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JP2020049705A - 画像形成装置、画像形成方法、及びプログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成方法、及びプログラム Download PDF

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JP2020049705A JP2018179262A JP2018179262A JP2020049705A JP 2020049705 A JP2020049705 A JP 2020049705A JP 2018179262 A JP2018179262 A JP 2018179262A JP 2018179262 A JP2018179262 A JP 2018179262A JP 2020049705 A JP2020049705 A JP 2020049705A
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悠紀 有澤
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Abstract

【課題】割り込みジョブに対応する印刷データの転送に要する時間を考慮して、先行ジョブによる印刷動作の停止タイミングを制御するようにする。【解決手段】画像形成装置100は、第1の印刷ジョブと、第1の印刷ジョブによって実行される印刷動作の途中で入力される第2の印刷ジョブとを受信可能なジョブ受信手段を備える。さらに、画像形成装置は、印刷データをデータ処理手段からデータ格納手段へ転送する時間に基づいて第1の印刷ジョブと第2の印刷ジョブによる印刷動作が連続的に行うことが可能か否かを判定する。そして、判定の結果に基づき第2の印刷ジョブに対応する印刷データの転送タイミングを制御する。さらに、第2の印刷ジョブが受信された場合、第1の印刷ジョブによる印刷動作が完了する前に、第1の印刷ジョブによる印刷動作が停止され、第2の印刷ジョブによる印刷動作は、第1の印刷ジョブによる印刷動作が停止された後に開始される。【選択図】図3

Description

本発明は、複数枚の記録媒体それぞれに対する画像形成を連続的に行う画像形成装置、画像形成制御方法、及びプログラムに関する。
複数枚の記録媒体を記録部へと順次連続的に供給し、各記録媒体への画像形成を連続的に行う、いわゆる連続印刷を行うことによって高速印刷を実現する画像形成装置が知られている。
特許文献1には、連続印刷の途中で緊急の印刷ジョブ(割り込み印刷ジョブ)が発生した場合、割り込み印刷に関する画像処理が完了してから、先行するジョブに対する印刷処理を中断する技術が開示されている。これによれば、割り込みジョブの画像処理中に印刷動作を継続することができるため、画像処理を実行することに起因する印刷動作の一時的な停止を回避することができる。
特開2012−11602号公報
しかしながら、特許文献1では、割り込みジョブに対応する画像処理が完了すると、直ちに先行ジョブによる印刷動作を停止させてしまうため、画像処理された印刷データの転送開始から転送終了までの時間において印刷動作が停止し、連続印刷が中断されることがある。すなわち、特許文献1では、先行ジョブによる印刷動作を停止させるタイミングの制御において、割り込みジョブに対応する印刷データの転送に要する時間が考慮されていない。
本発明は、割り込みジョブに対応する印刷データの転送に要する時間を考慮して、先行ジョブによる印刷動作の停止タイミングを制御することを目的とする。
本発明の画像形成装置は、画像を印刷するための第1の印刷ジョブと、前記第1の印刷ジョブによって実行される印刷動作の途中で入力される第2の印刷ジョブとを受信可能なジョブ受信手段と、データ格納手段に格納された印刷データに基づいて印刷媒体に対する印刷動作を行う印刷手段と、入力された画像データに所定の画像処理を施して前記印刷データを生成する画像処理と、前記印刷データを前記データ格納手段へ転送する転送処理とを行なうデータ処理手段と、前記印刷手段及び前記データ処理手段を制御する制御手段と、を備え、前記第2の印刷ジョブが受信された場合、前記制御手段は、前記データ処理手段から前記データ格納手段へ前記第2の印刷ジョブに対応する前記印刷データを転送するための転送時間に基づいて前記第1の印刷ジョブによる印刷動作と前記第2の印刷ジョブによる印刷動作とを連続的に行うことが可能か否かを判定し、当該判定の結果に基づいて、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作を停止するタイミングを制御し、前記第2の印刷ジョブが受信された場合、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作が完了する前に、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作が停止され、前記第2の印刷ジョブによる印刷動作は、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作が停止された後に開始されることを特徴とする。
本発明によれば、割り込みジョブに対応する印刷データの転送に要する時間を考慮して、先行ジョブによる印刷動作の停止タイミングを制御することが可能になる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を模式的に示す図である。 実施形態に係る制御系のハード的な構成を示すブロック図である。 実施形態に係る制御系のソフト的な構成を説明するためのブロック図である。 実施形態における画像データ処理対応表を示す図である。 第1実施形態におけるジョブ管理テーブルを示す図である。 第1実施形態において割り込みジョブのデータ転送準備が整った状態を示す模式図である。 従来の制御方法による割り込みジョブの実施状態を示す模式図である。 第1実施形態による割り込み印刷処理を示すフローチャートである。 第1実施形態による割り込みジョブの実施状態を示す模式図である。 第1実施形態におけるジョブ管理テーブルで保持する情報を示す図である。 第2実施形態において割り込みジョブのデータ転送準備が整ったことを示す模式図である。 第2実施形態による割り込みジョブの実施状態を示す模式図である。 第2実施形態による割り込み印刷処理を示すフローチャートである。 第2実施形態による割り込みジョブの実施状態を示す模式図である。 第2実施形態におけるジョブ管理テーブルで保持する情報を示す図である。 第3実施形態における先行ジョブと割り込みジョブの転送タイミングを示す模式図である。 第3実施形態による割り込みジョブのデータ転送準備が整った状態を示す模式図である。 第3実施形態によるジョブ管理テーブルで保持する情報を示す図である。 第3実施形態による割り込みジョブの実施状態を示す模式図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を例示的に詳細に説明する。但し、以下に述べる実施形態に記載されている構成、機能、及び動作等は、あくまで例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。本明細書において「画像形成装置」とは、印刷機能に特化した専用機に限らず、印刷機能とその他の機能を複合した複合機や、記録媒体上に画像やパターンを形成する製造装置等も含むものとする。
[実施形態1]
(基本構成)
まず、本実施形態における基本構成を説明する。
図1は、本実施形態における画像形成装置100の全体的構成を模式的に示す図である。画像形成装置100では、画像を形成すべき記録媒体として、カット紙(L判、A4、A3などの所定の大きさに切り揃えられた用紙)を用いる場合を例に採り説明する。画像形成装置100は、給紙トレイ101、用紙搬送用の回転ローラ104、印刷ヘッド(印刷手段)105、スキャナユニット107等を備える。本実施形態における画像形成装置は様々な紙サイズ、様々な紙種のカット紙の印刷に対応している。但し、後述の連続印刷を実施する場合には、給紙トレイ101にはいずれか1種類のカット紙がセットされる。
また、画像形成装置1は、インクタンク106、乾燥ユニット108、用紙反転ユニット109、仕分けユニット110、及び操作部ユニット114を備え、これらが装置筐体100内に配置されている。制御ユニット113は、コントローラ、ユーザインターフェース、及び各種I/Oインターフェースを備えた制御部を内蔵し、装置全体の各種制御を司る。
給紙トレイ101に積載された用紙は、用紙搬送用の回転ローラ104によって図1中、a方向に1枚ずつ送り出される。給紙ローラ103によって送り出された用紙は、用紙搬送用の回転ローラ104によって図1中、b方向へ搬送される。なお、用紙搬送用の回転ローラとしては、図中、104で示したもの以外にも搬送経路全体に配置されている。回転ローラ104の駆動源であるモータを制御することにより、用紙を所定の場所へ搬送することができる。例えば、給紙トレイ101より給紙された用紙は搬送経路を通り、印刷ヘッド105の下を通過する。
印刷ヘッド105には、複数色(実施例では6色)それぞれに対応する独立したインクジェットヘッドが、シートの搬送方向に沿って順次配置されている。用紙の搬送に同期して、印刷ヘッド105のインクジェットヘッドからインクを吐出することにより、用紙上に画像が形成される。インクタンク106は各色のインクを独立して貯蔵する複数の貯蔵部(図では省略)を有する。各貯蔵部に貯蔵されたインクは、チューブを介して印刷ヘッド105の各インクジェットヘッドへ供給される。
印刷ヘッド105に設けられた各色のインクジェットヘッドは、用紙の搬送方向と交差する(本例では直交する方向)に沿ってインクの吐出口が配列されたラインヘッドとなっている。各ラインヘッドは、継ぎ目無く単一のノズルチップで形成されたものでもよいが、分割されたノズルチップが一列又は千鳥配列のように規則的に並べられたものであってもよい。本実施形態では、使用する最大用紙の印刷幅(搬送方向と直交する方向における長さ)をカバーする範囲にノズルが配列されている、所謂フルマルチヘッドである。
ノズルからインクを吐出するインクジェット方式としては、発熱素子を用いた方式、ピエゾ素子を用いた方式、静電素子を用いた方式、MEMS素子を用いた方式等を採用することができる。入力画像データに画像処理を施すことによって生成された印刷データに基づき、各ヘッドのノズルからインクが吐出される。このとき、用紙は印刷ヘッド105に対して連続的にb方向へと搬送される。これにより、1枚の用紙に対して画像が形成される。なお、本発明はインクジェット方式のプリンタに限定されず、サーマルプリンタ(昇華型、熱転写型など)、ドットインパクトプリンタ、LEDプリンタ、レーザープリンタなど、様々な印刷方式に適用可能である。
画像が形成された用紙は、用紙搬送用回転ローラ104によりスキャナユニット107まで搬送される。スキャナユニット107では、印刷画像や特殊パターンを読取って印刷画像に問題が生じていないか否かの確認や、装置の状態確認を行う。また、スキャナユニット107は印刷面と反対側の面(裏面)の状態を読み取ることも可能である。スキャナユニット107によって用紙の表裏に形成された所定のパターンを読み取ることにより、表面と裏面の印刷位置のずれなどを検出することも可能である。
スキャナユニット107による読取位置からさらに搬送された用紙は、図中c方向に搬送され、乾燥ユニット108を通過する。乾燥ユニット108は、インクが付与された用紙を短時間で乾燥させるために、ユニット内を通過する用紙を温風で加熱するユニットである。
乾燥ユニット108を通過した用紙は、図中d方向に搬送されて用紙反転ユニット109又は仕分けユニット110へ搬送される。用紙反転ユニット109は、用紙の表裏を反転するように用紙を搬送する。用紙を反転する方式は、スイッチバック方式や搬送経路を緩やかにひねる方式などがある。スイッチバック方式は用紙の動きを一旦停止させる必要があるのに対し、搬送経路をひねる方式は用紙の搬送速度を一定に保つことができ、より高速な印刷に向いている。
用紙が用紙反転ユニット109を通過すると、図中e方向に搬送され、用紙の表と裏が反転された状態となる。用紙はさらに図中f方向に搬送され、再度印刷ヘッド105が配置された搬送経路に戻される。
この様に、図中のb、c、d、e、f、bに示す方向に用紙を搬送する循環経路により、用紙の表面と裏面とを入れ替えることができる。この循環経路上に同時に存在させ得る用紙の枚数を循環可能枚数という。循環可能枚数は用紙のサイズによって異なる。よって、循環可能枚数は、用紙のサイズと枚数とによって表現する。例えば、循環経路がA3サイズの用紙を最大3枚同時に搬送できる場合には、A3サイズの循環可能枚数は3枚、と表現する。
一方、印刷が完了した用紙は、図中g方向に分岐した経路へと搬送され、仕分けユニット110に搬送される。つまり、片面印刷の用紙は1周目の途中でg方向へと分岐した経路へと搬送され、両面印刷を行うための用紙は2周目の途中でg方向へと搬送される。g方向に分岐した経路を経て仕分けユニット110に達した用紙は、仕分けユニット110内を移動する。仕分けユニット110は、用紙の位置をセンサで確認し、印刷画像毎に対応するトレイへと用紙を積載していく。
本実施形態では、仕分けユニット110は、複数のトレイ(本例では5段のトレイ)を備えており、ジョブ単位や部単位などの排紙方法に応じて、用紙を積載するトレイを分別する。トレイには、良好に印刷が完了した用紙を排紙する複数(本例では4段)の排紙トレイ111と、メンテナンスで使用した用紙や品質の低い用紙を廃棄する廃棄トレイ112がある。仕分けユニット110によって、図中i方向に分岐した経路へ導かれた用紙は排紙トレイ111に積載され、図中h方向に分岐した経路に導かれた用紙は廃棄トレイ112に積載される。
操作部ユニット114は、印刷に関する種々の入力操作及び確認などを行うユニットである。例えば、操作部ユニット114では、指定のオーダー画像はどこのトレイに積載されているか、印刷中か、印刷終了か、エラー発生中か等、オーダー毎の印刷状況の確認が可能である。また、インク残量や用紙の残量等の装置状態の確認、ヘッドクリーニング等のメンテナンス処理を行うための入力操作、及びメンテナンス状況の確認なども操作部ユニット114において行うことが可能である。
用紙センサ115は、循環した用紙が到達したかの判定を行う。循環した用紙がこの用紙センサ115に達していた場合、給紙トレイ101からの給紙を行うことを禁止する。なお、用紙センサ115は、複数配置することが可能であり、印刷する用紙サイズや搬送速度によっては、判定に使用するセンサの位置を変えることが可能である。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置100における制御系のハード的な構成を示すブロック図である。画像形成装置100の制御系は、マイクロコンピュータ形態のCPU201、制御プログラムや固定データを格納したROM202、ホスト装置210から受信した印刷ジョブや作業用データを格納するRAM(データ格納手段)203等を有する。さらに、画像形成装置100の制御系には、ホスト装置210から受信した画像データを格納する受信バッファ204、及び印刷ヘッド105への画像データの転送に用いる転送バッファ205なども含まれる。
受信バッファ204は、大容量を有するHDD(ハードディスク)で構成されている。転送バッファ205は高速でデータ転送を行う必要があるためRAMで構成される。受信バッファ204は、適正なパフォーマンスを出すために、用紙搬送経路に存在する用紙分の画像データと、画像処理すべきページ分の画像データとを格納できるサイズが必要である。また、転送バッファ205は、適正なパフォーマンスを出すために、印刷用と転送用の2ページ分の画像データを格納できる容量が必要である。本実施形態では、受信バッファ204内に独立した2つのバッファが設けられており、データサイズに拘わらず1ページに対して1つの受信バッファを使用して制御を行うように構成されている。
ホスト装置210から送信された印刷ジョブは、ROM202上の制御プログラムに基づくCPU201の制御によって、通信部206を介してRAM203上の管理するリストに格納される。また、印刷ジョブに付随する画像データは、受信バッファ204の2つのバッファに適宜格納される。
操作部207は、前述の操作部ユニット114を構成する部分であり、装置の状態等を表示するためのディスプレイを有し、オペレータによる動作指示の入力や各種データの登録、及び装置の状態確認などを行う部分である。画像処理部208は、画像形成装置100に入力された画像データの画像処理を行ない、印刷ヘッド105による印刷動作に適した印刷データの生成を行う。画像処理部208によって生成された印刷データは、転送バッファ205に格納される。エンジン制御部209は、受信した制御コマンドに応じて、印刷データに対応する画像を用紙に形成するための制御を行う。
ホスト装置210は、画像形成装置100の外部に接続されて画像データの供給源となる装置である。ホスト装置210は、印刷に係る画像の作成や処理等を行うコンピュータ形態の装置で構成される。また、ホスト装置210は、画像読取り用のリーダ部等の形態の装置であってもよい。ホスト装置210から供給される印刷ジョブや画像データ、その他のコマンド、及びステータス信号等は、通信部206を介して画像形成装置100との間で送受信される。以上説明した画像形成装置100内の各ブロックは、システムバス211で接続されている。
なお、画像形成装置の制御系は、図2に示す構成に限定されるものではない。図2に示した各処理部、制御部を複数に分割し、分割されたそれぞれの部分がCPUを保持して制御を行うような形態を採ることも可能である。
図3は、本実施形態に係る画像形成装置100における制御系のソフト的な構成を示すブロック図である。外部装置301はホスト装置210上で動作する。外部装置301は、ユーザからジョブを受け付けて印刷ジョブを生成し、RIP(ラスタイメージプロセッシング)処理を行った後、画像形成装置100へ印刷ジョブを送信する。また、外部装置301は、画像形成装置100から情報を受信してジョブ状態を監視する。
画像形成装置100は、PC(パーソナルコンピュータ)やサーバーなどの外部装置301から送信された印刷ジョブを処理し、印刷を行う。画像形成装置100におけるコントロール部303は、外部装置301からの受信データである印刷ジョブを解析する。この後、コントロール部303は、印刷ジョブの解析結果やユーザインターフェース部305からの指示に基づき、画像処理部(データ処理手段)304において画像処理を実行させる。
画像形成装置302における画像処理部304は、コントロール部(制御手段)303からの指示に従い、画像データを受信部313で受信し、受信した画像データに対する画像処理を行って印刷データを生成する。さらに、画像処理部304は、画像処理された印刷データを転送部314へ送り、転送部314からプリンタエンジン部306へ印刷データを転送する。画像処理部304で行われる画像処理は、図2に示す画像処理部208を用いて行う。画像処理部208は、入力された画像データの色の変換処理や量子化処理等を行い、印刷動作を行うための印刷データを生成する。なお、RIPを外部装置301で行わない場合は、RIPを画像処理部304で行う。
画像形成装置100におけるユーザインターフェース部305は、操作部207を介して操作指示の受付や装置状態の表示を行う。画像形成装置100におけるプリンタエンジン部306は、画像処理部304から受信部315へと転送された印刷データと、前記コントロール部303から送信された制御データに基づき、エンジン制御部209を用いて適切なサイズの用紙へ印刷を行う。
コントロール部303におけるジョブ受信部(ジョブ受信手段)307は、通信部206を介して外部装置301から印刷ジョブの情報を受信する。本実施形態において、ジョブ受信部307は後述の先行ジョブ及び割り込みジョブを受信可能とし、それぞれの印刷ジョブについての解析をジョブ解析部308に依頼する。なお、割り込みジョブとは、先行ジョブに基づく連続印刷が実行されている間にジョブ受信部307によって受信され(ジョブ受信部307に対して入力され)、先行ジョブより優先的に処理されるジョブである。すなわち、先行ジョブに基づく連続印刷が実行されている間に割り込みジョブが受信された場合は、先行ジョブに基づく連続印刷の完了を待たずして、割り込みジョブに基づく連続印刷が開始される。なお、先行ジョブに基づく連続印刷が実行されている間に、割り込みジョブでない通常のジョブが受信された場合は、先行ジョブに基づく連続印刷が完了した後に、当該通常のジョブに基づく連続印刷が開始される。ジョブ解析部308は、ジョブ受信部307で受信した印刷ジョブを解析する。ジョブ解析部308はジョブの解析結果と、ユーザインターフェース制御部309から取得した設定情報とを、後述の図5に示すページリスト501としてRAM203に保存する。ユーザインターフェース制御部309は、ユーザインターフェース部305へメニュー表示を依頼し、ユーザから受信した設定情報をRAM203に格納する。
また、ユーザインターフェース制御部309は、ジョブ解析部308からの要求に応じて、ユーザインターフェース部305から受信した設定情報をRAM203から読み出し、ジョブ解析部308へ送信する。
ジョブ管理部310は、ジョブ解析部308の解析結果に従い、画像処理管理部311と、印刷情報転送部312を制御する。この際、ジョブ管理部310は、後述の図5に示すページリスト501を参照し、ページリスト501の中の上位に記載されているページから順次処理が行われるように、画像処理管理部311及び印刷情報転送部312に対して指示を出す。
ジョブ管理部310からの指示を受けて、画像処理管理部311は、画像処理部304に対し、画像データの受信、及び画像処理を実行させるための指示を出す。このとき、画像処理管理部311は、図5に示すページリスト501を参照し、ページリスト501の上位に記載のページから画像処理が行われるように画像処理部304に対して指示を出す。
コントロール部303における印刷情報転送部312は、ジョブ管理部310により指示された印刷設定情報とステータス情報をプリンタエンジン部306に伝える。また、画像処理部304における受信部313は、画像処理管理部311の指示に従い、通信部206を介して外部装置301から画像データを受信し、受信バッファ204に格納する。
さらに、画像処理部304における転送部314は、画像処理部304で生成された印刷データを転送バッファ205に格納した後、プリンタエンジン部306へ印刷データを転送する。
プリンタエンジン部306は、画像処理部304から送信された印刷データを受信部315に格納する。プリンタエンジン部306は、受信部315に格納された印刷データに対して、エンジン制御部209を用いて適切なサイズの用紙へ印刷を行う。
また、割り込み処理部316は、後述する図8及び図12のフローチャートに従って割り込みジョブを処理し、図5、図14、及び図15に示すテーブルの並び替えや更新を行う。
図4は、画像形成装置100の処理速度と画像データ情報とを関連付けた画像データ処理対応表401を示す図である。画像データ処理対応表401は、ROM202に装置情報として格納されている。画像データ処理対応表401は、用紙サイズ402、解像度403、データサイズ404、受信時間405、処理時間406、転送時間407、印刷時間408で構成される。用紙サイズ402は、A4、Letterといった、一般的な用紙名称をとる文字列である。解像度403は整数値をとり、単位はdpiである。データサイズ404は外部装置301から受信する画像データのサイズである。この画像データは、固定値として予めROM202に格納されているが、用紙サイズ402と解像度403とから算出してもよい。受信時間405は、データサイズ404の画像データを受信部313で受信する際に必要な時間であり、単位はmsである。
受信部313の受信速度は一定であるため、ROM202に格納せずに、データサイズ404と受信部313の受信速度から算出してもよい。処理時間406は、データサイズ404の画像データを画像処理部304で処理する際に必要な時間であり、単位はmsである。画像処理部304の処理速度は一定であるため、ROM202に格納せずに、データサイズ404と画像処理部304の処理速度とから算出してもよい。転送時間407は、データサイズ404の画像データを転送部314で転送する際に必要な時間であり、単位はmsである。転送部314の処理速度は一定であるため、ROM202に格納せずに、データサイズ404と転送部314の処理速度とから算出してもよい。印刷時間408は、画像形成装置100が画像データを印刷する際に必要な時間である。この時間は、画像形成装置100の印刷速度能力を表す時間であり、低速ジョブも高速ジョブと同値をとる。画像形成装置100の印刷速度は一定であるため、印刷時間408は、ROM202に格納せずに、データサイズ404と画像形成装置100の印刷速度から算出してもいい。
図5は、ページ情報を管理するページリスト501である。ページリスト501は、ジョブ解析部308が生成し、RAM203に保存する。ページリスト501は、ジョブID502、ページID503、サイズ504、解像度505、部数506、動作モード507、ページ状態508で構成される。ジョブID502は、ジョブ毎に定義される整数である。ページID503は、各ジョブのページに1からの昇順で定義される整数である。サイズ504は、A4、Letterといった、一般的な用紙名称をとる文字列である。解像度505はページの解像度を示す整数値であり、単位はdpiである。部数は506ページを複数部印刷する際の枚数を示す整数値である。各ページのサイズ504、解像度505、部数506は、外部装置301からコマンドとして通知されており、ジョブ解析部308で解析して値を得る。外部装置301はジョブ内で印刷速度が切り替わることを避けるため、サイズ504、解像度505、部数506は、ジョブ内の各ページで同じ値が設定されるものとする。
部数506、ページ状態508はジョブの進行状況によって変動する。ジョブ管理部310は、印刷情報転送部から排紙完了を受け取る度に、該当するページの部数506をデクリメントする。動作モード507は、ジョブ管理部310と画像処理管理部311が進行状況に応じて更新する。ジョブ解析部308はページを生成する際に、ページリスト501の最下段に行を追加し、ページ情報を保存する。
ページリスト501の行の削除は、ジョブ管理部310が印刷情報転送部312から部数分の排紙完了を検知した際に行う。ページリスト501の行の順序を変更することによって、割込み印刷や優先度の変更が実現される。
(特徴構成)
以下に、本実施形態の特徴構成を説明する。
まず、本実施形態によって解決しようとする課題について説明する。
商業用などの高速なインクジェット印刷機では印刷動作中に何らかの要因で印刷動作が停止すると、いくつかの準備動作を行う必要がある。例えば、搬送経路上の用紙を全て排出させたり、印刷再開時にインクの吐出位置を調整するためレジストレーション調整を行ったりする必要があり、印刷動作が停止した後に印刷動作を再開させるためには、これらに時間を要する。その結果、印刷の生産性が低下する。このため、商業用などの高速印刷機では可能な限り印刷を停止させず、印刷稼働時間を継続させることが重要視されている。
また、高速の印刷機では、画像処理が完了してから1枚ずつ給紙指示を行うと、印刷位置に紙が届くタイミングが印刷タイミングに間に合わず、印刷動作が停止してしまう可能性がある。このため、あらかじめ(具体的には、画像処理を行う前に)印刷機に対して何枚給紙するかを通知し、画像処理が完了する前に連続して給紙を行う。このような制御により、印刷位置に紙が届くタイミングが印刷タイミングに間に合うため、スループットの向上を図ることができる。
さらに、商業用の印刷機では用紙サイズが大きい用紙の印刷と高解像度の印刷の両立が求められる。この場合、画像データのサイズが非常に大きくなるが、高解像度の画像データを生成するための画像処理や画像データの転送速度が印刷速度(用紙の搬送速度及びヘッドのインク吐出周波数)に対応できない場合がある。例えば、1200dpiの解像度で印刷する場合、600dpiに比べてデータサイズが4倍になるため、4倍の画像処理速度と転送速度が必要となる。しかし、画像処理速度と転送速度には限界があり、1ページずつ画像処理を行いながら、600dpiと同等の印刷速度を達成することはできない。そのため、画像処理速度や転送速度が印刷速度に対応できないジョブを実行する場合には、印刷速度を遅くして印刷を行う。
一方、高解像度の画像データであっても、同一ページを複数部印刷する場合には、一回だけ画像処理と画像処理によって生成された印刷データの転送を行い、印刷データを複数回使用することで、標準解像度と高解像度で同一の印刷速度を実現することが可能である。
上記で述べた複数部印刷では、画像データを複数回利用して印刷する間、次ページの画像処理及び転送を行うことができる。部数の少ないジョブの印刷と、部数の多いジョブの印刷を交互に行うことにより、部数の少ないジョブを部数の多いジョブと同一の印刷速度で印刷することができる。例えば、部数設定の多いジョブと部数設定の少ないジョブをページ毎に混在させて印刷する。部数設定の多いジョブの印刷中に部数設定の少ないジョブの転送を行うことにより、部数設定の少ないジョブを部数設定の多いジョブと同一の印刷速度で印刷することができる。
また、連続印刷の途中で緊急のジョブが発生し、現在印刷中のジョブを中断して緊急のジョブを印刷したい(割り込み印刷)場合がある。この割り込み印刷においても生産性が重要視されている。そこで、割り込むジョブの画像処理が完了してから先行するジョブに対する印刷処理を中断することにより、印刷が一時停止することを防ぐ技術が知られている(特許文献1)。
しかしながら、一回だけ画像処理及び転送を行い、画像データを複数回使用して印刷を行う複数部印刷において、印刷の途中で割り込み印刷を行う場合、次のような課題が生じる。以下、図6及び図7を参照しつつ説明を行う。なお、図6において、白抜き矢印は先行ジョブ(第1の印刷ジョブ)を示し、斜線矢印は割り込みジョブ(第2の印刷ジョブ)を示している。それぞれの矢印の行方向における長さは、時間に対応している。また、図中、#は、印刷ジョブによって印刷されるページを示し、#の後に付されている数字はページ数を示している。よって、図中の転送のタイミングを示す行項目において、#1の付された白抜きの矢印の行方向における長さは、先行ジョブの1ページ目の印刷データの転送時間を表している。また、#1の付された斜線矢印の行方向における長さは、割り込みジョブの1ページ目の印刷データの転送時間を表している。同様に、印刷のタイミングを示す行項目において、#1の付された白抜き矢印の行方向における長さは、先行ジョブの1ページ目の印刷時間を、#1の付された斜線矢印の行方向における長さは、割り込みジョブの1ページ目の印刷時間をそれぞれ表している。また、後の説明に用いる図9、図11、図12、図13、図14、図16、図17、及び図19においても同様である。
図6は、先行ジョブ601の1ページ目における4部目の印刷を行っているタイミング603で、割り込みジョブ602のデータ転送準備が整ったことを示す模式図である。ここで、割り込みジョブ602のデータ転送準備が整うとは、割り込みジョブによって指定されている画像データの画像処理が完了した状態を意味する。
図6に示すように、先行ジョブ601の印刷を行っているタイミング603で割り込みジョブ602の画像処理が完了した場合、タイミング603で先行ジョブの印刷動作が中断されることとなる。図7にこの状態を示す。同図に示すように、先行ジョブの1ページ目における4部目の印刷を行っているタイミングで、割り込みジョブ602のデータ転送開始から終了までの期間701において印刷が一時停止してしまう。このようにして先行ジョブ601による印刷動作が適切なタイミングで停止されない場合は、連続印刷が行われず、生産性の低下を招くこととなる。
そこで、本実施形態では以下のような構成によって上記特許文献1などを含む従来の画像形成装置の課題を解消する。
本実施形態では、割り込みジョブの印刷データの転送時間によって先行ジョブによる印刷動作と割り込みジョブによる印刷動作を連続的に行うことができない場合に、先行ジョブによる印刷動作を停止させるタイミングを遅らせる制御を行う。先行ジョブによる印刷動作を停止させるタイミングを遅らせる制御として具体的には、割り込み処理部316が割り込みジョブの印刷データの転送タイミングを遅らせる制御を行う。
本実施形態における先行ジョブ601では、用紙サイズがB2、解像度が1200dpi、印刷ページが2ページ(1ページ目と2ページ目)、印刷部数は各ページ10部となっている。また、図4に基づき、データ転送時間は4000ms、印刷時間は1000msに設定されている。
一方、割り込みジョブ602は、用紙サイズがB2、解像度が1200dpi、印刷ページ数が2ページ(1ページ目と2ページ目)、印刷部数は各ページ5部となっている。また、図4に基づき、データ転送時間は4000ms、印刷時間は1000msに設定されている。
図8は、コントロール部303における割り込み印刷処理の一例を示すフローチャートである。図10は、本実施形態における図5のジョブ管理テーブルで保持する情報の遷移を示す図である。
以下、図6の模式図、図8のフローチャート、図10のジョブ管理テーブルを参照して、本実施形態における画像形成装置100によって実行される印刷動作を説明する。本実施形態では、図6に示すように、割り込み処理の準備が整った状態で、先行するジョブによる印刷動作と割り込みジョブによる印刷動作とを連続的に行う。なお、以下の説明において、各フローチャートの各ブロック番号の前に付される「S」は、ステップを意味する。
図3の外部装置301又はユーザインターフェース部305からコントロール部303に割り込み印刷指示を送信すると、コントロール部303は図8のS801にて割り込み印刷指示を受信し、S802へ進む。
S802では、割り込みジョブにおける画像データを受信すると共に、画像処理部304に対し、受信部313において受信した画像データの画像処理を指示する。コントロール部303からの指示を受けて、画像処理部304は受信部313によって受信した画像データに対して画像処理を施し、印刷ヘッドによる印刷に適した印刷データを生成する。ここで、画像処理が完了したタイミングが、図6に示すタイミング603であったとするすなわち先行ジョブが1ページ目の4部目の印刷を行っているタイミング(印刷されていない枚数(残部数)が6枚となるタイミング)であったとする。このとき、ジョブ管理テーブル501は図10(a)に示す状態となる。
次に、S803では、生産性を落とさずに割り込み印刷を行うことが可能であるかを判定する。すなわち、先行ジョブによる印刷動作と割り込みジョブによる印刷動作を連続的に行うことが可能であるかを判定する。この判定は、次の条件(i)、(ii)を満たすか否かによって行う。
(i)先行ジョブがコレート印刷ではないこと。
(ii)先行ジョブの1つのページを1部印刷するための印刷時間に部数を掛けた時間から、同ページの次のページのデータ転送時間Ttを引いた時間より割り込みジョブのデータ転送時間が短いこと。
なお、コレート印刷とはドキュメントを複数部印刷する方式の一つであり、部単位の印刷を複数回行う印刷方式を指す。この他、ドキュメントを複数部印刷する方式としてはページ単位で複数回連続して印刷を行う方式(ノンコレート印刷)がある。以上の条件(i)、(ii)を満たすとき、生産性を落とさずに割り込み印刷を行えると判定する。
図6に示す例では、先行ジョブによって1ページ目の印刷を複数部(ここでは10部)行い、その後、2ページ目の印刷を複数部(ここでは10部)行う。つまり、コレート印刷ではないノンコレート印刷を行う(条件(i))。さらに、図6に示す例では、先行する印刷ジョブが高解像度でノンコレート印刷を行う場合を想定しているため、図4に示すように、1部の印刷時間は1秒であり、1ページ目を10部印刷するために必要な時間は10秒となる。また、先行ジョブの2ページ目の印刷データを転送するための時間(転送時間)は4秒である。
先行ジョブにおいて、1ぺージ目の印刷時間(10秒)から2ページ目の転送時間(4秒)を減算した時間は6秒(=10秒−4秒)となり、これが、割り込みジョブの印刷データの転送を行うための隙間時間となる。また、割り込みジョブの転送時間は4秒である。よって、隙間時間(6秒)より割り込みジョブの転送時間(4秒)の方が短いため、生産性を落とさずに割り込み印刷が可能であると判定できる。この場合、S804へ進む。また、S803において、生産性を落とさずに割り込み印刷を行うことができないと判定した場合、ステップS807へ進む。
S804では先行ジョブの印刷データを転送中であるかを判定する。図6のタイミング603では、図10(a)に基づき、先行ジョブの印刷データを転送中でないと判定する。この場合、ステップS805へ進む。これに対し、先行ジョブの印刷データを転送中であると判定した場合、ステップS806へ進む。
ステップS805では先行ジョブのデータ転送時間が迫っているかを判定する。この判定は次のように行う。先行ジョブの1部の印刷時間に、現在印刷しているページの残りの部数を掛け合わせた時間(残りの印刷動作時間)から次ページのデータ転送時間を引いた隙間時間に比べ、割り込みジョブのデータ転送時間の方が長い場合に、データ転送時間が迫っていると判定する。
例えば、図6のタイミング603では、先行ジョブの1部の印刷時間は1秒、現在印刷中である先行ジョブの1ページ目の部数(4部)から1ページ目の印刷が完了するまでに残されている部数は6部であり、次ページである2ページ目のデータ転送時間は4秒である。このため、割り込みジョブのデータ転送が可能な隙間時間は2秒(=6秒−4秒)である。また、割り込みジョブのデータ転送時間は4秒である。よって、図6のタイミング603では、隙間時間(2秒)よりも割り込みジョブのデータ転送時間(4秒)の方が長いため、先行ジョブのデータ転送時間が迫っていると判定できる。この場合、S806へ進む。また、S805において先行ジョブのデータ転送時間が迫っていないと判定した場合、S807へ進む。
前述のS806では1部の印刷時間分だけ待機する処理を行い、その後、S803へ進む。すなわち、図6のタイミング603では、1部の印刷時間である1秒間だけ待機し、図6のタイミング604になるとS803へ進む。図6のタイミング604ではタイミング603と同様に、S803〜S805の工程を経てS806にて1秒間の待機を行い、タイミング605になるとS803へ進む。このときのテーブルの状態は図10(b)となる。
図6のタイミング605では、生産性を落とさずに割り込み印刷が可能かを判定する(S803)。ここではタイミング603と同様に割り込み印刷が可能であると判定し、S804へ進む。S804では先行ジョブの印刷データは転送中であるかを判定する。図6のタイミング605では図14(b)に基づき、先行ジョブの印刷データは転送中であると判定する。このためS806へ進む。S806では1部の印刷時間である1秒間の待機を行った後、図6のタイミング606になるとS803へ進む。
この後、図6のタイミング606、607、608においてもタイミング605と同様にS803、S804の工程を経て、ステップS806にて1秒間の待機を行い、それぞれタイミング607、608、609になるとS803へ進む。このときのテーブルの状態は図10(c)である。
図6のタイミング609では、生産性を落とさずに割り込み印刷が可能であるかを判定する(ステップS803)。ここでは、先行ジョブによって高解像度で印刷されるページはコレート印刷ではなく、2ページ目の印刷時間は1秒、部数は10部である。さらに、次ページである3ページ目は存在しないため、次ページのデータ転送時間は0秒である。また、割り込みジョブのデータ転送時間は4秒である。よって、2ページ目の印刷時間(10秒)に比べ、割り込みジョブのデータ転送時間(4秒)の方が短いため、生産性を落とさずに割り込み印刷が可能である判定できる。このため、S803の判定後、S804へ進む。
S804では先行ジョブの印刷データは転送中かを判定する。図6のタイミング609では、図10(c)に基づき、先行ジョブによる印刷データは転送中でないと判定するため、ステップS805へ進む。
S805では、先行ジョブのデータ転送時間が迫っているかを判定する。例えば、現在印刷中である先行ジョブの1ページ目の部数(4部)から1ページ目の印刷が完了するまでに残されている部数は6部であり、次ページである2ページのデータ転送時間は4秒である。図6のタイミング609では、先行ジョブが現在印刷中である先行ジョブの2ページ目の印刷が完了するまでに残されている部数は10部、先行ジョブの印刷データの1部の印刷時間は1秒である。また、次ページである3ページ目は存在しないため、先行ジョブの次のページのデータ転送時間は0秒である。さらに、割り込みジョブのデータ転送時間は4秒である。よって、2ページ目の印刷が完了するまでの時間(10秒)よりも割り込みジョブのデータ転送時間(4秒)の方が短いため、先行ジョブのデータ転送時間が迫っていると判定できる。この判定の後、S807へ進む。
S807では割り込みジョブの印刷データの転送を開始する。ここでは割り込みジョブの1ページ目の印刷データの転送を行い、その転送が完了するとS808へ進む。なお、その転送が完了すると先行ジョブによる印刷動作が停止される。すなわち本実施形態では、割り込みジョブの印刷データの転送タイミングを制御することで、先行ジョブによる印刷動作の停止タイミングを制御している。S808では先行ジョブの1ページ目の印刷を開始する。このとき、テーブルの状態は図10(d)である。ここでは割り込みジョブの1ページ目の印刷を開始し、割り込みジョブの1ページ目を印刷している途中で割り込みジョブの2ページ目のデータ転送を開始する。割り込みジョブの2ページ目のデータ転送が完了すると、S809へ進む。
S809では、割り込みジョブの2ページ目の印刷を開始し、割り込みジョブの2ページ目を印刷している途中で、先行ジョブの2ページ目のデータ転送を開始する。そして、割り込みジョブの2ページ目の印刷が完了すると、これに続いて先行ジョブの2ページ目の印刷に復帰する。
以上の処理により、図6のタイミング603で割り込みジョブ602のデータ転送準備が整った場合には、図9に示すような印刷動作が行われる。すなわち、先行する印刷ジョブの1ページ目の1部が印刷されると、これに続いて割り込みジョブの印刷が行われ、割り込みジョブの印刷に続いて、先行するジョブの2ページ目の印刷が行われる。すなわち、本実施形態では、先行するジョブの印刷動作中に割り込みジョブの転送準備が整った場合、直ちに先行するジョブの印刷動作を停止させて割り込みジョブの転送処理を開始するのではなく、割り込みジョブの転送処理を実行している間も、先行するジョブの印刷動作を継続する。そして、割り込みジョブの転送処理が完了するタイミングで、先行するジョブの印刷動作が停止するよう制御する。すなわち、割り込みジョブの転送処理にかかる時間を考慮して、先行するジョブの印刷動作を停止するタイミングを制御する。これにより、印刷データの転送処理に起因する連続印刷の中断が生じることはなくなり、生産性を上げる制御が可能となる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
第1実施形態では、2つの受信バッファが独立して設けられており、印刷データにデータ量に拘わらず1ページに対して1つの受信バッファを使用して制御する例を示した。この場合、制御が簡易になる反面、解像度や用紙サイズが異なるジョブが混在する場合でも、常に1つの受信バッファを占領してしまい、ジョブの再転送待ちが生じる場合がある。例えば、図11に示すように、先行ジョブ1001における1ページ目の4部目を印刷しているタイミング1003で、複数ページの割り込みジョブ1002のデータ転送を開始するとする。この場合、図12に示すように、2つの受信バッファ(バッファ1(第1バッファ)、バッファ2(第2バッファ))の内容が割り込みジョブ1002の印刷データによって変更される。そのため、図12に示すように、先行ジョブに復帰する際、先行ジョブの1ページ目の印刷データを、再転送する必要が生じ、図12の期間1101において印刷動作が一時停止することとなる。
そこで、第2の実施形態では、割り込みジョブの印刷データのデータ量が受信バッファの格納容量に比べて小さい場合に、受信バッファの使用領域を限定する。これにより、解像度や用紙サイズが異なるジョブが混在する場合でも、再転送待ちが生じる可能性を低減させる制御を行う。
図11は、先行ジョブ1001における1ページ目の4部目の印刷を行っているタイミング1003で割り込みジョブ1002のデータ転送準備が整ったことを示す模式図である。ここに示す先行ジョブ1001は、用紙サイズをB2、解像度を1200dpiとし、2ページを各10部印刷する。また、図4に基づくデータ転送時間は4000ms、印刷時間は1000msである。一方、割り込みジョブ1002は、用紙サイズをB2、解像度を600dpiとし、5ページを各1部印刷する。また、図4に基づくデータ転送時間は1000ms、印刷時間は1000msである。
図13は、コントロール部303における割り込み印刷処理の一例を示すフローチャートである。また、図15は、本実施形態において図5のジョブ管理テーブルで保持する情報の遷移を示す図である。
以下、図11の模式図、図13に示すフローチャート、図15に示すジョブ管理テーブルを参照しつつ、本実施形態の画像形成装置における印刷動作を説明する。本実施形態では、割り込みジョブの印刷データが受信バッファに比べて少ない場合に、使用するバッファを限定して、データの再転送を抑制しつつ印刷を行う。
図3の外部装置301又はユーザインターフェース部305からコントロール部303に割り込み印刷指示を送信すると、コントロール部303は図12のS1201にて割り込み印刷指示を受信し、S1202へ進む。
ステップS1202では、割り込みジョブの画像データの受信と画像処理の指示を出し、画像処理が完了するとステップS1203へ進む。この時、画像処理が完了するタイミングが、図11に示すタイミング1003であったとする。すなわち先行ジョブが1ページ目における4部目の印刷を行っているタイミングであったとする。このとき、テーブルの状態は図15(a)である。
ステップS1203では生産性を落とさずに割り込み印刷が可能であるかを判定する。生産性を落とさず割り込み印刷が可能であるかは、第1実施形態と同様に、条件(1)、(2)を満たすか否かによって判定する。ここでは、先行するジョブによって高解像度で印刷されるページはコレート印刷ではなく(条件(1))、1部の印刷時間は1秒であり、1ページ目を10部印刷するために必要な時間は10秒となる。また、先行ジョブのデータ転送時間は4秒である。このため、先行ジョブにおいて、1ページ目の印刷時間(10秒)から2ページ目の印刷データの転送時間(4秒)を減算した時間は6秒(=10秒−4秒)であり、これが、割り込みジョブの印刷データを転送するための隙間時間となる。また、割り込みジョブのデータ転送時間は1秒である。よって、隙間時間(6秒)より割り込みジョブのデータ転送時間(1秒)の方が短いため、生産性を落とさずに割り込み印刷が可能であると判定できる。この場合、S1204へ進む。また、S1203において生産性を落とさず割り込み可能でないと判定した場合、S1207へ進む。
ステップS1204では先行ジョブの印刷データを転送中であるかを判定する。図11のタイミング1003では、図15(a)に基づき、先行ジョブの印刷データを転送中ではないと判定する。この場合、S1205へ進む。これに対し、印刷データを転送中であると判定した場合、S1206へ進む。
S1205では先行ジョブのデータ転送時間が迫っているかを判定する。この判定は、第1実施形態と同様に行う。すなわち、先行ジョブの1ページの印刷時間に、現在印刷中ページの残りの部数を掛けた時間から次ページのデータ転送時間を減算した隙間時間に比べ、割り込みジョブのデータ転送時間の方が長い場合にはデータ転送時間が迫っていると判定する。
例えば、図10のタイミング1003では先行ジョブの1部の印刷時間は1秒、現在印刷中である1ページ目の印刷が完了するまでに残されている部数は6部であり、次ページである2ページ目のデータ転送時間は4秒である。このため、割り込みジョブのデータ転送が可能な隙間時間は2秒(=6秒−4秒)である。また、割り込みジョブのデータ転送時間は1秒である。よって、図11に示すタイミング1003では、隙間時間(2秒)よりも割り込みジョブのデータ転送時間(1秒)の方が短いため、先行ジョブの印刷データの転送時間が迫っていないと判定できる。この場合、S1207へ進む。また、先行ジョブの印刷データの転送時間が迫っていると判定した場合、S1206へ進む。
S1207では、割り込みジョブの1ページ分の印刷データのデータ量が受信バッファの格納容量に比べて小さいかを判定する。具体的には、割り込みジョブの1ページ分の印刷データのデータ量が、受信バッファの格納容量の半分以下であれば、割り込みジョブの1ページ分の印刷データのデータ量が受信バッファの格納容量に比べて「小さい」と判定する。図10のタイミング1003では、割り込みジョブの1ページ分の印刷データのデータ量は1.2Gbyteである。また、受信バッファの格納容量は4.8Gbyteである。よって、割り込みジョブの1ページ分の印刷データのデータ量(1.2Gbyte)に比べ、割り込みジョブの1ページ分のデータサイズ(2.4Gbyte)の方が少ないため、S1207では「小さい」と判定し、S1208へ進む。逆にS1207において、割り込みジョブの1ページ分の印刷データのデータ量が、受信バッファの格納容量の半分より「大きい」と判定した場合、S1209へ進む。
S1208では、2つのバッファ(バッファ1とバッファ2)のうち、1つのバッファ(例えば、バッファ1)を用いて割り込みジョブのデータ転送と印刷を行う。すなわち、割り込みジョブの1ページ目の印刷データをバッファ2の先頭を始めとして転送を開始し、先頭から1.2Gbyte分の領域で転送を終える。このとき、テーブルの状態は図15(b)である。同様に、2ページ目の印刷データはバッファ2の先頭から1.2Gbyte分だけ後方の領域から転送を開始し、先頭から2.4Gbyte分の領域きで転送を終える。このときのテーブルの状態は図15(c)である。また、3ページ目以降の印刷データについては、奇数ページの印刷データをバッファ2の先頭から1.2Gbyteの領域まで転送し、偶数ページの印刷データをバッファ2の先頭から1.2Gbyteの領域から2.4Gbyteの領域まで、交互に転送する。
ステップS1210では先行ジョブの印刷に復帰する。ここでは割り込みジョブの5ページ目の印刷が完了した後、バッファ1にある先行ジョブの1ページ目の印刷データを用いて印刷を継続する。
以上の処理により、図10に示すタイミング1003で割り込みジョブ1002のデータ転送準備が整った場合には、図14に示すような印刷動作が行われる。すなわち、先行する印刷ジョブの1ページ目の4部が印刷されると、これに続いて割り込みジョブの1〜5ページが1部ずつ印刷される。さらに、割り込みジョブの印刷に続いて、先行するジョブの1ページ目の残りの5部の印刷と先行ジョブの2ページ目の印刷が順次連続して行われる。
以上のように、本実施形態では、割り込みジョブの印刷データが少ない場合に、使用するバッファを限定する。これにより、解像度や用紙サイズが異なるジョブが混在する場合でも、再転送待ちが生じる可能性を低減することができ、生産性を向上させる制御が可能となる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。なお、第3実施形態においても、受信バッファ204には、2つの受信バッファ(バッファ1、バッファ2)が独立して設けられており、印刷データのデータ量に拘わらず1ページに対して1つの受信バッファを使用して制御を行う。
上記の第1実施形態では、図9に示すように先行ジョブと割り込みジョブのいずれにおいても、連続印刷動作の開始に間に合うタイミングのうち、最も遅いタイミングで印刷データを転送するような制御を行っている。すなわち、印刷動作開始直前に、当該印刷動作に用いる印刷データの転送が完了するようなタイミングで印刷データを転送する制御を行っている。しかし、このような制御の他に、バッファに空き領域が存在する場合に印刷データを、前倒しで転送する制御を行うことも考えられる。例えば、図16に示すように、先行ジョブ1601の1ページ目の印刷データの転送が終わったタイミング1611では、バッファに空き領域が存在することがある。この場合、バッファの空き領域に対し、2ページ目の印刷データの転送を前倒しで開始することが考えられる。
しかしながら、この場合にも第1実施形態と同様に、図17に示す期間1701において印刷の一時停止が発生する。これは、受信バッファ上において、先行ジョブの1ページ目のデータ1702及び2ページ目のデータ1703が、それぞれ割り込みジョブの1ページ目のデータ及び2ページ目のデータによって上書きされることにより発生する。この先行ジョブのデータの上書きは、図17に示す例に限らず、上述の第1実施形態及び第2実施形態においても起こり得ることである。
そこで、第3の実施形態では、バッファに空き領域がある時に、前倒しで印刷データを転送する制御を行いつつ、先行ジョブによる印刷動作と割り込みジョブによる印刷動作を連続的に行えない場合にはデータの転送を遅らせる制御を行う。
図16は、先行ジョブ1601における1ページ目の4部目の印刷を行っているタイミング1603で割り込みジョブ1602のデータ転送準備が整った状態を示す模式図である。ここで、先行ジョブは、用紙サイズをB2、解像度を1200dpiとし、2つのページをそれぞれ10部印刷するジョブである。また、図4に基づいて設定されるデータ転送時間は4000ms、印刷時間は1000msである。一方、割り込みジョブは、用紙サイズをB2、解像度を1200dpiとし、2つのページをそれぞれ5部印刷するジョブである。また、図4に基づいて設定されるデータ転送時間は4000ms、印刷時間は1000msである。なお、以上の先行ジョブおよび割り込みジョブにおける設定は、図6における先行ジョブおよび割り込みジョブの設定と同様である。
この第3実施形態においても、コントロール部303によって実行される印刷動作の制御は、図8に示すフローチャートに従って行われる。また、図18は、本実施形態における図5のジョブ管理テーブルで保持される情報の遷移を示す図である。
以下、図16の模式図、図8のフローチャート、図18のテーブルを参照して第3実施形態における印刷動作を説明する。
図3の外部装置301又はユーザインターフェース部305よりコントロール部303に割り込み指示を送信すると、コントロール部303は図8のステップS801にて割り込み指示を受信し、ステップS802へ進む。
ステップS802では、割り込みジョブにおける画像データを受信すると共に、画像処理部304に対し、受信部313において受信した画像データの画像処理を指示する。コントロール部303からの指示を受けて、画像処理部304は受信部313で受信した画像データに対して画像処理を施し、印刷ヘッドによる印刷に適した印刷データを生成する。ここで、画像処理が完了したタイミングが、図16に示すタイミング1603、つまり先行ジョブにおける1ページ目の4部目を印刷しているタイミングであったとする。このとき、ジョブ管理テーブル501は、図18(a)に示す状態となる。
次に、ステップS803では、生産性を落とさず割り込み印刷を行うことが可能かを判定する。この判定は、前述の第1実施形態と同様の条件(i)、(ii)を満たすか否かによって行う。ここでは、先行するジョブによって高解像度で印刷されるページはコレート印刷ではなく(条件(1))、1部の印刷時間は1秒であり、1ページ目を10部印刷するために必要な時間は10秒となる。また、先行ジョブのデータ転送時間は4秒である。このため、先行ジョブにおいて、1ページ目の印刷時間(10秒)から2ページ目の転送時間(4秒)を減算した時間は6秒であり、これが割り込みジョブの印刷データを転送するための隙間時間となる。また、割り込みジョブのデータ転送時間は4秒である。よって、隙間時間(6秒)より割り込みジョブのデータ転送時間(4秒)の方が短いため、生産性を落とさず割り込み可能と判定できる。この場合、ステップS804へ進む。また、S803において、生産性を落とさずに割り込みジョブのデータ転送を行うことができないと判定した場合、S807へ進む。
S804では先行ジョブの印刷データを転送中であるかを判定する。図16のタイミング1603では、図18(a)に基づき、先行ジョブの印刷データを転送中でないと判定する。この場合、ステップS805へ進む。これに対し、印刷データを転送中であると判定した場合、ステップS806へ進む。
ステップS805では先行ジョブのデータ転送時間が迫っているかを判定する。この判定は、第1実施形態と同様に行う。すなわち、先行ジョブの1ページの印刷時間に、現在印刷中ページの残りの部数を掛けた時間から次ページのデータ転送時間を減算した隙間時間に比べ、割り込みジョブのデータ転送時間の方が長い場合にはデータ転送時間が迫っていると判定する。
例えば、図16のタイミング1603では先行ジョブ1ページの印刷時間は1秒、現在印刷中である1ページ目の印刷が完了するまでに残されている部数は6部であり、次ページである2ページ目のデータ転送時間は4秒である。このため、割り込みジョブのデータ転送が可能な隙間時間は2秒(=6秒−4秒)である。また、割り込みジョブのデータ転送時間は4秒である。よって、図16のタイミング1603では、隙間時間(2秒)よりも割り込みジョブのデータ転送時間(4秒)の方が長いため、先行ジョブのデータ転送時間が迫っていると判定できる。この場合、S806へ進む。また、先行ジョブのデータ転送時間が迫っていないと判定した場合、S807へ進む。S806では1部の印刷時間である1秒間の待機を行った後、S803へ進む。図16のタイミング1603では1ページ分の印刷時間である1秒間の待機を行い、タイミング1604になるとS803へ進む。図16のタイミング1604ではタイミング1603と同様に、S803〜S805の工程を経てS806にて1秒間の待機を行い、タイミング1605になるとS803へ進む。このとき、テーブルの状態は図18(b)となる。
図16のタイミング1605では、タイミング1606、タイミング1607、タイミング1608においてもタイミング1604と同様にS803、S804の工程を経て、ステップS806にて1秒間の待機を行う。そして、それぞれタイミング1606、タイミング1607、タイミング1608、タイミング1609になるとS803へ進む。このとき、テーブルの状態は図18(c)である。
図16のタイミング1609では、ステップS803にて、生産性を落とさずに割り込み印刷が可能であるかを判定する。ここでは、先行ジョブによって高解像度で印刷されるページはコレート印刷ではなく、2ページ目の印刷時間は1秒、部数は10部である。さらに、次ページである3ページ目は存在しないためデータ転送時間が0秒である。また、割り込みジョブのデータ転送時間は4秒である。よって、2ページ目の印刷時間(10秒)に比べ、割り込みジョブのデータ転送時間(4秒)の方が短いため、生産性を落とさずに割り込み印刷が可能であると判定できる。このため、S803の判定後、S804へ進む。
S804では先行ジョブがデータ転送中かを判定する。図16のタイミング1609では、図18(c)に基づいて先行ジョブのデータ転送中ではないと判定するため、ステップS805へ進む。
ステップS805では先行ジョブのデータ転送時間が迫っているかを判定する。図16のタイミング1609では、先行ジョブが現在印刷中である2ページ目の印刷が完了までに残されている部数は10部、先行ジョブの1部の印刷時間は1秒である。また、次ページである3ページ目は存在しないため、次ページのデータ転送時間は0秒である。さらに、割り込みジョブのデータ転送時間は4秒である。よって、2ページ目の印刷が完了するまでの時間(10秒)よりも割り込みジョブのデータ転送時間(4秒)の方が短いため、先行ジョブのデータ転送時間が迫っていると判定できる。この判定の後、S807へ進む。
ステップS807では割り込みジョブの印刷データの転送を開始する。ここでは割り込みジョブの1ページ目の印刷データの転送を行い、その転送が完了するとS808へ進む。S808では割り込みジョブの1ページ目の印刷を開始する。このとき、テーブルの状態は図18(d)である。ここでは割り込みジョブの1ページ目の印刷を開始し、割り込みジョブの1ページ目を印刷している途中で2ページ目の転送を開始する。割り込みジョブの2ページ目のデータ転送が完了すると、S809へ進む。
ステップS809では、割り込みジョブの2ページ目の印刷を開始し、割り込みジョブの2ページ目を印刷している途中で、先行ジョブの2ページ目のデータ転送を開始する。そして、割り込みジョブの2ページ目の印刷が完了すると、これに続いて先行ジョブの2ページ目の印刷に復帰する。
このように、図16のタイミング1603で割り込みジョブ1602のデータ転送準備が整った場合には、図19に示すように先行ジョブの印刷動作に続いて割り込みジョブの印刷動作が行われ、割り込みジョブの印刷動作に続いて先行ジョブの印刷動作が行われる。
以上のように、第3実施形態においては、バッファに空き領域が存在する場合に、前倒しで印刷データを転送する制御を行う。この際、先行ジョブによる印刷動作と割り込みジョブによる印刷動作を連続的に行えない場合にはデータの転送を遅らせる制御を行う。これにより、本実施形態においても再転送待ちが生じる可能性を低減することができ、生産性を向上させる制御が可能となる。
[他の実施形態]
上記実施形態では、本発明は、カット紙からなる印刷媒体を連続的に供給して印刷を行う画像形成装置を例に説明したが、本発明はロール状に捲装された印刷媒体を印刷手段へと供給して印刷を行う印刷装置にも適用可能である。
また本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。さらに、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
105 印刷ヘッド(印刷手段)
200 画像形成装置
203 RAM(データ格納手段)
303 コントロール部(制御手段)
304 画像処理部(データ処理手段)
307 ジョブ受信部(ジョブ受信手段)

Claims (12)

  1. 画像を印刷するための第1の印刷ジョブと、前記第1の印刷ジョブによって実行される印刷動作の途中で入力される第2の印刷ジョブとを受信可能なジョブ受信手段と、
    データ格納手段に格納された印刷データに基づいて印刷媒体に対する印刷動作を行う印刷手段と、
    入力された画像データに所定の画像処理を施して前記印刷データを生成する画像処理と、前記印刷データを前記データ格納手段へ転送する転送処理とを行なうデータ処理手段と、
    前記印刷手段及び前記データ処理手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記第2の印刷ジョブが受信された場合、前記制御手段は、前記データ処理手段から前記データ格納手段へ前記第2の印刷ジョブに対応する前記印刷データを転送するための転送時間に基づいて前記第1の印刷ジョブによる印刷動作と前記第2の印刷ジョブによる印刷動作とを連続的に行うことが可能か否かを判定し、当該判定の結果に基づいて、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作を停止するタイミングを制御し、
    前記第2の印刷ジョブが受信された場合、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作が完了する前に、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作が停止され、
    前記第2の印刷ジョブによる印刷動作は、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作が停止された後に開始されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 1つの前記印刷データは、印刷すべき1つのページに対応し、
    前記第1の印刷ジョブと前記第2の印刷ジョブのうち、少なくとも第1の印刷ジョブは、同一ページに対応する印刷データに基づいて複数部の印刷を連続的に行う複数部印刷を指示する印刷ジョブであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第1の印刷ジョブと前記第2の印刷ジョブのうち、少なくとも第1の印刷ジョブは、複数ページの印刷を指示する印刷ジョブであることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記第2の印刷ジョブに対応する印刷データの転送タイミングを制御することで、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作を停止するタイミングを制御し、
    前記制御手段は、前記第1の印刷ジョブが前記複数部印刷を指示するジョブであり、かつ前記第1の印刷ジョブによって現在印刷されているページの残りの印刷動作時間から次のページの前記印刷データの転送時間を減じた隙間時間が前記転送時間より短い場合に、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作と前記第2の印刷ジョブによる印刷動作とを連続的に実行できないと判定し、前記第2の印刷ジョブに対応する印刷データの転送タイミングを、前記第1の印刷ジョブによって実行される印刷動作より遅らせることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記第1の印刷ジョブが前記複数部印刷を指示するジョブであり、かつ前記第1の印刷ジョブによって現在印刷されているページの残りの印刷動作時間から次のページの前記印刷データの転送時間を減じた隙間時間が前記転送時間より長い場合に、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作と前記第2の印刷ジョブによる印刷動作とを連続的に実行することが可能であると判定し、前記第2の印刷ジョブに対応する印刷データの転送を前記隙間時間内で行うことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記第1の印刷ジョブによって実行される所定のページに対する複数部印刷の途中で、前記第2の印刷ジョブに対応する前記画像データの画像処理が完了したとき、前記所定のページに対応する前記複数部印刷が終了した後に、前記第2の印刷ジョブに対応する前記印刷データの転送を行うことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記第2の印刷ジョブに対応する印刷データの転送タイミングを制御することで、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作を停止するタイミングを制御し、
    前記制御手段は、前記第1の印刷ジョブによって連続印刷が可能となる前記印刷データの転送タイミングのうち、最も遅いタイミングで前記印刷データを転送することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、前記第2の印刷ジョブに対応する印刷データの転送タイミングを制御することで、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作を停止するタイミングを制御し、
    前記制御手段は、前記第1の印刷ジョブにより実行される1ページ分の印刷データを格納することが可能な空き領域が前記データ格納手段に存在するとき、前記第1の印刷ジョブによって連続印刷が可能となる前記印刷データの転送タイミングのうち、最も遅い転送タイミングより早いタイミングで前記印刷データを転送することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、前記第2の印刷ジョブに対応する印刷データのデータ量が、前記第1の先行ジョブに対応する印刷データによって使用されていない領域に比べて少ない場合、前記使用されていない領域に限定して前記第2の印刷ジョブに対応する印刷データを格納することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  10. 前記データ格納手段は、互いに独立した第1のバッファと第2のバッファとを含み、前記使用されていない領域は、前記第1のバッファと第2のバッファのいずれか一方であることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 画像を印刷するための第1の印刷ジョブと、前記第1の印刷ジョブによって実行される印刷動作の途中で入力される第2の印刷ジョブとを受信するステップと、
    データ格納手段に格納された印刷データに基づいて印刷媒体に対する印刷動作を行うステップと、
    入力された画像データに所定の画像処理を施して前記印刷データを生成するための画像処理を行うステップと、
    前記印刷データを前記データ格納手段へ転送する転送処理を行なうステップと、
    前記第2の印刷ジョブが受信された場合、前記第2の印刷ジョブに対応する前記印刷データを前記データ格納手段へ転送するための転送時間に基づいて、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作と前記第2の印刷ジョブによる印刷動作とを連続的に行うことが可能か否かを判定するステップと、
    前記判定による結果に基づいて、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作を停止するタイミングを制御するステップと、を備え、
    前記第2の印刷ジョブが受信された場合、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作が完了する前に、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作が停止され、
    前記第2の印刷ジョブによる印刷動作は、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作が停止された後に開始されることを特徴とする画像形成方法。
  12. 画像形成装置に設けられているコンピュータに、
    画像を印刷するための第1の印刷ジョブと、前記第1の印刷ジョブによって実行される印刷動作の途中で入力される第2の印刷ジョブとを受信するステップと、
    データ格納手段に格納された印刷データに基づいて印刷媒体に対する印刷動作を行うステップと、
    入力された画像データに所定の画像処理を施して前記印刷データを生成するための画像処理を行うステップと、
    前記印刷データを前記データ格納手段に転送する転送処理を行なうステップと、
    前記第2の印刷ジョブが受信された場合、前記第2の印刷ジョブに対応する前記印刷データを前記データ格納手段へ転送するための転送時間に基づいて、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作と前記第2の印刷ジョブによる印刷動作とを連続的に行うことが可能か否かを判定するステップと、
    前記判定による結果に基づいて、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作を停止するタイミングを制御するステップと、を実行させ、
    前記第2の印刷ジョブが受信された場合、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作が完了する前に、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作が停止され、
    前記第2の印刷ジョブによる印刷動作は、前記第1の印刷ジョブによる印刷動作が停止された後に開始されることを特徴とするプログラム。
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