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JP2023147678A - 電気光学装置および電子機器 - Google Patents

電気光学装置および電子機器 Download PDF

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JP2023147678A
JP2023147678A JP2022055319A JP2022055319A JP2023147678A JP 2023147678 A JP2023147678 A JP 2023147678A JP 2022055319 A JP2022055319 A JP 2022055319A JP 2022055319 A JP2022055319 A JP 2022055319A JP 2023147678 A JP2023147678 A JP 2023147678A
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登 小山
Noboru Koyama
正行 和田
Masayuki Wada
陽平 杉本
Yohei Sugimoto
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Abstract

【課題】開口率を向上させる。【解決手段】電気光学装置は、基板と、トランジスターと、基板とトランジスターとの間に設けられた容量素子と、トランジスターに電気的に接続されたソースドレイン電極と、トランジスターに対応して設けられた画素電極と、ソースドレイン電極と画素電極とを電気的に接続する導電部材と、容量素子と導電部材との間に設けられ、第1コンタクトホールを有する絶縁部材と、を備え、導電部材は、第1コンタクトホールを介して、ソースドレイン電極の端部に電気的に接続されるとともに、容量素子に電気的に接続される。【選択図】図6

Description

本開示は、電気光学装置および電子機器に関する。
プロジェクター等の電子機器には、例えば、画素ごとに光学的特性を変更可能な液晶表示装置等の電気光学装置が用いられる。
特許文献1に記載の電気光学装置は、基板と、トランジスターと、基板とトランジスターとの間に設けられた容量素子と、トランジスターに電気的に接続されたソース電極と、トランジスターに対応して設けられた画素電極と、を有する。特許文献1では、トランジスターのゲート電極と同一層に設けられた第2中継層を介して、容量素子およびソース電極が互いに電気的に接続される。
特開2020-38248号公報
特許文献1では、容量素子とトランジスターとを電気的に接続するためのコンタクトホールを複数設ける必要がある。このため、製造工程の負荷を増大させるとともに開口率の低下を招くという課題がある。
本開示の電気光学装置の一態様は、基板と、トランジスターと、前記基板と前記トランジスターとの間に設けられた容量素子と、前記トランジスターに電気的に接続されたソースドレイン電極と、前記トランジスターに対応して設けられた画素電極と、前記ソースドレイン電極と前記画素電極とを電気的に接続する導電部材と、前記容量素子と前記導電部材との間に設けられ、第1コンタクトホールを有する絶縁部材と、を備え、前記導電部材は、前記第1コンタクトホールを介して、前記ソースドレイン電極の端部に電気的に接続されるとともに、前記容量素子に電気的に接続される。
本開示の電子機器の一態様は、前述の態様の電気光学装置と、前記電気光学装置の動作を制御する制御部と、を有する。
第1実施形態に係る電気光学装置の平面図である。 図1中のA-A線断面図である。 図1の素子基板の電気的な構成を示す等価回路図である。 図2の素子基板の一部を示す平面図である。 図2の素子基板の一部を示す断面図である。 図2の素子基板の一部を示す断面図である。 図5に示す第1凹部の拡大断面図である。 複数の容量素子の平面図である。 第1実施形態における複数のトランジスターの平面図である。 第1実施形態における容量素子およびトランジスターの平面視での位置関係を説明するための図である。 ソースドレイン電極およびこれと同層の中継電極の平面図である。 データ線およびこれと同層の中継電極の平面図である。 定電位線およびこれと同層の中継電極の平面図である。 第2実施形態における素子基板の一部を示す断面図である。 電子機器の一例であるパーソナルコンピューターを示す斜視図である。 電子機器の一例であるスマートフォンを示す平面図である。 電子機器の一例であるプロジェクターを示す模式図である。
以下、添付図面を参照しながら本開示に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法および縮尺は実際と適宜に異なり、理解を容易にするために模式的に示す部分もある。また、本開示の範囲は、以下の説明において特に本開示を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
1.電気光学装置
1-1.第1実施形態
1-1A.基本構成
図1は、第1実施形態に係る電気光学装置100の平面図である。図2は、図1中のA-A線断面図である。なお、図1では、説明の便宜上、対向基板3の図示が省略される。また、以下の説明は、説明の便宜上、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を適宜用いる。また、X軸に沿う一方向がX1方向と表記され、X1方向とは反対の方向がX2方向と表記される。同様に、Y軸に沿う一方向がY1方向と表記され、Y1方向とは反対の方向をY2方向が表記される。Z軸に沿う一方向がZ1方向と表記され、Z1方向とは反対の方向をZ2方向が表記される。また、以下では、Z1方向またはZ2方向にみることを「平面視」という場合がある。さらに、以下の説明では、X方向は、X1方向またはX2方向である。Y方向は、Y1方向またはY2方向である。Z方向は、Z1方向またはZ2方向である。
図1および図2に示す電気光学装置100は、アクティブマトリクス駆動方式の透過型の電気光学装置である。図2に示すように、電気光学装置100は、素子基板2と、対向基板3と、枠状のシール部材4と、液晶層5と、を有する。素子基板2、液晶層5および対向基板3は、この順にZ1方向に並ぶ。図1に示す例では、電気光学装置100の平面視形状が四角形である。なお、電気光学装置100の平面視形状は、図1に示す例に限定されず、例えば、円形であってもよい。
素子基板2は、後述の複数のTFT(Thin Film Transistor)を有する基板である。素子基板2は、「基板」の一例である第1基板21と、積層体22と、複数の画素電極25と、第1配向膜29と、を有する。第1基板21、積層体22、複数の画素電極25および第1配向膜29のそれぞれは、透光性を有する。また、図示しないが、素子基板2は、複数の画素電極25を平面視で囲む領域に配置される複数のダミー画素電極を有する。なお、「透光性」とは、可視光に対する透過性を意味し、好ましくは可視光の透過率が50%以上であることをいう。
第1基板21、積層体22、複数の画素電極25および第1配向膜29は、この順にZ1方向に積層される。第1基板21は、透光性および絶縁性を有する平板である。第1基板21は、例えば、ガラス基板または石英基板である。積層体22は、透光性を有する複数の絶縁層と、当該複数の絶縁層同士の間に配置される各種配線と、を有する。第1基板21および積層体22の詳細については、後に図5から図13に基づいて説明する。また、画素電極25は、透光性および導電性を有する。画素電極25は、液晶層5に電界を印加するために用いられる。画素電極25は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)およびFTO(Fluorine-doped tin oxide)等の透明導電材料で構成される。第1配向膜29は、透光性および絶縁性を有する。第1配向膜29は、液晶層5に含まれる液晶分子を配向させる。第1配向膜29は、複数の画素電極25を覆うように配置される。第1配向膜29を構成する材料は、例えば、ポリイミドおよび酸化ケイ素等である。
対向基板3は、素子基板2に対向して配置される基板である。対向基板3は、透光性を有する第2基板31と、透光性を有する無機絶縁層32と、透光性を有する共通電極33と、透光性を有する第2配向膜34と、を有する。また、図示しないが、対向基板3は、平面視で複数の画素電極25を囲む形状をなす遮光性の見切りを有する。なお、「遮光性」とは、可視光に対する遮光性を意味し、好ましくは可視光の透過率が50%未満であることをいい、より好ましくは10%以下であることをいう。
第2基板31、無機絶縁層32、共通電極33および第2配向膜34は、この順にZ2方向に積層される。第2基板31は、透光性および絶縁性を有する平板である。第2基板31は、例えば、ガラス基板または石英基板である。無機絶縁層32は、透光性および絶縁性を有しており、例えば、酸化ケイ素等のケイ素を含む無機材料で構成される。共通電極33は、複数の画素電極25に対して液晶層5を介して配置される対向電極である。共通電極33は、液晶層5に電界を印加するために用いられる。共通電極33は、透光性および導電性を有する。共通電極33は、例えば、ITO、IZOおよびFTO等の透明導電材料を含む。第2配向膜34は、透光性および絶縁性を有する。第2配向膜34は、液晶層5が有する液晶分子を配向させる。第2配向膜34を構成する材料は、例えばポリイミドおよび酸化ケイ素等である。
シール部材4は、素子基板2と対向基板3との間に配置される。シール部材4は、例えばエポキシ樹脂等の各種硬化性樹脂を含む接着剤等で構成される。シール部材4は、ガラス等の無機材料で構成されるギャップ材を含んでもよい。
液晶層5は、素子基板2、対向基板3およびシール部材4によって囲まれる領域内に配置される。液晶層5は、電界に応じて光学的特性が変化する。液晶層5は、正または負の誘電異方性を有する液晶分子を含む。液晶分子の配向は、液晶層5に印加される電圧に応じて変化する。
図1に示すように、素子基板2には、複数の走査線駆動回路11とデータ線駆動回路12と複数の外部端子13とが配置される。複数の外部端子13の一部は、図示しないが、走査線駆動回路11またはデータ線駆動回路12から引き回される配線に接続される。また、複数の外部端子13は、共通電位が印加される端子を含む。当該端子は、図示しない配線および導通材を介して、対向基板3の共通電極33に電極的に接続される。
このような電気光学装置100は、画像を表示する表示領域A10と、平面視で表示領域A10の外側に位置する周辺領域A20とを有する。表示領域A10には、行列状に配列される複数の画素Pが設けられる。複数の画素Pに対して複数の画素電極25が1対1で配置される。前述の共通電極33は、複数の画素Pで共通に設けられる。また、周辺領域A20は、平面視で表示領域A10を囲む。周辺領域A20には、走査線駆動回路11およびデータ線駆動回路12が配置される。
本実施形態では、電気光学装置100は透過型である。具体的には、本実施形態では、図2に示すように、光LLが対向基板3に入射し、対向基板3に入射した光が素子基板2から出射される間に変調することにより、画像が表示される。なお、素子基板2に入射した光が対向基板3から出射される間に変調することにより、画像が表示されてもよい。
また、電気光学装置100は、例えば、後述するパーソナルコンピューターおよびスマートフォン等のカラー表示を行う表示装置に適用される。当該表示装置に適用される場合、電気光学装置100に対してカラーフィルターが適宜用いられる。また、電気光学装置100は、例えば、後述する投射型のプロジェクターに適用される。この場合、電気光学装置100は、ライトバルブとして機能する。なお、この場合、電気光学装置100に対してカラーフィルターが省略される。
1-1B.素子基板2の電気的な構成
図3は、図1の素子基板2の電気的な構成を示す等価回路図である。素子基板2は、図3に示すように、複数のトランジスター23とn本の走査線241とm本のデータ線242とn本の定電位線243とを有しており、これらは、前述の図2に示す積層体22に設けられる。nおよびmのそれぞれは、2以上の整数である。n本の走査線241とm本のデータ線242との各交差に対応してトランジスター23が配置される。各トランジスター23は、例えば、スイッチング素子として機能するTFT(thin film transistor)である。各トランジスター23は、ゲート、ソースおよびドレインを含む。
n本の走査線241のそれぞれはX方向に延在し、n本の走査線241はY方向に等間隔で並ぶ。n本の走査線241のそれぞれは、対応する複数のトランジスター23のゲートに電気的に接続される。n本の走査線241は、図1に示す走査線駆動回路11に電気的に接続される。1~n本の走査線241には、走査線駆動回路11から走査信号G1、G2、…、およびGnが線順次で供給される。
図3に示すm本のデータ線242のそれぞれはY方向に延在し、m本のデータ線242はX方向に等間隔で並ぶ。m本のデータ線242のそれぞれは、対応する複数のトランジスター23のソースに電気的に接続される。m本のデータ線242は、図1に示すデータ線駆動回路12に電気的に接続される。1~m本のデータ線242には、データ線駆動回路12から画像信号S1、S2、…、およびSmが並行に供給される。
図3に示すn本の走査線241とm本のデータ線242とは、互いに電気的に絶縁されており、平面視で格子状に配置される。隣り合う2つの走査線241と隣り合う2つのデータ線242とで囲まれる領域が画素Pに対応する。各画素電極25は、対応するトランジスター23のドレインに電気的に接続される。
n本の定電位線243のそれぞれはY方向に延在し、n本の定電位線243はX方向に等間隔で並ぶ。また、n本の定電位線243は、m本のデータ線242およびn本の走査線241に対して電気的に絶縁されており、これらに対して間隔をもって配置される。各定電位線243には、グランド電位等の定電位が印加される。n本の定電位線243のそれぞれは、対応する容量素子26に電気的に接続される容量線である。各容量素子26は、画素電極25の電位を保持するための保持容量であり、平面視でトランジスター23と重なって配置される。なお、複数の容量素子26は、複数の画素電極25に1対1で電気的に接続される。複数の容量素子26は、複数のトランジスター23のドレインに1対1で電気的に接続される。
走査信号G1、G2、…、およびGnが順次アクティブとなることにより、n本の走査線241が順次選択されると、選択される走査線241に接続されるトランジスター23がオン状態となる。すると、m本のデータ線242を介して表示すべき階調に応じた大きさの画像信号S1、S2、…、およびSmが、選択される走査線241に対応する画素Pの画素電極25に印加される。これにより、画素電極25と図2に示す共通電極33との間に形成される液晶容量に、表示すべき階調に応じた電圧が印加され、印加される電圧に応じて液晶分子の配向が変化する。また、容量素子26によって、印加される電圧が保持される。このような液晶分子の配向の変化によって光が変調され階調表示が可能となる。
1-1C.素子基板2の構造
図4は、図2の素子基板2の一部を示す平面図である。図4では、図2中の領域Bにおいて素子基板2をZ2方向にみた図が示される。図4に示すように、素子基板2の複数の画素電極25は、互いに離隔し、行列状に配置される。素子基板2には、画素電極25ごとに、平面視で画素電極25に重なる領域に透光性の開口部A11が設けられる。また、素子基板2には、平面視で複数の開口部A11の間に位置する枠状の領域が遮光領域A12として設けられる。遮光領域A12には、前述の図3に示すトランジスター23、容量素子26および走査線241、データ線242、定電位線243等の各種配線が配置される。画素電極25は、コンタクトホールCH13を介してトランジスター23および容量素子26のそれぞれに電気的に接続される。
図5および図6のそれぞれは、図2の素子基板2の一部を示す断面図である。図5では、図4中の領域CをX方向に沿ってC1-C1線で切断した断面が模式的に示される。図6では、図4中の領域CをY方向に沿ってC2-C2線で切断した断面が模式的に示される。なお、図4中のC1-C1線が平面視で後述の図8中のC1-C1線に対応し、図4中のC2-C2線が平面視で後述の図8中のC2-C2線に対応する。
素子基板2は、前述のように、第1基板21、積層体22、複数の画素電極25および第1配向膜29を有する。ここで、図5および図6に示すように、第1基板21と積層体22との間には、複数の容量素子26が配置される。また、積層体22の内部には、トランジスター23、走査線241、データ線242、定電位線243および中継電極271、272、273、274、275、276、277、279が適宜に配置される。ここで、中継電極271は、「ソースドレイン電極」の一例である。中継電極273は、「導電部材」の一例である。以下、素子基板2の積層構造について、図5および図6に基づいて、素子基板2の各部を順に説明する。
第1基板21は、「凹部」の一例である第1凹部211と、第2凹部212と、第3凹部213と、を有する。第1凹部211、第2凹部212および第3凹部213のそれぞれは、トランジスター23ごとに、第1基板21のZ1方向を向く面に設けられた窪みである。これらの凹部は、X1方向に、第2凹部212、第1凹部211、第3凹部213の順に並んでおり、互いに離れて配置される。ここで、第1凹部211は、データ線242に沿ってY方向に延びる。これに対し、第2凹部212および第3凹部213のそれぞれは、走査線241に沿ってX方向に延びる。本実施形態では、第1凹部211、第2凹部212および第3凹部213のZ2方向の深さは、互いに等しい。
第1基板21上には、容量素子26が配置される。容量素子26は、第1導電層261と、誘電体層263と、第2導電層262と、を有する。第1導電層261、誘電体層263および第2導電層262は、Z1方向にこの順に積層される。第1導電層261は、第1基板21に接触する。誘電体層263は、第1導電層261と第2導電層262との間に配置される。なお、第1導電層261と第1基板21に透光層があってもよい。
容量素子26は、第1基板21のZ1方向を向く面の形状に沿う形状をなす。ここで、容量素子26は、第1凹部211、第2凹部212および第3凹部213の各内部に配置される部分を有する。したがって、容量素子26は、第1凹部211、第2凹部212および第3凹部213の各形状に沿う形状の部分を有する。第1導電層261、誘電体層263および第2導電層262の各層の厚みが各凹部の底面と側面とにわたり均一であることにより、安定した特性の容量素子26が得られる。
このような容量素子26は、第1素子部265と、第2素子部266と、第3素子部267と、を有する。第1素子部265は、第1凹部211に配置される容量素子26の部分である。第2素子部266は、第2凹部212に配置される容量素子26の部分である。第3素子部267は、第3凹部213に配置される容量素子26の部分である。
第1導電層261および第2導電層262を構成する材料は、例えば、遮光性が低く、導電性のポリシリコンであることが望ましいが、これに限定されず、チタン等の金属、金属酸化物または金属窒化物がであってもよい。当該ポリシリコンは、例えば、リン(P)等の不純物を含む。また、誘電体層263には、例えば、遮光性が低く、誘電率の高い窒化シリコン膜が望ましいが、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化シリコン等の金属酸化膜、窒化シリコン等の金属窒化膜、あるいはこれらの金属酸化膜および金属窒化膜が積層された多層膜が用いられてもよい。
第1導電層261および第2導電層262の各厚みは、例えば、0.03μm以上0.2μm以下である。誘電体層263の厚みは、例えば、0.01μm以上0.03μm以下である。第1導電層261、誘電体層263および第2導電層262からなる積層膜の厚みは、例えば、0.13μm以上0.26μm以下である。第1導電層261、誘電体層263および第2導電層262は、一括して形成可能である。また、第2導電層262の厚みは、第1導電層261の厚みより大きいことが好ましい。
以上の容量素子26を覆うように、第1基板21上には、積層体22が配置される。積層体22は、複数の絶縁層221、222、223、224、225、226、227を有する。これらの層は、絶縁層221、222、223、224、225、226、227の順でZ1方向に積層される。ここで、絶縁層221、222、223、224からなる積層体は、絶縁部材22aを構成する。
絶縁層221~227は、透光性および絶縁性を有する。絶縁層221~227を構成する材料は、例えば、酸化ケイ素または酸窒化ケイ素等のケイ素を含む無機材料である。絶縁層221および絶縁層221のそれぞれの厚みは、例えば、0.2μm以上0.6μm以下である。絶縁層221は、第1基板21の窪みの領域を埋め込み、埋め込んだ領域のZ2方向の厚さは他の部分に比べて厚くなる。
絶縁層221は、容量素子26を覆うように第1基板21上に配置される。ここで、絶縁層221は、第1凹部211、第2凹部212および第3凹部213により容量素子26に形成される各凹部を埋めるように配置される。したがって、当該各凹部に対応する領域の絶縁層221のZ方向での厚さは、絶縁層221の他の領域よりも厚い。第1凹部211等の形状や絶縁層221の形成条件により、絶縁層221のZ1方向を向く面は、後述の図7に示すような形状とすることができるが、これに限定されず、CMP法等の平坦化処理により平坦化されてもよい。
絶縁層221と絶縁層222との間には、走査線241が配置される。走査線241は、遮光性および導電性を有する。絶縁層222と絶縁層223との間には、トランジスター23の半導体層231が配置される。
半導体層231は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有する。具体的には、半導体層231は、チャネル領域231a、ソースドレイン領域231b、ソース領域231c、低濃度ソースドレイン領域231dおよび低濃度ソース領域231eを有する。チャネル領域231aは、ソースドレイン領域231bとソースドレイン領域231cとの間に位置する。低濃度ソースドレイン領域231dは、チャネル領域231aとソースドレイン領域231bとの間に位置する。低濃度ソースドレイン領域231eは、チャネル領域231aとソースドレイン領域231cとの間に位置する。半導体層231は、例えば、ポリシリコンで構成される。チャネル領域231aを除く領域には、導電性を高める不純物がドープされる。低濃度ソースドレイン領域231d中の不純物濃度は、ソースドレイン領域231b中の不純物濃度よりも低い。低濃度ソースドレイン領域231e中の不純物濃度は、ソースドレイン領域231c中の不純物濃度よりも低い。なお、例えば、低濃度ソースドレイン領域231eは、省略してもよい。
トランジスター23は、半導体層231のほか、ゲート電極232と、ゲート絶縁膜233と、を有する。ゲート電極232は、絶縁層223と絶縁層224との間に配置される。ゲート絶縁膜233は、ゲート電極232と半導体層231のチャネル領域231aとの間に介在する。ここで、絶縁層223のゲート電極232に対応する領域がゲート絶縁膜233として機能する。
ゲート絶縁膜233は、例えば、熱酸化またはCVD(chemical vapor deposition)法等で成膜される酸化ケイ素膜で構成される。ゲート電極232は、例えば、ポリシリコンに導電性を高める不純物がドープされることにより形成される。なお、ゲート電極232は、金属、金属酸化物および金属化合物の導電性を有する材料を用いて形成されてもよい。
ゲート電極232は、絶縁層222、223を貫通するコンタクトホールCH1、CH2のそれぞれに配置される部分を有し、コンタクトホールCH1、CH2を介して走査線241に接続される。
絶縁層223上には、ゲート電極232のほか、図5に示すように中継電極272の一部が配置されるとともに、図6に示すように中継電極271の一部が配置される。
中継電極272は、絶縁層221~223を貫通するコンタクトホールCH3に配置される部分を有し、コンタクトホールCH3を介して容量素子26の第2導電層262に接続される。中継電極271は、絶縁層223を貫通するコンタクトホールCH6に配置される部分を有し、コンタクトホールCH6を介して半導体層231のソースドレイン領域231bに接続される。
絶縁層224上には、図5に示すように中継電極275の一部が配置されるとともに、図6に示すように中継電極273の一部と中継電極274の一部とが配置される。
中継電極275は、絶縁層224を貫通するコンタクトホールCH5に配置される部分を有し、コンタクトホールCH5を介して中継電極272に接続される。中継電極273は、絶縁層221~224からなる絶縁部材22aを貫通するコンタクトホールCH4に配置される部分を有し、コンタクトホールCH4を介して容量素子26の第1導電層261および中継電極271のそれぞれに接続される。ここで、中継電極273は、中継電極271のY2方向での端部に接続される。当該端部は、中継電極271のY2方向での端(端面)とZ1方向を向く面の一部とを含む。中継電極274は、絶縁層223、224を貫通するコンタクトホールCH7に配置される部分を有し、コンタクトホールCH7を介して半導体層231のソースドレイン領域231cに接続される。
絶縁層225は、中継電極273、274、275を覆って設けられる。絶縁層225上には、図5および図6に示すように、中継電極276の一部と中継電極277の一部とデータ線242とが配置される。
中継電極276は、絶縁層225を貫通するコンタクトホールCH8に配置される部分を有し、コンタクトホールCH8を介して中継電極275に接続される。中継電極277は、絶縁層225を貫通するコンタクトホールCH9に配置される部分を有し、コンタクトホールCH9を介して中継電極273に接続される。
データ線242は、図6に示すように、絶縁層225を貫通するコンタクトホールCH10に配置される部分を有し、コンタクトホールCH10を介して中継電極274に接続される。これにより、データ線242は、中継電極274を介して半導体層231のソースドレイン領域231cに電気的に接続される。
絶縁層226は、データ線242および中継電極276、277を覆って設けられる。絶縁層226上には、図5に示すように定電位線243の一部と中継電極279の一部とが配置されるとともに、図6に示すように定電位線243が配置される。
定電位線243は、絶縁層226を貫通するコンタクトホールCH11に配置される部分を有し、コンタクトホールCH11を介して中継電極276に接続される。中継電極279は、絶縁層226を貫通するコンタクトホールCH12に配置される部分を有し、コンタクトホールCH12を介して中継電極277に接続される。定電位線243は、中継電極276、275および中継電極272を介して、容量素子26の第2導電層262に電気的に接続される。
絶縁層227は、定電位線243、および中継電極279を覆って設けられる。絶縁層227上には、画素電極25が配置される。
画素電極25は、図5に示すように、絶縁層227を貫通するコンタクトホールCH13に配置される部分を有し、コンタクトホールCH13を介して中継電極279に接続される。これにより、画素電極25は、中継電極279、277および中継電極273を介して、半導体層231のソースドレイン領域231bに電気的に接続されるととともに、中継電極279、277、273および中継電極271を介して、容量素子26の第1導電層261に電気的に接続される。また、容量素子26の第1導電層261は、中継電極273、271を介して、半導体層231のソースドレイン領域231bに電気的に接続される。
走査線241、データ線242および定電位線243を構成する材料としては、例えば、タングステン(W)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、鉄(Fe)およびアルミニウム(Al)等の金属、チタンナイトライド等の金属窒化物ならびにタングステンシリサイド等の金属酸化物等の金属材料が挙げられる。また、走査線241、データ線242および定電位線243のそれぞれは、金属材料の単層または積層で構成される。走査線241の厚みは、例えば、0.1以上0.4μm以下である。また、データ線242および定電位線243のそれぞれの厚みは、例えば、0.3以上0.6μm以下である。
中継電極271、272、中継電極273、274、275、276、277および中継電極279のそれぞれは、ゲート電極232、データ線242および定電位線243と同じ材料で構成される。
以上、図5および図6に基づいて素子基板2の積層構造を説明したが、素子基板2の各種配線等の構成は一例であり、図5および図6に示す構成に限定されない。例えば、走査線241は、トランジスター23よりも上層に設けられてもよい。この場合、容量素子26とトランジスター23との間には、走査線241以外の遮光性を有する遮光膜が配置される。当該遮光膜は、遮光性を有すればよく、配線でもよいし、配線とは絶縁された導電膜でもよい。
以下、第1凹部211の断面構造および素子基板2の平面視構造について詳述する。
図7は、図5に示す第1凹部211の拡大断面図である。第1凹部211は、底面2111と側面2113とを備える。第1凹部211の深さD1は、第1凹部211の底面2111の幅W1よりも大きい。また、深さD1は、第1凹部211の開口2112の幅W2よりも大きい。なお、深さD1は、開口2112から底面2111までのZ方向での長さである。幅W1は、底面2111のX方向での長さである。また、幅W2は、開口2112のX方向での長さである。
第1凹部211の深さD1と幅W1との比(D1/W1)は、例えば、1.5以上であることが好ましい。さらに、深さD1と幅W2との比(D1/W2)は、例えば、1.4以上であることが好ましい。具体的な深さD1は、容量素子26の特性等に応じて決められ、特に限定されないが、例えば0.5μm以上2.0μm以下である。具体的な幅W1は、例えば、0.2μm以上1.0μm以下である。具体的な幅W2は、例えば、0.3μm以上1.5μm以下である。
図7に示すように、容量素子26の第1素子部265は、第1凹部211の形状に沿う形状をなしており、第1素子部265には、第1凹部211に起因する凹部が設けられる。この凹部の開口260の幅W3は、第1凹部211の深さD1よりも小さい。図7に示す例では、幅W3は、第1凹部211の幅W1よりも小さい。ただし、第1凹部211の側面2113の底面2111に対する傾斜角度等によって、幅W3は、幅W1以上でもよい。なお、幅W3は、開口260のX方向での長さである。また、前述の幅W1、W2およびW3のそれぞれは、深さD1以上でもよい。
図7に示すように、走査線241は、容量素子26の第1素子部265に向かって凹む部分2410を有する。部分2410は、走査線241の一部が第1凹部211上に設けられることに起因して設けられる。なお、絶縁層221のZ1方向を向く面も、第1素子部265に向かって凹む部分を有する。
図7に示すように、絶縁層222のZ1方向を向く面は、平坦な面である。絶縁層222が積層されることで、第1凹部211の影響が緩和された結果、絶縁層222のZ1方向の面は、平坦な面になる。
図8は、複数の容量素子26の平面図である。図8では、第1基板21上の構成をZ2方向にみた図が示されており、第1基板21上の構成が実線で示されるとともに、第1凹部211、第2凹部212および第3凹部213が破線で示される。
前述のように、第1基板21のZ1方向を向く面には、第1導電層261、誘電体層263および第2導電層262を含む積層膜、および絶縁層221が設けられる。図8に示すように、第1凹部211は、平面視で、Y方向での方向に延びる長尺状をなす。第2凹部212および第3凹部213のそれぞれは、X方向での方向に延びる。ここで、第1凹部211は、平面視で、第2凹部212と第3凹部213との間に、第2凹部212および第3凹部213のそれぞれに対して間隔を隔てて位置する。
容量素子26は、Y方向に延在する部分と、X方向に延在する部分と、これらの部分が交差する交差部と、を有する。また、容量素子26は、平面視で、第1凹部211、第2凹部212および第3凹部213と重なる。具体的には、容量素子26は、平面視で第1凹部211、第2凹部212および第3凹部213を包含する領域にわたり設けられる。容量素子26のY2方向の一端には、第1導電層261と画素電極25等とを電気的に接続するため、誘電体層263および第2導電層262を切り欠いた切り欠き部2710が設けられる。切り欠き部2710および第1凹部211は、平面視で互いに重ならない。また、容量素子26の第2導電層262のX1方向での端部は、中継電極272等を介して定電位線243に電気的に接続される部分であり、平面視で第2凹部212および第3凹部213のいずれにも重ならない。
図9は、複数のトランジスター23の平面図である。図9では、絶縁層223上の構成をZ2方向にみた図が示されており、絶縁層223上の構成が実線で示されるとともに、絶縁層221と絶縁層223との間の構成が破線で示される。
前述のように、絶縁層221上には、走査線241、絶縁層222、半導体層231、絶縁層223、ゲート電極232、中継電極271、272および絶縁層224が設けられる。
図9に示すように、半導体層231は、平面視で、Y1方向に沿って、ソースドレイン領域231b、低濃度ソースドレイン領域231d、チャネル領域231a、低濃度ソースドレイン領域231eおよびソースドレイン領域231cがこの順で配置される。半導体層231のX方向での幅は、例えば、0.3μm程度である。半導体層231は、平面視で、Y方向に直線状に延びる長尺状の形状をなす。なお、ソースドレイン領域231bのドレイン電極形成領域およびソースドレイン領域231cのソース電極形成領域は、他の領域に比べて幅広であってもよい。
ゲート電極232は、平面視で、半導体層231のチャネル領域231aに重なる。ここで、前述のように、ゲート電極232の一部がコンタクトホールCH1、CH2に配置されており、平面視で、コンタクトホールCH1とコンタクトホールCH2との間には、低濃度ソースドレイン領域231dが位置する。これにより、X1方向およびX2方向で低濃度ソースドレイン領域231dに向かう光がゲート電極232により遮光される。また、低濃度ソースドレイン領域231dは、平面視で走査線241と重なる。これにより、Z2方向で低濃度ソースドレイン領域231dに向かう光が走査線241により遮光される。
走査線241は、平面視で、X方向に延びており、その幅は、例えば、幅0.5μm以上1μm以下である。また、走査線241は、平面視で、半導体層231と重なる幅広部と、当該幅広部からY1方向およびY2方向に延びる突出部と、を備える。当該幅広部および当該突出部は、平面視で半導体層231を包含する領域にわたり設けられる。また、走査線241は、当該幅広部で、コンタクトホールCH1、CH2を介して、ゲート電極232に電気的に接続される。
中継電極272は、平面視で、ゲート電極232に対してX1方向の位置に間隔を隔てて配置される。中継電極272の一部は、平面視で、走査線241に重なる。中継電極271は、平面視で、ゲート電極232に対してY2方向の位置で間隔を隔てて配置される。
中継電極271は、Y方向に延在しており、中継電極273に接続される。ここで、前述のように、中継電極273の一部は、コンタクトホールCH4に配置されており、コンタクトホールCH4は、半導体層231の低濃度ソースドレイン領域231dおよびソースドレイン領域231bに対して、Y2方向に位置する。これにより、Y1方向およびそれよりもやや傾斜した方向で低濃度ソースドレイン領域231dおよびソースドレイン領域231bに向かう光が中継電極273により遮光される。
図10は、容量素子26およびトランジスター23の平面視での位置関係を説明するための図である。図10では、第1凹部211、第1素子部265、走査線241、半導体層231およびゲート電極232をZ2方向にみた図が示される。
第1凹部211は、平面視で、半導体層231の長手方向に沿って配置されており、半導体層231に重なる。したがって、容量素子26の第1素子部265は、平面視で、半導体層231に沿って配置されており、半導体層231に重なる。また、走査線241の部分2410は、平面視で、第1凹部211、第1素子部265、および低濃度ソースドレイン領域231dに重なる。
図10に示す例では、第1凹部211の底面2111の幅W1は、半導体層231のソースドレイン領域231cの幅W0以下である。幅W0は、ソースドレイン領域231cのX方向での長さである。また、ソースドレイン領域231cの幅W0とソースドレイン領域231bの幅とは、互いに等しい。また、ソースドレイン領域231cの幅W0は、前述の図7に示す第1素子部265の開口260の幅W3よりも大きい。なお、幅W1は幅W0を超えてもよい。また、図10に示す例では、第1凹部211の底面2111の幅W1は、チャネル領域231aの幅よりも小さいが、これに限定されず、チャネル領域231aの幅以上でもよい。また、幅W0は、幅W3以下であってもよい。
図11は、中継電極273、274、275の平面図である。図11では、絶縁層224上の構成をZ2方向にみた図が示されており、絶縁層224上の構成が実線で示されるとともに、半導体層231が破線で示される。
前述のように、絶縁層224上には、中継電極273、274、275が設けられる。中継電極273は、平面視で半導体層231の一部に重なる。また、中継電極274は、平面視で半導体層231の一部に重なり、かつ、中継電極273に対してY1方向の位置で間隔を隔てて配置される。また、中継電極275は、平面視で中継電極273に対してX1方向の位置で間隔を隔てて配置される。
ここで、図11に示すように、中継電極273は、平面視で、Y方向に延びる幅広部246を有する。幅広部246は、平面視で、半導体層231のソースドレイン領域231bおよび低濃度ソースドレイン領域231dと重なる。これにより、Z2方向でソースドレイン領域231bおよび低濃度ソースドレイン領域231dに向かう光が幅広部246により遮光される。また、前述のように、中継電極271の一部は、コンタクトホールCH6に配置されており、コンタクトホールCH6は、低濃度ソースドレイン領域231dおよびソースドレイン領域231bに対して、Y2方向に位置する。これにより、Y1方向でソースドレイン領域231bおよび低濃度ソースドレイン領域231dに向かう光が中継電極271により遮光される。
図12は、データ線242および中継電極276、277の平面図である。図12では、絶縁層225上の構成をZ2方向にみた図が示される。
前述のように、絶縁層225上には、データ線242および中継電極276、277が設けられる。図12に示すように、中継電極276は、平面視で、対応するデータ線242に対してX1方向の位置で間隔を隔てて配置される。中継電極277は、平面視で、対応するデータ線242に対してX2方向の位置で間隔を隔てて配置される。データ線242は、Y方向に延在しており、平面視で、半導体層231に重なる。データ線242の幅は、例えば、0.5μm以上1μm以下である。
図13は、定電位線243および中継電極279の平面図である。図13では、絶縁層226上の構成をZ2方向にみた図が示される。
前述のように、絶縁層226上には、定電位線243および中継電極279が配置される。図13に示すように、定電位線243の一部は、平面視で、対応する定電位線243からX1方向に突出する。中継電極279は、平面視で、対応する定電位線243に対してX2方向の位置に配置される。定電位線243は、Y方向に延在しており、平面視で、データ線242および半導体層231のそれぞれに重なる。定電位線243の幅は、例えば、0.5μm以上1μm以下である。
以上のように、電気光学装置100は、「基板」の一例である第1基板21と、トランジスター23と、容量素子26と、「ソースドレイン電極」の一例である中継電極271と、画素電極25と、「導電部材」の一例である中継電極273と、絶縁部材22aと、を備える。容量素子26は、第1基板21とトランジスター23との間に設けられる。中継電極271は、トランジスター23に電気的に接続される。画素電極25は、トランジスター23に対応して設けられる。中継電極273は、中継電極271と画素電極25とを電気的に接続する。絶縁部材22aは、容量素子26と中継電極273との間に設けられ、「第1コンタクトホール」の一例であるコンタクトホールCH4を有する。そして、中継電極273は、コンタクトホールCH4を介して、中継電極271の端部に電気的に接続されるとともに、容量素子26に電気的に接続される。
以上の電気光学装置100では、中継電極273がコンタクトホールCH4を介して中継電極271の端面に接続されるとともに容量素子26に接続されるので、中継電極273と中継電極271とを接続するためのコンタクトホールを、中継電極273と容量素子26とを接続するためのコンタクトホールと別途設ける必要がない。このため、開口率を向上させることができる。
また、前述のように、コンタクトホールCH4は、平面視で、トランジスター23と重ならない。このため、中継電極273を設ける層と容量素子を設ける層との間にトランジスター23が設けられていても、コンタクトホールCH4を介して中継電極273と容量素子26とを接続することができる。また、コンタクトホールCH4をトランジスター23の側方に配置することができる。この結果、コンタクトホールCH4内の中継電極273の一部をトランジスター23に対する遮光体として用いることができる。
さらに、前述のように、トランジスター23は、ゲート電極232を含んでおり、中継電極271は、ゲート電極232と同一層に設けられる。このため、中継電極271およびゲート電極232を同一の成膜工程で一括して形成することができる。
また、前述のように、電気光学装置100は、データ線242をさらに備える。データ線242は、トランジスター23に電気的に接続され、「第1方向」の一例であるX方向に沿って延びる。また、絶縁部材22aは、「第2コンタクトホール」の一例であるコンタクトホールCH6を有する。コンタクトホールCH6は、トランジスター23と中継電極271とを電気的に接続するためのコンタクトホールである。そして、コンタクトホールCH4およびコンタクトホールCH6は、平面視でデータ線242に重なる位置で、X方向に沿って並ぶ。このため、平面視でX方向に交差する方向にコンタクトホールCH4とコンタクトホールCH6とを並べる構成に比べて、開口率を高めることができる。
さらに、前述のように、トランジスター23は、半導体層231を含んでおり、半導体層231は、X方向に沿って延びるとともに平面視でデータ線242に重なる。このため、データ線242を半導体層231に対する遮光体として用いることができる。
また、前述のように、第1基板21は、「凹部」の一例である第1凹部211を有する。第1凹部211は、X方向に沿って延びるとともに平面視でデータ線242に重なる。そして、容量素子26は、第1凹部211に沿って設けられる。このため、容量素子26に必要な容量を確保しつつ、容量素子26の平面視での小型化を図ることができる。この結果、開口率を高めることができる。
さらに、前述のように、電気光学装置100は、「遮光部材」の一例である走査線241をさらに備える。走査線241は、トランジスター23と容量素子26との間に設けられる。そして、コンタクトホールCH6は、平面視で走査線241に重ならない。このため、コンタクトホールCH6が平面視で走査線241に重なる構成に比べて、開口率を高めることができる。
1-2.第2実施形態
以下、本発明の第2実施形態について説明する。以下に例示する形態において作用および機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図14は、第2実施形態における素子基板2Aの一部を示す断面図である。素子基板2Aは、中継電極271が省略されるとともに、トランジスター23に代えてトランジスター23Aを備えること以外は、前述の第1実施形態と同様に構成される。
トランジスター23Aは、半導体層231に代えて半導体層231Aを有すること以外は、第1実施形態のトランジスター23と同様に構成される。半導体層231Aは、ドレイン領域23bをコンタクトホールCH4まで延長した延長部231fを追加したこと以外は、第1実施形態の半導体層231と同様に構成される。延長部231fは、「ソースドレイン電極」の一例である。
本実施形態では、コンタクトホールCH4が延長部231fを貫通する。中継電極273は、コンタクトホールCH4を介して延長部231fの側面に接続される。
以上の第2実施形態によっても、開口率を高めることができる。本実施形態では、前述のように、中継電極273がソースドレイン電極を構成する。このため、ソースドレイン電極を別途設ける構成に比べて、成膜工程数を少なくすることができる。
2.変形例
以上に例示した実施形態は多様に変形され得る。前述の実施形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
前述の各実施形態では、アクティブマトリクス方式の電気光学装置100が例示されるが、これに限定されず、電気光学装置100の駆動方式は、例えば、パッシブマトリクス方式等でもよい。
「電気光学装置」の駆動方式は、縦電界方式に限定されず、横電界方式でもよい。なお、横電界方式としては、例えばIPS(In Plane Switching)モードが挙げられる。また、縦電界方式としては、TN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertical Alignment)、PVAモードおよびOCB(Optically Compensated Bend)モードが挙げられる。
3.電子機器
電気光学装置100は、各種電子機器に用いることができる。
図17は、電子機器の一例であるパーソナルコンピューター2000を示す斜視図である。パーソナルコンピューター2000は、各種の画像を表示する電気光学装置100と、電源スイッチ2001およびキーボード2002が設置される本体部2010と、制御部2003と、を有する。制御部2003は、例えばプロセッサーおよびメモリーを含み、電気光学装置100の動作を制御する。
図18は、電子機器の一例であるスマートフォン3000を示す平面図である。スマートフォン3000は、操作ボタン3001と、各種の画像を表示する電気光学装置100と、制御部3002と、を有する。操作ボタン3001の操作に応じて電気光学装置100に表示される画面内容が変更される。制御部3002は、例えばプロセッサーおよびメモリーを含み、電気光学装置100の動作を制御する。
図19は、電子機器の一例であるプロジェクターを示す模式図である。投射型表示装置4000は、例えば、3板式のプロジェクターである。電気光学装置1rは、赤色の表示色に対応する電気光学装置100であり、電気光学装置1gは、緑の表示色に対応する電気光学装置100であり、電気光学装置1bは、青色の表示色に対応する電気光学装置100である。すなわち、投射型表示装置4000は、赤、緑および青の表示色に各々対応する3個の電気光学装置1r、1g、1bを有する。制御部4005は、例えばプロセッサーおよびメモリーを含み、電気光学装置100の動作を制御する。
照明光学系4001は、光源である照明装置4002からの出射光のうち赤色成分rを電気光学装置1rに供給し、緑色成分gを電気光学装置1gに供給し、青色成分bを電気光学装置1bに供給する。各電気光学装置1r、1g、1bは、照明光学系4001から供給される各単色光を表示画像に応じて変調するライトバルブ等の光変調器として機能する。投射光学系4003は、各電気光学装置1r、1g、1bからの出射光を合成して投射面4004に投射する。
以上の電子機器は、前述の電気光学装置100と、制御部2003、3002または4005と、を備える。前述の電気光学装置100を備えることで、パーソナルコンピューター2000、スマートフォン3000または投射型表示装置4000の表示品位を高めることができる。
なお、本開示の電気光学装置が適用される電子機器としては、例示した機器に限定されず、例えば、PDA(Personal Digital Assistants)、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、車載用の表示器、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、およびPOS(Point of sale)端末等が挙げられる。さらに、本開示が適用される電子機器としては、プリンター、スキャナー、複写機、ビデオプレーヤー、またはタッチパネルを備えた機器等が挙げられる。
以上、好適な実施形態に基づいて本開示を説明したが、本開示は前述の実施形態に限定されない。また、本開示の各部の構成は、前述の実施形態の同様の機能を発揮する任意の構成に置換でき、また、任意の構成を付加できる。
また、前述した説明では、本開示の電気光学装置の一例として液晶表示装置について説明したが、本開示の電気光学装置はこれに限定されない。例えば、本開示の電気光学装置は、イメージセンサー等にも適用することができる。
1b…電気光学装置、1g…電気光学装置、1r…電気光学装置、2…素子基板、2A…素子基板、3…対向基板、4…シール部材、5…液晶層、11…走査線駆動回路、12…データ線駆動回路、13…外部端子、21…第1基板(基板)、22…積層体、22a…絶縁部材、23…トランジスター、23A…トランジスター、23b…ドレイン領域、25…画素電極、26…容量素子、29…第1配向膜、31…第2基板、32…無機絶縁層、33…共通電極、34…第2配向膜、100…電気光学装置、211…第1凹部(凹部)、212…第2凹部、213…第3凹部、221…絶縁層、222…絶縁層、223…絶縁層、224…絶縁層、225…絶縁層、226…絶縁層、227…絶縁層、231…半導体層、231A…半導体層、231a…チャネル領域、231b…ドレイン領域、231c…ソース領域、231d…低濃度ドレイン領域、231e…低濃度ソース領域、231f…延長部、232…ゲート電極、233…ゲート絶縁膜、241…走査線(遮光部材)、242…データ線、243…定電位線、246…幅広部、260…開口、261…第1導電層、262…第2導電層、263…誘電体層、265…第1素子部、266…第2素子部、267…第3素子部、271…中継電極(ソースドレイン電極)、272…中継電極、273…中継電極(導電部材)、274…中継電極、275…中継電極、276…中継電極、277…中継電極、279…中継電極、2000…パーソナルコンピューター、2001…電源スイッチ、2002…キーボード、2003…制御部、2010…本体部、2111…底面、2112…開口、2113…側面、2410…部分、2710…切り欠き部、3000…スマートフォン、3001…操作ボタン、3002…制御部、4000…投射型表示装置、4001…照明光学系、4002…照明装置、4003…投射光学系、4004…投射面、4005…制御部、A10…表示領域、A11…開口部、A12…遮光領域、A20…周辺領域、B…領域、C…領域、CH1…コンタクトホール、CH2…コンタクトホール、CH3…コンタクトホール、CH4…コンタクトホール(第1コンタクトホール)、CH5…コンタクトホール、CH6…コンタクトホール(第2コンタクトホール)、CH7…コンタクトホール、CH8…コンタクトホール、CH9…コンタクトホール、CH10…コンタクトホール、CH11…コンタクトホール、CH12…コンタクトホール、CH13…コンタクトホール、D1…深さ、G1…走査信号、G2…走査信号、LL…光、P…画素、S1…画像信号、S2…画像信号、W0…幅、W1…幅、W2…幅、W3…幅、b…青色成分、g…緑色成分、r…赤色成分。

Claims (8)

  1. 基板と、
    トランジスターと、
    前記基板と前記トランジスターとの間に設けられた容量素子と、
    前記トランジスターに電気的に接続されたソースドレイン電極と、
    前記トランジスターに対応して設けられた画素電極と、
    前記ソースドレイン電極と前記画素電極とを電気的に接続する導電部材と、
    前記容量素子と前記導電部材との間に設けられ、第1コンタクトホールを有する絶縁部材と、を備え、
    前記導電部材は、前記第1コンタクトホールを介して、前記ソースドレイン電極の端部と電気的に接続されるとともに、前記容量素子に電気的に接続される、
    ことを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記第1コンタクトホールは、平面視で、前記トランジスターと重ならない、
    請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記ソースドレイン電極は、前記トランジスターのゲート電極と同一層に設けられる、
    請求項1または2に記載の電気光学装置。
  4. 前記トランジスターに電気的に接続され、第1方向に沿って延びるデータ線を備え、
    前記絶縁部材は、前記トランジスターと前記ソースドレイン電極とを電気的に接続するための第2コンタクトホールを有し、
    前記第1コンタクトホールおよび前記第2コンタクトホールは、平面視で前記データ線に重なる位置で、前記第1方向に沿って並ぶ、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  5. 前記トランジスターの半導体層は、前記第1方向に沿って延びるとともに平面視で前記データ線に重なる、
    請求項4に記載の電気光学装置。
  6. 前記基板は、前記第1方向に沿って延びるとともに平面視で前記データ線に重なる凹部を有し、
    前記容量素子は、前記凹部に沿って設けられる、
    請求項4または5に記載の電気光学装置。
  7. 前記トランジスターと前記容量素子との間に設けられる遮光部材を備え、
    前記第2コンタクトホールは、平面視で前記遮光部材に重ならない、
    請求項4から6のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の電気光学装置と、
    前記電気光学装置の動作を制御する制御部と、を有することを特徴とする電子機器。
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