JP2023169804A - 包装容器、包装容器の製造に用いるブランク材、包装容器の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シート材を用いて形成された内部に仕切りを有する包装容器、包装容器の製造に用いるブランク材及び包装容器の製造方法を提供する。【解決手段】底面部及び側面部を有する、一面が開放された箱形の本体部と、本体部の開放面の周縁から外方側に延びる平坦なフランジ部とを構成するシート材と、本体部の内面とフランジ部の外面とにシールされるライナー材とを備え、本体部の底面部にスリット状の開口が設けられており、本体部の内部における開口と重なる部分に、ライナー材の一部によって形成された中空の仕切りが設けられる、包装容器。【選択図】図1
Description
本発明は、シート材で形成された包装容器、包装容器の製造に用いるブランク材、包装容器の製造方法に関する。
近年、環境保護や省資源化の観点から、包装容器における樹脂使用量の低減が求められており、紙を使用した包装容器が種々検討されている。例えば、特許文献1には、紙を主材料とする紙製容器として、1枚のブランクで組み立てられた紙製容器本体と、内部保護フィルム層を備えたものが記載されている。
特許文献1に記載の紙製容器には、容器内の区画割り等がないため、収容した内容物が移動するという問題があった。したがって、特許文献1に記載の紙製容器を、例えば弁当容器に利用した場合、内容物の移動を抑制するために、小分け用のトレー等を別途用いる必要があり、使い勝手の面で改善の余地があった。
それ故に、本発明は、シート材を用いて形成された内部に仕切りを有する包装容器、包装容器の製造に用いるブランク材及び包装容器の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施態様に係る包装容器は、底面部及び側面部を有する、一面が開放された箱形の本体部と、本体部の開放面の周縁から外方側に延びる平坦なフランジ部とを構成するシート材と、本体部の内面とフランジ部の外面とにシールされるライナー材とを備え、本体部の底面部にスリット状の開口が設けられており、本体部の内部における開口と重なる部分に、ライナー材の一部によって形成された中空の仕切りが設けられるものである。
本発明の一実施態様に係る包装容器の製造に用いるブランク材は、フランジ部に対応する矩形形状を有するリング部と、リング部の内周縁において対向する一対の第1の辺のそれぞれに接続され、側面部の一部に対応する一対の第1の側面パネルと、一対の第1の側面パネルのそれぞれに接続され、底面部の一部に対応する第1の底面パネルと、リング部の内周縁において第1の辺に隣接する一対の第2の辺のそれぞれに接続され、側面部の他の一部に対応する一対の第2の側面パネルと、一対の第2の側面パネルのそれぞれに接続され、底面部の一部に対応する一対の第2の底面パネルとを備え、第1の底面パネルに、開口を形成するための開口部が形成されているものである。
本発明の一実施態様に係る包装容器の製造方法は、本体部の外面形状と相補的な凹部と、凹部の内面から突出し、底面部の開口に挿入可能な凸部とを有する金型に、折り曲げた上記のブランク材をセットし、一対の第1の側面パネルと、一対の第2の側面パネルとで側面部を構成し、一対の第1の側面パネルの一方側及び他方側に二分した第1の底面パネルと、一対の第2の底面パネルとで、開口を有する底面部を構成し、リング部でフランジ部を構成し、底面部の開口から挿入された凸部を本体部の内側に突出させる工程と、本体部の内面とフランジ部の外面とにライナー材をシールすると共に、ライナー材の一部を金型の凸部の外面に沿うように成型して仕切りを構成する工程とを備える。
本発明の他の実施態様に係る包装容器は、底面部及び側面部を有する、一面が開放された箱形の本体部と、本体部の開放面の周縁から外方側に延びる平坦なフランジ部と、本体部の内部に設けられる仕切りとを構成するシート材と、本体部の内面と、フランジ部の外面と、仕切りの外面とにシールされるライナー材とを備える。
本発明の他の実施態様に係るブランク材は、フランジ部に対応する矩形形状を有するリング部と、リング部の内周縁において対向する一対の第1の辺のうち、一方の第1の辺の一部と、当該一部に対向する他方の第1の辺の一部とにそれぞれ接続され、側面部の一部に対応する一対の第1の側面パネルと、一対の第1の側面パネルのそれぞれに接続され、底面部の一部に対応する第1の底面パネルと、リング部の内周縁のうち、一方の第1の辺の他の一部と、他方の第1の辺の他の一部とにそれぞれ接続され、側面部の一部に対応する一対の第2の側面パネルと、一対の第2の側面パネルのそれぞれに接続され、底面部の一部に対応する第2の底面パネルと、リング部の内周縁において第1の辺に隣接する一対の第2の辺のそれぞれに接続され、側面部の他の一部に対応する一対の第3の側面パネルと、一対の第3の側面パネルのそれぞれに接続され、底面部の一部に対応する一対の第3の底面パネルと、第3の底面パネルのそれぞれに接続され、仕切りに対応する一対の仕切りパネルとを備える。
本発明の他の実施態様に係る包装容器の製造方法は、本体部の外面形状と相補的な凹部と、凹部の内面から突出し、一対の第1の側面パネルと一対の第2の側面パネルとの間に挿入可能な凸部とを有する金型に、折り曲げたブランク材をセットし、ブランク材を折り曲げることにより、一対の第1の側面パネルと、一対の第2の側面パネルと、一対の第3の側面パネルとで側面部を構成し、一対の第1の側面パネルの一方側及び他方側に二分した第1の底面パネルと、一対の第2の側面パネルの一方側及び他方側に二分した第2の底面パネルと、一対の第3の底面パネルとで底面部を構成し、リング部でフランジ部を構成し、一対の第1の側面パネルと一対の第2の側面パネルとの間から挿入された凸部を本体部の内側に突出させ、一対の仕切りパネルを一対の第1の側面パネルと一対の第2の側面パネルとの間に突出する凸部に沿うように配置する工程と、金型の凸部の外面に一対の仕切りパネルのそれぞれを沿わせた状態で、本体部の内面と、フランジ部の外面と、仕切りの外面とにライナー材をシールする工程とを備える。
本発明によれば、シート材を用いて形成された内部に仕切りを有する包装容器、包装容器の製造に用いるブランク材及び包装容器の製造方法を提供できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。各図において、破線の引き出し線は、引き出した箇所の裏面または背後に隠れている部分を指す。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る包装容器の斜視図であり、図2は、図1に示したII-IIラインに沿う断面図であり、図3は、図1に示したIII-IIIラインに沿う断面図である。
図1は、第1の実施形態に係る包装容器の斜視図であり、図2は、図1に示したII-IIラインに沿う断面図であり、図3は、図1に示したIII-IIIラインに沿う断面図である。
包装容器100は、シート材1と、ライナー材2とを備える。
シート材1は、包装容器100の基材となるシートであり、一面が開放された箱形の本体部10と、本体部10の開放面(開口部)の周縁から外方に延びるフランジ部11とを構成する。フランジ部11の外面(図1~図3における上面)は平坦面である。本実施形態において、本体部10は、平面視において矩形形状を有し、底面部12と、4つの側面部13a~13dとを有する。底面部12には、底面部12の長手方向に延びるスリット状の開口14が設けられている。
シート材1は、紙を主体とする材料であることが好ましい。例えば、シート材の基材として、坪量が100~500g/m2の板紙を使用することができる。基材として使用する板紙の坪量は、190~400g/m2であれば、加工性に優れるためより好ましい。シート材は、必要に応じて、樹脂フィルムや、バリア層、シーラント層、紙保護層、インキ層(印刷層)、オーバーコートニス層等の1層以上を有していても良い。ただし、樹脂使用量の低減を図るために、シート材のそれぞれのうち、紙の占める割合が50質量%以上であることが好ましい。シート材の両面のうち、後述するライナー材2がシールされる面には、ライナー材3への溶着性を有する材料を用いることが好ましい。
ライナー材2は、樹脂フィルムからなり、本体部10の内面(箱形の内側)とフランジ部11の外面とにシールされる。ライナー材2は、本体部10を構成する各面とフランジ部11とを一体化し、包装容器100全体に強度を付与する役割を有する。ライナー材2の材質は特に限定されないが、耐水性や密閉性、ヒートシール性を備えた熱可塑性樹脂フィルムを好適に使用することができる。また、ライナー材2は、単層のフィルムであっても良いし、複数の樹脂層が押し出しにより積層された積層フィルム、または、接着剤層を介して積層された積層フィルムであっても良い。ライナー材2に使用可能な熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド、ポリエステル、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVOH)、エチレン-アクリル酸共重合体、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリブテン、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン等が挙げられる。例えば、ライナー材2として、PE(20μm)/接着剤層/EVOH(10μm)接着剤層/PE(20μm)の層構成を有するポリエチレン系バリア性多層フィルムや、CPP(無延伸ポリエチレン、20μm)/接着剤層/EVOH/接着剤層/CPPの層構成を有するポリプロピレン系バリア性多層フィルムを使用することができる。
ライナー材2のシート材1へのシール方法は特に限定されない。ただし、ライナー材2は、シート材1から剥離可能であることが好ましい。ライナー材2を本体部10から剥離可能とする場合、例えば、ライナー材2をフランジ部11の外面全体にシールする一方、本体部10の内面には部分的にシールしても良い。また、ライナー材2を、剥離ニス層やイージーピーラントフィルムを介してシート材1にシールすることにより、ライナー材2を剥離可能としても良い。ライナー材2がシート材1から剥離可能である場合、両者を分離することにより、紙を主体とするシート材1のリサイクルが可能であり、樹脂フィルムであるライナー材3の廃棄性にも優れる。尚、包装容器100のフランジ部11の外面に蓋材等をシールしても良く、この場合、蓋材等とライナー材2とのシール強度は、ライナー材2とシート材1とのシール強度より小さくなるように調整される。
包装容器100の本体部10の内部には、底面部12の長手方向に延びる仕切り15が設けられている。仕切り15は、本体部10の底面部12に設けられた開口14と重なる部分に設けられており、本体部10の内部を、側面部13b側の収容空間と、側面部13d側の収容空間とに区画する。図2及び図3に示すように、仕切り15は中空であり、仕切り15の延伸方向と直交する方向(図2及び図3の左右方向)の幅(厚み)は、底面部12から離れるにつれて狭まっている。仕切り15は、ライナー材2の一部を成型することにより形成されたものであるが、その成型方法については後述する。
図4は、図1に示した包装容器の製造に用いるブランク材の展開図であり、図5は、図1に示した包装容器の製造に用いるブランク材の平面図であり、図6は、図5に示したVI-VIラインに沿う断面図である。
図5に示すブランク材110は、1枚のシート材から図4に示す形状の部材を打ち抜き、打ち抜いた部材を部分的に折り曲げ、リング部21と重なる部分を接着剤等で貼り合わせたものである。
ブランク材110は、リング部21と、一対の第1の側面パネル22a及び22bと、第1の底面パネル23と、一対の第2の側面パネル24a及び24bと、一対の第2の底面パネル25a及び25bとを備える。上述した各部が同一のシート材によって一体的に構成されている。尚、リング部21の内側の領域内には、シート材が打ち抜かれて形成された開口部27a、27b及び28が形成されている(図4参照)。
リング部21は、矩形のリング形状を有する。リング部21は、図1に示したフランジ部11の外面を構成する部分である。リング部21の内周縁は矩形状であり、対向する一対の第1の辺101a及び101bと、これらに隣接し、互いに対向する一対の第2の辺102a及び102bを有する。
第1の側面パネル22aは、リング部21の内周縁における第1の辺101a(一方の短辺)に接続されている。同様に、第1の側面パネル22bは、リング部21の内周縁において第1の辺101aと対向する第1の辺101b(他方の短辺)に接続されている。第1の側面パネル22a及び22bは、それぞれ図1に示した側面部13c及び13aを構成する部分である。
第1の底面パネル23は、第1の側面パネル22a及び22bのそれぞれに接続されている。第1の底面パネル23は、図1に示した底面部12の一部を構成する部分である。第1の底面パネル23には、リング部21の内周縁の上記一辺と直交する方向(リング部21の内周縁の長手方向)に延びる開口部28が形成されている。この開口部28は、ブランク材110を箱形に組み立てたときに、底面部12に形成される開口14を構成する部分である。また、第1の底面パネル23には、弱化線29が形成されている。弱化線29は、第1の底面パネル23を、一方の第1の側面パネル22a側と、他方の第1の側面パネル22b側とに二分する位置に形成されている。弱化線29は、第1の底面パネル23の強度を線状に弱めて破断しやすくしたものであり、例えば、ミシン目やハーフカットにより形成できる。弱化線29に沿って第1の底面パネル23を破断させることにより、第1の側面パネル22a及び22bをリング部21に対して傾斜するように折り曲げることが可能となる。尚、第1の底面パネル23に弱化線29を設ける代わりに、ブランク材110の製造時に、弱化線29に相当する部分で第1の底面パネル23を予め切断しても良い。
第2の側面パネル24aは、図5及び図6に示すように、リング部21の内周縁における第2の辺102a(一方の長辺)に接続されている。同様に、第2の側面パネル24bは、図5に示すように、リング部21の内周縁において第2の辺102aに対向する第2の辺102b(他方の長辺)に接続されている。図4に示す展開図上では、第2の側面パネル24a及び24bは、リング部21の長辺部分と同幅の帯状の接続部26a及び26bを介して、リング部21の外周縁に接続されている。図4に示すようにシート材を打ち抜いた後、リング部21と、第2の側面パネル24a及び24bとの境界線31a及び31bをそれぞれ山折りし、接続部26a及び26bをリング部21の裏面に接着剤等で接着する。これにより、図5及び図6に示すように、リング部21と接続部26a及び26bが一体化され、第2の側面パネル24a及び24bが、リング部21の内周縁における第2の辺102a及び102bに接続された状態となっている。第2の側面パネル24a及び24bは、それぞれ図1に示した側面部13b及び13dを構成する部分である。
第2の底面パネル25aは、第2の側面パネル24aのうち、第2の辺102a(接続部26a)に接続された辺と対向する辺に接続されている。同様に、第2の底面パネル25bは、第2の側面パネル24bのうち、第2の辺102b(接続部26b)に接続された辺と対向する辺に接続されている。第2の底面パネル25a及び25bは、それぞれ図1に示した底面部12の一部を構成する部分である。
以下、図5~図7Eを参照しながら、図1に示した包装容器100の製造方法を説明する。図7A~図7Eは、図5に示すVI-VIラインから見た断面図に相当する。
以下の説明では、説明の便宜上、ブランク材110に設けられた上記各部の境界線を符号で特定する。具体的に、図5及び図6に示すように、第2の側面パネル24aと第2の底面パネル25aの境界線を境界線33a、第2の側面パネル24bと第2の底面パネル25bの境界線を境界線33b、第1の側面パネル22aと第1の底面パネル23との境界線を境界線35a、第1の側面パネル22bと第1の底面パネル23との境界線を境界線35bとする。
まず、図7Aに示すように、ブランク材110を金型40にセットする。金型40は、本体部10の外面形状の一部と相補的な凹部43と、凹部43の内面から突出する凸部44とを有する第1の分割体41と、ブランク材110のリング部21(フランジ部11)を支持する第2の分割体42とを備える。第2の分割体42は、第1の分割体41に嵌合可能であり、第1の分割体41に嵌合した状態で、本体部10の外面形状の全体と相補的な凹部を形成する。第2の分割体42は、スプリング45を介して第1の分割体41に接続され、第1の分割体41に嵌合する位置と、図7Aに示す、第1の分割体41から浮き上がった位置との間で移動可能である。ブランク材110は、リング部21が第2の分割体42上に載置されるように金型40にセットされる。
第1の分割体41に設けられた凸部44は、本体部10の底面部12の開口14(図7C参照)に挿入可能、かつ、仕切り15に対応する外面形状を有する。本実施形態では、凸部44の延伸方向と直交する平面に沿った断面は三角形であり、凸部44の延伸方向と直交する方向(図7Aにおける左右方向)の幅は、凹部43の底面から離れるにつれて狭まっている。
次に、図7Bに示すように、ブランク材110のリング部21をクランプした状態で、一対の押圧部材46a及び46bを用いて、ブランク材110の第1の底面パネル23を押圧する。押圧部材46a及び46bによる押圧により、第1の底面パネル23に設けられた弱化線29を破断させる。押圧部材46a及び46bで、リング部21の内周縁に接続された第1の側面パネル22a及び22bと、第2の側面パネル24a及び24bを広げながら、第2の分割体42を第1の分割体41内に押し込んで嵌合させる。このとき、図5に示す、リング部21の内周縁の第1の辺101a及び101bと、第2の辺102a及び102bとを山折りに折り曲げ、境界線33a及び33bと境界線35a及び35bとを谷折りに折り曲げ、ブランク材110の各部を金型40の凹部に沿わせた状態とする(図7C参照)。このように、ブランク材110を金型40に沿わせて折り曲げることにより、第1の側面パネル22a及び22bと第2の側面パネル24a及び24bとで側面部13a~13dを構成し、2分した第1の底面パネル23と第2の底面パネル25a及び25bとで底面部12を構成し、リング部21と接続部26a及び26bとでフランジ部11を構成する。また、第2の底面パネル25a及び25bの対向する端面同士の間隔を、第1の底面パネル23に設けられた開口部28の幅と等しくすることにより、本体部10の底面部12には、一定幅のスリット状の開口14が形成される。このスリット状の開口14には、図7Cに示すように、金型40に設けられた凸部44が挿入され、本体部10の内側に突出した状態となる。金型40にセットされたブランク材は、例えば、真空引き(バキューム)により金型40の内面に密着した状態に保持される。
尚、ブランク材110の折り曲げに際して、図示した以外の金型や治具等を適宜使用することができる。
次に、金型40に密着させたブランク材110上にライナー材2をシールする。図7Dに示すように、加熱したライナー材2を金型40上に配置し、圧空成形または真空成形を行うことにより、図7Eに示すように、本体部10の内面とフランジ部11の外面とにライナー材2を溶着させる。このとき、ライナー材2の一部を金型40の凸部44に沿わせて成型することにより仕切り15を形成する。
以上の工程により、包装容器100を製造することができる。
図8は、図1に示した包装容器の製造方法の他の例を模式的に示す断面図である。
図7A~図7Eに示した製造方法では、リング状の第2の分割体42を第1の分割体41と別に構成し、第2の分割体42をスプリング45で持ち上げた状態で、第2の分割体42上に載置したブランク材110をクランプし、押圧部材46a及び46bを用いてブランク材110を箱形に変形させる例を説明した。ただし、図7A~図7Eに示した製造方法は一例であり、図5に示したブランク材110を金型40の凹部の内面に沿うように変形できれば、金型の形状や変形方法は限定されない。例えば、仕切り15の高さが本体部10の上面よりある程度低い場合は、図8に示すように、金型40の内部に設けられた凸部44の高さも低いため、金型40を分割せず、ブランク材110を金型40から浮かせずにセットし、押圧部材や凸型によりブランク材110を変形させることができる。
本実施形態に係る包装容器100は、ライナー材2の一部を成型することにより形成された仕切り15を備えるため、2種以上の内容物を区分けして包装することができ、収容物の移動を抑制することもできる。仕切り15は、包装容器100の形成材料であるライナー材2を利用して形成されるので、別途の部材が不要である。また、ブランク材110の底面部12に開口14を形成し、ライナー材2をシールする工程で用いる金型40に、開口14に挿入可能な凸部44を設けることにより仕切り15を形成できるので、仕切り15を設けない場合と比べて、製造工程が複雑になることもない。
また、仕切り15の延伸方向と直交する方向の幅を、底面部12から離れるにつれって狭まるように、すなわち、仕切り15の厚みを上端に向かって薄くすることで、複数の包装容器100をスタッキングすることが可能となり、成形後の包装容器100の状態での輸送効率を向上させることができる。
図9は、第1の実施形態の変形例に係る包装容器の製造に用いるブランク材の展開図である。
図4~図6の例では、ブランク材110を1枚のシートから形成した例を説明したが、図9に示すように、複数のパーツに分けてシートの打ち抜きを行い、各パーツを貼り合わせることによってブランク材を構成しても良い。図9の展開図に示されるパーツは、図4に示した展開図において、リング部21と接続部26a及び26bとをそれぞれの境界線31a及び31bで切り離したものである。図9に示す接続部26a及び26bを、リング部21の裏面に接着剤等で貼り合わせることにより、図5及び図6に示したものとほぼ同じブランク材を得ることができる。図9に示したパーツで作成したブランク材を用いる場合も、上述した製造方法によって、図1と同様の包装容器を製造することができる。
尚、図9に示したようにブランク材を3パーツで構成する代わりに、例えば、接続部26aが図4の例と同様にリング部21に接続され、接続部26bがリング部21から分離した2パーツでブランク材を構成しても良い。
また、第1の実施形態において、フランジ部11の外周縁は矩形状であるが、リング部21と接続部26a及び26bとを接着する前、または、接着後に金型等で打ち抜き加工を行うことにより、フランジ部11の外周縁を矩形以外の異形形状に形成することも可能である。
また、第1の実施形態において、仕切り15は、本体部10を短手方向に二分するように設けられているが、仕切り15による本体部10の分割位置は任意である。ブランク材110の第1の底面パネル23に形成する開口部28の形状及び位置を変更することにより、平面視における仕切り15の形状及び形成位置を変更することが可能である。また、第1の底面パネル23に開口部28を設けることに加え、第2の底面パネル25a及び25bにも開口または切欠を設けても良い。第1の底面パネル23と第2の底面パネル25a及び25bの両方に開口または切欠を設けることにより、例えば、本体部10の内部を十字に仕切る仕切りを形成することも可能である。
また、第1の実施形態では、本体部10の底面部12に仕切り15の形成に用いる開口14が形成されるよう、予めブランク材110の第1の底面パネル23に開口部28を設けている。ただし、ブランク材110の第1の底面パネル23と、第2の底面パネル25a及び25bに予め開口部を設けず、開口のない底面部12を構成した後、パンチング等でスリット状の開口(パンチ穴)を形成しても良い。ライナー材2のシール時に、形成したパンチ穴に対応する凸部を有する金型を用いることにより、同様に仕切りを構成することができる。このように、後から仕切りを形成するためのパンチ穴を設けた場合、任意の形状の仕切りを容易に形成することができる。
また、第1の実施形態において、ライナー材2をシールする前に、金型40の凸部44に、本体部10と同一のシート材または他の紙等の部材を重ね合わせ、当該部材を覆うようにライナー材2をシールすることにより、より剛性の高い仕切りを構成することもできる。
また、第1の実施形態において、仕切り15の高さをフランジ部11の高さと略同一都し、仕切り15の上端部がフランジ部11と面一の平坦面となるように形成しても良い。このように構成した場合、本体部10に内容物を充填した後、フランジ部11の外面と仕切り15の上端面とに蓋材をシールすることができるため、例えば、本体部10の区画の一方にご飯を収容し、本体部10の区画の他方にカレールーを収容するといった使用方法が可能となり、包装容器の用途が多様になる。
(第2の実施形態)
図10は、第2の実施形態に係る包装容器の斜視図であり、図11は、図10に示したXI-XIラインに沿う断面図であり、図12は、図10に示したXII-XIIラインに沿う断面図である。
図10は、第2の実施形態に係る包装容器の斜視図であり、図11は、図10に示したXI-XIラインに沿う断面図であり、図12は、図10に示したXII-XIIラインに沿う断面図である。
包装容器100は、シート材1と、ライナー材2とを備える。
シート材1は、包装容器200の基材となるシートであり、一面が開放された箱形の本体部10と、本体部10の開放面(開口部)の周縁から外方に延びるフランジ部11と、本体部10の内部に設けられる仕切り18とを構成する。フランジ部11の外面(図10~図12における上面)は平坦面である。本実施形態において、本体部10は、平面視において矩形形状を有し、底面部16a及び16bと、6つの側面部17a~17fとを有する。シート材1には、第1の実施形態で説明した材料を使用することができる。
仕切り18は、本体部10の内部を、側面部17a側の収容空間と、側面部17d側の収容空間とに区画する。図11及び図12に示すように、仕切り18は中空であり、仕切り15の延伸方向と直交する方向(図11及び図12の左右方向)の幅(厚み)は、底面部16a及び16bから離れるにつれて狭まっている。仕切り18は、シート材1の一部を尾根状に組み合わせ、ライナー材2をシールすることにより形成されたものであるが、その成型方法については後述する。
ライナー材2は、樹脂フィルムからなり、本体部10の内面(箱形の内側)とフランジ部11の外面と、仕切り18の外面とにシールされる。ライナー材2は、本体部10を構成する各面とフランジ部11と仕切り18とを一体化し、包装容器100全体に強度を付与する役割を有する。ライナー材2の材質及びシール方法は、第1の実施形態で説明したものを採用することができる。
図13は、図10に示した包装容器の製造に用いるブランク材の展開図であり、図14は、図10に示した包装容器の製造に用いるブランク材の平面図であり、図15は、図14に示したXV-XVラインに沿う断面図を示す平面図である。
図14に示すブランク材210は、1枚のシート材から図13に示す形状の部材を打ち抜き、打ち抜いた部材を部分的に折り曲げ、リング部51と重なる部分を接着剤等で貼り合わせたものである。
ブランク材210は、リング部51と、一対の第1の側面パネル52a及び52bと、第1の底面パネル53と、一対の第2の側面パネル54a及び54bと、第2の底面パネル55と、一対の第3の側面パネル56a及び56bと、一対の第3の底面パネル57a及び57bと、一対の仕切りパネル58a及び58bとを備える。上述した各部が同一のシート材によって一体的に構成されている。尚、リング部51の内側の領域内には、シート材が打ち抜かれて形成された開口部60a、60b及び61が形成されている(図13参照)。
リング部51は、矩形のリング形状を有する。リング部51は、図10に示したフランジ部11の外面を構成する部分である。リング部51の内周縁は矩形状であり、対向する一対の第1の辺201a及び201bと、これらに隣接し、互いに対向する一対の第2の辺202a及び202bを有する。
第1の側面パネル52aは、リング部51の内周縁における第1の辺201a(一方の長辺)の一部に接続されている。第1の側面パネル52bは、リング部21の内周縁において第1の辺201aと対向する第1の辺201b(他方の長辺)のうち、第1の側面パネル52aとリング部51との境界線75aに対向する部分に接続されている。第1の側面パネル52a及び52bは、それぞれ図10に示した側面部17b及び17fを構成する部分である。
第1の底面パネル53は、第1の側面パネル52a及び52bのそれぞれに接続されている。第1の底面パネル53は、図10に示した底面部16aの一部を構成する部分である。第1の底面パネル53には、弱化線62が形成されている。弱化線62は、第1の底面パネル53を、一方の第1の側面パネル52a側と、他方の第1の側面パネル52b側とに二分する位置に形成されている。弱化線62は、第1の底面パネル53の強度を線状に弱めて破断しやすくしたものであり、例えば、ミシン目やハーフカットにより形成できる。弱化線62に沿って第1の底面パネル53を破断させることにより、第1の側面パネル52a及び52bをリング部51に対して傾斜するように折り曲げることが可能となる。尚、第1の底面パネル53に弱化線62を設ける代わりに、ブランク材210の製造時に、弱化線62に相当する部分で第1の底面パネル53を予め切断しても良い。
第2の側面パネル54aは、リング部51の内周縁の第1の辺201a(一方の長辺)の他の一部、すなわち、第1の辺201aのうち、境界線75aを除いた部分に接続されている。第2の側面パネル54bは、リング部51の内周縁の第1の辺201b(他方の長辺)のうち、第2の側面パネル54aとリング部51との境界線77aに対向する部分に接続されている。第2の側面パネル54a及び54bは、それぞれ図10に示した側面部17c及び17eを構成する部分である。
第2の底面パネル55は、第2の側面パネル54a及び54bのそれぞれに接続されている。第2の底面パネル55は、図10に示した底面部16bの一部を構成する部分である。第2の底面パネル55には、弱化線63が形成されている。弱化線63は、第2の底面パネル55を、一方の第2の側面パネル54a側と、他方の第2の側面パネル54b側とに二分する位置に形成されている。弱化線63は、第2の底面パネル55の強度を線状に弱めて破断しやすくしたものであり、例えば、ミシン目やハーフカットにより形成できる。弱化線63に沿って第2の底面パネル55を破断させることにより、第2の側面パネル54a及び54bをリング部51に対して傾斜するように折り曲げることが可能となる。尚、第2の底面パネル55に弱化線63を設ける代わりに、ブランク材210の製造時に、弱化線63に相当する部分で第2の底面パネル55を予め切断しても良い。
第3の側面パネル56aは、図14及び図15に示すように、リング部51の内周縁における第2の辺102a(一方の長辺)に接続されている。同様に、第3の側面パネル56bは、図14に示すように、リング部51の内周縁において第2の辺202aに対向する第2の辺202b(他方の長辺)に接続されている。図13に示す展開図上では、第3の側面パネル56a及び56bは、リング部51の長辺部分と略同幅の帯状の接続部59a及び59bを介して、リング部51の外周縁に接続されている。図13に示すようにシート材を打ち抜いた後、リング部51と、第3の側面パネル56a及び56bとの境界線71a及び71bをそれぞれ山折りし、接続部59a及び59bをリング部51の裏面に接着剤等で接着する。これにより、図15及び図16に示すように、リング部21と接続部59a及び59bが一体化され、第3の側面パネル56a及び56bが、リング部51の内周縁における第2の辺202a及び202bに接続された状態となっている。第3の側面パネル56a及び56bは、それぞれ図10に示した側面部17a及び17dを構成する部分である。
第3の底面パネル57aは、第3の側面パネル56aのうち、第2の辺202a(接続部59a)に接続された辺と対向する辺に接続されている。同様に、第3の底面パネル57bは、第3の側面パネル56bのうち、第2の辺202b(接続部59b)に接続された辺と対向する辺に接続されている。第3の底面パネル57a及び57bは、それぞれ図10に示した底面部16a及び16bの一部を構成する部分である。
仕切りパネル58aは、第3の底面パネル57aのうち、第3の側面パネル56aに接続された辺と対向する辺に接続されている。同様に、仕切りパネル58bは、第3の底面パネル57bのうち、第3の側面パネル56bに接続された辺と対向する辺に接続されている。仕切りパネル58a及び58bは、図10に示した仕切り18を構成する部分である。
以下、図14~図16Eを参照しながら、図10に示した包装容器200の製造方法を説明する。図16A~図16Eは、図14に示すXV-XVラインから見た断面図に相当する。
以下の説明では、ブランク材210に設けられた上記各部の境界線を符号で特定する。具体的に、図14及び図15に示すように、第3の側面パネル56aと第3の底面パネル57aの境界線を境界線73a、第3の底面パネル57aと仕切りパネル58aの境界線を境界線74a、第3の側面パネル56bと第3の底面パネル57bの境界線を境界線73b、第3の底面パネル57bと仕切りパネル58bの境界線を境界線74b、リング部51と第1の側面パネル52aの境界線を境界線75a、第1の側面パネル52aと第1の底面パネル53の境界線を境界線76a、リング部51と第1の側面パネル52bの境界線を境界線75b、第1の側面パネル52bと第1の底面パネル53の境界線を境界線76b、リング部51と第2の側面パネル54aとの境界線を境界線77a、第2の側面パネル54aと第2の底面パネル55との境界線を境界線78a、リング部51と第2の側面パネル54bとの境界線を境界線77b、第2の側面パネル54bと第2の底面パネル55との境界線を境界線78bとする。
まず、図16Aに示すように、ブランク材210を金型80にセットする。金型80は、本体部10の外面形状の一部と相補的な凹部83と、凹部83の内面から突出する凸部84とを有する第1の分割体81と、ブランク材210のリング部51(フランジ部11)を支持する第2の分割体82とを備える。第2の分割体82は、第1の分割体81に嵌合可能であり、第1の分割体81に嵌合した状態で、本体部10の外面形状の全体と相補的な凹部を形成する。第2の分割体82は、スプリング85を介して第1の分割体81に接続され、第1の分割体81に嵌合する位置と、図16Aに示す、第1の分割体81から浮き上がった位置との間で移動可能である。ブランク材210は、リング部51が第2の分割体42上に載置されるように金型80にセットされる。
第1の分割体81に設けられた凸部84は、第1の側面パネル52a及び52bと、第2の側面パネル54a及び54bとの間、並びに、第1の底面パネル53と第2の底面パネル55との間に挿入可能な形状を有する。凸部84の外面形状が、仕切り18の形状となる。本実施形態では、凸部84の延伸方向と直交する平面に沿った断面は三角形であり、凸部84の延伸方向と直交する方向の幅は、凹部83の底面から離れるにつれて狭まっている。
次に、図16Bに示すように、ブランク材210のリング部51をクランプした状態で、一対の押圧部材86a及び86bを用いて、ブランク材210の第1の底面パネル53及び第2の底面パネル55を押圧する。押圧部材86a及び86bによる押圧により、第1の底面パネル53に設けられた弱化線62と、第2の底面パネル55に設けられた弱化線63とを破断させる。押圧部材86a及び86bで、リング部51の内周縁に接続された、第1の側面パネル52a及び52bと、第2の側面パネル54a及び54bと、第3の側面パネル56a及び56bとを広げながら、第2の分割体82を第1の分割体81内に押し込んで嵌合させる。このとき、図14に示す、第1の辺201a及び202b(境界線75a及び77a、境界線75b及び77b)と、第2の辺202a及び202bとを山折りに折り曲げ、境界線76a及び76bと、境界線78a及び78bと、境界線73a及び73bと、境界線74a及び74bとを谷折りに折り曲げ、ブランク材210の各部を金型80の凹部に沿わせた状態とする(図16C参照)。このように、ブランク材210を金型80に沿わせて折り曲げることにより、第1の側面パネル52a及び52bと、第2の側面パネル54a及び54bと、第3の側面パネル56a及び56bとで側面部17a~17dを構成し、2分した第1の底面パネル53と、2分した第2の底面パネル55と、第3の底面パネル57a及び57bとで底面部16a及び16bを構成し、リング部51と接続部59a及び59bとでフランジ部11を構成する。また、折り曲げられた一対の仕切りパネル58a及び58bは、第2の側面パネル54a及び54bとの間、並びに、2分した第1の底面パネル53と第2の底面パネル55との間に挿入し、金型80の凸部84に沿わせた状態とする。金型80にセットされたブランク材210は、例えば、真空引き(バキューム)により金型80の内面に密着した状態に保持される。
尚、ブランク材210の折り曲げに際して、金型や治具等を適宜使用することができる。
次に、金型80に密着させたブランク材210上にライナー材2をシールする。図16Dに示すように、加熱したライナー材2を金型80上に配置し、圧空成形または真空成形を行うことにより、図16Eに示すように、本体部10の内面と、フランジ部11の外面と、仕切り18の外面とにライナー材2を溶着させる。金型80の凸部84の外面に仕切りパネル58a及び58bを沿わせた状態でライナー材2をシールすることにより、尾根状の仕切り18を形成することができる。
以上の工程により、包装容器200を製造することができる。
本実施形態に係る包装容器200は、シート材1の一部とこれを覆うライナー材2の一部とによって形成された仕切り18を備えるため、2種以上の内容物を区分けして包装することができ、収容物の移動を抑制することもできる。仕切り18は、包装容器100の形成材料であるシート材1及びライナー材2を利用して形成されるので、別途の部材が不要である。また、ブランク材110に仕切りパネル58a及び58bを設け、ライナー材2をシールする工程で用いる金型80に凸部84を設けることにより仕切り18を形成できるので、仕切り15を設けない場合と比べて、製造工程が複雑になることもない。
また、仕切り18の延伸方向と直交する方向の幅を、底面部16a及び16bから離れるにつれて狭まるように形成することで(すなわち、仕切り18の厚みを上端に向かって薄くすることで)、複数の包装容器200をスタッキングすることが可能となり、成形後の包装容器200の状態での輸送効率を向上させることができる。
尚、図13~図15に示した例では、ブランク材210を1枚のシートとして形成した例を説明したが、第1の実施形態と同様に、ブランク材210を適宜分割して複数のパーツにより構成しても良い。
図17は、第2の実施形態の変形例に係る包装容器を示す斜視図であり、図18は、図17に示した包装容器の製造に用いるブランク材の展開図である。
図17に示す包装容器201のように、仕切り18の上部にフランジ部49を更に有するように構成しても良い。図17に示す包装容器201は、例えば、図18に示すように、第1の側面パネル52a、52b及び第1の底面パネル53と、第2の側面パネル54a、54b及び第2の底面パネル55とを隔てるように帯状部88を設けたブランク材211を用いて構成することができる。また、図17に示す包装容器201において、図17及び図18に二点鎖線で示す位置にミシン目等の弱化線を設けても良い。このように構成した場合、弱化線に沿って切り離して使用したり、弱化線に沿って折り曲げて使用したりすることが可能となる。尚、図18に示す形状に打ち抜いたシート材は、図14~図16で説明したものと同様に予め折り曲げられ、接続部59a及び59bが接着剤等でリング部51の裏面に接着される。
尚、第2の実施形態において、フランジ部11の外周縁は矩形状であるが、リング部51と接続部59a及び59bとを接着する前、または、接着後に金型等で打ち抜き加工を行うことにより、フランジ部11の外周縁を矩形以外の異形形状に形成することも可能である。
また、第2の実施形態において、仕切り18の高さをフランジ部11の高さと略同一とし、仕切り18の上端部がフランジ部11と面一の平坦面となるように形成しても良い。このように構成した場合、本体部10に内容物を充填した後、フランジ部11の外面と仕切り15の上端面とに蓋材をシールすることができるため、例えば、本体部10の区画の一方にご飯を収容し、本体部10の区画の他方にカレールーを収容するといった使用方法が可能となり、包装容器の用途が多様になる。
(その他の変形例)
図19は、第1の実施形態の他の変形例に係る包装容器を示す断面図であって、図2に対応する断面図である。
図19は、第1の実施形態の他の変形例に係る包装容器を示す断面図であって、図2に対応する断面図である。
図19(a)に示す包装容器101’は、仕切り15の上端に平坦面が設けられている点が、図1~図3に示した包装容器100と異なる。上端に平坦面を有する仕切り15は、ライナー材2をシールするときに用いる金型として、仕切り15を形成するための凸部(図7D及び図7Eの凸部44参照)の上端に平坦面を設けたものを用いることにより形成することができる。このように、仕切り15に平坦面を設けた場合、仕切り15の内側を受け治具で支持することにより、図19(b)に示すように、蓋材19を仕切り15の平坦面にシールすることができ、仕切り15とライナー材2との間を通じて内容物が移動することを抑制できる。したがって、図19に示す包装容器100’は、本体部10の一方または両方の区画に水分の多い食品などの内容物を収容するといった使用方法が可能となる。
本発明は、食品やその他物品を包装するための包装容器に適用できる。
1 シート材
2 ライナー材
10 本体部
11 フランジ部
12 底面部
13a~13d 側面部
14 開口
15 仕切り
16a、16b 底面部
17a~17f 側面部
18 仕切り
21 リング部
22a、22b 第1の側面パネル
23 第1の底面パネル
24a、24b 第2の側面パネル
25a、25b 第2の底面パネル
28 開口部
40 金型
41 第1の分割体
42 第2の分割体
44 凸部
51 リング部
52a、52b 第1の側面パネル
53 第1の底面パネル
54a、54b 第2の側面パネル
55 第2の底面パネル
56a、56b 第3の側面パネル
57a、57b 第3の底面パネル
58a、58b 仕切りパネル
80 金型
81 第1の分割体
82 第2の分割体
84 凸部
100、200、201 包装容器
110、210、 ブランク材
2 ライナー材
10 本体部
11 フランジ部
12 底面部
13a~13d 側面部
14 開口
15 仕切り
16a、16b 底面部
17a~17f 側面部
18 仕切り
21 リング部
22a、22b 第1の側面パネル
23 第1の底面パネル
24a、24b 第2の側面パネル
25a、25b 第2の底面パネル
28 開口部
40 金型
41 第1の分割体
42 第2の分割体
44 凸部
51 リング部
52a、52b 第1の側面パネル
53 第1の底面パネル
54a、54b 第2の側面パネル
55 第2の底面パネル
56a、56b 第3の側面パネル
57a、57b 第3の底面パネル
58a、58b 仕切りパネル
80 金型
81 第1の分割体
82 第2の分割体
84 凸部
100、200、201 包装容器
110、210、 ブランク材
Claims (8)
- 包装容器であって、
底面部及び側面部を有する、一面が開放された箱形の本体部と、前記本体部の開放面の周縁から外方側に延びる平坦なフランジ部とを構成するシート材と、
前記本体部の内面と前記フランジ部の外面とにシールされるライナー材とを備え、
前記本体部の前記底面部にスリット状の開口が設けられており、
前記本体部の内部における前記開口と重なる部分に、前記ライナー材の一部によって形成された中空の仕切りが設けられる、包装容器。 - 前記仕切りの延伸方向と直交する方向の幅が、前記底面部から離れるにつれて狭まる、請求項1に記載の包装容器。
- 請求項1または2に記載の包装容器の製造に用いるブランク材であって、
前記フランジ部に対応する矩形形状を有するリング部と、
前記リング部の内周縁において対向する一対の第1の辺のそれぞれに接続され、前記側面部の一部に対応する一対の第1の側面パネルと、
前記一対の第1の側面パネルのそれぞれに接続され、前記底面部の一部に対応する第1の底面パネルと、
前記リング部の前記内周縁において前記第1の辺に隣接する一対の第2の辺のそれぞれに接続され、前記側面部の他の一部に対応する一対の第2の側面パネルと、
前記一対の第2の側面パネルのそれぞれに接続され、前記底面部の一部に対応する一対の第2の底面パネルとを備え、
前記第1の底面パネルに、前記開口を形成するための開口部が形成されている、ブランク材。 - 請求項3に記載のブランク材を用いた包装容器の製造方法であって、
前記本体部の外面形状と相補的な凹部と、前記凹部の内面から突出し、前記底面部の前記開口に挿入可能な凸部とを有する金型に、折り曲げた前記ブランク材をセットし、前記一対の第1の側面パネルと、前記一対の第2の側面パネルとで前記側面部を構成し、前記一対の第1の側面パネルの一方側及び他方側に二分した前記第1の底面パネルと、前記一対の第2の底面パネルとで、前記開口を有する前記底面部を構成し、前記リング部で前記フランジ部を構成し、前記底面部の前記開口から挿入された前記凸部を前記本体部の内側に突出させる工程と、
前記本体部の内面と前記フランジ部の外面とにライナー材をシールすると共に、前記ライナー材の一部を前記金型の前記凸部の外面に沿うように成型して前記仕切りを構成する工程とを備える、包装容器の製造方法。 - 包装容器であって、
底面部及び側面部を有する、一面が開放された箱形の本体部と、前記本体部の開放面の周縁から外方側に延びる平坦なフランジ部と、前記本体部の内部に設けられる仕切りとを構成するシート材と、
前記本体部の内面と、前記フランジ部の外面と、前記仕切りの外面とにシールされるライナー材とを備える、包装容器。 - 前記仕切りの延伸方向と直交する方向の幅が、前記底面部から離れるにつれて狭まる、請求項5に記載の包装容器。
- 請求項5または6に記載の包装容器の製造に用いるブランク材であって、
前記フランジ部に対応する矩形形状を有するリング部と、
前記リング部の内周縁において対向する一対の第1の辺のうち、一方の前記第1の辺の一部と、当該一部に対向する他方の前記第1の辺の一部とにそれぞれ接続され、前記側面部の一部に対応する一対の第1の側面パネルと、
前記一対の第1の側面パネルのそれぞれに接続され、前記底面部の一部に対応する第1の底面パネルと、
前記リング部の内周縁のうち、前記一方の前記第1の辺の他の一部と、前記他方の前記第1の辺の他の一部とにそれぞれ接続され、前記側面部の一部に対応する一対の第2の側面パネルと、
前記一対の第2の側面パネルのそれぞれに接続され、前記底面部の一部に対応する第2の底面パネルと、
前記リング部の内周縁において前記第1の辺に隣接する一対の第2の辺のそれぞれに接続され、前記側面部の他の一部に対応する一対の第3の側面パネルと、
前記一対の第3の側面パネルのそれぞれに接続され、前記底面部の一部に対応する一対の第3の底面パネルと、
前記第3の底面パネルのそれぞれに接続され、前記仕切りに対応する一対の仕切りパネルとを備える、ブランク材。 - 請求項7に記載のブランク材を用いた包装容器の製造方法であって、
前記本体部の外面形状と相補的な凹部と、前記凹部の内面から突出し、前記一対の第1の側面パネルと前記一対の第2の側面パネルとの間に挿入可能な凸部とを有する金型に、折り曲げた前記ブランク材をセットし、前記ブランク材を折り曲げることにより、前記一対の第1の側面パネルと、前記一対の第2の側面パネルと、前記一対の第3の側面パネルとで前記側面部を構成し、前記一対の第1の側面パネルの一方側及び他方側に二分した前記第1の底面パネルと、前記一対の第2の側面パネルの一方側及び他方側に二分した前記第2の底面パネルと、前記一対の第3の底面パネルとで前記底面部を構成し、前記リング部で前記フランジ部を構成し、前記一対の第1の側面パネルと前記一対の第2の側面パネルとの間から挿入された前記凸部を前記本体部の内側に突出させ、前記一対の仕切りパネルを前記一対の第1の側面パネルと前記一対の第2の側面パネルとの間に突出する前記凸部に沿うように配置する工程と、
前記金型の前記凸部の外面に前記一対の仕切りパネルのそれぞれを沿わせた状態で、前記本体部の内面と、前記フランジ部の外面と、前記仕切りの外面とにライナー材をシールする工程とを備える、包装容器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022081136A JP2023169804A (ja) | 2022-05-17 | 2022-05-17 | 包装容器、包装容器の製造に用いるブランク材、包装容器の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2022081136A JP2023169804A (ja) | 2022-05-17 | 2022-05-17 | 包装容器、包装容器の製造に用いるブランク材、包装容器の製造方法 |
Publications (1)
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JP2023169804A true JP2023169804A (ja) | 2023-11-30 |
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ID=88923993
Family Applications (1)
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JP2022081136A Pending JP2023169804A (ja) | 2022-05-17 | 2022-05-17 | 包装容器、包装容器の製造に用いるブランク材、包装容器の製造方法 |
Country Status (1)
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-
2022
- 2022-05-17 JP JP2022081136A patent/JP2023169804A/ja active Pending
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