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JP2846505B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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Publication number
JP2846505B2
JP2846505B2 JP13047091A JP13047091A JP2846505B2 JP 2846505 B2 JP2846505 B2 JP 2846505B2 JP 13047091 A JP13047091 A JP 13047091A JP 13047091 A JP13047091 A JP 13047091A JP 2846505 B2 JP2846505 B2 JP 2846505B2
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Japan
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pressure
oil chamber
orifice
side oil
engagement
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JP13047091A
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雅夫 嶋本
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Daihatsu Motor Co Ltd
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Daihatsu Kogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は遊星歯車式自動変速機の
油圧制御装置、特に第n速から第n−1速への変速時
に、サーボピストンの締結側油室B1 と解放側油室
1 ’とに同時に油圧を導くことにより解放される変速
用ブレーキb1 を備えた油圧制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ラビニヨウ型遊星歯車機構を備え
た自動変速機として、入力軸とフォワードサンギヤとを
断接する第1クラッチC1 と、入力軸とリヤサンギヤと
を断接する第2クラッチC2 と、入力軸とキャリアとを
断接する第3クラッチC3 と、第1クラッチC1 のドラ
ムを固定部に対して断接する第1ブレーキb1 と、キャ
リアを固定部と断接する第2ブレーキB2 と、キャリヤ
の正転のみを許容するワンウエイクラッチと備えたもの
が公知である(特開平2−93158号公報)。
【0003】この種の自動変速機の場合、第1ブレーキ
1 を作動させるサーボピストンの締結側油室B1 には
1-2シフトバルブを介して油圧が給排され、第2速,第
3速,第4速において締結側油室B1に油圧が導かれ
る。一方、サーボピストンの解放側油室B1 ’には 3-4
シフトバルブおよびサーボコントロールバルブを介して
油圧が給排される。サーボコントロールバルブは両端に
入力される第2クラッチ圧と第3クラッチ圧との関係に
よって反転し、第3速においてのみ解放側油室B1 ’に
油圧を供給する。したがって、第3速時には締結側油室
1 と解放側油室B1 ’とに同時に油圧が導かれるが、
解放側油室B1 ’の受圧面積は締結側油室B1 より大き
いので、締結側油室B1 の油は強制的に排出され、第1
ブレーキb1 は解放状態となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記油圧制御装置の場
合、第4速から第3速への変速時に、サーボピストンの
締結側油室B1 に加えて解放側油室B1 ’にも油圧を供
給することにより、第1ブレーキb1 を解放している
が、締結側油室B1 には油圧がかかり続けているので、
解放側油室B1 ’がある程度高くならないと第1ブレー
キb1 を解放できず、タイムラグが長くなる欠点があ
る。このタイムラグは、キックダウン性能に影響を及ぼ
す。
【0005】そこで、本発明の目的は、第n速から第n
−1速への変速時に第1ブレーキb1 の解放を早め、キ
ックダウン性能を向上させた自動変速機の油圧制御装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、第n速において締結され、第n−1速に
おいて解放される変速用ブレーキb1 と、ブレーキb1
を締結および解放するための締結側油室B1 および解放
側油室B1 ’を有し、両油室に同時に油圧が導かれた時
にブレーキb1 を解放するサーボピストンと、サーボピ
ストンの締結側油室B1 に油圧を給排する第1シフトバ
ルブと、第n速から第n−1速への変速時に解放側油室
1 ’に油圧を供給する第2シフトバルブとを備えた遊
星歯車式自動変速機において、上記サーボピストンの締
結側油室B1 と第1シフトバルブとの間には、締結側油
室B1 からの排油のみを許容する第1一方弁と第1オリ
フィスとを並列接続したワンウエイオリフィス部が設け
られ、このワンウエイオリフィス部と第1シフトバルブ
との間に第2オリフィスが設けられ、油圧源と第2シフ
トバルブとの間には第3オリフィスが設けられ、第3オ
リフィスと第2シフトバルブとの中間部と上記ワンウエ
イオリフィス部と第2オリフィスとの中間部とを結ぶ油
路が設けられ、この油路の途中に締結側油室B1 からの
油の流れのみを許容する第2一方弁が設けられているこ
とを特徴とする。
【0007】第n速から第n−1速への変速時、第2シ
フトバルブが開かれて油圧源より解放側油室B1 ’に油
圧が供給される。このとき、第3オリフィスのために第
2シフトバルブの供給油圧は即座には上昇しない。つま
り、第2シフトバルブの上流側(第3オリフィスの下流
側)と締結側油室B1 との間には差圧が生じるため、こ
の差圧分だけ締結側油室B1 の油圧が第2一方弁を経て
解放側油室B1 ’方向に流れる。その結果、締結側油室
1 の油圧が一時的に低下し、解放側油室B1 ’の油圧
が比較的低い値でブレーキb1 が解放され、ブレーキb
1の解放のためのタイムラグを短縮できる。
【0008】ワンウエイオリフィス部は、締結側油室B
1 への油圧の供給を緩やかに、排出を速やかに行うため
に設けられている。このワンウエイオリフィス部は、締
結側油室B1 からの排油のみを許容する一方弁と第1オ
リフィスとを並列接続したものであり、締結側油室B1
に油を供給する場合には第1オリフィスのみを介して供
給し、排出する場合には一方弁を介して速やかに排出す
る。
【0009】第2オリフィスは、締結側油室B1 の油圧
を第2一方弁を経て解放側油室B1 ’方向に供給した
際、締結側油室B1の油圧を一時的に低下させるために
設けられている。また、第3オリフィスは第2シフトバ
ルブが開いた時に、第3オリフィスの下流側と締結側油
室B1 との間に差圧が生じさせる機能を持つ。第2一方
弁は、締結側油室B1 の油圧が低く、第2シフトバルブ
に油圧が供給されている場合に、この油圧が上記油路を
経て締結側油室B1 へ逆流するのを防止する。
【0010】
【実施例】図1は本発明の一例である前進4速,後退1
速の変速段を有する自動変速機の概略構造を示す。この
自動変速機の動力伝達機構は、エンジンによりトルクコ
ンバータ1を介して駆動される入力軸2と、第1〜第3
のクラッチC1 ,C2 ,C3 と、第1と第2のブレーキ
1 ,B2 と、第1ブレーキb1 を締結,解放するサー
ボピストン3と、ラビニヨウ型遊星歯車機構4と、ワン
ウエイクラッチOWCと、出力ギヤ5と、出力軸7と、差
動装置8等で構成されている。
【0011】遊星歯車機構4のフォワードサンギヤ4aは
入力軸2と第1クラッチC1 を介して連結されており、
リヤサンギヤ4bは入力軸2と第2クラッチC2 を介して
連結され、キャリヤ4cは第3クラッチC3 を介して入力
軸2と連結されている。キャリヤ4cは第2ブレーキB2
とキャリヤ4cの正転(エンジン回転方向)のみを許容す
るワンウェイクラッチOWC とを介してケーシング等の固
定部材6に連結されている。上記キャリヤ4cは2種類の
プラネタリギヤ4d,4e を支持しており、フォワードサン
ギヤ4aは軸長の長いロングピニオン4dと噛み合い、リヤ
サンギヤ4bは軸長の短いショートピニオン4eを介してロ
ングピニオン4dと噛み合っている。ロングピニオン4dの
みと噛み合うリングギヤ4fは出力ギヤ5に結合されてい
る。この出力ギヤ5は出力軸7のギヤ7a,7bを介して差
動装置8に接続されている。
【0012】上記動力伝達機構は、クラッチC1
2 ,C3 、ブレーキb1 ,B2 およびワンウェイクラ
ッチOWC の作動によって表1のように前進4段、後退1
段の変速段を実現している。表1において、○は作動状
態を示している。なお、B1 はサーボピストン3の締結
側油室、B1 ’はサーボピストン3の解放側油室を示し
ており、双方の油室B1 ,B1 ’に油圧が導かれた場合
(3速時)には、解放側油室B1 ’の受圧面積が大きく
しかもスプリングが収容されているため、第1ブレーキ
1 は必ず解放される。
【0013】
【表1】
【0014】上記クラッチC1 ,C2 ,C3 およ
びブレーキb1 ,B2 は図2に示す油圧制御装置によっ
て作動される。この油圧制御装置は、大略、オイルポン
プ10、レギュレータバルブ11、マニュアルバルブ12、ス
ロットルバルブ13、1-2 シフトバルブ14、2-3 シフトバ
ルブ15、3-4 シフトバルブ16、ガバナバルブ17、スロッ
トルモジュレータバルブ18、4-2 タイミングバルブ19、
2-4 タイミングバルブ20、3-2 タイミングバルブ21、4-
3 タイミングバルブ22、サーボコントロールバルブ23、
第1ブレーキ用アキュムレータ24、第2クラッチ用アキ
ュムレータ25、第1クラッチ用アキュムレータ26等で構
成されている。
【0015】上記油圧制御装置のうち、1-2 シフトバル
ブ14、3-4 シフトバルブ16、サーボコントロールバルブ
23を除く構成は本発明と直接関係がないので、詳しい説
明は省略し、各油路の油圧を次のように列記するに留め
る。即ち、PL はライン圧、PL (2) は2レンジのライ
ン圧、PL (2,3) は2,3レンジのライン圧、PR は後
退時のライン圧、PT はスロットル圧、PK はキックダ
ウン圧、PTMはスロットルモジュレータ圧、PG はガバ
ナ圧、PC1は第1クラッチ圧、PC2は第2クラッチ圧、
C3は第3クラッチ圧、PB1は第1ブレーキ締結圧、P
B1' は第1ブレーキ解放圧、PB2は第2ブレーキ圧であ
る。
【0016】図3に本発明の主要部の油圧回路を示す。
1-2 シフトバルブ14は第1ブレーキ締結圧PB1をON/
OFF制御するバルブであり、図中上半分は1速時、下
半分は2速時を示す。1-2 シフトバルブ14はスプリング
14a により右方へ付勢されたスプール14b を備え、その
右端ポート14cに車速にほぼ比例したガバナ圧PG を導
くことにより、スプール14b を左方へ付勢している。ま
た、ポート14d にはスロットル開度に比例したスロット
ル圧PT が導かれ、ポート14e にはキックダウン時のみ
スロットル圧PT と同圧のキックダウン圧PK が導か
れ、これら油圧によりスプール14b を右方へ付勢してい
る。出力ポート14f からは第1ブレーキ締結圧PB1が出
力され、入力ポート14g にはライン圧PL が入力されて
いる。
【0017】上記出力ポート14f とサーボピストン3の
締結側油室B1 との間には、ワンウエイオリフィス部30
と、第2オリフィス33とが直列に接続されている。ワン
ウエイオリフィス部30は、締結側油室B1 からの排油の
みを許容する第1一方弁31と第1オリフィス32とを並列
接続したものであり、締結側油室B1 への油圧の供給を
緩やかに、排出を速やかに行う。
【0018】3-4 シフトバルブ16は第2クラッチ圧PC2
をON/OFF制御するバルブであり、図中上半分は3
速時、下半分は4速時を示す。3-4 シフトバルブ16はス
プール16a と、スプリング16c によって右方へ付勢され
たプランジャ16b と、スプール16a とプランジャ16b と
の間に介装されたスプリング16d とを備えている。右側
の2つのポート16e,16f にはガバナ圧PG が入力され、
入力ポート16g にはワンウエイオリフィス部40を経てラ
イン圧PL が入力されている。また、出力ポート16h か
らは第2クラッチ圧PC2が出力されている。隣り合うポ
ート16i,16j は互いに連通しており、ポート16j はDレ
ンジ時にはドレーンされ、2,3レンジ時にはライン圧
L が入力されている。ポート16k にはライン圧PL
るいはキックダウン圧PK のいずれかが入力され、左端
のポート16l にはスロットル圧PT が導かれている。上
記スプリング16c のばね力とライン圧PL およびスロッ
トル圧PT との和と、ガバナ圧PG とがスプール16a に
対して対向方向に作用し、これらの釣り合いによって3-
4 シフトバルブ16は作動される。
【0019】サーボコントロールバルブ23は第1クラッ
チC1 およびサーボピストン3の解放側油室B1 ’の油
圧を切り換える反転バルブである。このバルブ23の右側
の隣合うポート23a,23b およびポート23c には第3クラ
ッチ圧PC3が入力されている。出力ポート23d は解放側
油室B1 ’と接続され、別の出力ポート23e は第1クラ
ッチC1 と接続されている。また、ポート23f,23g,23h
には3-4 シフトバルブ16から第2クラッチ圧PC2が入力
されている。スプール23i は右側のポート23a,23b に入
力される第3クラッチ圧PC3と、左側のポート23g,23h
に入力される第2クラッチ圧PC2の大小関係により切り
換えられ、第1クラッチC1 および解放側油室B1 ’へ
油圧を給排する。即ち、アップシフト時には第3速から
第4速に変速する段階でスプール23i が左方へ切り換わ
り、ダウンシフト時には第3速から第2速へ変速する段
階で右方へ切り換わる。
【0020】上記ワンウエイオリフィス部40は、3-4 シ
フトバルブ16からの排油のみを許容する一方弁41と第3
オリフィス42とを並列接続したものであり、3-4 シフト
バルブ16への油圧の供給を緩やかに、排出を速やかに行
う。そのため、NレンジからDレンジへの切換時に第2
クラッチ圧PC2が急激に立ち上がるのを抑制し、ショッ
クを軽減する効果を有する。
【0021】第3オリフィス42と3-4 シフトバルブ16と
の中間部と、上記ワンウエイオリフィス部30と第2オリ
フィス33との中間部とは油路50によって接続され、この
油路50の途中には締結側油室B1 からの油の流れのみを
許容する第2一方弁51が設けられている。なお、油路50
には第2一方弁51と直列にオリフィス52が設けられてい
る。
【0022】ここで、上記構成の油圧回路の作動につい
て説明する。第1速時には3-4 シフトバルブ16から第2
クラッチ圧PC2のみが供給されるため、サーボコントロ
ールバルブ23のスプール23i は右端位置にあり、ポート
23fが閉じられるので、第1クラッチC1 および解放側
油室B1 ’の何れにも油圧が供給されない。また、第1
ブレーキ締結圧PB1もドレーンされている。
【0023】第1速から第2速への変速時には1-2 シフ
トバルブ14が左方へ切り換わり、第1ブレーキ締結圧P
B1が締結側油室B1 へ供給される。また、第3クラッチ
圧PC3はドレーンされているので、サーボコントロール
バルブ23のスプール23i は依然として右端位置にあり、
第1クラッチC1 および解放側油室B1 ’には油圧が供
給されない。
【0024】第2速から第3速への変速時には、第3ク
ラッチ圧PC3がサーボコントロールバルブ23の右側のポ
ート23a,23b に入力される。しかし、左側のポート23g,
23hに入力された第2クラッチ圧PC2によってスプール2
3i は右端位置を保持するため、第3クラッチ圧PC3
第1ブレーキ解放圧PB1' として解放側油室B1 ’に供
給されるとともに、第1クラッチ圧PC1として第1クラ
ッチC1 にも供給される。第1ブレーキ解放圧PB1'
よってサーボピストン3は解放方向に強制的に作動さ
れ、第1ブレーキb1 は解放される。
【0025】第3速から第4速への変速時には、3-4 シ
フトバルブ16が左方へ切り換わり、第2クラッチ圧PC2
をドレーンするので、サーボコントロールバルブ23のス
プール23i は第3クラッチ圧PC3によって左方へ切り換
わる。そのため、第1クラッチ圧PC1はポート23e,23g
を介してドレーンされ、第1ブレーキ解放圧PB1' もポ
ート23d,23f を介してドレーンされる。そのため、第1
ブレーキb1 は再び締結する。
【0026】第4速から第3速への変速時には、3-4 シ
フトバルブ16が右方へ切り換わり、第2クラッチ圧PC2
を出力する。そのため、サーボコントロールバルブ23の
左側のポート23g,23h にも第2クラッチ圧PC2が作用す
るが、第3クラッチ圧PC3も依然として作用しているの
で、スプール23i は移動しない。そのため、第2クラッ
チ圧PC2が第1ブレーキ解放圧PB1' として解放側油室
1 ’に供給され、同時に、第1クラッチ圧PC1として
第1クラッチC1 にも供給される。これにより、サーボ
ピストン3を解放方向に強制的に作動し、第1ブレーキ
1 を解放する。
【0027】上記のように3-4 シフトバルブ16が右方へ
切り換わった際、第2クラッチ圧PC2は第3オリフィス
42のために即座には上昇せず、第3オリフィス42の下流
側と第2オリフィス33の下流側との間に差圧が生じる。
この差圧によって第2一方弁51が開き、締結側油室B1
の油圧を第2一方弁51を経て第2クラッチC2,解放側
油室B1 ’および第1クラッチC1 方向に流す。そのた
め、図4に示すように第1ブレーキ締結圧PB1 が一時
的に低下(ΔP)し、第1ブレーキ解放圧PB1' が比較
的低い値で第1ブレーキb1 が解放される。その結果、
第1ブレーキ解放圧PB1' の立ち上がりから第1ブレー
キb1 が解放されるまでのタイムラグTを従来より短縮
できる。
【0028】3速から2速への変速時には、第3クラッ
チ圧PC3がドレーンされるので、サーボコントロールバ
ルブ23が右方へ切り換わり、第1クラッチ圧PC1および
第1ブレーキ解放圧PB1' が共にドレーンされる。その
ため、第1クラッチC1 が解放されるとともに、第1ブ
レーキb1 が再び締結される。
【0029】そして、2速から1速への変速時には1-2
シフトバルブ14が右方へ切り換わるので、第1ブレーキ
締結圧PB1も第1一方弁31および第2オリフィス33を経
てドレーンされる。第1ブレーキ締結圧PB1は比較的速
やかに排出されるが、第1速はワンウエイクラッチOWC
の作用によりショックはない。
【0030】なお、上記実施例ではサーボピストンの締
結側油室B1 に油圧を給排する第1シフトバルブとして
1-2 シフトバルブ14を用いたが、これに限らず、例えば
2-3シフトバルブ15を利用することもできる。
【0031】また、第2一方弁51と直列にオリフィス52
を設けたが、このオリフィス52は必須ではない。ただ、
このオリフィス52と第2オリフィス33との開度比によっ
て、第2クラッチC2 への供給油量を一定に保持しつ
つ、締結側油室B1 の油圧の低下量ΔPを自由に制御で
きる利点がある。例えば第2オリフィス33の開口面積を
小さくし、オリフィス52の開口面積を大きくすれば、低
下量ΔPを大きくでき、第1ブレーキb1 の解放を早め
ることができる。
【0032】なお、本発明は前進4速の変速段を有する
自動変速機に限らず、前進3速または5速以上の自動変
速機にも適用できることは勿論である。
【0033】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、第n速から第n−1速への変速時、締結側油室
1 の油圧が第2一方弁を経て解放側油室B1 ’方向に
流れるようにしたので、締結側油室B1 の油圧が一時的
に低下し、解放側油室B1 ’の油圧が比較的低い値でブ
レーキb1 が解放され、ブレーキb1 の解放のためのタ
イムラグを短縮できる。また、締結側油路系にオリフィ
スを追加し、この締結側油路系と解放側油路系を結ぶ油
路中に一方弁を設けるだけでよいので、極めて簡単な油
路構成で上記の効果を発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる自動変速機の概略機構図であ
る。
【図2】油圧制御装置の全体回路図である。
【図3】油圧制御装置の要部の回路図である。
【図4】第1ブレーキの締結側油圧と解放側油圧の時間
変化図である。
【符号の説明】
1 ブレーキ B1 サーボピストンの締結側油室 B1 ’ サーボピストンの解放側油室 3 サーボピストン 4 遊星歯車機構 14 1-2 シフトバルブ 16 3-4 シフトバルブ 23 サーボコントロールバルブ 30 ワンウエイオリフィス部 31 第1一方弁 32 第1オリフィス 33 第2オリフィス 42 第3オリフィス 50 油路 51 第2一方弁

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第n速において締結され、第n−1速に
    おいて解放される変速用ブレーキb1 と、ブレーキb1
    を締結および解放するための締結側油室B1 および解放
    側油室B1 ’を有し、両油室に同時に油圧が導かれた時
    にブレーキb1 を解放するサーボピストンと、サーボピ
    ストンの締結側油室B1 に油圧を給排する第1シフトバ
    ルブと、第n速から第n−1速への変速時に解放側油室
    1 ’に油圧を供給する第2シフトバルブとを備えた遊
    星歯車式自動変速機において、上記サーボピストンの締
    結側油室B1 と第1シフトバルブとの間には、締結側油
    室B1 からの排油のみを許容する第1一方弁と第1オリ
    フィスとを並列接続したワンウエイオリフィス部が設け
    られ、このワンウエイオリフィス部と第1シフトバルブ
    との間に第2オリフィスが設けられ、油圧源と第2シフ
    トバルブとの間には第3オリフィスが設けられ、第3オ
    リフィスと第2シフトバルブとの中間部と上記ワンウエ
    イオリフィス部と第2オリフィスとの中間部とを結ぶ油
    路が設けられ、この油路の途中に締結側油室B1 からの
    油の流れのみを許容する第2一方弁が設けられているこ
    とを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
JP13047091A 1991-05-02 1991-05-02 自動変速機の油圧制御装置 Expired - Lifetime JP2846505B2 (ja)

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