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JP2023098009A - 車体側部構造 - Google Patents

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JP2023098009A
JP2023098009A JP2021214469A JP2021214469A JP2023098009A JP 2023098009 A JP2023098009 A JP 2023098009A JP 2021214469 A JP2021214469 A JP 2021214469A JP 2021214469 A JP2021214469 A JP 2021214469A JP 2023098009 A JP2023098009 A JP 2023098009A
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大輔 海老原
Daisuke Ebihara
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】本発明は、簡素に構成することで達成される軽量化による燃費向上と、側突時における強度・剛性の確保による交通の安全性の向上とを両立する車体側部構造を提供する。【解決手段】本発明の車体側部構造Sは、リアホイールハウスを形成するリアサイドパネル3と、前記リアサイドパネル3と閉断面Csを形成するリアアウタパネル2と、を備え、前記閉断面Csに配置され、前記リアアウタパネル2と前記リアホイールハウス11とを連結するドアストライカブラケット8を備えることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、車体側部構造に関する。
従来、車体側部構造としては、車体に取り付けられてドアを係脱可能に保持するドアロック装置と、車体に対するドアロック装置の取付部分を補強する補強部材とを備える車体側部構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような車体側部構造によれば、補強部材によって車体に対するドアロック装置の安定した取付状態を確保することができる。
特開2017-132293号公報
しかしながら、従来の車体側部構造(例えば、特許文献1参照)におけるドアロック装置近傍には、側突時の入力荷重に対する強度やねじれに対する剛性を確保すべく、スティフナなどの補強部材が多く用いられる傾向にある。そのため従来の車体側部構造は、部品点数が増加して複雑化するとともに重量が増加する問題があった。
そこで、本発明の課題は、簡素に構成することで達成される軽量化による燃費向上と、側突時における強度・剛性の確保による交通の安全性の向上とを両立する車体側部構造を提供することにある。
前記課題を解決した本発明の車体側部構造は、リアホイールハウスを形成するリアサイドパネルと、前記リアサイドパネルと閉断面を形成するリアアウタパネルと、を備える車体側部構造において、前記閉断面に配置され、前記リアアウタパネルと前記リアホイールハウスとを連結するドアストライカブラケットを備えることを特徴とする。
本発明によれば、簡素に構成することで達成される軽量化による燃費向上と、側突時における強度・剛性の確保による交通の安全性の向上とを両立する車体側部構造を提供することができる。
本発明の実施形態に係る車体側部構造を備える車体の左側の部分拡大側面図である。 図1のII-II断面を車内側斜め上方から見下ろした様子を示す部分拡大斜視図である。 図1のIII部においてリアアウタパネルを取り除いた際のドアストライカブラケットの様子を示す部分拡大斜視図である。 ドアストライカブラケットの展開図である。 図1のV部において、ルーフレールアウタとリアピラーウタとを取り除いた様子を示す部分拡大側面図である。
次に、本発明の車体側部構造を実施するための形態(実施形態)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、参照する図面における前後上下左右の矢示方向は、車体の前後上下左右の方向に一致させている。また、以下の説明においては、車体の左右方向を車幅方向と称することがある。
本実施形態の車体側部構造は、リアアウタパネルとリアサイドパネルとの間に形成される閉断面を仕切るように配置されて、リアアウタパネルとリアホイールハウスとを連結するドアストライカブラケットを備えることを主な特徴とする。
本実施形態の車体側部構造は、車体の左右両側に配置されるリアサイドパネルなどに対応して車体の左右両側に配置されるが、これらは互いに左右対称の構造を有している。よって、本実施形態では左側の車体側部構造についてのみ説明し、右側の車体側部構造の詳細な説明は省略する。
以下では、まずこの車体側部構造を備える車体の全体構成について説明した後に車体側部構造について詳細に説明する。
≪車体の全体構成≫
図1は、本実施形態に係る車体側部構造Sを備える車体1の部分拡大斜視図である。
図1に示すように、車体1は、リアアウタパネル2と、リアピラー4と、ルーフサイドレール5と、を有する。
リアアウタパネル2は、車体1の後部において、車体後部側面の外観を略形成する。このようなリアアウタパネル2は、後記するリアサイドパネル3(図3参照)の一部が形成するリアホイールハウスアウタ11(リアホイールハウス)によって画成されるアーチ形状Aを車体側面に臨ませている。
リアピラー4は、車体1の下方側部で前後方向に延在するサイドシル(図示を省略)の後端から上方に延びている。具体的には、リアピラー4は、サイドシルの後端から上方に延びるほど後方に徐々に変位するように傾斜して延びる途中で、前方に傾斜方向を変えるように屈曲して延びている。そして、この屈曲部4aを介して上方に延びたリアピラー4は、ルーフサイドレール5に接続されている。
なお、本実施形態でのリアピラー4は、リアサイドパネル3(図3参照)の前部(リアサイドパネル本体18)が上方に部分的に延びて形成される後記のリアピラーインナアッパ22(図5参照)とリアサイドパネル3の前部(リアサイドパネル本体18(図3参照))にて形成されるリアピラーインナロア22a(図3参照)とが一体になったインナ部を有している。
また、リアピラー4は、図1に示すように、リアアウタパネル2の前部(リアアウタパネル本体9)が上方に部分的に延びて形成されるリアピラーアウタアッパ21と、リアアウタパネル2の前部(リアアウタパネル本体9)にて形成されるリアピラーアウタロア21aとが一体になったアウタ部を有している。
そして、リアピラー4は、これらインナ部とアウタ部とが車幅方向に接合されることで中空断面構造を有して構成されている。
なお、以下の説明において、リアピラーインナアッパ22(図5参照)を単にリアピラーインナ22と称することがあり、リアピラーアウタアッパ21(図1参照)を単にリアピラーアウタ21と称することがある。
また、図示は省略するが、本実施形態での後記するリアホイールハウスアウタ11(図3参照)の前方下部は、サイドシル(図示を省略)の後端に接続されてリアピラー4(図1参照)の下端の一部を構成するものを想定している。ただし、リアピラー4は、これに限定されるものではない。
図1に示すように、ルーフサイドレール5は、サイドシル(図示を省略)の前端から上方に延びる途中で後方に傾斜するように延びるフロントピラー(図示を省略)の後端に接続されて、車体ルーフ部の両側で前後方向に延びる長尺部材である。
なお、本実施形態でのルーフサイドレール5は、車幅方向外側(図1の左側)に配置されるルーフレールアウタ15と、車幅方向内側(図1の右側)に配置されるルーフレールインナ(図示を省略)とが相互に接合されて閉断面構造を有するものを想定している。
また、図1に示すように、本実施形態での車体1は、リアピラー4の前側に、後部ドア(図示を省略)にて閉じられるドア開口部6を有している。
なお、このドア開口部6は、リアピラー4と、ルーフサイドレール5と、前記のサイドシル(図示を省略)と、センタピラー(図示を省略)とによって区画形成されている。
図1中、符号7は、閉状態の後部ドア(図示を省略)が係合するドアストライカであり、符号8は、このドアストライカ7が取り付けられるドアストライカブラケットであり、符号B1,B2,B3は、それぞれリアピラー4及びルーフサイドレール5のそれぞれの中空部(閉断面)内に配置されるバルクヘッドである。
これらドアストライカ7、ドアストライカブラケット8、バルクヘッドB1,B2,B3については、後に詳しく説明する。
≪車体側部構造≫
次に、本実施形態の車体側部構造S(図1参照)について説明する。
図2は、図1のII-II断面を車内側斜め上方から見下ろした様子を示す部分拡大斜視図である。図3は、図1のIII部においてリアアウタパネル2を取り除いた際のドアストライカブラケット8の様子を示す部分拡大斜視図である。図4は、ドアストライカブラケット8の展開図である。
図2に示すように、本実施形態の車体側部構造Sは、リアアウタパネル2(リアサイドアウタパネルとも称する)と、リアサイドパネル3(リアサイドインナパネルとも称する)と、ドアストライカブラケット8と、を主に備えて構成されている。また、本実施形態の車体側部構造Sは、図1に示すように、リアピラー4の上部における中空部(閉断面)内と、ルーフサイドレール5における中空部(閉断面)内に、バルクヘッドB1,B2,B3を備えている。
<リアアウタパネル>
リアアウタパネル2は、図2に示すように、屈曲した板体で構成されている。
リアアウタパネル2は、前側から順番に、リアサイドパネル3のフランジ部F2とスポット溶接などで接合されるフランジ部F1を備えている。
このフランジ部F1とフランジ部F2とは、特許請求の範囲にいう「接合フランジ」に相当する。
また、リアアウタパネル2は、ドア開口部6の後側を形成するように前向きの面部を有する第1の前壁W1と、第1の前壁W1の車幅方向外側(図2の左側)で第1の前壁W1よりもやや後方にオフセットして形成される第2の前壁W2と、第2の前壁W2の車幅方向外側で後方へと延びる側壁W3と、を備えている。
第1の前壁W1は、車体1の前後上下方向に延びるフランジ部F1の後端縁から車幅方向外側に折れ曲がって延びている。
第2の前壁W2は、第1の前壁W1の車幅方向外側の端縁から段差部を介して車幅方向外側に延びるように形成されている。
側壁W3は、第2の前壁W2の車幅方向外側の端縁から段差部を介して後方に延びるように形成されている。
そして、第1の前壁W1と第2の前壁W2とに対しては、閉状態の後部ドア(図示を省略)の後端面が対向することとなる。この際、ドアストライカ7は、前記のように後部ドアと係合する。
また、側壁W3は、閉状態の後部ドアにおけるアウタパネル(図示を省略)と前後方向に面一となる。
<リアサイドパネル>
リアサイドパネル3は、図2に示すように、リアアウタパネル2のフランジ部F1とスポット溶接、レーザ溶接などで接合されるフランジ部F2と、このフランジ部F2から後方へと延びる側壁W4と、この側壁W4の後縁から車幅方向外側に延びてリアアウタパネル2の第1の前壁W1に対して所定の間隔を開けて向き合う前壁W5と、この前壁W5の車幅方向外側の端縁から後方へと延びる側壁W6と、を備えている。
そして、このようなリアサイドパネル3は、リアアウタパネル2との間に閉断面Csを形成している。
また、リアサイドパネル3は、図3に示すように、車幅方向外側に部分的に膨出することでリアホイールハウスアウタ11を形成している。このリアホイールハウスアウタ11の車幅方向内側(図3の右側)には、図示は省略するが、リアホイールハウスインナが配置されている。そして、これらリアホイールハウスアウタ11とリアホイールハウスインナとが一体となってアーチ形状のホイールハウスが形成されることとなる。
また、リアサイドパネル3は、図3に示すように、リアホイールハウスアウタ11の上部で側壁W6が車幅方向外側に部分的に膨出することによって、ダンパハウジング12の一部を形成している。具体的には、ダンパハウジング12は、リアホイールハウスアウタ11と前記のリアホイールハウスインナ(図示を省略)とが形成するホイールハウスのアーチ頂部からドーム状に突出している。
ちなみに、このダンパハウジング12の頂部には、図示は省略するが、ダンパベース(ダンパ取付部)が設けられる。このダンパベースには、リアダンパユニットの上端が取り付けられるとともに、ダンパベースは、車体骨格の適所に接続される。
以下では、リアサイドパネル3に形成されるリアホイールハウスアウタ11を単にリアホイールハウス11と称することがある。
<ドアストライカブラケット>
次に、ドアストライカブラケット8(図2参照)について説明する。
本実施形態でのドアストライカブラケット8は、図2に示すように、リアピラー4を形成するリアサイドパネル3の前部とリアアウタパネル2の前部とが形成する閉断面Cs内に配置されている。
ちなみに、本実施形態でのドアストライカブラケット8は、図1に示すように、屈曲部4aの下方でこの屈曲部4aに隣接する配置されている。
本実施形態でのドアストライカブラケット8は、図2に示すように、屈曲した板体からなる立体構造体にて構成されている。
ドアストライカブラケット8は、図4に示すように、略十字状に打ちぬかれた板体を点線で示す谷線(折線)と、一点鎖線で示す山線(折線)においてそれぞれ折り曲げて形成されている。
具体的には、ドアストライカブラケット8は、図4に示すように、ドアストライカ7(図2参照)が取り付けられる頂部31を中心に、リアサイドパネル3(図2参照)の前壁W5(図2参照)にて頂部31を支持する第1脚部33及び第2脚部34と、リアアウタパネル2(図2参照)のフランジ部F1(図2参照)とリアサイドパネル3(図2参照)のフランジ部F2(図2参照)との間に挟まれて頂部31を支持する支持部32と、リアサイドパネル3(図2参照)の側壁W4(図2参照)と前壁W5(図2参照)とに渡って頂部31を支持する第3脚部35と、を備えている。
なお、図4中、符号F3は、スポット溶接などで第1脚部33をリアサイドパネル3(図2参照)の前壁W5(図2参照)に固定するフランジ部であり、符号F4は、スポット溶接などで第2脚部34をリアサイドパネル3(図2参照)の前壁W5(図2参照)に固定するフランジ部であり、符号F5は、スポット溶接などで第3脚部35をリアサイドパネル3(図2参照)の前壁W5(図2参照)に固定するフランジ部であり、符号F6は、スポット溶接などで第3脚部35をリアサイドパネル3(図2参照)の側壁W4(図2参照)に固定するフランジ部である。
また、符号36は、頂部31に対して山折りされた第1脚部33と第2脚部34とを溶接点Wpにて接合して連結する連結片であり、符号37は、頂部31に対して山折りされた第3脚部35と第2脚部34とを溶接点Wpにて接合して連結する連結片である。
このようなドアストライカブラケット8は、図2に示すように、頂部31がリアアウタパネル2の第1の前壁W1に向き合うようにしてリアサイドパネル3とリアアウタパネル2との間の閉断面Cs内に配置される。
この際、図3に示すように、第1脚部33及び第3脚部35は、前記のようにフランジ部F3,F4,F6を介してリアサイドパネル3に固定される。第2脚部34のフランジ部F4は、ダンパハウジング12とリアホイールハウス11とを跨ぐように配置されている。具体的には、フランジ部F4は、ダンパハウジング12の側面12aとリアホイールハウス11の前壁W7とに渡って配置されてスポット溶接などにて接合されることとなる。
そして、図2に示すように、リアアウタパネル2のフランジ部F1とリアサイドパネル3のフランジ部F2との間に挟まれたドアストライカブラケット8の支持部32は、フランジ部F1とフランジ部F2との三枚重ねにてスポット溶接などで接合される。
また、ドアストライカ7は、リアアウタパネル2の第1の前壁W1にスポット溶接などで接合されたドアストライカブラケット8の頂部31にボルトなどで締結されて固定される。
<バルクヘッド>
次に、バルクヘッドB1,B2,B3(図1参照)について説明する。
本実施形態の車体側部構造Sは、図1に示すように、リアピラー4の上部における中空部(閉断面)内に、バルクヘッドB1,B2,B3を備えている。
図5は、図1のV部において、ルーフレールアウタ15とリアピラーアウタ21とを取り除いた様子を示す部分拡大側面図である。
図5中、符号16は、ルーフレールアウタ15(図1参照)とルーフレールインナ17との間に配置されるスティフナである。符号27は、リアピラーインナ22の下部に設けられ得たスティフナである。
図5に示すように、バルクヘッドB1は、リアピラーインナ22のうち、上下方向に延びるリアピラーインナ本体25と、ルーフサイドレール5の中空部内に挿入される挿入部26を仕切るように配置されている。ちなみに、本実施形態でのリアピラーインナ22の挿入部26は、上下方向に延びるリアピラーインナ本体25の上端部に一体に成形されてリアピラーインナ本体25とともに略T字を形成している。
このバルクヘッドB1は、その板面がリアピラーインナ本体25とリアピラーアウタ21(図1参照)とがなす閉断面(中空部)を上下方向に区画するように前後方向に延びている。
具体的には、バルクヘッドB1は、ルーフサイドレール5の下端部のラインLと少なくとも一部が重なる位置に配置されている。
このバルクヘッドB1は、特許請求の範囲にいう「横バルクヘッド」に相当する。
バルクヘッドB2は、図5に示すように、リアピラーインナ22の挿入部26における後端縁に沿うように配置されている。
そして、バルクヘッドB2の板面は、挿入部26とルーフレールアウタ15(図1参照)とがなす閉断面(中空部)を前後方向に区画するようにその板面が上下方向に延びている。
このバルクヘッドB2は、特許請求の範囲にいう「縦バルクヘッド」に相当する。
バルクヘッドB3は、図5に示すように、スティフナ27に接合されてスティフナ27とリアピラーアウタ21(図1参照)とがなす閉断面(中空部)を上下方向に区画するようにその板面が前後方向に延びている。
以上のような複数のバルクヘッドB1,B2,B3は、図1に示すように、ドアストライカブラケット8に対して、リアサイドパネル本体18(図5参照)とリアピラーインナ22(図5参照)とがドア開口部6に形成する屈曲部4aを挟むように配置されることとなる。
≪作用効果≫
以下に、本実施形態に係る車体側部構造Sの奏する作用効果について説明する。
本実施形態に係る車体側部構造Sは、リアホイールハウス11とリアアウタパネル2を連結するドアストライカブラケット8を備える。
車体側部構造Sは、ドア開閉時や側突時に後部ドアから入力される荷重を、ドアストライカブラケット8を介してリアホイールハウス11が形成されるリアサイドパネル3とリアアウタパネル2とに伝達する。これにより車体側部構造Sは、後部ドアを介して入力される荷重に対する強度・剛性が向上する。
また、車体側部構造Sは、リアサイドパネル3とリアアウタパネル2との閉断面Csをドアストライカブラケット8で補強する。これにより車体側部構造Sは、別途に補強部材を設けることなく閉断面Csを区画するこれらの部材を骨格部材として活用することができる。
このような車体側部構造Sによれば、簡素に構成することで達成される軽量化による燃費向上と、側突時における強度・剛性の確保による交通の安全性の向上とを両立することができる。
また、このような車体側部構造Sにおいては、ドアストライカブラケット8の支持部32がリアアウタパネル2のフランジ部F1と、リアサイドパネル3のフランジ部F2に挟持されている。これにより車体側部構造Sは、より確実に閉断面Csをドアストライカブラケット8にて補強する。
具体的には、車体側部構造Sは、ドア開口部6に入力されやすいドア開閉時や車体1のねじれによって入力される荷重を、ドアストライカブラケット8を介してリアサイドパネル3に伝達することができる。このような車体側部構造Sによれば、スティフナなどの補強部材を追加することなく閉断面Csを区画するこれらの部材の強度・剛性を一段と向上させることができる。
また、このような車体側部構造Sにおいては、ドアストライカブラケット8は、リアアウタパネル2を介してドアストライカ7に締結される頂部31と、頂部31とリアホイールハウス11の前壁W7とを連結する第3脚部35を備えている。
この車体側部構造Sによれば、後部ドアから入力される荷重を、より効率よくリアサイドパネル3とリアアウタパネル2とに伝達することができる。
また、このような車体側部構造Sにおいては、ドアストライカブラケット8は、リアホイールハウス11とダンパハウジング12を跨ぐように配置されている。
この車体側部構造Sによれば、後部ドアからドアストライカブラケット8を介して入力される荷重を、比較的剛性の高い立体構造部であるリアホイールハウス11とダンパハウジング12に分散して伝達することができる。
また、このような車体側部構造Sにおいては、リアピラーインナ22は、上端部にバルクヘッドB1を備えるとともに、下端部にバルクヘッドB3を備えている。
すなわち、この車体側部構造Sにおいては、ドアストライカブラケット8で補強されたリアアウタパネル2とリアサイドパネル3から上方に部分的に延びて閉断面を形成するリアピラー4の上部がバルクヘッドB1,B3にて補強されている。
このような車体側部構造Sによれば、バルクヘッドB1,B3とドアストライカブラケット8とが協働することによって、リアアウタパネル本体9とリアサイドパネル本体18とがなす閉断面Csと、リアピラーアウタ21とリアピラーインナ22とがなす閉断面とを統合して補強することができる。
また、このような車体側部構造Sにおいては、ドアストライカブラケット8とバルクヘッドB1,B2,B3との間に屈曲部4aを備えている。
これにより車体側部構造Sは、後部ドアからドアストライカ7を介して屈曲部4aに入力される荷重を、ドアストライカブラケット8とバルクヘッドB1,B2,B3とを介してリアサイドパネル本体18とリアピラーインナ22とに効率よく伝達する。
このような車体側部構造Sによれば、屈曲部4aにおける強度・剛性を一段と向上させることができる。
また、この車体側部構造Sによれば、屈曲部4aが補強されることによって、後部ドアから入力される荷重のリアサイドパネル3側への伝達性能が向上する。これにより車体側部構造Sは、スティフナなどの補強部材を別途に追加することなく、ドア開口部6や車体側部における閉断面Csの構成部材の強度・剛性をより一層向上させることができる。
また、このような車体側部構造Sにおいては、リアピラーインナ22の挿入部26にバルクヘッドB2(縦バルクヘッド)を備えている。
これにより車体側部構造Sは、リアピラーインナ22とルーフサイドレール5との境界部分の剛性を向上させている。
このような車体側部構造Sによれば、リアピラー4からルーフサイドレール5への荷重伝達効率を向上させることができる。また、車体側部構造Sによれば、バルクヘッドB2によってルーフサイドレール5の剛性をも向上させて、リアピラー4からルーフサイドレール5へと伝達された荷重を効率よく分散させることができる。
また、このような車体側部構造Sにおいては、バルクヘッドB1(横バルクヘッド)が、ルーフサイドレール5の下端部のラインLと少なくとも一部が重なる位置に配置されている。
このような車体側部構造Sによれば、比較的変形しやすいルーフサイドレール5とリアピラー4との境界部分の剛性を確保することできる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の形態で実施することができる。
1 車体
2 リアアウタパネル
3 リアサイドパネル
4a 屈曲部
5 ルーフサイドレール
6 ドア開口部
7 ドアストライカ
8 ドアストライカブラケット
11 リアホイールハウス
12 ダンパハウジング
18 リアサイドパネル本体
22 リアピラーインナ
25 リアピラーインナ本体
26 挿入部
31 ドアストライカブラケットの頂部
32 ドアストライカブラケットの支持部
35 ドアストライカブラケットの第3脚部(脚部)
B1 バルクヘッド(横バルクヘッド)
B2 バルクヘッド(縦バルクヘッド)
B3 バルクヘッド
Cs 閉断面
F1 リアアウタパネルのフランジ部(接合フランジ)
F2 リアサイドパネルのフランジ部(接合フランジ)
L ルーフサイドレールの下端部のライン
S 車体側部構造
W7 アホイールハウスの前壁

Claims (8)

  1. リアホイールハウスを形成するリアサイドパネルと、
    前記リアサイドパネルと閉断面を形成するリアアウタパネルと、
    を備える車体側部構造において、
    前記閉断面に配置され、前記リアアウタパネルと前記リアホイールハウスとを連結するドアストライカブラケットを備えることを特徴とする車体側部構造。
  2. 前記ドアストライカブラケットは、ドア開口部の一部を形成する前記リアサイドパネルと前記リアアウタパネルとの接合フランジに挟持される支持部を備えることを特徴とする請求項1に記載の車体側部構造。
  3. 前記リアアウタパネルはドアストライカを備え、
    前記ドアストライカブラケットは、
    前記リアアウタパネルを介して前記ドアストライカに締結される頂部と、
    前記頂部と前記リアホイールハウスの前壁とを連結する脚部を備えることを特徴とする請求項2に記載の車体側部構造。
  4. 前記ドアストライカブラケットは、前記リアホイールハウスと前記リアホイールハウスの上方に形成されるダンパハウジングを跨ぐように配置されることを特徴とする請求項3に記載の車体側部構造。
  5. 前記リアサイドパネルは、リアサイドパネル本体と、このリアサイドパネル本体から上方に延出してルーフサイドレールに連結されるリアピラーインナを備え、
    前記リアピラーインナは、上端部と下端部とにバルクヘッドを備えることを特徴とする請求項1に記載の車体側部構造。
  6. 前記リアピラーインナは、前記リアサイドパネル本体から上方に向かうにつれ車両前方に傾斜して延在し、前記リアサイドパネル本体と前記リアピラーインナとは、ドア開口部に屈曲部を形成し、
    複数の前記バルクヘッドと前記ドアストライカブラケットとは前記屈曲部を挟むように配置されることを特徴とする請求項5に記載の車体側部構造。
  7. 前記リアピラーインナは、上下方向に延びるリアピラーインナ本体と、このリアピラーインナ本体に接続されて、前記ルーフサイドレールと重なる位置まで延出して前記ルーフサイドレール内に挿入される挿入部とを備え、
    前記リアピラーインナの上部に配置される前記バルクヘッドは、
    前記リアピラーインナ本体と前記挿入部とを仕切る横バルクヘッドと、
    前記挿入部で前記ルーフサイドレールを前後に仕切る縦バルクヘッドと、
    を備えることを特徴とする請求項6に記載の車体側部構造。
  8. 前記横バルクヘッドは、前記ルーフサイドレールの下端部のラインと少なくとも一部が重なる位置に配置されることを特徴とする請求項7に記載の車体側部構造。
JP2021214469A 2021-12-28 2021-12-28 車体側部構造 Pending JP2023098009A (ja)

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