JP2777191B2 - 防虫及び忌避効果を有する繊維 - Google Patents
防虫及び忌避効果を有する繊維Info
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- JP2777191B2 JP2777191B2 JP1129081A JP12908189A JP2777191B2 JP 2777191 B2 JP2777191 B2 JP 2777191B2 JP 1129081 A JP1129081 A JP 1129081A JP 12908189 A JP12908189 A JP 12908189A JP 2777191 B2 JP2777191 B2 JP 2777191B2
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- D—TEXTILES; PAPER
- D02—YARNS; MECHANICAL FINISHING OF YARNS OR ROPES; WARPING OR BEAMING
- D02G—CRIMPING OR CURLING FIBRES, FILAMENTS, THREADS, OR YARNS; YARNS OR THREADS
- D02G3/00—Yarns or threads, e.g. fancy yarns; Processes or apparatus for the production thereof, not otherwise provided for
- D02G3/22—Yarns or threads characterised by constructional features, e.g. blending, filament/fibre
- D02G3/40—Yarns in which fibres are united by adhesives; Impregnated yarns or threads
- D02G3/404—Yarns or threads coated with polymeric solutions
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D02—YARNS; MECHANICAL FINISHING OF YARNS OR ROPES; WARPING OR BEAMING
- D02G—CRIMPING OR CURLING FIBRES, FILAMENTS, THREADS, OR YARNS; YARNS OR THREADS
- D02G3/00—Yarns or threads, e.g. fancy yarns; Processes or apparatus for the production thereof, not otherwise provided for
- D02G3/22—Yarns or threads characterised by constructional features, e.g. blending, filament/fibre
- D02G3/40—Yarns in which fibres are united by adhesives; Impregnated yarns or threads
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Textile Engineering (AREA)
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
- Multicomponent Fibers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は防虫及び忌避効果を有する繊維に関するもの
で、詳しくは、人体、家屋又はある特定の場所を、害虫
又は不快感をもたらす昆虫類から保護する目的に使用さ
れる繊維製品、例えばジヤンバー、ズボン、靴下、手
袋、マフラー、帽子、ハンカチ、タオル、ワツペン等の
衣料品又は防虫網、網戸、蚊帳、ロープ、ひも、テー
プ、マツト等の日用品を構成する繊維に関する防虫、忌
避効果を有する繊維に関する。
で、詳しくは、人体、家屋又はある特定の場所を、害虫
又は不快感をもたらす昆虫類から保護する目的に使用さ
れる繊維製品、例えばジヤンバー、ズボン、靴下、手
袋、マフラー、帽子、ハンカチ、タオル、ワツペン等の
衣料品又は防虫網、網戸、蚊帳、ロープ、ひも、テー
プ、マツト等の日用品を構成する繊維に関する防虫、忌
避効果を有する繊維に関する。
[従来の技術] 害虫から人体を守る方法として防虫剤、忌避剤を使う
方法が知られている。現在この目的で実用化されている
のは、N,N−ジエチル−m−トルアミド(deet)が主で
あり、スプレー剤やクリームに混入し直接皮膚へスプレ
ーあるいは塗布する方法である。しかしこの方法では発
汗や衣服との接触による防虫忌避物質の移行、脱落の恐
れが極めて大きく、安定した効果は望めない。
方法が知られている。現在この目的で実用化されている
のは、N,N−ジエチル−m−トルアミド(deet)が主で
あり、スプレー剤やクリームに混入し直接皮膚へスプレ
ーあるいは塗布する方法である。しかしこの方法では発
汗や衣服との接触による防虫忌避物質の移行、脱落の恐
れが極めて大きく、安定した効果は望めない。
またこれらの形態のものは一応人体には無害とされて
いるが、過敏性の人や、皮膚の弱い人が使用した場合、
赤味、発疹、はれ、かゆみ等が現われ適用しにくい点が
ある。また通常の人でも眼、鼻等の粘膜、傷口等に触れ
ないように使用しなくてはならない等問題が多い。最近
では防虫用ジヤンパーと称し野外活動前に防虫用薬剤を
ジヤンパー等に吸収させた後、使用する方法が提案され
ている。しかし通常衣服等に使用されている繊維素材
(ポリエステル、ナイロン、綿等)は基本的に薬物等を
吸収・保持する性質がなく、この方法の場合、単に織目
に染み付いた程度のものであるから脱落や効果持続性不
良等の問題がある。
いるが、過敏性の人や、皮膚の弱い人が使用した場合、
赤味、発疹、はれ、かゆみ等が現われ適用しにくい点が
ある。また通常の人でも眼、鼻等の粘膜、傷口等に触れ
ないように使用しなくてはならない等問題が多い。最近
では防虫用ジヤンパーと称し野外活動前に防虫用薬剤を
ジヤンパー等に吸収させた後、使用する方法が提案され
ている。しかし通常衣服等に使用されている繊維素材
(ポリエステル、ナイロン、綿等)は基本的に薬物等を
吸収・保持する性質がなく、この方法の場合、単に織目
に染み付いた程度のものであるから脱落や効果持続性不
良等の問題がある。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は肌にトラブルを起す惧れがなく長時間安全に
人体を害虫から保護することができる防虫、忌避製品用
繊維素材を提供するものである。
人体を害虫から保護することができる防虫、忌避製品用
繊維素材を提供するものである。
[問題を解決するための手段] 本発明者らは、害虫、忌避効果を有する繊維素材を提
供することにより、該素材によつて構成される各種繊維
製品に防虫、忌避効果を付与できると考え鋭意、検討し
た結果、防虫剤の吸尽性と徐放性に優れた防虫、忌避効
果を有する繊維を見い出すに至つた。
供することにより、該素材によつて構成される各種繊維
製品に防虫、忌避効果を付与できると考え鋭意、検討し
た結果、防虫剤の吸尽性と徐放性に優れた防虫、忌避効
果を有する繊維を見い出すに至つた。
防虫薬剤の吸尽性を付与するためエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂(以下EVAcと略記する)が着目された。
即ちEVAcが油脂類、特に植物性油類と親和性が強く、該
油類を大量に吸尽し膨潤する性質を持つことに着目し、
防虫及び忌避剤を植物油に溶解しその溶液中に繊維状EV
Acを浸漬することにより、繊維中に防虫薬剤を吸尽させ
うると期待された。
ル共重合体樹脂(以下EVAcと略記する)が着目された。
即ちEVAcが油脂類、特に植物性油類と親和性が強く、該
油類を大量に吸尽し膨潤する性質を持つことに着目し、
防虫及び忌避剤を植物油に溶解しその溶液中に繊維状EV
Acを浸漬することにより、繊維中に防虫薬剤を吸尽させ
うると期待された。
しかしEVAcは曳糸性に劣り、単独では溶融紡糸性が不
良で強度、伸度等の物性も繊維素材として十分なもので
はない。そこでEVAcを他の曳糸性に優れた樹脂とともに
溶融紡糸し繊維化することにより、防虫剤溶液を吸尽・
保持可能でかつ十分な物性を有する繊維素材を得ること
に成功した。
良で強度、伸度等の物性も繊維素材として十分なもので
はない。そこでEVAcを他の曳糸性に優れた樹脂とともに
溶融紡糸し繊維化することにより、防虫剤溶液を吸尽・
保持可能でかつ十分な物性を有する繊維素材を得ること
に成功した。
本発明に用いる防虫、忌避効果を有する物質の中で最
適なものとしては、繊維のEVAc部へ直接吸尽される性質
を有するものである。しかし、EVAcに直接吸尽されなく
とも植物油類に溶解が可能なものは、植物油に溶解後、
植物油とともにEVAc中に吸尽することが可能である。防
虫、忌避剤として最も一般的なジエチルアミドはEVAcに
直接吸尽されないが、ハツカ油、オリーブ油、ヒマシ油
等に溶解することによりこれらの溶媒とともにEVAc中に
吸尽させることができる。また常温で固体の物質であつ
ても、植物油類に可溶であれば同様な方法により、吸尽
可能である。本方法によってEVAc中に吸尽可能な防虫、
忌避剤としては、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチ
ル、フタル酸ジブチル、フマル酸ジエチル、N,N−ジエ
チル−m−トルアミド、安息香酸エチル、サフロール、
イソサフロール、オイゲノール、シトロネロール、アネ
トール、l−カルボン、ケイ皮アルデヒド、ベンズアル
デヒド、O−メチル−N−フエニルチオカーバメート、
O−エチル−N−フエニルチオカーバメート、O−プロ
ピル−N−フエニルチオカーバメート、2,3,4,5−ビス
(Δ2−ブチレン)−テトラヒドロフルフラール、ジ−
ノルマル−プロピルイソシンコメロネート、ジ−ノルマ
ル−ブチルサクシネート、2−ハイドロキシエチルオク
チルサルフアイド、パラジクロロベンゼン、ナフタリ
ン、シヨウノウ、N−ブチルアセトアニリド、N,N−ジ
エチルサクシナメート、ジメチルフタレート、2,3,4,5
−ビス−(Δ2−ブチレン)−テトラハイドロフラン、
2,3,4,5−ビス−(Δ2−ブチレン)−テトラヒドロフ
ルフリルアルコール、カプリル酸ジエチルアミド、第2
級ブチルスチリルケトン、ノニルスチリルケトン、N−
プロピルアセトアニリド、2−エチル−1,3−ヘキサン
ジオール、コハク酸ジブチルジ−n−ブチルサクシネー
ト、メトキシメチル、2−ブトキシエチル−2−フルフ
リデンアセテート、ジブチルフタレート、テトラヒドロ
チオフエン、β−ナフトール、ジアリルジスルフイド、
ビス(ジメチルチオカルバモイル)ジスルフイド、2−
ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、m−ト
リル−N−メチルカーバメート、5−クロロ−4−アミ
ノ−2,6−ジメチルピリミジン、1−ヘキサノイル−ピ
ペリジン、1−ペンタノイル−2,6−ジメチル−ピペリ
ジン、O−エチル−S−ターシヤリーブチル−スルフエ
ニルキサントエート、1−ペンタノイルヘキサハイドロ
−1H−アゼピン、1−ヘキサノイル3−ピペコリン、1
−ヘキサノイル2−ピペコリン、4−ヘキサノイル−2,
6−ジメチルモルフオリン、1−オクタノイルピロリジ
ン、ナフトキノン、ベンゾキノン等を挙げることができ
る。これらの物質はそれ自体をEVAcに吸尽させるかもし
くは、植物油に溶解することによりEVAcに吸尽させるか
のどちらかの方法によつてEVAc中に吸尽させることが可
能である。
適なものとしては、繊維のEVAc部へ直接吸尽される性質
を有するものである。しかし、EVAcに直接吸尽されなく
とも植物油類に溶解が可能なものは、植物油に溶解後、
植物油とともにEVAc中に吸尽することが可能である。防
虫、忌避剤として最も一般的なジエチルアミドはEVAcに
直接吸尽されないが、ハツカ油、オリーブ油、ヒマシ油
等に溶解することによりこれらの溶媒とともにEVAc中に
吸尽させることができる。また常温で固体の物質であつ
ても、植物油類に可溶であれば同様な方法により、吸尽
可能である。本方法によってEVAc中に吸尽可能な防虫、
忌避剤としては、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチ
ル、フタル酸ジブチル、フマル酸ジエチル、N,N−ジエ
チル−m−トルアミド、安息香酸エチル、サフロール、
イソサフロール、オイゲノール、シトロネロール、アネ
トール、l−カルボン、ケイ皮アルデヒド、ベンズアル
デヒド、O−メチル−N−フエニルチオカーバメート、
O−エチル−N−フエニルチオカーバメート、O−プロ
ピル−N−フエニルチオカーバメート、2,3,4,5−ビス
(Δ2−ブチレン)−テトラヒドロフルフラール、ジ−
ノルマル−プロピルイソシンコメロネート、ジ−ノルマ
ル−ブチルサクシネート、2−ハイドロキシエチルオク
チルサルフアイド、パラジクロロベンゼン、ナフタリ
ン、シヨウノウ、N−ブチルアセトアニリド、N,N−ジ
エチルサクシナメート、ジメチルフタレート、2,3,4,5
−ビス−(Δ2−ブチレン)−テトラハイドロフラン、
2,3,4,5−ビス−(Δ2−ブチレン)−テトラヒドロフ
ルフリルアルコール、カプリル酸ジエチルアミド、第2
級ブチルスチリルケトン、ノニルスチリルケトン、N−
プロピルアセトアニリド、2−エチル−1,3−ヘキサン
ジオール、コハク酸ジブチルジ−n−ブチルサクシネー
ト、メトキシメチル、2−ブトキシエチル−2−フルフ
リデンアセテート、ジブチルフタレート、テトラヒドロ
チオフエン、β−ナフトール、ジアリルジスルフイド、
ビス(ジメチルチオカルバモイル)ジスルフイド、2−
ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、m−ト
リル−N−メチルカーバメート、5−クロロ−4−アミ
ノ−2,6−ジメチルピリミジン、1−ヘキサノイル−ピ
ペリジン、1−ペンタノイル−2,6−ジメチル−ピペリ
ジン、O−エチル−S−ターシヤリーブチル−スルフエ
ニルキサントエート、1−ペンタノイルヘキサハイドロ
−1H−アゼピン、1−ヘキサノイル3−ピペコリン、1
−ヘキサノイル2−ピペコリン、4−ヘキサノイル−2,
6−ジメチルモルフオリン、1−オクタノイルピロリジ
ン、ナフトキノン、ベンゾキノン等を挙げることができ
る。これらの物質はそれ自体をEVAcに吸尽させるかもし
くは、植物油に溶解することによりEVAcに吸尽させるか
のどちらかの方法によつてEVAc中に吸尽させることが可
能である。
植物油を用いる場合、溶解しようとする物質との相溶
性をよく考慮せねばならない。植物油又は植物油の主成
分の中にはそれ自体が忌避効果を有するものが少なくな
い。例えばイエバエやカに対しローズゼラニウム油、サ
ンダルウツド油やメントール、シトラールなどが、又、
ハチに対しベンズアルデヒドが、ダニに対しギ酸ネリル
が、ゴキブリに対しはつか油、シンナミツクアルコー
ル、メチルオイゲノール、ゲラニオール、リナロール、
メントールなどがワタアカミムシに対しフエニルアセト
アルデヒドなどが、忌避効果を発揮している。これらの
植物油類と忌避剤を使用することにより、より大きな忌
避効果を期待することができる。この他に本発明に用い
る植物油は具体的にはアビエス油、アミリス油、アンゲ
リカ油、アンブレツトシード油、イランイラン油、エレ
ミン油、オークモス油、オユチヤ油、オリガナム油、オ
リス油、カシー油、カナンガ油、カモミル油、カヤプテ
油、カラムス油、ガルバナム油、グアイヤツクウツド
油、グレープフルーツ油、コスタス油、ぴやくだん油、
シトロネラ油、ジヤスミン油、しよう脳油、スイートオ
レンジ油、スチラツクス油、スペアミント油、セダーウ
ツド油、ゼラニウム油、ダバナ油、タンジー油、テレビ
ン油、チユベローズ花精油、ネロリ油、パイン油、パチ
ユリ油、ハツカ油、バニラ油、バルサム・コパイバ油、
バルサム・トルー油、バルサム・ペルー油、パルマロー
ザ油、ヒリツプ油、ビターアーモンド油、ビターオレン
ジ油、ヒバ油、ベチバー油、ペパーミント油、ペニーロ
イヤル油、ペリラ油、ベルガモツト油、ベンゾイン油、
ポア・ド・ローズ油、芳油、マンダリン油、ユーカリ
油、ラバンジン油、ラベンダー油、レモン油、レモング
ラス油、ローズ油、ローズマリー油等の天然植物性油及
びこれらの天然植物性油の主成分を模倣した合成化合物
即ちα−ピネン、β−ピネン、カンフエン、リモネン、
ミルセン、β−カリオフイレン等のテンペン系炭化水
素、リナロール、ゲラニオール、ネロール、シトロネロ
ール、ラバンズロール、ミルセノール、α−テルピネオ
ール、2−メントール、ボルネオール、ノボール、イソ
ボルニルシクロヘキサノール、フアルネリール、ネロリ
ドール、サンタロール、セドロール、パキユリアルコー
ル等のテルペン系アルコール、ベンジルアルコール、フ
エネチルアルコール、γ−フエニルプロピルアルコー
ル、桂皮アルコール、アンスアルコール、d,α−ジメチ
ルフエネチルアルコール、α−フエニルエタノール、β
−フエニルエチルジメチルカルビノール、フエノキシエ
タノール、パツチヨン等のアルコール、ジフエニルエー
テルイソサフロオイゲノール、p−メチルアンソール、
アネトール、オイゲノール、イソオイゲノール、メチル
オイゲノール、メチルイソオイゲノール、ベンジルイソ
オイゲノール、サフロール、イソサフロール、メチル−
β−ナフチルエーテル、エチル−β−ナフチルエーテル
等のフエノール及びその誘導体、ヘプタナール、オクタ
ナール、ノナナール、デカナール、ウンデカナール、ド
デカナール、2−メチルウンデカナール、トリデカナー
ル、テトラデカナール、ヘキサデカナール、トランス−
2−ヘキセナール、2,6−ノナンジエナール等の脂肪族
アルデヒド、シトラール、シトロネラール、ヒドロキシ
シトロネラール、ペリラアルデヒド、シトロネリルオキ
シアセトアルデヒド、リラール、シネンサール等のテル
ペン系アルデヒド、ベンズアルデヒド、フエニルアセト
アルデヒド、3−フエニルプロピオンアルデヒド、シン
ナムアルデヒド、α−アミルシンナムアルデヒド、α−
ヘキシルシンナムアルデヒド、アニスアルデヒド、クミ
ンアルデヒド、ピペロナール、シクラメンアルデヒド、
p−t−ブチル−α−メチルジヒドロシンナムアルデヒ
ド、バニリン、ブルボナール等の芳香族アルデヒド、シ
トラールジメチルアセタール、シトラールジエチルアセ
タール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセター
ル、フエニルアセトアルデヒドジメチルアセタール等ア
セタール類、2−ヘプタノン、3−オクタノン、2−オ
クタノン、2−ウンデカノン等脂肪族ケトン、カルボ
ン、メントン、プレゴン等テルペン系ケトン、p−メチ
ルアセトフエノン、p−メトキシアセトフエノン、ベン
ゾフエノン、ベンジリデンアセトン、アニシルアセト
ン、p−ヒドロキシベンジルアセトン、2−アセトナフ
トン等芳香族ケトン、α−,β−,γ−イオノン、α−
n、β−n、γ−nメチルイオノン、α−,β−,γ−
イソメチルイオノン、α−,β−,γ−イロン、α−,
β−ダマセノン、α−,β−,γ−ダマスコン、テアス
ピラン、テアスピロン、エズラン、ローズフラン、ヌー
トカトン、α−ベチボン、cis−ジヤスモン、ジヒドロ
ジヤスモン、ジヤスモン酸メチル、ジヒドロジヤスモン
酸メチル、ジヤスミンラクトン、マルトール、シクロテ
ン、フラネオール等脂環式ケトン、脂環式エーテル、脂
環式ラクトン類、ムスコン、ジベトン、シクロペンタデ
カノン、シクロペンタデカノリド、アンブレツトリド、
シクロヘキサデカノリド、エチレンブラシラート、12−
オキサヘキサデカノリド、11−オキサヘキサデカノリ
ド、10−オキサヘキサデカノリド等大環状ケトン、ラク
トン類、ムスクキシレン、ムスクケトン、ムスクアンブ
レツト、モスケン、セレストリド、フアントリド、トナ
リド、ボラキソリド等合成ムスク、ローズオキシド、オ
キサイドケトン、リナロールオキサイド、1,8−シネオ
ール、ビシクロジヒドロホモフアルネシルオキサイド等
環状エーテル類、インドール、スカトール、6−メチル
キノリン、7−メチルキノリン、6−イソプロピルキノ
リン、2−メチルテトラヒドロキノリン、6−メチルテ
トラヒドロキノリン、2−イソブチルチアゾール、2−
フリルメタンチオール、2−メチルピラジン、2,5−ジ
メチルビラジン、2,3,5−トリメチルピラジン等複素還
式化合物、ギ酸ゲラニル、ギ酸ベンジル、酢酸エチル、
酢酸ゲラニル等脂肪族酸のエステル、安息香酸メチル、
安息香酸イソアミル、アニス酸エチル、サリチル酸メチ
ル、桂皮酸メチル等芳香族酸のエステル類等々の混合物
より成る合成植物油である。
性をよく考慮せねばならない。植物油又は植物油の主成
分の中にはそれ自体が忌避効果を有するものが少なくな
い。例えばイエバエやカに対しローズゼラニウム油、サ
ンダルウツド油やメントール、シトラールなどが、又、
ハチに対しベンズアルデヒドが、ダニに対しギ酸ネリル
が、ゴキブリに対しはつか油、シンナミツクアルコー
ル、メチルオイゲノール、ゲラニオール、リナロール、
メントールなどがワタアカミムシに対しフエニルアセト
アルデヒドなどが、忌避効果を発揮している。これらの
植物油類と忌避剤を使用することにより、より大きな忌
避効果を期待することができる。この他に本発明に用い
る植物油は具体的にはアビエス油、アミリス油、アンゲ
リカ油、アンブレツトシード油、イランイラン油、エレ
ミン油、オークモス油、オユチヤ油、オリガナム油、オ
リス油、カシー油、カナンガ油、カモミル油、カヤプテ
油、カラムス油、ガルバナム油、グアイヤツクウツド
油、グレープフルーツ油、コスタス油、ぴやくだん油、
シトロネラ油、ジヤスミン油、しよう脳油、スイートオ
レンジ油、スチラツクス油、スペアミント油、セダーウ
ツド油、ゼラニウム油、ダバナ油、タンジー油、テレビ
ン油、チユベローズ花精油、ネロリ油、パイン油、パチ
ユリ油、ハツカ油、バニラ油、バルサム・コパイバ油、
バルサム・トルー油、バルサム・ペルー油、パルマロー
ザ油、ヒリツプ油、ビターアーモンド油、ビターオレン
ジ油、ヒバ油、ベチバー油、ペパーミント油、ペニーロ
イヤル油、ペリラ油、ベルガモツト油、ベンゾイン油、
ポア・ド・ローズ油、芳油、マンダリン油、ユーカリ
油、ラバンジン油、ラベンダー油、レモン油、レモング
ラス油、ローズ油、ローズマリー油等の天然植物性油及
びこれらの天然植物性油の主成分を模倣した合成化合物
即ちα−ピネン、β−ピネン、カンフエン、リモネン、
ミルセン、β−カリオフイレン等のテンペン系炭化水
素、リナロール、ゲラニオール、ネロール、シトロネロ
ール、ラバンズロール、ミルセノール、α−テルピネオ
ール、2−メントール、ボルネオール、ノボール、イソ
ボルニルシクロヘキサノール、フアルネリール、ネロリ
ドール、サンタロール、セドロール、パキユリアルコー
ル等のテルペン系アルコール、ベンジルアルコール、フ
エネチルアルコール、γ−フエニルプロピルアルコー
ル、桂皮アルコール、アンスアルコール、d,α−ジメチ
ルフエネチルアルコール、α−フエニルエタノール、β
−フエニルエチルジメチルカルビノール、フエノキシエ
タノール、パツチヨン等のアルコール、ジフエニルエー
テルイソサフロオイゲノール、p−メチルアンソール、
アネトール、オイゲノール、イソオイゲノール、メチル
オイゲノール、メチルイソオイゲノール、ベンジルイソ
オイゲノール、サフロール、イソサフロール、メチル−
β−ナフチルエーテル、エチル−β−ナフチルエーテル
等のフエノール及びその誘導体、ヘプタナール、オクタ
ナール、ノナナール、デカナール、ウンデカナール、ド
デカナール、2−メチルウンデカナール、トリデカナー
ル、テトラデカナール、ヘキサデカナール、トランス−
2−ヘキセナール、2,6−ノナンジエナール等の脂肪族
アルデヒド、シトラール、シトロネラール、ヒドロキシ
シトロネラール、ペリラアルデヒド、シトロネリルオキ
シアセトアルデヒド、リラール、シネンサール等のテル
ペン系アルデヒド、ベンズアルデヒド、フエニルアセト
アルデヒド、3−フエニルプロピオンアルデヒド、シン
ナムアルデヒド、α−アミルシンナムアルデヒド、α−
ヘキシルシンナムアルデヒド、アニスアルデヒド、クミ
ンアルデヒド、ピペロナール、シクラメンアルデヒド、
p−t−ブチル−α−メチルジヒドロシンナムアルデヒ
ド、バニリン、ブルボナール等の芳香族アルデヒド、シ
トラールジメチルアセタール、シトラールジエチルアセ
タール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセター
ル、フエニルアセトアルデヒドジメチルアセタール等ア
セタール類、2−ヘプタノン、3−オクタノン、2−オ
クタノン、2−ウンデカノン等脂肪族ケトン、カルボ
ン、メントン、プレゴン等テルペン系ケトン、p−メチ
ルアセトフエノン、p−メトキシアセトフエノン、ベン
ゾフエノン、ベンジリデンアセトン、アニシルアセト
ン、p−ヒドロキシベンジルアセトン、2−アセトナフ
トン等芳香族ケトン、α−,β−,γ−イオノン、α−
n、β−n、γ−nメチルイオノン、α−,β−,γ−
イソメチルイオノン、α−,β−,γ−イロン、α−,
β−ダマセノン、α−,β−,γ−ダマスコン、テアス
ピラン、テアスピロン、エズラン、ローズフラン、ヌー
トカトン、α−ベチボン、cis−ジヤスモン、ジヒドロ
ジヤスモン、ジヤスモン酸メチル、ジヒドロジヤスモン
酸メチル、ジヤスミンラクトン、マルトール、シクロテ
ン、フラネオール等脂環式ケトン、脂環式エーテル、脂
環式ラクトン類、ムスコン、ジベトン、シクロペンタデ
カノン、シクロペンタデカノリド、アンブレツトリド、
シクロヘキサデカノリド、エチレンブラシラート、12−
オキサヘキサデカノリド、11−オキサヘキサデカノリ
ド、10−オキサヘキサデカノリド等大環状ケトン、ラク
トン類、ムスクキシレン、ムスクケトン、ムスクアンブ
レツト、モスケン、セレストリド、フアントリド、トナ
リド、ボラキソリド等合成ムスク、ローズオキシド、オ
キサイドケトン、リナロールオキサイド、1,8−シネオ
ール、ビシクロジヒドロホモフアルネシルオキサイド等
環状エーテル類、インドール、スカトール、6−メチル
キノリン、7−メチルキノリン、6−イソプロピルキノ
リン、2−メチルテトラヒドロキノリン、6−メチルテ
トラヒドロキノリン、2−イソブチルチアゾール、2−
フリルメタンチオール、2−メチルピラジン、2,5−ジ
メチルビラジン、2,3,5−トリメチルピラジン等複素還
式化合物、ギ酸ゲラニル、ギ酸ベンジル、酢酸エチル、
酢酸ゲラニル等脂肪族酸のエステル、安息香酸メチル、
安息香酸イソアミル、アニス酸エチル、サリチル酸メチ
ル、桂皮酸メチル等芳香族酸のエステル類等々の混合物
より成る合成植物油である。
本発明に用いられるEVAcとは、酢酸ビニル含量が10〜
40重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体か又は同様な
酢酸ビニル含量を有する部分ケン化EVAcである。メルト
インデツクスは両樹脂とも2〜200が望ましい。メルト
インデツクスが該範囲以外の場合、曳糸性が不良とな
り、複合紡糸が困難になる。
40重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体か又は同様な
酢酸ビニル含量を有する部分ケン化EVAcである。メルト
インデツクスは両樹脂とも2〜200が望ましい。メルト
インデツクスが該範囲以外の場合、曳糸性が不良とな
り、複合紡糸が困難になる。
EVAcに対する酢酸ビニルの割合は、重量比で10〜40%
である。酢酸ビニルの割合が40%以上となるとEVAcは完
全非晶となる。これは植物油吸尽速度、吸尽量が増加す
る方向であり一見、本発明に適合するかのように思われ
るが、吸尽に伴う膨潤が極めて大きいこと、吸尽後の物
性(強度、硬度等)の低下が大きいこと等の問題点が多
く、本発明には適当ではない。また酢酸ビニルの割合が
1.0%未満になると吸尽量、吸尽速度ともに小さく実用
的ではない。部分ケン化EVAc中の酢酸ビニルの割合も通
常のEVAcと同様な理由から10〜40%である。
である。酢酸ビニルの割合が40%以上となるとEVAcは完
全非晶となる。これは植物油吸尽速度、吸尽量が増加す
る方向であり一見、本発明に適合するかのように思われ
るが、吸尽に伴う膨潤が極めて大きいこと、吸尽後の物
性(強度、硬度等)の低下が大きいこと等の問題点が多
く、本発明には適当ではない。また酢酸ビニルの割合が
1.0%未満になると吸尽量、吸尽速度ともに小さく実用
的ではない。部分ケン化EVAc中の酢酸ビニルの割合も通
常のEVAcと同様な理由から10〜40%である。
EVAcと複合糸を形成するもう一方の熱可塑性樹脂は使
用するEVAcを主成分とする樹脂より高い融点、好ましく
は200℃以上を持ち曳糸性に優れているものが良い。EVA
cは曳糸性が不良なため曳糸性の優れた樹脂と複合する
ことにより繊維化が可能となる。また融点が200℃以下
であると耐熱性不十分という理由により衣料用等への展
開が困難になるなど用途がやや限定されてくるため好ま
しくない。ポリエチレンテレフタレート又はポリブチレ
ンテレフタレートを主成分とするポリエステルやナイロ
ン6、ナイロン6,6、メタキシレンジアミンナイロンを
主成分とするポリアミド等が該樹脂として適していると
考えられる。
用するEVAcを主成分とする樹脂より高い融点、好ましく
は200℃以上を持ち曳糸性に優れているものが良い。EVA
cは曳糸性が不良なため曳糸性の優れた樹脂と複合する
ことにより繊維化が可能となる。また融点が200℃以下
であると耐熱性不十分という理由により衣料用等への展
開が困難になるなど用途がやや限定されてくるため好ま
しくない。ポリエチレンテレフタレート又はポリブチレ
ンテレフタレートを主成分とするポリエステルやナイロ
ン6、ナイロン6,6、メタキシレンジアミンナイロンを
主成分とするポリアミド等が該樹脂として適していると
考えられる。
次に本発明の防虫、忌避効果を有する繊維の製造方法
について説明する。第1図に本発明の紡糸装置の概略を
示す。
について説明する。第1図に本発明の紡糸装置の概略を
示す。
2台の溶融押出機の一方(1)にはEVAcを主成分とす
る樹脂(A)、もう一方(2)には、(A)より融点が
高く、曳糸性に優れた樹脂(B)が充填されている。押
出機により融解、押出されたポリマー流はギヤーポンプ
でそれぞれ正確に計量され紡糸ヘツドへ送られる。2種
のポリマー流はヘツドに装着されたパツク金具によつて
複合されその後紡糸口金より吐出され繊維化される。
る樹脂(A)、もう一方(2)には、(A)より融点が
高く、曳糸性に優れた樹脂(B)が充填されている。押
出機により融解、押出されたポリマー流はギヤーポンプ
でそれぞれ正確に計量され紡糸ヘツドへ送られる。2種
のポリマー流はヘツドに装着されたパツク金具によつて
複合されその後紡糸口金より吐出され繊維化される。
樹脂(A)と(B)の複合形態は、忌避剤の植物油溶
液の吸尽性能、忌避、防虫効果の発現性、耐久性等の性
能と紡糸性・延伸性等の工程性を考慮し樹脂Aが糸表面
積の10〜90%、好ましくは20〜80%を含めるような形態
であればよい。本発明によるEVAcを他のポリマーの複合
形態の例を第2図に示す。第2図の(6)の様に樹脂
(A)と(B)を混練する場合、静止型混合器を用い
る。
液の吸尽性能、忌避、防虫効果の発現性、耐久性等の性
能と紡糸性・延伸性等の工程性を考慮し樹脂Aが糸表面
積の10〜90%、好ましくは20〜80%を含めるような形態
であればよい。本発明によるEVAcを他のポリマーの複合
形態の例を第2図に示す。第2図の(6)の様に樹脂
(A)と(B)を混練する場合、静止型混合器を用い
る。
紡糸速度は一般的な繊維と同様に1000m/min〜千数百m
/minで行なうか、又3000〜5000m/minの高速紡糸を行う
か、どちらでもよい。EVAcは単独では曳糸性に欠ける所
があるがPET、PBTやナイロン等と複合することにより、
かなりの高速紡糸も問題なく行うことができる。複合す
る樹脂や複合形態によつては、延伸時2つの樹脂の剥離
が生ずる場合があるので、その場合高速紡糸が有効であ
ろう。又、そうでない場合は通常の紡速で紡糸し確実に
延伸を行うことにより、強度の高い糸を得ることも可能
である。
/minで行なうか、又3000〜5000m/minの高速紡糸を行う
か、どちらでもよい。EVAcは単独では曳糸性に欠ける所
があるがPET、PBTやナイロン等と複合することにより、
かなりの高速紡糸も問題なく行うことができる。複合す
る樹脂や複合形態によつては、延伸時2つの樹脂の剥離
が生ずる場合があるので、その場合高速紡糸が有効であ
ろう。又、そうでない場合は通常の紡速で紡糸し確実に
延伸を行うことにより、強度の高い糸を得ることも可能
である。
紡糸、延伸後の繊維又は織地、編地に忌避剤及び忌避
剤の植物油溶液を吸尽させるため常圧下または加圧下で
溶液中に糸、生地を浸漬する。常圧でもEVAcの忌避剤及
び忌避剤植物油溶液の吸尽速度はかなり早いが、工程上
より早い、吸尽速度が必要な時は加圧による方法が好ま
しい。
剤の植物油溶液を吸尽させるため常圧下または加圧下で
溶液中に糸、生地を浸漬する。常圧でもEVAcの忌避剤及
び忌避剤植物油溶液の吸尽速度はかなり早いが、工程上
より早い、吸尽速度が必要な時は加圧による方法が好ま
しい。
又、加熱によつても吸尽速度を増大させることができ
る。加熱する場合、植物油の揮発、変性、EVAcの溶出等
が発生しない範囲で実施することが必要である。
る。加熱する場合、植物油の揮発、変性、EVAcの溶出等
が発生しない範囲で実施することが必要である。
[発明の効果] 本発明の防虫、忌避効果を有する繊維及びその製造方
法は、防虫及び忌避効果を有する物質を後加工によつて
繊維に吸尽させ、保持させることにより、長期間防虫、
忌避効果を有する様々の繊維製品を可能にし、従来のス
プレー製品のような皮膚のトラブル、効果の不安定性等
による煩わしさから使用者を解放するものである。
法は、防虫及び忌避効果を有する物質を後加工によつて
繊維に吸尽させ、保持させることにより、長期間防虫、
忌避効果を有する様々の繊維製品を可能にし、従来のス
プレー製品のような皮膚のトラブル、効果の不安定性等
による煩わしさから使用者を解放するものである。
[実施例] 以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
[実施例1] [η]=0.65のTiO2 0.5wt%添加したポリエチレンテ
レフタレートを40φ押出機にて押出し、一方、酢酸ビニ
ル20wt%のEVAcを40φ押出機より押出し、それぞれ所定
量計量した後、紡糸パツクに押流し、丸孔ノズルより吐
出し、紡糸速度1000m/minで複合紡糸を行つた。複合糸
の断面は第3図のごとくであり全繊維表面積の20%をEV
Acが含めるように複合してある。該紡糸原糸をローラー
プレート延伸し、75デニール24フイラメントのマルチフ
イラメントを得た。
レフタレートを40φ押出機にて押出し、一方、酢酸ビニ
ル20wt%のEVAcを40φ押出機より押出し、それぞれ所定
量計量した後、紡糸パツクに押流し、丸孔ノズルより吐
出し、紡糸速度1000m/minで複合紡糸を行つた。複合糸
の断面は第3図のごとくであり全繊維表面積の20%をEV
Acが含めるように複合してある。該紡糸原糸をローラー
プレート延伸し、75デニール24フイラメントのマルチフ
イラメントを得た。
該延伸糸を筒編機にて編み、直径7.5cmの筒編地を得
た。該筒編地の油剤分を洗剤で完全に除去した後、5wt
%のN,N−ジエチル−m−トルアミド(deet)−オリー
ブ油溶液40℃中に30分間放置、浸漬した。浸漬後編地を
中性洗剤温溶液(約30℃)中で洗い編地上及び編目間に
付着している溶液を完全に除去した。その後水洗し、脱
水、風乾した。一晩放置、風乾後重量増加率を測定した
ところ190%であつた。
た。該筒編地の油剤分を洗剤で完全に除去した後、5wt
%のN,N−ジエチル−m−トルアミド(deet)−オリー
ブ油溶液40℃中に30分間放置、浸漬した。浸漬後編地を
中性洗剤温溶液(約30℃)中で洗い編地上及び編目間に
付着している溶液を完全に除去した。その後水洗し、脱
水、風乾した。一晩放置、風乾後重量増加率を測定した
ところ190%であつた。
このdeet−オリーブ溶液吸尽編地のシヨウジヨウバエ
に対する忌避効果を次の方法で調べた。
に対する忌避効果を次の方法で調べた。
第4図に示すように1m×1m×1mの透明のアクリル板で
できた立方体容器内の中央に一枚の隔壁を置く。この隔
壁には中央に5cm×10cmの通路が設けられている。2つ
の部屋の体積は同一であり、一方の部屋(A)には先の
deet−オリーブ油溶液を吸尽した筒編8g、もう一方の部
屋(B)にはオリーブ油のみを吸尽させた筒編8gを設置
した。
できた立方体容器内の中央に一枚の隔壁を置く。この隔
壁には中央に5cm×10cmの通路が設けられている。2つ
の部屋の体積は同一であり、一方の部屋(A)には先の
deet−オリーブ油溶液を吸尽した筒編8g、もう一方の部
屋(B)にはオリーブ油のみを吸尽させた筒編8gを設置
した。
前記隔壁のほぼ中央部にシヨウジヨウバエ30匹を放
ち、2時間後に(B)の部屋にいるシヨウジヨウバエの
割合を%で表わし、忌避率とした。忌避率測定後、両筒
編地は容器から取り出され次回測定日まで風乾された。
この試験結果を表1に示す。表1から明らかなように、
本発明の繊維はシヨウジヨウバエに対する忌避効果が長
期間持続する。
ち、2時間後に(B)の部屋にいるシヨウジヨウバエの
割合を%で表わし、忌避率とした。忌避率測定後、両筒
編地は容器から取り出され次回測定日まで風乾された。
この試験結果を表1に示す。表1から明らかなように、
本発明の繊維はシヨウジヨウバエに対する忌避効果が長
期間持続する。
また一方、本筒編地の皮膚に対する安全性を次のよう
に検討した。20〜45才までの男女10人を被験者とし、de
et吸尽筒編地を腕に装着した。装着時間は朝9時〜夕5
時まで、で同一筒編地を用い5日間続けた。5日後、装
着部位の皮膚の状態を観察したところ、特に問題はなか
った。
に検討した。20〜45才までの男女10人を被験者とし、de
et吸尽筒編地を腕に装着した。装着時間は朝9時〜夕5
時まで、で同一筒編地を用い5日間続けた。5日後、装
着部位の皮膚の状態を観察したところ、特に問題はなか
った。
[実施例2] 実施例1と同様な筒編地と、装置を用い、イエカにつ
いて同様な実験を行つたところ表−2に示すよう、シヨ
ウジヨウバエと同じような忌避効果を確認することがで
きた。
いて同様な実験を行つたところ表−2に示すよう、シヨ
ウジヨウバエと同じような忌避効果を確認することがで
きた。
[実施例3] [η]=0.68のポリブチレンテレフタレートを40φ押
出し、一方酢酸ビニル含量25wt%のEVAcを40φ押出機よ
り押出しそれぞれ所定量計量した後、紡糸パツクに押流
し、丸孔ノズルより吐出し、紡糸速度3500m/minで高速
複合紡糸を行い、90デニール24フイラメントのマルチフ
イラメントを得た。複合糸の断面は第5図のごとくであ
り全繊維表面積の30%をEVAcが含めるよう複合された。
該複合糸を通常の条件で仮撚した。該仮撚糸は綛上げ機
によつて綛状に整形され、5wt%deet−ハツカ油溶液40
℃中に40分間浸漬された。浸漬後、綛の状態のまま洗剤
(約30℃)で洗い、続いて水洗した。水洗後一日放置風
乾後、綛からボビンに巻き返した。このように得られた
糸中には吸尽前糸重量1gに対し35mgのdeetが吸尽されて
いた。
出し、一方酢酸ビニル含量25wt%のEVAcを40φ押出機よ
り押出しそれぞれ所定量計量した後、紡糸パツクに押流
し、丸孔ノズルより吐出し、紡糸速度3500m/minで高速
複合紡糸を行い、90デニール24フイラメントのマルチフ
イラメントを得た。複合糸の断面は第5図のごとくであ
り全繊維表面積の30%をEVAcが含めるよう複合された。
該複合糸を通常の条件で仮撚した。該仮撚糸は綛上げ機
によつて綛状に整形され、5wt%deet−ハツカ油溶液40
℃中に40分間浸漬された。浸漬後、綛の状態のまま洗剤
(約30℃)で洗い、続いて水洗した。水洗後一日放置風
乾後、綛からボビンに巻き返した。このように得られた
糸中には吸尽前糸重量1gに対し35mgのdeetが吸尽されて
いた。
該deet吸尽糸を第6図に示すようなハイキング用帽子
に約3g縫い込んだ。この帽子の忌避率を同型で何も縫い
込んでいない帽子を対照として実施例1と同様の方法で
行つたところ、2週間経つても忌避率は90%を下回らな
かつた。
に約3g縫い込んだ。この帽子の忌避率を同型で何も縫い
込んでいない帽子を対照として実施例1と同様の方法で
行つたところ、2週間経つても忌避率は90%を下回らな
かつた。
[実施例4] 実施例3と同様のdeet吸尽糸を用い、該糸を綿ジヤン
パーの袖に縫い込んだ。実施例1と同様な方法により、
該ジヤンパーの忌避率を測定したところ、2週間後でも
93%を示した。
パーの袖に縫い込んだ。実施例1と同様な方法により、
該ジヤンパーの忌避率を測定したところ、2週間後でも
93%を示した。
[比較例1] EVAcとポリエチレンテレフタレートの複合重量比を9
0:10としEVAcの繊維表面に占める割合を95%とし複合紡
糸を試みた。しかし、ノズル面での糸のゆれがおさまら
ず紡糸調子は不良であつた。
0:10としEVAcの繊維表面に占める割合を95%とし複合紡
糸を試みた。しかし、ノズル面での糸のゆれがおさまら
ず紡糸調子は不良であつた。
[比較例2] メルトインデツクス(MI)が300であるEVAcを用い実
施例1と同様な方法により複合糸を得ようと試みたが紡
糸時の単糸切れが頻発し捲取困難であつた。また延伸時
にも単糸切れ、毛羽等が発生するなど延伸性は極めて悪
かつた。
施例1と同様な方法により複合糸を得ようと試みたが紡
糸時の単糸切れが頻発し捲取困難であつた。また延伸時
にも単糸切れ、毛羽等が発生するなど延伸性は極めて悪
かつた。
第1図は本発明の繊維を得るための紡糸装置の概略図、
第2図は本発明の繊維の複合形態例を示す図、第3図は
実施例1による本発明の繊維の断面写真模写図、第4図
は忌避率測定容器の説明図、第5図は実施例3による本
発明の繊維の断面写真模写図、第6図は本発明の繊維を
縫い込んだ帽子を示す。
第2図は本発明の繊維の複合形態例を示す図、第3図は
実施例1による本発明の繊維の断面写真模写図、第4図
は忌避率測定容器の説明図、第5図は実施例3による本
発明の繊維の断面写真模写図、第6図は本発明の繊維を
縫い込んだ帽子を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−1379(JP,A) 特開 昭60−119910(JP,A) 特開 昭60−71736(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D01F 8/00 - 8/18 D06M 13/00 - 15/715
Claims (2)
- 【請求項1】酢酸ビニルの重量比率が10〜40重量%であ
り、メルトインデックスが2〜200であるエチレン−酢
酸ビニル共重合体を主成分とする樹脂(A)と、該樹脂
(A)よりも高い融点を有する熱可塑性樹脂(B)とか
らなり、繊維表面積の10〜90%を樹脂(A)が占める複
合繊維であって、該エチレン酢酸ビニル共重合体を主成
分とする樹脂中に防虫及び忌避効果を有する物質が分散
していることを特徴とする防虫及び忌避効果を有する繊
維。 - 【請求項2】防虫及び忌避効果を有する物質が、N,N−
ジエチル−m−トルアミド、ピリミジン誘導体、ピペリ
ジン誘導体、キサントゲン誘導体、アゼピン誘導体、ピ
ペコリン誘導体、モルフォリン誘導体、ピロリジン誘導
体、キノン類、2価アルコール類、フタール酸エステル
類、2,3,4,5−ビス(Δ2−ブチレン)−テトラヒドロ
フルフラール、ジノルマルプロピルイソシンコメロネー
ト、ジノルマルブチルサクシネート、2−ハイドロキシ
エチルオクチルサルファイドからなる群より選ばれた少
なくとも1種以上である請求項1に記載の繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1129081A JP2777191B2 (ja) | 1989-05-22 | 1989-05-22 | 防虫及び忌避効果を有する繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1129081A JP2777191B2 (ja) | 1989-05-22 | 1989-05-22 | 防虫及び忌避効果を有する繊維 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02307912A JPH02307912A (ja) | 1990-12-21 |
JP2777191B2 true JP2777191B2 (ja) | 1998-07-16 |
Family
ID=15000611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1129081A Expired - Fee Related JP2777191B2 (ja) | 1989-05-22 | 1989-05-22 | 防虫及び忌避効果を有する繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2777191B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102138114B1 (ko) * | 2019-06-10 | 2020-08-13 | 조대현 | 방충성이 우수한 복합섬유 |
KR20200141127A (ko) * | 2019-06-10 | 2020-12-18 | 조대현 | 방충성이 우수한 혼섬사 |
Families Citing this family (5)
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---|---|---|---|---|
JP5051956B2 (ja) * | 2001-09-19 | 2012-10-17 | 日本合成化学工業株式会社 | 酢酸ビニル系重合体及びそのケン化物の製造法 |
JP2010126486A (ja) * | 2008-11-27 | 2010-06-10 | Bio Eco:Kk | 新規な害虫忌避剤 |
JP2011016737A (ja) * | 2009-07-07 | 2011-01-27 | Miyazaki Prefecture | 防虫ネットの処理方法 |
WO2017216674A1 (en) * | 2016-06-15 | 2017-12-21 | University Of Pretoria | Composite polymer fibres |
CN113900200A (zh) * | 2021-09-28 | 2022-01-07 | 国网北京市电力公司 | 光缆 |
-
1989
- 1989-05-22 JP JP1129081A patent/JP2777191B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102138114B1 (ko) * | 2019-06-10 | 2020-08-13 | 조대현 | 방충성이 우수한 복합섬유 |
KR20200141127A (ko) * | 2019-06-10 | 2020-12-18 | 조대현 | 방충성이 우수한 혼섬사 |
KR102209920B1 (ko) | 2019-06-10 | 2021-01-29 | 조대현 | 방충성이 우수한 혼섬사 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02307912A (ja) | 1990-12-21 |
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Legal Events
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