JP2018147835A - 模擬遮断器誤動作防止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】遮断器トリップ回路に接続された状態で行われる模擬遮断器の動作試験において、図面の確認や養生作業を失念した場合でも、誤って停電を引き起こしてしまうおそれのない模擬遮断器誤動作防止装置を提供する。【解決手段】本発明の模擬遮断器誤動作防止装置8は、端子T19,T20の間にトグルスイッチs14が設けられた正極線P5と、端子T21,T22の間にトグルスイッチs14に連動するトグルスイッチs15が設けられた負極線N3と、端子9a,9b間の電圧、端子10a,10b間の電圧及び端子11a,11b間の電圧をそれぞれ検出して表示可能に構成された電圧検出手段9〜11を備えている。【選択図】図3
Description
本発明は、遮断器トリップ回路に接続された状態で行われる模擬遮断器の動作試験に用いられる模擬遮断器誤動作防止装置に係り、特に、図面の確認や養生作業を失念して模擬遮断器を接続した場合でも、誤って停電を引き起こしてしまうおそれのない模擬遮断器誤動作防止装置に関する。
遮断器のトリップ回路と投入回路を改修した後に行われる実遮断試験において、停電させることができない場合には、トリップコイルと投入コイルに繋がるトリップロック端子から短絡片を外した後、遮断器トリップ回路に模擬遮断器を接続して当該試験を実施している。遮断器トリップ回路への模擬遮断器の接続は、アース間で電圧が発生していないことなどを図面で確認し、遮断器側の回路に誤って接続しないように養生する必要がある。しかしながら、このような図面の確認や養生作業を失念して模擬遮断器を接続した場合、運転中の遮断器を誤って遮断して停電を引き起こしてしまうという問題があった。
遮断器の動作試験に係る技術としては、例えば、特許文献1に、「ディジタル形保護リレー」という名称で、遮断器引き外し回路に対する試験機能を備えたリレーに関する発明が開示されている。
特許文献1に記載された発明は、電流経路を開閉する「開閉部」と、「開閉部」の接続された第1の接続点の接続先を第2の接続点及び第3の接続点のいずれか一方に切り替える「切替部」と、「開閉部」の端部のうち、「切替部」と接続された端部とは反対側の端部と、第3の接続点との間の「開閉部」に対する並列電流経路上に設置される「電流検知部」と、この「電流検知部」からの検知信号に基づいて、健全性試験の中止または継続を判断する「制御部」を備えた構造となっている。
このような構造によれば、遮断器引き外し回路の健全性確認試験時に発生し得る遮断器の誤作動を防ぐことができる。
特許文献1に記載された発明は、電流経路を開閉する「開閉部」と、「開閉部」の接続された第1の接続点の接続先を第2の接続点及び第3の接続点のいずれか一方に切り替える「切替部」と、「開閉部」の端部のうち、「切替部」と接続された端部とは反対側の端部と、第3の接続点との間の「開閉部」に対する並列電流経路上に設置される「電流検知部」と、この「電流検知部」からの検知信号に基づいて、健全性試験の中止または継続を判断する「制御部」を備えた構造となっている。
このような構造によれば、遮断器引き外し回路の健全性確認試験時に発生し得る遮断器の誤作動を防ぐことができる。
また、特許文献2には、「配線用遮断器の無停電試験装置および無停電試験方法」という名称で、負荷電流を供給しながら、配線用遮断器の過電流遮断機能試験を実施することができる装置とその方法に関する発明が開示されている。
特許文献2に記載された発明は、配線用遮断器が遮断された場合に配線用遮断器に接続された負荷に配電線から負荷電流を供給するバイパス回路を備えた構造となっている。
このような構造によれば、配線用遮断器の過電流遮断機能試験の実施中に配線用遮断器が動作しても負荷にバイパス回路を経由して配電線から電流が供給されるため、負荷が停電することを防止できる。
特許文献2に記載された発明は、配線用遮断器が遮断された場合に配線用遮断器に接続された負荷に配電線から負荷電流を供給するバイパス回路を備えた構造となっている。
このような構造によれば、配線用遮断器の過電流遮断機能試験の実施中に配線用遮断器が動作しても負荷にバイパス回路を経由して配電線から電流が供給されるため、負荷が停電することを防止できる。
特許文献1に記載された発明では、開閉部や切替部を流れる電流を検知することによって所定の回路について健全性を判断する構成となっているため、トリップコイルや投入コイルに繋がる端子については、その対地電圧を検知することができないという課題があった。また、この発明は実遮断器の試験に用いられるものであり、模擬遮断器の試験には適用できないという課題もあった。
特許文献2に記載された発明では、配線用遮断器の試験中の停電については、その発生を防止できるものの、誤配線や図面の確認ミス等の不備を発見することができないという課題があった。
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであって、遮断器トリップ回路に接続された状態で行われる模擬遮断器の動作試験において、図面の確認や養生作業を失念した場合でも、誤って停電を引き起こしてしまうおそれのない模擬遮断器誤動作防止装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明は、正極性の第1の電力線及び第2の電力線と、この第2の電力線に第1の切換スイッチ及び第2の切換スイッチを介してそれぞれ接続された第1のトリップロック端子及び第2のトリップロック端子と、負極性の第3の電力線と、を有して遮断器にトリップ信号を送信する遮断器トリップ回路と、トリップコイル端子に送られたトリップ信号に従って作動するトリップコイルと、投入コイル端子に送られた投入信号に従って作動する投入コイルと、この投入コイル及びトリップコイルによってそれぞれ動作を制御される第1のトグルスイッチと、トリップコイル及び投入コイルを介して互いに接続された第1の制御用電力線及び第2の制御用電力線と、を有し、トリップコイル端子が第1の切換スイッチと第1のトリップロック端子の間に接続されるとともに、投入コイル端子が第2の切換スイッチと第2のトリップロック端子の間に接続された模擬遮断器の動作試験に用いられる模擬遮断器誤動作防止装置であって、第1の端子と第2の端子の間に第2のトグルスイッチが設けられた正極線と、第3の端子と第4の端子の間に前記第2のトグルスイッチに連動する第3のトグルスイッチが設けられた負極線と、2つの端子間の電圧を検出して表示する第1の電圧検出手段乃至第3の電圧検出手段と、を備えたことを特徴とするものである。
このような構造の模擬遮断器誤動作防止装置においては、遮断器トリップ回路に接続された模擬遮断器の動作試験を行う際に、第1の電力線及び第3の電力線に第1の端子及び第3の端子をそれぞれ接続するとともに、第2の端子及び第4の端子を第1の制御用電力線及び第2の制御用電力線にそれぞれ接続し、第1の電圧検出手段の2つの端子を正極線と負極線にそれぞれ接続し、第2の電圧検出手段の一方の端子を接地するとともに他方の端子をトリップコイル端子に接続し、第3の電圧検出手段の一方の端子を接地するとともに他方の端子を投入コイル端子に接続した状態で、第1の電圧検出手段乃至第3の電圧検出手段によって検出された電圧を確認することにより、模擬遮断器の制御用電力線に電圧を印加する前段階で、遮断器トリップ回路や模擬遮断器の配線の不具合が検出されるという作用を有する。
また、第2の発明は、第1の発明において、第1の電圧検出手段乃至第3の電圧検出手段の少なくともいずれか1つは、2つの端子間の電圧を検出するように構成された回路と、この回路によって検出された電圧を表示する表示部と、からなることを特徴とするものである。
このような構造の模擬遮断器誤動作防止装置においては、第1の発明の作用に加え、装置全体が小型化及び軽量化されるという作用を有する。
このような構造の模擬遮断器誤動作防止装置においては、第1の発明の作用に加え、装置全体が小型化及び軽量化されるという作用を有する。
第3の発明は、第1の発明において、第1の電圧検出手段乃至第3の電圧検出手段の少なくともいずれか1つは、2つの端子間の電圧を検出する電圧計からなることを特徴とするものである。
この場合、簡単な構造によって、第1の発明と同様の作用が発揮されるというメリットがある。
この場合、簡単な構造によって、第1の発明と同様の作用が発揮されるというメリットがある。
第1の発明によれば、図面の確認や養生作業を失念して模擬遮断器を接続した場合でも、誤って停電を引き起こしてしまうおそれがない。
第2の発明によれば、第1の発明の効果に加え、持ち運びや設置が容易であり、保管の際にも広いスペースを必要としないという効果を奏する。
第3の発明によれば、第1の発明の効果に加えて、製造コストが削減されるという効果を奏する。
本発明の模擬遮断器誤動作防止装置は、遮断器トリップ回路に接続された模擬遮断器に用いられるものであるため、まず、遮断器トリップ回路と模擬遮断器について図1及び図2を用いて説明する。図1(a)及び図1(b)はそれぞれ遮断器トリップ回路と模擬遮断器の回路図の一例である。また、図2は遮断器トリップ回路と模擬遮断器が接続された状態を示す回路図である。
図1(a)に示すように、遮断器トリップ回路1は、保護継電器盤2に遮断器3と自動復旧装置4と遠隔制御盤5と受電盤6が接続された構造となっている。
保護継電器盤2では、正極性の電力線P0が端子T1に接続されるとともに、メーク接点a1,a2及びトリップロック端子tr1を介して端子T2に接続されている。また、正極性の電力線P1はオフディレイ動作のメーク接点a3,a4と切換スイッチs1,s2とトリップロック端子tr2を介して端子T2に接続されるとともに、ブレーク接点b1とメーク接点a5〜a7と補助リレーR1,R2と切換スイッチs1,s2とトリップロック端子tr3を介して端子T3に接続されている。なお、電力線P1と補助リレーR1は、ブレーク接点b1とメーク接点a5〜a7と並列に設けられたメーク接点a3,a4を介しても接続されている。
さらに、負極性の電力線N0が並列接続された補助リレーR3,R4を介して端子T4に接続されている。
保護継電器盤2では、正極性の電力線P0が端子T1に接続されるとともに、メーク接点a1,a2及びトリップロック端子tr1を介して端子T2に接続されている。また、正極性の電力線P1はオフディレイ動作のメーク接点a3,a4と切換スイッチs1,s2とトリップロック端子tr2を介して端子T2に接続されるとともに、ブレーク接点b1とメーク接点a5〜a7と補助リレーR1,R2と切換スイッチs1,s2とトリップロック端子tr3を介して端子T3に接続されている。なお、電力線P1と補助リレーR1は、ブレーク接点b1とメーク接点a5〜a7と並列に設けられたメーク接点a3,a4を介しても接続されている。
さらに、負極性の電力線N0が並列接続された補助リレーR3,R4を介して端子T4に接続されている。
遮断器3では、負極性の電力線N1にブレーク接点b2が接続されており、このブレーク接点b2には、補助リレーR5及びリミットスイッチLs1を介して端子T5が接続されるとともに、リミットスイッチLs1のみを介して端子T6が接続され、さらに、補助リレーR6及びリミットスイッチLs2を介して端子T7が接続されている。
自動復旧装置4では、端子T8にメーク接点a8が接続されており、このメーク接点a8には、メーク接点a9、切換スイッチS1,S2及びトリップロック端子tr4を介して端子T9が接続されるとともに、メーク接点a10、切換スイッチs1,s2及びトリップロック端子tr5を介して端子T10が接続されている。
自動復旧装置4では、端子T8にメーク接点a8が接続されており、このメーク接点a8には、メーク接点a9、切換スイッチS1,S2及びトリップロック端子tr4を介して端子T9が接続されるとともに、メーク接点a10、切換スイッチs1,s2及びトリップロック端子tr5を介して端子T10が接続されている。
遠隔制御盤5では、正極性の電力線P2にスイッチs3,s4を介して端子T11,T12がそれぞれ接続されており、受電盤6では、正極性の電力線P3にボタンスイッチs5,s6を介して端子T13,T14がそれぞれ接続されている。
また、保護継電器盤2の端子T1,T4は自動復旧装置4の端子T8,T9にそれぞれ接続されており、端子T2は遮断器3の端子T5と遠隔制御盤5の端子T12と受電盤6の端子T14に接続され、端子T3は遮断器3の端子T6に接続されている。そして、自動復旧装置4の端子T10は遮断器3の端子T7と遠隔制御盤5の端子T11と受電盤6の端子T13にそれぞれ接続されている。
また、保護継電器盤2の端子T1,T4は自動復旧装置4の端子T8,T9にそれぞれ接続されており、端子T2は遮断器3の端子T5と遠隔制御盤5の端子T12と受電盤6の端子T14に接続され、端子T3は遮断器3の端子T6に接続されている。そして、自動復旧装置4の端子T10は遮断器3の端子T7と遠隔制御盤5の端子T11と受電盤6の端子T13にそれぞれ接続されている。
図1(b)に示すように、模擬遮断器7では、トリップコイルTCと投入コイルCCによって動作を制御されて接点c1と接点c2が切り換わるように構成されたトグルスイッチs7が端子T15を有する制御用電力線N2に接続されており、接点c1には、復帰タイマーTTとトリップコイルTCがそれぞれ並列に接続され、接点c2には、動作タイマーCTと投入コイルCCがそれぞれ並列に接続されている。また、トリップコイルTCは、復帰タイマーTTによって動作を制御されるトグルスイッチs8を介して端子T16を有する制御用電力線P4に接続され、投入コイルCCは、動作タイマーCTによって動作を制御されるトグルスイッチs9を介して制御用電力線P4に接続されている。そして、復帰タイマーTTはトリップコイル端子T17に接続されるとともに、トグルスイッチs10を介して制御用電力線P4に接続されており、動作タイマーCTは投入コイル端子T18に接続されるとともに、トグルスイッチs11を介して制御用電力線P4に接続されている。
さらに、制御用電力線P4は、赤ランプRL及びトグルスイッチs12と緑ランプGL及びトグルスイッチs13をそれぞれ介して制御用電力線N2に接続されている。さらに、符号は省略するが、複数対の端子がトリップコイルTCと投入コイルCCによって動作を制御される複数のトグルスイッチを介してそれぞれ互いに接続されている。
さらに、制御用電力線P4は、赤ランプRL及びトグルスイッチs12と緑ランプGL及びトグルスイッチs13をそれぞれ介して制御用電力線N2に接続されている。さらに、符号は省略するが、複数対の端子がトリップコイルTCと投入コイルCCによって動作を制御される複数のトグルスイッチを介してそれぞれ互いに接続されている。
模擬遮断器7の動作試験を行う場合、まず、自動復旧装置4のトリップロック端子tr4,tr5から短絡片を取り外した後、図2に示すように、端子T16を電力線P1に接続し、端子T15を電力線N0に接続するとともに、トリップコイル端子T17を切換スイッチs2とトリップロック端子tr4の間に接続し、投入コイル端子T18を切換スイッチs2とトリップロック端子tr5の間に接続する。
つぎに、本発明の模擬遮断器誤動作防止装置について、図3乃至図5を用いて説明する。なお、本実施例では、電力線P1,N0には、「+55V」及び「−55V」の電圧がそれぞれ印加されているものとする。
図3は本発明の模擬遮断器誤動作防止装置の一例を示す回路図であり、図4は図3の模擬遮断器誤動作防止装置が遮断器トリップ回路と模擬遮断器が接続された状態を示す回路図である。また、図5は図3の模擬遮断器誤動作防止装置を用いて模擬遮断器の動作試験を行う際の手順を示したフローチャートである。
なお、図1及び図2に示した構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。また、図3ではトグルスイッチs14,s15が「入」の状態を示している。
図3は本発明の模擬遮断器誤動作防止装置の一例を示す回路図であり、図4は図3の模擬遮断器誤動作防止装置が遮断器トリップ回路と模擬遮断器が接続された状態を示す回路図である。また、図5は図3の模擬遮断器誤動作防止装置を用いて模擬遮断器の動作試験を行う際の手順を示したフローチャートである。
なお、図1及び図2に示した構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。また、図3ではトグルスイッチs14,s15が「入」の状態を示している。
図3に示すように、本発明の模擬遮断器誤動作防止装置8は、一端に端子T19が設けられるとともに、他端にトグルスイッチs14を介して端子T20が設けられた正極線P5と、一端に端子T21が設けられるとともに、トグルスイッチs14に連動するトグルスイッチs15を介して他端に端子T22が設けられた負極線N3と、正極線P5に接続された端子9aと負極線N3に接続された端子9bの間の電圧を検出するように構成された回路と電圧表示部(図示せず)からなる電圧検出手段9と、模擬遮断器7のトリップコイル端子T17に接続された端子10aと接地された端子10bの間の電圧を検出するように構成された回路と電圧表示部(図示せず)からなる電圧検出手段10と、模擬遮断器7の投入コイル端子T18に接続された端子11aと接地された端子11bの間の電圧を検出するように構成された回路と電圧表示部(図示せず)からなる電圧検出手段11を備えている。
模擬遮断器誤動作防止装置8を用いて模擬遮断器7の動作試験を行う方法について図5を参照しながら説明する。
図5に示すように、まず、ステップS1において、自動復旧装置4のトリップロック端子tr4,tr5から短絡片を取り外す。
次に、ステップS2では、図4に示すように、模擬遮断器誤動作防止装置8の端子T19と端子T21を電力線P1と電力線N0にそれぞれ接続する。そして、ステップS3では、自動復旧装置4の切換スイッチs2とトリップロック端子tr4の間に接続された模擬遮断器7のトリップコイル端子T17に模擬遮断器誤動作防止装置8の電圧検出手段10の端子10aを接続するとともに、自動復旧装置4の切換スイッチs2とトリップロック端子tr5の間に接続された模擬遮断器7の投入コイル端子T18に模擬遮断器誤動作防止装置8の電圧検出手段11の端子11aを接続する。
さらに、ステップS4では、模擬遮断器誤動作防止装置8のトグルスイッチs14,s15をいずれも「切」にした状態で模擬遮断器誤動作防止装置8の端子T20と端子22を模擬遮断器7の端子T16とT15にそれぞれ接続する。
図5に示すように、まず、ステップS1において、自動復旧装置4のトリップロック端子tr4,tr5から短絡片を取り外す。
次に、ステップS2では、図4に示すように、模擬遮断器誤動作防止装置8の端子T19と端子T21を電力線P1と電力線N0にそれぞれ接続する。そして、ステップS3では、自動復旧装置4の切換スイッチs2とトリップロック端子tr4の間に接続された模擬遮断器7のトリップコイル端子T17に模擬遮断器誤動作防止装置8の電圧検出手段10の端子10aを接続するとともに、自動復旧装置4の切換スイッチs2とトリップロック端子tr5の間に接続された模擬遮断器7の投入コイル端子T18に模擬遮断器誤動作防止装置8の電圧検出手段11の端子11aを接続する。
さらに、ステップS4では、模擬遮断器誤動作防止装置8のトグルスイッチs14,s15をいずれも「切」にした状態で模擬遮断器誤動作防止装置8の端子T20と端子22を模擬遮断器7の端子T16とT15にそれぞれ接続する。
ステップS5では、電圧検出手段10,11によって検出されたトリップコイル端子T17と投入コイル端子T18の対地電圧を確認する。なお、この段階では、トリップコイル端子T17と投入コイル端子T18は電力線P1,N0のいずれにも電気的に繋がっていないため、正常な状態であれば、上記対地電圧は「0V」となるはずである。したがって、電圧検出手段10,11がこれ以外の数値を示している場合には、図面の確認ミスや養生作業の失念等が疑われるため、模擬遮断器7の動作試験を中断して、上述のミスがないか、確認することが必要である。
一方、上記対地電圧が「0V」の場合には、ステップS6において、電圧検出手段9によって検出された正極線P5と負極線N3の間の電圧を確認する。なお、正極線P5と負極線N3は、ステップS4において電力線P1,N0にそれぞれ接続されていることから、正常な状態であれば、電圧検出手段9は「110V」を示すはずである。したがって、電圧検出手段9がこれ以外の数値を示している場合には、配線の接続不良や接続間違い等が疑われるため、模擬遮断器7の動作試験を中断して、回路の配線状態を確認することが必要である。
正極線P5と負極線N3の間の電圧が「110V」の場合には、ステップS7において、模擬遮断器誤動作防止装置8のトグルスイッチs14,s15を「入」の状態にする(図3に示される状態)。これにより、制御用電力線P4,N2は、正極線P5及び負極線N3に対して電気的に接続されるため、それらの対地電圧はそれぞれ「+55V」と「−55V」となる。また、トグルスイッチs7が接点c1に接続されている場合には、トリップコイル端子T17のみが制御用電力線N2に対して電気的に接続されるため、トリップコイル端子T17と投入コイル端子T18の対地電圧はそれぞれ「−55V」及び「0V」となる。一方、トグルスイッチs7が接点c2に接続されている場合には、投入コイル端子T18のみが制御用電力線N2に対して電気的に接続されるため、トリップコイル端子T17と投入コイル端子T18の対地電圧はそれぞれ「0V」及び「−55V」となる。したがって、電圧検出手段10,11によって検出されたトリップコイル端子T17と投入コイル端子T18の対地電圧が、これ以外の値を示す場合には、模擬遮断器7の動作試験を中断して、回路の配線状態を確認する必要がある。
ステップS8では、自動復旧装置4の切換スイッチs1,s2を操作するとともにメーク接点a8,a9のいずれかを閉じて、トリップコイル端子T17と投入コイル端子T18のいずれかを電力線P0に接続する。この場合、トリップコイル端子T17と投入コイル端子T18のいずれかの対地電圧が「+55V」となる。したがって、電圧検出手段10,11によって検出されたトリップコイル端子T17と投入コイル端子T18の対地電圧が、これ以外の値を示す場合には、模擬遮断器7の動作試験を中断して、回路の配線状態を確認する必要がある。
以上説明したように、本発明の模擬遮断器誤動作防止装置によれば、遮断器トリップ回路に接続された状態で行われる模擬遮断器の動作試験において、模擬遮断器の制御用電力線に電圧を印加しない状態で、遮断器トリップ回路や模擬遮断器の配線の不具合が検出されるという作用を有する。したがって、図面の確認や養生作業を失念して模擬遮断器を接続した場合でも、誤って停電を引き起こしてしまうおそれがない。
なお、本発明の模擬遮断器誤動作防止装置は、実施例に示した構造に限定されるものではない。例えば、2つの端子間の電圧を検出する回路と電圧表示部の代わりに、電圧計を電圧検出手段9〜11として用いた構造であっても良い。この場合、簡単な構造によって、正極線P5と負極線N3の間の電圧及びトリップコイル端子T17と投入コイル端子T18の対地電圧を測定する機能が本実施例の場合と同様に発揮される。したがって、製造コストの削減を図ることができる。ただし、本実施例のように、両端子間の電圧を検出する回路と電圧表示部によって電圧検出手段9〜11を構成する場合には、電圧検出手段9〜11に電圧計を用いる場合に比べて、模擬遮断器誤動作防止装置8が小型化及び軽量化されるため、持ち運びや設置が容易であり、保管の際にも広いスペースを必要としないというメリットがある。
本発明は、遮断器のトリップ回路と投入回路を改修した後に行われる模擬遮断器の動作試験において利用可能である。
1…遮断器トリップ回路 2…保護継電器盤 3…遮断器 4…自動復旧装置 5…遠隔制御盤 6…受電盤 7…模擬遮断器 8…模擬遮断器誤動作防止装置 9…電圧検出手段 9a,9b…端子 10…電圧検出手段 10a,10b…端子 11…電圧検出手段 11a,11b…端子 a1〜a10…メーク接点 b1,b2ブレーク接点 c1,c2…接点 s1,s2…切換スイッチ s3,s4…スイッチ s5,s6…ボタンスイッチ s7〜s15…トグルスイッチ tr1〜tr5…トリップロック端子 CC…投入コイル CT…動作タイマー GL…緑ランプ Ls1,Ls2…リミットスイッチ P0〜P3…電力線 P4…制御用電力線 P5…正極線 RL…赤ランプ N0,N1…電力線 N2…制御用電力線 N3…負極線 T1〜T16…端子 T17…トリップコイル端子 T18…投入コイル端子 T19〜T22…端子 TC…トリップコイル TT…復帰タイマー R1〜R6…補助リレー
Claims (3)
- 正極性の第1の電力線及び第2の電力線と、
この第2の電力線に第1の切換スイッチ及び第2の切換スイッチを介してそれぞれ接続された第1のトリップロック端子及び第2のトリップロック端子と、
負極性の第3の電力線と、を有して遮断器にトリップ信号を送信する遮断器トリップ回路と、
トリップコイル端子に送られたトリップ信号に従って作動するトリップコイルと、
投入コイル端子に送られた投入信号に従って作動する投入コイルと、
この投入コイル及び前記トリップコイルによってそれぞれ動作を制御される第1のトグルスイッチと、
前記トリップコイル及び前記投入コイルを介して互いに接続された第1の制御用電力線及び第2の制御用電力線と、を有し、
前記トリップコイル端子が前記第1の切換スイッチと前記第1のトリップロック端子の間に接続されるとともに、前記投入コイル端子が前記第2の切換スイッチと前記第2のトリップロック端子の間に接続された模擬遮断器の動作試験に用いられる模擬遮断器誤動作防止装置であって、
第1の端子と第2の端子の間に第2のトグルスイッチが設けられた正極線と、
第3の端子と第4の端子の間に前記第2のトグルスイッチに連動する第3のトグルスイッチが設けられた負極線と、
2つの端子間の電圧を検出して表示する第1の電圧検出手段乃至第3の電圧検出手段と、を備えたことを特徴とする模擬遮断器誤動作防止装置。 - 前記第1の電圧検出手段乃至前記第3の電圧検出手段の少なくともいずれか1つは、2つの前記端子間の前記電圧を検出するように構成された回路と、この回路によって検出された前記電圧を表示する表示部と、からなることを特徴とする請求項1に記載の模擬遮断器誤動作防止装置。
- 前記第1の電圧検出手段乃至前記第3の電圧検出手段の少なくともいずれか1つは、2つの前記端子間の前記電圧を検出する電圧計からなることを特徴とする請求項1に記載の模擬遮断器誤動作防止装置。
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2017
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