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JP2019089435A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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JP2019089435A
JP2019089435A JP2017218932A JP2017218932A JP2019089435A JP 2019089435 A JP2019089435 A JP 2019089435A JP 2017218932 A JP2017218932 A JP 2017218932A JP 2017218932 A JP2017218932 A JP 2017218932A JP 2019089435 A JP2019089435 A JP 2019089435A
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康次 桑原
Koji Kuwabara
康次 桑原
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Marelli Corp
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Calsonic Kansei Corp
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Abstract

【課題】主に、ヘッドアップディスプレイ装置の外形の大型化、および、反射部材の小型化を行う必要をなくして、表示の大画角化を図り得るようにする。【解決手段】運転情報3を表示可能な表示装置4と、表示装置4からの運転情報3を車室5の前方へ向けて反射可能な反射部材6と、反射部材6を、回転軸8を中心として、運転情報3を表示可能な表示位置7と、運転情報3の表示を停止する際に位置させる表示停止位置9の間で角度変更可能な角度変更機構11を備えたヘッドアップディスプレイ装置2に関する。角度変更機構11が、反射部材6を表示停止位置9に角度変更する時に、回転軸8を変位させることで反射部材6の周辺部材31との干渉を防止可能な軸変位機構32を備えるようにしている。【選択図】図4

Description

この発明は、ヘッドアップディスプレイ装置に関するものである。
自動車などの車両に対して、ヘッドアップディスプレイ装置を搭載することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
ヘッドアップディスプレイ装置には、様々なものが有るが、運転情報を表示可能な表示装置と、表示装置からの運転情報(表示画像)を車室の前方へ向けて反射可能な反射部材を備えたものが存在している。
このような構成を有するヘッドアップディスプレイ装置では、表示装置からの運転情報を、反射部材で車室の前方へ向けて反射することにより、車室の前方に運転情報の虚像を生じさせて、正面を向いて運転している乗員に視線移動を起こさせることなく運転情報を視認させることができる。この際、反射部材を設けることで、表示装置からの運転情報の光路を長くしたり、運転情報を拡大したりすることが可能となり、以って、表示の大画角化を図ることができるようになる。
そして、ヘッドアップディスプレイ装置が反射部材を有している場合には、反射部材を角度変更可能な角度変更機構が備えられる。
この角度変更機構は、回転軸を中心として反射部材を回動することで、反射部材を、運転情報を表示可能な表示位置と、運転情報の表示を停止する際に位置させる表示停止位置の間で角度変更するようになっている。
そして、例えば、運転の終了などに伴って、車両やヘッドアップディスプレイ装置の電源を切るなどにより、反射部材は表示停止位置へと移動(角度変更)され、表示装置は表示を停止される。
特開2000−137189号公報
ヘッドアップディスプレイ装置に備えられた角度変更機構が、上記したように、回転軸を中心とする回動によって反射部材を角度変更させるようになっていると、反射部材の回動軌跡が大きいため、角度変更の際に反射部材が周辺部材に干渉するおそれが生じる。そして、反射部材の周辺部材に対する干渉を防止するために十分なスペースを確保しようとすると、ヘッドアップディスプレイ装置の外形が大型化してしまう。反対に、反射部材の周辺部材との干渉を防止するために反射部材を小型化すると、表示の大画角化が難しくなってしまう。
そこで、本発明は、主に、上記した問題点を解決することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、
運転情報を表示可能な表示装置と、
該表示装置からの運転情報を車室の前方へ向けて反射可能な反射部材と、
該反射部材を、回転軸を中心として、運転情報を表示可能な表示位置と、前記運転情報の表示を停止する際に位置させる表示停止位置の間で角度変更可能な角度変更機構を備えたヘッドアップディスプレイ装置において、
前記角度変更機構が、前記反射部材を前記表示停止位置に角度変更する時に、前記回転軸を変位させることで前記反射部材の周辺部材との干渉を防止可能な軸変位機構を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、上記構成によって、ヘッドアップディスプレイ装置の外形の大型化、および、反射部材の小型化を行う必要をなくして、表示の大画角化を図ることなどができる。
車両に対して本実施の形態にかかるヘッドアップディスプレイ装置を搭載した状態を示す図である。 図1のヘッドアップディスプレイ装置を側方から見た構成図である。 反射部材を表示位置にした状態を示す図2の部分拡大側面図である。 反射部材を表示停止位置にした状態を示す図3と同様の部分拡大側面図である。 スライド起点部を有する回転軸の側面図である。 比較例にかかる反射部材の支持構造を示す図3、図4と同様の部分拡大側面図である。
以下、本実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図6は、この実施の形態を説明するためのものである。
<構成>以下、この実施例の構成について説明する。
図1(図2)に示すように、自動車などの車両1に対して搭載可能なヘッドアップディスプレイ装置2を設ける。なお、方向については、車両1を基準として、車両前後方向X、車幅方向Y、上下方向Zとする。
このヘッドアップディスプレイ装置2を、
運転情報3を表示可能な表示装置4と、
表示装置4からの運転情報3を車室5の前方へ向けて反射可能な反射部材6と、
図2に示すように、反射部材6を、回転軸8を中心として、運転情報3を表示可能な表示位置7と、運転情報3の表示を停止する際に位置させる表示停止位置9の間で角度変更可能な角度変更機構11を備えたものとする。
ここで、自動車などの車両1には、乗員が搭乗するための車室5が設けられる。車室5の前部にはフロントウィンドウガラス12が設けられ、フロントウィンドウガラス12の下側にはインストルメントパネル13などの内装パネルが設置されている。ヘッドアップディスプレイ装置2は、インストルメントパネル13の内部に設置することができる。インストルメントパネル13には、運転情報3を通すための開口部が設けられる。
ヘッドアップディスプレイ装置2は、正面を向いて運転している乗員に大きな視線移動を起こさせることなく運転情報3を視認させ得るようにした装置である。
ヘッドアップディスプレイ装置2は、表示装置4と反射部材6を内部に収容するようにした本体ケーシング14を有している。本体ケーシング14は、その幅方向をほぼ車幅方向Yへ向けた状態で車室5内(インストルメントパネル13内)に設置される。本体ケーシング14の上部には、運転情報3の車室5内への出射部となる開口部が設けられる。この開口部には、透明な防塵カバー15を取付けることができる。防塵カバー15は、平坦なものとしても良いが、防塵カバー15のフロントウィンドウガラス12への映り込みを防止するために、側方から見て下に凹んだ凹形状などとされている。本体ケーシング14の内部には、制御基板16を設置することができる。
運転情報3は、運転の支援となる情報全般のことであり、例えば、速度情報や、道路情報(例えば、車線表示や、先行車表示や、対向車表示や、歩行者表示など)、進路情報(例えば、右折表示や左折表示など)や、目的地情報(例えば、到着時刻や目的地までの走行距離など)や、渋滞情報や、サービス情報(例えば、駐車場情報や、ガソリンスタンド情報や、周辺施設案内)や、その他の表示などとすることができる。
表示装置4には、液晶パネル4aや、有機ELパネルなどを用いることができる。また、DLPユニットを用いたプロジェクターなどとすることもできる。表示装置4は、矩形状の表示面を有するものなどとされる。液晶パネル4aの場合、裏面側にバックライト17が設けられる。バックライト17は、筒型をしたリフレクタ17aの裏面側に、光源となるLED17bやヒートシンク17cなどを設置したものなどとされる。リフレクタ17aの表面側には、液晶パネル4aが設置される。液晶パネル4aは、ケーブル18(例えば、フレキシブルプリント基板など)とコネクタ18aを介して制御基板16に接続されている。
反射部材6は、反射鏡のことである。反射鏡には、平面鏡や曲面鏡を用いることができる。この実施例では、本体ケーシング14の内部には、(光路的に)表示装置4に近い側から順に第一反射鏡6aと第二反射鏡6bが備えられており、第一反射鏡6aは(赤外線透過型の)平面鏡、第二反射鏡6bは曲面鏡(凹面鏡または拡大鏡)とされている。
そして、第一反射鏡6aが本体ケーシング14の後側(車両後方側)の位置に設置され、第二反射鏡6bが本体ケーシング14の前側(車両前方側)の位置に設置されることで、本体ケーシング14内に運転情報3の光路を形成している。なお、反射部材6の設置個数や配置については、上記に限るものではない。
この実施例では、第一反射鏡6aを固定とし、第二反射鏡6bを後述するように角度変更可能としている。
第二反射鏡6bは、回転軸8と一体に回転可能に取付けられることで、回転軸8を中心とする回動によって角度変更するものとされる。
回転軸8は、本体ケーシング14の幅方向へ向けてほぼ水平に延びるものとされている。これにより、反射部材6を車両前後方向Xおよび上下方向Zに回動させ得るようにしている。
第二反射鏡6bは、表示位置7と表示停止位置9の間で角度変更可能となっているが、表示位置7は、第一反射鏡6aで反射された運転情報3を、防塵カバー15を通して車室5内へ向けて反射する向きである。車室5内には、車室5内へ反射された運転情報3を、運転席の乗員へ向けて反射する反射部27(図1)が設けられる。反射部27は、車両1のフロントウィンドウガラス12とすることもできるし、または、専用の反射板(コンバイナー)とすることもできる。フロントウィンドウガラス12は、反射処理を行うこと(例えば、細かい反射面を設けたり、反射膜を設けたりすること)で反射部27となる。反射部27で反射された運転情報3は、反射部27よりも前方の位置に虚像28(図1)として結像され、運転席の乗員は、フロントウィンドウガラス12を通して見える外部の風景に重ねて運転情報3の虚像28を視認することができるようになる。
表示停止位置9は、ヘッドアップディスプレイ装置2を使用しない時に、反射部材6を退避させたり格納したりする位置(退避位置、格納位置、または、原点位置)とされる。反射部材6は、例えば、運転を終了して、車両1やヘッドアップディスプレイ装置2の電源を切った時などに表示停止位置9へと移動される。
角度変更機構11については、後述する。
上記のような基本的な構成に対し、この実施例では、以下のような構成を備えるようにしている。
(1)図3、図4に示すように、角度変更機構11が、反射部材6を表示停止位置9に角度変更する時に、回転軸8を変位させることで反射部材6の周辺部材31との干渉を防止可能な軸変位機構32を備えるようにする。
ここで、周辺部材31とは、例えば、ヘッドアップディスプレイ装置2の本体ケーシング14などのことである。この実施例では、本体ケーシング14の上部に設置された防塵カバー15などが、反射部材6と干渉するおそれの高い周辺部材31となっている。
特に、防塵カバー15は、防塵カバー15で反射した外光がフロントウィンドウガラス12へ映り込まないようにするなどのために凹形状とされているので、位置的および形状的に(防塵カバー15の最下点周辺などが)反射部材6の上端部と最も干渉し易くなっている。
よって、軸変位機構32は、回転軸8を、防塵カバー15の最下点周辺から離れる方向へ変位させることで、反射部材6と防塵カバー15の干渉を防止させるもの(干渉防止機構または退避機構など)とする。
但し、反射部材6と干渉する周辺部材31は、上記に限るものではなく、本体ケーシング14の他の部分や、本体ケーシング14の内部に設置された構成物などの場合も考えられる。
軸変位機構32は、周辺部材31との干渉を防止できるものであればどのようなものとしても良いが、好ましくは、後述のようなものとする。
(2)軸変位機構32は、回転軸8をスライド可能に軸支する軸受41を有するものとしても良い。
ここで、軸受41は、スライドによって回転軸8を変位させる軸受である。軸受41による回転軸8のスライド方向は、反射部材6の周辺部材31に対する干渉を回避させる方向であり、例えば、本体ケーシング14の前後方向(車両前後方向X)や上下方向Zなどとすることができる。この実施例では、軸受41は、回転軸8を、本体ケーシング14の前後方向(の前側)へスライドさせるようにしている。
軸受41は、回転軸8を軸支するための軸穴や軸受溝45などを有している。軸穴や軸受溝45は、反射部材6が表示位置7に向いている時の軸位置(図3)と、表示停止位置9に向いている時の軸位置(図4)の間を結ぶ細長い形状とされる。
この実施例では、軸受41は、前側に開放した軸受溝45を有している。軸受溝45の開放部分には、閉止部材46が取付けられている。閉止部材46は、その上端部のみが軸受41の軸受溝45よりも上側の部分に固定部材47で固定されると共に、下端側はフリーとされている。そして、閉止部材46を、板バネなどの弾性部材46aにすることで、軸受溝45の開放部分を開閉可能にしている。この際、弾性部材46aは、その弾性力によって閉止部材46を閉方向に常時付勢することで、回転軸8を軸受溝45の奥(後側)へ向けて押し込むと共に、回転軸8が軸受溝45から完全に脱落しないように押える復帰バネとされている。
但し、軸受41の構成は、上記に限るものではなく、例えば、クランプ機構やその他の機構などを用いても良い。
(3)角度変更機構11は、駆動ギヤ51と、駆動ギヤ51の駆動力を回転軸8へ伝達する従動ギヤ52を備えたものとしても良い。
軸変位機構32は、軸受41に対して回転軸8がスライドされるように従動ギヤ52または駆動ギヤ51の回転半径を変化させて成る非円形のギヤ歯部53を有しても良い。
ここで、駆動ギヤ51は、円形状の小径歯車となっている。駆動ギヤ51は、駆動モータ54の出力軸に直接または間接的に接続されている。この実施例では、駆動ギヤ51は、回転軸8よりも下側で、本体ケーシング14における前後方向の中央寄り(後側)の位置に設置されている。
従動ギヤ52は、駆動ギヤ51よりも大径の歯車となっている。従動ギヤ52は、必要に応じて、所要の中心角を有する扇形のセクタギヤなどとしても良い。従動ギヤ52は、回転軸8に直接接続されている。
非円形のギヤ歯部53は、上記したような駆動ギヤ51と従動ギヤ52のうちの少なくともどちらか一方に対して設けることができる。
そして、従動ギヤ52または駆動ギヤ51に対する非円形のギヤ歯部53は、例えば、反射部材6が表示位置7に向いている時の回転半径(r1)を基準として、反射部材6が表示停止位置9へ向かって角度変更するに従い、回転半径(r2)が一定状態から徐々に大きくなって行くようにする(r1<r2)。
この実施例では、従動ギヤ52に対して非円形のギヤ歯部53を設けるようにしている。従動ギヤ52の非円形のギヤ歯部53は、時計回りに回動するに従い回転半径が徐々に大きくなるようにしている。但し、回転半径の変化は、駆動ギヤ51と従動ギヤ52との位置関係や、回転軸8の変位方向に応じて、適宜設定すれば良い、
(4)図5に示すように、軸変位機構32は、回転軸8から突設されたスライド起点部61を有するようにしても良い。
スライド起点部61は、回転軸8が回転して軸受41に当たることで起点となって、軸受41に対して回転軸8を強制的にスライドさせるものとしても良い。
ここで、スライド起点部61は、回転軸8に対し周方向に部分的に設けられた突起状部などとされている。スライド起点部61は、反射部材6の向きが表示停止位置9に近付いた時または表示停止位置9となった時に、軸受41と当たるように設ける。この実施例では、スライド起点部61は、表示停止位置9に近付いた時に、軸受41の前側(回転軸8が移動する側)の側面の上部に当たるように設けている。スライド起点部61は、回転軸8の長手方向については、閉止部材46と重ならないような位置に設けられる。なお、スライド起点部61の設置位置などについては、軸受41の形状や回転軸8の変位方向などに応じて、適宜設定すれば良い、
更に、回転軸8には、例えば、スライド起点部61へ向かうに従い半径が一定状態から徐々に大きくなるような漸拡形状や、スライド起点部61の先端部と回転軸8の外周面とを滑らかに繋ぐような曲線形状のガイド部分65などを設けるようにしても良い。このガイド部分65により、スライド起点部61による回転軸8の変位をよりスムーズに案内することが可能になる。
なお、上記した各構成は、適宜組み合わせて用いることができる。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
ヘッドアップディスプレイ装置2は、表示装置4からの運転情報3(表示画像)を、反射部材6で車室5の前方へ向けて反射することにより、車室5の前方に運転情報3の虚像28を生じさせて、正面を向いて運転している乗員に大きな視線移動を起こさせることなく運転情報3を視認させ得るようにしたものである。この際、反射部材6を設けることで、表示装置4からの運転情報3の光路を長く(して結像位置が遠くになるように)したり、運転情報3を拡大したりすることが可能となり、以って、表示の大画角化を図ることができるようになる。このように、反射部材6は、表示の大画角化にとって重要な構成となる。
ヘッドアップディスプレイ装置2が反射部材6を有している場合には、反射部材6を角度変更可能な角度変更機構11が備えられる。
この角度変更機構11は、回転軸8を中心として反射部材6を(車両前後方向Xおよび上下方向Zに)回動することで、反射部材6を、運転情報3を表示可能な表示位置7と、運転情報3の表示を停止する際に位置させる表示停止位置9の間で角度変更するようになっている。
そして、例えば、運転の終了などに伴って、車両1やヘッドアップディスプレイ装置2の電源を切るなどにより、反射部材6は表示停止位置9へと移動(角度変更)され、表示装置4は表示を停止される。
この際、角度変更機構11が、図6の比較例に示すような、(回転軸8をスライド可能に軸支する軸受41ではない)一般的な軸受48や円形のギヤ歯部を有する駆動ギヤ51や従動ギヤ52を用いて(位置を固定された)回転軸8を中心に反射部材6を角度変更させるようになっていると、反射部材6の回動軌跡が大きくなるため、角度変更の際に反射部材6が周辺部材31に干渉することになる(干渉部49)。
そして、反射部材6の周辺部材31との干渉を防止するために十分なスペースを確保しようとすると、ヘッドアップディスプレイ装置2の外形(本体ケーシング14)が大型化してしまう。反対に、反射部材6の周辺部材31との干渉を防止するために反射部材6を小型化すると、表示の大画角化が難しくなってしまう。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(効果1)軸変位機構32について
反射部材6の角度変更機構11が、回転軸8を変位可能な軸変位機構32を備えるようにした。そして、角度変更機構11で反射部材6を角度変更する時に、軸変位機構32によって回転軸8を変位させることで、周辺部材31と干渉しないように退避させながら反射部材6を角度変更することが可能になる。
即ち、反射部材6を表示位置7から表示停止位置9に角度変更する時に、反射部材6が周辺部材31から遠ざかるように回転軸8を変位させるようにし、反対に、反射部材6を表示停止位置9から表示位置7に角度変更する時に、反射部材6が周辺部材31に近付くように回転軸8を変位させるようにする。
そのため、ヘッドアップディスプレイ装置2の外形を大型化する必要をなくすと共に、反射部材6を小型化する必要をなくして、表示の大画角化を得ることができる。
具体的には、この実施例の場合、周辺部材31が本体ケーシング14の上部に設けられた防塵カバー15となっているので、軸変位機構32を設けることで、表示位置7の時に反射部材6(第二反射鏡6b)をより高い位置に配置して防塵カバー15に近付けるようにしても、表示停止位置9にする時に回転軸8を防塵カバー15から遠ざけることで反射部材6(第二反射鏡6b)を防塵カバー15と干渉しないように退避させることが可能になる。以って、第二反射鏡6bを小型化することなく、ヘッドアップディスプレイ装置2の本体ケーシング14の小型化を図ることができるようになる。
(効果2)軸受41について
軸変位機構32は、回転軸8をスライド可能に軸支する軸受41を有するものとしても良い。これにより、角度変更機構11が反射部材6を表示位置7から表示停止位置9に角度変更する時や、反対に、反射部材6を表示停止位置9から表示位置7に角度変更する時に、軸受41に対して回転軸8を退避方向や復帰方向に適宜スライドさせることで、軸変位機構32は、周辺部材31と干渉しないように反射部材6を角度変更することが可能になる。
そして、軸変位機構32が上記した軸受41を有することで、軸変位機構32を、簡単な構造で確実に回転軸8をスライドさせ得るものにすることができる。
なお、軸受41に弾性部材46aなどの復帰バネを設けて、弾性部材46aで回転軸8を復帰方向へ常時付勢させるようにしておけば、回転軸8を退避方向へスライドする時にのみ回転軸8を積極的に操作すれば良いものとなるので、構造的に有利である。
(効果3)非円形のギヤ歯部53について
角度変更機構11は、駆動ギヤ51を駆動して従動ギヤ52を回転させる構成を有するものとしても良い。これにより、駆動ギヤ51の駆動力を、従動ギヤ52を介して回転軸8へ伝えることで、回転軸8を回転駆動して、回転軸8に取付けられた反射部材6を自動的に角度変更することが可能になる。
この際、軸変位機構32として、従動ギヤ52または駆動ギヤ51の少なくとも一方を、非円形のギヤ歯部53を有するものとしても良い。これにより、従動ギヤ52または駆動ギヤ51は、回転半径(回転軸8から駆動ギヤ51と従動ギヤ52の噛み合い位置までの距離)が一定ではないものとなるので、駆動ギヤ51の回転によって従動ギヤ52との噛み合い位置が周方向に移り変わるに従い、従動ギヤ52または駆動ギヤ51の回転半径が変って行くことから、これに応じて回転軸8を軸受41に対してスライドさせることが可能になる。
具体的には、回転軸8は、回転半径が大きくなるに従って噛み合い位置から遠ざかるように(退避方向へ)スライドされ、回転半径が小さくなるに従って噛み合い位置へ近付くように(復帰方向へ)スライドされることになる。
その結果、従動ギヤ52または駆動ギヤ51に非円形のギヤ歯部53を設けるという簡単な構造で確実に回転軸8をスライドさせることができる。また、角度変更機構11だけで、回転軸8をスライドさせることができるので、回転軸8をスライドさせるのに、特別な駆動源を用意する必要をなくすことができる。
(効果4)スライド起点部61について
軸変位機構32として、回転軸8に対してスライド起点部61を突設するようにしても良い。これにより、回転軸8の回転によってスライド起点部61が軸受41に当たることで、スライド起点部61を起点として回転軸8をスライドさせることができるようになる。
具体的には、反射部材6を表示位置7から表示停止位置9に角度変更する場合には、回転軸8を(図中時計回りに)回転する。すると、回転軸8と共にスライド起点部61がその場で回動し、表示停止位置9またはその直前でスライド起点部61が軸受41(の前側の側面の上部など)に当たる。これにより、スライド起点部61は回動が規制され、回転軸8の回転の中心が、スライド起点部61と軸受41の当接部に移行するため、回転軸8は、スライド起点部61の上記当接部を中心として回転しようとすることで軸受41の軸受溝45内を強制的に退避方向へスライドされることになる。これにより、回転軸8を確実に退避方向へ変位させることが可能になる。
反対に、反射部材6を表示停止位置9から表示位置7に角度変更する場合には、回転軸8を上記とは反対の方向に(図中反時計回りに)回転させるようにする。すると、回転軸8の回転によってスライド起点部61が軸受41の当接部から徐々に離れて行くことになるが、回転軸8は閉止部材46の弾性力によって軸受溝45の奥へ向けて押し込まれるように常時付勢されているため、スライド起点部61が軸受41から離れようとした分だけ、弾性力によって回転軸8は復帰方向へスライドされることになる。これにより、回転軸8を確実に復帰方向へ変位させることが可能になる。
その結果、回転軸8にスライド起点部61を設けるという簡単な構造で確実に回転軸8をスライドさせることができる。また、回転軸8にスライド起点部61を設けるだけで、回転軸8をスライドさせることができるので、回転軸8をスライドさせるのに、特別な駆動源を用意する必要をなくすことができる。
2 ヘッドアップディスプレイ装置
3 運転情報
4 表示装置
5 車室
6 反射部材
7 表示位置
8 回転軸
9 表示停止位置
11 角度変更機構
51 駆動ギヤ
52 従動ギヤ
31 周辺部材
32 軸変位機構
41 軸受
53 ギヤ歯部
61 スライド起点部
X 車両前後方向
Y 車幅方向
Z 上下方向

Claims (4)

  1. 運転情報を表示可能な表示装置と、
    該表示装置からの運転情報を車室の前方へ向けて反射可能な反射部材と、
    該反射部材を、回転軸を中心として、運転情報を表示可能な表示位置と、前記運転情報の表示を停止する際に位置させる表示停止位置の間で角度変更可能な角度変更機構を備えたヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記角度変更機構が、前記反射部材を前記表示停止位置に角度変更する時に、前記回転軸を変位させることで前記反射部材の周辺部材との干渉を防止可能な軸変位機構を備えていることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記軸変位機構は、前記回転軸をスライド可能に軸支する軸受を有していることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記角度変更機構が、駆動ギヤと、該駆動ギヤの駆動力を前記回転軸へ伝達する従動ギヤを備え、
    前記軸変位機構は、前記軸受に対して前記回転軸がスライドされるように前記従動ギヤまたは前記駆動ギヤの回転半径を変化させて成る非円形のギヤ歯部を有していることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記軸変位機構は、前記回転軸から突設されたスライド起点部を有し、
    該スライド起点部は、前記回転軸が回転して前記軸受に当たることで起点となって、前記軸受に対して前記回転軸を強制的にスライドさせるものであることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019133039A (ja) * 2018-02-01 2019-08-08 アルパイン株式会社 車載用表示装置

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JP2019133039A (ja) * 2018-02-01 2019-08-08 アルパイン株式会社 車載用表示装置

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