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JP2758064B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁

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JP2758064B2
JP2758064B2 JP2124226A JP12422690A JP2758064B2 JP 2758064 B2 JP2758064 B2 JP 2758064B2 JP 2124226 A JP2124226 A JP 2124226A JP 12422690 A JP12422690 A JP 12422690A JP 2758064 B2 JP2758064 B2 JP 2758064B2
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fuel
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valve
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雄志郎 安田
徳彦 中村
敏雄 棚橋
靖彦 石田
英人 武田
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Denso Corp
Toyota Motor Corp
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    • F02M61/16Details not provided for in, or of interest apart from, the apparatus of groups F02M61/02 - F02M61/14
    • F02M61/161Means for adjusting injection-valve lift
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
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    • F02M51/061Injectors peculiar thereto with means directly operating the valve needle using electromagnetic operating means
    • F02M51/0625Injectors peculiar thereto with means directly operating the valve needle using electromagnetic operating means characterised by arrangement of mobile armatures
    • F02M51/0664Injectors peculiar thereto with means directly operating the valve needle using electromagnetic operating means characterised by arrangement of mobile armatures having a cylindrically or partly cylindrically shaped armature, e.g. entering the winding; having a plate-shaped or undulated armature entering the winding
    • F02M51/0685Injectors peculiar thereto with means directly operating the valve needle using electromagnetic operating means characterised by arrangement of mobile armatures having a cylindrically or partly cylindrically shaped armature, e.g. entering the winding; having a plate-shaped or undulated armature entering the winding the armature and the valve being allowed to move relatively to each other or not being attached to each other
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は内燃機関用の燃料噴射弁に関するもので、た
とえば2サイクル内燃機関の燃焼室内へ直接に比較的低
圧の燃料を霧化して噴射するのに適した燃料噴射弁に関
する。
〔従来の技術〕
内燃機関に用いられる燃料噴射弁は要求燃料量が最も
少ないときでも正確な量の燃料の噴射しうる構造となっ
ている。ところが要求燃料量は機関の運転状態に応じて
大巾に変動し、従って特に低圧用燃料噴射弁を用いたと
きには要求噴射量が多くなると噴射時間をかなり長くし
なければならない。ところが例えば2サイクル内燃機関
では短時間のうちに燃料噴射を行わなければならず、従
って特に低圧燃料噴射弁を用いた場合には短時間のうち
に最小要求燃料量から最大要求燃料量の全範囲に亘って
必要な量の燃料を噴射するのが困難となる。
そこで短時間のうちに燃料噴射を行う必要がある場合
には通常小流量用燃料噴射弁と大流量燃料噴射弁を具
え、要求燃料量が少いときには小流量用燃料噴射弁から
燃料の噴射し、要求燃料量が多くなると大流量燃料噴射
弁からも燃料を噴射するようにしている(特公昭61−55
43号公報参照)。
また別の従来例では、燃料噴射弁の制御可能な燃料噴
射量の範囲を拡げて、噴射燃料を微小量においても確実
に制御することができるようにするために、可動コアが
励磁コイルの付勢によって吸引されるとき、この吸引力
を可動コアとニードルの間に挿入したディレイスプリン
グと呼ばれるものに所定時間蓄えた後、この吸引力に前
記のようにして蓄えた力を付加して前記ニードルに伝達
するバルブリフト制御手段なるものを設けたものもある
(実開昭58−72455号公報参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら実際には内燃機関の燃焼室等に前記の第
1の従来例のような2つの燃料噴射弁を設けるのはスペ
ースの点から困難な場合が多いことは当業者の良く知る
ところである。
また、前記第2の従来例におけるディレイスプリング
も、低流量域から高流量域までの広い範囲にわたって燃
料噴射量の制御範囲を拡げ、且つ微調整を可能とすると
は考えられない。
本発明は、このような従来技術によっては解決し得な
かった燃料噴射弁の広範囲の制御とその微調整を新規な
手段によって解決しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記問題点を解決するために、本発明による燃料噴射
弁は、ニードルを開弁位置へ移動させるために設けられ
る第1のアクチュエータと、前記ニードルが開弁位置へ
移動したときに前記ニードルと直接又は間接的に係合し
て前記ニードルの最大リフト位置を規制するストッパ部
材と、前記ニードルの前記最大リフト位置を変化させる
ために前記ストッパ部材を前記ニードルの軸線方向に移
動させる第2のアクチュエータとを具備しており、前記
ニードルが開弁位置へ移動したときに燃料噴射が行われ
る燃料噴射弁において、前記第1のアクチュエータと、
前記第2のアクチュエータが、それぞれ高リフト時にお
ける燃料噴射量と低リフト時における燃料噴射量を個別
に調整するための燃料噴射量調整手段を具備している。
〔作 用〕
本発明の燃料噴射弁においては、第2のアクチュエー
タによってストッパ部材が移動し、ニードルの最大リフ
ト位置を変化させることによって、第1のアクチュエー
タによりニードルが開弁した時の噴射燃料の流量が変化
する。それに加えて本発明の燃料噴射弁においては、ニ
ードルを開弁させるための第1のアクチュエータが、高
リフト時における燃料噴射量を調整するための燃料噴射
量の調整手段を備えているので、高リフト時、つまり単
位時間当り多量の燃料を噴射する際の噴射量特性を任意
に調整することができると共に、ストッパ部材をニード
ルの軸線方向に移動させるための第2のアクチュエータ
が、低リフト時における燃料噴射量の調整手段を備えて
いるので、低リフト時、すなわち単位時間当り少量の燃
料を噴射する際の噴射量特性を高リフト時と無関係に任
意に調整することができる。したがって調整の幅が広く
なって、良好な噴射条件を維持する領域が拡がり、調整
も簡単となる。
〔実施例〕
第1図に本発明の基礎となっている低圧用燃料噴射弁
の構造を示す。
第1図を参照すると、1は燃料噴射弁本体、2は燃料
噴射弁本体1を例えば(図示しない)シリンダヘッドに
固締するためのフランジ、3は燃料噴射弁本体1の先端
部に固定されたノズルホルダを夫々示し、ノズルホルダ
3の先端部にはノズル口4が形成される。ノズルホルダ
3内にはニードル挿入孔5が形成され、このニードル挿
入孔5内にニードル6が摺動可能に挿入される。ニード
ル6の先端部には円錐状弁部7が形成され、この円錐状
弁部7近傍のニードル6上にはニードル6を正規の位置
に保持するための円筒状膨大部8が形成される。この円
筒状棒大部8の外周面上には複数本の螺旋溝9が形成さ
れる。一方、ニードル6周りにはノズルホルダ3の内端
面上に着座可能なストッパ部材10が摺動可能に挿入され
る。ストッパ部材10は大径下端部10aと、中径中間部10b
と、小径上端部10cと、小径上端部10cと同心的に配置さ
れかつ中径中間部10bに溶着固定された中空円筒状コア
部10dとを具備する。ストッパ部材10の小径上端部10c上
方のニードル6周りにはスプリングリテーナ11が嵌着さ
れ、スプリングリテーナ11の上方にはスペーサ12と、ニ
ードル6の溝部に嵌着固定されたスナップリング13が配
置される。スプリングリテーナ11の拡大頭部11aとスト
ッパ部材10の中径中間部10b間には圧縮ばね14が挿入さ
れ、この圧縮ばね14のばね力はスプリングリテーナ11、
スペーサ12およびスナップリング13を介してニードル6
に伝えられる。従ってニードル6は圧縮ばね14のばね力
により常時上方に付勢され、斯くして通常ニードル6の
弁部7がノズル口4を閉鎖している。
ニードル6の上端部の上方には可動コア15が摺動可能
に挿入され、この可動コア15は圧縮ばね16のばね力によ
ってニードル6の上端部に圧接される。この圧縮ばね16
のばね力は圧縮ばね14のばね力よりも弱く設定されてい
る。ニードル6の上端部と接触する可動コア15の下端面
上には耐摩耗性部材17が嵌着固定される。可動コア15の
周りには第1のアクチュエータを構成する第1の励磁コ
イル18が配置される。この第1励磁コイル18が付勢され
るとステータ部分19a、このステータ部分19aと可動コア
15間の空隙20、可動コア15およびステータ部分19bを通
る磁路が形成され、このとき可動コア15は空隙20を減少
させる方向に移動する。可動コア15の上方には燃料流入
通路21が形成され、この燃料流入通路21はフィルタ22を
介して燃料流入口23に接続される。
燃料流入口23からフィルタ22を介して燃料流入通路21
内に送り込まれた燃料は可動コア15の外周面上に形成さ
れた燃料流通溝24を介してニードル6周りに形成された
燃料室25内に送り込まれる。次いで燃料はスペーサ12に
形成された燃料流通孔26を介してニードル6とスプリン
グリテーナ11間に流入する。スプリングリテーナ11およ
びストッパ部材10内に位置するニードル6の外周面はほ
ぼ断面三角形状をなしていて3個の突条6aが形成されて
おり、これらの突条6a間には夫々燃料流通溝28が形成さ
れる。従ってニードル6とスプリングリテーナ11間に流
入した燃料はこれら燃料流通溝28を通り、次いでニード
ル挿入孔5とニードル6間に形成された環状の燃料流通
路29を通り、次いで螺旋溝9を通って弁部7の背後まで
送り込まれる。図示されない端子を介して第1励磁コイ
ル18が付勢されると、前述したように可動コア15は空隙
20を減少させる方向に移動するので、ニードル6は圧縮
ばね14に抗して下降せしめられ、斯くして弁部7がノズ
ル口4を開口せしめるためにノズル口4から燃料が噴射
される。
第1図に示されるようにストッパ部材10の小径上端部
10cの上端面とスプリングリテーナ11の下端面間には空
隙30が形成されており、第1励磁コイル18が付勢された
ときにニードル6はスプリングリテーナ11の下端面がス
トッパ部材10の小径上端部10cの上端面に当接するまで
下降せしめられる。従って、このときのニードル7の最
大リフト量は空隙30の巾に実質的に等しくなるから、空
隙30の大きさを変えることによってニードル6の最大リ
フト位置を制御することができる。なお、ストッパ部材
10の下端面はノズルホルダ3上に着座せしめられている
ので、スプリングリテーナ11がストッパ部材10に当接す
ると、スプリングリテーナ11、即ちニードル6はそのと
きの位置に確実に保持される。
一方、ストッパ部材10の中空円筒状コア部10dの周り
には第2のアクチュエータを構成する第2の励磁コイル
31が配置される。この第2励磁コイル31が付勢される
と、ステータ部分32a、このステータ部分32aとコア部10
d間の空隙33、コア部10dおよびステータ部分32bを通る
磁路が形成され、このときコア部10dは空隙33を減少さ
せる方向に移動する。また、燃料噴射弁本体1とノズル
オルダ3間にはストッパ部材10の移動量を規制するため
の位置制御リング34が嵌着固定され、この位置規制リン
グ34とストッパ部材10の大径下端部10a間には空隙35が
形成される。この空隙35はステータ部分32aとコア部10d
間の空隙33およびスプリングリテーナ11とストッパ部材
10間の空隙30よりも小さく形成されている。
図示されない端子を介して第2励磁コイル31が付勢さ
れると、前述したようにコア部10dは空隙33を減少させ
る方向に移動するので、ストッパ部材10がノズルホルダ
3から離れ、その大径下端部10aの上縁が位置規制リン
グ34に当接するまで上昇する。その結果、スプリングリ
テーナ11とストッパ部材10間の空隙30は空隙35に相当す
る分だけ小さくなる。従って、このような状態で第1励
磁コイル18が付勢されると、ニードル6の最大リフト量
が減少せしめられることになる。なお、第2励磁コイル
31が付勢され続けている限り、ストッパ部材10は位置規
制リング34に強固に圧接せしめられているので、スプリ
ングリテーナ11がストッパ部材10に当接すると、スプリ
ングリテーナ11、即ちニードル6はそのときの位置に確
実に保持される。
第2図は、第1図に示す燃料噴射弁において、ストッ
パ部材10を制御することによりニードル6の最大リフト
位置を変えたときの燃料噴射量Qと噴射時間Tとの関係
を示している。第2図において直線Aは第2励磁コイル
31を付勢しない場合、即ち第1図に示される場合を示し
ており、直線Bは第2励磁コイル31を付勢した場合を示
している。ニードル6の最大リフト量が小さくなれば単
位時間当りの噴射量が少くなるので、噴射時間Tが同じ
であっても直線Bで示される場合の方が直線Aで示され
る場合よりも噴射量Qが少なくなる。第1図に示す燃料
噴射弁では要求噴射量がQ0よりも少ないときには第2励
磁コイル31が付勢されてニードル6の最大リフト量が減
少せしめられ、要求噴射量がQ0よりも多いときには第2
励磁コイル31が消勢されてニードル6の最大リフト量が
増大せしめられる。その結果、短かい噴射期間において
最小要求噴射量から最大要求噴射量まで広範囲に噴射量
を制御することができる。
第1図に示された燃料噴射弁では、圧縮ばね14はニー
ドル6を閉弁方向に付勢するための役目と、ストッパ部
材10をノズルホルダ3に強固に圧接保持するための役目
の双方の役目を果しており、またスプリングリテーナ11
は、圧縮ばね14のばね力をニードル6に伝えるための役
目と、ストッパ部材10と協働してニードル6の最大リフ
ト位置を規制する役目との双方の役目を果している。更
に、ストッパ部材10のコア部10dは燃料室25の内周面上
に摺動可能に挿入されており、従ってコア部10dはスト
ッパ部材10の上下動を案内する役目も果している。
本発明は第1図に例示して説明したような燃料噴射弁
を基礎として、それを更に改良したものである。以下、
第3図に示された本発明の第1実施例について説明す
る。なお、第1図に示す燃料噴射弁と実質的に同じ構造
部分については、同じ参照符号を付して説明を省略す
る。本発明の第1実施例においては、可動コア15を下方
に付勢する圧縮ばね16の上端を支持している雄ねじ状の
円筒36がステータ部分19bの中に螺合されており、該円
筒36を上方から適当な工具によって回動させると、それ
自体が上下方向に微細な移動をするので、圧縮ばね16の
圧縮力が変化し、可動コア15を下方へ付勢する力の大き
さが変化する。
したがって、第2励磁コイル31を付勢しない高リフト
時に、燃料噴射量Qが第2図の直線Aと同様に第4図の
直線Aのようにならなければならないのにもかかわら
ず、部品のばらつき等の原因により、仮りに直線A′の
ように目標値からずれた特性を示した場合には、円筒36
を回動させて圧縮ばね16の圧縮力を調整して、直線A′
を直線Aのように修正することができる。
直線Bの方も、やはり部品のばらつきや直線A′の前
記のような調整等が原因となって、第4図の直線Bのよ
うになるべきものが、実際には直線B′のようにずれた
特性を示すということが起り得る。その対策として、第
3図に示された第1実施例では、第1の励磁コイル18の
外側に第3の励磁コイル37を重ねて設けており、第5図
に示されているように、第3の励磁コイル37に可変抵抗
38を直列に接続して、これを最大リフト量の切替用とし
て設けられている第2の励磁コイル31と並列に接続し、
その回路に直列にスイッチ39を設けると共に、第1の励
磁コイル18の回路にも直列にスイッチ40を設けている。
スイッチ39及び40は機械的に作動されるリレー接点のよ
うなものであってもよいが、無接点のスイッチ回路で
は、たとえばパワートランジスタのような半導体スイッ
チであってもよい。なお端子41は図示しないバッテリー
のような電源に接続される。また、第3図中に42として
示したものは端子41を含む接続用の端子部である。(第
1図では省略されている。) 弁駆動用のコイルとして第1の励磁コイル18だけでな
く、第3の励磁コイル37が重ねて設けられており、スイ
ッチ39がONの状態(第5図(a)に示す低リフト時)に
おいて可変抵抗38を調節することにより第3の励磁コイ
ル37に流れる電流値が変化すると、弁すなわちニードル
6を圧縮ばね14に抗して移動させて開弁させる駆動力の
大きさが変化し、第4図の直線B′を移動させて直線B
に合わせることができる。
この作用は第5図(a)に示すようにスイッチ39が閉
じている状態、すなわち第2の励磁コイル31に通電され
ている低リフト時に限って生じ、第5図(b)に示すよ
うに、スイッチ39が開いて第2の励磁コイル31が付勢さ
れていない高リフト時には生じないから、可変抵抗38が
どのような位置に調整されていても、高リフト時の噴射
量Q(直線A)には何の影響も与えない。このように、
可変抵抗38がスイッチ39の閉じている第5図(a)の状
態に限って有効であるため、低リフト時における噴射量
Qの調整(直線B′→B)は高リフト時とは無関係に、
独立して行なうことができる。つまり、第5図における
直線A′と直線B′は、互いに相手方とは無関係にそれ
ぞれの目標値である直線Aと直線Bに向って近づけるよ
うに調整することができるので、部品のばらつき等によ
って燃料噴射量Qの特性のばらつきが生じても、第1実
施例においては、容易に統一の目標値に合わせることが
できるのである。
同様な目的で、燃料噴射量Qのずれを容易に調整する
手段が第2実施例として、第6図と、その要部の作動状
態を概念的に描いた第7図に示されている。第2実施例
においても、本発明の基礎となった燃料噴射弁を示す第
1図や、第1実施例を示す第3図と実質的に同じ構造部
分については、同じ参照符号を付して説明を省略する。
第2実施例の特徴は、第1図に示す燃料噴射弁や第1
実施例においては独立している第1励磁コイル18による
弁駆動用の磁気回路と、第2励磁コイル31による最大リ
フト切替用の磁気回路との間に、磁気的なブリッジとし
ての調整用鉄心43を掛け渡して、後者の磁気回路の磁束
の一部が前者の磁気回路に回り込むようにした点にあ
る。
調整用鉄心43は磁性材料からなり、燃料噴射弁本体1
の上部にある第1の励磁コイル18、ステータ部分19b、
可動コア15等を収容している磁性材料製のハウジング44
と、燃料噴射弁本体1の下部にある第2の励磁コイル3
1、ステータ部分32a、中空円筒状コア部10d等を収容し
ている磁性材料製のハウジング45の間に、端子部42の部
分を除く環状体として形成され、その半径方向の肉厚を
変えて何種類も異なる肉厚のものを用意する。場合によ
っては、環状の調整用鉄心43は環の一部に相当する小さ
なものでもよく、また、肉厚の異なるものを多数用意し
なくても、それを燃料噴射弁本体1に取付けたあと、外
側から切削して、部分的に肉厚を減らすことによって調
整することもできる。
高リフト時における燃料噴射量Qの調整は第1実施例
の場合と同様で、円筒36のねじ込み深さを変え、圧縮ば
ね16の圧縮力を変化させて、第4図における直線A′の
ようにずれた燃料噴射量Qを目標値の直線Aとなるよう
に調整する。このときは、第1の励磁コイル18のみに通
電され、第2の励磁コイル31には通電されていないか
ら、第7図に46として示す太い破線のような磁束だけを
発生して、可動コア15を大きく下方へ移動させる。これ
がニードル6を開弁位置へ動かす結果となることは、第
1実施例において説明した通りである。
低リフト時においては、第2の励磁コイル31にも通電
されるので、それによって第7図に47として示す太い破
線のような磁束も発生し、中空円筒状コア部10dを上方
へ移動させる。それによって第6図に示したストッパ10
を上昇させ、弁リフトを小さくさせることも第1実施例
において既に説明した。このとき、第7図に示すよう
に、第2の励磁コイル31によって発生する磁束の一部
は、中空円筒状コア部10d、ステータ部分32a、それと一
体のステータ部分19a、調整用鉄心43を通ってハウジン
グ45に戻る。さらに磁束の別の一部は、ステータ部分19
aから可動コア15、ステータ部分19b、ハウジング44、調
整用鉄心43を経てハウジング45に戻る。この分派磁束48
の向きを第1励磁コイル18によって発生する磁束46の向
きと逆向きに設定しておくと、可動コア15を通る磁束46
の一部は分派磁束48によって打ち消され、可動コア15の
磁束数の総和が小となる。分派磁束48の磁束数は調整用
鉄心43の断面積を変化させることによって調整すること
ができるから、結局、調整用鉄心43の肉厚を変えたり、
切削したりすることによって、第4図における低リフト
時の燃料噴射量Qを示す直線B′を目標値である直線B
に合致させるような調整が可能となる。
言うまでもなく、このような磁束の打消し作用が生じ
るのは第2の励磁コイル31に通電した低リフト時だけで
あるから、低リフト時における燃料噴射量Qの微調整
(直線B′→B)は高リフト時における燃料噴射量Q
(直線A)に対して何ら影響を及ぼさないので、前記の
調整は低リフト時に対してのみ独立に行なわれ、その後
に高リフト時についての再調整を要しない。
〔発明の効果〕
本発明によれば、燃料噴射弁のノズル口を開閉するニ
ードルのリフト量を変化させるストッパ部材によって大
小2段階に調整することができる。それに加えて、それ
らの各段階の燃料噴射量を個別に微調整することも可能
となるので、短かい噴射期間内に必要な燃料噴射量が得
られるように、燃料噴射弁の噴射量特性を目的に合わせ
て幅広く、自由に選択、変更することができる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基礎となった燃料噴射弁の縦断正面
図、第2図は第1図に示す燃料噴射弁の燃料噴射量と噴
射時期との関係を示す線図、第3図は本発明の第1実施
例である燃料噴射弁の縦断正面図、第4図は第1実施例
の燃料噴射量と噴射時期との関係を示す線図、第5図は
第1実施例における要部の配線と作動状態を示す結線
図、第6図は第2実施例としての燃料噴射弁の縦断正面
図、第7図は第2実施例の要部の磁気回路を示す概念図
である。 4……ノズル口、6……ニードル、 10……ストッパ部材、11……スプリングリテーナ、 14,16……圧縮ばね、15……可動コア、 18,31,37……励磁コイル、 36……円筒、43……調整用鉄心。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 徳彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 棚橋 敏雄 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 石田 靖彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 武田 英人 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 李 信男 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−108560(JP,A) 特開 平2−218859(JP,A) 実開 昭62−90975(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ニードルを開弁位置へ移動させるために設
    けられる第1のアクチュエータと、前記ニードルが開弁
    位置へ移動したときに前記ニードルと直接又は間接的に
    係合して前記ニードルの最大リフト位置を規制するスト
    ッパ部材と、前記ニードルの前記最大リフト位置を変化
    させるために前記ストッパ部材を前記ニードルの軸線方
    向に移動させる第2のアクチュエータとを具備してお
    り、前記ニードルが開弁位置へ移動したときに燃料噴射
    が行われる燃料噴射弁において、前記第1のアクチュエ
    ータと、前記第2のアクチュエータが、それぞれ高リフ
    ト時における燃料噴射量と低リフト時における燃料噴射
    量を個別に調整するための燃料噴射量調整手段をも具備
    していることを特徴とする燃料噴射弁。
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