JP2019024939A - シート用パッドおよび座席シート - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の座席シートは、本発明のシート用パッドと、前記発泡成形体の取付面に配設された枠状のフレームと、前記フレームの内側開口を区画し、前記発泡成形体の取付面を支持するワイヤと、を備えることを特徴とする。
しかも、発泡成形体が、上部発泡成形体および下部発泡成形体を備えることで、このような作用効果が奏されることから、例えば、通気溝にパイプを嵌め込むのと比べて、容易に製造することができるとともに、良好な乗り心地性を確実に確保することができる。
例えば自動車等の車両に装着される座席シート10は、シート用パッド1と、フレーム21と、第1ワイヤ(ワイヤ)22および第2ワイヤ(ワイヤ)23と、を備える。
以下、クッションパッドとして用いられるシート用パッド1を例に挙げて説明する。
着座面17において、一対のサイド部13と本体部12との境界部分には、前後方向Yに延びる第1境界溝11aが各別に形成され、本体部12と取付部14との境界部分には、左右方向Xに延びる第2境界溝11bが形成されている。
本体部12は、上面視において、一対の辺部が前後方向Yに延び、かつ残り一対の辺部が前後方向Yに直交する左右方向Xに延びる矩形状を呈する。図示の例では、本体部12の平面視形状は、前後方向Yに長い長方形状となっている。
通気溝16は、本体部12における左右方向Xの全長にわたって連続して延びる横溝16aと、横溝16aにおける左右方向Xの両端部から前方に向けて延びる左右一対の外溝16bと、横溝16aにおける左右方向Xの中央部から前方に向けて延びる内溝16cと、横溝16aにおける左右方向Xの中間部において、内溝16cから左右方向Xにずれた部分から後方に向けて延びる後溝16dと、を備える。なお、外溝16bが横溝16aから前後方向Yに延びる向きと、内溝16cが横溝16aから前後方向Yに延びる向きと、を逆向きにしてもよい。
横溝16a、外溝16b、内溝16c、および後溝16dそれぞれの溝幅は互いに同等になっている。横溝16a、外溝16b、内溝16c、および後溝16dそれぞれの深さも互いに同等になっている。
フレーム21には、フレーム21の内側開口を格子状に区画し、発泡成形体11の取付面15を支持する第1ワイヤ22、および第2ワイヤ23が取付けられている。第1ワイヤ22、および第2ワイヤ23は、例えば金属材料等で形成される。なお、第1ワイヤ22、および第2ワイヤ23それぞれの数および位置は、本実施形態に限らず適宜変更してもよい。
第2ワイヤ23は、前後方向Yに延び、フレーム21のうち、左右方向Xに延びる前後一対の横部21b同士を連結している。図示の例では、第2ワイヤ23は、フレーム21の内側開口を左右方向Xにほぼ3等分割するように2つ配設されている。第2ワイヤ23は、本体部12のうち、前端縁部を除く前後方向Yの全域にわたって位置している。2つの第2ワイヤ23同士の間に、通気溝16における内溝16cおよび後溝16dが位置している。
上部発泡成形体25の体積は、下部発泡成形体26の体積より大きい。上部発泡成形体25の厚さは、下部発泡成形体26の厚さより厚い。なお、上部発泡成形体25の体積を、下部発泡成形体26の体積以下としてもよい。上部発泡成形体25の厚さを、下部発泡成形体26の厚さ以下としてもよい。
下部発泡成形体26は、上部発泡成形体25の材質よりも硬度が高い、例えば発泡ポリプロピレン(EPP)等の発泡高分子材料を含む材質で形成される。高分子材料の材質にも依存するが、発泡倍率は例えば10〜60倍程度が好ましい。下部発泡成形体26は、単一の発泡高分子材料、および互いに異なる複数種の発泡高分子材料を混ぜ合わせた混合材料のいずれであってもよく、公知の技術で採用される添加剤等を配合してもよい。
まず、加圧板を、加圧板の受ける反力が4.9Nになるまで、試験片に向けて50mm/minの速さで前進移動し、この位置を、試験片の厚さが100%である、加圧板の初期位置とする。
次に、初期位置に位置する加圧板を、試験片に向けて50mm/minの速さで前進移動し、試験片の厚さが75%になったときに、加圧板を速やかに試験片から反力を受けなくなる位置まで後退移動する。そして、60秒間待機した後に、再度、加圧板を試験片に向けて50mm/minの速さで前進移動し、試験片の厚さが75%になったときに加圧板を停止する。そして、20秒間待機したときに加圧板が受けている反力を特定し、この値を硬度とする。
通気溝16は、上部発泡成形体25において、着座面17の反対側の裏面18に開口している。下部発泡成形体26は、上部発泡成形体25の裏面18における通気溝16の開口を閉塞している。下部発泡成形体26は、上部発泡成形体25の裏面18における通気溝16の開口の全体を一体に閉塞している。
発泡成形体11の着座面17は、全域にわたって上部発泡成形体25により構成され、取付面15は、上部発泡成形体25および下部発泡成形体26により構成されている。取付面15のうち、本体部12の一部が下部発泡成形体26により構成され、その他の部分は上部発泡成形体25により構成されている。下部発泡成形体26は、本体部12の取付面15のうち、前部より後方に位置する部分を構成している。
下部発泡成形体26の体積は、板体27の体積より大きい。下部発泡成形体26の厚さは、板体27の厚さより厚い。なお、下部発泡成形体26の体積を、板体27の体積以下としてもよい。下部発泡成形体26の厚さを、板体27の厚さ以下としてもよい。
しかも、発泡成形体11が、上部発泡成形体25および下部発泡成形体26を備えることで、このような作用効果が奏されることから、例えば、通気溝16にパイプを嵌め込むのと比べて、容易に製造することができるとともに、良好な乗り心地性を確実に確保することができる。
また、着座面17に配設された板体27の硬度が、上部発泡成形体25の硬度より低いので、快適な乗り心地性を確保することができる。
また、前記実施形態では、通気溝16として、上部発泡成形体25における着座面17および裏面18の双方に開口した構成を示したが、これに限らず例えば、着座面17および裏面18のうちのいずれか一方に開口してもよいし、双方に開口していない構成を採用してもよい。
また、前記実施形態では、通気溝16を上部発泡成形体25に形成したが、下部発泡成形体26に形成してもよいし、上部発泡成形体25および下部発泡成形体26の双方に形成してもよい。下部発泡成形体26に通気溝16を形成する場合、空調効果の観点から、通気溝16は取付面15に開口していないのが好ましい。上部発泡成形体25および下部発泡成形体26の双方に通気溝16を形成する場合、上部発泡成形体25の通気溝16と、下部発泡成形体26の通気溝16と、を鉛直方向に互いに連結してもよいし、鉛直方向に交差する横方向に離間させてもよい。
10 座席シート
11 発泡成形体
15 取付面
16 通気溝
17 着座面
18 裏面
21 フレーム
22 第1ワイヤ(ワイヤ)
23 第2ワイヤ(ワイヤ)
25 上部発泡成形体
26 下部発泡成形体
27 板体
Claims (5)
- 乗員が着座する着座面を有するとともに、合成樹脂材料からなる発泡成形体を備え、この発泡成形体に空調用の通気溝が形成されたシート用パッドであって、
前記発泡成形体は、前記着座面を有する上部発泡成形体と、前記着座面と反対の取付面側の下部発泡成形体と、からなり、
前記下部発泡成形体は、前記上部発泡成形体より硬度が高いことを特徴とするシート用パッド。 - 前記通気溝は、前記上部発泡成形体に形成されるとともに、前記着座面に開口し、
前記着座面に、この着座面における前記通気溝の開口を閉塞した変形可能な板体が配設され、
前記板体は、前記上部発泡成形体より硬度が低いことを特徴とする請求項1に記載のシート用パッド。 - 前記通気溝は、前記上部発泡成形体に形成されるとともに、前記上部発泡成形体において、前記着座面の反対側の裏面に開口し、
前記下部発泡成形体は、前記上部発泡成形体の前記裏面における前記通気溝の開口を閉塞していることを特徴とする請求項1または2に記載のシート用パッド。 - 前記上部発泡成形体は、発泡ポリウレタンを含む材質で形成され、前記下部発泡成形体は、発泡ポリプロピレンを含む材質で形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のシート用パッド。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載のシート用パッドと、
前記発泡成形体の取付面に配設された枠状のフレームと、
前記フレームの内側開口を区画し、前記発泡成形体の取付面を支持するワイヤと、を備えることを特徴とする座席シート。
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