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JP2948553B2 - 半導体回路 - Google Patents

半導体回路

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JP2948553B2
JP2948553B2 JP9239711A JP23971197A JP2948553B2 JP 2948553 B2 JP2948553 B2 JP 2948553B2 JP 9239711 A JP9239711 A JP 9239711A JP 23971197 A JP23971197 A JP 23971197A JP 2948553 B2 JP2948553 B2 JP 2948553B2
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貴士 平田
徹 岩田
寛範 赤松
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体回路、特に微
細な素子で構成された高速で低消費電力の半導体回路の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯機器などの急速な普及に伴
い、LSIの低消費電力化が望まれている。低消費電力
型LSIを実現するために、内部電源の低下が進められ
ているが、内部電源電圧を低下させると、回路の動作速
度の急速な低下を招く。この問題を解決する有効な方法
として、トランジスタの低閾値(Low-Vt)化が挙げられ
る。しかし、トランジスタの低閾値化を行うと、このト
ランジスタを流れる電流が増大して、動作速度を速くす
ることが可能であるものの、スタンバイ時又はアクティ
ブ時のオフリーク電流が増加する欠点が生じる。また、
トランジスタの製造プロセスの変動に起因してトランジ
スタの閾値電圧にバラツキが生じると、そのバラツキ幅
は、小値の閾値電圧に対して、大きく影響するという新
たな問題が現れる。
【0003】前記スタンバイ時のオフリーク電流の増加
という問題に関しては、例えば特開平6−208790
号公報に開示されるように、スタンバイ時にカットオフ
するトランジスタに対して、そのソースノードの電位
を、リーク電流が減少する方向に変化させることによ
り、スタンバイ時に回路に流れるリーク電流を小さくす
る技術がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の技術では、トランジスタの閾値電圧は一定値である
と仮定してトランジスタのソ−スノ−ドの電位を変化さ
せているため、製造プロセスの変動や、製品の使用時に
おける温度変化に伴って、トランジスタの閾値電圧のバ
ラツキが生じ、その閾値電圧が大きくなると、回路の動
作速度が遅くなる一方、その閾値電圧が小さくなると、
トランジスタのオフリーク電流が増加するという重大な
問題が発生する。
【0005】本発明の第1の目的は、トランジスタの閾
値電圧のバラツキに起因するリーク電流の増加や動作速
度の低下を抑制する半導体回路を提供することにある。
【0006】更に、本発明の第2の目的は、回路のスタ
ンバイ時のみならず、アクティブ時においても、トラン
ジスタのリーク電流を低減できる半導体回路を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るために、本発明では、トランジスタのリ−ク電流がそ
のトランジスタのゲ−ト-ソ−ス間電圧Vgsとそのトラ
ンジスタの閾値電圧Vtとの差電圧Vgs−Vtに比例する
ことから、前記閾値電圧Vtが変動するのに応じて、前
記ゲ−ト-ソ−ス間電圧Vgsを変化させること、即ち、
前記トランジスタのソ−ス電圧(電源電圧)を変化させ
ることにより、トランジスタのオフリ−ク電流を少なく
且つ一定値に保持することとする。
【0008】また、前記第2の目的を達成するために、
本発明は、回路のアクティブ状態のときに、その一部期
間を強制的に低消費電力な状態に制御することとする。
【0009】即ち、請求項1記載の発明の半導体回路
は、アクティブ状態とスタンバイ状態とに切換わる半導
体回路であって、前記スタンバイ状態のときカットオフ
するトランジスタと、前記トランジスタに接続される電
源線と、前記電源線の電圧を、前記トランジスタの閾値
電圧の変動に応じて変化させるように制御する電源制御
回路とを備えたことを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
の半導体回路において、前記電源制御回路は、前記トラ
ンジスタの製造プロセスの変動に伴う前記トランジスタ
の閾値電圧の変動に応じて、前記電源線の電圧を変化さ
せるように制御することを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明は、前記請求項1記載
の半導体回路において、前記電源制御回路は、前記トラ
ンジスタの閾値電圧をモニタ−する閾値電圧検出用トラ
ンジスタを備えることを特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明は、前記請求項1記載
の半導体回路において、前記電源制御回路は、前記トラ
ンジスタのゲ−ト-ソ−ス間電圧Vgsと前記トランジス
タの閾値電圧Vtとの差電圧Vgs−Vtが常に一定値にな
るように、前記電源線の電圧を変化させることを特徴と
する。
【0013】請求項5記載の発明は、前記請求項1記載
の半導体回路において、前記電源線の基準電圧レベル
は、前記アクティブ状態とスタンバイ状態とで異なる電
圧値に設定されていることを特徴とする。
【0014】請求項6記載の発明の半導体回路は、第1
及び第2の電源線と、第3及び第4の電源線と、前記第
1、第2、第3及び第4の電源線に接続される回路ブロ
ックと、前記回路ブロックに内蔵され、前記第3及び第
4の電源線の何れか一方に接続されるPMOSトランジスタ
及びNMOSトランジスタと、前記第3の電源線の電圧を、
前記第1の電源線の電圧を基準として、前記PMOSトラン
ジスタの閾値電圧の変動に合わせて変化させると共に、
前記第4の電源線の電圧を、前記第2の電源線の電圧を
基準として、前記NMOSトランジスタの閾値電圧の変動に
合わせて変化させる電源制御回路とを備えたことを特徴
とする。
【0015】請求項7記載の発明は、前記請求項6記載
の半導体回路において、前記電源制御回路は、前記第3
の電源線の電圧を、前記PMOSトランジスタのゲート-ソ
ース間電圧と前記PMOSトランジスタの閾値電圧との差電
圧が常に一定値になるように変化させると共に、前記第
4の電源線の電圧を、前記NMOSトランジスタのゲート-
ソース間電圧と前記NMOSトランジスタの閾値電圧との差
電圧が常に一定値になるように変化させることを特徴と
する。
【0016】請求項8記載の発明は、前記請求項6記載
の半導体回路において、前記第3及び第4の電源線の基
準電圧レベルは、各々、前記アクティブ状態とスタンバ
イ状態とで異なる電圧値に設定されていることを特徴と
する。
【0017】請求項9記載の発明の半導体回路は、アク
ティブ状態とスタンバイ状態とに切換わる回路ブロック
を有する半導体回路であって、前記スタンバイ状態のと
き、前記半導体回路を前記アクティブ状態よりも低消費
電力にする低消費電力化回路と、前記アクティブ状態の
とき、そのアクティブ状態の期間の一部期間を、強制的
に、前記低消費電力化回路により低消費電力にされたス
タンバイ状態に等しい疑似スタンバイ状態にする疑似ス
タンバイ化回路とを備えたことを特徴とする。
【0018】請求項10記載の発明は、前記請求項9記
載の半導体回路において、前記回路ブロックは、前記ス
タンバイ状態でカットオフするトランジスタを有し、前
記トランジスタに接続される電源線が設けられ、前記低
消費電力化回路は、前記スタンバイ状態のとき、前記電
源線の電圧を、前記トランジスタの閾値電圧の変動に応
じて変化させるように制御する電源制御回路を有するこ
とを特徴とする。
【0019】請求項11記載の発明は、前記請求項10
記載の半導体回路において、前記電源制御回路は、前記
回路ブロックの前記トランジスタのゲ−ト-ソ−ス間電
圧Vgsと前記トランジスタの閾値電圧Vtとの差電圧Vg
s−Vtが常に一定値になるように、前記電源線の電圧を
変化させることを特徴とする。
【0020】請求項12記載の発明は、前記請求項9、
10又は11記載の半導体回路において、前記疑似スタ
ンバイ化回路は、セット信号を生成する信号生成回路
と、前記回路ブロックがアクティブ状態のとき、前記信
号生成回路のセット信号を受けなくなったとき、前記回
路ブロックを強制的に前記疑似スタンバイ状態にするセ
ット回路とを備えたことを特徴とする。
【0021】請求項13記載の発明は、前記請求項9記
載の半導体回路において、前記疑似スタンバイ状態のと
き、この疑似スタンバイ状態の直前に前記回路ブロック
から出力された信号の値を保持する信号保持回路を備え
ることを特徴とする。
【0022】請求項14記載の発明は、前記請求項13
記載の半導体回路において、前記信号保持回路は、前記
アクティブ状態のとき、前記回路ブロックの出力信号を
保持するためのラッチ信号を生成する信号生成回路と、
前記信号生成回路のラッチ信号を受けて、前記回路ブロ
ックの出力信号をラッチするラッチ回路とを備えること
を特徴とする。
【0023】請求項15記載の発明は、前記請求項10
記載の半導体回路において、前記電源線の基準電圧レベ
ルは、前記アクティブ状態とスタンバイ状態とで異なる
電圧値に設定されていることを特徴とする。
【0024】請求項16記載の発明は、前記請求項12
又は14記載の半導体回路において、前記信号生成回路
は、前記回路ブロックへの入力信号を入力し、この入力
信号に基づいて、セット信号又はラッチ信号を生成する
ことを特徴とする。
【0025】前記構成により、請求項1ないし請求項8
記載の発明では、スタンバイ状態のときにカットオフす
るトランジスタに接続される電源線の電圧が、前記トラ
ンジスタの閾値電圧の変動に応じて変化するので、前記
トランジスタの閾値電圧が製造プロセスの変動に起因し
て変動しても、前記トランジスタのゲ−ト-ソ−ス間電
圧を一定値に保持でき、従って、スタンバイ状態におけ
る前記トランジスタのオフリ−ク電流を小さく且つ小値
に抑制することができる。
【0026】また、請求項9ないし請求項16記載の発
明では、回路のアクティブ状態のときには、そのアクテ
ィブ状態の期間の一部期間が、疑似スタンバイ化回路に
よって、強制的に、低消費電力なスタンバイ状態に等し
い疑似スタンバイ状態にされるので、このアクティブ状
態であっても、低消費電力化が図られる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0028】(第1の実施の形態)図1は本発明による
第1の実施の形態の半導体回路を示す。
【0029】同図において、Vccは例えば1.0Vの電圧を
持つ第1電源線、Vssは接地線である第2電源線、Vcci
は第3電源線、Vssiは第4電源線である。CSはチップ活
性化信号、INV1〜INV5はインバータ回路であって、各
々、1個のPMOSトランジスタQP1〜QP5と、1個のNMOSト
ランジスタQN1〜QN5とを直列接続して成る。
【0030】20は回路ブロックであって、入力信号INと
チップ活性化信号CSとの論理積をとる論理積回路25と、
前記インバータ回路INV1〜INV5を従属接続させた回路
とから構成される。前記論理積回路25は、前記チップ活
性化信号CSがHigh Levelのとき、入力信号INを最初段の
インバ−タ回路INV1に入力して、回路ブロック20がアク
ティブ状態となる一方、チップ活性化信号CSがLow Leve
lのとき、入力信号INが最初段のインバ−タ回路INV1に
入力されることを阻止して、回路ブロック20がスタンバ
イ状態となる。
【0031】本実施の形態では、インバータ回路INV1
〜INV5を例にとって説明するが、少なくともNMOSトラ
ンジスタ又はPMOSトランジスタから構成される如何なる
論理回路を用いてもよい。
【0032】回路ブロック20内の各段のインバータ回路
INV1〜INV5において、回路ブロック20がスタンバイ状
態の場合、即ちチップ活性化信号CSがLow Levelのと
き、論理積回路25の出力はLow Levelとなり、第1段
目、第3段目及び第5段目のインバ−タ回路INV1、INV
3、INV5の入力信号はLow Levelとなる一方、第2段目及
び第4段目のインバ−タ回路INV2、INV4の入力信号はHi
gh Levelとなる。従って、このスタンバイ状態の場合に
は、NMOSトランジスタQN1、QN3、QN5と、PMOSトランジ
スタQP2、QP4とがOFFする。これ等のNMOSトランジスタQ
N1、QN3、QN5のゲ−ト-ソ−ス間電圧Vgsを変更するた
めに、これ等のNMOSトランジスタのソ−スには、第4の
電源線Vssiが接続される。また、これ等のPMOSトラン
ジスタQP2、QP4のゲ−ト-ソ−ス間電圧Vgsを変更する
ために、これ等のPMOSトランジスタのソ−スには、第3
の電源線Vcciが接続される。
【0033】前記第3の電源線Vcciの電圧及び前記第
4の電源線Vssiの電圧を変化させるために、電源制御
回路10が設けられる。この電源制御回路10は、前記第1
電源線Vcc、第2電源線Vss及びチップ活性化信号CSを入
力し、前記トランジスタQP1〜QP5、QN1〜QN5の閾値電圧
Vtと、前記チップ活性化信号CSにより決定されるスタ
ンバイ状態又はアクティブ状態とに応じて、前記第3電
源線Vcci及び第4電源線Vssiの各電圧を制御する。
【0034】図3は、前記電源制御回路10により制御さ
れる第3電源線Vcci及び第4電源線Vssiの電圧波形図を
示す。図3(a)に示すように、第3の電源線Vcciの基準
電圧レベルは、アクティブ状態では第1の電源線Vccの
電圧に等しく制御され、スタンバイ時には、リーク電流
を減少させるために前記アクティブ状態での基準電圧レ
ベルよりも微小電圧低い基準電圧レベルに制御される。
一方、第4の電源線Vssiの基準電圧レベルは、アクティ
ブ状態では第2電源線Vssの電圧に等しく制御され、ス
タンバイ時には、リーク電流を減少させるために前記ア
クティブ状態での基準電圧レベルよりも微小電圧高い基
準電圧レベルに制御される。以上の構成により、前記ス
タンバイ状態でOFFするトランジスタQN1、QN3、QN5、QP
2、QP4のゲ−ト-ソ−ス間電圧Vgsは、アクティブ状態
のゲ−ト-ソ−ス間電圧よりも小値になり、この値Vgs
とトランジスタの閾値電圧Vtとの差電圧Vgs−Vtも小
値となる。従って、この差電圧に比例して流れるトラン
ジスタのリ−ク電流も少なくなり、その結果、このスタ
ンバイ状態では、アクティブ状態に比べて、流れるリ−
ク電流量が少なくて、低消費電力となる。
【0035】既述したように、スタンバイ状態において
入力がLow Levelになるインバ−タ回路INV1、INV3、INV
5に対しては、第4の電源線Vssiが接続される。この第
4の電源線Vssiの電圧は、図3(b)に示すように、回路
ブロック20内のNMOSトランジスタQN1〜QN5の閾値電圧
Vtnが、製造プロセスの変動に起因して、所望の値より
も大きくなった場合には、実線で示す基準電圧レベルよ
りも、前記閾値電圧が大きくなった分だけ小さくするよ
うに、電源制御回路10により制御される。その結果、
アクティブ状態及びスタンバイ状態の各々において、NM
OSトランジスタQN1〜QN5の閾値電圧Vtnが大きくなった
分、そのNMOSトランジスタのゲ−ト-ソ−ス間電圧Vgs
が大きくなって、NMOSトランジスタのゲ−ト-ソ−ス間
電圧Vgsとその閾値電圧Vtnとの差(Vgs-Vtn)の値が一
定に保たれ、これにより、スタンバイ状態においてリー
ク電流を抑制しつつ、アクティブ状態での動作速度を一
定にする効果が得られる。
【0036】同様に、図3(b)に示すように、回路ブロ
ック20内のインバ−タ回路を構成するNMOSトランジス
タQN1〜QN5の閾値電圧Vtnが、製造プロセスの変動に起
因して、所望の値よりも小さくなった場合には、第4の
電源線Vssiの電圧は、その基準レベルよりも、前記閾値
電圧が小さくなった分だけ大きくするように、電源制御
回路10により制御される。その結果、アクティブ状態
及びスタンバイ状態において、NMOSトランジスタQN1〜Q
N5の閾値電圧Vtnが小さくなった分、そのNMOSトランジ
スタのゲ−ト-ソ−ス間電圧Vgsが小さくなって、前記N
MOSトランジスタの前記(Vgs-Vtn)の値が一定に保たれ
て、これにより、スタンバイ状態ではリーク電流を小さ
く抑制しつつ、アクティブ時ではインバ−タ回路の動作
速度が一定になり、動作性能の向上を図ることができる
効果を奏する。
【0037】尚、本実施の形態の半導体回路では、スタ
ンバイ状態において入力がLow Levelになるインバ−タ
回路INV1、INV3、INV5に対して、PMOSトランジスタQP
1、QP3、QP5に関しては特に閾値電圧の補正は何も行わ
ないが、これは、スタンバイ時にはNMOSトランジスタQN
1、QN3、QN5のリーク電流が半導体回路のリーク電流を
決定し、アクティブ時にはこれ等のNMOSトランジスタの
動作速度(オン電流)が半導体回路の動作速度を決定す
るような回路構成を取っているためである。
【0038】一方、既述したように、スタンバイ状態に
おいて入力がHigh Levelになるインバ−タ回路INV2、I
NV4に対しては、第3の電源線Vcciが接続される。この
第3の電源線Vcciの電圧は、図3(c)に示すように、回
路ブロック20内のPMOSトランジスタQP1〜QP5の閾値電
圧Vtpが、製造プロセスの変動に起因して、所望の値よ
りも大きくなった場合には、実線で示す基準電圧レベル
よりも、前記閾値電圧が大きくなった分だけ大きくする
ように、電源制御回路10により制御される。また、PM
OSトランジスタQP1〜QP5の閾値電圧Vtpが逆に所望の値
よりも小さくなった場合には、実線で示す基準電圧レベ
ルよりも、前記閾値電圧が小さくなった分だけ小さくす
るように、電源制御回路10により制御される。その結
果、アクティブ状態及びスタンバイ状態の各々におい
て、PMOSトランジスタQP1〜QP5の閾値電圧Vtpが変動し
た分、そのPMOSトランジスタのゲ−ト-ソ−ス間電圧Vg
sも変化して、そのPMOSトランジスタのゲ−ト-ソ−ス間
電圧Vgsとその閾値電圧Vtpとの差(Vgs-Vtp)の値が一
定に保たれ、これにより、スタンバイ状態においてリー
ク電流を抑制しつつ、アクティブ状態での動作速度を一
定にする効果が得られる。
【0039】次に、図4に前記電源制御回路10の具体
例を示す。この電源制御回路10は既述した動作を満た
せば、如何なる回路構成でも良い。図4に示す電源制御
回路10は、第3の電源線Vcciの電圧生成用の2個の
閾値検出回路70a、70b及び2個の電圧発生回路80a、8
0bと、第4の電源線Vssiの電圧生成用の2個の閾値検
出回路100a、100b及び2個の電圧発生回路110a、110bと
から構成される。前記閾値検出回路70a、100a及び電圧
発生回路80a、110aはアクティブ用、前記閾値検出回路
70b、100b及び電圧発生回路80b、110bはスタンバイ用
である。図4中で、CSは、図1と同様に、半導体回路の
スタンバイ時とアクティブ時とを切り換えるチップ活性
化信号であり、このチップ活性化信号CSがLow Levelの
ときスタンバイ用を、チップ活性化信号CSがHigh Level
のときアクティブ用に切換える。
【0040】本電源制御回路10の基本的な動作は、閾
値検出回路70a、70b、100a、100bによりトランジスタQP
1〜QP5、QN1〜QN5の閾値電圧に比例した電位を作り出
し、この作り出した電位を電圧発生回路80a、80b、110
a、110bにより保持し、この保持した電位を第3の電源線
Vcciの電圧又は第4の電源線Vssiの電圧として出力す
る動作である。以下、動作を詳細に説明する。
【0041】図4において、第3の電源線Vcciの電圧
を制御するアクティブ用の閾値検出回路70a及び電圧発
生回路80aについて説明すると、閾値検出回路70aのノ−
ドref1の電位は、閾値検出回路70a内の2個の抵抗R
1、R2と、閾値電圧検出用トランジスタQP1の閾値
電圧との比によって決定される。前記閾値電圧検出用ト
ランジスタQP1は、回路ブロック20のトランジスタ
QP1〜QP5、QN1〜QN5と同一プロセスで製造されたトラン
ジスタである。前記ノ−ドref1の電位は、閾値電圧検出
用トランジスタQP1の閾値電圧が上がれば上昇し、下
がれば下降する。前記抵抗R1、R2の値は、常温で前
記ノ−ドref1の電位が図3(a)に示すアクティブ時の
第3の電源線Vcciの電圧の基準レベルとなるように、
選定される。更に、電圧発生回路80aは、カレントミラ
−回路120と、チャ−ジトランジスタQP4とにより構
成され、このチャ−ジトランジスタQP4のon、of
fをカレントミラ−回路120で制御することにより、第
3の電源線Vcciの電圧をノ−ドref1の電位と同電位に
保つ。即ち、前記閾値電圧検出用トランジスタQP1の
閾値電圧が上昇すると、ノ−ドref1の電位は上昇し、下
降するとノ−ドref1の電位も下降し、それに伴って第3
の電源線Vcciの電圧も変化することになる。
【0042】また、スタンバイ用の閾値検出回路70bで
は、2個の抵抗R1’、R2’の値を、ノ−ドref1'の
電位がスタンバイ時の第3の電源線Vcciの電圧の基準
電位となるように、選定することにより、スタンバイ時
の第3の電源線Vcciの電圧を電圧発生回路80bで生成す
ることができる。第4の電源線Vssiの電圧を生成する
2個の閾値検出回路100a、100b及び2個の電圧発生回路
110a、110bについても、前記と同様であるので、その
説明を省略する。
【0043】よって、図4に示した電源制御回路10を
チップの中に組み込むことにより、回路ブロック20内
のトランジスタの閾値電圧が製造プロセスの変動に伴っ
て所望の値以外の電圧値となっても、第3の電源線Vcc
iの電圧及び第4の電源線Vssiの電圧を前記変動した閾
値電圧に応じた電圧値に変化させることができると共
に、回路ブロック20の使用時での温度変化に伴って回
路ブロック20内のトランジスタの閾値電圧が変動して
も、この変動に対応して、第3の電源線Vcciの電圧及
び第4の電源線Vssiの電圧を良好に変化させることが
できる。
【0044】尚、本実施の形態では、前記閾値電圧検出
用トランジスタQP1を備えた電源制御回路10を設け
て、回路ブロック20の使用時での温度変化に伴うトラ
ンジスタの閾値電圧の変動にも対応して第3の電源線V
cciの電圧及び第4の電源線Vssiの電圧を変化させた
が、その他、例えば、予めチップ毎にこのチップに内蔵
されるトランジスタの閾値電圧を計測し、その閾値電圧
の情報のみに基づいて第3の電源線Vcciの電圧及び第
4の電源線Vssiの電圧を制御してもよい。この場合に
は、温度変化に伴う閾値電圧の変動に対応した電源電圧
の制御はできない。
【0045】本実施の形態の半導体回路の効果を図2に
示す。同図では、横軸に規格化されたリーク電流をと
り、縦軸にチップの個数をとっている分布図である。規
格化されたリーク電流が”1”の値である点は、回路の
動作速度と流れるリ−ク電流とが良好にトレ−ドオフさ
れた良品のチップである点である。この”1”の点より
も小値では、トランジスタの閾値電圧が大きくてリ−ク
電流は少ないが動作速度が低いチップであり、一方、こ
の”1”の点よりも大値では、トランジスタの閾値電圧
が小さくて動作速度は速いがリ−ク電流は大きいチップ
である。同図に示すように、本実施の形態の電源制御回
路10を使用しない従来の場合には、リーク電流のバラ
ツキが大きいのに対し、本実施の形態の電源制御回路10
を使用した場合には、リーク電流のバラツキは小さく抑
えられている。これは、電圧(Vgs-Vt)の値を一定に保つ
ようにするという本実施の形態の効果である。リーク電
流の抑制と共に、動作速度の安定化も図られていること
が判る。
【0046】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態を説明する。
【0047】図5は本発明の第2の実施の形態の半導体
回路を示し、図6は前記図5の半導体回路の動作タイミ
ングチャートを示す。前記第1の実施の形態ではスタン
バイ時のリーク電流を減少させたが、本実施の形態で
は、スタンバイ時に加えて、アクティブ時においてもリ
ーク電流を減少させるものである。
【0048】図5の半導体回路は、電源制御回路10、第
1ないし第4の電源線Vcc、Vss、Vcci、Vssi、回路ブロ
ック30から構成される。電源制御回路(低消費電力化回
路)10は、前記第1の実施の形態の図1に示した電源制
御回路10と同一の構成を採る。また、回路ブロック30
は、NMOSトランジスタ及びPMOSトランジスタからなるサ
ブ回路ブロック40、セット回路50及びラッチ回路60によ
り構成される。電源制御回路10はCS信号により制御され
る。また、セット回路50は論理積回路より成り、入力信
号IN1、セット信号SET及びチップ活性化信号CSを入力
し、これ等の論理積をとり、その結果の信号を前記サブ
回路ブロック40に出力する。更に、ラッチ回路60はラッ
チ信号LATにより制御され、前記サブ回路ブロック40の
出力ノードnode1からの出力信号をラッチし、このラッ
チした信号を出力端子OUTから出力する。70は、前記入
力信号IN1を入力し、この信号IN1に基づいて前記セット
信号SET及びラッチ信号LATを生成するSET,LAT信号生成
回路(信号生成回路)である。
【0049】以下、本実施の形態の半導体回路の動作を
図5及び図6を用いて説明する。
【0050】本半導体回路において、回路ブロック30
は、チップ活性化信号CSによりアクティブ状態とスタン
バイ状態とに制御される。チップ活性化信号CSがHigh L
evelになって回路ブロック30がアクティブ状態にされた
状況で、セット回路50の入力端子に入力信号IN1及びセ
ット信号SETが入力されると共に、ラッチ回路60にラッ
チ信号LATが入力される。
【0051】いま、セット信号SETがLow Levelのときに
は、チップ活性化信号CSの状態に拘わらず、セット回路
50の出力はLow Levelに固定され、回路ブロック30はス
タンバイ状態となる。このスタンバイ状態でのリーク電
流を所定値に抑えるために、第3及び第4の電源線Vcc
i、Vssiの電圧レベルを電源制御回路10で前記第1の実
施の形態で説明したと同様に制御する。回路ブロック30
がアクティブ状態の場合には、インバ−タ回路INV1、IN
V3、INV5の入力信号がHigh Levelで且つ他のインバ−タ
回路INV2、INV4の入力信号がLow Levelのとき、MOSトラ
ンジスタQP1、QN2、QP3、QN4、QP5にリーク電流が流れ
るため、このアクティブ状態でのリーク電流は、このサ
ブ回路ブロック40の構成だけでは、抑えることができな
い。
【0052】一方、チップ活性化信号CSがHigh Levelの
状況で、セット信号SETがHigh Levelのとき、入力信号I
N1がセット回路50に入力されれば、この入力信号IN1は
セット回路50を介してサブ回路ブロック40に入力され
る。サブ回路ブロック40に入力された信号は、サブ回路
ブロック40内を伝搬し、内部ノードnode1の状態を変化
させ、ラッチ回路60に入力される。ラッチ回路60に入力
された信号は、ラッチ信号LATがHigh Levelとなったと
きにのみ、その信号がラッチ回路60でラッチされ、出力
端子OUTの電圧は図6に示す様な波形となる。ラッチ回
路60で信号をラッチすることにより、セット回路50のセ
ット信号SETがHighからLowへ遷移し、セット回路50の出
力が強制的にLow Levelに変更された場合であっても、
ラッチ回路60の出力は変化しなくなる。
【0053】以上のように、本実施の形態の半導体回路
では、チップ活性化信号CSがHigh Levelの状況で、SET
信号がHigh Levelであれば、サブ回路ブロック40はアク
ティブ状態となるが、SET信号がLow Levelになれば、サ
ブ回路ブロック40はスタンバイ状態となり、内部ノ−ド
node1はLow Levelに固定される。従って、セット信号SE
Tの”H”レベルの期間を入力信号IN1の”H”レベルの
期間よりも短く設定すれば、サブ回路ブロック40がアク
ティブ状態にある期間の一部を強制的に且つ擬似的にス
タンバイ状態にすることができる。従って、前記セット
回路50及びSET,LAT信号生成回路70により、疑似スタン
バイ化回路80を構成する。この疑似スタンバイ状態の期
間であっても、サブ回路ブロック40の出力信号は、ラッ
チ回路60によりラッチされているので、サブ回路ブロッ
ク40が見かけ上アクティブ状態にあることに変わりはな
い。前記ラッチ回路60及びSET,LAT信号生成回路70によ
り、サブ回路ブロック40の出力信号の値を前記疑似スタ
ンバイ状態において保持する信号保持回路90を構成す
る。
【0054】前記疑似スタンバイ状態は、スタンバイ状
態と同一の状態であるので、前記第1の実施の形態で説
明したと同様に、前記サブ回路ブロック40のアクティブ
状態の期間のうち、前記疑似スタンバイ状態の期間で、
サブ回路ブロック40を構成するトランジスタのオフリ−
ク電流を少なく抑制でき、アクティブ状態での消費電流
の増大を抑制することが可能である。
【0055】図7は、前記SET,LAT信号生成回路70の具
体的構成を示す。同図において、SET,LAT信号生成回路7
0は、セット回路50への入力信号IN1を入力し、この入力
信号IN1の”H”入力を検知して、セット信号SET及びラ
ッチ信号LATを発生させる回路である。
【0056】図8は、前記SET、LAT信号生成回路70の動
作のタイミングチャ−トを示す。図8のタイミングチャ
−トを用いて、前記図7のSET、LAT信号生成回路70の内
部構成を説明する。図7において、80及び90はイン
バ−タチェインにより構成された遅延回路であって、各
ノ−ドN1,N2、N5での信号のタイミングを制御す
る。遅延回路80は奇数個のインバ−タで、遅延回路9
0は偶数個のインバ−タで各々構成されている。ノ−ド
N1,N2は、入力信号IN1の入力端N0から数えて、
奇数段目のインバ−タの出力端である。
【0057】入力信号IN1がノ−ドN0に入力される
と、ノ−ドN1,N2には、各々、入力信号IN1から時
間a、時間bだけ遅延した信号が伝搬する。ここで、2
つの時間a、bは遅延回路80のインバ−タの段数によ
り調整する。NAND回路150は、期間aで”L”レベ
ルのパルスを生成し、そのパルスはインバ−タINV1によ
り反転され、その結果、期間aで”H”レベルであるSE
T信号が生成される。
【0058】また、NAND回路151及びNOR回路152
は、各々,時間bの幅を持つパルスをノ−ドN3,N4
に生成し、NOR回路153は、前記NAND回路151の出
力及び、前記NOR回路152の出力をインバ−タINV2で
反転した出力を入力して、その出力信号が遅延回路90
を経て、ラッチ信号LATとなる。ここで、ラッチ信号LAT
のタイミングは、遅延回路90のインバ−タの段数より
調整可能である。ラッチ信号LATのうち、NAND回路1
51により生成されたパルスは、サブ回路ブロック40の出
力ノ−ドnode1のパルスをラッチするための信号であ
り、NOR回路152により生成されたパルスは、ラッチ
回路60の出力ノ−ドOUTの電位をリセットするための信
号である。
【0059】このSET、LAT信号生成回路70により、セッ
ト回路50及びラッチ回路60の動作タイミングを、入力信
号IN1に基づいて自動的に生成することが可能であり、
入力信号IN1が変化しない場合には、信号生成回路70は
動作せず、より一層に低消費電力化を図ることが可能で
ある。尚、図7に示した本SET、LAT信号生成回路70は、
同様の動作を行うものであれば、どのような構成であっ
てもよい。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項8記載の発明の半導体回路によれば、スタンバイ状
態のときにカットオフするトランジスタに接続される電
源線の電圧を、前記トランジスタの閾値電圧の変動に応
じて変化させたので、前記トランジスタの閾値電圧が製
造プロセスの変動に起因して変動しても、前記トランジ
スタのゲ−ト-ソ−ス間電圧を一定値に保持でき、従っ
て、スタンバイ状態における前記トランジスタのオフリ
−ク電流を小さく且つ小値に抑制することができる効果
を奏する。
【0061】また、請求項9ないし請求項16記載の発
明の半導体回路によれば、回路のアクティブ状態のとき
には、そのアクティブ状態の期間の一部期間を、疑似ス
タンバイ化回路によって、強制的に、低消費電力なスタ
ンバイ状態に等しい疑似スタンバイ状態にしたので、こ
のアクティブ状態であっても、低消費電力化を図ること
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態の半導体回路を示す図
である。
【図2】同半導体回路におけるリーク電流の分布図であ
る。
【図3】(a)は同半導体回路の第3及び第4の電源線の
電圧の基準レベルの説明図、(b)は第4の電源線の電圧V
ssiを変化させる制御の説明図、(c)は第3の電源線の電
圧Vcciを変化させる制御の説明図である。
【図4】同半導体回路に備える電源制御回路の内部構成
を示す図である。
【図5】本発明の第2実施の形態の半導体回路を示す図
である。
【図6】同半導体回路の動作タイミングを示す図であ
る。
【図7】同半導体回路に備えるSET,LAT信号生成回路の
内部構成を示す図である。
【図8】同半導体回路の動作タイミングを示す図であ
る。
【符号の説明】
QN1〜QN5 NMOSトランジスタ QP1〜QP5 PMOSトランジスタ Vcc 第1の電源線 Vss 第2の電源線 Vcci 第3の電源線 Vssi 第4の電源線 10 電源制御回路(低消費電力化回路) QP1 閾値電圧検出用トランジスタ IN1 入力信号 CS チップ活性化信号 SET セット信号 LAT ラッチ信号 20、30 回路ブロック 40 サブ回路ブロック 50 セット回路 60 ラッチ回路 70 SET,LAT信号生成回路(信号生成回路) 80 疑似スタンバイ化回路 90 信号保持回路

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクティブ状態とスタンバイ状態とに切
    換わる半導体回路であって、 前記スタンバイ状態のときカットオフするトランジスタ
    と、 前記トランジスタに接続される電源線と、 前記電源線の電圧を、前記トランジスタの閾値電圧の変
    動に応じて変化させるように制御する電源制御回路とを
    備えたことを特徴とする半導体回路。
  2. 【請求項2】 前記電源制御回路は、 前記トランジスタの製造プロセスの変動に伴う前記トラ
    ンジスタの閾値電圧の変動に応じて、前記電源線の電圧
    を変化させるように制御することを特徴とする請求項1
    記載の半導体回路。
  3. 【請求項3】 前記電源制御回路は、 前記トランジスタの閾値電圧をモニタ−する閾値電圧検
    出用トランジスタを備えることを特徴とする請求項1記
    載の半導体回路。
  4. 【請求項4】 前記電源制御回路は、 前記トランジスタのゲ−ト-ソ−ス間電圧Vgsと前記ト
    ランジスタの閾値電圧Vtとの差電圧Vgs−Vtが常に一
    定値になるように、前記電源線の電圧を変化させること
    を特徴とする請求項1記載の半導体回路。
  5. 【請求項5】 前記電源線の基準電圧レベルは、前記ア
    クティブ状態とスタンバイ状態とで異なる電圧値に設定
    されていることを特徴とする請求項1記載の半導体回
    路。
  6. 【請求項6】 第1及び第2の電源線と、 第3及び第4の電源線と、 前記第1、第2、第3及び第4の電源線に接続される回
    路ブロックと、 前記回路ブロックに内蔵され、前記第3及び第4の電源
    線の何れか一方に接続されるPMOSトランジスタ及びNMOS
    トランジスタと、 前記第3の電源線の電圧を、前記第1の電源線の電圧を
    基準として、前記PMOSトランジスタの閾値電圧の変動に
    合わせて変化させると共に、前記第4の電源線の電圧
    を、前記第2の電源線の電圧を基準として、前記NMOSト
    ランジスタの閾値電圧の変動に合わせて変化させる電源
    制御回路とを備えたことを特徴とする半導体回路。
  7. 【請求項7】 前記電源制御回路は、 前記第3の電源線の電圧を、前記PMOSトランジスタのゲ
    ート-ソース間電圧と前記PMOSトランジスタの閾値電圧
    との差電圧が常に一定値になるように変化させると共
    に、前記第4の電源線の電圧を、前記NMOSトランジスタ
    のゲート-ソース間電圧と前記NMOSトランジスタの閾値
    電圧との差電圧が常に一定値になるように変化させるこ
    とを特徴とする請求項6記載の半導体回路。
  8. 【請求項8】 前記第3及び第4の電源線の基準電圧レ
    ベルは、各々、前記アクティブ状態とスタンバイ状態と
    で異なる電圧値に設定されていることを特徴とする請求
    項6記載の半導体回路。
  9. 【請求項9】 アクティブ状態とスタンバイ状態とに切
    換わる回路ブロックを有する半導体回路であって、 前記スタンバイ状態のとき、前記半導体回路を前記アク
    ティブ状態よりも低消費電力にする低消費電力化回路
    と、 前記アクティブ状態のとき、そのアクティブ状態の期間
    の一部期間を、強制的に、前記低消費電力化回路により
    低消費電力にされたスタンバイ状態に等しい疑似スタン
    バイ状態にする疑似スタンバイ化回路とを備えたことを
    特徴とする半導体回路。
  10. 【請求項10】 前記回路ブロックは、前記スタンバイ
    状態でカットオフするトランジスタを有し、 前記トランジスタに接続される電源線が設けられ、 前記低消費電力化回路は、 前記スタンバイ状態のとき、前記電源線の電圧を、前記
    トランジスタの閾値電圧の変動に応じて変化させるよう
    に制御する電源制御回路を有することを特徴とする請求
    項9記載の半導体回路。
  11. 【請求項11】 前記電源制御回路は、 前記回路ブロックの前記トランジスタのゲ−ト-ソ−ス
    間電圧Vgsと前記トランジスタの閾値電圧Vtとの差電
    圧Vgs−Vtが常に一定値になるように、前記電源線の
    電圧を変化させることを特徴とする請求項10記載の半
    導体回路。
  12. 【請求項12】 前記疑似スタンバイ化回路は、 セット信号を生成する信号生成回路と、 前記回路ブロックがアクティブ状態のとき、前記信号生
    成回路のセット信号を受けなくなったとき、前記回路ブ
    ロックを強制的に前記疑似スタンバイ状態にするセット
    回路とを備えたことを特徴とする請求項9、10又は1
    1記載の半導体回路。
  13. 【請求項13】 前記疑似スタンバイ状態のとき、この
    疑似スタンバイ状態の直前に前記回路ブロックから出力
    された信号の値を保持する信号保持回路を備えることを
    特徴とする請求項9記載の半導体回路。
  14. 【請求項14】 前記信号保持回路は、 前記アクティブ状態のとき、前記回路ブロックの出力信
    号を保持するためのラッチ信号を生成する信号生成回路
    と、 前記信号生成回路のラッチ信号を受けて、前記回路ブロ
    ックの出力信号をラッチするラッチ回路とを備えること
    を特徴とする請求項13記載の半導体回路。
  15. 【請求項15】 前記電源線の基準電圧レベルは、前記
    アクティブ状態とスタンバイ状態とで異なる電圧値に設
    定されていることを特徴とする請求項10記載の半導体
    回路。
  16. 【請求項16】 前記信号生成回路は、 前記回路ブロックへの入力信号を入力し、この入力信号
    に基づいて、セット信号又はラッチ信号を生成すること
    を特徴とする請求項12又は14記載の半導体回路。
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