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JP2868854B2 - 新規多価ヒドロキシ化合物及びその製造方法 - Google Patents

新規多価ヒドロキシ化合物及びその製造方法

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JP2868854B2
JP2868854B2 JP18531390A JP18531390A JP2868854B2 JP 2868854 B2 JP2868854 B2 JP 2868854B2 JP 18531390 A JP18531390 A JP 18531390A JP 18531390 A JP18531390 A JP 18531390A JP 2868854 B2 JP2868854 B2 JP 2868854B2
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JP
Japan
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dihydroxynaphthalene
resin
hydroxy compound
producing
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JP18531390A
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正史 梶
隆範 荒牧
徳人 中原
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な多価ヒドロキシ化合物及びその製造
方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、特に先端材料分野の進歩に伴い、より高性能な
ベースレジンの開発が求められている。例えば、航空宇
宙産業に使用される複合材マトリクス樹脂としてのエポ
キシ樹脂については、より一層の高耐熱性、高耐湿性が
強く要請されている。
しかしながら、従来より知られているエポキシ樹脂で
これらの要求を満足するものは未だ存在しない。例え
ば、周知のビスフェノールA型エポキシ樹脂は、常温で
液状であり、作業性に優れていることや、硬化剤、添加
剤等との混合が容易であることから広く使用されている
が、耐熱性、耐湿性の点で問題がある。さらに、耐熱
性、耐湿性、機械的特性の改良を目的として、フェノー
ルアラルキル樹脂のエポキシ化物(特開昭60−112,813
号公報)及び硬化剤としてのフェノールアラルキル樹脂
(特開昭59−105,018号公報)が提案されているが耐熱
性、機械的特性の点で充分とはいえない。
〔発明が解決しようとする課題〕
従って、本発明の目的は、耐熱性、機械的特性に優れ
た性能を有し、積層、成形、注型等の用途に有用なエポ
キシ樹脂の原料又はエポキシ樹脂の硬化剤として好適に
用いられる新規な多価ヒドロキシ化合物及びその製造方
法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、下記一般式(I) (但し、式中Aはナフタレン核を示し、Rは水素原子又
はメチル基を示し、nは0〜15の整数を示す)で表され
る多価ヒドロキシ化合物である。
また、本発明は、ジヒドロキシナフタレンとこのジヒ
ドロキシナフタレンに対して0.1〜0.9モルの下記一般式
(II) (但し、式中Rは水素原子又はメチル基を示し、R′は
水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を示す)で表さ
れる縮合剤とを反応させ、上記一般式(I)で表される
多価ヒドロキシ化合物を製造する方法である。
上記一般式(I)で表される多価ヒドロキシ化合物
は、ジヒドロキシナフタレンと上記一般式(II)で表さ
れるジアルコール類又はそのエーテル化合物からなる縮
合剤とを反応させることにより得られる。
ジヒドロキシナフタレンとしては、例えば、1,4−ヒ
ドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、
1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフ
タレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、1,8−ジヒドロ
キシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−
ジヒドロキシナフタレン等が例示され、これらの単独又
は混合物として用いられる。
縮合剤としては、上記一般式(II)で表されるジアル
コール類又はそのエーテル化合物が用いられる。縮合剤
の異性体としてはo−体、m−体、p−体いずれでもよ
いが、好ましくはm−体又はp−体であり、具体的に
は、p−キシリレングリコール、α,α′−ジメトキシ
−p−キシレン、α,α′−ジエトキシ−p−キシレ
ン、α,α′−ジ−n−プロピル−p−キシレン、α,
α′−ジイソプロピル−p−キシレン、1,4−ジ(2−
ヒドロキシ−2−プロピル)ベンゼン、1,4−ジ(2−
メトキシ−2−プロピル)ベンゼン、1,4−ジ(2−エ
トキシ−2−プロピル)ベンゼン、1−4−ジ(2−n
−プロポキシ−2−プロピル)ベンゼン、1,4−ジ(2
−n−プロポキシ−2−プロピル)ベンゼン、1,4−ジ
(2−イソプロポキシ−2−プロピル)ベンゼン等が挙
げられる。
上記ジヒドロキシナフタレンと縮合剤とを反応させる
際の両者のモル比は、ジヒドロキシナフタレン1モルに
対して縮合剤が1モル以下でなければならず、好ましく
は0.1〜0.9の範囲である。0.1モルより少ないと未反応
ジヒドロキシナフタレン量が多くなり、硬化物とした場
合の耐熱性が低下する。また、0.9モルを超えると樹脂
の軟化点が高くなり、用途によっては樹脂の作業性に支
障をきたす。また、一般式(I)においてnは好ましく
は15以下、より好ましくは10以下である。nが15より大
きいと樹脂の軟化点が上昇し、作業性に支障をきたす。
このジヒドロキシナフタレンと縮合剤とを反応させて
多価ヒドロキシ化合物を製造する反応は酸触媒の存在下
に行う。この酸触媒としては、周知の無機酸、有機酸よ
り適宜選択することができ、例えば、塩酸、フッ化水
素、リン酸、硫酸等の鉱酸や、ギ酸、シュウ酸、トリフ
ルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸や、塩
化亜鉛塩化アルミニウム等のルイス酸あるいは固体酸等
が挙げられる。
この反応は通常10〜250℃で1〜20時間行われる。ま
た、反応の際に、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のアル
コール類や、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ジ
クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類等の溶媒を使用す
ることもできるが、一般的には、無溶媒下において100
〜200℃にて溶融反応を行い、その間、生成する水又は
アルコールは系外に除く方法が好適に用いられる。反応
終了後、結合水、溶媒等を除き多価ヒドロキシ化合物は
回収される。この場合、多価ヒドロキシ化合物中には未
反応のジヒドロキシナフタレンを含むが、このまま組成
物としてエポキシ樹脂原料或いはエポキシ樹脂硬化剤と
して使用することができる。また、必要により、得られ
た多価ヒドロキシ化合物の反応生成物中に残存する未反
応ジヒドロキシナフタレンを水蒸気蒸留等の方法で除去
してもよいし、洗浄等の方法でさらに精製してもよい。
このようにして得られた本発明の多価ヒドロキシ化合
物は、エポキシ樹脂の原料として用いられる以外に、エ
ポキシ樹脂硬化剤としても使用することができる。エポ
キシ樹脂硬化剤として使用した場合、従来のフェノール
ノボラック硬化剤に比べて耐熱性、機械的特性及び耐湿
性に優れた硬化物を得ることができる。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を示し、本発明をさらに詳しく
説明する。
実施例1 500mlの4口フラスコに1,6−ジヒドロキシナフタレン
160g(1.0モル)、p−キシリレングリコール82.8g(0.
6モル)を仕込み、さらにシュウ酸0.8gを加え、窒素気
流下、攪拌しながら150℃で4時間反応させた。この
間、生成する水は系外に除き、褐色状樹脂214gを得た。
得られた樹脂のOH当量は112であり、軟化点はJISK2548
に基づいて測定したところ、136℃であった。
得られた樹脂のGPCを第1図に、赤外吸収スペクトル
を第2図に示す。
実施例2 1,7−ジヒドロキシナフタレン160g(1.0モル)、p−
キシリレングリコール69g(0.5モル)を用いて実施例1
と同様に反応を行い、褐色状樹脂211gを得た。得られた
樹脂のOH当量は107であり、軟化点は135℃であった。
実施例3 2,7−ジヒドロキシナフタレンを用いて実施例2と同
様に反応を行い、褐色状樹脂212gを得た。得られた樹脂
のOH当量は107であり、軟化点は136℃であった。
実施例4 500mlの4口フラスコに1,5−ジヒドロキシナフタレン
40g(0.25モル)、1,4−ジ(2−ヒドロキシ−2−プロ
ピル)ベンゼン24.3g(0.125モル)を仕込み、さらにテ
トラヒドロフラン250mlを加え溶解した。溶解後、濃塩
酸20gを加え、還流下、12時間反応させた。反応後、水
酸化ナトリウム水溶液にて中和し、大量の水に投入した
後、濾過し水洗を行った後乾燥し、粉末状樹脂52gを得
た。
得られた樹脂のGPCを第3図に、赤外吸収スペクトル
を第4図に示す。
参考例 実施例1で得た樹脂100gをエピクロルヒドリン600gに
溶解し、さらにベンジルトリエチルアンモニウムクロリ
ド0.3gを加え、減圧下(150mmHg)、70℃にて48%水酸
化ナトリウム水溶液73gを3時間かけて滴下した。この
間、生成する水はエピクロルヒドリンとの共沸により系
外に除き、留出したエピクロルヒドリンは系内に戻し
た。滴下終了後、さらに30分間反応を継続した。その
後、濾過により生成した塩を除き、さらに水洗したのち
エピクロルヒドリンを留去し、エポキシ樹脂141gを得
た。エポキシ当量は176であり、軟化点は96℃であっ
た。
本樹脂を用い、第1表に示す配合で樹脂組成物を調整
した後、成形(160℃、3分)し、硬化試験片を得た。
試験片は180℃にて12時間ポストキュアを行った後、種
々の物性試験に供した。結果を第1表に示す。
比較参考例 o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を使用し、
第1表に示す配合で樹脂組成物を得た後、参考例と同様
に成形、ポストキュアを行い試験片を得た後、各種試験
に供した。結果を第1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明により得られる多価ヒドロキシ化合物は、エポ
キシ樹脂原料又はエポキシ樹脂硬化剤として有用であ
り、これらにより得られる硬化物は耐熱性、機械的特性
等に優れた性能を有し、各種用途への展開が期待でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はそれぞれ実施例1で得られた樹脂の
GPC及び赤外吸収スペクトルであり、第3図及び第4図
はそれぞれ実施例4で得られた樹脂のGPC及び赤外吸収
スペクトルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−141724(JP,A) 特開 昭59−67660(JP,A) 特開 昭61−138622(JP,A) 特開 昭59−8718(JP,A) 特開 平3−90075(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 39/14 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I) (但し、式中Aはナフタレン核を示し、Rは水素原子又
    はメチル基を示し、nは0〜15の整数を示す)で表され
    る多価ヒドロキシ化合物。
  2. 【請求項2】ジヒドロキシナフタレンとこのジヒドロキ
    シナフタレンに対して0.1〜0.9モルの下記一般式(II) (但し、式中Rは水素原子又はメチル基を示し、R′は
    水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を示す)で表さ
    れる縮合剤とを反応させ、下記一般式(I) (但し、式中Aはナフタレン核を示し、Rは水素原子又
    はメチル基を示し、nは0〜15の整数を示す)で表され
    る多価ヒドロキシ化合物を製造することを特徴とする多
    価ヒドロキシ化合物の製造方法。
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