有量を調節する)ことによって、
行うことができる。開示した配列のちょっとしたそのよ
うな修飾も同じであり、M.kansasii特異性を
維持するためのハイブリダイゼーション条件の任意の必
要な調節は、日常実験のみを必要とし、当業者の技術範
囲内にある。
M.kansasii特異的増幅生成物は、特徴ある大
きさによって、例えば、ポリアクリルアミドまたはアガ
ロースゲルを臭化エチジウムで染色することによって、
検出することができる。また、アッセイプローブを用い
ることによって、サンプル中のM.kansasii核
酸または特異的に増幅されたM.kansasii標的
配列を検出することもできる。本発明のアッセイプロー
ブは、KATS1配列またはその相補体の少なくとも約
10の連続したヌクレオチドからなる。プローブの長さ
は、最大で、具体的なKATS1配列または選択された
KATS1共通配列の長さである。即ち、TMC120
1 KATS1配列から誘導されたプローブ(配列番号
4)は、約10−655の長さのヌクレオチドであり、
LCDC724 KATS1配列から誘導されたプロー
ブ(配列番号3)では、約10−656の長さのヌクレ
オチドであり、LCDC724/TMC1201共通配
列から誘導されたプローブ(配列番号5)では、約10
−658の長さのヌクレオチドである。本明細書に記載
しさらにSEQUENCE LISTINGに示した上
記以外の株のKATS1配列から誘導されたアッセイプ
ローブは、長さ約10−605のヌクレオチド(配列番
号11、12、14、17および18)、長さ約10−
604のヌクレオチド(配列番号15)、長さ約10−
602のヌクレオチド(配列番号16)、長さ約10−
606のヌクレオチド(配列番号13)、長さ約10−
540のヌクレオチド(配列番号19)、長さ約10−
558のヌクレオチド(配列番号20)である。共通配
列(配列番号21)から誘導されたアッセイプローブ
は、長さ約10−661のヌクレオチドである。配列相
同性の検索をKATS1配列の10の連続したヌクレオ
チドからなるすべてのサブ配列について行い、相同性は
見いだされなかったので、そのようなプローブのすべて
が、M.kansasii特異性を保持していると予想
される。任意のこれらの配列から誘導されたアッセイプ
ローブは、典型的には、約10−75の長さの連続した
ヌクレオチドであり、望ましくは約15−50の連続ヌ
クレオチドである。
ーブは、典型的には、増幅プライマーの間にある配列と
ハイブリダイズするように選択される、即ち、それは、
一般的には、内部プローブである。また、標識された増
幅プライマーを、アッセイプローブとして用いることも
できる。一つの実施態様では、標的配列を検出するため
に、標識した増幅プライマーまたは標識した内部アッセ
イプローブを、Walkerら、Nucl.Acids
Res.,上記の方法に従って、標的配列(ディテクタ
ープライマー)に沿って伸長させる。
接または間接のいずれかで、標的核酸の存在の指示薬と
して検出することのできる部分である。標識を直接検出
するために、アッセイプローブをラジオアイソトープで
標識してオートラジオグラフィーによって検出するか、
または、蛍光部分で標識してこの技術分野で既知の方法
に従って蛍光によって検出することができる。また、ア
ッセイプローブは、それを検出可能にするさらなる試薬
を必要とする標識で標識することによって、間接的に検
出することもできる。間接的な検出可能標識には、例え
ば、化学発光剤、可視反応生成物を生成する酵素、およ
び標識された特異的結合パートナー(例えば、抗体また
は抗原/ハプテン)と結合することによって検出するこ
とのできるリガンド(例えば、ハプテン、抗体または抗
原)が含まれる。リガンド標識もまた、オリゴヌクレオ
チドの固相捕獲(捕獲プローブ)に有用である。特に有
用な標識には、ビオチン(標識されたアビジンまたはス
トレプトアビジンと結合することによって検出できる)
および西洋わさびのペルオキシダーゼまたはアルカリホ
スファターゼのような酵素(酵素基質を加えて有色の反
応生成物を生成させることによって検出できる)が含ま
れる。オリゴヌクレオチドにそのような標識を加える、
またはそのような標識を含ませる方法は、この技術分野
で熟知されており、いかなるこれらの方法も、本発明に
おいて、用いるに適当である。
しては、米国特許第5,470,723号に記載のよう
に、ビオチニル化捕獲プローブおよび酵素結合ディテク
タープローブを用いて増幅された生成物を検出する化学
発光法が含まれる。標的配列(2つの増幅プライマーの
結合部位の間にある)のアッセイ領域内の異なる部位に
これらの2つのアッセイプローブをハイブリダイゼーシ
ョンさせた後、複合体をストレプトアビジンでコートし
たミクロタイタープレートで捕獲し、さらに化学発光信
号を発生させ、蛍光測定器で測定した。増幅生成物を検
出するためのもう一つの代替法として、EP0 678
582に記載のシグナルプライマーを、増幅反応に加
えることもできる。この実施態様では、標識された二次
増幅生成物は、標的増幅依存方式で増幅中に生成され、
関連標識による標的増幅表示として検出することができ
る。
ansasii核酸を種特異的に検出し同定するための
本発明のKATS1プライマーまたはプローブは、一つ
のキットの形にパッケージしても良い。典型的には、そ
のようなキットは、本発明の少なくとも一対の増幅プラ
イマーまたは少なくとも一つのアッセイプローブを含
む。核酸増幅またはハイブリダイゼーション反応を行う
ための試薬、例えば、バッファー、付加プライマーまた
はプローブ、ヌクレオチド、酵素等、もまたキットに含
ませることができる。キット構成成分は、一つの共通の
容器内に一緒にパッケージされ、所望であれば本発明の
方法の選択された実施態様を成し遂げるための指示をも
含む。所望であれば、検出用構成成分、即ち、第二アッ
セイプローブおよび/または標識検出を行うための試薬
あるいは手段、もまた、キットの中に含ませることがで
きる。
ヌクレオチドにハイブリダイゼーション特異性を与え、
それ故、本発明の方法に種特異性を提供する。所望であ
れば、増幅反応の遂行に必要な他の配列を選択して、増
幅反応の種特異性を変化させることなく、ここに開示さ
れる標的結合配列に付加することができる。例として、
本発明のM.kansasii−特異的増幅プライマー
は、SDA反応中にニックを入れる制限エンドヌクレア
ーゼBsoB1の認識部位を含むことができる。他のニ
ックを入れることのできる制限エンドヌクレアーゼ認識
部位をBsoB1認識部位に置換できることは、当業者
に明らかであり、それらの認識部位は、これらに限定さ
れるわけではないが、EP 0 684 315および
米国特許第5,455,166号に開示されているそれ
らを含む。増幅反応を好熱性SDA(tSDA)条件下
で行うことができるように、認識部位は、好熱性制限エ
ンドヌクレアーゼに関するものであることが望ましい。
SDA増幅プライマーの尾もまた、増幅に必要である
が、その配列は一般的に重要ではない。しかしながら、
SDAに用いられる制限部位を含むことをさけること、
および、それら自身の標的結合配列またはその他のプラ
イマーのいずれかにハイブリダイズするであろう配列を
さけることが、重要である。それ故、本発明のSDA増
幅プライマーは、ここに開示したKATS1配列の約1
0−25の連続するヌクレオチドまたはその相補体
(3’標的結合配列)、ニックを入れることのできる制
限エンドヌクレオチド認識部位(5’から標的結合配
列)、および約10−25の長さのヌクレオチドの尾配
列(5’から制限エンドヌクレアーゼ認識部位)を有す
る。ニックを入れることのできる制限エンドヌクレアー
ゼ認識部位および尾配列は、SDA反応に必要な配列で
ある。他の増幅反応のためには、本発明の増幅プライマ
ーは、KATS1配列の約10−75の連続ヌクレオチ
ドまたはその相補体、望ましくは約15−50の連続ヌ
クレオチド(例えば、PCRまたはLCR用)のみから
なっていても良い。また、本発明の増幅プライマーは、
KATS1の約10−75の連続するヌクレオチドまた
はその相補体、および選択された増幅反応に必要とされ
るこの技術分野で既知のさらなる配列(例えば、3SR
のRNAポリメラーゼによって認識されるプロモータ
ー)を有することができる。LCRでは、KATS1ま
たはその相補体に近接する2つまたはそれより多く標的
結合配列、それぞれ長さ約10−75のヌクレオチド
が、KATS1標的配列にハイブリダイズした場合に共
に結合することのできる複数の増幅プライマーを調製す
るために、必要である。
ープライマーが種特異的であることは必要条件ではな
い、なぜなら、バンパプライマーの機能は下流の種特異
的増幅プライマーを置き換えることにあるからである。
バンパプライマーは、それらが伸長される場合に増幅プ
ライマーおよびその伸長生成物を置換するであろうため
に、増幅プライマーより上流で標的にハイブリダイズす
ることが要求されるのみである。それ故、バンパープラ
イマーの特定の配列は、一般的に重要ではなく、バンパ
プライマー伸長時に増幅プライマー伸長生成物の置換を
可能にするように、増幅プライマーの結合部位に充分近
い位置にある上流の標的配列から任意に誘導することが
できる。時折起こるであろうバンパープライマー配列の
標的とのミスマッチまたは標的でない配列とのあるクロ
スハイブリダイゼーションは、バンパープライマーが特
異的標的配列とハイブリダイズする能力を保持している
限り、一般的には、増幅効率に負の影響を与えない。し
かしながら、本発明では、バンパーはまた、KATS1
配列の少なくとも約10の連続するヌクレオチドまたは
その相補体からなり、それ故、すべてのKATS1バン
パープライマーもまた、種特異的であろう。それ故、K
ATS1から誘導されたバンパープライマーはすべて、
増幅プライマーの標的結合配列として、またはアッセイ
プローブとしてもまた、有用であり、逆もまた真であ
る。
Walkerら、上記に記載の通り、チミンを取り込む
ことができる、かまたは、例えば、EP 0 624
643に記載の通り、反応中に2’−デオキシウリジン
5’−トリホスフェートの全体または一部をTTPで置
換して、続いて起こる増幅反応の交差汚染を減少させる
ことができる。dU(ウリジン)は、増幅生成物内に取
り込まれが、ウラシルDNAグリコシラーゼ(UDG)
で処理することによって除去することができる。これら
の非塩基性部位は、次に起こる増幅反応で、増幅生成物
を増幅不可能にする。UDGは、次の増幅を行う前に、
ウラシルDNAグルコシラーゼインヒビター(Ugi)
によって不活性化し、新たに形成された増幅生成物内で
のdUの摘出を防ぐ。
サブ配列はすべてユニークであると考えられるので、本
明細書中に開示された任意のKATS1配列の少なくと
も約10の連続するヌクレオチドおよびその相補体をも
とにしたいかなるプローブもまた、ユニークで、かつ
M.kansasii−特異的であるはずである。同様
に、KATS1の10ヌクレオチドサブ配列のすべてが
ユニークであるらしいと言う事実から、本明細書に開示
した任意のKATS1配列の約10−75の連続するヌ
クレオチドおよびその相補体、望ましくは約15−50
の連続するヌクレオチドの配列は、そのいかなる配列も
M.kansasii特異的増幅プライマー用の標的結
合配列として用いることができる。さらに、本発明に開
示した任意のKATS1配列およびその相補体の任意の
近接するセグメントは、それぞれ約10−75の長さの
連続したヌクレオチドであり、連結可能なM.kans
asii特異的LCR増幅プライマーの標的結合配列と
して用いることができる。
Claims (7)
- 【請求項1】M.カンザシイ(M.kansasii)
核酸の種特異的検出方法であって、 a)配列番号3ないし5のいずれか1つ、または配列番
号11ないし21のいずれか1つの少なくとも10の連
続するヌクレオチド、あるいはその相補体からなるプロ
ーブであって、配列番号3のヌクレオチド124−14
3の少なくとも10の連続するヌクレオチドのヌクレオ
チドを含まない前記プローブを、M.カンザシイ核酸に
ハイブリダイズし;そして b)プローブハイブリダイゼーションを検出することに
よって、M.カンザシイ核酸を検出することを含む、前
記検出方法。 - 【請求項2】M.カンザシイ(M.kansasii)
核酸の種特異的検出方法であって、 a)配列番号3ないし5のいずれか1つ、または配列番
号11ないし21のいずれか1つの少なくとも10の連
続するヌクレオチド、あるいはその相補体からなる標的
結合配列であって、配列番号3のヌクレオチド124−
143の少なくとも10の連続するヌクレオチドのヌク
レオチドを含まない前記標的結合配列、ならびに所望に
より標的核酸を増幅させる配列、からなる増殖プライマ
ーを、M.カンザシイ核酸にハイブリダイズし; b)ハイブリダイズした増幅プライマーを伸長させるこ
とによって、M.カンザシイ核酸を増幅し;そして c)増幅されたM.カンザシイ核酸を検出することを含
む、前記検出方法。 - 【請求項3】M.カンザシイ(M.kansasii)
核酸の種特異的検出方法であって、 a)各々が、配列番号3ないし5のいずれか1つ、また
は配列番号11ないし21のいずれか1つの少なくとも
10の連続するヌクレオチド、あるいはその相補体から
なる第一および第2の増幅プライマーであって、配列番
号3のヌクレオチド124−143の少なくとも10の
連続するヌクレオチドのヌクレオチドを含まない前記プ
ライマーを、M.カンザシイ核酸にハイブリダイズさ
せ、ここにおいて、第一および第2の増幅プライマーは
M.カンザシイ核酸にハイブリダイズした際に近接し連
結できるように選択され; b)ハイブリダイズした第一および第二の増幅プライマ
ーを連結して増幅生成物を生成させ;そして c)増幅生成物を検出することを含む、前記検出方法。 - 【請求項4】配列番号3ないし5のいずれか1つ、また
は配列番号11ないし21のいずれか1つの少なくとも
10の連続するヌクレオチド、あるいはその相補体から
なるオリゴヌクレオチドであって、配列番号3のヌクレ
オチド124−143の少なくとも10の連続するヌク
レオチドのヌクレオチドを含まない前記オリゴヌクレオ
チド。 - 【請求項5】配列番号3ないし22のいずれか1つ、配
列番号23ないし28のいずれか一つの標的結合配列、
配列番号29ないし40のいずれか一つ、およびその相
補体からなる郡より選択されるオリゴヌクレオチドであ
って、かつ、配列番号3のヌクレオチド124−143
の少なくとも10の連続するヌクレオチドのヌクレオチ
ドを含まない、請求項4に記載のオリゴヌクレオチド。 - 【請求項6】配列番号3ないし5のいずれか1つ、また
は配列番号11ないし21のいずれか1つの少なくとも
10ないし75の連続するヌクレオチド、あるいはその
相補体、ならびに標的核酸を増幅させるための配列から
なるオリゴヌクレオチドであって、前記ヌクレオチドは
配列番号3のヌクレオチド124−143の少なくとも
10の連続するヌクレオチドのヌクレオチドを含まな
い、前記オリゴヌクレオチド。 - 【請求項7】M.カンザシイ核酸の種特異的検出用キッ
トであって、 a)i)配列番号3ないし5のいずれか1つ、または配
列番号11ないし21のいずれか1つの少なくとも10
の連続するヌクレオチド、あるいはその相補体からなる
ヌクレオチドであって、配列番号3のヌクレオチド12
4−143の少なくとも10の連続するヌクレオチドの
ヌクレオチドを含まない前記ヌクレオチド、または ii)配列番号3ないし5のいずれか1つ、または配列
番号11ないし21のいずれか1つの少なくとも10の
連続するヌクレオチド、あるいはその相補体からなる標
的結合配列であって、配列番号3のヌクレオチド124
−143の少なくとも10の連続するヌクレオチドのヌ
クレオチドを含まない前記標的結合配列、ならびに所望
により核酸を増幅させるため配列; からなるオリゴヌクレオチド;および b)前記オリゴヌクレオチドを用いてM.カンザシイを
検出するための手段を含む、前記検出用キット。
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Eur.J.Biochem.,122,479−484(1982) |
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