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JP2024509536A - 4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸アルキルの調製方法 - Google Patents

4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸アルキルの調製方法 Download PDF

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JP2024509536A
JP2024509536A JP2023553362A JP2023553362A JP2024509536A JP 2024509536 A JP2024509536 A JP 2024509536A JP 2023553362 A JP2023553362 A JP 2023553362A JP 2023553362 A JP2023553362 A JP 2023553362A JP 2024509536 A JP2024509536 A JP 2024509536A
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cyclization
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カルロス・モリアナ・エレーズ
ギュンター・ヘムベルガー
マーク・ジェームズ・フォード
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    • C07D307/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings
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Abstract

本発明は、4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸アルキル(I)の新規な調製方法に関する。JPEG2024509536000014.jpg36170

Description

本発明は、4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸アルキル(I)の新規な調製方法に関する。
式(I)の4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸メチルは、農薬(国際公開第2018/228985号参照)活性物質の重要な前駆体である。
式(I)の4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸メチルの合成は、例えばHelv.Chim.Acta 1959、1177および国際公開第2016/205633号から知られている。しかしながら、(Z)-ブテン二酸ジメチルから出発する場合、式(I)の4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸メチルを調製するために3つの反応ステップが必要であり、これは収率の低下を伴う。さらに、先行技術で使用される試薬(例えば、ナトリウム粉末、NaH、TMSCHN2、CH2N2)は、工業規模の合成には適していない。これは、これらの化学物質の大規模での安全な取り扱いが困難であるか、またはこれらの化学物質の毒性が高いためである。
国際公開第2018/228985号 国際公開第2016/205633号
Helv.Chim.Acta 1959、1177
上記の先行技術に照らして、本発明の目的は、2つの反応ステップのみで一般式(II)および(III)の化合物から出発して、大規模な製造にも適した一般式(I)の化合物の調製方法を開発することである。
上記の目的は、一般式(I)
(式中、
R1は、(C1~C4)アルキルである)
の化合物を調製する方法であって、一般式(II)
(式中、
R2は、(C1~C4)アルキルである)の化合物が、一般式(III)
(式中、R1は先に定義した通りである)の化合物とともに、Z-OH中のMO-Z
(式中、Mはアルカリ金属イオンであり、
Zは(C1~C4)アルキルであり、t-ブチルを除く)の添加によって一般式(IV)
(式中、R1は先に定義した通りである)の環化生成物を与え、
これが、非加水分解条件下で脱アルコキシカルボニル化を経て反応して一般式(I)の化合物を形成することを特徴とする、方法によって達成される。
一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、MO-Z、およびZ-OHの化合物の基の好ましい定義は、以下の通りである:
R1は、エチルまたはメチルであり、
R2は、エチルまたはメチルであり、
Mは、ナトリウムまたはカリウムであり、
Zは、エチルまたはメチルである。
一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、MO-Z、およびZ-OHの化合物の基の特に好ましい定義は、以下の通りである:
R1は、メチルであり、
R2は、メチルであり、
Mは、ナトリウムであり、
Zは、メチルである。
方法の説明:
一般式(I)の化合物を調製するための反応条件を以下に詳細に説明する。
スキーム1
一般式(II)の化合物は、Z-OH中のMO-Zの存在下で一般式(III)の化合物と反応して一般式(IV)の環化生成物を形成し、これは、非加水分解条件下で脱アルコキシカルボニル化を経て反応して一般式(I)の化合物を形成する。
環化中に、実際の生成物に加えて、反応混合物中に一般式(IV)の化合物とともに一般式(V)および(VI)の残留中間体も存在し得るが、これらは、所与の反応条件下でさらに反応して一般式(IV)の生成物を形成する。
一般式(II)および(III)の化合物は、市販されている。一般式(III)の化合物は、驚くべきことに、E異性体またはZ異性体の形態で使用することができ、同等の結果をもたらす。このことは、文献からは知られていない。反応条件下で、E異性体とZ異性体との間の異性化が起こる。
一般式(I)の化合物は、立体中心を有する。その結果、生成物はラセミ体の形態で存在する。
環化:
環化は先行技術から知られており、先行技術ではNaHまたはナトリウム粉末を用いて行われる(Helv.Chim.Acta 1959、1177;国際公開第2016/205633号)。これらの試薬は、大規模での安全な取り扱いが困難であるため、工業規模の合成には適していない。
本発明による反応の収率は、先行技術に記載のNaHまたはナトリウム粉末を使用する反応の収率(30%未満)よりも高い(30%超)。さらに、アルコキシド塩基の使用は、この反応が工業規模でも使用可能であることを意味する。
高収率を達成するための利点は、例えば計量添加によるアルコキシド塩基のゆっくりとした添加である。
さらに、溶媒として使用され、環化中にさらに形成されたアルコールが蒸留によって除去されるときに、生成物を形成する反応の平衡がシフトされ得る。収率が増加する。
MO-Zと一般式(II)の化合物とのモル比は、0.8~3当量、好ましくは0.9~1.2当量である。
Z-OHと一般式(II)の化合物とのモル比は、1~10当量、好ましくは4~7当量である。
一般式(II)の化合物と一般式(III)の化合物とのモル比は、0.8~3当量、好ましくは0.9~1.2当量である。
温度は、広範囲に変化させてよく、例えば、溶媒によって決まる。好ましくは15~70℃、特に好ましくは40~60℃で反応させる。
反応は、通常、溶媒中、好ましくはアニソール、THF、トルエン、キシレン、またはMe-THF中で行われる。溶媒は、Z-OHを含んでいてもよい。好ましくは、これは無水(「乾燥」または純)溶媒である。
脱アルコキシカルボニル化(Organic Reactions、第81巻):
硫酸の水溶液を用いる場合(Helv.Chim.Acta 1959、1177;国際公開第2016/205633号参照)、非加水分解性の反応条件、例えば無水反応条件下で4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸へのエステル開裂/脱炭酸が起こるのに対して、一般式(I)の化合物中のエステルは存在したままである。このことは、先行技術においてCH2N2を用いて行われる新たなエステル化の追加のステップの必要がないことを意味する。その結果、先行技術において必要な、水から単離することが困難な4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸の度重なる抽出の必要もない。
その結果、収率を実質的に増加させることができる(先行技術で硫酸を用いた場合の75%に対して95%超)。ジアゾメタンなどの有毒な試薬を使用しないで済ますことができる。
試薬(表1参照)は、場合により溶媒と組み合わせて過剰量で使用される。好ましくは、試薬は溶媒としても使用される。
反応の温度は、試薬/溶媒によって決まる。
表1は、これらの反応条件のいくつかを例として列挙しているが、これらに限定されない。
本発明を以下の実施例によってより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
測定方法
生成物を1H-NMRによって特徴付けた。
実施例1
4-オキソテトラヒドロフラン-2,3-ジカルボン酸メチル
356gのグリコール酸メチル(3.95mol)および541gのマレイン酸ジメチル(3.75mol)を、2.175Lのアニソールとともに、加熱/冷却ジャケットを備えた容器(6L)に加える。混合物を49℃に加熱し、次いで、30%ナトリウムメトキシド(NaOMe=NaOメチル)メタノール溶液783gを6時間かけて添加する。最初の数分の間、内部温度は55℃に上昇し、次いで50℃のままとなる。塩基の約30%を添加した後、反応混合物は濁り、固体が沈殿する。塩基の添加の終わりには、依然として容易に撹拌可能な褐色がかった懸濁液が存在する。反応混合物を20℃に冷却し、一晩撹拌する。翌日、反応混合物を50℃に加熱し(55℃の加熱ジャケット)、849gのメタノールを360mbar(最初)~60mbar(最後)の圧力で蒸留により6時間かけて除去する。次いで、反応混合物を20℃に冷却し、一晩撹拌する。次いで、この反応混合物を、加熱/冷却ジャケットを備えた容器(6L)に収容された、2.373Lの水と225gの濃硫酸(2.17mol)とから調製した希硫酸の混合物に10℃で添加する。反応混合物を10~12℃で2時間撹拌し、次いで、20℃に加温する。次いで、二相混合物を分離し、水相をアニソールで抽出する。合わせた有機相を990gに濃縮する。
4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸メチル
前の反応ステップからの油を酢酸1200mLに添加する。これにトリフルオロ酢酸67.6gを添加し、反応混合物を115~118℃で24時間撹拌する。次いで、酢酸を留去し、生成物を蒸留によって精製する。生成物は、油(350g、収率66%)である。
NMRデータ
1H-NMR (600 MHz, DMSO-d6):δ (ppm) = 4.97 (dd, J = 8.8, 5.1 Hz, 1H), 4.02 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 3.99 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 3.69 (s, 3H), 2.88 (dd, J = 18.2, 8.8 Hz, 1H), 2.60 (dd, J = 18.2, 5.1 Hz, 1H).

Claims (13)

  1. 一般式(I)
    (式中、
    R1は、(C1~C4)アルキルである)
    の化合物を調製する方法であって、一般式(II)
    (式中、
    R2は、(C1~C4)アルキルである)の化合物が、一般式(III)
    (式中、R1は先に定義した通りである)の化合物とともに、Z-OH中のMO-Z
    (式中、Mはアルカリ金属イオンであり、
    Zはt-ブチル以外の(C1~C4)アルキルである)の添加によって一般式(IV)
    (式中、R1は先に定義した通りである)の環化生成物を与え、
    これが、非加水分解条件下で脱アルコキシカルボニル化を経て反応して一般式(I)の化合物を形成することを特徴とする、方法。
  2. 一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、MO-Z、およびZ-OHの化合物の基の定義が以下の通りであることを特徴とする、請求項1に記載の方法:
    R1は、エチルまたはメチルであり、
    R2は、エチルまたはメチルであり、
    Mは、ナトリウムまたはカリウムであり、
    Zは、エチルまたはメチルである。
  3. 一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、MO-Z、およびZ-OHの化合物の基の定義が以下の通りであることを特徴とする、請求項1に記載の方法:
    R1は、メチルであり、
    R2は、メチルであり、
    Mは、ナトリウムであり、
    Zは、メチルである。
  4. 一般式(IV)を有する前記環化生成物に加えて、中間体(V)および(VI)も形成され、これらも同様にさらに反応して式(IV)の化合物を形成することができることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. アルコールであるZ-OHが、環化反応中に蒸留によって除去されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 環化が15~70℃で行われることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 環化が40~60℃で行われることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  8. 環化のための溶媒が、アニソール、THF、トルエン、キシレン、またはMe-THFであることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記溶媒がZ-OHも含み、式中、Zが請求項1から3のいずれか一項に定義される通りであることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 無水溶媒が環化のために使用されることを特徴とする、請求項8または9に記載の方法。
  11. Z-OH中のMO-Zが計量供給されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. NaOメチルが環化のために使用されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記脱アルコキシカルボニル化における試薬/溶媒が酢酸であるか、または酢酸とトリフルオロ酢酸との混合物からなることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
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