JP2022504970A - 検出器を備えたエアロゾル発生装置用のケース - Google Patents

Abstract

エアロゾル発生装置用のケース（４０１）、およびエアロゾル発生装置（１２０）およびエアロゾル発生装置用のケース（４０１）を備えたエアロゾル発生システムであり、ケース（４０１）は、ハウジング（４０２）と、エアロゾル発生装置（１２０）の一部分を受容するためのホルダー（４０６）であって、ハウジング（４０２）に移動可能に結合可能であって、かつエアロゾル発生装置（１２０）を受容するための開位置とエアロゾル発生装置（１２０）を保管するための閉位置との間でハウジング（４０２）に対して移動可能である、ホルダー（４０６）と、ホルダー（４０６）が開位置または閉位置にあるかどうかを検出するように適合されたホルダー位置検出器と、を備える。
【選択図】図８

Description

本発明は、エアロゾル発生システム、特に、エアロゾル発生装置およびエアロゾル発生装置を受容するためのケースを有する、電気的に作動するエアロゾル発生システムに関する。

公知の電気的に作動するエアロゾル発生システムは一般に、アトマイザーおよび電力をアトマイザーに供給するための電力供給源を含むエアロゾル発生装置を備える。アトマイザーは電気ヒーターとし得る。また、公知のシステムは一般に、装置によって受容され、アトマイザーによって霧状にされて、ユーザーによる吸入のためのエアロゾルを形成するエアロゾル形成基体内の揮発性化合物を放出するエアロゾル形成基体を備える。一部の公知のシステムはまた、使用されていない時にエアロゾル発生装置を受容するためのケースを備える。使用されていない時に装置を保護すること、装置の電池を再充電すること、および、エアロゾル形成基体が液体エアロゾル形成基体である一部のインスタンスにおいて、装置に液体エアロゾル形成基体を再充填することなど、異なるシステムにおけるケースが異なる機能を提供することは公知である。

一部の公知のエアロゾル発生システムでは、エアロゾル発生装置は、捲縮したたばこシートの集合体などの固体エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を受容するように構成される。これらのシステムでは、装置は通常、ヒーターブレードの形態のアトマイザーを含み、これは、物品が装置内に受容されてエアロゾル形成基体を内部から加熱する時に固体エアロゾル形成基体を貫通するように配置される。物品が装置から外された時、エアロゾル形成基体からの少量の残留物がヒーターブレード上に残る場合がある。熱分解によってヒーターブレードから残留物をクリーニングすることは公知であり、装置は、ヒーターブレードがエアロゾル形成基体を加熱する使用温度よりも高い高温にヒーターブレードを加熱して、熱劣化によってヒーターブレードから残留物を取り除くように構成される。ケースを備えるシステムでは、装置がケース内に受容された時に、熱分解サイクルを実施することが好ましい場合がある。ヒーターブレードが残留物の熱分解に必要な高温に加熱される際、ケースがユーザーにヒーターブレードからの追加的な保護を提供し得るため、エアロゾル発生装置がケース内にある時に熱分解を実施することは概して有利である。

装置についての情報を収集する、エアロゾル発生装置用のケースを提供することが望ましい。装置の使用を追跡する、エアロゾル発生装置用のケースを提供することが特に望ましい。また、装置およびエアロゾル発生システムのユーザー体験を高めるケースを提供することも望ましい。

本発明の第一の態様によれば、エアロゾル発生装置用のケースが提供されており、ケースは、ハウジングと、エアロゾル発生装置の一部分を受容するためのホルダーであって、ハウジングに移動可能に結合可能であって、かつエアロゾル発生装置を受容するための開位置とエアロゾル発生装置を保管するための閉位置との間でハウジングに対して移動可能な、ホルダーと、ホルダーが開位置または閉位置にあるかをどうかを検出するように適合されたホルダー位置検出器とを備える。

ホルダー位置検出器を備えたケースを提供することにより、ケースが、ハウジングに対するホルダーの位置を判定することが可能になる。有利なことに、これは、ケースがエアロゾル発生装置の使用を追跡することを可能にし得る。例えば、ホルダーの閉位置から開位置への移動は、ユーザーがケースを開いて装置をホルダーから取り外したことを示し、ホルダーの開位置から閉位置への移動は、ユーザーがユーザー体験を終了して、使用と使用の間の保管のために装置をケース内に戻したことを示す。結果として、装置ホルダーの位置を監視することは、装置が使用のためにケースから取り外された回数の表示を提供し得る。

本明細書で使用する「開位置」という用語は、エアロゾル発生装置がホルダーによって受容され、そしてホルダーから取り外され得る、ハウジングに対するホルダーの位置または配向を記述するのに使用される。同様に、本明細書で使用する「閉位置」という用語は、エアロゾル発生装置がホルダーによって受容されることが実質的に防止または抑止され得る、およびエアロゾル発生装置がホルダーから取り外されることが実質的に防止または抑止される、ハウジングに対するホルダーの位置を記述するのに使用される。

本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾル形成基体と相互作用してエアロゾルを生成する装置を指す。一定の実施形態では、エアロゾル発生装置はエアロゾル形成基体を加熱して、エアロゾル形成基体からの揮発性化合物の放出を促進し得る。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品、またはエアロゾル形成基体を含むカートリッジと相互作用し得る。電気的に作動するエアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを形成するための、電気ヒーターなどのアトマイザーを備え得る。

本明細書で使用する「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有するエアロゾル形成基体を含む物品を指す。ある一定の実施形態では、エアロゾル発生物品は加熱時に、凝縮してエアロゾルを形成できる揮発性の化合物を放出する能力を有するエアロゾル形成基体を含み得る。

ホルダー位置検出器は、ハウジングに対するホルダーの位置を検出または感知するのに適した任意のタイプの検出器であり得る。

一部の実施形態において、ホルダー位置検出器は、ハウジングに対するホルダーの位置を感知するように適合されたセンサーを含み得る。センサーは、任意の適切なタイプのセンサーとし得る。

センサーは近接センサーとし得る。本明細書で使用される場合、近接センサーは、センサーの近くまたは近傍の物体の存在を検出するように適合されたセンサーである。近接センサーは、任意の適切なタイプの近接センサーとし得る。例えば、近接センサーは、容量性、誘導性、磁気、または超音波であってもよい。特に、センサーは、光学近接センサーであってもよい。光学近接センサーは、光源、および物体がセンサーの近くまたは近傍に配置される時に、光源からの反射光を受けるように配置された光学変換器を含み得る。近接センサーは、赤外線近接センサーであることが好ましい。赤外線近接センサーは、電磁スペクトルの赤外線範囲の光を放射する光源を利用してもよく、典型的には、約７００ナノメートル～約１１００ナノメートルの範囲内の波長を有する。

センサーは、ケースの上またはその内の任意の適切な位置に配置されて、ホルダーとハウジングの相対位置を検出し得る。一部の実施形態において、センサーは、ホルダーの上またはその内に配置されて、ホルダーに対する、ハウジングまたはハウジング内に収容された一つ以上の構成要素の位置を感知するように構成され得る。一部の好ましい実施形態において、センサーは、ハウジングの上またはその内に配置されて、ハウジングに対するホルダーの位置を感知するように構成されてもよい。一部の特に好ましい実施形態において、センサーは、ホルダー内の装置の存在を感知するように配置され得る。例えば、センサーは、装置がホルダー内に受容され、かつホルダーが閉位置にある時に、装置を検出するように配置され得る。センサーは、ホルダーが閉位置にあり、かつエアロゾル発生装置がホルダー内に受容されていない時に、センサーがホルダーだけを検出しないように配置され得る。

一部の好ましい実施形態において、ホルダー位置検出器はスイッチを含み得る。特に、ホルダー位置検出器は、電気回路を開閉するよう移動可能であるボタンまたはレバーを有する機械的スイッチを含み得る。スイッチは、開位置と閉位置との間で作動可能であり得る。スイッチは、開位置または閉位置のいずれかに付勢され得る。言い換えれば、スイッチは、反対方向の外力の不在下において、開位置または閉位置の一方に戻るように付勢され得る。一部の実施形態において、スイッチは、押しボタンスイッチであり得る。本明細書で使用される場合、押しボタンスイッチとは、開位置と閉位置との間で軸に沿って直線状に移動可能なボタンを含むスイッチを指す。一部の実施形態において、スイッチは、トグルスイッチまたはレバースイッチであり得る。本明細書で使用される場合、トグルスイッチまたはレバースイッチは、開位置と閉位置との間で移動可能、一般的に回転可能なレバーを含むスイッチを指す。

一部の好ましい実施形態において、ホルダー位置検出器は、開位置と閉位置との間のケースに対するホルダーの移動時に作動するように配置されたスイッチを含む。

一部の実施形態において、スイッチは、ホルダーの上またはその内に配置される。これらの実施形態において、ハウジングまたはハウジング内に収容された一つ以上の構成要素は、ホルダーが開位置と閉位置との間で移動した時に、スイッチを作動させるように構成されたスイッチ係合部分を含み得る。これらの実施形態の一部において、スイッチ係合部分は、ハウジングからの突起、またはハウジングに対するホルダーの移動時にスイッチと接触してこれを作動させるハウジングの形状を含み得る。

一部の好ましい実施形態において、スイッチは、ハウジングの上またはその内に配置される。これらの実施形態において、ホルダーは、ホルダーが開位置と閉位置との間で移動した時にスイッチを作動させるように適合されたスイッチ係合部分を含み得る。これらの実施形態の一部において、スイッチ係合部分は、ホルダーからの突起、またはハウジングに対するホルダーの移動時にスイッチと接触してこれを作動させるホルダーの形状を含み得る。

一部の好ましい実施形態において、ホルダー位置検出器は、ハウジングに対するホルダーの位置を判定するように適合された回路を含む。

ホルダー位置検出器がセンサーを備える実施形態において、センサーは、回路に接続されてもよく、回路はセンサーから信号を受信するように構成され得る。信号は、ハウジングに対するホルダーの位置についての情報を含む。

ホルダー位置検出器がスイッチを含む実施形態では、スイッチは、回路に接続されてもよく、回路は、スイッチの状態を監視するように構成されてもよい。スイッチの状態（例えば、開閉）は、ハウジングに対するホルダーの位置を示し得る。

回路は、マイクロプロセッサなどの集積回路を含み得る。

一部の好ましい実施形態において、ホルダー位置検出器回路は、ホルダーの閉位置から開位置、および開位置から閉位置のうちの少なくとも一つの各移動をカウントするように適合される。一部の実施形態において、ホルダー位置検出器回路は、ホルダーの閉位置から開位置への各移動をカウントするように適合される。一部の実施形態において、ホルダー位置検出器回路は、ホルダーの開位置から閉位置への各移動をカウントするように適合される。有利なことに、ハウジングに対するホルダーの移動をカウントすることは、ケースがエアロゾル発生装置の使用を追跡することを可能にし得る。

一部の実施形態において、ホルダー位置検出器回路は、ホルダーの各移動のカウントを閾値に比較するように適合される。ホルダー位置検出器回路は、ホルダーの閉位置から開位置への移動の回数のカウントを閾値に比較するように適合され得る。ホルダー位置検出器回路は、ホルダーの開位置から閉位置への移動の回数のカウントを閾値に比較するように適合され得る。

一部の実施形態において、ホルダー位置検出器は、エアロゾル発生装置検出器を含む。エアロゾル発生装置検出器は、ホルダー内のエアロゾル発生装置の存在を検出するように構成される。ホルダー位置検出器がセンサーを含む実施形態において、センサーはまた、エアロゾル発生装置検出器として構成され得る。一部の実施形態において、ケースは、ホルダー内に受容されたエアロゾル発生装置に電気的に接続するための電気コネクターを含む。これらの実施形態において、エアロゾル発生装置検出器は、電気コネクターおよび電気コネクターに接続された回路を含み得る。

ホルダー位置検出器がエアロゾル発生装置検出器を含む実施形態において、ホルダー位置検出器回路は、エアロゾル発生装置がホルダー内に受容された回数をカウントするように構成され得る。好ましい実施形態において、ホルダー位置検出器回路は、ホルダーが閉位置にあり、かつエアロゾル発生装置がホルダー内に受容された回数をカウントするように構成される。有利なことに、これは、ホルダーが開位置と閉位置との間で移動する回数のみをカウントするよりも、エアロゾル発生装置の使用のより正確な監視を可能にし得る。

一部の好ましい実施形態において、ケースは、ホルダー内に受容されたエアロゾル発生装置の電源を再充電するための手段を備える。これらの好ましい実施形態において、ケースは、充電ケースと呼ばれ得る。

これらの好ましい実施形態において、ケースは電源を備える。電源は任意の適切なタイプの電力供給源であってもよい。例えば、電源は、一つ以上の電池およびコンデンサーを含み得る。電源はリチウムイオン電池を含み得る。電源は再充電可能な電力供給源であることが好ましい。

ケースは、電気コネクターをさらに備え得る。電気コネクターは、ケースの電源を、ホルダー内に受容されたエアロゾル発生装置に電気的に接続するように構成され得る。電気コネクターは、ホルダー内に受容されたエアロゾル発生装置に電気的に接続するための任意の適切なタイプの電気コネクターであってもよい。電気コネクターは、任意の適切な数の電気接点を含み得る。電気コネクターは、複数の電気接点を含むことが好ましい。電気コネクターは、ケースの電源から、ケース内に受容されたエアロゾル発生装置に電力を伝達するように構成され得る。電気コネクターは、ケースからエアロゾル発生装置にデータを転送するように構成され得る。一部の実施形態において、データの転送は、ケースからエアロゾル発生装置に、などの一方向であってもよい。その他の実施形態では、データの伝達は、エアロゾル発生装置からケースに、およびケースからエアロゾル発生装置に、の双方向であってもよい。電気コネクターは、電力を伝達するように配置された少なくとも一つの電気接点を有してもよい。電気コネクターは、データを含む電気信号を伝達するよう配置された少なくとも一つの電気接点を有してもよい。

ケースは、電力供給源制御回路をさらに備え得る。電力供給源制御回路は、ケースの電源から電気コネクターへの電力供給を制御するように構成され得る。電力供給源制御回路は、ケースの電源から、ホルダー内に受容され、かつ電気コネクターに接続されたエアロゾル発生装置への電力供給を制御するように構成され得る。電力供給源制御回路は、任意の好適な電気回路であってもよい。一部の実施形態において、電力供給源制御回路は、ホルダー位置検出器回路と一体であってもよい。一部の実施形態において、電力供給源制御回路は、ホルダー位置検出器回路から分離されていてもよい。

電力供給源制御回路は、ケースの電源からホルダー内に受容されたエアロゾル発生装置の電源を再充電するための電気コネクターに電力を供給するように構成される。電力供給源制御回路は、ホルダー位置検出器が検出器が閉位置にあることを示す時に、電源から電気コネクターに電力を供給するように構成され得る。電力供給源制御回路は、ホルダー位置検出器がホルダーが開位置にあることを示す時に、電源から電気コネクターに電力を供給するのを防止するように構成されてもよい。

ホルダー位置検出器がエアロゾル発生装置検出器を含む実施形態では、電力供給源制御回路は、エアロゾル発生装置検出器が、エアロゾル発生装置がホルダー内に受容されていることを示す時に、エアロゾル発生装置を再充電するために電源から電気コネクターに電力を供給するように構成され得る。電力供給源制御回路は、エアロゾル発生装置検出器が、エアロゾル発生装置がホルダー内に受容され、かつホルダーが閉位置にあることを示す時に、電源から電気コネクターに電力を供給するように構成され得る。電力供給源制御回路は、エアロゾル発生装置検出器が、エアロゾル発生装置がホルダー内に受容されていないことを示す時に、電源から電気コネクターへの電力供給を防止するように構成され得る。

一部の実施形態において、電力供給源制御回路は、ホルダー内に受容されたエアロゾル発生装置の電源の充電レベルを監視するように構成され得る。電力供給源制御回路は、ケースの電源からエアロゾル発生装置に供給された電圧および電流のうちの一つ以上を監視することによって、エアロゾル発生装置の電源の充電レベルを監視するように構成され得る。

電力供給源制御回路は、エアロゾル発生装置がホルダー内に受容され、かつホルダーが閉位置にあると判定される時に、充電サイクルを開始するように構成され得る。充電サイクルは、エアロゾル発生装置の電源が完全に充電されるまで、ケースの電源からエアロゾル発生装置の電源に電力を供給することを含み得る。電力供給源制御回路が、エアロゾル発生装置の電源が十分に充電されたと判定すると、電力供給源制御回路は、ケースの電源からエアロゾル発生物品の電源への電力供給を防止することによって充電サイクルを終了し得る。

ケースは、ケースの電源を、ケースの電源を再充電するための外部電源に接続するための電気コネクターをさらに含み得る。ケースは、ケースの電源を外部電源に接続するための任意の適切な電気コネクターを含み得る。

一部の実施形態において、ホルダー位置検出器回路は、ホルダー内に受容されたエアロゾル発生装置に信号を供給するように構成される。一部の実施形態において、ホルダー位置検出器回路は、ホルダー位置検出器回路が、ホルダーが閉位置にあり、かつホルダーの各移動のカウントが閾値を超えると判定する時に、ホルダー内に受容され、かつ電気コネクターに接続されたエアロゾル発生装置に信号を供給するように構成される。信号は、任意の適切なタイプの信号であってもよい。信号は、情報またはデータを含み得る。信号は、装置の使用に関連する情報またはデータを含み得る。信号は、エアロゾル発生装置を動作させるための命令を含み得る。

信号は、ケースとエアロゾル発生装置との間の有線接続を介して送信されることが好ましい。信号は、電気コネクターが電気的に接続された時に、ケースおよび装置の電気コネクターを介して送信されることが特に好ましい。しかしながら、いくつかの実施形態では、信号は、ケースとエアロゾル発生装置との間の無線接続を介して送信され得ることが想定される。これらの実施形態では、ケースは、信号をエアロゾル発生装置に送信するためのトランスミッタを含み、エアロゾル発生装置は信号を受信するためのレシーバを含む。

一部の好ましい実施形態では、ケースは、エアロゾル形成基体を加熱するように配置されたヒーターと、電源からヒーターへの電力供給を制御するように構成された制御回路とを含むエアロゾル発生装置を受容するように構成される。これらの好ましい実施形態では、エアロゾル発生装置の制御回路は、エアロゾル発生装置がケース内に受容された時にクリーニングサイクルを実施するように構成され得る。クリーニングサイクルは、典型的には通常の動作よりも高い電力を供給して、ヒーターの温度を、ヒーター上のエアロゾル形成基体残留物を熱的に劣化させるのに十分な温度に上昇させることを含み得る。こうしたクリーニングサイクルは、熱分解サイクルとも呼ばれ得る。ヒーターは、クリーニングサイクル中に任意の適切な温度に加熱されて、ヒーター上のエアロゾル形成基体残留物を熱的に劣化させ得る。例えば、ヒーターは、摂氏約４００度～摂氏約７００度の温度に加熱されてもよい。一部の好ましい実施形態では、発熱体上に堆積された有機材料は、ヒーターの温度を摂氏約４３０度以上に上昇させることによって熱的に遊離されてもよい。例えば、温度は、摂氏４７５度以上、または摂氏５５０度以上まで上昇され得る。ヒーターの温度は、摂氏６００度以上、または摂氏８００度以上など、より高温に上昇されてもよい。

クリーニングサイクルは、任意の好適な時間の間実施され得る。ヒーターは、有機化合物の熱遊離を作用させるために、一定の時間の間高温に保持されることが望ましい。典型的には、クリーニングサイクルは所定の期間にわたって実施される。例えば、所定の期間は、約１０秒～約７分、約３０秒～約５分、または約２分～約４分であってもよい。一部の好ましい実施形態において、ヒーターは、クリーニングサイクルの間に少なくとも５秒間高温に保持されてもよい。ヒーターは、約５秒～約６０秒の間、例えば、約１０秒～約３０秒の間のクリーニングサイクルの間、高温に保持されることが好ましい。

エアロゾル発生装置は、電気コネクターを含むことが好ましい。電気コネクターは、ケースの電気コネクターに対して相補的であり得る。エアロゾル発生装置の電気コネクターは、エアロゾル発生装置がホルダー内に受容された時にケースの電気コネクターに電気的に接続されるように配置され得る。エアロゾル発生装置の電気コネクターは、エアロゾル発生装置がホルダー内に受容され、かつホルダーが閉位置にある時に、ケースの電気コネクターに電気的に接続するように配置され得る。ケースの電力供給源制御回路は、電気コネクターが電気的に接続された時に、エアロゾル発生装置の電源に電力を供給するように構成され得る。ケースのホルダー位置検出器回路は、電気コネクターが電気的に接続された時に、エアロゾル発生装置の制御回路に信号を送信するように構成され得る。

一部の好ましい実施形態において、ケースのホルダー位置検出器回路は、エアロゾル発生装置に信号を送信してクリーニングサイクルを開始するように構成され得る。こうした信号は、本明細書では「クリーニング信号」とも呼ばれる。ケースのホルダー位置検出器回路は、ホルダー位置検出器が、エアロゾル発生装置がホルダー内に受容され、かつホルダーが閉位置にあると示す時に、エアロゾル発生装置にクリーニング信号を送信してクリーニングサイクルを開始するように構成され得る。こうした実施形態において、エアロゾル発生装置の制御回路は、ケースの電力供給源制御回路から信号を受信するとクリーニングサイクルを実施するように構成される。有利なことに、これは、エアロゾル発生装置がケースの外側にある時に、エアロゾル発生装置がクリーニングサイクルを実施することを抑止または防止し得る。エアロゾル発生装置がケース内に受容された時にのみクリーニングサイクルを実施することは、ヒーターがクリーニングサイクルに必要な高温に加熱された時に、ユーザーが装置のヒーターに接触することからさらに保護するのに役立ち得る。

一部の実施形態において、エアロゾル発生装置の制御回路は、クリーニングサイクル中にエアロゾル発生装置の電源からヒーターに電力を供給するように構成される。しかしながら、一部の実施形態では、エアロゾル発生装置の制御回路は、クリーニングサイクル中にエアロゾル発生装置の電気コネクターからヒーターに電力を供給するように構成される。これは、電力がクリーニングサイクル中にケースの電源からエアロゾル発生装置のヒーターに直接供給されることを可能にし得る。これにより、エアロゾル発生装置の電源から可能であるよりも高い電力がヒーターに供給されることが可能となり得る。

特に好ましい実施形態において、ホルダー位置検出器回路は、エアロゾル発生装置がホルダー内に受容され、かつホルダーが閉位置にあると判定される度に、カウンターをインクリメントするよう構成される。ホルダー位置検出器回路は、カウンターを、一つ以上の閾値と比較し、カウンターが一つ以上の閾値以上である場合に、エアロゾル発生装置にクリーニング信号を送信するようにさらに構成される。一つ以上の閾値は、ホルダー位置検出器回路のメモリに保存される所定の値であり得る。一つ以上の閾値は、クリーニングサイクルとクリーニングサイクルの間にエアロゾル発生装置が使用される最大回数を示す所定の値であり得る。第一の閾値は、クリーニングサイクルとクリーニングサイクルの間に装置が使用される第一の理想的な回数を示し得る。第一の閾値は、３～３０、５～２５、７～２０、または１０、１１、１２、１３、１４、または１５のうちの一つなどの任意の好適な値であってもよい。第一の閾値よりも大きな第二の閾値は、クリーニングサイクルとクリーニングサイクルの間に装置が使用される最大回数を示し得る。第二の閾値は、５～４０、１０～３５、１５～３０、または２０、２１、２２、２３、２４および２５のうちの一つなど、任意の好適な値であってもよい。

ホルダー位置検出器回路は、エアロゾル発生装置にクリーニング信号が送信された時にカウンターをゼロにリセットするように構成され得る。エアロゾル発生装置にクリーニング信号が送信された時にカウンターをゼロにリセットすることは、エアロゾル発生装置がちょうどクリーニングサイクルを経たことを示し得る。

一部の実施形態において、ホルダー位置検出器回路は、カウンターが一つ以上の閾値以上であると判定された時にエアロゾル発生装置に停止信号を送信するように構成される。エアロゾル発生装置の制御回路が停止信号を受信すると、制御回路は、クリーニング信号が受信されるまで電力をヒーターに供給することを防止するように構成される。これにより、クリーニングサイクルが実施される前にエアロゾル発生装置が再び使用されないことが確実になり得る。ホルダー位置検出器回路は、任意の適切な時点で停止信号を送信するように構成され得る。典型的には、ホルダー位置検出器回路は、充電サイクルが開始される前に、停止信号を送信するように構成される。

ホルダー位置検出器回路は、任意の適切な時に、エアロゾル発生装置にクリーニング信号を送信するように構成され得る。例えば、ホルダー位置検出器回路は、エアロゾル発生装置の充電サイクルが完了した後に、エアロゾル発生装置にクリーニング信号を送信するように構成されてもよい。これにより、エアロゾル発生装置の電源がクリーニングサイクルを行うのに十分な充電を有することが確実になり得る。これはまた、エアロゾル発生装置のクリーニングよりもエアロゾル発生装置の電源の充電を優先させ得、そのため、クリーニングされる前に、装置が使用のために十分に充電され得る。クリーニングに対してエアロゾル発生装置の電源の充電を優先することによって、ユーザーは、望ましい場合、クリーニングサイクルが開始する前に装置をケースから取り外し得る。

ホルダー位置検出器回路は、ホルダーが開位置にあると判定される時に、エアロゾル発生装置にクリーニング信号が送信されることを防止するように構成されることが好ましい。これは、ヒーターがクリーニングサイクルに必要な高温に加熱される時に、ユーザーが装置のヒーターと接触することをさらに防止するのに役立ち得る。

一部の実施形態において、ホルダー位置検出器回路はまた、外部電源がケースの電源に接続されるまで、エアロゾル発生装置にクリーニング信号が送信されることを防止するよう構成され得る。これは、クリーニングサイクルを通して、ケースの電源がエアロゾル発生装置に電力を供給するのに十分な充電を有することを確実にし得る。一部の実施形態において、ケースの電力供給源制御回路は、電気コネクターを介して外部電源からエアロゾル発生装置に電力を直接供給するように構成され得る。

特に好ましい実施形態では、ホルダー位置検出器回路は、エアロゾル発生装置がホルダー内にあり、ホルダーが閉位置にあり、カウンターが第一の閾値以上であるが第二の閾値以下であると判定された時に、エアロゾル発生装置においてクリーニングサイクルをトリガするように構成される。一部の実施形態において、ホルダー位置検出器回路は、ケースが外部電源に接続されることを必要とすることによって、クリーニングサイクルをトリガするためのさらなる条件を必要とする。ホルダー位置検出器回路は、充電サイクルが完了した後に、エアロゾル発生装置にクリーニング信号を送信するように構成されることが好ましい。

特に好ましい実施形態では、ホルダー位置検出器回路は、カウンターが第二の閾値以上であると判定された時に、エアロゾル発生装置に停止信号を送信するようにさらに構成される。エアロゾル発生装置の制御回路が停止信号を受信すると、制御回路は、クリーニング信号が受信されるまで電力をヒーターに供給することを防止するように構成される。ホルダー位置検出器回路は、充電サイクルが開始される前に、停止信号を送信するように構成される。充電サイクルが完了した後、制御回路は、エアロゾル発生装置にクリーニング信号を送信するように構成される。これは、ヒーター上の残留物がエアロゾルの発生および組成物に影響を及ぼさないように、エアロゾル発生装置がクリーニングサイクルとクリーニングサイクルの間に過度な回数使用されないことを確実にするのに役立つ。カウンターが第二の閾値以上であると判定されると、クリーニング信号を送信するための条件の数が低減され得る。例えば、クリーニング信号が送信される前に、ケースは外部電源に接続される必要がない場合がある。ホルダー位置検出器回路は、ケースの電源の充電レベルが最小レベルを上回ること、エアロゾル発生装置がホルダー内に受容されること、およびホルダーが閉位置にあることを必要とするのみであり得る。

ケースは、エアロゾル発生装置を受容するための任意の適切なサイズおよび形状を有し得る。一般的には、ケースは携帯型である。言い換えれば、ケースは、ユーザーによって持ち運ばれるのに適切なサイズおよび形状を有する。ケースは、手持ち式ケースであることが好ましい。言い換えれば、ケースは、ユーザーの手に保持されるのに適切なサイズを有し得る。ケースは、従来的な一箱の紙巻たばこと類似したサイズおよび形状を有してもよい。ケースは、適切な任意の直径および適切な任意の長さを有し得る。ケースは、約５０ｍｍ～約２００ｍｍの長さを有し得る。ケースは、約１０ｍｍ～約５０ｍｍの外径を有し得る。

ケースは、適切な任意の形状の横断断面を有し得る。例えば、ケースは、実質的に円形、楕円形、三角形、正方形、菱型、台形、五角形、六角形または八角形の横断断面を有し得る。一部の特定の実施形態では、エアロゾル発生装置は、実質的に長方形の横断断面を有する。ケースは、その長さに沿って実質的に一定の横断断面を有し得る。ケースは、その長さに沿って実質的に長方形の横断断面を有し得る。特定の実施形態では、ケースは実質的に長方形の立方体とし得る。

本明細書で使用する「長軸方向」という用語は、下流、近位または口側の端とそれに向かい合った上流または遠位端との間の方向を記述するために使用され、また「横断」という用語は、長軸方向と直角を成す方向を記述するために使用される。

本明細書で使用される「長さ」という用語は、構成要素、エアロゾル発生装置、エアロゾル発生物品、およびケースの遠位端または上流端と近位端または下流端との間の最大長軸方向寸法を説明するために使用される。

本明細書で使用する「直径」および「幅」という用語は、構成要素、エアロゾル発生装置、エアロゾル発生物品、およびケースの横断方向での最大寸法を記述するために使用される。

本明細書で使用する「横断断面」という用語は、構成要素、エアロゾル発生装置、エアロゾル発生物品およびケースの、構成要素、エアロゾル発生装置、エアロゾル発生物品、およびケースの主軸と直角を成す方向での断面をそれぞれ記述するために使用される。

本明細書で使用する「上流」「下流」「近位」および「遠位」という用語は、エアロゾル発生装置、エアロゾル発生物品およびケースの構成要素または構成要素の部分の相対的位置を記述するために使用される。

ケースのハウジングは概して、ケースの形状を形成し得る。ハウジングは、一つ以上の壁を含み得る。特定の実施形態では、ハウジングは実質的に長方形の立方体とし得る。

ハウジングは、適切な任意の材料または材料の組み合わせを含み得る。適切な材料の例としては、金属、合金、プラスチック、もしくはこれらの材料のうちの一つ以上を含有する複合材料、または食品もしくは医薬品用途に適切な熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン（ＰＥＥＫ）、およびポリエチレンが挙げられる。特定の実施形態では、材料は軽量であり、脆くない。

ハウジングは開口部を含む。開口部は、適切な任意のサイズおよび形状とし得る。開口部は概して、エアロゾル発生装置がホルダー内に受容された時にホルダーおよびエアロゾル発生装置を受容するサイズおよび形状であり得る。開口部は概して、ホルダーの一つ以上の内壁およびエアロゾル発生装置を受容するサイズまたは形状であり得る。一部の特定の実施形態において、ハウジングの開口部は、ハウジングの一方の側またはこれに沿って実質的に延びてもよい。これらの実施形態では、ケースは概して、一方の側で開いている長方形のボックスを形成し得る。

ハウジングは、ホルダーおよびホルダー内に受容されたエアロゾル発生装置を受容するためのくぼみまたは空間を画定する。くぼみまたは空間は、ホルダーおよびエアロゾル発生装置が、ハウジングの開口部を通してくぼみまたは空間内に挿入され得るように、開いたくぼみまたは空間である。くぼみまたは空間は、ホルダーが閉位置にある時に、少なくともホルダーの一つ以上の内壁およびホルダー内に受容されたエアロゾル発生装置を受容するように構成され得る。一般に、くぼみまたは空間は、ホルダーが閉位置にある時にエアロゾル発生装置全体を受容するように構成される。有利なことに、これにより、エアロゾル発生装置をくぼみまたは空間内に完全に封入することが可能となり、ケースが、エアロゾル発生装置を外部環境から保護することが可能になり得る。

ホルダーは、エアロゾル発生装置を受容するように構成される。ホルダーは、エアロゾル発生装置を保持または収容するようサイズ設定された引き出しまたはクレードルであってもよい。ホルダーは、外壁および一つ以上の内壁を含むことが好ましい。外壁および一つ以上の内壁は、エアロゾル発生装置を取り外し可能に保持するように配置される。一部の実施形態では、一つ以上の内壁が外壁に取り付けられる、または接合される。その他の実施形態では、一つ以上の内壁は外壁と一体的に形成される。ホルダーは任意の適切な材料から形成され得る。一般に、ホルダーは、ケースのハウジングと同じ材料から形成される。外壁および一つ以上の内壁は、同じ材料から形成されてもよい。外壁および一つ以上の内壁は、異なる材料から作製されてもよい。

ホルダーは、エアロゾル発生装置を受容するための任意の適切なサイズおよび形状とし得る。

外壁および一つ以上の内壁は、エアロゾル発生装置を取り外し可能に保持するような任意の適切な構成に構成され得る。外壁および一つ以上の内壁は、エアロゾル発生装置を受けるための通路またはチャネルを画定するように配置され得る。通路またはチャネルは適切な任意のサイズおよび形状を有し得る。一般に、通路またはチャネルは、エアロゾル発生装置と実質的に類似したサイズおよび形状を有し得る。通路またはチャネルは、適切な任意の横断断面を有してもよい。例えば、通路またはチャネルは、実質的に円形、楕円形、三角形、正方形、菱型、台形、五角形、六角形または八角形の横断断面を有し得る。一般に、通路またはチャネルの横断断面は実質的に円形である。通路またはチャネルは、適切な任意の長さを有し得る。一般に、通路またはチャネルの長さは、エアロゾル発生装置の長さよりも短い。通路またはチャネルの横断断面は、通路またはチャネルの長さに沿って実質的に類似していてもよい。

通路またはチャネルは、一方の端で開いてもよい。通路またはチャネルは、一方の側で開いており、開端部とは反対側にある、他方の端では閉じていてもよい。通路またはチャネルは、両端で開いてもよい。通路またはチャネルが開端部および閉端部を含む場合、開端部はホルダーの第一の端においてまたはその周りに配置されてもよく、閉端部は、ホルダーの第二の端においてまたはその周りに配置されてもよい。一部の実施形態では、外壁および一つ以上の内壁は、通路またはチャネルを含む管を形成するように配置され得る。

ホルダーの外壁は、任意の適切な長さを有してもよい。外壁の長さは、ケースのハウジングの長さと実質的に等しくてもよい。一般に、ホルダーの外壁の長さは、エアロゾル発生装置の長さと実質的に等しい。一部の実施形態では、外壁の長さは、エアロゾル発生装置の長さよりも大きい。外壁の長さは、ケースの長さと実質的に類似していてもよい。外壁の長さは、約３０ｍｍ～約２００ｍｍであり得る。

一部の実施形態において、ホルダーの外壁は、ホルダーが閉位置にある時にハウジングの開口部を覆うように構成される。ハウジングの開口部は長さを有し、ホルダーの外壁の長さは、開口部の長さと実質的に等しくてもよい。一部の実施形態では、外壁の長さは、開口部の長さよりも大きくてもよい。ハウジングの開口部は幅を有し、ホルダーの外壁の幅は実質的に開口部の幅と等しくてもよい。一部の実施形態では、外壁の幅は、開口部の幅よりも大きくてもよい。

ホルダーは、任意の適切な数の内壁を含み得る。ホルダーは、一つ以上の内壁を含み得る。ホルダーは、二つ以上の内壁を含んでもよい。二つ以上の内壁を含む一部の実施形態では、二つ以上の内壁が接合されてもよく、または一緒に取り付けられてもよい。二つ以上の内壁を含む一部の実施形態では、内壁は分離している、または相互から間隙を介していてもよい。

一つ以上の内壁は、適切な任意の配置で配置され得る。特に、一つ以上の内壁は、外壁から延びるように配置されてもよい。一つ以上の内壁のそれぞれは、外壁と実質的に直角を成す方向に外壁から延びるように配置されてもよい。一つ以上の内壁は、外壁に沿って実質的に延びるように配置されてもよい。一つ以上の内壁は、ホルダーの第一の端からまたはその周りから外壁に沿って実質的に延びるように配置されてもよい。一部の実施形態において、一つ以上の内壁は、ホルダーの第一の端に向けた方向に、ホルダーの第二の端からまたはその周りから外壁に沿って実質的に延びるよう配置され得る。ホルダーは、ホルダーの第一の端においてまたはその周りに、一つ以上の内壁を含まない部分または領域を含み得る。一部の実施形態において、ホルダーはまた、ホルダーの第二の端においてまたはその周りに、一つ以上の内壁を含まない部分を含み得る。

一部の実施形態では、一つ以上の内壁は一対の対向する内壁を含んでもよく、内壁のそれぞれは、外壁に取り付けられた一方の端と、外壁または対向する他方の内壁に取り付けられていない、反対側の取り付けられていない端とを有する。これらの実施形態では、開口部または間隔は、対向する内壁の取り付けられていない端間に提供され得る。開口部は、一対の対向する内壁間でホルダー内に受容されたエアロゾル発生装置が、開口部または対向する内壁の取り付けられていない端間の開空間を通過しないように、エアロゾル発生装置の直径よりも小さい、または幅が狭くてもよい。

ホルダーが一つ以上の内壁を含む場合、内壁は、両端で外壁に取り付けまたは固定されて、エアロゾル発生装置を受容するための通路を有する管を形成してもよい。

一般に、一つ以上の内壁のそれぞれの長さは、外壁の長さよりも短い。ホルダーの一つ以上の内壁の長さは、外壁の長さの約１０％～約９０％であってもよく、外壁の長さの約２０％～約８０％であってもよく、外壁の長さの約３０％～約７０％であってもよい。ホルダーの一つ以上の内壁の長さは、外壁の長さの９０％以下、外壁の長さの８０％以下、外壁の長さの７５％以下、または外壁の長さの７０％以下であってもよい。一つ以上の内壁の長さは、約２５ｍｍ～約１９０ｍｍとし得る。

ホルダーの第一の端における、一つ以上の内壁と外壁との間のギャップの長さは、外壁の長さの約５％～約５０％であってもよく、外壁の長さの約１０％～約４０％であってもよく、外壁の長さの約１０％～約３０％であってもよい。ギャップの長さは、約５ｍｍ～約１００ｍｍとし得る。

一部の実施形態では、ハウジングの開口部は、ハウジングの一方の側に実質的に延びてもよい。ホルダーが閉位置にある時にホルダーの外壁がハウジングの開口部を覆うように構成されるこれらの実施形態の一部では、ホルダーの外壁は、ホルダーが閉位置にある時にハウジングの側壁を形成し得る。言い換えれば、ハウジングおよびホルダーの外壁は、ホルダーが閉位置にある時にエンクロージャーを形成し得る。

ホルダーの一つ以上の内壁は、ホルダーが閉位置にある時にハウジング内に受容されるように構成されてもよく、その結果、エアロゾル発生装置がホルダーに取り外し可能に保持された時、エアロゾル発生装置は、ホルダーが閉位置にある時にハウジング内に受容される。ホルダーの一つ以上の内壁は、ホルダーが閉位置にある時にハウジングのくぼみ内に受容されるように構成され得る。したがって、一つ以上の内壁と外壁との間でホルダー内に受容されるエアロゾル発生装置は、ホルダーが閉位置にある時にハウジングのくぼみ内に受容され得る。

ハウジングおよびホルダーの外壁は、エアロゾル発生装置がホルダー内に受容され、かつホルダーが閉位置にある時に、エアロゾル発生装置を実質的に囲むかまたは封入するように配置されてもよい。したがって、ケースは、エアロゾル発生装置がホルダー内に受容され、かつホルダーが閉位置にある時に、エアロゾル発生装置の保護を提供するように構成され得る。これらの実施形態では、ホルダーのハウジングおよび外壁は、ホルダーが閉位置から開位置へと移動するまで、ユーザーに対するエアロゾル発生装置へのアクセスを実質的に防止または抑止し得る。言い換えれば、ユーザーは、ホルダーが閉位置にある時に、ホルダーからエアロゾル発生装置を取り外すことを実質的に防止され得る。

ホルダーは、第一の端と、第一の端とは反対側にある第二の端とを有する。ホルダーは、ハウジングに対して移動可能である。一部の実施形態において、ホルダーは、ハウジングに対し摺動可能であってもよい。一部の好ましい実施形態において、ホルダーはハウジングに回転可能に結合されてもよい。ホルダーは、第二の端の周りでハウジングに回転可能に結合されてもよい。回転可能な結合は、任意の適切なタイプの結合を含み得る。例えば、回転可能な結合は、ヒンジ、ピボットおよび連結のうちの一つ以上を含み得る。

一部の特に好ましい実施形態において、ホルダーは、ホルダー内にエアロゾル発生装置を受容するための開口部を有する第一の端と、第一の端とは反対側の第二の端とを含み、ホルダーは、第二の端の周りでハウジングに回転可能に結合されている。ホルダーは、第一の端よりも第二の端に近い位置でハウジングに回転可能に結合可能であってもよい。一部の実施形態において、ホルダーの外壁は、ハウジングに回転可能に結合可能であってもよい。一部の好ましい実施形態において、ホルダーの一つ以上の内壁は、ハウジングに回転可能に結合可能であってもよい。

ホルダーは、任意の適切な手段によって開位置と閉位置との間で移動可能であり得る。一部の実施形態において、ハウジングは、ホルダーが閉位置にある時に一つ以上の内壁の一部分が露出されるように形作られてもよい。ホルダーの露出した部分は、ユーザーがホルダーを把持または掴み、閉位置から開位置へとホルダーを回転または枢動させることを可能にし得る。一部の実施形態において、ハウジングは、ホルダーが閉位置にある時に、ホルダーの内壁の一部分を露出するための一つ以上の波形に仕上げられた部分を含んでもよい。一部の実施形態において、ホルダーは、ホルダーの第一の端においてまたはその周りでホルダーの一部を押下することによって、閉位置から開位置に移動可能であってもよい。言い換えれば、ホルダーは、トリガ動作によって閉位置から開位置に移動可能であってもよい。

ケースは、ハウジングおよびホルダーを閉位置に取り外し可能に保持するための手段を含み得る。

一部の実施形態では、ホルダーは、ハウジングの開口部に締まり嵌めまたは摩擦嵌めを有するように構成され得る。締まり嵌めまたは摩擦ばめは、摩擦によってハウジングおよびホルダーを定位置に取り外し可能に保持し得る。

一部の実施形態では、ケースは、ねじりばねなどの弾性手段を含み得る。これらの実施形態では、ユーザーは、弾性手段に対して力を加えて、ホルダーを開位置と閉位置との間で移動させることが必要である場合がある。一部の実施形態では、双安定ねじりばねなどの弾性手段は、一つ以上の安定した位置を有するように構成され得る。これらの実施形態では、ホルダーが開位置にある時、およびホルダーが閉位置にある時に、安定した状態にあるように、双安定ばねが配置されてもよい。

一部の実施形態において、ハウジングおよびホルダーのうちの一方には、ホルダーを閉位置に取り外し可能に固定するための移動可能な留め金が提供されてもよい。これらの実施形態では、ハウジングには、押下されるとホルダーを閉位置から解放するよう留め金を移動させるように構成されたボタンが提供されてもよい。

一部の実施形態において、ホルダーには第一の磁性材料が、ハウジングには第二の磁性材料が提供されてもよい。第一の磁性材料および第二の磁性材料は、ホルダーが閉位置にある時に第一の磁性材料および第二の磁性材料が近接する、または相互に隣接するように配置され得る。第一の磁性材料および第二の磁性材料は、ホルダーが閉位置にある時に第一の磁性材料および第二の磁性材料が相互に引き寄せられるように配置され得る。

「磁性材料」という用語は、本明細書で使用される場合、常磁性および強磁性の両方の材料を含む、磁場と相互作用することができる材料を記述するために使用される。磁化可能な材料は、外部磁場が存在する場合でのみ磁化された状態となるように、常磁性材料とし得る。別の方法として、磁化可能な材料は、外部磁場が存在する場合に磁化され、外部磁場が除去された後でも磁化された状態となる材料（例えば、強磁性材料）とし得る。「磁性材料」という用語は、本明細書で使用される場合、両方のタイプの磁化可能な材料の他、既に磁化された材料も含む。

第一の磁性材料および第二の磁性材料のうちの少なくとも一つは、ネオジム、鉄およびホウ素などのネオジムの合金を含み得る。言い換えれば、第一の磁性材料および第二の磁性材料のうちの少なくとも一つは、ネオジウム磁石とし得る。第一の磁性材料および第二の磁性材料のうちの少なくとも一つは、ＳＳ４３０ステンレス鋼などの強磁性ステンレス鋼を含み得る。

ケースがハウジングおよびホルダーを閉位置に取り外し可能に保持するための手段を含む場合、ケースはハウジングおよびホルダーを開位置に付勢するための手段も含み得る。ハウジングには、ホルダーを開位置に枢動または回転させるように配置された一つ以上のばねが提供されてもよい。

ケースはまた、ホルダーにエアロゾル発生装置を取り外し可能に保持するための保持手段を含み得る。

保持手段は、ホルダーにエアロゾル発生装置を取り外し可能に保持するための任意の適切な手段とし得る。例えば、保持手段は、エアロゾル発生装置がホルダーによって受容された時のエアロゾル発生装置とホルダーとの間の摩擦嵌めを含み得る。例えば、保持手段は、ホルダーが閉位置にある時にエアロゾル発生装置をホルダー内に付勢するための、ケースのハウジング上に配置される弾性手段を含み得る。

一部の特定の実施形態では、保持手段は磁気保持手段を含み得る。磁気保持手段は、第一の磁性材料および第二の磁性材料を含み得る。第一の磁性材料はエアロゾル発生装置内に提供されてもよく、第二の磁性材料はケース内に提供されてもよい。

第一の磁性材料および第二の磁性材料は、エアロゾル発生装置がホルダーによって受容された時に第一の磁性材料および第二の磁性材料が相互に近接するように配置され得る。第一の磁性材料および第二の磁性材料は、エアロゾル発生装置がホルダーによって受容された時に第一の磁性材料および第二の磁性材料が相互に引き寄せられるように配置され得る。

ホルダーが閉位置にある時に、第一の磁性材料はエアロゾル発生装置の遠位端において、またはそれに向けて配置されてもよく、第二の磁性材料は装置の第一の端において、またはそれに向けて、またはホルダーの第一の端に向けてハウジングに配置されてもよい。第一の磁性材料は、エアロゾル発生装置の遠位端面に配置されてもよい。ホルダーが第一の端においてまたはその周りに閉端面を有するスリーブを含む場合、第二の磁性材料は、スリーブの閉端面に配置され得る。ホルダーがホルダーの第一の端においてまたはその周りに電気コネクター部分を含む場合、第一の磁性材料は電気コネクター部分に配置され得る。ホルダーが閉端面閉端面に電気コネクター部分を有するスリーブを含む場合、第一の磁性材料は電気コネクター部分に配置され得る。

本発明の別の態様によれば、エアロゾル発生装置およびエアロゾル発生装置用のケースを備えるエアロゾル発生システムが提供されている。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を受容するためのくぼみと、くぼみ内に受容されたエアロゾル形成基体を加熱するように配置されたヒーターと、電源とヒーターとの間の電力供給を制御するように構成された制御回路とを備える。ケースは、開口部を有するハウジングと、エアロゾル発生装置を受容するためのホルダーであって、ハウジングに移動可能に結合可能であって、かつエアロゾル発生装置を受容するための開位置と閉位置との間でハウジングに対して移動可能なホルダーと、ホルダーが開位置または閉位置にあるかどうかを判定するように適合されたホルダー位置検出器とを備える。

好ましい実施形態において、ケースは、電源と、電源をホルダー内に受容されたエアロゾル発生装置に電気的に接続するように構成された電気コネクターと、電源から、ホルダー内に受容され、かつ電気コネクターに接続されたエアロゾル発生装置への電力供給を制御するように構成された電力供給源制御回路とを備える。これらの実施形態において、ケースのホルダー位置検出器回路は、ホルダーの閉位置から開位置、および開位置から閉位置のうちの少なくとも一つの各移動をカウントして、ホルダーの各移動のカウントを閾値に比較するように適合され得る。ケースのホルダー位置検出器回路はまた、エアロゾル発生装置がホルダーに受容され、かつ電気コネクターに接続された時、およびホルダー位置検出器回路が、ホルダーが閉位置にあり、かつホルダーの各移動のカウントが閾値を超えると判定する時に、エアロゾル発生装置に信号を供給するように構成され得る。

特に好ましい実施形態において、エアロゾル発生装置の制御回路は、エアロゾル発生装置の制御回路がケースのホルダー位置検出器回路から信号を受信した時に、クリーニングサイクルにおいてヒーターに電力を供給するように構成される。

エアロゾル発生装置は、適切な任意のサイズおよび形状を有し得る。

エアロゾル発生装置は、携帯型装置であってもよい。言い換えれば、エアロゾル発生装置は、ユーザーの手に保持されるのに適切な任意のサイズおよび形状を有しえる。エアロゾル発生装置は、従来的な葉巻たばこまたは紙巻たばこと類似するサイズおよび形状を有し得る。エアロゾル発生装置は携帯型であってもよい。

エアロゾル発生装置は、適切な任意の形状の横断断面を有し得る。例えば、エアロゾル発生装置は、実質的に円形、楕円形、三角形、正方形、菱型、台形、五角形、六角形または八角形の横断断面を有し得る。一部の特定の実施形態では、エアロゾル発生装置は、実質的に円形の横断断面を有する。

エアロゾル発生装置は、その長さに沿って実質的に一定の横断断面を有してもよい。エアロゾル発生装置は、その長さに沿って実質的に円形の横断断面を有してもよい。装置は、その長軸方向軸を中心とした回転対称を有し得る。特定の実施形態では、エアロゾル発生装置は、実質的に環状の円筒形であり得る。

エアロゾル発生装置は、適切な任意の直径および任意の適切な長さを有し得る。エアロゾル発生装置は、細長くてもよい。一部の特定の実施形態では、エアロゾル発生装置は、従来的な紙巻たばこまたは葉巻たばこと実質的に類似した形状、直径および長さを有してもよい。エアロゾル発生装置は、約３０ｍｍ～約１５０ｍｍの長さを有してもよい。エアロゾル発生装置は約５ｍｍ～約３０ｍｍの外径を有してもよい。

エアロゾル発生装置は、カートリッジ、アトマイザー、およびエアロゾル発生物品のうちの一つ以上を受けるように構成され得る。エアロゾル発生装置は、カートリッジ、アトマイザー、およびエアロゾル発生物品のうちの一つ以上を近位端で受けるように構成され得る。装置は、エアロゾル形成基体を受けるためのくぼみを備え得る。くぼみは、カートリッジ、アトマイザー、およびエアロゾル発生物品のうちの一つ以上を受けるように適合され得る。

一部の好ましい実施形態において、エアロゾル発生装置はアトマイザーを含み得る。エアロゾル発生装置がアトマイザーを備える場合、装置は、エアロゾル形成基体を含む物品、またはエアロゾル形成基体を含むカートリッジを受けるように構成され得る。その他の実施形態では、エアロゾル発生装置は、アトマイザーまたはアトマイザーとエアロゾル形成基体を含む物品またはカートリッジとの組み合わせを受けるように構成され得る。装置がカートリッジおよびエアロゾル発生物品のうちの一つ以上を受けるためのくぼみを備える場合、アトマイザーはくぼみ内に配置され得る。

エアロゾル発生装置は、ハウジングを備え得る。特定の実施形態では、ハウジングは実質的に環状の円筒形であってもよい。ハウジングは、適切な任意の材料または材料の組み合わせを含み得る。適切な材料の例としては、金属、合金、プラスチック、もしくはこれらの材料のうちの一つ以上を含有する複合材料、または食品もしくは医薬品用途に適切な熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン（ＰＥＥＫ）、およびポリエチレンが挙げられる。特定の実施形態では、材料は軽量であり、脆くない。

エアロゾル発生装置は電源を備えてもよい。電源は任意の適切なタイプの電力供給源であってもよい。例えば、電源は、一つ以上の電池およびコンデンサーを含み得る。電源はリチウムイオン電池を含み得る。電源は再充電可能な電力供給源であることが好ましい。

エアロゾル発生装置は、近位端と、近位端の反対側の遠位端とを含む。装置は、エアロゾル形成基体を受けるためのくぼみを近位端に含むことが好ましい。装置の遠位端は、遠位端面を含む。好ましい実施形態において、電気コネクターは、遠位端面に配置される。エアロゾル発生装置が細長く、かつ長軸方向軸に沿って実質的に延びる場合、遠位端面は長軸方向軸と実質的に直角を成す。

本発明の別の態様によれば、エアロゾル発生システムのクリーニングサイクルを開始する方法が提供されており、方法は、
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル形成基体を受容するためのくぼみと、
くぼみ内に受容されたエアロゾル形成基体を加熱するように配置されたヒーターと、
電源と、
電源とヒーターとの間の電力供給を制御するように構成された制御回路と、を備える、エアロゾル発生装置を提供することと、
エアロゾル発生装置を受容するためのケースとを提供することであって、ケースが、
開口部を有するハウジングと、
エアロゾル発生装置を受容するためのホルダーであって、ハウジングに移動可能に結合可能であって、かつエアロゾル発生装置を受容するための開位置と閉位置との間でハウジングに対して移動可能である、ホルダーと、
ホルダーが開位置または閉位置にあるかどうかを判定するように適合されたホルダー位置検出器と、
電源から、ホルダーに受容され、かつ電気コネクターに接続されたエアロゾル発生装置への電力供給を制御するように構成された電力供給源制御回路と、を含む、提供することと、
ホルダーの閉位置から開位置、および開位置から閉位置のうちの少なくとも一つの各移動をカウントすることと、
ホルダーの各移動のカウントを閾値に比較することと、
エアロゾル発生装置がホルダー内に受容され、かつ電気コネクターに接続された時、およびホルダー位置検出器回路が、ホルダーが閉位置にあり、かつホルダーの各移動のカウントが閾値を超えると判定する時に、エアロゾル発生装置に信号を供給することと、
エアロゾル発生装置がケースから信号を受信した時に、クリーニングサイクルにおいてヒーターに電力を供給することと、を含む。

当然ながら、本発明の一つの態様に関連して説明した特徴は、本発明のその他の態様にも等しく適用され得る。当然のことながら、本発明の第一の態様に関して説明した特徴は、本発明の第二の態様および第三の態様に等しく適用されてもよく、その逆もまた可能である。本発明の第二の態様に関して説明した特徴は、本発明の第三の態様に等しくに適用されてもよく、その逆もまた可能である。

本発明を、添付図面を参照しながら、例証としてのみであるがさらに記載する。

図１は、エアロゾル発生物品、エアロゾル発生装置、および電気的に作動するエアロゾル発生物品用のケースを備える、公知の電気的に作動するエアロゾル発生システムの概略図を示す。 図２は、ホルダーがケースのハウジングから分離されている、図１のケースの概略図を示す。 図３は、ホルダーが開位置にある図１のケースの概略図を示す。 図４は、ホルダーが開位置にあり、エアロゾル発生装置がホルダー内に受容されている、図１のケースの概略図を示す。 図５は、エアロゾル発生装置がホルダー内に受容されており、ホルダーが閉位置にある、図１のケースの概略図を示す。 図６は、本発明の第一の実施形態によるケースの概略断面図を示し、ホルダーは開位置にある。 図７は、本発明の第二の実施形態によるケースの概略断面図を示し、ホルダーは開位置にある。 図８は、本発明の第三の実施形態によるケースの遠位部分の概略断面図を示し、ホルダーは開位置にある。 図９は、エアロゾル発生装置がホルダー内に受容されており、ホルダーが閉位置にある、図８のケースの遠位部分の概略図を示す。

図１～５は、公知の電気的に作動するエアロゾル発生システムによるケース１０１の概略図を示す。公知の電気的に作動するエアロゾル発生システムは、ケース１０１、エアロゾル発生装置１２０およびエアロゾル発生物品１３０を備える。

ケース１０１は、ハウジング１０２およびホルダー１０６を含む。

ハウジング１０２は、リチウムイオン電池の形態の電源１０３および電気回路１０４を収容する。ハウジング１０２はまた、エアロゾル発生装置１２０がホルダー１０６内に受容された時に、ホルダー１０６の一部分およびエアロゾル発生装置１２０を受容する形状および寸法であるくぼみ１０５を画定する。

ケース１０１は、エアロゾル発生装置１２０を受容するように構成されている。

エアロゾル発生装置１２０は実質的に環状の円筒形であり、従来的な葉巻たばこの一般的な寸法を有する。装置１２０の長さはくぼみ１０５の長さと実質的に同一であり、装置１２０の直径はくぼみ１０５の直径よりわずかに小さく、その結果、装置１２０はくぼみ１０５に厳密に嵌合する。エアロゾル発生装置１２０は、エアロゾル発生物品１３０を受容するための開いたくぼみ１２１を近位端に含む。エアロゾル発生装置１２０は、エアロゾル発生物品１３０がくぼみ１２１内に受容された時にエアロゾル発生物品１３０の少なくとも一部分を加熱するための、くぼみ１２１内に配置された電気ヒーター１２２をさらに含む。リチウムイオン電池の形態の電源１２３は、電源１２３からヒーター１２２への電力供給を制御するための制御回路１２４と共に、ヒーター１２２に電力を供給するために装置１２０のハウジング内に収容される。エアロゾル発生装置１２０はまた、近位端の反対側の遠位端に、電気コネクター部分１２５を含み、これは、電源１２３を再充電するために外部電源から電力を受容するように構成されている。

エアロゾル発生物品１３０は、捲縮したたばこシートの集合体の形態のエアロゾル形成基体（図示せず）と、ロッドの形態のエアロゾル形成基体と背中合わせに配置されたフィルター（図示せず）とを含む。エアロゾル発生物品１３０は、装置１２０のくぼみ１２１の直径と実質的に等しい直径とくぼみ１２１よりも長い長さを有し、その結果、物品１３０が装置１２０のくぼみ１２１内に受容された時、従来的な紙巻きたばこと同様に、フィルターがくぼみ１２１から外側に延び、ユーザーによって引き出され得る。

使用時、ユーザーは物品１３０を装置１２０のくぼみ１２１内に挿入し、装置１２０をオンして電気ヒーター１２２を起動する。電気ヒーター１２２は、エアロゾル形成基体の揮発性化合物が放出され、凝縮されてエアロゾルを形成するように、物品１３０のエアロゾル形成基体を加熱する。ユーザーは、物品１３０のフィルターを吸い、加熱されたエアロゾル形成基体から発生したエアロゾルを吸入する。

装置の使用後、物品１３０は廃棄のために装置１２０から取り外されてもよく、装置１２０は装置１２０の電池の保管および充電のためにケース１０１に配置されてもよい。

ケース１０１のハウジング１０２は概して、ボックスの五つの側面を画定する側壁と、ボックスの第六の側面における開口部とを有する開いた長方形のボックスを形成する。開口部は、くぼみ１０５の開端部を形成し、ハウジング１０２の一方の側の長さおよび幅に実質的に延びる。

ケース１０１のホルダー１０６は、外壁１０７および内壁１０８を含む。

外壁１０７は細長く、ハウジング１０２の長さと実質的に同一の長さを有する。外壁１０７の長さは、ホルダー１０６の長さを画定する。外壁１０７は、ハウジング１０２の開口部を覆う形状および寸法である。そのため、外壁１０７は、ハウジング１０２の第六の側壁としての形状および寸法である。

内壁１０８は、実質的に環状の円筒形の管を形成し、内壁１０８の長さに延びる概して環状の円筒形の内部通路１０９を画定する。通路１０９は、一方の端で開いており、開端部とは反対側にある、他方の端で閉じている。通路１０９は、エアロゾル発生装置の横断断面と実質的に同一であるその長さに沿った横断断面を有し、内部通路１０９の直径は、エアロゾル発生装置がホルダー１０６の内部通路１０９に取り外し可能に保持され得るように、エアロゾル発生装置よりもわずかに大きい。

ホルダー１０６の管状の内壁１０８は、外壁１０７と一体的に形成される。当然のことながら、一部の実施形態では、内壁１０８は外壁１０７と一体的でなくてもよく、代わりに、任意の適切な取り付け手段によって外壁１０８に取り付けられてもよい。管状の内壁１０８は、外壁１０８の長軸方向軸と実質的に整列したその長軸方向軸で配置される。通路１０９の閉端部は、外壁１０７の第一の端に配置され、内壁は外壁１０７に沿って第一の端から第二の端に向かって延びるように配置される。内壁１０８の長さは、外壁１０７の長さより短い。そのため、内壁１０８は外壁１０７の全長に沿っては延びない。第二の端におけるホルダー１０６の一部分は、内壁１０８を含まない。言い換えれば、内壁１０８は、ホルダー１０６の長さに、第一の端から第二の端までは延びはない。内壁１０８の長さは、外壁１０７の長さの約７０％である。そのため、ホルダー１０６の第二の端に向けた内壁１０８の端部と、ホルダー１０６の第二の端における外壁１０７の端部との間に、空間またはギャップ１１０が提供される。

ホルダー１０６は、第一の端でハウジングに枢動可能に結合１１１される。特に、外壁１０７は、くぼみ１０５の開口部の一方の端でハウジング１０２に枢動可能に結合される。枢動結合１１１は、ホルダー１０６の第二の端に向けた通路１０９の開端部が露出する、開位置と、通路１０９の開端部がハウジング１０２によって隠され、ハウジング１０２の開口部がホルダー１０６の外壁１０７によって覆われる、閉位置との間で、ハウジング１０２に対してホルダー１０６が枢動または回転することを可能にする。

ホルダー１０６の内壁１０８は、ホルダー１０６が閉位置に回転した時に、ハウジング１０２のくぼみ１０５内に受容される。エアロゾル発生装置がホルダー１０６の内部通路１０９内に受容され、かつホルダーが閉位置に回転する時、エアロゾル発生装置は、ハウジング１０２の壁およびホルダー１０６の外壁１０７によって包囲または封入されるのに伴い、くぼみ１０５に封入される。この位置では、ホルダー内に受容されたエアロゾル発生装置は、ホルダーが閉位置にある時にケースによって実質的に保護され得る。

電気コネクター部分１１３は、エアロゾル発生装置１２０が内部通路１０９内に受容された時に、エアロゾル発生装置１２０の遠位端面における相補的な電気コネクター部分との係合のために、内部通路１０９の閉端部に配置される。電気コネクター部分は、任意の適切なタイプの電気コネクター部分とし得る。電気コネクター部分は、電気的接続を損傷することなく電気コネクター部分とホルダーの移動を可能にする可撓性のプリント回路（図示せず）を介して、ケース１０１のハウジング１０２内の電気回路１０４に電気的に接続される。

図２および３は、ホルダー１０６が閉位置と開位置との間でそれぞれ、ハウジング１０２に対して枢動結合１１１を中心として回転する、ケース１０１の概略図を示す。

ホルダー１０６は、二つの所定の位置、閉位置と開位置との間でハウジング１０２に対して枢動可能である。ホルダー１０６は、第一の方向に枢動可能であり、ホルダー１０６をハウジング１０２に対して開位置から閉位置へと回転させる。この実施形態では、ホルダー１０６の外壁１０７は、ホルダー１０６が閉位置を超えて第一の方向にさらに回転するのを防止するために、ホルダー１０６が閉位置にある時に外部壁１０７がハウジング１０２と接触するように、第二の端においてハウジング１０２と重なる。ホルダー１０６はまた、第一の方向とは反対の第二の方向に枢動可能であり、ホルダー１０６をハウジング１０２に対して閉位置から開位置に回転させる。ハウジング１０２のくぼみ１０５は、ホルダー１０６が開位置にある時にホルダー１０６の内壁１０８と接触してホルダー１０６が開位置を越えて第二の方向に回転することを防止するように配置される、停止部（図示せず）を含む。

図３は、開位置にあるホルダー１０６を示す。この実施形態では、開位置において、ハウジング１０２とホルダー１０６の外壁１０７の第一の端との間の開口部１１２は、エアロゾル発生装置の幅または直径の約二倍の幅または直径を有する。当然のことながら、一部の実施形態では、ホルダーは、ハウジングに対して異なる角度に枢動し得るが、これは、ハウジングとホルダーの外壁の第一の端との間の、異なる幅を有する開口部を提供する。

幅の広い開口部１１２および内壁１０８の第二の端と外壁１０７の第二の端との間のギャップ１１０により、エアロゾル発生装置を広い範囲の角度からホルダー１０６内に挿入することが可能になる。特に、ギャップ１１０により、エアロゾル発生装置をホルダー１０６内に挿入する時に、エアロゾル発生装置を外壁１０７と接触させることが可能になる。これにより、ホルダー１０６の第二の端に内壁１０８を有さない外壁１０７の一部分を、エアロゾル発生装置を管状の内壁１０８の通路１０９と整列させるためのガイドとして使用することが可能になり得る。これにより、エアロゾル発生装置２０をホルダー１０６内に挿入することがさらに容易になり得る。

図４および５は、ホルダー１０６内に取り外し可能に保持されたエアロゾル発生装置１２０を示しており、ホルダー１０６はそれぞれ閉位置および開位置にある。

図４は、ホルダー１０６内に受容されたエアロゾル発生装置１２０を示しており、ホルダー１０６は開位置にある。図４に示すように、内壁１０８の第二の端と外壁１０７の第二の端との間のギャップ１１０は、装置１２０の近位端においてエアロゾル発生装置１２０の一部分を露出する。装置１２０の近位端におけるこの露出した部分は、ホルダー１０６から装置１２０を取り外すために、ユーザーによってアクセスおよび把持され得る。したがって、ホルダー１０６は、ホルダー１０６から装置１２０を持ち上げるための持ち上げ機構を必要としない。これは、装置を取り外すための持ち上げ機構を含むホルダーと比較して、コストを低減し、ホルダー１０６の設計を簡略化し得る。

図５は、ホルダー１０６内に保持されたエアロゾル発生装置１２０を示しており、ホルダー１０６は閉位置にある。エアロゾル発生装置１２０は、ハウジング１０２のくぼみ１０５内に完全に封入され、ハウジング１０２およびホルダー１０６の外壁１０７によって包囲されている。この構成では、エアロゾル発生装置１２０は、ケース１０１によって実質的に保護される。

電気コネクター１１３は、エアロゾル発生装置１２０がホルダー１０６内に受容され、かつホルダー１０６が閉位置にある時に、エアロゾル発生装置１２０の電気コネクター１２５に電気的に接続してケース１０１の電池１０３を装置１２０の電池１２３に接続するために、通路１０９の閉端部に提供される。したがって、ケース１０１は、エアロゾル発生装置がホルダー１０６内に受容され、かつホルダー１０６が閉位置にある時に、エアロゾル発生装置１２０を充電するためにエアロゾル発生装置１２０に電力を供給するように構成される。

図６は、本発明の第一の実施形態によるケースの概略図を示す。

図６は、本発明の第一の実施形態によるケース２０１を示す。ケース２０１は、図１～５を参照して上述したケース１０１と実質的に類似している。ケース２０１は、ハウジング２０２およびホルダー２０６を含む。ハウジング２０２は、電池２０３、回路２０４、およびホルダー２０６を受容するためのくぼみ２０５を収容する。ホルダー２０６は、外壁２０７と、ホルダー２０６の第一の端に閉端部およびホルダー２０６の第二の端に開端部を有する通路２０９を画定する環状の内壁２０８を含む。ホルダー２０６は、ホルダー２０６の第二の端における外壁２０７がハウジング２０２から間隙を介している、開位置と、外壁２０７がくぼみ２０５の開口部を覆い、外壁２０７が第二の端においてハウジング２０２と接触する、閉位置との間でホルダー２０６が回転し得るように、第一の端においてハウジング２０２に枢動可能に結合される。

内壁２０８は概して環状の円筒形であり、概して環状の円筒形の内部通路２０９を含む。内壁２０８は概して、第二の端に向けた方向に、第一の端から外壁２０７に沿って延びる。内壁２０８は、ホルダー２０６の第二の端において内壁２０８と外壁２０７との間にギャップが提供されるように、外壁２０７の長さの約４５％に延びる。内壁２０８は、ホルダー２０６が閉位置にある時に、ハウジング２０２のくぼみ２０５内に受容される。外壁２０７は、ホルダー２０６が閉位置にある時に、くぼみ２０５の開口部を覆い、ホルダー２０６内に受容されたエアロゾル発生装置をハウジング２０５およびホルダー２０６の外壁２０７内に封入するように配置される。外壁２０７は概して、ホルダー２０６が閉位置にある時に、ハウジング２０２の側壁を形成する。

電気コネクター部分２１３は、通路２０９の閉端部に配置される。電気コネクター部分２１３は、エアロゾル発生装置がホルダー２０６内に受容された時に、エアロゾル発生装置の遠位端に配置された相補的な電気コネクター部分と電気的に係合するように構成される。ホルダー２０６は、ハウジング２０２に対するホルダー２０６の位置に関係なく、回路２０４と電気コネクター部分２１３との間の電気的接続を維持するように構成された可撓性の回路２１４をさらに含む。

ケース２０１には、ホルダーを閉位置に取り外し可能に保持するための磁気保持手段がさらに提供される。磁気保持手段は、ホルダーの第二の端に配置された第一の磁性材料２１６と、ホルダーが閉位置にある時にホルダーの第二の端に隣接した位置においてハウジング上に配置される第二の磁性材料２１７とを含む。第一の磁性材料２１６は鉄材料の本体であり、第二の磁性材料２１７は永久磁石である。第一の磁性材料２１６および第二の磁性材料２１７は、ホルダー２０６が閉位置に強いられる、または付勢されるように、磁気的に引き寄せられるように配置される。第一の磁性材料２１６と第二の磁性材料２１７との間の磁気引力は、ユーザーがホルダー２０６に追加的な力を加えて、ホルダー２０６を閉位置から開位置に枢動させることを必要とする。

ケース２０１は、本発明によるホルダー位置検出器をさらに含む。この実施形態では、ホルダー位置検出器は、ホルダー２０６の内壁２０８上に、内部通路２０９の開端部に隣接して配置された押しボタンスイッチ２１８を含む。押しボタンスイッチ２１８は、ホルダー２０６が閉位置にある時に、押しボタンスイッチ２１８がホルダー２０６が内壁２０８とハウジング２０２、または電池２０３および回路２０４などの、ハウジング２０２内に収容された一つ以上の構成要素との間で押圧されるように、ハウジング２０２に面して内壁２０８の外表面上に配置される。したがって、押しボタンスイッチ２１８は、ホルダー２０６の開位置から閉位置への移動によって押圧または作動される。同様に、押しボタンスイッチは、ホルダー２０６の閉位置から開位置への移動によって解放される。結果として、押しボタンスイッチ２１８の状態は、ハウジング２０２に対するホルダー２０６の位置の表示を提供する。

押しボタンスイッチ２１８は、有線接続（図示せず）によって回路２０４に電気的に接続される。回路２０４は、スイッチ２１８の状態（押圧または解放）を監視し、それによってホルダーの位置を監視するように構成される。回路２０４が押しボタンスイッチ２１８が解放されていることを検出する場合、回路２０４は、ホルダー２０６が開位置にあると判定するように構成され、回路２０４が押しボタンスイッチ２１８が押圧されていることを検出する場合、回路２０４は、ホルダー２０６が閉位置にあると判定するように構成される。

図７は、本発明の第二の実施形態によるケース３０１の概略図を示す。ケース３０１は、上述の図１～６を参照して上述したケース１０１、２０１と実質的に類似している。ケース３０１は、ハウジング３０２およびホルダー３０６を含む。ハウジング３０２は、電池３０３、回路３０４およびホルダー３０６を受容するためのくぼみ３０５を収容する。ホルダー３０６は、外壁３０７と、ホルダー３０６の第一の端および第二の端の両方に開端部を有する通路３０９を画定する管状の内壁３０８とを含む。ホルダー３０６は、ホルダー３０６の第二の端における外壁３０７がハウジング３０２から間隙を介している、開位置と、外壁３０７がくぼみ３０５の開口部を覆い、外壁３０７が第二の端においてハウジング３０２と接触する、閉位置との間でホルダー３０６が回転し得るように、第一の端においてハウジング３０２に枢動可能に結合される。

内壁３０８は概して環状の円筒形であり、概して環状の円筒形の内部通路３０９を含む。内壁３０８は概して、第二の端に向けた方向に、第一の端の近くから外壁３０７に沿って延びる。内壁３０８は、ホルダーの第一の端および第二の端において内壁３０８と外壁３０７との間にギャップが提供されるように、外壁３０７の長さの約６０％に延びる。内壁３０８は、ホルダー３０６が閉位置にある時に、ハウジング３０２のくぼみ３０５内に受容される。外壁３０７は、ホルダー３０６が閉位置にある時に、くぼみ３０５の開口部を覆い、ホルダー３０６内に受容されたエアロゾル発生装置をハウジング３０５およびホルダー３０６の外壁３０７内に封入するように配置される。外壁３０７は概して、ホルダー３０６が閉位置にある時に、ハウジング３０２の側壁を形成する。

ホルダー３０６の第一の端における通路３０９の開端部は、ホルダー内に受容されたエアロゾル発生装置が通路３０９を通って延び、旋回結合の近くの位置でハウジング３０２に接触することを可能にする。

ケース３０１は、ハウジング３０２とホルダー３０６との間の枢動結合近くに、ハウジング３０２のくぼみ３０５におけるコネクター部分３１３を含む。電気コネクター部分３１３は、ホルダー３０６が閉位置にある時に、ホルダー３０６内に受容されたエアロゾル発生装置の遠位端が電気コネクター部分３１３と接触し得るように配置される。相補的なコネクター部分は、エアロゾル発生装置の遠位端面に配置されてもよく、第二の電気コネクター部分は、エアロゾル発生装置がホルダー３０６の通路３０９内に受容され、かつホルダー３０６が閉位置にある時に、電気コネクター部分３１３と電気的に係合してもよい。この実施形態では、第一の電気コネクター部分３１３は、電気回路３０４に固定されて電気的に係合される。エアロゾル発生装置の遠位端にある電気コネクター部分は、ホルダーを閉位置から開位置に枢動させることによって、第一の電気コネクター部分３１３から電気的に切断され、これによりエアロゾル発生装置の遠位端面がハウジング３０２および電気コネクター部分３１３に対して移動する。

ケース３０１は、本発明によるホルダー位置検出器をさらに含む。この実施形態において、ホルダー位置検出器は、ホルダー３０６の第二の端に隣接して、くぼみ３０５内に、ハウジング３０２上に配置された光学近接センサー３１８を含む。光学近接センサー３１８は、近くの物体の存在を検出するように構成される。

この実施形態では、光学近接センサー３１８は、エアロゾル発生装置がホルダー３０６内に受容され、かつホルダー３０６が閉位置にある時を検出するように構成される。言い換えれば、光学近接センサーは、センサーに非常に近接した、センサーに直接隣接した物体のみがセンサー３１８によって検出されるように構成される。センサー３１８をホルダー３０６の第二の端に隣接またはその周りに配置することにより、センサー３１８は、内壁３０８を有さないホルダー３０６の一部分に対して露出される。エアロゾル発生装置がホルダー３０６内に受容されず、かつホルダー３０６が閉位置にある時、光学近接センサー３１８は、近くの物体の存在を検出しない。エアロゾル発生装置がホルダー３０６内に受容され、かつホルダー３０６が閉位置にある時、光学近接センサー３１８は、近くの物体の存在を検出する。結果として、光学近接センサー３１８は、装置がホルダー３０６内に受容され、かつホルダー３０６が閉位置にある時に、近くの物体の存在を検出するのみである。

光学近接センサー３１８は、有線接続（図示せず）によって回路３０４に接続され、回路３０４は、光学近接センサー３１８を監視して、エアロゾル発生装置１２０がホルダー３０６内に受容され、かつホルダー３０６が閉位置にある時を判定するように構成される。

図８および図９は、本発明の第三の実施形態によるケース４０１の遠位部分の概略図を示す。ケース４０１は、上述の図１～７を参照して上述したケース１０１、２０１および３０１と実質的に類似している。ケース４０１は、ハウジング４０２およびホルダー４０６を含む。ハウジング４０２は、電池４０３、回路４０４およびホルダー４０６を受容するためのくぼみ４０５を収容する。ホルダー４０６は、外壁４０７と、ホルダー４０６の第一の端に閉端部およびホルダー４０６の第二の端に開端部を有する通路４０９を画定する環状の内壁４０８を含む。ホルダー４０６は、ホルダー４０６の第二の端における外壁４０７がハウジング４０２から間隙を介している、開位置と、外壁４０７がくぼみ４０５の開口部を覆い、外壁４０７が第二の端においてハウジング４０２と接触する、閉位置との間でホルダー４０６が回転し得るように、第一の端の周りにおいてハウジング４０２に枢動可能に結合される。

内壁４０８は概して環状の円筒形であり、概して環状の円筒形の内部通路４０９を含む。内壁４０８は概して、第二の端に向けた方向に、第一の端から外壁４０７に沿って延びる。内壁４０８は、ホルダー４０６の第二の端において内壁４０８と外壁４０７との間にギャップが提供されるように、外壁４０７の長さの約４５％に延びる。内壁４０８は、ホルダー４０６が閉位置にある時に、ハウジング４０２のくぼみ４０５内に受容される。外壁４０７は、ホルダー４０６が閉位置にある時に、くぼみ４０５の開口部を覆い、ホルダー４０６に受容されたエアロゾル発生装置をハウジング４０５およびホルダー４０６の外壁４０７内に封入するように配置される。外壁４０７は概して、ホルダー４０６が閉位置にある時に、ハウジング４０２の側壁を形成する。

電気コネクター部分４１３は、通路４０９の閉端部に配置される。電気コネクター部分４１３は、エアロゾル発生装置１２０がホルダー４０６内に受容された時に、エアロゾル発生装置１２０の遠位端に配置された相補的な電気コネクター部分１２５と電気的に係合するように構成される。ホルダー４０６は、ハウジング４０２に対するホルダー４０６の位置に関係なく、回路４０４と電気コネクター部分４１３との間の電気的接続を維持するように構成された可撓性の回路４１４をさらに含む。図９は、ホルダー４０６内に受容されたエアロゾル発生装置１２０を示しており、装置１２０の遠位端における電気コネクター１２５は、ホルダー４０６の第二の端におけるケース４０１の電気コネクター４１３と電気的に接触している。

ハウジング４０２は、トグルスイッチ４１８の形態の装置ホルダー位置検出器を含む。

ホルダー４０６は、ホルダー４０６の第二の端でくぼみ４０５の中へと延びる、くさび形状の突起４１９の形態のスイッチ係合部分を含む。ホルダー４０６のスイッチ係合部分４１９は、ホルダー４０６の開位置から閉位置への移動時に、スイッチ４１８と接触してこれを作動させるように配置される。

トグルスイッチ４１８は、ホルダー４０６がトグルを閉位置に押圧しない時はトグルが開位置に戻るように、開位置に付勢される。

回路４０４は、電気コネクター部分４１３に問い合わせて、エアロゾル発生装置が電気コネクター部分４１３に接続された時を判定するように構成される。また、回路４０４は、トグルスイッチ４１８の位置を監視して、トグルスイッチ４１８が開位置または閉位置にあるかどうかを判定するようにも構成される。トグルスイッチ４１８が開位置にあると判定されると、これは、ホルダー４０６が開位置にあることを示している。トグルスイッチ４１８が閉位置にあると判定されると、これは、ホルダー４０６が閉位置にあることを示している。

回路４０４は、エアロゾル発生装置がホルダー４０６内に受容され、かつホルダー４０６内が閉位置にあると判定される度に、カウンターをインクリメントするようにさらに構成される。カウンターは、エアロゾル発生装置１２０が使用された回数を示している。

回路４０４は、カウンターを回路４０４のメモリ内に保存された第一の閾値に比較するように構成される。この実施形態では、第一の閾値は１５である。回路４０４は、カウンターが第一の閾値に等しいと判定されると、エアロゾル発生装置１２０においてクリーニングサイクルをトリガするように構成される。エアロゾル発生装置１２０においてクリーニングサイクルをトリガするために、回路４０４は、電気コネクター４１３を介してエアロゾル発生装置１２０にクリーニング信号を送信するように構成される。また、回路４０４は、エアロゾル発生装置１２０にクリーニング信号が送信されてクリーニングサイクルがトリガされた時に、カウンターをゼロにリセットするように構成される。

この実施形態では、回路４０４は、エアロゾル発生装置の充電サイクルが完了した後に、エアロゾル発生装置にクリーニング信号を送信することによって、エアロゾル発生装置１２０においてクリーニングサイクルをトリガするように構成される。

エアロゾル発生装置１２０がホルダー４０６内に受容され、かつホルダー４０６が閉位置にあると判定されると、回路４０４は、充電サイクルを開始するように構成される。充電サイクルは、ケース４００の電池４０３からエアロゾル発生装置１２０に電力を供給して、エアロゾル発生装置１２０の電池１２３を再充電することを含む。回路４０４は、エアロゾル発生装置の電池１２３が完全に充電されるまで、エアロゾル発生装置の電池１２３に電力を供給し続けるように構成される。回路４０４は、電気コネクター４１３に供給された電流および電圧を公知の方法で監視することによって、エアロゾル発生装置１２０の電池１２３の充電レベルを監視するように構成される。エアロゾル発生装置の電池１２３が完全に充電されたと判定されると、充電サイクルが終了してクリーニングサイクルが開始し得る。充電サイクルの終了において、エアロゾル発生装置にクリーニング信号を送信する条件を満たすならば、回路４０４は、エアロゾル発生装置１２０にクリーニング信号を供給してクリーニングサイクルを開始する。

この実施形態では、回路４０４は、カウンターの数に関係なく、トグルスイッチ４１８が開位置にある場合には、エアロゾル発生装置にクリーニング信号を送信することを防止するように構成される。結果として、ホルダー４０６が充電サイクルが完了する前、または充電サイクルが完了したがクリーニングサイクルが開始する前に開かれた場合、次にエアロゾル発生装置がホルダー４０６内に受容され、ホルダー４０６が閉位置にあり、そして別の充電サイクルが完了するまで、エアロゾル発生装置においてクリーニングサイクルは開始しない。

この実施形態では、回路４０４は、電池４０３を再充電するために電池４０３を外部電源に接続するためにさらなる電気コネクター（図示せず）を含む。カウンターが第一の閾値に等しいと判定されると、電気回路４０４はまた、外部電源が電池４０３に接続されない限り、エアロゾル発生装置１２０にクリーニング信号が送信されることを防止するように構成される。

カウンターが第一の閾値に等しくない場合、回路４０４は、カウンターを、第一の閾値よりも大きな第二の閾値に比較するようにさらに構成される。この実施形態では、第二の閾値は２４である。カウンターが第一の閾値よりも大きく、第二の閾値以下であると判定される場合、回路４０４は、外部電源がケース４００の電池４０３に接続され、ホルダー４０６が閉位置にあるならば、充電サイクルの終了時にエアロゾル発生装置１２０においてクリーニングサイクルをトリガするように構成される。

カウンターが第二の閾値よりも大きいと判定される場合、回路４０４は、エアロゾル発生装置１２０に停止信号を送信するように構成される。この実施形態では、回路４０４は、充電サイクルが開始される前にエアロゾル発生装置１２０に停止信号を送信するように構成される。エアロゾル発生装置１２０の回路１２４が停止信号を回路４０４から受信すると、エアロゾル発生装置１２０の回路１２４は、クリーニングサイクルが完了するまで、電力がヒーター１２２に供給されることを防止するように構成される。これは、ヒーター１２２がクリーニングされることなく、エアロゾル発生装置１２０が過度の回数使用されることを防止または抑止し得る。停止信号が発行され、後続の充電サイクルが完了すると、回路４０４は、エアロゾル発生装置１２０にクリーニング信号を送信してクリーニングサイクルを開始するように構成される。カウンターが第二の閾値よりも大きい場合、制御回路４０４は、ケース４００の電池４０４の充電レベルが所定の最小レベルよりも大きく、かつホルダー４０６が閉位置にあるならば、外部電源が電池４０３に接続されているかどうかに関係なく、エアロゾル発生装置１２０にクリーニング信号を送信するように構成される。クリーニング信号が送信されると、制御回路４０４はカウンターをゼロにリセットする。

エアロゾル発生装置１２０の回路１２４が電気コネクター４１３、１２５を介して回路４０４からクリーニング信号を受信すると、エアロゾル発生装置１２３の回路１２３は、クリーニングサイクルを開始する。この実施形態では、クリーニングサイクルは、装置１２０の電池１２３からヒーター１２２に電力を供給して、ヒーターの温度を所定の時間の間クリーニング温度に上昇させることを含む。クリーニング温度は、ヒーター１２２の通常の使用温度よりも高く、ヒーター１２２から残留物をクリーニングするために、エアロゾル形成基体残留物が熱劣化を受ける温度となるように選択される。この実施形態では、ヒーター１２２が加熱されるクリーニング温度は、摂氏約５５０度であり、所定の時間は、約３０秒である。

他の実施形態では、当然のことながら、閾値は異なっていてもよく、エアロゾル発生装置に信号が送信されることが防止される条件は異なっていてもよい。また、当然のことながら、他の実施形態では、クリーニングサイクルは、充電サイクルの前、または充電サイクル中など、他の時間においてトリガされてもよい。さらに当然のことながら、クリーニング温度およびクリーニングサイクルの所定の時間は異なっていてもよい。

当然のことながら、上記の実施形態は、本発明の例示的な実施形態に過ぎない。同じく当然のことながら、本発明の一実施形態に関連して上記で説明した特徴は、本発明の他の実施形態にも適用され得る。

Claims (16)

1. エアロゾル発生装置用のケースであって、前記ケースが、
   ハウジングと、
   エアロゾル発生装置の一部分を受容するためのホルダーであって、前記ハウジングに移動可能に結合可能であって、かつエアロゾル発生装置を受容するための開位置とエアロゾル発生装置を保管するための閉位置との間で前記ハウジングに対して移動可能である、ホルダーと、
   前記ホルダーが前記開位置または前記閉位置にあるかを検出するように適合されたホルダー位置検出器と、を備える、ケース。
2. 前記ホルダー位置検出器が、前記ハウジングに対する前記ホルダーの前記位置を感知するように適合されたセンサーを含む、請求項１に記載のケース。
3. 前記センサーが近接センサーである、請求項２に記載のケース。
4. 前記ホルダー位置検出器が、前記開位置と前記閉位置との間の前記ケースに対する前記ホルダーの移動時に作動するように配置されたスイッチを含む、請求項１に記載のケース。
5. 前記スイッチが、前記ハウジングの上またはその中に配置され、前記ホルダーが、前記ホルダーが前記開位置と前記閉位置との間で移動した時に前記スイッチを作動させるように適合されたスイッチ係合部分を含む、請求項４に記載のケース。
6. 前記スイッチがトグルスイッチである、請求項４または５に記載のケース。
7. 前記ホルダー位置検出器が、前記ハウジングに対する前記ホルダーの前記位置を判定するように適合された回路を含む、請求項１～６のいずれかに記載のケース。
8. 前記ホルダー位置検出器回路が、前記ホルダーの前記閉位置から前記開位置、および前記開位置から前記閉位置のうちの少なくとも一つの各移動をカウントするように適合される、請求項７に記載のケース。
9. 前記ホルダー位置検出器回路が、前記ホルダーの各移動の前記カウントを閾値と比較するように適合される、請求項８に記載のケース。
10. 前記ケースが、
    電源と、
    前記電源を前記ホルダー内に受容されたエアロゾル発生装置に電気的に接続するように構成された電気コネクターと、
    前記電源から、前記ホルダー内に受容され、かつ前記電気コネクターに接続されたエアロゾル発生装置への電力供給を制御するように構成された電力供給源制御回路と、を備える、請求項９に記載のケース。
11. 前記ホルダー位置検出器回路が、前記ホルダー位置検出器回路が、前記ホルダーが前記閉位置にあり、かつ前記ホルダーの各移動の前記カウントが前記閾値を超えると判定する時に、前記ホルダー内に受容され、かつ前記電気コネクターに接続されたエアロゾル発生装置に信号を送信するように構成される、請求項１０に記載のケース。
12. 前記ホルダーが前記ハウジングに回転可能に結合される、請求項１～１１のいずれかに記載のケース。
13. 前記ホルダーが、前記ホルダー内にエアロゾル発生装置を受容するための開口部を有する第一の端と、第一の端とは反対側の第二の端とを含み、前記ホルダーが、前記第二の端の周りで前記ハウジングに回転可能に結合されている、請求項１２に記載のケース。
14. エアロゾル発生装置と、エアロゾル発生装置用のケースとを備えるエアロゾル発生システムであって、
    前記エアロゾル発生装置が、
    エアロゾル形成基体を受容するためのくぼみと、
    前記くぼみ内に受容されたエアロゾル形成基体を加熱するように配置されたヒーターと、
    電源と、
    前記電源と前記ヒーターとの間の電力供給を制御するように構成された制御回路と、を含み、
    前記ケースが請求項１～１３のいずれか一項に記載のケースである、エアロゾル発生システム。
15. 前記ケースが、
    電源と、
    前記電源を前記ホルダー内に受容されたエアロゾル発生装置に電気的に接続するように構成された電気コネクターと、
    前記電源から、前記ホルダー内に受容され、かつ前記電気コネクターに接続されたエアロゾル発生装置への前記電力供給を制御するように構成された電力供給源制御回路と、を備え、
    前記ホルダー位置検出器が、前記ホルダーの前記閉位置から前記開位置、および前記開位置から前記閉位置のうちの少なくとも一つの各移動をカウントして、前記ホルダーの各移動の前記カウントを閾値に比較するように適合されたホルダー位置検出器回路を含み、
    前記ケースの前記ホルダー位置検出器回路が、前記エアロゾル発生装置が前記ホルダー内に受容され、かつ前記電気コネクターに接続された時、および前記ホルダー位置検出器回路が、前記ホルダーが前記閉位置にあり、かつ前記ホルダーの各移動の前記カウントが前記閾値を超えると判定する時に、前記エアロゾル発生装置に信号を供給するように構成される、請求項１４に記載のエアロゾル発生システム。
16. 前記エアロゾル発生装置の前記制御回路が、前記エアロゾル発生装置の前記制御回路が前記ケースの前記ホルダー位置検出器回路から信号を受信した時に、クリーニングサイクルにおいて前記ヒーターに電力を供給するように構成される、請求項１５に記載のエアロゾル発生システム。

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