JP2024005535A - シートパッド及び成形型 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガスの巻き込みによる欠陥を低減できるシートパッド及び成形型を提供する。【解決手段】シートパッドは合成樹脂発泡材料からなり、第1部と、第1部の一部と対向する第2部と、第1部と第2部とをつなぐ接続部と、を備え、接続部は、第3部と、第1の方向に第3部と隣接する第4部と、を含み、第4部は、第1の方向と交わる第2の方向の厚さが第3部よりも薄く、第2の方向に延びる溝が、第2部のうち第4部に対し第1の方向および第2の方向と交わる方向に位置する部分に設けられている。【選択図】図1
Description
本発明はシートパッド及び成形型に関する。
特許文献1に開示された先行技術では、原料のポリオール成分とイソシアネート成分との混合により樹脂化反応とガス化反応の2つの競争反応が成形型の中で進行し合成樹脂発泡材料が膨張、固化し、成形型の形のシートパッドが得られる。シートパッドに穴や凹みを作るための凸部が成形型の中にあると、合成樹脂発泡材料は膨張しながら凸部を迂回し、迂回した先で合流する。凸部を迂回した合成樹脂発泡材料の合流部は、原料から発生したガスや成形型の中の空気(以下、これらをまとめて「ガス」と称す)の巻き込みによる欠陥が発生しやすい。合流部に生じる欠陥の低減のため、先行技術では、シートパッドの穴や凹みの周囲とパーティングラインとを接続する溝部を設け、さらに溝部の底に、パーティングラインに接続する突条部を設ける。
欠陥の低減という点において先行技術には改善の余地がある。
本発明はこの問題点を解決するためになされたものであり、ガスの巻き込みによる欠陥を低減できるシートパッド及び成形型の提供を目的とする。
この目的を達成するために本発明のシートパッドは合成樹脂発泡材料からなり、第1部と、第1部の一部と対向する第2部と、第1部と第2部とをつなぐ接続部と、を備え、接続部は、第3部と、第1の方向に第3部と隣接する第4部と、を含み、第4部は、第1の方向と交わる第2の方向の厚さが第3部よりも薄く、第2の方向に延びる溝が、第2部のうち第4部に対し第1の方向および第2の方向と交わる方向に位置する部分に設けられている。
合成樹脂発泡材料からなる別のシートパッドは、第1部と、第1部の一部と対向する第2部と、第1部と第2部とをつなぐ接続部と、を備え、接続部は、第3部と、第1の方向に第3部と隣接する穴と、を含み、穴は、第1の方向と交わる第2の方向に接続部を貫通し、第2の方向に延びる溝が、第2部のうち穴に対し第1の方向および第2の方向と交わる方向に位置する部分に設けられている。
本発明の成形型は、第1部と、第1部の一部と対向する第2部と、第1部と第2部とをつなぐ接続部と、を備え、接続部は、第3部と、第1の方向に第3部と隣接する第4部と、を含み、第4部は、第1の方向と交わる第2の方向の厚さが第3部よりも薄い、合成樹脂発泡材料からなるシートパッドの成形に用いられる。成形型は、第1部、第2部および接続部を成形時に内包する下型、上型および中子を備え、上型または中子は、第2の方向に延びる突起を含み、突起は、第2部のうち第4部に対し第1の方向および第2の方向と交わる方向に位置する部分に溝を設ける。
別の成形型は、第1部と、第1部の一部と対向する第2部と、第1部と第2部とをつなぐ接続部と、を備え、接続部は、第3部と、第1の方向に第3部と隣接する穴と、を含み、穴は、第1の方向と交わる第2の方向に接続部を貫通する、合成樹脂発泡材料からなるシートパッドの成形に用いられる。成形型は、第1部、第2部および接続部を成形時に内包する下型、上型および中子を備え、上型または中子は、第2の方向に延びる突起を含み、突起は、第2部のうち穴に対し第1の方向および第2の方向と交わる方向に位置する部分に溝を設ける。
本発明によれば、ガスの巻き込みにより接続部に生じる欠陥を低減できるシートパッドを提供できる。また、シートパッドの接続部に生じる欠陥を低減できる成形型を提供できる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1(a)は第1実施の形態におけるシートパッド10の側面図である。本実施形態では背凭れとして使われる乗物用のシートパッド10を例示して説明する。図1(b)は矢印Ib方向から見たシートパッド10の背面図である。不織布やフェルト等で作られた裏材の図示は省略されている。シートパッド10に裏材を配置することは当然可能である。
図示した矢印X,Y,Zは、互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を意味する。X方向はシートパッド10が配置される乗物の左右に相当し、Y方向は乗物の後方に相当し、Z方向は乗物の上方に相当する。
X方向を第1の方向とすれば、第1の方向に交わる第2の方向はY方向またはZ方向である。Y方向を第2の方向とすれば、第1の方向および第2の方向に交わる方向はZ方向であり、Z方向を第2の方向とすれば、第1の方向および第2の方向に交わる方向はY方向である。X方向を第1の方向とするのは一例であり、Y方向またはZ方向を第1の方向としても良い。
図1(b)に示すようにシートパッド10は第1部11及び第2部12,13,14を備えている。シートパッド10は、軟質ポリウレタンフォーム等の合成樹脂発泡材料からなる。第1部11は、着座者(図示せず)が主に接する部分である。第2部12,13,14は、第1部11と協働してシートパッド10をシートフレーム(図示せず)に固定するための部分である。第2部12,13,14は、第1部11の一部と対向しZ方向に延びている。第2部12,14はX方向に互いに間隔をあけて配置されており、第2部12,14のZ方向の端が、第2部13にそれぞれつながっている。第2部12には、第2部13の近くに、X方向に延びる溝15が設けられている。
図1(a)に示すようにシートパッド10は、第1部11(図1(b)参照)と第2部12,13とをつなぐ接続部16を備えている。接続部16はZ方向に延びている。接続部16には、Y方向における第1部11と第2部12との間の中点よりも第1部11の近くに、Z方向に延びる細隙17が設けられている。
図2(a)は図1(b)のIIa-IIa線におけるシートパッド10の断面図である。図2(b)はIIb-IIb線におけるシートパッド10の断面図である。図2(c)はIIc-IIc線におけるシートパッド10の断面図である。図2(d)はIId-IId線におけるシートパッド10の断面図である。
シートパッド10は、第1部11と第2部13,14とをつなぐ接続部18と、第1部11と第2部13とをつなぎX方向に延びる接続部(図示せず)と、を備えている。接続部18はZ方向に延びている。接続部16,18はX方向に互いに間隔をあけて配置されており、接続部16,18のZ方向の端が、第1部11と第2部13とをつなぐ接続部(図示せず)にそれぞれつながっている。第2部12は、接続部16に対して第2部14へ向かって張り出しており、第2部14は、接続部18に対して第2部12へ向かって張り出している。
接続部16は、第2部13につながる第3部19(図2(a)参照)と、第2部12につながる第4部20(図2(b)参照)と、を含む。第3部19は、第4部20とZ方向に隣接している。第1部11のうち第2部12が対向する部分に、接続部16につながる凹み21が設けられている。凹み21には例えばサイドエアバッグユニット(図示せず)が格納される。凹み21は、接続部16を厚さ方向(X方向)に貫通する細隙17につながっている。第4部20のZ方向の長さは、細隙17のZ方向の長さと同等か細隙17よりも長い。但し細隙17の長さは適宜設定できる。接続部16に凹み21が設けられることで、第4部20のX方向の厚さは、第3部19のX方向の厚さ及び接続部18のX方向の厚さよりも薄くなっている。第4部20のX方向の厚さは例えば15mm以下である。
溝15は、第2部12のうち第4部20に対しY方向に位置する部分であって(図2(c)参照)、第2部12のうち第1部11と対向する面22と反対の面23に設けられている。溝15のX方向の幅は、溝15の底へ近づくにつれて次第に狭くなっている。
図3を参照してシートパッド10の成形に使われる成形型30を説明する。図3(a)はIIa-IIa線におけるシートパッド10の断面に対応する成形型30の断面図である。図3(b)はIIb-IIb線におけるシートパッド10の断面に対応する成形型30の断面図である。図3(c)はIIc-IIc線におけるシートパッド10の断面に対応する成形型30の断面図である。図3(d)はIId-IId線におけるシートパッド10の断面に対応する成形型30の断面図である。
成形型30は、閉じた空間を作る下型31、上型32及び中子34を備えている。成形型30の閉じた空間の中で、原料のポリオール成分とイソシアネート成分とによる樹脂化反応とガス化反応の2つの競争反応によって合成樹脂発泡材料が膨張し、成形型30に充填されシートパッド10が成形される。中子34は、下型31と上型32との間に配置される凸部35,36を含む。凸部35は凸部36に比べて下型31の近くに位置し、凸部35の一部は下型31に接している。
下型31と凸部35との間で凹み21を含む接続部16(図2(b)参照)が成形され、下型31と凸部36との間で接続部18(図2(b)参照)が成形される。下型31に凸部35が接する部分は、シートパッド10の細隙17(図2(c)参照)を成形する。上型32のうち中子34の凸部35に対応する位置に、凸部35に向かって突き出る突起33(図3(c)参照)が設けられている。本実施形態では、Z方向から見た突起33の形は台形状である。
図4(a)は突起33を拡大した成形型30の断面図である。図4(a)は下型31、上型32及び中子34のそれぞれ一部が図示されている。上型32に設けられた突起33の位置は、下型31と上型32との間のパーティングライン37と、上型32と中子34との間のパーティングライン38と、の間にある。突起33の幅Wは、第2部12(図2(c)参照)のX方向の幅に応じて適宜設定される。突起33の幅Wは、突起33とパーティングライン37との間の突起33の幅方向、及び、突起33とパーティングライン38との間の突起33の幅方向にそれぞれ5mm以上の間隔ができるように設定されるのが好ましい。
突起33のうち最も厚い部分の厚さ(図4(a)紙面に垂直な方向の寸法)は、突起33の強度確保の観点から2mm以上が好ましく、溝15が設けられた第2部12の見栄えや強度確保の観点から5mm以下が好ましい。突起33の高さHは、突起33の根元から突起33のうち最も高い部分までの高さをいう。突起33の高さHは、突起33の根元と中子34のうち突起33が近接する部分との間の距離のうち最も短いもの(厚さT)の1/2以上が好ましい。突起33によって合成樹脂発泡材料の膨張を遮るためである。
図4(b)は第2部12を拡大したシートパッド10の断面図である。第2部12には成形型30のパーティングライン37,38に対応する位置にパーティングライン24,25がそれぞれ存在する。溝15とパーティングライン24,25とは接していない。溝15とパーティングライン24,25との間には、溝15の長さ方向(X方向)に間隔(例えば5mm以上)が設けられている。パーティングライン24,25と溝15とが接していないので、パーティングライン24,25と溝15との間の間隔によって、第2部12のうち溝15が設けられた部分の剛性を確保できる。これによりシートパッド10にシートカバー(図示せず)が取り付けられたときの第2部12の変形を低減できる。
溝15のうち最も深い部分の深さDは、第2部12のうち溝15を含む部分の厚さTの1/2以上が好ましい。溝15によって合成樹脂発泡材料の膨張を遮るためである。厚さTから深さDを減じた値は5mm以上が好ましい。合成樹脂発泡材料の流通を確保するためである。
図5(a)はシートパッド10を成形するときの図3(c)のVa-Va線における成形型30の断面図である。突起33の位置は、凸部35の中心に対してZ方向にずれている。シートパッド10を成形するときは、上型32や中子34に裏材(図示せず)を固定し、合成樹脂発泡材料の原料39を下型31に注入した後、中子34及び上型32を閉じ、下型31、中子34及び上型32が作る閉じた空間の中で原料39を反応させ合成樹脂発泡材料を膨張させる。
膨張する合成樹脂発泡材料は、凸部35と下型31との間の狭い部分に進入する発泡材料40と、凸部35をZ方向の反対側へ迂回した後に上型32に沿ってZ方向へ進行する発泡材料41と、凸部35をZ方向へ迂回した後に上型32に沿ってZ方向の反対側へ進行する発泡材料42と、に分かれ、凸部35の上方と上型32との間の空間で合流する。突起33によって発泡材料42のZ方向の反対側への進行が妨げられるので、突起33が無い場合に比べ、発泡材料40,41,42の合流部の位置が、突起33の近くにずれる。これにより発泡材料40,41に巻き込まれたガスが、パーティングライン37,38(図4(a)参照)から抜けやすくなる。合流部に含まれるガスの量が少なくなるので、ガスの巻き込みによるシートパッド10の欠陥を低減できる。
図5(b)は実施形態における成形型30を用いて軟質ポリウレタンフォーム製のシートパッド10を成形したときの突起33とシートパッド10の欠陥との関係を示す図である。図5(b)のNo.2-6における成形型は、実施形態と同様に、上型32に突起33が設けられていた。No.1における成形型は、実施形態と異なり、上型32に向かって突き出た突起33が中子34に設けられていた。No.1-3,5,6における成形型の突起33は、Z方向から見た形が台形であり、No.4における成形型の突起33は、Z方向から見た形が三角形であった。No.7における成形型は、上型32にも中子34にも突起33は設けられていなかった。突起33の幅Wは、パーティングライン37,38と突起33との間隔が各々5mmとなるように50mmに設定した。シートパッド10の第2部12のうち溝15を含む部分の厚さTは30mmとした。
No.1-7における成形型を用いて、溝15の有無、溝15の形や深さが異なる種々のシートパッド10を成形した。シートパッド10の第2部12及び接続部16に生じた、ガスの巻き込みによる欠陥の存在や大きさを調べて評価した。評価は、欠陥が無いものをA、欠陥の大きさが5mm未満をA、欠陥の大きさが5mm以上10mm未満をC、欠陥の大きさが10mm以上をDとした。
図5(b)に示すようにNo.7は欠陥の評価がDであったが、No.1-6は欠陥の評価がA-Cであった。No.7の欠陥の大きさは20mmであったが、No.1-6の欠陥の大きさは10mm未満(欠陥が無いものを含む)であった。これにより成形型に突起33を設けることにより、ガスの巻き込みによるシートパッド10の欠陥を低減できることが明らかになった。
No.1-4は欠陥の評価がA又はBであり、評価がCのNo.5,6に比べて欠陥を小さくすることができた。No.1-4は、突起33の高さHが、突起33の幅の全長に亘って、シートパッド10の第2部12のうち溝15を含む部分の厚さT(30mm)の1/2以上であった。No.1-4は突起33によって発泡材料42(図5(a)参照)の進行をある程度妨げることができたので、合流部に含まれるガスの量が少なくなり、欠陥が低減したものと推定する。
No.1-3は欠陥の評価がAであり、欠陥を無くすことができた。No.1-3は、シートパッド10の第2部12のうち溝15を含む部分の厚さT(30mm)と突起33の高さHとの差が5mmであった。No.1-3は発泡材料42(図5(a)参照)の流通は確保しつつ突起33によって発泡材料42の進行を妨げることができたので、欠陥を無くすことができたと推定する。
上型32に突起33が設けられたNo,2,3は、中子34に突起33が設けられたNo.1に比べ、成形されたシートパッド10の脱型が容易であった。No,2,3は、上型32から突起33が突き出る方向と脱型のときに上型32が移動する方向とがほぼ一致しているのに対し、No.1は、中子34から突起33が突き出る方向と脱型のときに中子34が移動する方向とが異なるからである。
図6を参照して第2実施の形態について説明する。第1実施形態では、シートパッド10の接続部16に設けられた凹み21により、第3部19に比べて厚さの薄い第4部20が、第3部19と隣接して接続部16に設けられる場合について説明した。これに対し第2実施形態では、接続部16に穴51が設けられたシートパッド50について説明する。第2実施形態において、第1実施形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図6は第2実施の形態におけるシートパッド50の斜視図である。本実施形態では背凭れとして使われる乗物用のシートパッド50を例示して説明する。
シートパッド50は、第1部11と第2部12とをつなぐ接続部16を備えている。接続部16にはX方向に貫通する穴51が設けられている。穴51は各種装置の配置やアームレストの取り付け等に使われる。各種装置はアームレストユニット、サイドエアバッグユニット、ランバーサポートのユニットやスイッチが例示される。
第2部12にはX方向に延びる溝52が設けられている。溝52は、第2部12のうち穴51に対しY方向に位置する部分であって、第2部12のうち第1部11と対向する面と反対の面に設けられている。溝52とパーティングライン24,25との間には、溝52の長さ方向(X方向)に間隔(例えば5mm以上)が設けられている。パーティングライン24,25のいずれかと溝52とが接していないので、パーティングライン24,25によって第2部12のうち溝52が設けられた部分の剛性を確保できる。
下型、中子および上型を含む成形型(図示せず)を用いてシートパッド50を成形するときは、上型や中子に裏材(図示せず)を固定し、原料のポリオール成分とイソシアネート成分とを混合し、下型に注入した後、上型と中子とを接触させ、上型と中子とが接触した状態で上型を閉じ、中子の凸部を下型に接触させ、下型、中子および上型の閉じた空間の中で合成樹脂発泡材料を膨張させる。下型に接触した中子の凸部によって、接続部16を貫通する穴51が作られる。
成形型の中で膨張する合成樹脂発泡材料は、凸部をZ方向の反対側へ迂回した後に上型に沿ってZ方向へ進行する発泡材料と、凸部をZ方向へ迂回した後に上型に沿ってZ方向の反対側へ進行する発泡材料と、に分かれ、凸部の上方と上型との間の空間で合流する。上型に設けられた突起によって発泡材料のZ方向の反対側への進行が妨げられるので、突起が無い場合に比べ、合成樹脂発泡材料の合流部の位置が突起の近くにずれる。これにより合成樹脂発泡材料に巻き込まれたガスが、成形型のパーティングラインから抜けやすくなる。合流部に含まれるガスの量が少なくなるので、ガスの巻き込みによるシートパッド50の欠陥を低減できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
実施形態では、背凭れとして使われるシートパッド10,50(シートバック)を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。シートクッションに適用することは当然可能である。また、シートパッド10,50が配置される乗物の左右に位置する接続部16に凹み21や穴51を設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。乗物の前後や上下に位置するシートパッドの接続部に凹み21や穴1を設けることは当然可能である。シートクッションに設けられた凹み21や穴51には、例えば衝突時に体の潜り込みを防ぐために座面前方が浮き上がるシートクッションエアバッグユニットが配置される。
実施形態では、成形型30の凸部35の中心に対しZ方向に突起33の位置がずれている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。成形型30の凸部35の中心に対しZ方向の反対側に突起33をずらして配置することは当然可能である。この場合も凸部35を迂回した先で合流する合成樹脂発泡材料の合流部を、突起33に近い位置にずらすことができるからである。
実施形態では、上型32に突起33が設けられる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。中子34に突起33を設けることは当然可能である。この場合、第2部12のうち第1部11と対向する面22に溝15が設けられる。この場合も突起33によって、膨張する合成樹脂発泡材料の進行を妨げることができる。
第1実施形態では、接続部16をX方向に貫通する細隙17がシートパッド10に設けられる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。シートパッド10から細隙17を除くことは当然可能である。また、第3部19よりもX方向の厚さが薄い筋を、細隙17に代えて設けることは当然可能である。シートパッド10の凹み21にサイドエアバッグユニットを格納したときは、サイドエアバッグユニットが作動したときに筋が開裂する。
10,50 シートパッド
11 第1部
12,13 第2部
15 溝
16,18 接続部
19 第3部
20 第4部
22,23 面
24,25 パーティングライン
30 成形型
31 下型
32 上型
33 突起
34 中子
41 穴
42 溝
11 第1部
12,13 第2部
15 溝
16,18 接続部
19 第3部
20 第4部
22,23 面
24,25 パーティングライン
30 成形型
31 下型
32 上型
33 突起
34 中子
41 穴
42 溝
Claims (7)
- 合成樹脂発泡材料からなるシートパッドであって、
第1部と、
前記第1部の一部と対向する第2部と、
前記第1部と前記第2部とをつなぐ接続部と、を備え、
前記接続部は、第3部と、第1の方向に前記第3部と隣接する第4部と、を含み、
前記第4部は、前記第1の方向と交わる第2の方向の厚さが前記第3部よりも薄く、
前記第2の方向に延びる溝が、前記第2部のうち前記第4部に対し前記第1の方向および前記第2の方向と交わる方向に位置する部分に設けられているシートパッド。 - 合成樹脂発泡材料からなるシートパッドであって、
第1部と、
前記第1部の一部と対向する第2部と、
前記第1部と前記第2部とをつなぐ接続部と、を備え、
前記接続部は、第3部と、第1の方向に前記第3部と隣接する穴と、を含み、
前記穴は、前記第1の方向と交わる第2の方向に前記接続部を貫通し、
前記第2の方向に延びる溝が、前記第2部のうち前記穴に対し前記第1の方向および前記第2の方向と交わる方向に位置する部分に設けられているシートパッド。 - 前記溝は、前記第2部のうち前記第1部と対向する面と反対の面に設けられている請求項1又は2に記載のシートパッド。
- 前記第2部はパーティングラインを含み、
前記溝と前記パーティングラインとの間の、前記溝の長さ方向に間隔が設けられている請求項1又は2に記載のシートパッド。 - 前記溝のうち最も深い部分の深さは、前記第2部のうち前記溝を含む部分の厚さの1/2以上である請求項1又は2に記載のシートパッド。
- 第1部と、
前記第1部の一部と対向する第2部と、
前記第1部と前記第2部とをつなぐ接続部と、を備え、
前記接続部は、第3部と、第1の方向に前記第3部と隣接する第4部と、を含み、
前記第4部は、前記第1の方向と交わる第2の方向の厚さが前記第3部よりも薄い、合成樹脂発泡材料からなるシートパッドの成形に用いられる成形型であって、
前記第1部、前記第2部および前記接続部を成形時に内包する下型、上型および中子を備え、
前記上型または前記中子は、前記第2の方向に延びる突起を含み、
前記突起は、前記第2部のうち前記第4部に対し前記第1の方向および前記第2の方向と交わる方向に位置する部分に溝を設ける成形型。 - 第1部と、
前記第1部の一部と対向する第2部と、
前記第1部と前記第2部とをつなぐ接続部と、を備え、
前記接続部は、第3部と、第1の方向に前記第3部と隣接する穴と、を含み、
前記穴は、前記第1の方向と交わる第2の方向に前記接続部を貫通する、合成樹脂発泡材料からなるシートパッドの成形に用いられる成形型であって、
前記第1部、前記第2部および前記接続部を成形時に内包する下型、上型および中子を備え、
前記上型または前記中子は、前記第2の方向に延びる突起を含み、
前記突起は、前記第2部のうち前記穴に対し前記第1の方向および前記第2の方向と交わる方向に位置する部分に溝を設ける成形型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022105748A JP2024005535A (ja) | 2022-06-30 | 2022-06-30 | シートパッド及び成形型 |
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JP2022105748A JP2024005535A (ja) | 2022-06-30 | 2022-06-30 | シートパッド及び成形型 |
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