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JP2023550411A - 前立腺特異的膜抗原(psma)リガンドの合成 - Google Patents

前立腺特異的膜抗原(psma)リガンドの合成 Download PDF

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JP2023550411A
JP2023550411A JP2023530071A JP2023530071A JP2023550411A JP 2023550411 A JP2023550411 A JP 2023550411A JP 2023530071 A JP2023530071 A JP 2023530071A JP 2023530071 A JP2023530071 A JP 2023530071A JP 2023550411 A JP2023550411 A JP 2023550411A
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アンドレーエ,フリッツ
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ノバルティス アーゲー
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Abstract

本開示は、がんのような疾患の処置において有用な前立腺特異的膜抗原(PSMA)リガンドの合成に関する。特に、本開示は、グルタミン酸-尿素-リジン(GUL)部分と、放射性金属を含みうるキレート剤とを有する、PSMAリガンドを合成するための方法に関する。

Description

本開示は、がんのような疾患の処置において有用な前立腺特異的膜抗原(PSMA)リガンドの合成に関する。特に、本開示は、グルタミン酸-尿素-リジン(GUL)部分と、放射性金属を含みうるキレート剤とを有する、PSMAリガンドを合成するための方法に関する。
前立腺がんは、米国および欧州において最も広範に存在するがんのうちの1つである。特に、転移性前立腺がん(mCRPC)は予後不良および生活の質の低下を伴う。
最近では、PSMAが、原発がん病変および軟部組織/骨転移性疾患におけるその過剰発現が理由で、画像化および治療に好適な標的であると見なされることから、PSMAリガンドをベースとする内部放射線療法が、前立腺がんを処置するための新たな開発の潮流となっている。また、PSMA発現は、大きなアンメットメディカルニーズが存在する患者集団を構成する、本疾患の最も悪性度の高い去勢抵抗性変種においていっそう高くなるようである(Marchal et al., Histol Histopathol, 2004, Jul; 19(3):715-8;Mease et al., Curr Top Med Chem, 2013, 13(8):951-62)。
PSMAを標的化する多くの小分子リガンドのなかでも、最も広範に研究されている薬剤は尿素ベースの低分子量薬剤である。これらの薬剤は前立腺がんの臨床評価、およびPRRT療法に好適であることが示された(Kiess et al., Q J Nucl Med Mol Imaging, 2015;59:241-68)。これらの薬剤のうちいくつかはグルタミン酸-尿素-リジン(GUL)を標的化足場として有する。キレート剤とGUL部分との間にリンカーを結合させるための戦略に従って分子のクラスが作り出された。このアプローチは、金属キレート化部分を結合部位の外側に保持しながら尿素を結合部位に到達させるものである。この戦略は、その実証された高い取り込み性および保持性、ならびに速やかな腎クリアランスが理由で、異種移植PSMA陽性腫瘍において成功した(Banerjee et al., J Med Chem, 2013; 56:6108-21)。
また、国際公開第2017/165473号パンフレットでは、担腫瘍マウスにおいて放射線療法有効性を示す、177Luで標識された尿素ベースのPSMAリガンドが記載されている。
尿素ベースのPSMAリガンドに対する関心を理由として、費用対効果があり、かつ必須量の高純度製剤を送達することができる、合成方法を提供することが求められている。
本開示は、がん、特に前立腺がんのような疾患の処置において有用なPSMAリガンドを合成するための方法に関する。
本開示はまた、固相合成を使用する、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩を合成するための方法に関する:
Figure 2023550411000001
式中、
-mは1、2、3、4、および5からなる群から選択される整数であり、好ましくは、mは4であり;
-qは1、2、3、4、5、および6からなる群から選択される整数であり、好ましくは、qは1であり;
-nは1、2、3、4、5、および6からなる群から選択される整数であり、好ましくは、nは4または5であり;
-RはC~C10アリール、および5~10個の環原子を含むヘテロアリールからなる群から選択され;前記アリールおよびヘテロアリールはXで1回または複数回置換されており;
-Xは-V-Yであり;
-Vは結合またはC~Cアルキレンであり、好ましくは、Vは結合であり;
-Yはハロゲンであり;
-Chはキレート剤、通常はDOTAである。
第1の実施形態によれば、本方法は、以下のステップのうち少なくとも1つを含む:
a)式(II)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と
Figure 2023550411000002
式(III)の化合物とを接触させて
Figure 2023550411000003
式(IV)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000004
b)式(IV)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と脱保護剤とを接触させて式(V)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000005
c)式(V)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と式(VI)の化合物とを接触させて
Figure 2023550411000006
式(VII)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000007
d)式(VII)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と式(VIII)の化合物とを接触させて
Figure 2023550411000008
式(IX)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000009
e)式(IX)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と脱保護剤とを接触させて式(X)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000010
f)式(X)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と式(XI)の化合物とを接触させて
Figure 2023550411000011
式(XII)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000012
g)式(XII)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と切断試薬および場合によっては脱保護剤とを接触させて式(I)の化合物を得るステップ;
式中、
-PGおよびPG1はそれぞれ独立してカルボキシル保護基であり;
-Lはリンカーであり;
-PG2およびPG3はそれぞれ独立してアミノ保護基であり;
-R1およびR2はそれぞれ独立してH、活性化エステル基であり;
-LGはイミダゾール、ハロゲン、および活性化エステル基からなる群から選択される脱離基であり;
-mは1、2、3、4、および5からなる群から選択される整数であり、好ましくは、mは4であり;
-qは1、2、3、4、5、および6からなる群から選択される整数であり、好ましくは、qは1であり;
-p=q-1であり;
-RはC~C10アリール、および5~10個の環原子を含むヘテロアリールからなる群から選択され;前記アリールおよびヘテロアリールはXで1回または複数回置換されており;
-Xは-V-Yであり;
-Vは結合またはC~Cアルキレンであり、好ましくは、Vは結合であり;
-Yはハロゲンであり;
-nは1、2、3、4、5、および6からなる群から選択される整数であり、好ましくは、nは4または5であり;
-Chはキレート剤、通常はDOTAである。
第2の実施形態によれば、本方法は、以下のステップのうち少なくとも1つを含む:
a’)式(II’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と
Figure 2023550411000013
式(III’)の化合物とを接触させて
Figure 2023550411000014
式(IV’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000015
b’)式(IV’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と脱保護剤とを接触させて式(V’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000016
c’)式(V’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と式(VI’)の化合物とを接触させて
Figure 2023550411000017
式(VII’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000018
d’)式(VII’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と式(VIII’)の化合物とを接触させて
Figure 2023550411000019
式(IX’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000020
e’)式(IX’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と脱保護剤とを接触させて式(X’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000021
f’)式(X’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と式(XI’)の化合物とを接触させて
Figure 2023550411000022
式(XII’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000023
g’)式(XII’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と切断試薬および場合によっては脱保護剤とを接触させて式(I)の化合物を得るステップ;
式中、
-PG’およびPG1’はそれぞれ独立してカルボキシル保護基であり;
-L’はリンカーであり;
-PG2’およびPG3’はそれぞれ独立してアミノ保護基であり;
-R1’およびR2’はそれぞれ独立してH、活性化エステル基であり;
-LG’はイミダゾール、ハロゲン、および活性化エステル基からなる群から選択される脱離基であり;
-mは1、2、3、4、および5からなる群から選択される整数であり、好ましくは、mは4であり;
-qは1、2、3、4、5、および6からなる群から選択される整数であり、好ましくは、qは1であり;
-p=q-1であり;
-RはC~C10アリール、および5~10個の環原子を含むヘテロアリールからなる群から選択され;前記アリールおよびヘテロアリールはXで1回または複数回置換されており;
-Xは-V-Yであり;
-Vは結合またはC~Cアルキレンであり、好ましくは、Vは結合であり;
-Yはハロゲンであり;
-nは1、2、3、4、5、および6からなる群から選択される整数であり、好ましくは、nは4または5であり;
-Chはキレート剤、通常はDOTAである。
本合成が固相合成を使用して行われるという事実は、費用対効果のある効率的な合成を可能にする。特に、本合成の全収率は、担持出発原料である化合物(II)または(II’)に対して10%以上でありうる。
従来法の試験により作製された別バッチとのH-NMRの重ね合わせを表す図である。Watergate H2=信号抑制が参照用にかつフィンガープリントとして使用される1D 1Hスペクトル。
定義
本明細書において使用される「固相合成」という用語は、反応性分子を不溶性材料(固体支持体、通常は樹脂)に化学的に結合させ、試薬を溶液相で加える、化合物の合成を意味する。通常はリンカーを通じて反応性分子を固体支持体に化学的に結合させる。固相合成は、ペプチドを合成するために一般的に使用されており、したがって、当業者は、固相合成を行うために使用される技術および装置に習熟している。固相ペプチド合成では、アミノ酸またはペプチドを通常はC末端を通じて固体支持体に結合させる。カップリング反応を通じて、新たなアミノ酸を結合したアミノ酸またはペプチドに付加する。予期しない反応の可能性があることから、通常は保護基を使用する。固相合成の使用によって、単純な濾過およびリンスにより中間体を単離および精製して、中間体の長時間で高コストの単離および精製を回避することが可能になる。
本明細書において使用される「担持化合物」という用語は、不溶性材料に、通常は樹脂に化学的に結合した化合物を意味する。
本明細書において使用される「樹脂担持化合物」(resin-based compound)という用語は、固体支持体である樹脂に化学的に結合した化合物を意味する。樹脂担持化合物は固相合成において使用される。
本明細書において使用される「リンカー」という用語は、不溶性材料に反応性分子を接続する二価の部分を意味する。
本明細書において使用される「保護基」という用語は、分子内の再生された官能基または他の官能基を攻撃しない容易に入手可能な試薬によって選択的に除去することができる化学置換基を意味する。好適な保護基は当技術分野において公知であり、開発が続けられている。好適な保護基は例えばWutz et al. ("Greene's Protective Groups in Organic Synthesis, Fourth Edition," Wiley-Interscience, 2007)に見ることができる。
特定の実施形態では、Wutz et al. (pages 533-643)に記載のカルボキシル基の保護用の保護基が使用される。いくつかの実施形態では、保護基は酸での処理により除去可能である。カルボキシル保護基の代表例としてはベンジル、p-メトキシベンジル(PMB)、ターシャリーブチル(t-Bu)、メトキシメチル(MOM)、メトキシエトキシメチル(MEM)、メチルチオメチル(MTM)、テトラヒドロピラニル(THP)、テトラヒドロフラニル(THF)、ベンジルオキシメチル(BOM)、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、t-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、およびトリフェニルメチル(トリチル、Tr)が挙げられるがそれに限定されない。当業者は、保護基が必要になる適切な状況を認識するであろう。
特定の実施形態では、Wutz et al. (pages 696-927)に記載のアミノ基の保護用の保護基が使用される。アミノ保護基の代表例としてはt-ブチルオキシカルボニル(Boc)、9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、アリルオキシカルボニル(alloc)、N-(1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシリデン)エチル)(Dde)、1-(1-アダマンチル)-1-メチルエトキシカルボニル(Adpoc)、N-(1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキサ-1-イリデン)-3-メチルブチル)(ivDde)、モノメトキシトリチル(MMt)、および4-メチルトリチル(Mtt)が挙げられるがそれに限定されない。当業者は、保護基が必要になる適切な状況を認識するであろう。
本明細書において使用される「活性化エステル基」という用語は、エステル官能基を活性化して求核攻撃に対するその感受性を高めるために使用される、電子求引性基を意味する。活性エステルは有機化学において一般的に使用されている。活性化エステル基としてはスクシンイミジル、p-ニトロフェニル、テトラフルオロフェニル、3,4-ジヒドロ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアジン-3-イル、ペンタフルオロフェニル、および2,4,5-トリクロロフェニルを挙げることができる。
本明細書において使用される「アリール」という用語は、少なくとも1個の環が芳香環である、6~10個の環原子を含む1個の環または一緒に縮合した複数の芳香環を有する、多価不飽和芳香族ヒドロカルビル基を意味する。芳香環は、それに縮合した1~2個のさらなる環(本明細書に定義されるシクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール)を場合によっては含んでもよい。好適なアリール基としては、フェニル環、ナフチル環、およびヘテロシクリルに縮合したフェニル環、例えばベンゾピラニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニルなどが挙げられる。
本明細書において使用される「アルキル」という用語は、それ自体で、または別の置換基の一部として、1~6個の炭素原子を有する直鎖状または分岐状のアルキル官能基を意味する。好適なアルキル基としてはメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、およびt-ブチル、ペンチルおよびその異性体(例えばn-ペンチル、イソペンチル)、ならびにヘキシルおよびその異性体(例えばn-ヘキシル、イソヘキシル)が挙げられる。
本明細書において使用される「ハロゲン」という用語はフルオロ(-F)、クロロ(-Cl)、ブロモ(-Br)、またはヨード(-I)基を意味する。
本明細書において使用される「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1個の環が芳香環であり、少なくとも1個の環原子がN、O、およびSから選択されるヘテロ原子である、5~10個の原子を含む1個の環または一緒に縮合したかもしくは共有結合的に連結された複数の芳香環を有する、多価不飽和芳香環系を意味する。窒素および硫黄ヘテロ原子は場合によっては酸化されていてもよく、窒素ヘテロ原子は場合によっては四級化されていてもよい。これらの環はアリール環、シクロアルキル環、またはヘテロシクリル環に縮合していてもよい。これらのヘテロアリールの非限定的な例としてはフラニル、チオフェニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、オキサトリアゾリル、チアトリアゾリル、ピリジニル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、オキサジニル、ジオキシニル、チアジニル、トリアジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾチオフェニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、プリニル、ベンゾチアジアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、およびキノキサリニルが挙げられる。
本開示の様々な実施形態を本明細書に記載する。各実施形態において規定される特徴を他の規定される特徴と組み合わせることでさらなる実施形態を実現することができることが認識されよう。
本開示は、式(I)~(XIV)および(I’)~(XII’)の化合物、それらの立体異性体、互変異性体、鏡像異性体、ジアステレオマー、ラセミ体、またはその混合物、ならびにそれらの水和物、溶媒和物、または薬学的に許容される塩を包含する。
「薬学的に許容される塩」という用語は、本開示の化合物の生物学的な有効性および特性を保持し、通常は生物学的にまたは他の点で望ましくないということがない、塩を意味する。薬学的に許容される塩の例としてはトリフルオロ酢酸(TFA)塩、酢酸塩、または塩酸塩が挙げられる。
式(I)の化合物の合成
本開示はまた、固相合成を使用する、式(I)の化合物、または薬学的に許容される塩を合成するための方法に関する:
Figure 2023550411000024
式中、
-mは1、2、3、4、および5からなる群から選択される整数であり、好ましくは、mは4であり;
-qは1、2、3、4、5、および6からなる群から選択される整数であり、好ましくは、qは1であり;
-nは1、2、3、4、5、および6からなる群から選択される整数であり、好ましくは、nは4または5であり;
-RはC~C10アリール、および5~10個の環原子を含むヘテロアリールからなる群から選択され;前記アリールおよびヘテロアリールはXで1回または複数回置換されており;
-Xは-V-Yであり;
-Vは結合またはC~Cアルキレンであり、好ましくは、Vは結合であり;
-Yはハロゲンであり;
-Chはキレート剤、通常はDOTAである。
1つの実施形態によれば、Rは、1個または複数のハロゲンで置換されたC~C10アリール、および1個または複数のハロゲンで置換されたピリジンからなる群から選択される。
1つの実施形態によれば、Rは以下からなる群から選択される:
Figure 2023550411000025
式中、pは1、2、3、4、および5からなる群から選択される整数であり、好ましくは、pは1である。
特定の実施形態によれば、Rは以下から選択され、
Figure 2023550411000026
より好ましくは、Rは以下である。
Figure 2023550411000027
特定の実施形態によれば、XはBrおよびIから選択される。
有利には、Rは以下である。
Figure 2023550411000028
Chは以下からなる群から選択されうる。
Figure 2023550411000029
特定の実施形態によれば、Chは以下である。
Figure 2023550411000030
式(I)の化合物の合成中に、Chを保護することができる。特に、Chのカルボン酸を、PG、PG1、PG’、またはPG1’と同じでありうる保護基で保護することができる。
特定の実施形態では、1つの実施形態によれば、Rは以下であり、
Figure 2023550411000031
Chは以下である。
Figure 2023550411000032
好ましい実施形態によれば、式(I)の化合物は式(XIII)の化合物である。
Figure 2023550411000033
式(XIII)の化合物はPSMA-R2と呼ばれることがある。
別の実施形態によれば、式(I)の化合物は式(XIV)の化合物である。
Figure 2023550411000034
式(XIV)の化合物はPSMA-Cpd 2と呼ばれることがある。
1つの実施形態によれば、式(I)の化合物はトリフルオロ酢酸(TFA)塩または酢酸塩である。
本方法において使用される樹脂は、固相合成において従来使用されている任意の種類の樹脂でありうる。これらの樹脂は当業者に周知である。樹脂としてはミクロポーラスポリスチレン樹脂またはマクロポーラスポリスチレン樹脂のようなポリスチレン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、および共重合体樹脂を挙げることができる。リンカーLまたはL’は酸不安定性リンカーであることが好ましい。酸不安定性リンカーは、酸性条件を使用する場合に、ステップf)またはf’)の間に切断可能である。リンカーLまたはL’は、使用される樹脂に応じて異なり、それらは当業者に周知である。リンカー基LまたはL’を含む樹脂としては、p-アルコキシベンジルアルコール樹脂(Wang樹脂)、4-(1’,1’-ジメチル-1’-ヒドロキシプロピル)フェノキシアセチル-アラニル-アミノメチル樹脂(DHPP樹脂)、ジフェニルジアゾメタン樹脂(PDDM樹脂)、塩化トリチル、および2-クロロトリチルクロリド樹脂を挙げることができる。
保護基PG、PG1、PG’、およびPG1’はそれぞれ独立してベンジル、p-メトキシベンジル(PMB)、ターシャリーブチル(t-Bu)、メトキシメチル(MOM)、メトキシエトキシメチル(MEM)、メチルチオメチル(MTM)、テトラヒドロピラニル(THP)、テトラヒドロフラニル(THF)、ベンジルオキシメチル(BOM)、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、t-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、およびトリフェニルメチル(トリチル、Tr)からなる群から選択されうる。1つの実施形態によれば、PGおよびPG1はターシャリーブチル(t-Bu)である。1つの実施形態によれば、PG’およびPG1’はターシャリーブチル(t-Bu)である。
保護基PG2、PG3、PG2’、およびPG3’はそれぞれ独立してt-ブチルオキシカルボニル(Boc)、9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、アリルオキシカルボニル(alloc)、N-(1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシリデン)エチル)(Dde)、モノメトキシトリチル(MMt)、1-(1-アダマンチル)-1-メチルエトキシカルボニル(Adpoc)、N-(1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキサ-1-イリデン)-3-メチルブチル)(ivDde)、および4-メチルトリチル(Mtt)からなる群から、好ましくはDde、ivDde、およびFmocからなる群から選択されうる。
1つの実施形態によれば、PG2およびPG3は9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)である。1つの実施形態によれば、PG2’はN-(1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキサ-1-イリデン)-3-メチルブチル)(ivDde)またはDdeであり、PG3’は9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)である。
DdeおよびivDdeがPG2’として好ましい保護基である。特に、これらの基の脱保護は金属触媒の使用を必要とせず、これはPd(PPhを使用して除去されるAlloc保護基とは対照的である。さらに、これらの基はMMtおよびMttほど嵩高くはなく、したがって、樹脂に対する添加量を多くすることができ、また、それらはMttよりも酸性条件に対する感受性が低い。
R1、R2、R1’、およびR2’基はそれぞれ独立してH、スクシンイミジル、p-ニトロフェニル、テトラフルオロフェニル、3,4-ジヒドロ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアジン-3-イル、ペンタフルオロフェニル、および2,4,5-トリクロロフェニルからなる群から、好ましくはHおよびスクシンイミジルからなる群から選択されうる。1つの実施形態によれば、R1およびR2はHである。1つの実施形態によれば、R1’およびR2’はHである。
LGおよびLG’はイミダゾール、ハロゲン、および活性化エステル基から独立して選択される脱離基である。ハロゲンとしては塩素を挙げることができる。化合物(III)および(III’)が-NH-(CO)-LGまたはLG’部分を有し、-N=C=O反応性部分を有さないという事実により、非常に有害な生成物であるホスゲンまたはトリホスゲンのような毒性化合物の使用なしに式(I)の化合物を合成することが可能になる。LGまたはLG’は、非常に有害な生成物であるホスゲンまたはトリホスゲンの使用なしに合成可能であることから、イミダゾールであることが好ましい。さらに、イミダゾールを脱離基として使用する場合、生成物は、取り扱いが容易でありうる安定した固体となる。
好ましい実施形態によれば、式(I)の化合物を合成するための方法は、すべてのステップa)~g)、またはすべてのステップa’)~g’)を含む。
各ステップa)~g)またはa’)~g’)を室温または加熱下で、例えば25℃~70℃の温度で行うことができる。各ステップa)~g)またはa’)~g’)を5分~3時間の期間をかけて行うことができる。各ステップa)~g)またはa’)~g’)を不活性雰囲気下で、例えばアルゴン下で行うことができる。
各ステップの合間に、得られた担持化合物をジメチルホルムアミド(DMF)、ジクロロメタン(DCM)、またはイソプロパノール(IPA)のような溶媒で洗浄することができる。異なる溶媒を交互に用いて洗浄してもよく、例えばDMFおよびIPAを交互に用いて洗浄してもよい。
各ステップa)~g)またはa’)~g’)を極性非プロトン性溶媒を使用して行うことができる。1つの実施形態によれば、各ステップa)~g)またはa’)~g’)において使用可能な極性非プロトン性溶媒は、ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ジクロロメタン(DCM)、ジクロロメタン/ジメチルホルムアミド混合物、アセトニトリル(ACN)、アセトニトリル/ジメチルホルムアミド混合物、およびジメチルスルホキシド(DMSO)からなる群から選択される。有利には、ステップa)~g)またはa’~g’)のいずれかにおいて使用可能な極性非プロトン性溶媒はジメチルホルムアミド(DMF)である。
各ステップa)、d)、f)、a’)、d’)、およびf’)をカップリング剤および/または塩基を使用して行うことができる。各ステップa)、d)、f)、a’)、d’)、およびf’)において使用可能な塩基はN,N-ジイソプロピルエチルアミン(Pr2NEt)、トリエチルアミン(TEA)、4-メチルモルホリン(NMM)、イミダゾール、ピリジン、およびコリジンからなる群から選択されうる。好ましくは、塩基はDIPEAである。ステップa)、d)、f)、a’)、d’、およびf’)のいずれかにおいて使用可能なカップリング剤は独立してベンゾトリアゾール-1-イル-オキシトリピロリジノホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム 3-オキシド ヘキサフルオロホスフェート(HATU)、2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム テトラフルオロボレート(TBTU)、2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、2-クロロ-4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン(CDMT)、N-[(5-クロロ-3-オキシド-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-4-モルホリニルメチレン]-N-メチルメタンアミニウム ヘキサフルオロホスフェート(HDMC)、1-シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ-モルホリノ-カルベニウム ヘキサフルオロホスフェート(COMU)、ジメチルアミノ(トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イルオキシ)メチリデン]-ジメチルアザニウム;テトラフルオロボレート(TATU)、N,N,N’,N’-テトラメチル-S-(1-オキシド-2-ピリジル)チオウロニウム テトラフルオロボレート(TOTT)、N-エトキシカルボニル-2-エトキシ-1,2-ジヒドロキノリン(EEDQ)、1-プロパンホスホン酸無水物(T3P)、および4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチル-モルホリニウム クロリド(DMTMM)からなる群から、好ましくはPyBOPおよびTBTUからなる群から選択されうる。
1つの実施形態によれば、ステップa)は塩基、通常はDIPEAを使用して行われる。1つの実施形態によれば、ステップa’)は塩基、通常はDIPEAを使用して行われる。1つの実施形態によれば、ステップd)はカップリング剤および塩基、通常はTBTUおよびDIPEAを使用して行われる。1つの実施形態によれば、ステップd’)はカップリング剤および塩基、通常はTBTUおよびDIPEAを使用して行われる。1つの実施形態によれば、ステップf)はカップリング剤および塩基、通常はPyBOPおよびDIPEAを使用して行われる。1つの実施形態によれば、ステップf’)はカップリング剤および塩基、通常はPyBOPおよびDIPEAを使用して行われる。
ステップb)、e)、b’)、およびe’)のいずれかにおいて使用される脱保護剤はヒドラジン、ピペリジン、モルホリン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、ジエチルアミン(DEA)、ジシクロヘキサミン、4-メチルピペリジン(4MP)、トリス(2-アミノエチル)アミン、ピリジン、およびコリジンからなる群から、好ましくはヒドラジンおよびピペリジンからなる群から選択されうる。1つの実施形態によれば、ステップb)において使用される脱保護剤はピペリジンである。1つの実施形態によれば、ステップb’)において使用される脱保護剤はヒドラジンである。1つの実施形態によれば、ステップe)において使用される脱保護剤はピペリジンである。1つの実施形態によれば、ステップe’)において使用される脱保護剤はピペリジンである。
好ましくは、ステップc)はNaBHまたはNaBHCNのような還元剤を使用して行われる。
ステップg)またはg’)の切断試薬はトリフルオロ酢酸(TFA)またはトリフルオロ酢酸(TFA)/水/トリイソプロピルシラン混合物でありうる。
1つの実施形態によれば、本合成の全収率は、担持出発原料である化合物(II)または(II’)に対して10%以上、好ましくは12%以上でありうる。全収率は10%~100%でありうる。
いくつかの場合では、本方法は、ステップa)の前に、化合物(II)を得るための脱保護ステップを含んでもよい。
いくつかの場合では、本方法は、ステップa’)の前に、化合物(II’)を得るための脱保護ステップを含んでもよい。
実施形態
以下の具体的な実施形態を開示する。
1.固相合成を使用する、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩を合成するための方法:
Figure 2023550411000035
式中、
-mは1、2、3、4、および5からなる群から選択される整数であり、好ましくは、mは4であり;
-qは1、2、3、4、5、および6からなる群から選択される整数であり、好ましくは、qは1であり;
-nは1、2、3、4、5、および6からなる群から選択される整数であり、好ましくは、nは4または5であり;
-RはC~C10アリール、および5~10個の環原子を含むヘテロアリールからなる群から選択され;前記アリールおよびヘテロアリールはXで1回または複数回置換されており;
-Xは-V-Yであり;
-Vは結合またはC~Cアルキレンであり、好ましくは、Vは結合であり;
-Yはハロゲンであり;
-Chはキレート剤、通常はDOTAである。
2.Rが以下から選択され、
Figure 2023550411000036
好ましくは、Rが以下である、
Figure 2023550411000037
実施形態1に記載の方法。
3.Chが以下からなる群から選択される、
Figure 2023550411000038
実施形態1~2のいずれか1つに記載の方法。
4.式(I)の前記化合物が式(XIII)の化合物である、実施形態1~3のいずれか1つに記載の方法。
Figure 2023550411000039
5.式(I)の前記化合物が式(XIV)の化合物である、実施形態1~3のいずれか1つに記載の方法。
Figure 2023550411000040
6.以下のステップのうち少なくとも1つを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の方法:
a)式(II)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と
Figure 2023550411000041
式(III)の化合物とを接触させて
Figure 2023550411000042
式(IV)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000043
b)式(IV)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と脱保護剤とを接触させて式(V)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000044
c)式(V)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と式(VI)の化合物とを接触させて
Figure 2023550411000045
式(VII)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000046
d)式(VII)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と式(VIII)の化合物とを接触させて
Figure 2023550411000047
式(IX)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000048
e)式(IX)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と脱保護剤とを接触させて式(X)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000049
f)式(X)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と式(XI)の化合物とを接触させて
Figure 2023550411000050
式(XII)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000051
g)式(XII)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と切断試薬および場合によっては脱保護剤とを接触させて式(I)の化合物を得るステップ;
式中、
-PGおよびPG1はそれぞれ独立してカルボキシル保護基であり;
-Lはリンカーであり;
-PG2およびPG3はそれぞれ独立してアミノ保護基であり;
-R1およびR2はそれぞれ独立してH、活性化エステル基であり;
-LGはイミダゾール、ハロゲン、および活性化エステル基からなる群から選択される脱離基であり;
-p=q-1である。
7.すべてのステップa)~g)を含む、実施形態6に記載の方法。
8.PGおよびPG1が独立してベンジル、p-メトキシベンジル(PMB)、ターシャリーブチル(t-Bu)、メトキシメチル(MOM)、メトキシエトキシメチル(MEM)、メチルチオメチル(MTM)、テトラヒドロピラニル(THP)、テトラヒドロフラニル(THF)、ベンジルオキシメチル(BOM)、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、t-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、およびトリフェニルメチル(トリチル、Tr)からなる群から選択され、好ましくは、PGおよびPG1がターシャリーブチル(t-Bu)である、実施形態6~7のいずれか1つに記載の方法。
9.PG2およびPG3が独立してt-ブチルオキシカルボニル(Boc)、9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、アリルオキシカルボニル(alloc)、N-(1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシリデン)エチル)(Dde)、モノメトキシトリチル(MMt)、1-(1-アダマンチル)-1-メチルエトキシカルボニル(Adpoc)、N-(1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキサ-1-イリデン)-3-メチルブチル)(ivDde)、および4-メチルトリチル(Mtt)からなる群から選択され、好ましくは、PG2およびPG3が9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)である、実施形態6~8のいずれか1つに記載の方法。
10.R1およびR2が独立してH、スクシンイミジル、p-ニトロフェニル、テトラフルオロフェニル、3,4-ジヒドロ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアジン-3-イル、ペンタフルオロフェニル、および2,4,5-トリクロロフェニルからなる群から選択され、好ましくは、R1およびR2が独立してHまたはスクシンイミジルからなる群から選択される、実施形態6~9のいずれか1つに記載の方法。
11.ステップa)~g)のうち少なくとも1つが極性非プロトン性溶媒を使用して行われる、実施形態6~10のいずれか1つに記載の方法。
12.極性非プロトン性溶媒がジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ジクロロメタン(DCM)、ジクロロメタン/ジメチルホルムアミド混合物、アセトニトリル(ACN)、アセトニトリル/ジメチルホルムアミド混合物、およびジメチルスルホキシド(DMSO)からなる群から選択され、好ましくは、溶媒がジメチルホルムアミド(DMF)である、実施形態11に記載の方法。
13.ステップa)、d)、またはf)のうち少なくとも1つがカップリング剤および/または塩基を使用して行われる、実施形態6~12のいずれか1つに記載の方法。
14.塩基がN,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(Pr2NEt)、トリエチルアミン(TEA)、4-メチルモルホリン(NMM)、イミダゾール、ピリジン、およびコリジンからなる群から選択される、実施形態13に記載の方法。
15.カップリング剤がベンゾトリアゾール-1-イル-オキシトリピロリジノホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム 3-オキシド ヘキサフルオロホスフェート(HATU)、2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム テトラフルオロボレート(TBTU)、2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、2-クロロ-4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン(CDMT)、N-[(5-クロロ-3-オキシド-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-4-モルホリニルメチレン]-N-メチルメタンアミニウム ヘキサフルオロホスフェート(HDMC)、1-シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ-モルホリノ-カルベニウム ヘキサフルオロホスフェート(COMU)、ジメチルアミノ(トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イルオキシ)メチリデン]-ジメチルアザニウム;テトラフルオロボレート(TATU)、N,N,N’,N’-テトラメチル-S-(1-オキシド-2-ピリジル)チオウロニウム テトラフルオロボレート(TOTT)、N-エトキシカルボニル-2-エトキシ-1,2-ジヒドロキノリン(EEDQ)、1-プロパンホスホン酸無水物(T3P)、および4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチル-モルホリニウム クロリド(DMTMM)からなる群から選択される、実施形態13または14に記載の方法。
16.ステップa)が塩基、通常はDIPEAを使用して行われ、ステップd)がカップリング剤および塩基、通常はTBTUおよびDIPEAを使用して行われ、ステップf)がカップリング剤および塩基、通常はPyBOPおよびDIPEAを使用して行われる、実施形態13~15のいずれか1つに記載の方法。
17.ステップb)および/またはe)において使用される脱保護剤がヒドラジン、ピペリジン、モルホリン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、ジエチルアミン(DEA)、ジシクロヘキサミン、4-メチルピペリジン(4MP)、トリス(2-アミノエチル)アミン、ピリジン、およびコリジンからなる群から、好ましくはヒドラジンおよびピペリジンからなる群から選択される、実施形態6~16のいずれか1つに記載の方法。
18.ステップc)が、NaBHおよびNaBHCNから好ましくは選択される還元剤を使用して行われる、実施形態6~17のいずれか1つに記載の方法。
19.ステップg)がトリフルオロ酢酸(TFA)またはトリフルオロ酢酸(TFA)/水/トリイソプロピルシラン混合物を使用して行われる、実施形態6~18のいずれか1つに記載の方法。
20.以下のステップのうち少なくとも1つを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の方法:
a’)式(II’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と
Figure 2023550411000052
式(III’)の化合物とを接触させて
Figure 2023550411000053
式(IV’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000054
b’)式(IV’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と脱保護剤とを接触させて式(V’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000055
c’)式(V’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と式(VI’)の化合物とを接触させて
Figure 2023550411000056
式(VII’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000057
d’)式(VII’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と式(VIII’)の化合物とを接触させて
Figure 2023550411000058
式(IX’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000059
e’)式(IX’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と脱保護剤とを接触させて式(X’)の樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000060
f’)式(X’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と式(XI’)の化合物とを接触させて
Figure 2023550411000061
式(XII’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
Figure 2023550411000062
g’)式(XII’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と切断試薬および場合によっては脱保護剤とを接触させて式(I)の化合物を得るステップ;
式中、
-PG’およびPG1’はそれぞれ独立してカルボキシル保護基であり;
-L’はリンカーであり;
-PG2’およびPG3’はそれぞれ独立してアミノ保護基であり;
-R1’およびR2’はそれぞれ独立してH、活性化エステル基であり;
-LG’はイミダゾール、ハロゲン、および活性化エステル基からなる群から選択される脱離基であり;
-p=q-1である。
21.すべてのステップa’)~g’)を含む、実施形態20に記載の方法。
22.PG’およびPG1’が独立してベンジル、p-メトキシベンジル(PMB)、ターシャリーブチル(t-Bu)、メトキシメチル(MOM)、メトキシエトキシメチル(MEM)、メチルチオメチル(MTM)、テトラヒドロピラニル(THP)、テトラヒドロフラニル(THF)、ベンジルオキシメチル(BOM)、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、t-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、およびトリフェニルメチル(トリチル、Tr)からなる群から選択され、好ましくは、PG’およびPG1’がターシャリーブチル(t-Bu)である、実施形態20~21のいずれか1つに記載の方法。
23.PG2’およびPG3’が独立してt-ブチルオキシカルボニル(Boc)、9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、アリルオキシカルボニル(alloc)、N-(1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシリデン)エチル)(Dde)、モノメトキシトリチル(MMt)、1-(1-アダマンチル)-1-メチルエトキシカルボニル(Adpoc)、N-(1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキサ-1-イリデン)-3-メチルブチル)(ivDde)、および4-メチルトリチル(Mtt)からなる群から選択され、好ましくは、PG2’がDdeまたはivDdeであり、PG3’が9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)である、実施形態20~22のいずれか1つに記載の方法。
24.R1’およびR2’が独立してH、スクシンイミジル、p-ニトロフェニル、テトラフルオロフェニル、3,4-ジヒドロ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアジン-3-イル、ペンタフルオロフェニル、および2,4,5-トリクロロフェニルからなる群から選択され、好ましくは、R1’およびR2’が独立してHまたはスクシンイミジルからなる群から選択される、実施形態20~23のいずれか1つに記載の方法。
25.ステップa’)~g’)のうち少なくとも1つが極性非プロトン性溶媒を使用して行われる、実施形態20~24のいずれか1つに記載の方法。
26.極性非プロトン性溶媒がジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ジクロロメタン(DCM)、ジクロロメタン/ジメチルホルムアミド混合物、アセトニトリル(ACN)、アセトニトリル/ジメチルホルムアミド混合物、およびジメチルスルホキシド(DMSO)からなる群から選択され、好ましくは、溶媒がジメチルホルムアミド(DMF)である、実施形態25に記載の方法。
27.ステップa’)、d’)、またはf’)のうち少なくとも1つがカップリング剤および/または塩基を使用して行われる、実施形態20~26のいずれか1つに記載の方法。
28.塩基がN,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(Pr2NEt)、トリエチルアミン(TEA)、4-メチルモルホリン(NMM)、イミダゾール、ピリジン、およびコリジンからなる群から選択される、実施形態27に記載の方法。
29.カップリング剤がベンゾトリアゾール-1-イル-オキシトリピロリジノホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム 3-オキシド ヘキサフルオロホスフェート(HATU)、2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム テトラフルオロボレート(TBTU)、2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、2-クロロ-4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン(CDMT)、N-[(5-クロロ-3-オキシド-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-4-モルホリニルメチレン]-N-メチルメタンアミニウム ヘキサフルオロホスフェート(HDMC)、1-シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ-モルホリノ-カルベニウム ヘキサフルオロホスフェート(COMU)、ジメチルアミノ(トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イルオキシ)メチリデン]-ジメチルアザニウム;テトラフルオロボレート(TATU)、N,N,N’,N’-テトラメチル-S-(1-オキシド-2-ピリジル)チオウロニウム テトラフルオロボレート(TOTT)、N-エトキシカルボニル-2-エトキシ-1,2-ジヒドロキノリン(EEDQ)、1-プロパンホスホン酸無水物(T3P)、および4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチル-モルホリニウム クロリド(DMTMM)からなる群から選択される、実施形態27または28に記載の方法。
30.ステップa’)が塩基、通常はDIPEAを使用して行われ、ステップd’)がカップリング剤および塩基、通常はTBTUおよびDIPEAを使用して行われ、ステップf’)がカップリング剤および塩基、通常はPyBOPおよびDIPEAを使用して行われる、実施形態27~29のいずれか1つに記載の方法。
31.ステップb’)および/またはe’)において使用される脱保護剤がヒドラジン、ピペリジン、モルホリン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、ジエチルアミン(DEA)、ジシクロヘキサミン、4-メチルピペリジン(4MP)、トリス(2-アミノエチル)アミン、ピリジン、およびコリジンからなる群から、好ましくはヒドラジンおよびピペリジンからなる群から選択される、実施形態20~30のいずれか1つに記載の方法。
32.ステップc’)が、NaBHおよびNaBHCNから好ましくは選択される還元剤を使用して行われる、実施形態20~31のいずれか1つに記載の方法。
33.ステップg’)がトリフルオロ酢酸(TFA)またはトリフルオロ酢酸(TFA)/水/トリイソプロピルシラン混合物を使用して行われる、実施形態20~32のいずれか1つに記載の方法。
本開示はさらに、本明細書において式(II)~(XII)もしくは(II’)~(XII’)により規定される化合物のうちいずれか1つ、または、式(I)の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩を合成するための方法における中間体としてのそれらの使用に関する。例えば、1つの実施形態では、本開示は、本明細書において式(II)により規定される化合物、またはその薬学的に許容される塩に関する。別の実施形態では、本開示は、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩を合成するための方法における中間体としての、本明細書において式(II)により規定される化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用に関する。
同様にして、本開示のさらなる実施形態が、式(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(II’)、(III’)、(IV’)、(V’)、(VI’)、(VII’)、(VIII’)、(IX’)、(X’)、(XI’)、および(XII’)により規定される化合物に関して規定される。別の実施形態では、本開示は、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩を合成するための方法における中間体としての、本明細書において式(II)~(XII)もしくは(II’)~(XII’)のうちいずれか1つにより規定される化合物のうち2つ以上、またはその薬学的に許容される塩の使用に関する。
すべての化学物質および溶媒を商業的供給業者から得て、精製せずに使用した。Fmoc-L-Lys(ivDde)-Wang PS樹脂およびFmoc-L-Glu(otbu)-Wang PS樹脂をドイツのRapp Polymereから購入した。1,1’-カルボニルジイミダゾールをドイツのSAFから購入した。H-Lys(Fmoc)-OtBu・HClを米国のCHI Scientific,Inc.から購入した。5-Br-ベンズアルデヒドをドイツのSAFから購入した。FMOC-アミノヘキサン酸をドイツのIris Biotechから購入した。H-Glu(OtBu)-OtBu×HClをスイスのBachemから購入し、DOTA(tBu)を米国のMacrocyclicsから購入した。
NMR実験をBruker Avance Neo 500 MHZ上で行った。
PSMA-R2(TFA塩);10-(4-ブロモベンジル)-2,9,17-トリオキソ-1-(4,7,10-トリス(カルボキシメチル)-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1-イル)-3,10,16,18-テトラアザヘンイコサン-15,19,21-トリカルボン酸・トリフルオロ酢酸塩の合成。
PSMA-R2の合成を2つの異なる合成経路を通じたドイツのMultisyntechの半自動バッチ合成機SAPを使用する固相ペプチド合成技術(SPPS)により行う。
[実施例1]
Figure 2023550411000063
ジ-tert-ブチル N-(1H-イミダゾール-1-カルボニル)グルタメートビルディングブロック[3]の合成:
1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)(370mg;1.1当量)を500ml丸底フラスコ中に移し、ジクロロメタン(DCM)(100ml)に溶解させる。溶液を0℃に冷却し、DIPEA(5当量)を撹拌下で加える。H-Glu(OtBu)-OtBu×HCl(612mg;1当量)をDCM(100ml)に溶解させ、0℃に冷却し、撹拌イミダゾール溶液にゆっくりと加える。氷浴を取り外し、反応混合物を室温で2~3時間撹拌する。反応の進行をインプロセスコントロール(RP-HPLC;Nucleosil-100 RP-C18、150×4mm、5μm、勾配15分で10分~90分、溶離液H2O/ACN 0.1%TFA)によりモニタリングする。
変換完了が点検された後、溶液をロータリーエバポレーター上で減少させる。残渣をDCMに再度溶解させ、1M NaHCOおよび水で洗浄する。有機層を最初にロータリーエバポレーター上で減圧濃縮し、次に凍結乾燥機上で乾燥させる。ビルディングブロックの純度および同一性をRP-HPLC Nucleosil-100 RP-C18、150×4mm、5μm、勾配30分で10分~90分、溶離液A:H2O B:ACN(0.1%TFA)(14.8分、純度98%@215nm)およびMaldi TOF-MS(実測値[M+H]+354.3±1.0)Matrix DHBにより確認する。得られた固体をSPPS合成に直接使用した。
SPPSアプローチによるPSMA-R2の構築:
化合物[2]の合成
Fmoc-L-Lys(ivDde)-Wang PS樹脂(0.69mmol/g)[1]1gをSPPS反応容器中に移し、樹脂をDMF 10mlで膨潤させた後、DMF中30%ピペリジン3×10mlの使用により樹脂からFMOC基を切断する。切断混合物を濾去した後、樹脂をDMFおよびi-プロパノールで3回洗浄してピペリジン溶液を完全に除去する。FMOC除去をインプロセスコントロールとしてのニンヒドリンアッセイにより確認する(Lit. Weng C. Chan, Peter D. White Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis. A Practical Approach. Oxford University Press, Oxford/New York 2000)。
注:別途言及されない限り、すべてのカップリングステップおよびFMOC脱保護ステップをニンヒドリンアッセイにより確認する。
化合物[4]Glu(otbu)-otBu-ウレイド-Lys-PS樹脂の合成
新たに調製したビルディングブロックであるジ-tert-ブチル N-(1H-イミダゾール-1-カルボニル)-グルタメート(733mg、3当量)[3]をDMF 10mlに溶解させ、DIPEA(3.5当量)と混合し、樹脂に加える。スラリーを室温で1.5時間撹拌する。過剰の試薬を濾去した後、複数回の洗浄ステップをDMFおよびイソプロパノール(各10ml、3回)で行う。ウレイド形成の完了をニンヒドリンアッセイにより再度確認する。
化合物[5]Glu(otbu)-otBu-ウレイド-Lys(4Br-Bzl)-PS樹脂の合成;
樹脂をDMF中2%ヒドラジン一水和物(3×10ml)で各回15分間処理することでL-リジン側鎖におけるiv-Dde保護基を除去した後、濾過ステップならびに複数回の洗浄ステップをDMFおよびイソプロパノール(各10ml)で行う。
3-ブロモ-ベンズアルデヒド(140mg、1.1当量)をMeOH 5mlに溶解させ、NaBH3CN(30mg、0.7当量)をMeOH 5mlに溶解させ、両溶液を樹脂容器に直接移し、終夜18時間撹拌する。
N-アルキル化をイサチン試験によりモニタリングする(Wellings, D. A.; Atherton, E. "Methods in Enzymology Volume 289: Solid-Phase Peptide Synthesis" Ed. Fields, G. B. Academic Press, San Diego, 1997)。さらに、小さな樹脂試料の試験的切断を行い、ベンジル誘導体への変換がほぼ完了したことがHPLCおよびMS分析により確認される。
化合物[6]の合成
Fmoc-Ahx-OH(730mg、3当量)を、DMF 5ml中の(TBTU)3当量およびDIPEA 3当量を使用するインサイチュー活性エステル形成により活性化し、樹脂に加え、室温で1時間撹拌する。インプロセスコントロールにより示されたように、変換が未完了であることから、同じ手順を使用する二重カップリングを行い、続いてFMOC切断を行って、樹脂結合Glu(otbu)-otBu-ウレイド-Lys(N-4-Br-Bzl-,N-Ahx)-PS樹脂を得る。
化合物[7]の合成
(DOTA(tBu)3)(987mg、2.5当量)を樹脂結合ペプチドに、(1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリピロリジノ-ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)(2.5当量)、DIPEA(5当量)のDMF 10ml溶液の使用によりカップリングする。DOTA結合を、ニンヒドリンアッセイにより、かつHPLCおよびMaldi-TOF MSで分析される試験的切断により確認する。最後に、樹脂を焼結ガラス漏斗に移し、樹脂結合ペプチドをDMF、メタノール、およびジエチルエーテルで大量に洗浄し、乾燥させる。
ペプチドを切断カクテルTFA:HO:TIS(94:3:3)15mlと共に室温で3.5時間インキュベートすることで固体支持体から切断する。樹脂を濾去し、少量のTFAで慎重に洗浄し、プールされた切断溶液を冷却し、ペプチド溶液を氷冷ジエチルエーテル中に滴下することで生成物を析出させる。生成物を遠心分離により単離し、析出物をジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥させ、最後に10%アセトニトリルの水中混合物に溶解させ、凍結乾燥させて粗生成物488mgを凍結乾燥物[7]として得る。粗生成物の純度(23%)をHPLCおよびMaldi-TOFにより確定した。
生成物の精製を、水/アセトニトリル(0.1%TFA)を溶離液とする分取RP-HPLC法(Luna、RP-18(3)、200×25mm、10μm)を使用し、勾配系(30分以内で25%アセトニトリル~45%アセトニトリル、流量21ml、UV@225nm)を選択して行う。RP-HPLC純度の規格(98.0%以上)に適合するすべての画分をプールし、凍結乾燥させた。規格に適合するまですべての他の画分を再処理した。全収量は凍結乾燥物102mgであり、樹脂添加量に対して理論値15%であった。
合成分子の分析をNucleosil-100 RP-18、150×4mm、5μm;1mL/分@UV215nm;溶媒A:H2O(0.1%TFA)B:CH3CN(0.1%TFA)を直線勾配(30分で10%B~90%B)で使用して行った。生成物は10.3分で溶離する。
質量分析MALDI-MS(Kratos Axima)C41H63BrN8O15の計算値986.36amu。実測値[M+H+]:987.3m/z。
窒素値のみ(CHN理論値:C 49.85;H 6.43;N 11.34;(実測値8.69%)を使用する元素分析により、正味ペプチド含有量76.6%(w/w)が確定された。
NMR:
また、提示された構造をBruker Avance Neo 500 MHZ上で2D-DQ-COSY、2D-TOCSY、2D-ROESY、および13C-HSQC NMR実験により確認した。
[実施例2]
Figure 2023550411000064
tert-ブチル N6-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-N2-(1H-イミダゾール-1-カルボニル)リジネート(ビルディングブロック[10]の合成:
1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)(348mg;1.1当量)を250ml丸底フラスコ中に移し、ジクロロメタン(30ml)に溶解させる。溶液を0℃に冷却し、DIPEA(5当量)を撹拌下で加える。
H-Lys(FMOC)-OtBu×HCl(900mg;1当量)をDCM(30ml)に溶解させ、0℃に冷却し、撹拌イミダゾール溶液にゆっくりと加える。氷浴を取り外し、反応混合物を室温で3時間撹拌する。反応の進行をインプロセスコントロール(RP-HPLC;Nucleosil-100 RP-C18、150×4mm、5μm、勾配15分で10分~90分、溶離液H2O/ACN 0.1%TFA)によりモニタリングする。変換が完了した後、溶液をロータリーエバポレーター上で減少させる。残渣をDCMに溶解させ、1M NaHCOおよび水で洗浄する。有機層を最初にロータリーエバポレーター上で減圧濃縮し、次に凍結乾燥機上で乾燥させる。次に、白色固体をウレイド化合物の構築に直接使用する。ビルディングブロックの純度および同一性をRP-HPLCおよびMSにより確認する。Nucleosil-100 RP-C18、150×4mm、5μm、勾配30分で10分~90分、溶離液:H2O/ACN 0.1%TFA;Maldi TOF-MS([M+H]+518.6±1.0)Matrix DHB。
FMOC-SPPS戦略によるPSMA-R2の構築:
化合物[9]の合成
Fmoc-L-Glu(otBu)-Wang樹脂(0.65mmol/g)[8]1.0gを反応容器中に移し、DMF 10mlで膨潤させた後、FMOC基をDMF中30%ピペリジン(3×15ml)の使用により切断する。
FMOC切断溶液を濾去し、DMF/i-プロパノール洗浄ステップにより過剰に洗浄する。
一般的注釈:別途言及がない限り、インプロセスコントロールとして、FMOC保護基の各除去、および各伸長ステップについて、ニンヒドリンアッセイを使用する(Lit. Weng C. Chan, Peter D. White; Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis. A Practical Approach. Oxford University Press, Oxford/New York 2000)。
化合物11の合成:
新たに調製したN6-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-N2-(1H-イミダゾール-1-カルボニル)リジネート1.01g(3当量)[10]をDMF 10mlに溶解させ、DIPEA(3.5当量)と混合し、樹脂に加える。スラリーを室温で2時間撹拌する。過剰のカップリング試薬を濾去した後、複数回の洗浄ステップをDMFおよびイソプロパノール(各回15ml)で行う。
化合物[12]Lys-otbu-ウレイド-Glu(otbu)-PS樹脂の合成;
L-Lys側鎖のFMOC基を、DMF中30%ピペリジンを使用して切断した後、DMF/i-プロパノール/DMF(各3×10ml)による連続的洗浄ステップを行う。
3-ブロモ-ベンズアルデヒド(132mg、1.1当量)をMeOH 5mlに溶解させ、NaBH3CN(35mg、0.85当量)をMeOH 5mlに溶解させ、両溶液を樹脂容器に直接移し、終夜撹拌する。
N-アルキル化をイサチン試験によりモニタリングする(Wellings, D. A.; Atherton, E. "Methods in Enzymology Volume 289: Solid-Phase Peptide Synthesis" Ed. Fields, G. B. Academic Press, San Diego, 1997)。
化合物[13]の合成
Fmoc-Ahx-OH(690mg、3当量)を、DMF 5ml中の(TBTU)3当量およびDIPEA 3当量を使用するインサイチュー活性エステル形成により活性化し、樹脂に加え、室温で1時間撹拌する。インプロセスコントロールにより示されたように、変換が未完了であることから、同じ手順を使用する二重カップリングが必要となり、続いてFMOC切断を行って、樹脂結合Lys(N-4-Br-Bzl-,N-Ahx)otBu-ウレイド-Glu(otbu)PS樹脂[13]を得る。
化合物[7]の合成 (DOTA(tBu))(930mg、2.5当量)を樹脂結合ペプチドに、(1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリピロリジノ-ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)(2.5当量)、DIPEA(5当量)のDMF 10ml溶液の使用によりカップリングする。DOTA結合を、ニンヒドリンアッセイにより、かつHPLCおよびMaldi-TOF MSで分析される試験的切断により確認する。最後に、ペプチド樹脂を焼結ガラス漏斗に移し、樹脂結合ペプチドをDMF、メタノール、およびジエチルエーテルで大量に洗浄し、乾燥させる。
ペプチドを切断カクテルTFA:HO:TIS(94:3:3)15mlと共に室温で3時間インキュベートすることで固体支持体から切断する。樹脂を濾去し、少量のTFAで慎重に洗浄し、プールされた切断溶液を冷却し、ペプチド溶液を撹拌氷冷ジエチルエーテル中に滴下することで生成物を析出させる。生成物を遠心分離により単離し、析出物をジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥させ、最後に10%アセトニトリルの水中混合物に溶解させ、凍結乾燥させて粗生成物435mgを凍結乾燥物[7]として得る。粗生成物の純度(23%)をHPLCおよびMaldi-TOFにより確定した。
生成物の精製および単離を実施例1に従って行う。
SPPSおよび精製を含む全収率は樹脂添加量に対して14%(89mg)であった。
純度をHPLCおよびMaldi-TOF MSにより確認した。HPLCスパイク実験により、実施例1に由来する生成物との同一性が確認される。

Claims (15)

  1. 固相合成を使用する、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩を合成するための方法:
    Figure 2023550411000065
    式中、
    -mは1、2、3、4、および5からなる群から選択される整数であり、好ましくは、mは4であり;
    -qは1、2、3、4、5、および6からなる群から選択される整数であり、好ましくは、qは1であり;
    -nは1、2、3、4、5、および6からなる群から選択される整数であり、好ましくは、nは4または5であり;
    -RはC~C10アリール、および5~10個の環原子を含むヘテロアリールからなる群から選択され;前記アリールおよびヘテロアリールはXで1回または複数回置換されており;
    -Xは-V-Yであり;
    -Vは結合またはC1~C6アルキレンであり、好ましくは、Vは結合であり;
    -Yはハロゲンであり;
    -Chはキレート剤、通常はDOTAである。
  2. Rが以下から選択され、
    Figure 2023550411000066
    好ましくは、Rが以下である、
    Figure 2023550411000067
    請求項1に記載の方法。
  3. Chが以下からなる群から選択される、
    Figure 2023550411000068
    請求項1~2のいずれか一項に記載の方法。
  4. 式(I)の前記化合物が式(XIII)の化合物である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
    Figure 2023550411000069
  5. 式(I)の前記化合物が式(XIV)の化合物である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
    Figure 2023550411000070
  6. 以下のステップのうち少なくとも1つを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法:
    a)式(II)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と
    Figure 2023550411000071
    式(III)の化合物とを接触させて
    Figure 2023550411000072
    式(IV)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
    Figure 2023550411000073
    b)式(IV)の前記担持化合物、好ましくは前記樹脂担持化合物と脱保護剤とを接触させて式(V)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
    Figure 2023550411000074
    c)式(V)の前記担持化合物、好ましくは前記樹脂担持化合物と式(VI)の化合物とを接触させて
    Figure 2023550411000075
    式(VII)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
    Figure 2023550411000076
    d)式(VII)の前記担持化合物、好ましくは前記樹脂担持化合物と式(VIII)の化合物とを接触させて
    Figure 2023550411000077
    式(IX)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
    Figure 2023550411000078
    e)式(IX)の前記担持化合物、好ましくは前記樹脂担持化合物と脱保護剤とを接触させて式(X)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
    Figure 2023550411000079
    f)式(X)の前記担持化合物、好ましくは前記樹脂担持化合物と式(XI)の化合物とを接触させて
    Figure 2023550411000080
    式(XII)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
    Figure 2023550411000081
    g)式(XII)の前記担持化合物、好ましくは前記樹脂担持化合物と切断試薬および場合によっては脱保護剤とを接触させて式(I)の前記化合物を得るステップ;
    式中、
    -PGおよびPG1はそれぞれ独立してカルボキシル保護基であり;
    -Lはリンカーであり;
    -PG2およびPG3はそれぞれ独立してアミノ保護基であり;
    -R1およびR2はそれぞれ独立してH、活性化エステル基であり;
    -LGはイミダゾール、ハロゲン、および活性化エステル基からなる群から選択される脱離基であり;
    -p=q-1である。
  7. すべての前記ステップa)~g)を含む、請求項6に記載の方法。
  8. PGおよびPG1が独立してベンジル、p-メトキシベンジル(PMB)、ターシャリーブチル(t-Bu)、メトキシメチル(MOM)、メトキシエトキシメチル(MEM)、メチルチオメチル(MTM)、テトラヒドロピラニル(THP)、テトラヒドロフラニル(THF)、ベンジルオキシメチル(BOM)、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、t-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、およびトリフェニルメチル(トリチル、Tr)からなる群から選択され、好ましくは、PGおよびPG1がターシャリーブチル(t-Bu)である、請求項6~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. PG2およびPG3が独立してt-ブチルオキシカルボニル(Boc)、9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、アリルオキシカルボニル(alloc)、N-(1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシリデン)エチル)(Dde)、モノメトキシトリチル(MMt)、1-(1-アダマンチル)-1-メチルエトキシカルボニル(Adpoc)、N-(1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキサ-1-イリデン)-3-メチルブチル)(ivDde)、および4-メチルトリチル(Mtt)からなる群から選択され、好ましくは、PG2およびPG3が9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)である、請求項6~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記ステップa)、d)、またはf)のうち少なくとも1つがカップリング剤および/または塩基を使用して行われる、請求項6~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 以下のステップのうち少なくとも1つを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法:
    a’)式(II’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物と
    Figure 2023550411000082
    式(III’)の化合物とを接触させて
    Figure 2023550411000083
    式(IV’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
    Figure 2023550411000084
    b’)式(IV’)の前記担持化合物、好ましくは前記樹脂担持化合物と脱保護剤とを接触させて式(V’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
    Figure 2023550411000085
    c’)式(V’)の前記担持化合物、好ましくは前記樹脂担持化合物と式(VI’)の化合物とを接触させて
    Figure 2023550411000086
    式(VII’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
    Figure 2023550411000087
    d’)式(VII’)の前記担持化合物、好ましくは前記樹脂担持化合物と式(VIII’)の化合物とを接触させて
    Figure 2023550411000088
    式(IX’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
    Figure 2023550411000089
    e’)式(IX’)の前記担持化合物、好ましくは前記樹脂担持化合物と脱保護剤とを接触させて式(X’)の樹脂担持化合物を得るステップ;
    Figure 2023550411000090
    f’)式(X’)の担持化合物、好ましくは前記樹脂担持化合物と式(XI’)の化合物とを接触させて
    Figure 2023550411000091
    式(XII’)の担持化合物、好ましくは樹脂担持化合物を得るステップ;
    Figure 2023550411000092
    g’)式(XII’)の前記担持化合物、好ましくは前記樹脂担持化合物と切断試薬および場合によっては脱保護剤とを接触させて式(I)の前記化合物を得るステップ;
    式中、
    -PG’およびPG1’はそれぞれ独立してカルボキシル保護基であり;
    -L’はリンカーであり;
    -PG2’およびPG3’はそれぞれ独立してアミノ保護基であり;
    -R1’およびR2’はそれぞれ独立してH、活性化エステル基であり;
    -LG’はイミダゾール、ハロゲン、および活性化エステル基からなる群から選択される脱離基であり;
    -p=q-1である。
  12. すべての前記ステップa’)~g’)を含む、請求項11に記載の方法。
  13. PG’およびPG1’が独立してベンジル、p-メトキシベンジル(PMB)、ターシャリーブチル(t-Bu)、メトキシメチル(MOM)、メトキシエトキシメチル(MEM)、メチルチオメチル(MTM)、テトラヒドロピラニル(THP)、テトラヒドロフラニル(THF)、ベンジルオキシメチル(BOM)、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、t-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、およびトリフェニルメチル(トリチル、Tr)からなる群から選択され、好ましくは、PG’およびPG1’がターシャリーブチル(t-Bu)である、請求項11~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. PG2’およびPG3’が独立してt-ブチルオキシカルボニル(Boc)、9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、アリルオキシカルボニル(alloc)、N-(1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシリデン)エチル)(Dde)、モノメトキシトリチル(MMt)、1-(1-アダマンチル)-1-メチルエトキシカルボニル(Adpoc)、N-(1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキサ-1-イリデン)-3-メチルブチル)(ivDde)、および4-メチルトリチル(Mtt)からなる群から選択され、好ましくは、PG2’がDdeまたはivDdeであり、PG3’が9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)である、請求項11~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記ステップa’)、d’)、またはf’)のうち少なくとも1つがカップリング剤および/または塩基を使用して行われる、請求項11~14のいずれか一項に記載の方法。
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