JP2691557B2 - 人の悪性腫瘍細胞増殖抑制剤 - Google Patents
人の悪性腫瘍細胞増殖抑制剤Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は人の悪性腫瘍細胞増殖抑制剤に関する。
従来の技術 人の悪性腫瘍細胞を30℃〜37℃でグルコースを添加し
た培地で培養し、該培地から悪性腫瘍細胞を除いて抽出
したものからなる人の悪性腫瘍細胞増殖抑制剤が特開昭
59-162889号として知られている。
た培地で培養し、該培地から悪性腫瘍細胞を除いて抽出
したものからなる人の悪性腫瘍細胞増殖抑制剤が特開昭
59-162889号として知られている。
発明が解決すべき課題 本発明は、前記従来技術に示されたものより遥かに大
きな悪性腫瘍細胞に対する増殖抑制作用を有する人の悪
性腫瘍細胞増殖抑制剤を提供することを目的とするもの
である。
きな悪性腫瘍細胞に対する増殖抑制作用を有する人の悪
性腫瘍細胞増殖抑制剤を提供することを目的とするもの
である。
課題を解決するための手段 この発明は人の悪性腫瘍細胞を通常の高等動物細胞の
培養条件で培養増殖させ、血清を含まない培養液で一度
洗い、血清分を除き、血清不含のグルコース濃度3〜5g
/l(培養液)に調製した培養液を用いて34°〜36℃(好
ましくは35±1℃),相対湿度100%,5%炭酸ガス濃度
の大気中で培地交換することなく悪性腫瘍細胞が死滅す
るまで培養(約1週間)した後、10,000RPMで10分遠心
分離して、悪性腫瘍細胞を除くことによって悪性腫瘍増
殖抑制剤原液を得る。
培養条件で培養増殖させ、血清を含まない培養液で一度
洗い、血清分を除き、血清不含のグルコース濃度3〜5g
/l(培養液)に調製した培養液を用いて34°〜36℃(好
ましくは35±1℃),相対湿度100%,5%炭酸ガス濃度
の大気中で培地交換することなく悪性腫瘍細胞が死滅す
るまで培養(約1週間)した後、10,000RPMで10分遠心
分離して、悪性腫瘍細胞を除くことによって悪性腫瘍増
殖抑制剤原液を得る。
この発明は、大きな悪性腫瘍細胞増殖抑制能を持たせ
るためには、腫瘍細胞を培地交換せず死滅するまで培養
することが必要条件で、腫瘍細胞の死なくては得られな
いことを発見し、これを悪性腫瘍細胞増殖抑制剤に利用
したものである。
るためには、腫瘍細胞を培地交換せず死滅するまで培養
することが必要条件で、腫瘍細胞の死なくては得られな
いことを発見し、これを悪性腫瘍細胞増殖抑制剤に利用
したものである。
悪性腫瘍細胞を培地交換しながら培養しても、悪性腫
瘍細胞増殖抑制能をもつものはほとんど生成せず、セン
ダイウイルス等で感作して生理活性物質を生成させるこ
とは出来ても感作することなく生成させることは出来な
いものである。又、本発明による悪性腫瘍増殖抑制剤原
液には、培養の際用いる栄養源のアミノ酸,ビタミン,
グルコース,ミネラルそれに微量の牛胎児血清成分及び
悪性腫瘍細胞より放出された物質しか含まれていず、正
常細胞に悪影響を及ぼすような物質は特に含まれていな
い。
瘍細胞増殖抑制能をもつものはほとんど生成せず、セン
ダイウイルス等で感作して生理活性物質を生成させるこ
とは出来ても感作することなく生成させることは出来な
いものである。又、本発明による悪性腫瘍増殖抑制剤原
液には、培養の際用いる栄養源のアミノ酸,ビタミン,
グルコース,ミネラルそれに微量の牛胎児血清成分及び
悪性腫瘍細胞より放出された物質しか含まれていず、正
常細胞に悪影響を及ぼすような物質は特に含まれていな
い。
培養液中のグルコース濃度は、安定した最大の抗腫瘍
活性を得るためには少なくとも2g/l必要であり、別の実
験(実験2)で抑制剤原液中のグルコース濃度の残量を
測定することによりグルコース消費量は2.5g/lであるこ
とが確かめられているので、グルコース濃度は4〜5g/l
に調製して用いる。
活性を得るためには少なくとも2g/l必要であり、別の実
験(実験2)で抑制剤原液中のグルコース濃度の残量を
測定することによりグルコース消費量は2.5g/lであるこ
とが確かめられているので、グルコース濃度は4〜5g/l
に調製して用いる。
又、培養時の温度も35℃での培養が最も高い活性を示
す。
す。
本悪性腫瘍細胞増殖抑制剤は糖蛋白質より構成される
高分子量物質サイトカイン等とは異なり、高分子量3000
以下の悪性腫瘍細胞死後の抽出物質である。
高分子量物質サイトカイン等とは異なり、高分子量3000
以下の悪性腫瘍細胞死後の抽出物質である。
本発明の人の悪性腫瘍細胞増殖抑制剤は試験管内で悪
性腫瘍細胞を死滅させるが正常細胞に対しては増殖を抑
制こそすれ致死効果は認められないし、分子量が小さい
ので生体内で抗原として作用する恐れもなく、在来の抗
腫瘍剤のような副作用は殆んどないものと思われる。
性腫瘍細胞を死滅させるが正常細胞に対しては増殖を抑
制こそすれ致死効果は認められないし、分子量が小さい
ので生体内で抗原として作用する恐れもなく、在来の抗
腫瘍剤のような副作用は殆んどないものと思われる。
本発明で用いる悪性腫瘍細胞は特に限定する必要はな
い。
い。
実施例1 市販の合成培地、例えばイーグルのMEMに10%牛胎児
血清を添加した培地で悪性腫瘍細胞、例えば人のHela C
ells(子宮癌株化細胞)を容器が飽和状態になるまで培
養した後、無血清培地で一度洗い、血清分を除く。
血清を添加した培地で悪性腫瘍細胞、例えば人のHela C
ells(子宮癌株化細胞)を容器が飽和状態になるまで培
養した後、無血清培地で一度洗い、血清分を除く。
次いで、グルコースを5g/l(培地)濃度になるように
市販合成培地イーグルのMEMに添加した無血清培地を加
え、35℃、100%湿度、5%CO2濃度の空気中で培地交換
せず細胞が死滅するまで約一週間培養する。
市販合成培地イーグルのMEMに添加した無血清培地を加
え、35℃、100%湿度、5%CO2濃度の空気中で培地交換
せず細胞が死滅するまで約一週間培養する。
培地を集め10,000RPMで10分間遠心し、悪性腫瘍細胞
を分離除去して悪性腫瘍細胞増殖抑制剤原液を得る。
を分離除去して悪性腫瘍細胞増殖抑制剤原液を得る。
実施例2 イーグルのMEMなどの合成培地にまたはそれにグルコ
ースを濃度5g/lになるように添加した培地に10%牛胎児
血清を添加した培地で悪性腫瘍細胞を容器が飽和状態に
なるまで培養した後、無血清培地で一度洗い、血清分を
除く。
ースを濃度5g/lになるように添加した培地に10%牛胎児
血清を添加した培地で悪性腫瘍細胞を容器が飽和状態に
なるまで培養した後、無血清培地で一度洗い、血清分を
除く。
次いで、グルコースを5g/l(培地)濃度になるように
市販合成培地イーグルのMEMに添加した無血清培地を加
え、35℃,100%湿度、5%CO2濃度の空気中で培地交換
せず細胞が死滅するまで約一週間培養する。
市販合成培地イーグルのMEMに添加した無血清培地を加
え、35℃,100%湿度、5%CO2濃度の空気中で培地交換
せず細胞が死滅するまで約一週間培養する。
培地を集め10,000RPMで10分間遠心分離し、悪性腫瘍
細胞を分離除去して悪性腫瘍細胞増殖抑制剤原液を得
る。
細胞を分離除去して悪性腫瘍細胞増殖抑制剤原液を得
る。
実験1 無血清培地培養時の培地交換の有無による悪性腫瘍細
胞増殖抑制能の違い。
胞増殖抑制能の違い。
A.比較抑制剤 実施例1及び2の方法で培地交換せず細胞が死滅する
まで培養した抑制剤。
まで培養した抑制剤。
実施例1及び2において、細胞が死滅するまでは培養
せず、1日おきに培地交換し10日間培養した抑制剤。
せず、1日おきに培地交換し10日間培養した抑制剤。
B.検定 15mm径のプラスチックシャーレに10%牛胎児血清を添
加した市販合成培地、例えばイーグルのMEM1mlとHella
Cells 1×104ケとを入れ、35℃で24時間培養後、,
の各抑制剤を含む培地と交換し、以後1日おきに同培地
で培地交換を行い細胞の増殖状態を6日目に測定し、He
lla Cellsの生存細胞数を数えた。
加した市販合成培地、例えばイーグルのMEM1mlとHella
Cells 1×104ケとを入れ、35℃で24時間培養後、,
の各抑制剤を含む培地と交換し、以後1日おきに同培地
で培地交換を行い細胞の増殖状態を6日目に測定し、He
lla Cellsの生存細胞数を数えた。
又、コントロールとして抑制剤を含まない同一組成の
培地を用い同様な操作を行った。
培地を用い同様な操作を行った。
表1はその結果を示し、抑制率は で示される。
実験2 悪性腫瘍細胞培養時の最適グルコース濃度 A.抑制剤の製法 培養増殖したHella Cellsを無血清培地で一度洗って
血清分を除き、150cm2の底面積をもつ培養ビンに2×10
7ケ以上のHella Cellsと培地1当り1.2及び5gの濃度
になるようにグルコースを添加した無血清培地を夫々50
ml加え、37℃,100%湿度,5%CO2空気中で細胞が死滅す
るまで培地交換することなく約一週間培養した。
血清分を除き、150cm2の底面積をもつ培養ビンに2×10
7ケ以上のHella Cellsと培地1当り1.2及び5gの濃度
になるようにグルコースを添加した無血清培地を夫々50
ml加え、37℃,100%湿度,5%CO2空気中で細胞が死滅す
るまで培地交換することなく約一週間培養した。
夫々の培地を10,000RPMで10分間遠心分離し、腫瘍細
胞を除き、グルコース濃度1,2及び5g/lで、培養して試
料原液を得た。
胞を除き、グルコース濃度1,2及び5g/lで、培養して試
料原液を得た。
B.抑制剤の検定法 15mm径のプラスチックシャーレに10%牛胎児血清を添
加した市販の合成培地、例えばイーグルのMEM1mlとHell
a Cells 1×104ケとを入れ、37℃で24時間培養後、Aで
製作した抑制剤を含む培地と交換し、以後1日おきに同
培地で培地交換を行い、生存細胞の数を6日目に測定し
た。
加した市販の合成培地、例えばイーグルのMEM1mlとHell
a Cells 1×104ケとを入れ、37℃で24時間培養後、Aで
製作した抑制剤を含む培地と交換し、以後1日おきに同
培地で培地交換を行い、生存細胞の数を6日目に測定し
た。
又、コントロールとし抑制剤を含まない同一組成の培
地を用い同様な操作を行った。
地を用い同様な操作を行った。
C.結果 表2はその結果を示すもので、 抑制剤を添加しない場合をコントロールで抑制率を示
している。市販の合成培地のグルコース濃度1g/l時を基
準にすると、細胞生存数では2g/l時で1/3、5g/l時で1/
4,抑制率では夫々3倍,4倍になる。
している。市販の合成培地のグルコース濃度1g/l時を基
準にすると、細胞生存数では2g/l時で1/3、5g/l時で1/
4,抑制率では夫々3倍,4倍になる。
又、別な実験でグルコース必要量は2.5g/l培地である
ことが確かめられているので4g/lを最適量とする。
ことが確かめられているので4g/lを最適量とする。
実験3 悪性腫瘍細胞培養時の最適温度 A.25℃,35℃及び42℃における悪性腫瘍抑制剤の製造 培養増殖したHella Cellsを無血清培地で一度洗って
血清分を除き、150cm2の底面積をもつ培養ビンに市販の
無血清合成培地としてイーグルのMEM50mlと共にHella C
ells 2×107ケ以上を入れ、実験群は42℃,35℃及び25℃
の3群、コントロールは37℃で相対湿度90〜100%,5%C
O2の空気中で培地交換することなく細胞が死滅するまで
約1週間培養した。
血清分を除き、150cm2の底面積をもつ培養ビンに市販の
無血清合成培地としてイーグルのMEM50mlと共にHella C
ells 2×107ケ以上を入れ、実験群は42℃,35℃及び25℃
の3群、コントロールは37℃で相対湿度90〜100%,5%C
O2の空気中で培地交換することなく細胞が死滅するまで
約1週間培養した。
各群から夫々培地を集め、10,000RPMで10分間遠心分
離して腫瘍細胞を除き、42℃,35℃,25℃及び37℃で培養
した試料原液を得た。
離して腫瘍細胞を除き、42℃,35℃,25℃及び37℃で培養
した試料原液を得た。
B.抑制剤の検定法 15mm径のプラスチックシャーレにHella Cells 104ケ
を植え込み、10%牛胎児血清添加のMEM培地で24時間培
養後、試料液に培地MEMと同組成になるようにアミノ
酸,ビタミン類,グルコース等を添加(粉末として市販
されている)した培地と交換し、以後1日おきに培地交
換し、6日間100%湿度,37℃,5%CO2の空気中で培養
し、生存細胞の数を数え、 で増殖阻止率を計算した。
を植え込み、10%牛胎児血清添加のMEM培地で24時間培
養後、試料液に培地MEMと同組成になるようにアミノ
酸,ビタミン類,グルコース等を添加(粉末として市販
されている)した培地と交換し、以後1日おきに培地交
換し、6日間100%湿度,37℃,5%CO2の空気中で培養
し、生存細胞の数を数え、 で増殖阻止率を計算した。
C.結果 表3は3つの抑制剤のサンプルに対する各培養温度で
の増殖阻止率を示すのであり、表4は培養温度37℃での
増殖阻止率に対する他の温度での増殖阻止率を示すもの
であり、35℃近辺が悪性腫瘍細胞培養時の最適温度であ
ることがわかる。
の増殖阻止率を示すのであり、表4は培養温度37℃での
増殖阻止率に対する他の温度での増殖阻止率を示すもの
であり、35℃近辺が悪性腫瘍細胞培養時の最適温度であ
ることがわかる。
実験4 抑制剤の各種細胞に対する抑制作用 第1図〜第4図は各種細胞の培養後培地における細胞
増殖の経日的変化を成長曲線に表わしたものである。い
ずれの実験においても、実験群は各種悪性腫瘍細胞の培
地BMEによる培養後培地をアミコンYM5(M.W.103)で限
外濾過後、栄養源としてグルコース、アミノ酸,ビタミ
ン,血清10%を添加した培地を用い、対照群は新鮮培地
BMEに実験群と同様の栄養源を添加したものを用いた。
細胞の初期濃度は1×104cellsとし、第1図の実験では
直径35mmの培養器を、第2図〜第5図の実験では直径15
mmの培養器を用いた。
増殖の経日的変化を成長曲線に表わしたものである。い
ずれの実験においても、実験群は各種悪性腫瘍細胞の培
地BMEによる培養後培地をアミコンYM5(M.W.103)で限
外濾過後、栄養源としてグルコース、アミノ酸,ビタミ
ン,血清10%を添加した培地を用い、対照群は新鮮培地
BMEに実験群と同様の栄養源を添加したものを用いた。
細胞の初期濃度は1×104cellsとし、第1図の実験では
直径35mmの培養器を、第2図〜第5図の実験では直径15
mmの培養器を用いた。
第1図の実験はヒト腎細胞癌由来樹立株細胞HRCの経
日的変化を調べたもので、対照群の細胞は増加している
のに比べ、ヒト腎細胞癌由来樹立株細胞HRC培養後培地
より抽出した物質を含む実験群は、増殖が抑制されてい
ることが明らかに示されている。
日的変化を調べたもので、対照群の細胞は増加している
のに比べ、ヒト腎細胞癌由来樹立株細胞HRC培養後培地
より抽出した物質を含む実験群は、増殖が抑制されてい
ることが明らかに示されている。
第2図は正常ヒト2倍体皮膚線維芽細胞NAS63の経日
的変化を調べたもので、実験群にはヒト胃癌由来樹立株
細胞MKの培養後培地より抽出した培地を用いている。こ
れらの成長曲線から、正常細胞に比べてヒト胃癌由来樹
立株細胞MKの実験群は、明確に成長阻止効果が表われて
いる。
的変化を調べたもので、実験群にはヒト胃癌由来樹立株
細胞MKの培養後培地より抽出した培地を用いている。こ
れらの成長曲線から、正常細胞に比べてヒト胃癌由来樹
立株細胞MKの実験群は、明確に成長阻止効果が表われて
いる。
実験5 抑制剤と新鮮培地との混合物による抑制作用 第3図,第4図は、ヒト腎細胞癌由来樹立株細胞HRC
の培養後培地から作られた新鮮培地の各種混合比におけ
る濃度反応を調べたもので、第3図はヒト腎細胞癌由来
樹立株細胞HRCの濃度反応曲線を、第4図は正常ヒト2
倍体皮膚線維芽細胞MAS63の濃度反応曲線を表わしてい
る。いづれも培養後培地を分子量100の分子を篩い分け
る膜であるアミコン社製YM2により濾過した抑制剤を使
用し、百分比は抑制剤と新鮮培地との和に対して抑制剤
培地の含まれる割合を示している。これらの図より、抑
制剤は正常細胞にも増殖抑制反応を示すが、悪性腫瘍の
一例であるヒト腎細胞癌由来樹立株細胞HRCには増殖抑
制効果がより強く認められる。
の培養後培地から作られた新鮮培地の各種混合比におけ
る濃度反応を調べたもので、第3図はヒト腎細胞癌由来
樹立株細胞HRCの濃度反応曲線を、第4図は正常ヒト2
倍体皮膚線維芽細胞MAS63の濃度反応曲線を表わしてい
る。いづれも培養後培地を分子量100の分子を篩い分け
る膜であるアミコン社製YM2により濾過した抑制剤を使
用し、百分比は抑制剤と新鮮培地との和に対して抑制剤
培地の含まれる割合を示している。これらの図より、抑
制剤は正常細胞にも増殖抑制反応を示すが、悪性腫瘍の
一例であるヒト腎細胞癌由来樹立株細胞HRCには増殖抑
制効果がより強く認められる。
D.急性毒性試験 第2図,第4図で用いている細胞、即ち「正常ヒト2
倍体皮膚線維芽細胞NAS63」は63才の正常男子の前胸部
皮膚より採取した正常細胞で、第2図で明らかなように
ある程度増殖抑制を受けるが致死効果は示さない。
倍体皮膚線維芽細胞NAS63」は63才の正常男子の前胸部
皮膚より採取した正常細胞で、第2図で明らかなように
ある程度増殖抑制を受けるが致死効果は示さない。
第1図は、本発明の抑制剤と新鮮培地とのヒト腎細胞癌
由来樹立株細胞HRCの増殖を示す図、第2図は、本発明
の抑制剤と新鮮培地との正常ヒト2倍体皮膚線維芽細胞
NAS63の増殖を示す図、第3図は、抑制剤と新鮮培地と
の各種混合比におけるヒト腎細胞癌由来樹立株細胞HRC
の濃度反応を示す図、第4図は、第3図と同様の正常ヒ
ト2倍体皮膚線維芽細胞NAS63の濃度反応を示す図であ
る。
由来樹立株細胞HRCの増殖を示す図、第2図は、本発明
の抑制剤と新鮮培地との正常ヒト2倍体皮膚線維芽細胞
NAS63の増殖を示す図、第3図は、抑制剤と新鮮培地と
の各種混合比におけるヒト腎細胞癌由来樹立株細胞HRC
の濃度反応を示す図、第4図は、第3図と同様の正常ヒ
ト2倍体皮膚線維芽細胞NAS63の濃度反応を示す図であ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】悪性腫瘍細胞を無血清培地で前記細胞が死
滅するまで培養した培地から、悪性腫瘍細胞を除いたも
のより成ることを特徴とする人の悪性腫瘍細胞増殖抑制
剤。 - 【請求項2】培地はそのグルコース濃度が培地1中3
〜5ghであることを特徴とする請求項(1)記載の人の
悪性腫瘍細胞増殖抑制剤。 - 【請求項3】培養温度が35±1℃であることを特徴とす
る請求項(1)または(2)記載の人の悪性腫瘍細胞増
殖抑制剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63091768A JP2691557B2 (ja) | 1988-04-15 | 1988-04-15 | 人の悪性腫瘍細胞増殖抑制剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63091768A JP2691557B2 (ja) | 1988-04-15 | 1988-04-15 | 人の悪性腫瘍細胞増殖抑制剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01265029A JPH01265029A (ja) | 1989-10-23 |
JP2691557B2 true JP2691557B2 (ja) | 1997-12-17 |
Family
ID=14035744
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63091768A Expired - Fee Related JP2691557B2 (ja) | 1988-04-15 | 1988-04-15 | 人の悪性腫瘍細胞増殖抑制剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2691557B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69725317T2 (de) * | 1996-04-03 | 2004-07-29 | The Rogosin Institute | Implantierbare agarose-kollagenkügelchen enthaltende zellen, die ein diffusionsfähiges biologisches produkt bilden und ihre verwendung |
IL273738B2 (en) * | 2017-10-05 | 2024-02-01 | Medical Corp Ichikawa Clinic | A method for preparing an ingredient or composition of a cell extract that has cell-killing activity |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5933223A (ja) * | 1982-08-20 | 1984-02-23 | Koken Kk | 人の悪性腫瘍細胞増殖抑制剤 |
-
1988
- 1988-04-15 JP JP63091768A patent/JP2691557B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01265029A (ja) | 1989-10-23 |
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Legal Events
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