JP2021109185A - 圧延装置の制御方法、圧延装置の制御装置、および鋼板の製造方法 - Google Patents
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図1は、実施形態における圧延装置および制御装置の一構成例を示す図である。制御装置1は、熱間圧延ライン100において複数の被圧延材20に対し複数パスの圧延を順次行う粗圧延装置10の各圧延パスの圧下レベリング量を制御するものである。熱間圧延ライン100には、粗圧延装置10よりも上流側の搬送経路に配置された幅圧下装置30や加熱炉40や連続鋳造機50や、粗圧延装置10よりも下流側に配置された仕上圧延装置(図示せず)等の設備が含まれる。連続鋳造機50を用いた連続鋳造は、製鋼工程に含まれる。製鋼工程は、溶銑予備処理、転炉、二次精錬、連続鋳造の順に実施される処理工程のことである。
粗圧延装置10は、被圧延材20に対して総圧延パス数Nの複数パス圧延(複数の圧延パスの粗圧延)を行い、かつ複数の圧延機によって複数パス圧延を分担して行うように構成されている。図1に示すように、粗圧延装置10は、全4スタンドの圧延機11〜14からなる圧延機群であり、被圧延材20の搬送方向に沿って順に配置された、第1圧延機11、第2圧延機12、第3圧延機13、第4圧延機14を備えている。第1〜第4圧延機11〜14は、いずれも一対の圧延ロールおよび一対のバックアップロールを有する4段型の圧延機である。その一対の圧延ロールは、搬送ロール(図示せず)を挟んで被圧延材20の厚さ方向D1に対向する位置に配置されている。なお、被圧延材20の搬送方向は、被圧延材20の長手方向D2と同じ方向である。
制御装置1は、キャンバー量測定部2と、演算処理部3と、制御部4とを備える。
ここで、図3を参照して、キャンバー量について説明する。図3は、被圧延材20のキャンバー量Camiを説明するための図である。なお、被圧延材20の長手方向D2は、被圧延材20の搬送方向と同一であり、被圧延材20の先端側(順方向)を正とし、尾端側(逆方向)を負とする。被圧延材20の幅方向D3は、搬送ロールのロール軸方向および各圧延機11〜14の各圧延ロールのロール軸方向と同一である。さらに、幅方向D3は、長手方向D2の正側に向かって左側(作業側)を正とし、右側(駆動側)を負とする。また、厚さ方向(板厚方向)D1、長手方向D2、および幅方向D3は、互いに垂直な方向である。
次に、図4を参照して、圧延装置の制御方法について説明する。図4は、実施形態における圧延装置の制御方法の一例を示すフローチャートである。図4に示す圧延装置の制御方法は、制御装置1によって実行される。制御装置1は、図4に示すステップS101〜S103を順次実行する。
被圧延材20を幅方向に圧下する金型を備えた幅圧下装置30と、作業ロールおよび補強ロールからなる4段圧延機とを有する熱間圧延ライン100にて本発明の検証を行った。圧延対象は本実施例1では長さ6000〜8000mm、厚み260mm、幅900〜1500mmのスラブとし、幅圧下装置30における幅圧下量は50〜300mm、粗圧延装置10の最終圧延パス出側での板厚は30〜40mmである。
実施例1と同様に、被圧延材20を幅方向に圧下する金型を備えた幅圧下装置30と、作業ロールおよび補強ロールからなる4段圧延機とを有する熱間圧延ライン100にて本発明の検証を行った。圧延対象は本実施例2では長さ6000〜8000mm、スラブ厚み230mm、幅900〜1500mmのスラブとし、幅圧下装置30における幅圧下量は50〜300mm、粗圧延装置10の最終圧延パス出側での板厚は30〜40mmである。
実施例1と同様に、被圧延材20を幅方向に圧下する金型を備えた幅圧下装置30と、作業ロールおよび補強ロールからなる4段圧延機とを有する熱間圧延ライン100にて本発明の検証を行った。圧延対象は本実施例3では長さ6000〜8000mm、スラブ厚み260mm、幅900〜1500mmのスラブとし、本実施例3においては幅圧下装置30における幅圧下量を行わない物を対象とし、粗圧延装置10の最終圧延パス出側での板厚は30〜40mmとした。つまり、実施例3は、幅圧下工程が必須ではない製造工程、すなわち幅圧下装置30を備えない熱間圧延ライン100を対象とする実施例である。
2 キャンバー量測定部
3 演算処理部
4 制御部
10 粗圧延装置
11,12,13,14 第1〜第4圧延機
11a,12a,13a,14a 第1〜第4圧下装置
20 被圧延材
30 幅圧下装置
40 加熱炉
50 連続鋳造機
100 熱間圧延ライン
Claims (13)
- 製鋼工程にて精錬および鋳造され、加熱炉にて加熱された被圧延材を、複数の圧延機からなる圧延装置を用いて圧延する際の圧延装置の制御方法であって、
前記被圧延材の製鋼工程に関する操業パラメータ群、加熱工程に関する操業パラメータ群、圧延工程に関する操業パラメータ群のそれぞれから少なくとも1つの操業パラメータを用いて、各圧延機の圧下レベリング量を算出する算出ステップと、
算出された各圧延機の圧下レベリング量に基づいて各圧延機を制御する制御ステップと
を含むことを特徴とする圧延装置の制御方法。 - 前記算出ステップは、少なくとも、前記製鋼工程に関する操業パラメータとして、ケイ素当量、前記加熱工程に関する操業パラメータとして、均熱帯在炉時間、前記圧延工程に関する操業パラメータとして、前記被圧延材に対する前材の前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー実績、および前記前材を圧延した際の各圧延機の圧下レベリング量を用い、予め前記圧延装置の採取圧延パス出側でのキャンバー量を制御目標値に制御可能な各圧延機の圧下レベリング量を算出するように機械学習された回帰器を用いて、各圧延機の圧下レベリング量を算出するステップを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の圧延装置の制御方法。 - 前記算出ステップは、少なくとも、前記製鋼工程に関する操業パラメータとして、被圧延材の板幅、被圧延材の板厚、被圧延材の炭素量、被圧延材のケイ素当量、および被圧延材が精錬および鋳造された鋳造機番号、前記加熱工程に関する操業パラメータとして、均熱帯在炉時間、および抽出温度、前記圧延工程に関する操業パラメータとして、被圧延材に対する1本前の先行材における前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー実績、被圧延材に対する2本前の先行材における前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー実績、被圧延材に対する3本前の先行材における前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー実績、各圧延機のレベリング量、各圧延機のロール累積圧延量、被圧延材の圧延前板幅、および被圧延材の圧延前板厚を用い、予め前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー量を制御目標値に制御可能な各圧延機の圧下レベリング量を算出するように機械学習された回帰器を用いて、各圧延機の圧下レベリング量を算出するステップを含む
ことを特徴とする請求項1または2に記載の圧延装置の制御方法。 - 前記圧延装置は、加熱工程の後に、幅圧下工程において幅圧下装置を用いて幅圧下した被圧延材を、圧延するものであり、
前記算出ステップは、前記製鋼工程に関する操業パラメータ群、前記加熱工程に関する操業パラメータ群、前記幅圧下工程に関する操業パラメータ群、前記圧延工程に関する操業パラメータ群のそれぞれから少なくとも1つの操業パラメータを用いて、各圧延機の圧下レベリング量を算出するステップを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の圧延装置の制御方法。 - 前記算出ステップは、少なくとも、前記製鋼工程に関する操業パラメータとして、ケイ素当量、前記加熱工程に関する操業パラメータとして、均熱帯在炉時間、前記幅圧下工程に関する操業パラメータとして、幅圧下量、前記圧延工程に関する操業パラメータとして、前記被圧延材に対する前材の前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー実績、および前記前材を圧延した際の各圧延機の圧下レベリング量を用い、予め前記圧延装置の採取圧延パス出側でのキャンバー量を制御目標値に制御可能な各圧延機の圧下レベリング量を算出するように機械学習された回帰器を用いて、各圧延機の圧下レベリング量を算出するステップを含む
ことを特徴とする請求項4に記載の圧延装置の制御方法。
- 前記算出ステップは、少なくとも、前記製鋼工程に関する操業パラメータとして、被圧延材の板幅、被圧延材の板厚、被圧延材の炭素量、被圧延材のケイ素当量、および被圧延材が精錬および鋳造された鋳造機番号、前記加熱工程に関する操業パラメータとして、均熱帯在炉時間、および抽出温度、前記幅圧下工程に関する操業パラメータとして、幅圧下量、および金型使用量、前記圧延工程に関する操業パラメータとして、被圧延材に対する1本前の先行材における前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー実績、被圧延材に対する2本前の先行材における前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー実績、被圧延材に対する3本前の先行材における前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー実績、各圧延機のレベリング量、各圧延機のロール累積圧延量、被圧延材の圧延前板幅、および被圧延材の圧延前板厚を用い、予め前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー量を制御目標値に制御可能な各圧延機の圧下レベリング量を算出するように機械学習された回帰器を用いて、各圧延機の圧下レベリング量を算出するステップを含む
ことを特徴とする請求項4または5に記載の圧延装置の制御方法。 - 製鋼工程にて精錬および鋳造され、加熱炉にて加熱された被圧延材を、複数の圧延機からなる圧延装置を用いて圧延する圧延装置の制御装置であって、
前記被圧延材の製鋼工程に関する操業パラメータ群、加熱工程に関する操業パラメータ群、幅圧下工程に関する操業パラメータ群、圧延工程に関する操業パラメータ群のそれぞれから少なくとも1つの操業パラメータを用いて、各圧延機の圧下レベリング量を算出する演算処理部と、
算出された各圧延機の圧下レベリング量に基づいて各圧延機を制御する制御部と
を備えたことを特徴とする圧延装置の制御装置。 - 前記演算処理部は、少なくとも、前記製鋼工程に関する操業パラメータとして、ケイ素当量、前記加熱工程に関する操業パラメータとして、均熱帯在炉時間、前記圧延工程に関する操業パラメータとして、前記被圧延材に対する前材の前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー実績、および前記前材を圧延した際の各圧延機の圧下レベリング量を用い、予め前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー量を制御目標値に制御可能な各圧延機の圧下レベリング量を算出するように機械学習された回帰器を有し、前記各圧延機の圧下レベリング量を算出する際に前記回帰器を用いて各圧延機の圧下レベリング量を算出する
ことを特徴とする請求項7に記載の圧延装置の制御装置。 - 前記演算処理部は、少なくとも、前記製鋼工程に関する操業パラメータとして、被圧延材の板幅、被圧延材の板厚、被圧延材の炭素量、被圧延材のケイ素当量、および被圧延材が精錬および鋳造された鋳造機番号、前記加熱工程に関する操業パラメータとして、均熱帯在炉時間、および抽出温度、前記圧延工程に関する操業パラメータとして、被圧延材に対する1本前の先行材における前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー実績、被圧延材に対する2本前の先行材における前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー実績、被圧延材に対する3本前の先行材における前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー実績、各圧延機のレベリング量、各圧延機のロール累積圧延量、被圧延材の圧延前板幅、および被圧延材の圧延前板厚を用い、予め前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー量を制御目標値に制御可能な各圧延機の圧下レベリング量を算出するように機械学習された回帰器を有し、前記各圧延機の圧下レベリング量を算出する際に前記回帰器を用いて各圧延機の圧下レベリング量を算出する
ことを特徴とする請求項7または8に記載の圧延装置の制御装置。 - 前記圧延装置は、加熱工程の後に、幅圧下工程において幅圧下装置を用いて幅圧下した被圧延材を、圧延するものであり、
前記演算処理部は、前記製鋼工程に関する操業パラメータ群、前記加熱工程に関する操業パラメータ群、前記幅圧下工程に関する操業パラメータ群、前記圧延工程に関する操業パラメータ群のそれぞれから少なくとも1つの操業パラメータを用いて、各圧延機の圧下レベリング量を算出する
ことを特徴とする請求項7に記載の圧延装置の制御装置。 - 前記演算処理部は、少なくとも、前記製鋼工程に関する操業パラメータとして、ケイ素当量、前記加熱工程に関する操業パラメータとして、均熱帯在炉時間、前記幅圧下工程に関する操業パラメータとして、幅圧下量、前記圧延工程に関する操業パラメータとして、前記被圧延材に対する前材の前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー実績、および前記前材を圧延した際の各圧延機の圧下レベリング量を用い、予め前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー量を制御目標値に制御可能な各圧延機の圧下レベリング量を算出するように機械学習された回帰器を有し、前記各圧延機の圧下レベリング量を算出する際に前記回帰器を用いて各圧延機の圧下レベリング量を算出する
ことを特徴とする請求項10に記載の圧延装置の制御装置。 - 前記演算処理部は、少なくとも、前記製鋼工程に関する操業パラメータとして、被圧延材の板幅、被圧延材の板厚、被圧延材の炭素量、被圧延材のケイ素当量、および被圧延材が精錬および鋳造された鋳造機番号、前記加熱工程に関する操業パラメータとして、均熱帯在炉時間、および抽出温度、前記幅圧下工程に関する操業パラメータとして、幅圧下量、および金型使用量、前記圧延工程に関する操業パラメータとして、被圧延材に対する1本前の先行材における前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー実績、被圧延材に対する2本前の先行材における前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー実績、被圧延材に対する3本前の先行材における前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー実績、各圧延機のレベリング量、各圧延機のロール累積圧延量、被圧延材の圧延前板幅、および被圧延材の圧延前板厚を用い、予め前記圧延装置の最終圧延パス出側でのキャンバー量を制御目標値に制御可能な各圧延機の圧下レベリング量を算出するように機械学習された回帰器を有し、前記各圧延機の圧下レベリング量を算出する際に前記回帰器を用いて各圧延機の圧下レベリング量を算出する
ことを特徴とする請求項10または11に記載の圧延装置の制御装置。 - 請求項1から6のうちのいずれか一項に記載の圧延装置の制御方法を用いて鋼板を製造するステップを含むことを特徴とする鋼板の製造方法。
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