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JP2022531653A - アルロース及び低糖シロップを含む結合シロップ組成物、シロップ組成物を含有する製品、及び作製方法 - Google Patents

アルロース及び低糖シロップを含む結合シロップ組成物、シロップ組成物を含有する製品、及び作製方法 Download PDF

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JP2022531653A JP2021559276A JP2021559276A JP2022531653A JP 2022531653 A JP2022531653 A JP 2022531653A JP 2021559276 A JP2021559276 A JP 2021559276A JP 2021559276 A JP2021559276 A JP 2021559276A JP 2022531653 A JP2022531653 A JP 2022531653A
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イコズ、ディデム
パーク、マシュー
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コーンプロダクツ ディベロップメント インコーポレーテッド
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Abstract

Figure 2022531653000001
【解決手段】 アルロース及び低糖シロップを含有する食品製品を配合するための結合シロップ組成物を提供する。結合シロップ組成物は、製品の粘着性、並びに、当該製品の形状及び歯ごたえを維持できないことを含む、アルロース含有製品の制限を克服する。より具体的には、本明細書に記載する結合シロップ組成物は、アルロースと組み合わせた単糖類及び二糖類の含有量が少ない低糖シロップを含有し、全糖製品に匹敵する、アルロース含有食品製品の結合属性及び歯ごたえ属性を付与する。本明細書に記載するアルロース結合シロップ組成物を含有する食品製品、及びその作製方法もまた、提供する。有益には、本明細書に記載するアルロース含有結合シロップ組成物を用いる場合、カロリー及び糖含有量が低下した食品製品が提供される。
【選択図】図1

Description

(優先権)
本出願は、2019年5月8日に出願された、米国仮特許出願第62/844829号、及び、2019年9月3日に出願された同第62/895253号に対する優先権を主張し、それら両方全体が、参照により本明細書に組み込まれている。
(発明の分野)
本発明は、アルロースと、単糖類及び二糖類の含有量が少ない低糖シロップと、を含有する食品製品を配合するための、結合シロップ組成物に関する。結合シロップ組成物は、製品の粘着性、並びに、全糖等価物と比較して、当該製品の形状及び歯ごたえを維持できないことを含む、アルロース含有製品の配合制限を克服しながら、カロリー及び糖含有量が少ない食品製品の製造を可能にする。結合シロップ組成物を含有する種々の食品製品組成物、及び、当該食品製品組成物の作製方法もまた、提供される。
甘味料及び糖類は一般に、食品製品に含まれる。栄養甘味料としては、スクロース(すなわち、グラニュー糖)、グルコース、フルクトース、コーンシロップ(異性化糖を含む)、マルトース、ラクトース、糖蜜、ハチミツ、アガーベなどが挙げられる。天然甘味料及び合成甘味料(すなわち、人工甘味料)は、所望の味特性、加えて、著しくカロリー含有量の低い他の機能的性質を付与するため、栄養甘味料の代替物である。かかる甘味料としては、強力甘味料又は高強度甘味料(例えば、スプレンダ)、糖アルコール又はポリオール(例えば、キシリトール、ソルビトールなど)、ステビア甘味料、希少糖などを挙げることができる。
アルロース(D-アルロース、プシコース、D-プシコースとも称する)は、特定の食品中に天然に見いだされ、種々の食品及び飲料製品に配合されている、非栄養甘味料である。アルロースは、天然には非常に少量で見いだされているため、「希少糖」と考えられる。アルロースは、わずか5%のカロリー(およそ0.2kcal/g)で、スクロースの甘さの約70%を付与し、多くの場合、「ゼロカロリー」甘味料であると見なされる。
種々の食品製品において、カロリー低減及び糖全体の低減の両方をもたらすために、消費者が栄養甘味料の摂取を減らすことが、現在継続して好まれている。したがって、食品製品組成物における、天然甘味料及び合成甘味料の使用が増加している。米国特許出願公開第2016/0331014号は、ドウ製のバーの粘着性の改善を補助すると共に、薬剤成分の急速な水和により得られる硬度を製品に付与し、粘着性を低下させ、製造処理を改善する、フルクトースを含有するD-アルロースシロップ、及び、D-アルロースと共に他の糖類を含む固体食品製品を提供する。しかし、製品には再現性がなく、発明に従った配合物に矛盾し、アルロース量が増加するにつれて、バー食品製品の硬度が著しい低下を示した。
多量のアルロースを含有する他の食品製品が、栄養甘味料により従来付与されてきた、所望のかさ高さ、甘み、及び機能的性質を示す食品製品を提供する試みにおいて作製されてきた。国際公開第2015/075473号を参照のこと。しかし、かかる配合物は、当該配合物を調整して、アルロースに含有される単糖類が寄与する高い吸湿性を克服することができず、それ故、消費者及び食品メーカ-が所望する性質を示す、低糖食品製品を提供することはない。
したがって、アルロースと、糖含有量が少なくカロリーが低い低糖シロップと、を含有する、結合バーシロップ組成物を配合した食物組成物製品を本明細書で開示する。糖及びカロリーを減らすための、結合バーシロップ組成物の使用の恩恵を受けない、全糖対照と等価な硬度及び歯ごたえプロファイルを有する、バーなどの食物組成物製品を更に、本明細書で開示する。
結合バーシロップ組成物、当該結合バーシロップ組成物を組み込む食品製品組成物、及び、これらの作製方法を本明細書で開示し、かかる組成物は、アルロースを使用して、全糖製品の硬度及び歯ごたえプロファイルに等価な、硬度及び歯ごたえプロファイルを維持しながら、食品製品での糖及びカロリーを減らすことができる。
一実施形態では、結合バーシロップ組成物は、アルロースと、少なくとも1種の低糖シロップ及び任意選択で更なるシロップと、を含み、結合バーシロップ組成物は、約65%未満のDP1+DP2含有量、及び/又は、約35%超のDP3+含有量を有する。別の実施形態では、低糖シロップは、25%未満、又は約20%未満の、全DP1及びDP2含有量を有する。いくつかの実施形態では、アルロースは、少なくとも約85%の純度、少なくとも約90%の純度、又は少なくとも約95%の純度であり、かつ、少なくとも約65重量%の固体を含む、液体シロップである。いくつかの実施形態では、アルロースは、少なくとも約85%のアルロース、90%のアルロース、又は95%のアルロースを含む液体シロップであり、シロップの残りは、他の単糖類及び/又は二糖類を含む。いくつかの実施形態では、低糖シロップは、約25%未満、約20%未満、約19%未満、約18%未満、約17%未満、約16%未満、約15%未満、約14%未満、約13%未満、約12%未満、約11%未満、又は約10%未満の、全DP1及びDP2含有量を有する。いくつかの実施形態では、組成物は、スクロースを含まない、又はいかなる栄養甘味料も含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、水、グリセリン、ナッツバター、風味剤並びに/又は抽出物、風味液(チョコレート液、塩、油、及びマルトデキストリンなど)を含む、少なくとも1種の更なる結合剤を更に含み、組成物の最大約50重量%まで、又は、約12.5重量%~約50重量%を占める。いくつかの実施形態では、アルロースは、組成物の約7.5重量%~約50重量%を占め、低糖シロップは、組成物の約12.5重量%~約75重量%を占める。
更なる実施形態では、結合バーシロップ組成物及び乾燥成分を含む食品製品組成物が提供される。食品製品中の乾燥成分としては例えば、オート麦、コメ、大麦、ドライフルーツ、ナッツ、タンパク質単離物、及びココアパウダーのうちの1種以上を挙げることができる。結合バーシロップ組成物は、例えば、水、グリセリン、ナッツバター、風味剤及び/又は抽出物、風味液、塩、油、並びにマルトデキストリンのうちの少なくとも1つを含む、更なる結合剤成分を更に含むことができる。いくつかの実施形態では、食品製品組成物は、水、グリセリン、及びスクロースのうちの少なくとも1つが不含である。一実施形態では、食品製品組成物は、組成物の約35重量%~約65重量%の結合バーシロップと、組成物の約35重量%~約65重量%の乾燥成分と、を含む。更に他の実施形態では、食品製品組成物は、例えば、グラノーラバー、スナックバー、高タンパク質バー、高繊維バー、スポーツ栄養バー、エナジーバー、回復バー、菓子バー、又は朝食バーを含む、バーである。有益には、食品製品組成物は、全糖対照配合物に少なくとも等しい、若しくは全糖対照配合物より大きい、2週目に測定した硬度(グラム重)、又は、2週目に少なくとも約6,000グラム重を有する。
更なる実施形態では、食品製品組成物の作製方法を提供し、結合バーシロップ組成物を乾燥成分と組み合わせることと、混ぜ合わせて、実質的に均質な食品製品組成物を形成することと、成形して、バーの形態の食品製品組成物を形成することと、を含む。一実施形態では、結合バーシロップはまず、乾燥成分と組み合わせる前に、少なくとも約75°Brix、76°Brix、77°Brix、78°Brix、79°Brix、80°Brix、81°Brix、82°Brix、83°Brix、又は84°Brixまで加熱処理される。一実施形態では、方法は、成形したバー食品製品組成物を切断することもまた含む。更に他の実施形態では、バーは、グラノーラバー、スナックバー、高タンパク質バー、高繊維バー、スポーツ栄養バー、エナジーバー、回復バー、菓子バー、又は朝食バーである。他の実施形態では、結合バーシロップ組成物を用いるバー組成物は、バーのカロリーを少なくとも約10%、少なくとも約12%、又は少なくとも約15%低下させる。更に他の実施形態では、結合バーシロップ組成物を用いるバー組成物は、バーの糖含有量を、少なくとも約20%、少なくとも約25%、又は少なくとも約30%低下させる。
本発明の種々の実施形態が、図面を参照して詳細に説明され、複数の図面を通して、同一の参照番号は同一の部分を表す。そして、複数の実施形態が本明細書で開示されるものの、更に他の実施形態が、例示的実施形態を示し説明する以下の詳細の説明から、当業者には明らかとなろう。結果的に、種々の実施形態への参照は、本発明の範囲を限定するものではない。更に、本明細書で示す図は、本発明に従った種々の実施形態の限定ではなく、本発明の例示的図解として示される。したがって、図面及び詳細の説明は、限定的な性質のものではなく、例示的な性質のものと見なされるべきである。
図1は、実施例3で評価する組成物である乾燥固形分の、硬度対初期割合の測定を示す図である。
本明細書中で使用される全ての専門用語は、特定の実施形態を記載する目的のためだけのものであり、任意の様式又は範囲に限定するものとは意図されない。例えば、本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明確にそうでないことを示さない限り、複数を含むことができる。更に、全ての単位、接頭辞、及び記号は、SIが認可したその形式で記載することができる。本明細書で引用される数値範囲は、画定される範囲内の数を含む。本開示全体を通して、種々の態様が範囲の形式で提示される。範囲の形式での記載は単に、便宜上、かつ簡便化のためと理解されるべきであり、本発明の範囲の、柔軟性を欠く限定と解釈してはならない。したがって、範囲の記載は、具体的に開示された起こり得る全ての部分範囲、及びその範囲内の個別の数値を有するものと考えるべきである(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)。
本発明をより速やかに理解可能にするために、特定の用語をまず定義する。別様に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明の実施形態が関連する当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載するものに類似する、それから改変された、又はそれに等価な多くの方法及び材料を、実施形態の実施において、過度な実験をすることなく使用することができる。実施形態の説明及び特許請求において、以下の用語を、以下に説明する定義に従い使用することができる。
本明細書で使用する場合、用語「約」とは、例えば、典型的な測定及び取扱い操作を通して、これらの操作における故意ではない誤りを通して、成分の製造、源、又は純度の違いなどを通して生じる可能性がある、数量の変化を意味する。用語「約」による修飾に関わらず、特許請求の範囲には量の等価物が含まれる。
本明細書で使用する場合、用語「DE」又は「デキストロース当量」とは、デンプン加水分解の度合い、特に、等重量のデキストロースの値の低下と比較したデンプン加水分解産物の値の低下を意味し、Standard Analytical Method E-26,Corn Refiners Association,6th Edition 1977,pp.1-3に記載される、レイン任意のエイノン法により測定される、乾燥基準の割合として表現される。
本明細書で使用する場合、用語「DP」とは、糖単位の数を意味する。例えば、「DP1」糖とは、本明細書において、デキストロースなどの単糖を意味することが意図される。
本明細書で使用する場合、用語「不含」とは、構成成分を完全に欠く、又は、構成成分を、当該構成成分が組成物の性能に影響を及ぼさないような少量で有する、組成物を意味する。構成成分は、不純物として、又は混入物質として表すことができ、0.5重量%未満でなければならない。
本明細書で使用する場合、用語「重量%(「weight percent」、「wt-%」、「percent by weight」、「% by weight」)、及びこれらの変形形態とは、組成物の総重量で除して100を掛けた、物質の重量としての、物質の濃度を意味する。本明細書で使用する場合、「パーセント」、「%」などは、「重量%(「weight percent」、「wt-%」)」などと同義であることが意図されると理解される。
方法及び組成物は、本明細書に記載する構成成分及び成分、加えて、他の成分を含むことができる、これらから本質的になることができる、又はこれらからなることができる。本明細書で使用する場合、「から本質的になる」とは、方法及び組成物が追加の工程、構成成分、又は成分を、当該追加の工程、構成成分、又は成分が、特許請求した方法及び組成物の基本的、かつ新規の特徴を実質的に変更しない場合に限り、含むことができることを意味する。
結合バーシロップ組成物
結合バーシロップ組成物は、アルロースと、単糖類及び二糖類の含有量が少ない低糖シロップと、を含む。結合バーシロップ組成物は、アルロースと組み合わせた低糖シロップのDP1+DP2含有量を低下させ、所望の属性、例えば、歯ごたえ、硬度、粘着性、及び形状を維持しながら、カロリー及び/又は糖含有量を減らし、また、コーンシロップが、シロップ及び食品製品から取り除かれるのを可能にもしながら、全糖バー食品製品の結合能力を低下させる。別の実施形態では、結合バーシロップにおける、DP3+含有量(三糖類及びより大きな糖類)が増加することにより、組成物の貯蔵寿命にわたって、結合バーシロップを含有する食物組成物の安定性が増加する。かかるシロップを含有する結合バーシロップ組成物及び食品製品組成物の更なる実施形態では、コーンシロップをアルロースで置き換え、配合物に、アルロースを含む低糖シロップを組み合わせることで更に改変し、本明細書で記載する、改善された低カロリーかつ低糖の組成物をもたらす。
例示的実施形態では、結合バーシロップ組成物は、約65重量%未満のDP1+DP2含有量、及び、約35重量%超のDP3+含有量を有する。他の実施形態では、結合バーシロップ組成物は、約0.5を超えるDP3+のDP1含有量に対する比率を有する。また更なる実施形態において、結合バーシロップ組成物は、約2.0未満の、DP1のDP3+含有量に対する比率を有する。更なる実施形態では、結合バーシロップは、約25:75~約75:25のアルロースの低糖シロップに対する比率を含有する。例示的な結合バーシロップ組成物を、重量パーセント(乾燥基準)で表Aに示す。
Figure 2022531653000002
アルロース
結合バーシロップ組成物は、アルロース源を含む。アルロースは、以下の構造を有する市販の単糖類であり、D-フルクトースのC3エピマーである。
Figure 2022531653000003
アルロースは、結晶形態で、又は、アルロースを含むシロップの形態で入手可能である。シロップ形態は、様々な量の固形分割合(一般には約60重量%~約90重量%)でアルロースを含む。
例示的なアルロース源は、ASTRAEA(登録商標)液体アルロースの商品名にて入手可能であり、95%の純度(乾燥固形分基準、ds又はDS)を有し、固形分は74%である。更なるアルロース源は、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、若しくは少なくとも99.9%の純度、又は100%純粋なアルロース(アルロース源の総重量を基準として、アルロースの重量%として表現)を有することができる。更なるアルロース源は、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、又はそれ以上の固形分割合を有し得る。
いくつかの実施形態では、アルロース源は、アルロースの純度レベルに従い測定される、アルロースと、更なる単糖類及び二糖類との混合物である。いくつかの実施形態では、アルロース源は、アルロースと、1種以上の他の糖類、例えば、フルクトースとの混合物であってよい。いくつかの実施形態では、アルロース源は、シロップの乾燥物含有量を基準にして、約85重量%~約95重量%のアルロースと、約5重量%~約15重量%の単糖類及び二糖類と、を含むシロップである。
一実施形態では、アルロースは、結合剤バーシロップ組成物の約7.5重量%~約50重量%、結合バーシロップ組成物の約15重量%~約50重量%、結合バーシロップ組成物の約15重量%~約37.5重量%、又は結合バーシロップ組成物の約15重量%~約30重量%を占める。
更なる実施形態では、アルロースは、食品製品組成物の約5重量%~約20重量%、食品製品組成物の約10重量%~約20重量%、食品製品組成物の約10重量%~約15重量%、又は食品製品組成物の約10重量%~約12重量%を占める。
低糖シロップ
結合バーシロップ組成物は、単糖類及び二糖類の含有量が少ない、少なくとも1種の低糖シロップを含む。いくつかの実施形態では、結合バーシロップ組成物は、単糖類及び二糖類の含有量が少ない、少なくとも2種の低糖シロップの組み合わせを含む。本明細書において参照される、「単糖類及び二糖類(それぞれ、DP1及びDP2)の含有量が少ない」とは、全糖シロップ(すなわち、標準グルコース、コーンシロップ、又はタピオカシロップ)と比較して、少なくとも約50%、55%、60%、70%、又はそれ以下のDP1及びDP2を意味する。例示的実施形態では、低糖シロップのDP1及びDP2含有量は、全糖シロップと比較して、少なくとも50%少ないDP1及びDP2含有量を有する。
別の実施形態では、低糖シロップ(複数可)は、約25%未満、約20%未満、約18%未満、約17%未満、又は約16%未満のDP1及びDP2含有量を有する。
例示的な低糖シロップは、VERSASWEET(登録商標)1524グルコースシロップ、VERSASWEET(登録商標)1526グルコースシロップ、VERSASWEET(登録商標)1526NGMグルコースシロップ、VERSASWEET(登録商標)1531グルコースシロップ、STABLESWEET(登録商標)グルコースシロップ、BIOLIGIO(登録商標)ML6810グルコースシロップ、MULTIVANTAGE(登録商標)シロップ、VERSYRA(商標)コーンシロップ、及び、CLEARDEX(登録商標)グルコースシロップの商品名で入手可能である。
他の実施形態では、低糖シロップを更なる糖シロップと組み合わせて、結合バーシロップ組成物の、組み合わせた全体の単糖類及び二糖類含有量(それぞれDP1及びDP2)の低下を補助する。例えば、シリアルバー(例えば、非タンパク質バー)などの特定の実施形態では、アルロース、低糖シロップ、及び任意選択の更なる糖シロップの組み合わせである、DP1及びDP2含有量は、約8%~15%、約8%~約13%、又は約8%~約12%である。タンパク質バーなどの更に他の実施形態では、結合バーシロップ組成物のアルロース、低糖シロップ、及び任意選択の更なる糖シロップの、組み合わせた単糖類及び二糖類含有量(それぞれDP1及びDP2)は、約65%未満、約60%未満、約55%未満、約50%未満、約45%未満、約40%未満、約35%未満、約30%未満、又は約25%未満である。
有益には、本発明の任意の特定の作用機序又は理論に束縛されるものではないが、結合バーシロップ中で低糖シロップをアルロースと組み合わせることにより、多量の単糖類(DP1)含有量及びアルロースの吸湿性を克服し、結合バーシロップが配合される食品製品組成物に、所望の歯ごたえ属性及び結合特性を付与する。
一実施形態では、低糖シロップ(複数可)は、結合バーシロップ組成物の約12.5重量%~約75重量%、結合バーシロップ組成物の約12.5重量%~約50重量%、結合バーシロップ組成物の約15重量%~約45重量%を占める。
更なる実施形態では、低糖シロップ(複数可)は、食品製品組成物の約5重量%~約30重量%、食品製品組成物の約5重量%~約20重量%、食品製品組成物の約8重量%~約18重量%、食品製品組成物の約10重量%~約15重量%を占める。
更に別の実施形態では、低糖シロップ(複数可)は、本明細書に記載する結合バーシロップ組成物に含有される栄養甘味料を、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は100%減少することができるように、結合シロップ中での栄養甘味料、例えば、スクロース、フルクトース、コーンシロップ、異性化糖の使用を置き換えるか、又は、実質的に低下させる。
更なる結合剤成分
結合バーシロップ組成物は、任意選択で更なる結合剤成分を含んでよい。更なる結合剤成分の存在は、結合剤バーシロップ組成物と共に配合された特定の食品製品に応じて変化することとなる。例示的な更なる結合剤成分としては、例えば、水、グリセリン、ナッツバター、風味剤及び/又は抽出物(例えば、バニラ、メープル、麦芽抽出物)及び/又は風味液(例えば、当量部のココア固形分及びカカオバターを含有するチョコレート塊である、チョコレート液)、塩、油脂(例えばキャノーラ油)、デンプン(例えば、マルトデキストリン、ポリデキストロース、キサンタンガム、グアーガム、可溶性コーン繊維など)、ポリオール(例えば、ソルビトール、マルチトール、エリトリトールなど)、及び追加の甘味料又は共甘味料(例えば、トウモロコシ/グルコースシロップ固形分)を含む増量剤が挙げられる。更なる結合剤成分の任意の組み合わせを、結合バーシロップ組成物に組み込むことができる。
いくつかの実施形態では、結合バーシロップ組成物は、水、グリセリン、及びスクロースのうちの少なくとも1つが不含である。他の実施形態では、結合バーシロップ組成物は、より少量のDP1+DP2を含む低減されたDEを含むマルトデキストリンを含み、DP1+DP2含有量を更に減らす。一実施形態では、マルトデキストリンは、18以下、又は10以下のDEを有する。他の実施形態では、結合バーシロップ組成物は、マルトデキストリンが不含であり、低糖シロップで置き換えられている。
更に別の実施形態では、更なる結合剤成分は、結合バーシロップ組成物の約0重量%~約50重量%、結合バーシロップ組成物の約12.5重量%~約50重量%、又は結合バーシロップ組成物の約20重量%~約45重量%を占める。
また更なる実施形態において、更なる結合剤成分は、食品製品組成物の約0重量%~約25重量%、食品製品組成物の約5重量%~約20重量%、食品製品組成物の約10重量%~約20重量%、又は食品製品組成物の約10重量%~約15重量%を占める。
結合バーシロップ組成物を含有する食品製品
種々の食品製品を、例えば、焼いた食品及びバーを含む、アルロース及び低糖シロップを含む結合バーシロップ組成物を使用して作製することができる。一実施形態では、食品製品組成物は、バーである。例示的なバーとしては、例えば、グラノーラバー、スナックバー、高タンパク質バー、高繊維バー、スポーツ栄養バー、エナジーバー、回復バー、菓子バー、朝食バーなどが挙げられる。バーは、シリアル、ナッツ、シード、タンパク質、及び/又はフルーツバーを含むことができる。
一実施形態では、食品製品組成物は、結合バーシロップ組成物及び乾燥成分を含む。例示的な乾燥成分としては、例えば、シリアル、オート麦、コメ、大麦、ドライフルーツ、ナッツ、タンパク質単離物、スパイス、野菜及び野菜由来製品、豆果及び豆果由来製品、デンプン系成分、タンパク質、ココアパウダー、チョコレートチップ、食物繊維、タンパク質クリスプなどが挙げられる。一実施形態では、乾燥成分は、食品製品組成物の約50重量%~約70重量%、食品製品組成物の約55重量%~約70重量%、食品製品組成物の約55重量%~約60重量%、又は食品製品組成物の約60重量%を占める。
例示的な食品製品組成物を表B及び表Cに、重量パーセント(乾燥基準)で示す。
Figure 2022531653000004
Figure 2022531653000005
一実施形態では、結合バーシロップ組成物は、食品製品組成物の約40重量%を占め、乾燥成分は、食品製品組成物の約60重量%を占める。
別の実施形態では、結合バーシロップ組成物を含有する食品製品組成物は、本明細書に記載する結合バーシロップ組成物の代わりに、コーンシロップ(例えば、42DEコーンシロップ)を含有する対照食品製品と比較して、少なくとも約10%、少なくとも約12%、又は少なくとも約15%の、カロリーの低下を達成する。更なる実施形態では、結合バーシロップ組成物を含有する食品製品組成物は、本明細書に記載する結合バーシロップ組成物の代わりに、コーンシロップを含有する対照食品製品と比較して、少なくとも約20%、少なくとも約25%、又は少なくとも約30%の、糖の減少を達成する。
一実施形態では、本明細書に記載する結合剤バーシロップ組成物を含有する食品製品組成物は、結合剤バーシロップ組成物を含有しない、全糖対照食品製品組成物と比較して、等しい硬度を有する(共に、グラム重に従い硬度の値として測定し、官能評価に基づく)。本明細書において言及される場合、「全糖」又は「全糖対照」製品とは、本明細書に記載する結合バーシロップ組成物を含有せず、代わりに、実質的に、40-43DEコーンシロップ、及び/又は60-63DEコーンシロップで作製した(少なくとも、糖源の約95%)、全糖等価組成物を含有する組成物を意味する。更に別の実施形態では、本明細書に記載する結合バーシロップ組成物を含有するバー食品製品の、2週目の硬度は、実施例で説明する平均硬度(グラム重)により測定する、コーンシロップ対照(本明細書において、全糖対照と呼ばれる)組成物を含有するバー食品製品に少なくとも等しいか、又は、バー食品製品より大きい。別の実施形態では、本明細書に記載する結合バーシロップ組成物を含有する、噛みごたえのあるバー配合物の、2週目の硬度は、少なくとも約6,000グラム重である。グラム重は、バーの最初の圧縮中に生じる、最大力のピーク力測定値である。
作製方法
結合バーシロップ組成物を含む食品製品組成物の作製方法は、アルロースと低糖シロップとを組み合わせて結合バーシロップ組成物を形成し、次いでまた、乾燥成分とも組み合わせるように、使用時点で結合バーシロップ組成物を組み合わせる工程を含む。
結合バーシロップ組成物を、所望のBrix測定値(水溶液中での糖含有量の測定値であって、1°Brixは、100グラムの溶液中での、1グラムのスクロースである)まで加熱する。一実施形態では、結合バーシロップ組成物を、少なくとも約75°Brix、76°Brix、77°Brix、78°Brix、79°Brix、80°Brix、81°Brix、82°Brix、83°Brix、若しくは84°BrixのBrix測定値、又は他の所望のBrix測定値まで加熱する。別の実施形態では、アルロースを、低糖シロップ、並びに、結合バーシロップ組成物を含む任意の更なるシロップ及び/又は更なる結合剤に添加し、目標のBrixまで加熱する。次いで、加熱した結合バーシロップ組成物を、乾燥成分と組み合わせる。
一実施形態では結合バーシロップ組成物は、食品製品組成物の約35重量%~約65重量%を占め、乾燥成分は、食品製品組成物の約35重量%~約65重量%を占める。一実施形態では結合バーシロップ組成物は、噛みごたえのある食品製品組成物の約35重量%~約45重量%を占め、乾燥成分は、噛みごたえのある食品製品組成物の約55重量%~約65重量%を占める。別の実施形態では、結合バーシロップ組成物は、噛みごたえのある食品製品組成物の約40重量%を占め、乾燥成分は、噛みごたえのある食品製品組成物の約60重量%を占める。更に別の実施形態では結合バーシロップ組成物は、高タンパク質食品製品組成物の約60重量%~約65重量%を占め、乾燥成分は、高タンパク質食品製品組成物の約35重量%~約40重量%を占める。なおも更なる実施形態では、結合バーシロップ組成物は、高タンパク質食品製品組成物の約63重量%を占め、乾燥成分は、高タンパク質食品製品組成物の約37重量%を占める。次に、結合バーシロップ組成物と乾燥成分とを組み合わせたものを混ぜ合わせて、実質的に均質な食品製品組成物を形成する。
方法は、食品製品組成物を成形する工程と、食品製品組成物を所望の形状及びサイズに切断する工程と、を更に含むことができる。
有益には、結合バーシロップ組成物を使用することにより、バーのカロリーが、コーンシロップで作製したバーと比較して、少なくとも約10%、少なくとも約12%、又は少なくとも約15%低下する。なおも更なる効果として、結合バーシロップ組成物を使用することにより、バーの糖含有量が、コーンシロップで作製したバーと比較して、少なくとも約20%、少なくとも約25%、又は少なくとも約30%低下する。コーンシロップで作製した対照と比較して、食品製品の実質的に同様の硬度(硬度値としてグラム重に従い測定した硬度及び官能評価に基づき測定した硬度の両方)を維持しながら、カロリーの低下及び糖含有量の低下の両方が達成される。
本発明の実施形態を、以下の非限定的実施例で更に定義する。これらの実施例は、本発明の特定の実施形態を示すものの、例示の目的のみで提供されていることが理解されるべきである。上記議論及びこれらの実施例より、当業者は本発明の本質的な特徴を確認することができ、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明の実施形態の種々の変更及び修正を行い、実施形態を種々の使用及び条件に適応させることができる。したがって、本発明の実施形態の種々の修正が、本明細書にて示し、かつ記載するものに加えて、前述の記載から当業者には明らかとなろう。かかる修正もまた、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。
実施例1
結合バーシロップ組成物を含有する
噛みごたえのあるグラノーラバーの作製及び分析
対応する結合バーシロップ組成物を82.5°Brixまで加熱処理し、乾燥成分と組み合わせることにより、噛みごたえのあるバーを調製した。バーを成形し、3×10cmの試験片に切断した。
硬度を、バーが完全に固まる所要時間であると考えられる、2週目の時間基準点で測定した。バーの硬度を、以下のとおりの歯ごたえ分析(Stable Micro Systems TAXT2 Texture Analyzer)バー切断試験を使用して評価した:
1)30kg又は50kgのロードセルを使用し;
2)TA 45°のチゼル刃を取り付け;
3)以下のとおりの設定に分析器を調整する:
(i)オプション:開始に戻る(特殊試験);
(ii)試験モード:圧縮;
(iii)試験前速度:2mm/s;
(iv)試験速度:3mm/s;
(v)試験後速度:10mm/s:
(vi)目標モード:距離、14mm;
(vii)トリガタイプ:自動;
(viii)トリガ力:15g;及び
(ix)データ収集点:200pps。
バーを刃の下で中央に配置することで、バーの長端が、刃の縁に対して垂直になるようにする。硬さを記録する(ピーク力(g))。5つの別個のバーで、1サンプル当たり3回の読取り(合計15回の読取り)を実施する。
バーの水分活性もまた、以下のとおりに測定する(Rotronic HygroLab3を使用):
1)砕いたバー試験片を分析カップに中央線までロードする;
2)4回反復の平均を記録する。
本研究で使用するアルロースは、液体アルロースであり、純度95%、固形分は74%である。表1は、対照である、噛みごたえのあるグラノーラバー配合物を示し、結合剤シロップの主たる構成成分は、実施例1Aにおけるような、42DEコーンシロップである。表1は、アルロースを5%~10%(乾燥基準)で含有し、実施例1B及び1Dにおけるような、42DEコーンシロップの一部を置き換えた、噛みごたえのあるグラノーラバー配合物もまた示す。
Figure 2022531653000006
標準的な42DEコーンシロップをアルロースで置き換えた場合、形成したバーの結合特性及び歯ごたえは、対照の結合特性及び歯ごたえとは、著しく異なることが観察された(表2のデータを参照のこと)。アルロース含有量が増加すると、結合特性は悪化し、結果としてバーで得られる硬度が低下して、バーの形状がより安定しなくなる。
噛みごたえのある更なるグラノーラバー配合物を、低糖シロップを添加することで作製した。この低糖シロップは、アルロースを5%~10(乾燥基準)で含有する噛みごたえのあるグラノーラバー配合物と比較して、単糖類及び二糖類の含有量が16%未満であり、実施例1C及び1Eとして、表1に説明する。低糖シロップは、表1に示した実施例1B及び1Dの5%~10%アルロース配合物中に残る、42DEコーンシロップを置き換えた。表1の実施例1Fに示した、噛みごたえのある1つの更なるグラノーラバー配合物を調製した。この配合物では、結合剤シロップ中のスクロースもまた、表1で実施例1Dとして説明する、アルロースを10%含有する噛みごたえのあるグラノーラバー配合物中の低糖シロップで置き換えた。全ての配合物において、シロップ及び水の濃度を調節して、結合シロップの初期乾燥固形分含有量を一定に維持した。
42DEコーンシロップ、低糖シロップ、及び液体アルロースのDP配分を、表2に示す。前述のとおり、アルロースを添加することで、シロップのDP1含有量が増加し、シロップの粘度が低下した結果、結合特性の低下により、バーがより砕けやすくなり、歯ごたえがより柔らかくなったが、これは望ましくないことである。低糖シロップは、42DEコーンシロップ(約34%)に対して、半分の量のDP1及びDP2含有量(約16%)を含有する。そのため、42DEコーンシロップを低糖シロップで置き換えることにより、結合シロップ中のDP1及びDP2含有量が減少し、バー結合シロップの結合特性、及び完成したバーにおいて得られる歯ごたえ属性が改善される。
Figure 2022531653000007
表3A~表3Bは、全糖結合シロップ、並びに、評価した結合バーシロップDP1、DP2、及びDP3+含有量を含む、評価した結合シロップを百分率で示す。
表3Aは、噛みごたえのあるバー結合シロップ組成物の、DP1、DP2、及びDP3+含有量を示す。標準的な42DEコーンシロップを低糖シロップで置き換えることにより、DP1及びDP2含有量が、実施例1Aの対照バーに近づき、これにより、結合属性及び歯ごたえ属性が改善される。スクロースを、配合から取り除くことで、DP2含有量が更に減少した。低糖シロップにより、(実施例1A対照におけるような)標準的な42DEコーンシロップを用いる場合と比較して、更に糖を減少させることが可能になる。
Figure 2022531653000008
Figure 2022531653000009
表4は、5%及び10%アルロースを用いて調製した、噛みごたえのあるグラノーラバー配合物の硬度結果を示す。前述のとおり、アルロース量が最大10%まで増加すると、バー硬度は低下した(1Aから1B、1Dの順)。5%及び10%アルロースを含有する噛みごたえのあるグラノーラバー配合物に関して、アルロースとLSSを組み合わせることにより、標準的な42DEコーンシロップと組み合わせたアルロースと比較して、硬度値が対照のほうに移動し(1C対1B及び1E対1D)、スクロースを取り除き、LSSで置き換えることもまた、硬度の増加に役立ち、バーを含有する10%アルロースが、対照バーに非常に匹敵するようになった(1Fは1Aに非常に匹敵する)。
Figure 2022531653000010
アルロース含有量を増やした、噛みごたえのある更なるグラノーラバーを配合した。表5は、実施例1G~1Lの、12%及び15%アルロース(乾燥基準)を含む、噛みごたえのあるグラノーラバー配合物を示す。得られた結合剤シロップは、グラノーラバー及び他のより多くの成分を満足に結合することができなかったため、ちょうど12%及び15%のアルロースが組み込まれたバー(主たる結合剤シロップの残りは、標準的な42DEコーンシロップである)を調製することはできなかった。次いで、LSSを、種々の他の配合物を変化させることと併せて利用して、結合特性及び歯ごたえ属性を改善した配合物を作製した。これらの配合物の変化は、水の除去、スクロースの除去、グリセリンの低減及び/又は除去、並びに、18DEマルトデキストリン(MDX)の10DEのマルトデキストリンへの変更を含んだ。
Figure 2022531653000011
表6A~表6Bは、表5に記載の12%及び15%アルロースバーの、DP1、DP2、及びDP3+含有量を示す。
Figure 2022531653000012
Figure 2022531653000013
表7は、12%及び15%アルロースを用いて調製した、噛みごたえのあるグラノーラバーの硬度結果を示す。前述のとおり、これらの量のアルロースを、標準的な42DEシロップで置き換えるだけでは、結合特性が不十分になり、バー形成がどうしても上手く行えなかった。また、アルロース量が増加すると、問題の規模も同時に大きくなった。したがって、低糖シロップ(LSS)を用いる配合に加えて、他の配合物調整を実施して、歯ごたえを対照に近づけた。アルロースの包含量が多い許容されるバーは、スクロースを除去し、グリセリンを低減/除去し、18DEマルトデキストリンを10DEマルトデキストリンに変更し、マルトデキストリンをLSSで置き換えることで作製することができた。12%のアルロース量では、対照に最も近いバー硬度は、LSSを使用して、グリセリンを除去したときに達成された。15%のアルロース量では、最も近いバー硬度は、LSSを使用して、より少量のDEマルトデキストリンを利用したときに達成された。
Figure 2022531653000014
表8は、噛みごたえのあるバー配合物を含有する、5%及び10%アルロースのカロリー割合及び糖減少を示す。噛みごたえのあるグラノーラバー配合物中に、それぞれ5%及び10%アルロースを使用して、約5%及び10%のカロリー低下を達成した。糖減少は、9.5%~33.3%の範囲であった。更なる糖の減少は、42DEコーンシロップではなく低糖シロップを使用して達成した。糖減少には、糖含有量としてのアルロースを含めなかった。
Figure 2022531653000015
表9は、噛みごたえのあるバー配合物を含有する、12%及び15%アルロースのカロリー割合及び糖減少を示す。噛みごたえのあるグラノーラバー配合物中に、それぞれ12%及び15%アルロースを用いて、12%~17%のカロリー低下が達成された。糖減少は、28.6%~33.3%の範囲であった。
Figure 2022531653000016
表10は、5%、10%、12%、及び15%アルロースを用いて調製した、噛みごたえのあるグラノーラバーの水分活性結果を示す。噛みごたえのあるグラノーラバーの水分活性結果は、全糖対照と比較して、全アルロース含有バーに対して低かった。15%アルロースバー中で、10DEマルトデキストリンをLSSで置き換えることにより、水分活性が更に低下した。
Figure 2022531653000017
噛みごたえのあるグラノーラバーの歯ごたえ評価もまた、高度に訓練された官能パネル(n=11)により実施した。硬さの強さを、業界標準の基準を備える0~15点のユニバーサルスケールを用いて測定し、パネリストを評価基準に関連付けた。データを反復実験において収集し、下表の平均は、反復実験及びパネリストにまたがっての平均を示す。表11に示すように、アルロースを添加することで、硬さ歯ごたえ評価スコアの低下がもたらされた。しかし、LSSを添加することで、5%及び10%アルロースバーの両方において、硬さスコアが増加した。
Figure 2022531653000018
表11の結果により、アルロース含有量が増加するにつれ、感知される官能的な硬さが(全糖対照における8.95が、5%アルロース量では5.68に、また、10%アルロース量では5.18に)低下したこともまた、確認される。LSSをアルロースと共に配合することで、硬さの品質が、全糖対照の硬さの品質に近づいた。
実施例2
結合バーシロップ組成物を用いる高タンパク質バーの作製及び分析
それぞれの結合シロップを78.0°Brixまで加熱処理し、乾燥成分と組み合わせることにより、高タンパク質バーを調製した。バーを成形し、3×10cmの試験片に切断した。実施例1の噛みごたえのあるグラノーラバーの試験と同様に、水分活性及び歯ごたえ(硬度)を、前述のものと同じ方法を用いて測定した。
表12は、10%アルロース(乾燥基準)を含有する、高タンパク質バー配合物を示す。対照の高タンパク質バー配合物は、標準的な62DEコーンシロップを含有し、実施例2Aとして記載されている。10%アルロースで、実施例2Bに記載する高タンパク質バー配合物中の62DEコーンシロップの一部を置き換えた。低糖シロップ及び10%アルロースで、実施例2Cに記載する高タンパク質バー配合物中の62DEコーンシロップの一部を置き換えた。10%アルロース及び42DEコーンシロップを使用して、62DEコーンシロップを置き換え、実施例2Dに記載する高タンパク質バー配合物の結合特性及び歯ごたえを改善した。
Figure 2022531653000019
実施例2Bの高タンパク質バー配合物に従い、バーを作製することは可能であったものの、このバーは、貯蔵中にその形状を維持できず、試験片が包装と互いに接着した。試験片を互いに分離することがほぼ不可能であったため、実施例2Bの高タンパク質バー配合物に従い作製したバーの歯ごたえ分析又は官能分析を実施するのは不可能であった。このことはこの場合も同様に、アルロースをバー用途で直接使用する困難さを示している。
表13は、高タンパク質バーで使用した結合シロップの成分に関する、DP配分を示す。アルロースは主に単糖類(DP1)からなる一方、62DEコーンシロップ、42DEコーンシロップ、及び低糖シロップのDP1+DP2含有量はそれぞれ、約71%、34%、及び16%である。
Figure 2022531653000020
表14A~表14Bは、実施例2A~2Dに記載する高タンパク質バー配合物に使用された、バー結合シロップのDP1、DP2、及びDP3+含有量を示す。実施例2Bの高タンパク質バー配合物に使用された、バー結合剤シロップのより高いDP1含有量により、バーの変形が引き起こされ、その形状が損なわれた。実施例2Cで使用された、バー結合剤シロップのより少ないDP2含有量により、高タンパク質バー配合物の安定性が増加した。
Figure 2022531653000021
Figure 2022531653000022
表15は、実施例2A、及び実施例2C~2Dの高タンパク質バー配合物の硬度結果を示す。10%アルロースを含むように配合物を調節したバーは、対照よりもわずかに硬いことが分かった。そのため、実施例2Bのバーは、その形状を維持できなかったものの、LSS又は42DEコーンシロップで調節した配合物は、実施例2A対照に匹敵する高タンパク質バーの作製を可能にした。
Figure 2022531653000023
表16は、実施例2A~2Dの高タンパク質バー配合物のカロリー割合及び糖減少を示す。10%アルロース配合物では、対照と比較してカロリーが約11%~12%低下した。62DEコーンシロップの一部をアルロースで置き換えることで、糖が約31%減少した。LSS及び42DEコーンシロップを使用することで、糖が約54%~65%、更に減少した。実施例1と同様に、糖減少には、糖含有量としてのアルロースを含めなかった。
Figure 2022531653000024
表17は、実施例2A~2Dの高タンパク質バー配合物の水分活性結果を示す。噛みごたえのあるグラノーラバーとは異なり、アルロース含有サンプルと全糖サンプルとの間で、顕著な差は観察されなかった。
Figure 2022531653000025
高タンパク質バー配合物の歯ごたえ評価を、訓練を受けた官能パネルにより実施した。硬さの強さを、実施例1に記載する15点ユニバーサルスケールを使用して測定した。貯蔵中にその形状を保持できず、試験片が包装と互いに接着したため、実施例2Bの高タンパク質バー配合物を、官能分析から除外した。
Figure 2022531653000026
アルロースはそれ自体が、高タンパク質バーにおいて結合及び安定性の問題を生むにもかかわらず、LSSを補助的に配合すること、又は結合剤シロップを42DEコーンシロップに切り替えることが、対照と比較して許容される/対照に匹敵する歯ごたえを有するバーの生成に役立つことを、表18もまた示す。
実施例3
本発明に従ったバー結合剤シロップの性能の、先行技術のバー結合剤シロップとの比較
試験を実施して、本明細書に記載するバー結合剤シロップ組成物を含有する食品製品組成物の性能を、米国特許出願公開第2016/0331014号(以下「’014公報」)に記載されたドウ製のバー組成物と比較した。ドウ製のバーを再現し、ドウ製のバーの歯ごたえを、以下の方法を用いて測定した。
’014公報に記載する実施例で利用されたドウ製のバーの配合物を、下表19に列挙する。’014公報の実施例で使用されたアルロース製品は、55%のアルロース及び45%のフルクトース、並びに82%の乾燥固形分で構成される。実施例1及び2で試験した液体アルロースは、74%及び95%アルロース純度の固形分含有量を有する。’014公報では、25%アルロース及び20%フルクトースを有する、54.5%のアルロースシロップ(54.50.820.55=25%アルロース+54.50.820.45=20%フルクトース)を使用した。
以下の表19では、実施例3Aの配合物は、74%固形分及び95%純度の54.5%の液体アルロース(54.50.740.95=38%アルロース)を使用し、実施例3Bの配合物は、25%の調節アルロース含有量(35.60.740.95=25%アルロース)を使用し、19%の結晶性フルクトースをこれに添加して、’014公報に記載された実施例の組成物に等しい組成物を生成し、実施例3Cの配合物は、実施例1で使用した25%アルロース+19%LSSを使用して、本発明に従った結合バーシロップ組成物に該当し、実施例3Dの配合物は、液体アルロースとして、54.5%アルロースシロップのおよそ半分(27.25%)を使用し、残りを実施例1で使用したLSSの半分とし(27.5%)、実施例3E及び3Fの配合物は、’014配合物の実施例で使用した成分に類似する他の成分を使用した、類似の配合物であった。すなわち、HYSTAR(登録商標)5875を、Polysorb(登録商標)75/67の代わりに使用した(類似の乾燥固形分割合であり、共に75%;及び、相当するマルチトール含有量-HYSTAR(登録商標)5875は、約60%のマルチトールを有し、Polysorb(登録商標)75/67は、約67%のマルチトールを有した)。
結合シロップを、’014公報に記載のように、75℃まで加熱した。表19の下に記載するように、異なる乾燥固形分を含むシロップを、特定の温度(この場合は75℃)まで加熱することで、結合剤シロップでの異なるBrix値が得られる(これを、あらゆるバー配合物に適用する)。本発明の方法によれば、実施例1及び2に記載するように、結合剤バーシロップ組成物を特定のBrix(温度とは無関係)まで加熱することにより、バーを作製するのが好ましい。しかし、’014公報に記載の実施例を再現するために、’014公報におけるのと同じ加熱法を本明細書で使用した。75℃まで達した後、結合シロップを乾燥成分と組み合わせ、ホバートミキサで混合して、ドウボールを形成した。ドウボールを形成してスラブにし、3×10cmの試験片に切断した(試験片のサイズは、’014公報に記載の実施例では明記されていなかった)。ドウ製のバーをクラムシェル型容器で保存し、金属化袋に入れた。
Figure 2022531653000027
バーの硬度を、歯ごたえ分析(Stable Micro Systems TAXT2 Texture Analyzer)を使用して評価した。CHOC2/P4(’014公報で言及された方法)及びバー切断試験歯ごたえ分析法(上記実施例1及び2で使用した方法)の両方を使用した。’014公報の実施例に従い、1日目、7日目、及び1.5か月目に硬度を測定した。バーの水分活性もまた測定した。方法論及び結果は、上記実施例1及び2に記載したとおりである。
表20は、’014公報で言及されたCHOC2/P4法を使用する歯ごたえ分析法を示し、本方法は、その全体が本明細書に参照として組み込まれる。’014公報では、アルロースで作製したドウ製のバーは、実施例で作製した他のバーと比較して、製造後の十分な硬さ(すなわち、90gを超える)と、1.5か月にわたるゆっくりとした効果(例えば、300%未満)の両方を付与したことが述べられている。
Figure 2022531653000028
実施例3Aは、’014公報のアルロース含有バーと比較して、1.5か月目に相当する硬度及び硬化率を示した(表20)。しかし、実施例3Aは、非常に粘着質で、十分に形成しなかった。実施例3B(最終シロップは79.5Brix)でより多くの固形分が含まれることにより、1日目において実施例3A(最終シロップは72.0Brix)よりも硬いバーが得られ、これもまた粘着質であったが、そのより多くの固形分含有量に起因して、より輪郭がはっきりした形状を有した(図1)。7日目における実施例3Bの硬化率は、わずか5%であった。概して、実施例3A(アルロースのみが38%)と実施例3B(アルロース+フルクトースが一緒)の両方が、調製したバー全てにおいて最も柔らかく、そこまで十分に形成されるわけではなかった。これは、上記実施例1及び2のデータと一致している。
実施例3C及び3Dの配合物では、アルロース+LSSの組み合わせを用いることで、粘着質ではないバーが得られ、より輪郭がはっきりしたバーの形状が現れた。’014公報のアルロース含有バー及び実施例3Aの配合物と比較して、硬度はより大きくなり、より所望されたとおりとなり、硬化速度は遅くなった。概して、バーは、アルロース含有バーよりも粘着質ではなく、その形状を良好に保持した。
実施例3E及び3Fのバー配合物は、実施例3A及び3Bのバー配合物よりも粘着質ではなく、その形状を良好に保持し、これは、実施例3C及び3Dのバー配合物に類似していた。実施例3E及び3Fのバー配合物の硬度値は、’014公報に記載された対応するバー配合物よりもはるかに大きかったが、実施例3C及び3Dのバー配合物とより一致していた。実施例3E及び3Fのバー配合物の硬化速度もまた、’014公報に記載された対応するバー配合物よりも顕著に遅かった。’014公報の実施例に記載されたアルロース含有バーと比較して、実施例3で調製したバーは全て、より十分な硬度値及び遅い硬化速度をもたらした。
「バー切断」歯ごたえ分析法による硬度もまた、完了した。バー切断硬度の結果を表21に示す。他の歯ごたえ分析法におけるような、サンプル間での同様の傾向が観察された(表20)。
Figure 2022531653000029
タンパク質ドウ製のバーに、アルロース+LSSの組み合わせを用いることで、’014公報の配合物を使用した場合でも、粘着質ではないバーが得られ、十分に輪郭がはっきりした形状を有し、本明細書で上述した実施例1及び2に示すように、アルロースのみを含むバーよりも成形が容易であったことを、試験全体の結論は示している。アルロース+LSSバーは、63DEコーンシロップ+HFCS 42及びHYSTAR(登録商標)5875と比較して、相当する硬度及び水分活性を示し、これは、これらの成分が様々な種類のバーで使用されているため、商業的指標と見なすことができる。アルロース+LSSバーはまた、アルロース対照と比較して、7日目以降により遅い速度で硬化し、これは、2つの異なる歯ごたえ分析法により確認された。アルロースと他のシロップ成分との間では、ドウ製のバーを作製するのに必要な乾燥成分の水和及び/又は時間の差は、観察されなかった(ドウ製のバーは全て、同じ方法で調製した)。
特定のBrixではなく、特定の温度に加熱処理することによりバーを調製した’014公報での方法は、特に、試験されたシロップ中の種々の固形分割合を考慮すると、一般的には使用されない。これを更に説明するために、’014公報に記載された実施例から図1を作成し、バーの硬度が増加する一般的傾向にあると、結合剤シロップの初期乾燥固形分も増加する(結合剤シロップを、Brix値とは無関係の特定の温度まで加熱した場合)を示す。図1及び表22に示すように、アルロースバーが最も硬かったことが示された理由の1つは、一番高い初期乾燥固形分割合を有することであった。他のバーは、結合シロップを、同じ最終温度(75℃)の代わりに、同様のBrix量まで加熱した場合、異なる硬度レベルを達成した。最終シロップのBrixは、硬度に影響を及ぼす唯一の因子ではなく、化学構造/組成(炭水化物の配分)が、同様に影響を有する。
Figure 2022531653000030
バーの水分活性は、’014公報に記載される実施例に従い、1日目、7日目、及び1.5か月目に、Rotronic HygroLab3を使用して測定した。方法は、砕いたバーの試験片を分析カップのハーフウェーラインまでロードすることと、4回反復の平均を記録することと、を含んだ。表23は、ドウ製のバーの水分活性結果が、経時的に劇的には変化しなかったことを示す。フルクトースを添加することにより水分活性が劇的に低下し、これは予想外であり、細菌増殖を阻害することによる貯蔵寿命安定性の改善に有益に相関している。
Figure 2022531653000031
本発明は、本明細書の詳細の説明と共に説明されてきたが、前述の記載は例示を目的としており、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲により確定されるものと理解されるべきである。他の実施形態、利点、及び修正は、以下の特許請求の範囲内である。前述の明細書、又は以下の特許請求の範囲、又は添付図面に、具体的な形態で、又は開示した機能、若しくは開示した結果を得るための方法若しくはプロセスを適宜実施するための手段の観点から表現した特徴は、個別に、又はそのような特徴の任意の組み合わせで、様々な形態において、本発明を実現するために利用することができる。

Claims (24)

  1. 結合バーシロップ組成物であって、
    アルロースと、
    少なくとも1種の低糖シロップ及び任意選択で更なるシロップと、を含み、
    前記結合バーシロップ組成物は、約65%未満のDP1+DP2含有量、及び/又は、約35%超のDP3+含有量を有する、結合バーシロップ組成物。
  2. 前記低糖シロップは、約25%未満の全DP1及びDP2含有量を有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記アルロースは、少なくとも約85%のアルロースと、約15%の他の単糖類及び/又は二糖類と、を含む液体シロップである、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記組成物の、DP3+のDP1に対する含有量比率は、約0.5より大きく、かつ/又は、前記DP3+のDP1に対する含有量比率は、約2.0未満である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記組成物は、スクロースを含まない、又はいかなる栄養甘味料も含まない、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 少なくとも1種の更なる結合剤成分を更に含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 前記更なる結合剤成分(複数可)は、水、グリセリン、ナッツバター、風味剤及び/又は抽出物、風味液、塩、脂肪、油、増量剤、ポリオール、並びに更なる共甘味料のうちの少なくとも1つを含み、前記組成物の最大約50重量%まで、又は約12.5重量%~約50重量%を占める、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記アルロースは、前記組成物の約7.5重量%~約50重量%を占め、前記低糖シロップは、前記組成物の約12.5重量%~約75重量%を占めるか、又は、前記アルロースは、前記組成物の約15重量%~約50重量%を占め、前記低糖シロップは、前記組成物の約12.5%~約50重量%を占める、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 食品製品組成物であって、
    請求項1~8のいずれか一項に記載の結合バーシロップ組成物と、
    乾燥成分と、を含み、前記組成物は、バーである、食品製品組成物。
  10. 約5重量%~約20重量%のアルロース、又は約10重量%~約15重量%のアルロースと、約5重量%~約20重量%の前記低糖シロップ、又は約10重量%~約15重量%の前記低糖シロップと、を含む、請求項9に記載の組成物。
  11. 前記乾燥成分は、オート麦、コメ、大麦、ドライフルーツ、ナッツ、タンパク質単離物、スパイス、野菜及び野菜由来製品、豆果及び豆果由来製品、デンプン系成分、タンパク質、ココアパウダー、チョコレートチップ、食物繊維、及びタンパク質クリスプのうちの1つ以上を含む、請求項9又は10に記載の組成物。
  12. 更なる結合剤成分を更に含む、請求項9~11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 前記更なる結合剤成分は、水、グリセリン、ナッツバター、風味剤及び/又は抽出物、風味液、塩、脂肪、油、増量剤、ポリオール、並びに更なる共甘味料のうちの少なくとも1つを含む、請求項12に記載の組成物。
  14. 前記組成物は、水、グリセリン、及びスクロースのうちの少なくとも1つが不含である、請求項12に記載の組成物。
  15. 前記結合バーシロップは、前記組成物の約35重量%~約65重量%を占め、前記乾燥成分は、前記組成物の約35重量%~約65重量%を占める、請求項9~14のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 前記バーは、グラノーラバー、スナックバー、高タンパク質バー、高繊維バー、スポーツ栄養バー、エナジーバー、回復バー、菓子バー、又は朝食バーである、請求項9~15のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 前記バーの、2週目に測定した硬度(グラム重)は、全糖対照配合物に少なくとも等しい、若しくは全糖対照配合物より大きい、又は、2週目に少なくとも約6,000グラム重である、請求項9~16のいずれか一項に記載の組成物。
  18. 食品製品組成物を作製する方法であって、
    請求項1~8のいずれか一項に記載の結合バーシロップ組成物を乾燥成分と組み合わせることと、
    混ぜ合わせて、実質的に均質な食品製品組成物を形成することと、
    成形して、バーの形態の食品製品組成物を形成することと、を含む、方法。
  19. 前記結合バーシロップは、少なくとも約75°Brix、76°Brix、77°Brix、78°Brix、79°Brix、80°Brix、81°Brix、82°Brix、83°Brix、又は84°Brixまで加熱処理される、請求項18に記載の方法。
  20. 前記成形したバー食品製品組成物を切断することを更に含む、請求項18又は19に記載の方法。
  21. 前記バーは、グラノーラバー、スナックバー、高タンパク質バー、高繊維バー、スポーツ栄養バー、エナジーバー、回復バー、菓子バー、又は朝食バーである、請求項20に記載の方法。
  22. 前記結合バーシロップは、前記組成物の約35重量%~約65重量%を占め、前記乾燥成分は、前記組成物の約35重量%~約65重量%を占める、請求項18~21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記結合バーシロップ組成物を使用してコーンシロップを置き換えることにより、前記バーのカロリーを少なくとも約10%、少なくとも約12%、又は少なくとも約15%低下させる、請求項18~22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記結合バーシロップ組成物を使用してコーンシロップを置き換えることにより、前記バーの糖含有量を、少なくとも約20%、少なくとも約25%、又は少なくとも約30%低下させる、請求項18~22のいずれか一項に記載の方法。

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