JP2964057B2 - 硬貨判別装置の硬貨センサ - Google Patents
硬貨判別装置の硬貨センサInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、公衆電話機や自動販売
機等のような硬貨投入によって利用される機器に設けら
れる硬貨判別装置の硬貨センサに関する。
機等のような硬貨投入によって利用される機器に設けら
れる硬貨判別装置の硬貨センサに関する。
【0002】
【従来の技術】各種の硬貨利用機器では、図13に示す
ように、硬貨投入口1から投入された硬貨Cを傾斜した
硬貨軌道10に沿って転動落下させ、この硬貨軌道に沿
って設けた硬貨センサからの信号によって硬貨の材質、
厚さ、直径を検出して、硬貨の真為、種類を判定して投
入硬貨の判別を行う硬貨判別装置が設けられている。
ように、硬貨投入口1から投入された硬貨Cを傾斜した
硬貨軌道10に沿って転動落下させ、この硬貨軌道に沿
って設けた硬貨センサからの信号によって硬貨の材質、
厚さ、直径を検出して、硬貨の真為、種類を判定して投
入硬貨の判別を行う硬貨判別装置が設けられている。
【0003】従来の硬貨判別装置の硬貨軌道10の断面
構造は図14の(a)に示すように、鉛直面に対して傾
斜して設けられた基板15と、この基板15と一定間隔
をおいた平行なフラッパ16と、フラッパ16の下端水
平線に対して傾斜して取付けられたレール11とによっ
て構成されている。そして、投入口から硬貨軌道10へ
落下した硬貨Cは、レール11に周端面Cが接触し、基
板15に腹面C″が接触した状態で、傾斜したレール1
1に沿って転動落下して行き、硬貨軌道をはさんでそれ
ぞれ基板15とフラッパ16に対向するように取付けら
れた送信コイル12と受信コイル13からなる硬貨セン
サSを通過する。送信コイル12は、硬貨軌道10内に
交番磁界を発生し、この磁界を受けた硬貨に渦電流が生
じ、その渦電流による磁界が送信コイルの磁界を変化さ
せる。受信コイル13には、この磁界変化に応じて位相
や振幅が変化する信号が誘起される。
構造は図14の(a)に示すように、鉛直面に対して傾
斜して設けられた基板15と、この基板15と一定間隔
をおいた平行なフラッパ16と、フラッパ16の下端水
平線に対して傾斜して取付けられたレール11とによっ
て構成されている。そして、投入口から硬貨軌道10へ
落下した硬貨Cは、レール11に周端面Cが接触し、基
板15に腹面C″が接触した状態で、傾斜したレール1
1に沿って転動落下して行き、硬貨軌道をはさんでそれ
ぞれ基板15とフラッパ16に対向するように取付けら
れた送信コイル12と受信コイル13からなる硬貨セン
サSを通過する。送信コイル12は、硬貨軌道10内に
交番磁界を発生し、この磁界を受けた硬貨に渦電流が生
じ、その渦電流による磁界が送信コイルの磁界を変化さ
せる。受信コイル13には、この磁界変化に応じて位相
や振幅が変化する信号が誘起される。
【0004】硬貨判別装置は、この受信コイル13の誘
起電圧信号の変化の大きさおよびタイミング等から硬貨
の材質、通過タイミング、厚さ等を求めて、硬貨の種別
およびその真為を判別し、利用可能硬貨その種別に応じ
た経路へ振り分け、利用不能な硬貨を返却経路へ送る。
起電圧信号の変化の大きさおよびタイミング等から硬貨
の材質、通過タイミング、厚さ等を求めて、硬貨の種別
およびその真為を判別し、利用可能硬貨その種別に応じ
た経路へ振り分け、利用不能な硬貨を返却経路へ送る。
【0005】また、硬貨軌道上で硬貨が詰まったり、金
庫満杯等により硬貨による機器の利用ができない場合に
は、フラッパ16が図14(b)に示すように開かれ
て、投入硬貨は硬貨軌道10から排出され、図示しない
返却経路を経て返却される。
庫満杯等により硬貨による機器の利用ができない場合に
は、フラッパ16が図14(b)に示すように開かれ
て、投入硬貨は硬貨軌道10から排出され、図示しない
返却経路を経て返却される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように送信コイル12に対して受信コイル13がフラッ
パ16とともに移動する構造の硬貨センサでは、フラッ
パ16の戻り位置の僅かなずれやフラッパ16の振動等
によって、送信コイル12と受信コイル13の間隔が変
化するとともに、受信コイル13と硬貨との距離も変化
してしまう。このため、たとえ同一硬貨を投入した場合
でも、受信コイル13の誘起電圧信号に大きなバラツキ
が生じ、高精度な硬貨の判別ができなかった。
ように送信コイル12に対して受信コイル13がフラッ
パ16とともに移動する構造の硬貨センサでは、フラッ
パ16の戻り位置の僅かなずれやフラッパ16の振動等
によって、送信コイル12と受信コイル13の間隔が変
化するとともに、受信コイル13と硬貨との距離も変化
してしまう。このため、たとえ同一硬貨を投入した場合
でも、受信コイル13の誘起電圧信号に大きなバラツキ
が生じ、高精度な硬貨の判別ができなかった。
【0007】本発明は、この問題を解決した硬貨判別装
置の硬貨センサを提供することを目的としている。
置の硬貨センサを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の硬貨判別装置の硬貨センサは、硬貨判別装
置の硬貨軌道近傍に配置され、前記硬貨軌道に磁界を発
生する送信コイルと、前記送信コイルの磁界を受けた硬
貨に生じる渦電流による磁界変化を検出する受信コイル
とを有する硬貨判別装置の硬貨センサにおいて、前記送
信コイルは、一端面側および周壁が閉口された筒状の磁
性コアの内周壁に外周部を接し且つ前記磁性コアの開口
側の周壁端面とほぼ面一となるように該磁性コアの内側
に同心状に固定され、前記受信コイルは、外径が前記送
信コイルの内径より小で且つ硬貨に分布する渦電流の大
きさの違いを検知できるように硬貨の径より小に形成さ
れ、前記送信コイルの内側に該送信コイルと同一向きで
且つ前記磁性コアの開口側の周壁端面とほぼ面一となる
位置に固定され、前記送信コイルの内周部と前記受信コ
イルの外周部との間が非磁性体で形成されている。
め、本発明の硬貨判別装置の硬貨センサは、硬貨判別装
置の硬貨軌道近傍に配置され、前記硬貨軌道に磁界を発
生する送信コイルと、前記送信コイルの磁界を受けた硬
貨に生じる渦電流による磁界変化を検出する受信コイル
とを有する硬貨判別装置の硬貨センサにおいて、前記送
信コイルは、一端面側および周壁が閉口された筒状の磁
性コアの内周壁に外周部を接し且つ前記磁性コアの開口
側の周壁端面とほぼ面一となるように該磁性コアの内側
に同心状に固定され、前記受信コイルは、外径が前記送
信コイルの内径より小で且つ硬貨に分布する渦電流の大
きさの違いを検知できるように硬貨の径より小に形成さ
れ、前記送信コイルの内側に該送信コイルと同一向きで
且つ前記磁性コアの開口側の周壁端面とほぼ面一となる
位置に固定され、前記送信コイルの内周部と前記受信コ
イルの外周部との間が非磁性体で形成されている。
【0009】
【作用】上記のように、本発明の硬貨センサでは、環状
の送信コイルが筒状の磁性コアの開口側内周壁に沿って
固定され、受信コイルが送信コイルの内側に同一向きで
ほぼ面一となる位置に非磁性体をはさんで固定されて一
体となっているため、送信コイルの励磁によって、磁性
コアの開口側端面から発生する磁束が開口面の近傍に集
中し、この開口面近傍を硬貨軌道に沿って移動する硬貨
に強い磁界を与え、受信コイルと送信コイルの相対位置
が変化せず、しかも、両コイルがほぼ面一となっている
ので、この硬貨センサを硬貨判別装置の基板の内壁と面
一になるように固定すれば、両コイルとの隙間が最短距
離で一定となり、磁界の変化を安定かつ高感度に検出で
きる。
の送信コイルが筒状の磁性コアの開口側内周壁に沿って
固定され、受信コイルが送信コイルの内側に同一向きで
ほぼ面一となる位置に非磁性体をはさんで固定されて一
体となっているため、送信コイルの励磁によって、磁性
コアの開口側端面から発生する磁束が開口面の近傍に集
中し、この開口面近傍を硬貨軌道に沿って移動する硬貨
に強い磁界を与え、受信コイルと送信コイルの相対位置
が変化せず、しかも、両コイルがほぼ面一となっている
ので、この硬貨センサを硬貨判別装置の基板の内壁と面
一になるように固定すれば、両コイルとの隙間が最短距
離で一定となり、磁界の変化を安定かつ高感度に検出で
きる。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説
明する。図1〜図3は一例の硬貨センサ20を示してい
る。
明する。図1〜図3は一例の硬貨センサ20を示してい
る。
【0011】この硬貨センサ20は、底部が閉口された
円筒状の高透磁率の磁性コア21を有しており、その底
部21aには、小径のリード穴22、23が貫通してい
る。磁性コア21の内周壁21bには、リング状の送信
コイル25がその外周を接するように接着固定されてい
る。送信コイル25のリード線L1、L2は、磁性コア
21の底部21aのリード穴22から引出されている。
送信コイル25の高さは、磁性コア21の内周壁21b
の高さと同一で、送信コイル22の上面22aと磁性コ
ア21の上端面21cとは面一となっている。
円筒状の高透磁率の磁性コア21を有しており、その底
部21aには、小径のリード穴22、23が貫通してい
る。磁性コア21の内周壁21bには、リング状の送信
コイル25がその外周を接するように接着固定されてい
る。送信コイル25のリード線L1、L2は、磁性コア
21の底部21aのリード穴22から引出されている。
送信コイル25の高さは、磁性コア21の内周壁21b
の高さと同一で、送信コイル22の上面22aと磁性コ
ア21の上端面21cとは面一となっている。
【0012】送信コイル25の内側には、非磁性体(例
えばプラスチック等)で、円柱状に形成されたスペーサ
26が接着固定されている。スペーサ26の外周は送信
コイル25の内周に接し、スペーサ26の高さは送信コ
イル25と同一に形成されており、スペーサの上面26
aの中心には、所定深さで円柱状の支持穴27が設けら
れている。
えばプラスチック等)で、円柱状に形成されたスペーサ
26が接着固定されている。スペーサ26の外周は送信
コイル25の内周に接し、スペーサ26の高さは送信コ
イル25と同一に形成されており、スペーサの上面26
aの中心には、所定深さで円柱状の支持穴27が設けら
れている。
【0013】支持穴27の底とスペーサ26の底面との
間には、磁性コア21のリード穴23と連続する小径の
リード穴28が貫通している。支持穴27の内部には、
受信コイル30が、送信コイル25と同一の向きに接着
固定されている。受信コイル30のリード線L3、L4
は、スペーサ26のリード穴28および磁性コア21の
リード穴23を通されて引出されている。
間には、磁性コア21のリード穴23と連続する小径の
リード穴28が貫通している。支持穴27の内部には、
受信コイル30が、送信コイル25と同一の向きに接着
固定されている。受信コイル30のリード線L3、L4
は、スペーサ26のリード穴28および磁性コア21の
リード穴23を通されて引出されている。
【0014】受信コイル30の中心には、高磁率の磁性
コア31が取付けられている。受信コイル30の外周は
支持穴27の内周に接し、受信コイル30および磁性コ
ア31の高さは、支持穴27の深さと一致している。
コア31が取付けられている。受信コイル30の外周は
支持穴27の内周に接し、受信コイル30および磁性コ
ア31の高さは、支持穴27の深さと一致している。
【0015】したがって、受信コイル30は、スペーサ
26によって、送信コイル25および磁性コア21に対
して、同心状で面一となる位置に固定されている。
26によって、送信コイル25および磁性コア21に対
して、同心状で面一となる位置に固定されている。
【0016】図4は、この硬貨センサ20の送信コイル
25を所定周波数(例えば40KHz)で励磁したとき
の磁界分布を示しており、送信コイル25の外側の磁性
コア21の上端面21cからの磁力線が、受信コイル3
0の近傍に高い密度で生じており、実験の結果、磁性コ
ア21が無い状態に比べて、送信コイル25および受信
コイル30に近接する硬貨に対して数倍高い密度の磁力
を与えることが確認された。
25を所定周波数(例えば40KHz)で励磁したとき
の磁界分布を示しており、送信コイル25の外側の磁性
コア21の上端面21cからの磁力線が、受信コイル3
0の近傍に高い密度で生じており、実験の結果、磁性コ
ア21が無い状態に比べて、送信コイル25および受信
コイル30に近接する硬貨に対して数倍高い密度の磁力
を与えることが確認された。
【0017】また、送信コイル25と受信コイル30と
の隙間に磁性体が存在する硬貨センサとの実験比較にお
いても、この硬貨センサ20の方が、受信コイル30の
磁束密度がほぼ2倍(磁性コア31が無いとき)から
2.4倍(磁性コア31が有るとき)も高いことが確認
された。
の隙間に磁性体が存在する硬貨センサとの実験比較にお
いても、この硬貨センサ20の方が、受信コイル30の
磁束密度がほぼ2倍(磁性コア31が無いとき)から
2.4倍(磁性コア31が有るとき)も高いことが確認
された。
【0018】図5は、上記硬貨センサ20を前記硬貨軌
道10の基板15′に取付けた状態を示す図である。硬
貨センサ20は、円形のセンサ穴18に挿着されてい
る。硬貨センサ20のコイル面は、ほぼ基板15′の内
壁面15a′と面一になるように、センサ穴18の奥に
固定されている。
道10の基板15′に取付けた状態を示す図である。硬
貨センサ20は、円形のセンサ穴18に挿着されてい
る。硬貨センサ20のコイル面は、ほぼ基板15′の内
壁面15a′と面一になるように、センサ穴18の奥に
固定されている。
【0019】送信コイル25は、図6に示すように、発
振器40からの交流信号(図7の(a))によって所定
周波数で励磁駆動されて、硬貨軌道10に交番磁界を発
生させ、受信コイル30に誘起される交流信号(図7の
(b))は、バッファ増幅器41を介してサンプルホー
ルド回路42へ出力される。
振器40からの交流信号(図7の(a))によって所定
周波数で励磁駆動されて、硬貨軌道10に交番磁界を発
生させ、受信コイル30に誘起される交流信号(図7の
(b))は、バッファ増幅器41を介してサンプルホー
ルド回路42へ出力される。
【0020】サンプリングパルス発生回路43は、発振
器40の交流信号を受け、硬貨が無いときの受信コイル
30の誘起信号に対して180度位相が遅れたサンプリ
ングパルス(図7の(c))を発生する。
器40の交流信号を受け、硬貨が無いときの受信コイル
30の誘起信号に対して180度位相が遅れたサンプリ
ングパルス(図7の(c))を発生する。
【0021】したがってサンプルホールド回路42から
は、硬貨が無いときゼロで、硬貨が通過するとき、その
渦電流によって生じる磁界で受信コイル30の誘起信号
の位相および振幅が変化すると、その位相および振幅変
化に応じた検出信号(図7の(d))がホールド出力さ
れる。
は、硬貨が無いときゼロで、硬貨が通過するとき、その
渦電流によって生じる磁界で受信コイル30の誘起信号
の位相および振幅が変化すると、その位相および振幅変
化に応じた検出信号(図7の(d))がホールド出力さ
れる。
【0022】この検出信号の波形やピーク位置等は、励
磁周波数や硬貨の直径、材質、厚さ等に依存する。例え
ば図8の(a)に示すように、同一励磁周波数で同一材
質の小径の硬貨C1、と大径の硬貨C2とを比較する
と、小径の硬貨C1の通過による検出信号の波形は、渦
電流の大きな外周部のみが受信コイル30部分を通過す
るので、同図の(b)のAに示すように単峰形で幅が狭
いのに対し、大径の硬貨C2の通過による波形は、渦電
流の大きい外周部と渦電流の小さい中央部が受信コイル
30部分を通過するので、Bに示すように双峰形で幅が
広くなる。また、材質や厚みが異なれば、渦電流の大き
さも変わり、波形のピーク値等も変化する。
磁周波数や硬貨の直径、材質、厚さ等に依存する。例え
ば図8の(a)に示すように、同一励磁周波数で同一材
質の小径の硬貨C1、と大径の硬貨C2とを比較する
と、小径の硬貨C1の通過による検出信号の波形は、渦
電流の大きな外周部のみが受信コイル30部分を通過す
るので、同図の(b)のAに示すように単峰形で幅が狭
いのに対し、大径の硬貨C2の通過による波形は、渦電
流の大きい外周部と渦電流の小さい中央部が受信コイル
30部分を通過するので、Bに示すように双峰形で幅が
広くなる。また、材質や厚みが異なれば、渦電流の大き
さも変わり、波形のピーク値等も変化する。
【0023】硬貨判別回路45は、この検出波形および
図示しない他の硬貨センサの検出波形等から、硬貨の固
有情報(材質、径、厚み)のいずれかあるいは全てを判
別して硬貨の種類や真偽を判別する。
図示しない他の硬貨センサの検出波形等から、硬貨の固
有情報(材質、径、厚み)のいずれかあるいは全てを判
別して硬貨の種類や真偽を判別する。
【0024】硬貨振分け回路46は、この判別結果を受
けて図示しない振分け機構を駆動し、判別結果に応じた
経路にその硬貨を送る。
けて図示しない振分け機構を駆動し、判別結果に応じた
経路にその硬貨を送る。
【0025】また、硬貨軌道10上での硬貨詰まりや、
硬貨による機器利用が出来ない場合には、フラッパ1
6′が図9の(a)のように開き、硬貨Cを図示しない
返却経路へ排出する。この排出後、フラッパ16′が図
9の(b)に示すように完全に戻りきらない場合でも、
送信コイル25と受信コイル30とは一体で、しかも硬
貨センサ20と硬貨Cとの距離も変化しないので、硬貨
の判別に影響はない。また、この硬貨センサ20は、図
4に示したように、外周方向への漏れ磁束が磁性コア2
1によって極めて少なく抑えられているので、他の磁気
センサを近くに配置しても悪影響を与えることがなく、
硬貨センサ20自身の形状も小さいことから、硬貨軌道
を短くすることができ、硬貨判別装置全体の大きさも小
型化できる。
硬貨による機器利用が出来ない場合には、フラッパ1
6′が図9の(a)のように開き、硬貨Cを図示しない
返却経路へ排出する。この排出後、フラッパ16′が図
9の(b)に示すように完全に戻りきらない場合でも、
送信コイル25と受信コイル30とは一体で、しかも硬
貨センサ20と硬貨Cとの距離も変化しないので、硬貨
の判別に影響はない。また、この硬貨センサ20は、図
4に示したように、外周方向への漏れ磁束が磁性コア2
1によって極めて少なく抑えられているので、他の磁気
センサを近くに配置しても悪影響を与えることがなく、
硬貨センサ20自身の形状も小さいことから、硬貨軌道
を短くすることができ、硬貨判別装置全体の大きさも小
型化できる。
【0026】なお、この実施例では、円筒状の磁性コア
21内に送信コイル25と受信コイル30とを固定して
いたが、図10に示す硬貨センサ20′のように、角筒
状の磁性コア21′内に送信コイル25′、スペーサ2
6′、受信コイル30′を固定してもよく、受信コイル
の位置を送信コイルの中心からずらした位置に固定して
もよく、各コイルの固定方法等についても前記実施例に
限らず種々の変形が可能である。
21内に送信コイル25と受信コイル30とを固定して
いたが、図10に示す硬貨センサ20′のように、角筒
状の磁性コア21′内に送信コイル25′、スペーサ2
6′、受信コイル30′を固定してもよく、受信コイル
の位置を送信コイルの中心からずらした位置に固定して
もよく、各コイルの固定方法等についても前記実施例に
限らず種々の変形が可能である。
【0027】また、図11に示すように、磁性コア21
とほぼ同一形状の磁性コア50を、フラッパ16′側に
対向するように固定してもよい。このような磁性コア5
0を用いた場合、硬貨センサ20のみの場合と比べて、
受信コイル30′に誘起される信号の大きさはほとんど
変化しないが、硬貨の外周部側により強い磁界を与える
ことができるとともに、硬貨センサ全体が硬貨軌道部分
を除いて磁気的に閉鎖されるため、外部からの磁気の影
響を受けずに安定した検出ができ、しかも外部に対して
磁気的な悪影響を与えずに済み、他の磁気センサを近接
配置することができるという利点がある。
とほぼ同一形状の磁性コア50を、フラッパ16′側に
対向するように固定してもよい。このような磁性コア5
0を用いた場合、硬貨センサ20のみの場合と比べて、
受信コイル30′に誘起される信号の大きさはほとんど
変化しないが、硬貨の外周部側により強い磁界を与える
ことができるとともに、硬貨センサ全体が硬貨軌道部分
を除いて磁気的に閉鎖されるため、外部からの磁気の影
響を受けずに安定した検出ができ、しかも外部に対して
磁気的な悪影響を与えずに済み、他の磁気センサを近接
配置することができるという利点がある。
【0028】また、前記実施例では、送信コイルと受信
コイルとの間の非磁性体として、受信コイルを支持する
ためのプラスチックのスペーサ26を用いていたが、送
信コイルと受信コイルとの間を空隙部(空気を非磁性体
とする)とし、受信コイルを小型な支持部材で支持する
ようにしてもよい。
コイルとの間の非磁性体として、受信コイルを支持する
ためのプラスチックのスペーサ26を用いていたが、送
信コイルと受信コイルとの間を空隙部(空気を非磁性体
とする)とし、受信コイルを小型な支持部材で支持する
ようにしてもよい。
【0029】また、図12に示す硬貨センサ60のよう
に、1つの送信コイル25の内側に複数(図13では4
個)の受信コイル30をほぼ一列に配置してもよい。こ
の場合、各受信コイル30が軌道に対して異なる高さ位
置となる向きにこの硬貨センサ60を取付ければ、硬貨
の大小に応じた受信コイルを選択して、硬貨判別を行な
うこともできる。
に、1つの送信コイル25の内側に複数(図13では4
個)の受信コイル30をほぼ一列に配置してもよい。こ
の場合、各受信コイル30が軌道に対して異なる高さ位
置となる向きにこの硬貨センサ60を取付ければ、硬貨
の大小に応じた受信コイルを選択して、硬貨判別を行な
うこともできる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の硬貨判別
装置の硬貨センサは、一面が閉口された筒状の磁性コア
の内周壁に沿って環状の送信コイルを取付け、受信コイ
ルを送信コイルの内側に非磁性体を挟んで同一向きに且
つ面一となるように固定して一体構造にしたため、送信
コイルと受信コイルとの相対位置が変化せず、フラッパ
の開閉による位置ずれ等があっても安定した検出が行な
える。また、硬貨軌道の内壁に面一に取付けることがで
きるので、送信コイルの励磁駆動によって磁性コアの開
口側端面から開口面の近傍に集中するように発生した強
い磁界を硬貨に与えることができ、硬貨に対して安定で
感度の高い検出ができる。
装置の硬貨センサは、一面が閉口された筒状の磁性コア
の内周壁に沿って環状の送信コイルを取付け、受信コイ
ルを送信コイルの内側に非磁性体を挟んで同一向きに且
つ面一となるように固定して一体構造にしたため、送信
コイルと受信コイルとの相対位置が変化せず、フラッパ
の開閉による位置ずれ等があっても安定した検出が行な
える。また、硬貨軌道の内壁に面一に取付けることがで
きるので、送信コイルの励磁駆動によって磁性コアの開
口側端面から開口面の近傍に集中するように発生した強
い磁界を硬貨に与えることができ、硬貨に対して安定で
感度の高い検出ができる。
【図1】本発明の一実施例の分解斜視図である。
【図2】一実施例の平面図である。
【図3】一実施例のA−A線断面図である。
【図4】一実施例の磁界分布図である。
【図5】一実施例の硬貨センサを取付けた状態を示す硬
貨軌道の断面図である。
貨軌道の断面図である。
【図6】一実施例の硬貨センサを用いた硬貨判別装置の
回路構成を示すブロック図である。
回路構成を示すブロック図である。
【図7】図6の回路の各部の信号図である。
【図8】硬貨の径の大小による検出波形の違いの一例を
示す図である。
示す図である。
【図9】フラッパの開閉動作を示す図である。
【図10】本発明の他の実施例を示す斜視図である。
【図11】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図12】本発明の他の実施例を示す送信コイルと受信
コイルとの配置図である。
コイルとの配置図である。
【図13】硬貨判別装置の硬貨軌道の概略図である。
【図14】従来の硬貨センサを取付けた硬貨軌道の断面
図である。
図である。
10 硬貨軌道 11 レール 15′ 基板 16′ フラッパ 20 硬貨センサ 21 磁性コア 25 送信コイル 26 スペーサ 27 支持穴 30 受信コイル 31 磁性コア
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G07F 3/02 G07D 5/08
Claims (4)
- 【請求項1】硬貨判別装置の硬貨軌道近傍に配置され、
前記硬貨軌道に磁界を発生する送信コイルと、前記送信
コイルの磁界を受けた硬貨に生じる渦電流による磁界変
化を検出する受信コイルとを有する硬貨判別装置の硬貨
センサにおいて、 前記送信コイルは、一端面側および周壁が閉口された筒
状の磁性コアの内周壁に外周部を接し且つ前記磁性コア
の開口側の周壁端面とほぼ面一となるように該磁性コア
の内側に同心状に固定され、 前記受信コイルは、外径が前記送信コイルの内径より小
で且つ硬貨に分布する渦電流の大きさの違いを検知でき
るように硬貨の径より小に形成され、前記送信コイルの
内側に該送信コイルと同一向きで且つ前記磁性コアの開
口側の周壁端面とほぼ面一となる位置に固定され、 前記送信コイルの内周部と前記受信コイルの外周部との
間が非磁性体で形成されている ことを特徴とする硬貨判
別装置の硬貨センサ。 - 【請求項2】前記受信コイルの内側に磁性体が設けられ
ていることを特徴とする請求項1記載の硬貨判別装置の
硬貨センサ。 - 【請求項3】前記磁性コアとほぼ同一形状の磁性コアを
前記硬貨軌道を挟んで対向させたことを特徴とする請求
項1記載の硬貨判別装置の硬貨センサ。 - 【請求項4】前記受信コイルは、前記送信コイルの内側
にほぼ一列に並ぶように複数個設けられていることを特
徴とする請求項1記載の硬貨判別装置の硬貨センサ。
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---|---|---|---|
JP29809392A JP2964057B2 (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 硬貨判別装置の硬貨センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29809392A JP2964057B2 (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 硬貨判別装置の硬貨センサ |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06124380A JPH06124380A (ja) | 1994-05-06 |
JP2964057B2 true JP2964057B2 (ja) | 1999-10-18 |
Family
ID=17855077
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29809392A Expired - Fee Related JP2964057B2 (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 硬貨判別装置の硬貨センサ |
Country Status (1)
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CN1133080C (zh) * | 1996-10-09 | 2003-12-31 | 飞零有限公司 | 用于检测磁标记体的读取器 |
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-
1992
- 1992-10-09 JP JP29809392A patent/JP2964057B2/ja not_active Expired - Fee Related
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