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JP2867339B2 - 1分子中にスルホン基、アミド基、カルボキシル基を含有するアルケニル又はアルキルコハク酸無水物誘導体及びその塩を含有する洗浄剤組成物 - Google Patents

1分子中にスルホン基、アミド基、カルボキシル基を含有するアルケニル又はアルキルコハク酸無水物誘導体及びその塩を含有する洗浄剤組成物

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JP2867339B2
JP2867339B2 JP10008889A JP10008889A JP2867339B2 JP 2867339 B2 JP2867339 B2 JP 2867339B2 JP 10008889 A JP10008889 A JP 10008889A JP 10008889 A JP10008889 A JP 10008889A JP 2867339 B2 JP2867339 B2 JP 2867339B2
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威毅 松崎
敏通 清水
範雄 田方
健 日原
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TOHO KAGAKU KOGYO KK
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は低刺激性で且つ優れた界面活性能を有する新
規なアルケニル又はアルキルコハク酸無水物誘導体及び
その塩を含有する洗浄剤組成物に関する。
〔従来の技術〕
従来シャンプー、ボディシャンプー、化粧水等の界面
活性剤基材としてはアルキルサルフェート(AS)、アル
キルエーテルサフェート(AES)、α−オレフィンスル
ホネート(AOS)等が使用されていたが、最近では起泡
性や洗浄性だけでなく、自然な風合、コンディショニン
グ効果を持たせ、皮膚や髪に対して刺激が少なく、連用
しても皮膚を荒らさず毛紙をいためないようなマイルド
な洗浄剤への要求が高まっている。これに伴い使用され
る界面活性剤もN−アシルアミノ酸型界面活性剤、スル
ホサクシネート型界面活性剤、N−アシルタウリン型界
面活性剤等が用いられるようになって来ている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、N−アシルアミノ酸型界面活性剤は皮
膚に対する刺激は少く温和な作用であるが界面活性が不
十分であること、弱酸下での起泡性が低下すること、2
価以上の金属塩が存在すると水に不溶になり耐硬水性が
不十分であり更に臭気、色相も悪いという欠点を有して
いる。
スルホサクシネート型界面活性剤は低刺激性であり、
弱酸性では安定であるか、加水分解を受けやすいという
欠点を有している。
N−アシルタウリン型界面活性剤は低刺激性であり耐
硬水性、耐酸性、耐アルカリ性も良好であるが、起泡性
がやや劣ること、更に非常に高価であり一般的でないと
いう欠点を有している。
更に上記の界面活性剤は従来使用していたアニオン界
面活性剤に比べて低刺激性にはなっているが、まだ十分
でなく、更に低刺激性で且つ界面活性能の高い界面活性
剤が求められている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは上記のように弱酸性下においても界面活
性を低下することなく、優れた界面活性能を有し、皮膚
や毛髪に対する作用が温和で使用に当って何ら制限を受
けず且つ製造も容易で、経済性にも優れた界面活性剤の
研究を鋭意行った結果、アルケニルコハク酸無水物とア
ミノエタンスルホン酸類の反応物である1分子中にスル
ホン基、アミド基、カルボキシル基を含有する化合物が
優れた界面活性能を有することを見出し本発明を完成す
るに至った。
即ち本発明は低刺激性の界面活性剤として有用な次の
一般式(I)及び(II)で表される新規なアルケニル又
はアルキルコハク酸無水物誘導体及びその塩を含有する
洗浄剤組成物を提供するものである。
(式中Rは炭素数8乃至30を有するアルキル基又はアル
ケニル基を示し、R′は水素又は炭素数1乃至4の飽和
又は不飽和の炭化水素基を示す) 本発明の化合物(I)及び(II)は例えば次の反応に
より製造される。
及び 及び (式中R、R′は前記した意味を有し、Mはアルカリ金
属、アンモニウム、又は炭素数2〜3のヒドロキシアル
キル基を有するヒドロキシアンモニウム、又は低級アル
キルアンモニウム等の塩基を示す。) 出発物質である式(III)で表される化合物は例えば
公知の方法によりα−オレフィンと無水マレイン酸を不
活性ガス雰囲気中でエン反応させることにより得られ
る。即ちα−オレフィンとしてドデセンを用いるとドデ
セニルコハク酸無水物が得られ又オクタデセンを用いた
場合にはオクタデセニルコハク酸無水物が得られる。更
に上記のようなアルケニルコハク酸無水物を公知の方法
により水添して得られるアルキルコハク酸無水物を用い
ることにより色相、臭気を向上させることが出来る。即
ち、ドデセニルコハク酸無水物を水添することによりド
デセンコハク酸無水物が、又オクダデセニルコハク酸無
水物を水添することによりオクタデシルコハク酸無水物
が得られる。
又式(IV)で表される化合物は例えばオキシエタンス
ルホン酸ソーダとアルキルアミンを反応させることによ
り得られる。即ちアルキルアミンとしてメチルアミンを
用いるとN−メチルスルホエチルアミンナトリウム(メ
チルタウリンナトリウム)が得られ、n−ブチルアミン
を用いるとn−ブチルタウリンナトリウムが得られる。
一般にこれらの化合物に於てRとしては炭素数12〜16
のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、R′として
は、水素又はメチル基の化合物が好ましい。
化合物(III)と(IV)の反応は一括仕込みによる反
応によっても行うことが出来るが好ましい方法としては
化合物(IV)を溶媒中に分散させて70〜120℃に加熱
し、化合物(III)を滴下するか、逆に化合物(III)を
溶媒中に溶解し70〜120℃に加熱し、化合物(IV)を滴
下して反応させて得られる。この反応に於て用いられる
溶媒としては脂肪族或いは芳香族等の親油性の溶剤では
反応生成物との親和性が悪いのでエステル類、ケトン
類、グリコールエーテル類、環状エーテル類、グリコー
ルジエーテル類等の親水性の溶剤が好ましく中でも極性
基を有しないアルキレングリコールジアルキルエーテル
類が好ましい。
反応終了後、反応生成物より溶媒を減圧乾燥等の公知
の手段により除き本発明の化合物(I)及び(II)が得
られる。
(I)及び(II)は水に易溶であり公知の塩基又はそ
の水溶液により中和され、その塩へと導かれる。この場
合用いられる塩基としては水酸化カリウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、アンモニ
ア等の無機塩基、及びモノアルキルアミン、ジアルキル
アミン、トリアルキルアミン等の低級アルキルアミン
類、及びモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類が挙げ
られるが中でもトリエタノールアミンのようなアルカノ
ールアミンが好適である。
〔作用〕
本発明の化合物(I)及び(II)及びその塩類は界面
活性に優れ、低刺激性であり、皮膚、毛髪への作用が温
和であり、更に耐酸、耐アルカリ性、耐硬水性にも優れ
ているがその理由は次のように考えられる。
本発明の化合物はその製造からも明らかなように−CO
N結合と−COOH基を有し、アミノ酸骨格を有しているこ
とから皮膚、毛髪に対する作用が温和であり、毛髪効果
を有している。更にこのアミノ酸骨格だけでなく−SO3H
基を有しているので、−COOH基だけのアミノ酸型界面活
性剤に比べ対硬水性が向上する。一方、−COOH基と−SO
3Na基を有したスルホコハク酸型であり、低刺激性であ
り、弱酸性サイドでも安定であるとともにエステル結合
は有しておらず従って加水分解は起さず耐酸、耐アルカ
リ性に優れている。
更に第4級窒素含有水溶性ポリマーと併用されるとス
ルホコハク酸がこれらのポリマーと複合塩を形成し、こ
の複合塩は毛髪表面に析出しやすくしかも毛髪と間に高
い親和力を有するので毛髪に吸着されやすく毛髪のつや
出し効果及びヘアコンディショニング効果を発揮しやす
い性能も有している。
〔効果〕
本発明の化合物(I)及び(II)及びその塩は低刺激
性で優れた界面活性能を有し、皮膚や粘膜に対する作用
は温和であり毛髪に対する保護作用を有する。更に吸湿
性にも優れ保湿剤としても有用である。
従って、デイリーシャンプー、ボディーシャンプー、
乳幼児用の毛髪・皮膚の洗浄剤、手の荒れやすい主婦の
ための台所用洗淨剤、化粧水、保湿剤等に好適に使用さ
れる。
更に水道水のみならず地下水、温泉、海水等の硬度の
高い水を用いた場合にもその効果は持続される。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に説明するが本発明は
これに限定されるものではない。
〔合成例1〕 2の3つ口フラスコにジエチレングリコールジメチ
ルエーテル600g、N−メチルタウリンソーダ91.1gを仕
込み、これを80℃まで加熱し十分格撹拌しながらn−ヘ
キサデシルコハク酸無水物150gを5時間かけて滴下し、
更に2時間熟成を行った。
反応後、80℃以下で減圧乾燥によって溶剤を除去し
て、反応物240gを得た。得られた反応物のケン化価は11
0.3(理論値116.1)であった。
得られた反応物をを50%になるように水に溶解し、更
にトリエタノールアミンでpH=7.0になるように調整
し、最後に水を加え固型分40%になるように調整し、塩
の水溶液を得た。
以下同様にして本発明の界面活性剤を得た。
〔実施例1〕 合成例1〜4で得られたアルケニル又はアルキルコハ
ク酸無水物とNメチルタウリンソーダの反応物のトリエ
タノールアニン塩水溶液の起泡力の評価を実施した。
方法 ロスマイルス法 濃度 0.25%(固型分) 〔実施例2:シャンプー〕 (処方) 実施例の化合物 15部 ラウリルイミダリニウムベタイン 3 ヤシ脂肪酸ジエタノールアマイド 4 カチオン化セルロース 0.2 水 残 部 計 100.0部 (評価) (i)起泡力 0.25%(固型分)濃度にてロスマイルス法にて評価 ○……良好(200ml以上) △……普通(150〜200ml) ×……不良(150ml以下) (ii)洗浄力テスト 油脂化学協会暫定規格に準じ作成した反応率30〜34%
の汚染布を使用し、Terg−O−Tometerを使用して洗浄
し、洗浄後の反射率を測定して次式により洗浄効果を算
出した ○:良好 洗浄効率80%以上 △:普通 洗浄効率60〜80% ×:不良 洗浄効率60%以下 (iii)皮膚刺激性 10名のパネラーによる手による浸漬試験を実施し、試
験後の皮膚の状態を目視にて観察した。
(条件) 試料:洗浄液組成物5%(35℃) 浸漬:1日2回20分2日間実施 (評価) ○:良好 ハダ荒れ2名以下 △:普通 〃 3〜6名 ×:不良 〃 7名以上 〔実施例3:ボディーシャンプー〕 (処方) 部 本発明化合物 20 ラウリルエーテルサルフェートナトリウム 11 ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド 4.5水 残量 100部 (評価) 実施例1と同様に上記処方のボディーシャンプーにつ
いて起泡力、洗浄力、皮膚刺激性について評価を実施し
た。結果を第3表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C11D 1/28 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の式(I)及び(II) (式中Rは炭素数8乃至30を有するアルケニル基又はア
    ルキル基を示し、R′は水素又は炭素数1乃至4の飽和
    若しくは、不飽和の炭化水素基を示す)で表わされる1
    分子中にスルホン基、アミド基、カルボキシル基を含有
    するアルケニル又はアルキルコハク酸無水物誘導体及び
    その塩を含有する洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】(I)及び(II)式のR′がメチル基であ
    る特許請求の範囲第1項記載の1分子中にスルホン基、
    アミド基、カルボキシル基を含有するアルケニル又はア
    ルキルコハク酸無水物誘導体及びその塩を含有する洗浄
    剤組成物。
JP10008889A 1989-04-21 1989-04-21 1分子中にスルホン基、アミド基、カルボキシル基を含有するアルケニル又はアルキルコハク酸無水物誘導体及びその塩を含有する洗浄剤組成物 Expired - Fee Related JP2867339B2 (ja)

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