ところで、朝日が昇るときの自然光による空の明るさ及び色は、必ずしも一様となっていない。特許文献1では、天井照明器具の出力を徐々に大きくすると共に、色温度を徐々に高くするように制御しており、明るさ及び色温度が一様に変化されている。このような明るさ及び色温度の変化では、就寝者に必ずしも快適な目覚め感が生じるとは限らない。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、就寝者が快適に目覚めたと感じることができる照明装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための第1の態様は、各々の照明光の明るさ及び色温度が変更可能な複数の照明光源が寝室の一壁面に沿う一方向に配列され、前記照明光源の各々により前記寝室の天井面が照明される間接照明手段と、前記天井面の明るさ及び前記天井面に照射される光の色温度の少なくとも一方が、前記一方向の一側から他側へ向けて徐々に高くなるように前記照明光源の各々の点灯、照明光の明るさ及び照明光の色温度を制御する制御手段と、を備えている。
第1の態様では、寝室の一壁面に沿う水平な一方向の一側から他側に向けて複数の照明光源が配列されており、複数の照明光源の各々により天井面が照明される間接照明が形成されている。複数の照明光源は、照明光の明るさ(照明光源の出力)が変更可能とされていると共に、照明光の色温度が変更可能とされている。制御手段は、複数の照明光源の各々の点灯、明るさ(出力)及び色温度を制御する。
ここで、一方向としては、寝室内の任意の方向を適用できるが、居住者(就寝者)が寝室に就寝する際の体長方向に沿うことが好ましく、また、一方向の一側は、就寝者の足側であることが好ましい。
日の出の前後においては、太陽(朝日)の方向から明るくなると共に、太陽側から離れるにしたがって色温度が低くなっている。制御手段は、寝室の一方向の一側から他側へ向けて天井面が徐々に明るくなるように複数の照明器具の点灯及び明るさを制御する。また、制御手段は、複数の照明器具の各々の色温度が徐々に高くなるように制御する。
このため、寝室の天井面は、一方向の一側から他側へ向けて徐々に明るくされると共に、天井を照明する色(色温度)が徐々に高くされる。また、寝室は、天井面で反射された光により照明され、一方向の一側から徐々に明るくなると共に光の色が高くなる。これにより、就寝者の起床に合わせて複数の照明光源が制御されることで、就寝者は、目覚める前に日の出時の朝日による自然光と同様の明るさ及び光の色の変化を受けていると感じる。また、一側が就寝者の足側とされることで、就寝者は、足側から自然光を受けているように感じる。従って、就寝者は、自然光と同様の光を受けて目覚めることができるので、目覚めたときに快適と感じる。また、就寝者は、目覚めたときに快適と感じるので、快適に睡眠できたと感じることができる。
第2の態様は、第1の態様において、前記制御手段は、前記複数の照明光源を前記一方向の一側の照明光源から順に点灯させる。
第2の態様では、一方向の一側の照明光源から順に点灯される。これにより、天井面が一方向の一側から他側に向けて順に照明されるので、就寝者は、天井面の明るさが一方向の一側から他側へ向けて徐々に明るくなっていると感じる。
第3の態様は、第1又は第2の態様において、前記制御手段は、前記複数の照明光源のうちの前記一方向の一側の照明光源から照明光の明るさが徐々に高くなるように制御する。
第3の態様では、制御手段が、一方向の一側の照明光源から出力が徐々に高くなるように制御する。これにより、天井面の一側から徐々に明るくされるので、就寝者は、天井面の明るさが一方向の一側から他側へ向けて徐々に明るくなっていると感じる。
第4の態様は、第1の態様から第3の態様の何れかにおいて、前記制御手段は、前記天井面に照射される照明光の色温度が第1色温度から徐々に高くして、前記第1色温度より高い第2色温度となるように前記複数の照明光源の各々を制御する。
第4の態様では、複数の照明光源の各々の色温度を第1色温度から第2色温度となるように徐々に高くする。第1色温度としては、日の出前後の朝日の色温度(例えば、2700k(ケルビン)程度)を適用することが好ましく、また、第2色温度としては、日中の太陽の色温度(例えば、5000k程度)を適用することが好ましい。これにより、朝日が昇るときの自然光と同様の明るさ及び色温度の変化が得られるので、就寝者は、快適に目覚めることができる。
なお、照明光源の色温度が高い場合は、低い場合に比べて天井面が明るくなるので、色温度によって天井面の明るさを変化することが可能となる。ここから、第1の態様においては、第2の態様から第4の態様に限らず、制御手段が、複数の照明光源のうちの一側の照明光源から色温度が徐々に高くなるように制御する態様を含むことができる。第1の態様がこの態様を含むことで、天井面を一側から他側へ向けて徐々に明るくできると共に、色温度が一側から他側へ向けて徐々に明るくできるので、日の出時の自然光と同様の明るさ及び色温度の変化が得られ、就寝者が快適に目覚めたと感じることができる。
第5の態様は、第1の態様から第4の態様の何れかにおいて、就寝者の睡眠状態を検出する睡眠状態検出手段と、起床時刻が設定される時刻設定手段と、を含み、前記制御手段は、前記起床時刻及び前記睡眠状態検出手段により検出される就寝者の睡眠状態に応じて、前記複数の照明光源の各々の点灯を開始させることを含む。
第5の態様では、就寝者の起床時刻が設定手段により設定される。また、睡眠状態検出手段は、寝室で就寝する就寝者の睡眠状態を検出する。睡眠状態検出手段としては、少なくとも就寝者が睡眠中か又は覚醒しているかを検出できればよく、また、睡眠状態検出手段は、就寝者が睡眠中である場合に、睡眠が深いか又は浅いかを検出し得るものであればより好ましい。
制御手段は、起床時刻及び睡眠状態検出手段により検出される就寝者の睡眠状態に応じて照明光源の点灯、明るさ(出力)及び色温度を制御する。これにより、就寝者が起床時刻に覚醒する(目覚める)ように寝室の明るさ及び光の色温度を制御できるので、就寝者は、起床時刻に快適に目覚めたと感じることができる。
第6の態様は、第5の態様において、前記制御手段は、前記起床時刻より早い第1の時間の時点において、前記睡眠状態検出手段により検出される睡眠状態が深い場合には、前記起床時刻より早い第1の時間に達した後に、前記一方向の一側の照明光源の点灯を開始させる。
また、第7の態様は、第5の態様において、前記制御手段は、前記起床時刻より早い第1の時間の時点において、前記睡眠状態検出手段により検出される睡眠状態が浅い場合には、前記第1の時間より遅く前記起床時刻より早い第2の時間に達した後に、前記一方向の一側の照明光源の点灯を開始する。
第6の態様では、起床時刻より早い第1の時間の時点において、就寝者の睡眠が深い場合、起床時刻よりも早い第1の時間に達した後に一側の照明光源の点灯を開始する。また、第7の態様では、起床時刻より早い第1の時間の時点において、就寝者の睡眠が浅い場合、起床時刻よりも早く第1の時間よりも遅い第2の時間に達した後に一側の照明器具の点灯を開始する。
就寝者の睡眠は、睡眠が深い状態と浅い状態が繰り返され、浅い睡眠から自然に目覚めることで就寝者が快適に目覚めることができたと感じる。ここから、第1の時間としては、深い睡眠の就寝者が快適に目覚めることができるように設定された時間が適用される。また、第2の時間としては、浅い睡眠の就寝者が快適に目覚めることができるように設定された時間が適用される。
これにより、第6の態様では、就寝者が睡眠の深い状態から快適に目覚めるようにできる。また、第7の態様では、就寝者が起床時刻より前に目覚めるのを抑制して、浅い睡眠状態から快適に目覚めるようにできる。
第8の態様は、第5の態様から第7の態様の何れかにおいて、前記制御手段は、前記一側の照明光源の点灯を開始してから、前記他側の照明光源が所定の明るさ及び所定の色温度に達する前に前記睡眠状態検出手段が就寝者の覚醒を検出した場合に、前記複数の照明光源の各々が所定の明るさ及び所定の色温度となるように制御する。
第8の態様では、就寝者が目覚めたことが検出された場合、複数の照明光源の各々を所定の明るさ及び所定の色温度となるようにする。所定の明るさ及び色温度としては、目覚めた就寝者に不快感を生じない程度に刺激を与えうる明るさ及び色温度を適用する。また、所定の明るさとしては、照明光源が定格出力された明るさであっても良く、また、就寝者に刺激を与えることができる明るさであれば、照明光源の定格出力よりも低い出力で得られる明るさであっても良い。また、所定の色温度としては、日中の太陽の色温度(例えば、5000k程度)又はこの色温度に相当する色温度を適用できる。
これにより、目覚めた就寝者に光の刺激を与えることができるので、就寝者がうつらうつら(うとうと)することなく確実に目覚めさせて、睡眠不足感が生じてしまうのを抑制する。すなわち、就寝者がうとうとしている状態では、目覚めたときに睡眠不足感が生じてしまうが、目覚めた就寝者に光の刺激を与えることで、睡眠不足感が生じることなく目覚めるようにできる。
以上説明したように第1の態様によれば、就寝者が快適に目覚めたと感じることができる、という効果が得られる。
第2の態様によれば、一側の照明光源から点灯させるので、天井の一側から明るくなるように照明することができる、という効果が得られる。また、第3の態様によれば、一側の照明光源から明るさが徐々に明るくなるので、天井の一側から明るくなるように照明することができる、という効果が得られる。
第4の態様によれば、朝日が昇るときと自然光と同様の明るさ及び光の色の変化が得られるので、就寝者が快適に目覚めたと感じることができる、という効果が得られる。
第5の態様によれば、就寝者が起床時刻に快適と感じるように目覚めることができる、という効果が得られる。
第6の態様によれば、睡眠が深い場合でも、就寝者が起床時刻に快適に目覚めるようにできる、という効果が得られる。また、第7の態様によれば、睡眠が浅い場合に、起床時刻より前に目覚めるのを抑制して、就寝者が起床時刻に快適に目覚めるようにできる、という効果が得られる。
第8の態様によれば、就寝者に睡眠不足感を感じさせることがなく、快適に目覚めたと感じさせることができる、という効果が得られる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図1には、本実施の形態に係る居室としての寝室10が平面図にて示されており、図2には、寝室10が側面視の断面図にて示されている。
図1に示されるように、寝室10は、周囲が壁部12A、12B、12C、12Dにより囲われている。また、図2に示されるように、寝室10の床14は、床下地に床板14Aが敷かれて形成されており、天井16は、天井下地に天井板16Aが張られて形成されている。
図1及び図2に示されるように、寝室10の壁部12A及び壁部12Cには、壁部12Bと壁部12Dとの中間位置に小壁18A、18Bが設けられている。小壁18Aは、壁部12Aから壁部12Cへ向けて突出されており、小壁18Bは、壁部12Cから壁部12Aへ向けて突出されている。寝室10は、小壁18A、18Bが境界部分とされて第1寝室部20Aと第2寝室部20Bとに区分けされている。
寝室10の壁部12Aには、第1寝室部20A側及び第2寝室部20Bの各々に窓22が設けられており、窓22がブラインド(又はカーテン)24により遮光される。また、寝室10の壁部12Cには、第1寝室部20A側に扉26Aが設けられており、第2寝室部20B側に扉26Bが設けられている。寝室10は、扉26Aを開くことで第1寝室部20A側から入室可能とされており、扉26Bを開くことで第2寝室部20B側から入室可能とされている。
一方、寝室10には、寝台としての2台のベッド30(30A、30B)が設けられており、第1寝室部20A側のベッド30A及び第2寝室部20B側のベッド30Bは、第2寝室部20Bとの境界部分(小壁18A、18B)を挟んで配置されている。ベッド30A、30Bは、長さ方向が壁部12B、12Dの壁面に沿って配置されており、ヘッドボード32側が壁部12A側とされていると共に、ヘッドボード32とは反対側が扉26A、26Bの設けられた壁部12C側とされている。また、ベッド30A、30Bは、壁部12A際に寄せられて配置されている。
これにより、寝室10には、第1寝室部20Aと第2寝室部20Bの各々に一人ずつの二人の居住者が並んで就寝可能となっている。居住者は、ベッド30A、30Bに就寝する際に、体長方向が壁部12B、12Dの壁面に沿う方向とされて、頭側が壁部12A側とされると共に、足側が壁部12C側とされる。本実施の形態では、ベッド30に就寝する居住者を就寝者としている。
図1及び図2に示されるように、寝室10には、下がり天井34及び間接照明手段を構成する下がり天井36が設けられている。下がり天井34、36は、天井板16Aが第1寝室部20A及び第2寝室部20Bの中央部分よりも所定高さ(例えば、約275mm)だけ下げられて形成されており、下がり天井34は、壁部12B、及び壁部12Dに接して形成されている。また、下がり天井36は、壁部12Bと壁部12Dとの中間部分に設けられており、小壁18A、18Bを挟んで第1寝室部20A側が下がり天井36Aとされて、第2寝室部20B側が下がり天井36Bとされている。
寝室10には、照明装置としての照明装置40が設けられている。図3には、照明装置40の概略構成がブロック図にて示されている。照明装置40には、照明光源としての複数の照明器具42、及び制御手段としてのコントローラ44が設けられている。照明器具42は、第1寝室部20A及び第2寝室部20Bの各々に4台ずつ(照明器具42A、42B、42C、42D)が設けられている。
図1に示されるように、下がり天井36Aの上側及び下がり天井36Bの上側の各々には、照明器具42A〜42Dが配置されており、照明器具42A〜42Dが下がり天井36A、36Bの天井板16Aにより隠されている。照明器具42A〜42Dは、光の照射方向が下がり天井34、36の間の天井面(天井16)に向けられている(図2参照)。また、照明器具42A〜42Dは、壁部12Aから壁部12Cの間において、壁部12B、12Dの壁面に沿って直線状に配列されており、照明器具42Aが壁部12C側とされて、照明器具42Dが壁部12A側とされて順に取り付けられている。
これにより、寝室10(第1寝室部20A及び第2寝室部20B)には、照明器具42A〜42Dから発せられる照明光が主に下がり天井34、36の間の天井面(天井16)に照射される間接照明が形成されている。また、第1寝室部20A及び第2寝室部20Bでは、壁部12C側の照明器具42Aにより天井面の壁部12C側が照明されて、壁部12A側の照明器具42Dにより天井面の壁部12A側が照明される。なお、照明装置40は、第1寝室部20A側と第2寝室部20B側とが同様の構成とされており、以下では、第1寝室部20A側を例に説明して、第2寝室部20B側の説明を省略する。
照明器具42A〜42Dには、複数の色(発光色)のLEDが設けられていると共に、色ごとに複数のLEDが設けられており、直線状に配列された線状光源とされている。また、照明器具42A〜42Dは、各LEDの発光が制御されることで、明るさ及び色温度が変更可能となっている。
本実施の形態では、照明器具42A〜42Dが第1色温度とされる色温度CTL以上、第2色温度とされる色温度CTH以下の範囲を含む照明光を発する。色温度CTLは、日の出前後、日没前後の太陽(朝日又は夕日)から発せられる自然光の色(電球色、略橙色)に相当する2700k(ケルビン)とされており、色温度CTHは、日中(昼頃)の自然光(太陽光)の色(昼白色)に相当する5000kとされている。
また、照明器具42A〜42Dの各々は、定格出力が同様とされており、4台の照明器具42A〜42Dが定格出力で点灯された場合、第1寝室部20A及び第2寝室部20Bにおいて、作業面(例えば、ベッド30Aの上面の高さにおける水平面)の照度が1000lx(ルクス)以上とされる。
図3に示される照明装置40のコントローラ44は、CPU、ROM、RAM、不揮発性メモリ(例えばHDD)、及び入出力ポートを有し、これらがバスによって接続された一般的構成のマイクロコンピュータを備えている(図示省略)。照明装置40では、コントローラ44のCPUがROM及び不揮発性メモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することで、照明器具42A〜42Dの点灯が制御されると共に、点灯された照明器具42A〜42Dの明るさ(出力)及び色温度が制御される。この際、コントローラ44は、照明器具42A〜42Dを定格出力の0%(消灯)〜100%の範囲(0%以上、100%以下の範囲)で出力(明るさ)を制御する。また。コントローラ44は、照明器具42A〜42Dの各々の発する照明光の色温度を、色温度CTL以上、色温度CTH以下の範囲で制御する。
一方、照明装置40には、睡眠状態検出手段としての睡眠センサ46が設けられており、睡眠センサ46は、ベッド30(30A、30Bの各々)に設けられて、コントローラ44に接続されている。睡眠センサ46は、図示しない複数の検出素子を備えており、検出素子がベッド30に配置されている。検出素子としては、ベッド30の複数の脚部の各々に取り付けられて、ベッド30の脚部が就寝者から受ける荷重、圧力及びこれらの変化(体動)を、ベッド30の就寝者の就寝状態情報として検出する。また、検出素子としては、就寝者が横臥するベッド30のマットに配置されて、就寝者の体動、就寝者の脈拍、及び就寝者の脳波の少なくとも一つを就寝状態情報として検出する構成であっても良い。
就寝者は、ベッド30に入床して睡眠し、就寝者が起床する(目覚める)までの睡眠中は、浅い眠りと深い眠りとが繰り返されており、睡眠中に浅い眠りから覚醒(途中覚醒)することがある。睡眠センサ46は、検出素子により検出される就寝状態情報から、就寝者がベッド30に入床しているか、就寝者が覚醒している状態(覚醒中)か、就寝している状態(睡眠中)か又は離床したかを判定する。また、睡眠センサ46は、就寝者が睡眠中である場合、眠りが深いか浅いかを判定すると共に、睡眠途中において就寝者が覚醒(途中覚醒)したか否かの判定も行う。睡眠センサ46は、判定した就寝者の睡眠状態を示す信号をコントローラ44に出力する。
このような睡眠センサ46としては、ベッド30に入床した就寝者が睡眠中か否か、睡眠が深いか浅いか、及び途中覚醒したか否かなどを検出し得るものであれば任意の構成を適用できる。また、睡眠センサ46としては、例えば、特開2016−59596号公報の睡眠管理装置に用いられている生体情報検出センサ及び生体情報検出センサから取得される生体情報から睡眠状態を判定する制御部を適用できる。
また、ベッド30(30A、30B)には、ヘッドボード32の近傍に設定手段としての目覚ましタイマ48(図3参照)が設けられている。目覚ましタイマ48には、就寝者により起床時刻としての目覚まし時刻が設定されるようになっており、目覚ましタイマ48は、就寝者により目覚まし時刻が設定されると、設定された時刻(目覚まし時刻)に目覚まし音を発して就寝者に起床を促す。また、目覚ましタイマ48は、照明装置40のコントローラ44に接続されており、目覚ましタイマ48は、就寝者により設定された目覚まし時刻(起床時刻)をコントローラ44に出力する。
コントローラ44は、睡眠センサ46により検出される就寝者の睡眠状態に応じて照明器具42A〜42Dを制御する。この際、コントローラ44は、就寝者が快適な睡眠が得られるように、照明器具42A〜42Dの点灯、明るさ(出力)及び色温度を制御する。
また、コントローラ44は、目覚ましタイマ48から入力される目覚まし時刻を記憶し、就寝者の起床時において、目覚まし時刻に合わせて照明器具42A〜42Dを制御する。この際、コントローラ44は、睡眠センサ46により検出される睡眠状態から、就寝者が快適な目覚めが得られるように照明器具42A〜42Dの点灯、明るさ及び色温度を制御する(以下、起床支援照明制御とする)。
ここで、起床支援照明制御においては、就寝者の頭側とは反対側の壁部12C側の天井面から徐々に明るくなるように照明器具42A〜42Dの点灯及び出力が制御される。また、起床支援照明制御においては、照明光の色温度が徐々に高くなるように照明器具42A〜42Dが制御される。さらに、起床支援照明制御においては、睡眠センサ46により検出された就寝者の睡眠状態に応じて、照明器具42A〜42Dの点灯開始タイミング、明るさ(出力)及び色温度が制御される。
以下に本実施の形態の作用として、照明装置40の動作を説明する。照明装置40のコントローラ44は、就寝者の就寝時(就寝前から起床までの間)に、第1寝室部20A及び第2寝室部20Bの各々に設けられた照明器具42A〜42Dの点灯、点灯時の明るさ(出力)及び色温度を制御する。なお、以下の説明では、寝室10の第1寝室部20Aを一人用の寝室とみなして、この第1寝室部20Aの照明制御を説明する。
就寝者の睡眠には、照明の明るさ及び照明光の色温度が影響し、就寝者が快適な睡眠が得られた感じるためには、就寝者の入眠時及び起床時における照明の明るさ、照明の明るさの変化、照明光の色温度、及び照明光の色温度の変化が影響する。
ここから、コントローラ44は、就寝者の第1寝室部20Aの入室に合わせて、第1寝室部20Aの照明器具42A〜42Dを点灯させる。この際、コントローラ44は、第1寝室部20Aの明るさが500lx以下となるように照明器具42A〜42Dの出力を制御すると共に、照明光が色温度CTL(CTL=2700k)となるように照明器具42A〜42Dが発する照明光の色温度を制御する。なお、照明器具42A〜42Dの点灯は、第1寝室部20Aに入出した就寝者が図示しない照明スイッチをオンすること行われても良く、また、赤外線センサなどの人検出手段を設けて、人検出手段が就寝者の入室を検出することで行われても良い。
色温度CTLは、日の入り時の自然光(夕日の光)や日の出時の自然光(朝日の光)に近似しており、第1寝室部20Aは、明るさが抑えられ、就寝に適した落ち着いた雰囲気とされる。従って、第1寝室部20Aは、入室した就寝者の入床(就寝)を促すのに適した雰囲気とされる。
また、コントローラ44は、睡眠センサ46により就寝者の入床が検出されると、色温度を変更せずに、第1寝室部20Aの明るさが9lx程度の仄暗い明るさになるように照明器具42A〜42Dの出力を下げる(減光する)。これにより、第1寝室部20A内は、日没後と同様の薄暗さとなり、就寝者に自然な入眠を促すことができる。さらに、コントローラ44は、睡眠センサ46により就寝者が入眠(睡眠)したことを検出されると、照明器具42A〜42Dの各々を消灯する。これにより、就寝者の睡眠を促進できる。
一方、入眠した就寝者は、睡眠途中で覚醒(中途覚醒)することがある。コントローラ44は、睡眠センサ46により就寝者の途中覚醒が検出されると、第1寝室部20Aの明るさを9lx程度(色温度CTL)とするように照明器具42A〜42Dを点灯させる。また、コントローラ44は、睡眠センサ46により途中覚醒した就寝者の離床が検出されると、色温度を変えずに第1寝室部20Aの明るさが100lxとなるように照明器具42A〜42Dの明るさを変更する。さらに、コントローラ44は、睡眠センサ46により離床していた就寝者の入床が検出されると、色温度を変えずに寝室10の明るさが9lxとなるように照明器具42A〜42Dを減光して、就寝者の入眠が検出されると照明器具42A〜42Dを消灯する。
これにより、就寝者が途中覚醒しても第1寝室部20Aが暗闇となっていないので、就寝者は、安心できて再び入眠できる。また、途中覚醒した就寝者が離床するときに周囲が明るすぎると眩しいと感じてしまう(目がくらんでしまう)ことがあるが、就寝者が途中覚醒したときに、第1寝室部20A内の明るさが第1寝室部20A内を把握できる明るさであるので、就寝者は、寝室10内を安心して移動できる。
ところで、就寝者は、深い眠りから浅い睡眠を経て自然に目覚めることで快適な目覚めが得られたと感じ、快適な目覚めが得られたと感じることで、快適な睡眠(十分な睡眠)が得られたと感じる。また、就寝者の目覚めには、目覚めるまでの周囲の明るさ及び光の色温度の変化が影響を及ぼす。ここから、照明装置40では、起床支援照明制御において、就寝者が自然に目覚めたと感じるように照明器具42A〜42Dの点灯(点灯タイミング、明るさの変化及び色温度の変化)が制御される。
図4(A)には、起床支援照明制御における時間(時刻)に対する照明器具42A〜42Dの点灯及び明るさ(出力)の変化が線図にて示されている。図4(B)には、起床支援照明制御における時間(時刻)に対する照明器具42A〜42Dの照明光の色温度の変化が線図にて示されている。また、図5には、照明装置40のコントローラ44が起床支援照明制御を実行する際の処理(照明制御)がフローチャートにて示されている。なお、図4(A)及び図4(B)では、照明器具42A、42B、42C、42Dが照明器具A、B、C、Dとして示されている。
図4(A)に示されるように、起床支援照明制御においては、目覚まし時刻TSを基準とされて照明器具42A〜42Dの各々が目覚まし時刻TSよりも時間t1、t2、t3、t4だけ前に点灯されるように設定される。時間t1〜t4は、t1>t2>t3>t4とされており、本実施の形態では、一例として等間隔とされている。これにより、起床支援照明制御では、目覚まし時刻TSより前に照明器具42A〜42Dが順に点灯されて、目覚まし時刻TSに達したときに照明器具42A〜42Dが全点灯状態(出力100%)とされる。
また、起床支援照明制御においては、照明器具42A〜42Dの出力(明るさ)が徐々に高くなるように制御される。この際、照明器具42Aは、照明器具42Bが点灯されるタイミングで定格出力(出力が100%)とされ、照明器具42Bは、照明器具42Cが点灯されるタイミングで定格出力とされ、照明器具42Dは、目覚まし時刻TSまでに定格出力とされる。
従って、起床支援照明制御では、目覚まし時刻TSに対して時間t1だけ前の時刻(TS−t1)となると、壁部12C側の照明器具42Aが最初に点灯される。また、起床支援照明制御では、目覚まし時刻TSに対して時間t4だけ前の時刻(TS−t4)となると、壁部12Cとは反対側の壁部12A側の照明器具42Dが点灯される。なお、起床支援照明制御においては、照明器具42A(42B、42C)が定格出力に達するタイミングで、次の照明器具42B(42C、42D)が点灯されるようにしているが、これに限らず、照明器具42B(42C、42D)が点灯されるのに前後して照明器具42A(42B、42C)が定格出力に達しても良い。
図4(B)に示されるように、起床支援照明制御では、照明器具42A〜42Dの各々の発する照明光の色温度が色温度CTL(CTL=2700k)から色温度CTH(CTH=5000k)へ向けて徐々に高くなるように制御される。この際、照明器具42Aは、色温度CTLから点灯が開始されて、目覚まし時刻TSにおいて色温度CTHに達するように制御される。また、照明器具42Bは、時刻(TS−t2)における照明器具42Aの色温度CT1で点灯が開始され、照明器具42Cは、時刻(TS−t3)における照明器具42A、42Bの色温度CT2で点灯が開始される。さらに、照明器具42Dは、時刻(TS−t4)における照明器具42A(42A〜42C)の色温度CT3で点灯が開始される。
一方、照明装置40においては、起床支援照明制御の実行に先立って起床支援照明制御の実行時間taが設定され、実行時間taから時間t1〜t4が設定される。即ち、実行時間taから時間t1が設定され(ta=t1)、時間t1から時間t2〜t4が設定されており、実行時間taが異なることで、時間t1〜t4が相対的に変化する。
起床支援照明制御においては、睡眠センサ46により検出される就寝者の睡眠状態に応じて、照明器具42A〜42Dの点灯が開始されるタイミング、即ち実行時間taが設定される。起床支援照明制御では、実行時間taとして時間ta1及び時間ta1より短い時間ta2が設けられており、実行時間taは、就寝者の睡眠が深い場合に時間ta1が選択され、就寝者の睡眠が浅い場合(深くない場合)に時間ta2が選択される。本実施の形態では、時間ta1が10分(ta=10min)とされている。また、時間ta2は、1分〜5分の間で設定することができ、本実施の形態では、時間ta2が5分(ta2=5min)とされている。
コントローラ44は、時間ta1又は時間ta2から起床支援照明制御の実行時間taを設定し(ta=ta1、又はta=ta2)、実行時間taから時間t1〜t4を設定する。従って、起床支援照明制御では、実行時間taとして時間ta1が選択されることで、時間ta1の間で実行され(長時間モード)、実行時間taとして時間ta2が選択されることで、時間ta1よりも短い時間ta2の間で実行される(短時間モード)。
起床支援照明制御は、目覚まし時刻TSに達して照明器具42A〜42Dが全点灯状態となると処理を終了する。また、起床支援照明制御は、実行が開始された後(最初の照明器具42Aが点灯された後)に就寝者が目覚めたことが検出されると、所定時間(例えば、10秒から1分以の予め設定されている時間)以内に、照明器具42A〜42Dを全点灯状態となるように点灯制御を行った後に処理を終了する。
コントローラ44は、目覚まし時刻TSが設定されて就寝者が就寝すると図5に示されるフローチャートが実行され、最初のステップ100において、現在時刻が目覚まし時刻TSよりも時間ta1だけ前の時刻となったか否かを確認する。現在時刻が目覚まし時刻に近づいて目覚まし時刻TSよりも時間ta1だけ前の時刻(TS−ta1)に達すると、ステップ100で肯定判定されてステップ102へ移行する。このステップ102では、睡眠センサ46により検出される就寝者の睡眠状態を取得し、次のステップ104において、睡眠が深いか否かを確認する。
ここで、就寝者の睡眠が深い場合、ステップ104において肯定判定されてステップ106へ移行する。ステップ106では、起床支援照明制御の実行時間taを時間ta1に設定する(ta=ta1)と共に、実行時間ta(=ta1)から時間t1、t2、t3、t4を設定して、設定した時間t1〜t4に基づいて起床支援照明制御(長時間モード)を実行する。
これに対して、睡眠が浅い場合(深くなかった場合)、ステップ104において否定判定されてステップ108へ移行する。このステップ108では、現在時刻が目覚まし時刻TSよりも時間ta2(ta2<ta1)だけ前の時刻(TS−ta2)となったか否かを確認する。これにより、ステップ100で肯定判定されてから時間(ta1−ta2)が経過して、ステップ108において肯定判定されることでステップ110へ移行する。ステップ110では、起床支援照明制御の実行時間taを時間ta1よりも短い時間ta2として設定する(ta=ta2)と共に、実行時間ta(=ta2)から時間t1、t2、t3、t4を設定して、設定した時間t1〜t4に基づいて起床支援照明制御(短時間モード)を実行する。
照明装置40は、起床支援照明制御が開始されることで、先ず、就寝者の壁部12C側の照明器具42Aが色温度CTL(2700k)で点灯されると共に、照明器具42Aの出力及び色温度が徐々に高くされる。また、照明装置40は、照明器具42Aが定格出力に達するタイミングで照明器具42Bの点灯が開始される。この際、照明器具42Bは、照明器具42Aの色温度に合わせた色温度(色温度CT1)で点灯されて、出力及び色温度が徐々に上昇される。また、同様にして時間経過に応じて照明器具42C、42Dが順に点灯され、照明器具42A〜42Dは、目覚まし時刻TSに達するまでに定格出力とされていると共に、色温度が色温度CTH(5000k)に達するように制御される。これにより、現在時刻が目覚まし時刻TSとなって、ステップ112又はステップ114において肯定判定されることで起床支援照明制御が終了する。
ここで、第1寝室部20Aは、照明器具42Aが点灯されることで、壁部12C側の天井面が色温度CTLで照明されて、天井面の明るさが徐々に明るくされる。また、第1寝室部20Aでは、照明器具42Aが点灯された後に、照明器具42B、42C、42Dが順に点灯されて出力が高くされると共に、色温度が高くされる。これにより、第1寝室部20Aでは、天井面が壁部12C側から壁部12側へ向けて徐々に明るくされると共に、天井面の色が橙色(電球色)から白色(昼白色)に変化される。
このような第1寝室部20Aの明るさ及び色温度の変化は、日の出時における自然光による明るさ及び色温度の変化と同様となる。これにより、就寝者は、目覚める前に足側から日の出時の自然光を受けているのと同様となるので、目覚める際、日の出時の自然光を受けて目覚めたときと同様の快適な目覚め感が得られ、かつ快適に睡眠できたと感じる。
また、就寝者は、第1寝室部20Aが明るくなるにつれて睡眠が浅くなって目覚める。この際、就寝者の眠りが深い場合、長時間モードで起床支援照明制御が行われる。これにより、時間をかけて第1寝室部20Aが明るくされるので、就寝者は、睡眠が深い状態から時間をかけて浅い状態に移行した後に目覚める。また、就寝者の眠りが浅い場合、短時間モードで起床支援照明制御が行われる。従って、就寝者の睡眠状態に応じて照明器具42Aの点灯を開始する時間を変えるので、就寝者は、睡眠状態にかかわらず快適に目覚めることができ、快適な睡眠が得られたと感じる。また、就寝者が目覚まし時刻TSよりも早く目覚めてしまうことにより、就寝者に寝不足感が生じることがあるが、就寝者の睡眠が浅い場合、長時間モードに比べて明るくなるのが遅れるので、目覚まし時刻TSより前に目覚めるのが抑制される。従って、就寝者が目覚まし時刻TSより前に目覚めてしまって寝不足感が生じてしまうのを抑えることができる。
一方、ステップ106又はステップ110において起床支援照明制御が開始された後、目覚まし時刻TSに達するまで(ステップ112又はステップ114で否定判定)は、ステップ116又はステップ118が実行される。ステップ116、118では、睡眠センサ46により検出される就寝者の睡眠状態を読み込み、就寝者が目覚めたか否かを確認する(ステップ120又はステップ122)。
ここで、就寝者が目覚めてステップ120又はステップ122で肯定判定されると、ステップ124へ移行する。このステップ124では、予め設定された時間(例えば、10秒〜30秒の範囲で設定された時間)以内で、照明器具42A〜42Dが定格出力及び色温度CTHとなるように制御する(全点灯制御)。全点灯制御が行われることで、第1寝室部20Aが明るくなるので、目覚めた就寝者に光の刺激を与えることができる。これにより、就寝者がうつらうつら(うとうと)してしまうのを抑制して確実に目覚めるようにできるので、目覚めた就寝者に快適な目覚め感及び十分な睡眠感を生じさせることができる。
なお、以上説明した本実施の形態では、照明器具42A〜42Dを順に点灯させて出力を徐々に高くすると共に、色温度を徐々に高くするようにしたが、照明器具42A〜42Dの明るさ及び色温度の制御は、これに限るものではない。照明器具42A〜42Dは、就寝者の足側となる壁部12C側から明るくなるように制御されるか、色温度が壁部12C側から高くなるように制御されるものであれば良い。
ここで、本実施の形態では、照明器具42A〜42Dを順に点灯させて各々の出力を徐々に増加させる際、照明器具42Aが定格出力となるタイミングで次の照明器具42Bを点灯させるようにしたが、これに限るものではない。例えば、点灯されてから定格出力に達するまでの時間を、先の照明器具42(例えば、照明器具42A)よりも次の照明器具42(例えば、照明器具42B)を短くしても良く、また、長くしても良い。
また、本実施の形態では、照明器具42A〜42Dが順に定格出力となるようにしたが、これに限るものではない。例えば、図6(A)に示されるように、照明器具42A〜42Dは、各々が同様のタイミング(図6(A)は目覚まし時刻TS)で定格出力に達するようにされても良い。
また、本実施の形態では、照明器具42A〜42Dを順に点灯するようにしたが、天井面が壁部12C側から徐々に明るくなれば良い。例えば、図6(B)に示されるように、照明器具42A〜42Dを同様のタイミングで点灯させた後、照明器具42A、42B、42C、42Dの順で定格出力に達するようにしても良い。この場合、壁部12C側の照明器具42Aの出力が、壁部12A側の照明器具42B〜42Dの出力よりも高くなるので、天井面を壁部12C側から明るくすると共に、明るい状態が壁部12C側から壁部12A側へ移動される。
一方、本実施の形態では、色温度が照明器具42A〜42Dの間で同様に変化するようにしたが(図4(B)参照)、色温度の変化は、これに限るものではない。色温度は、照明器具42A〜42Dの間で異なっても良く、この場合、互いに隣接する照明器具42(例えば、照明器具42A、42B)の間で、壁部12C側の照明器具42の色温度が壁部12A側の照明器具の色温度よりも高いか同じ状態で上昇すれば良い。即ち、図4(A)、図4(B)、及び図6(B)に示される照明器具42A〜42Dの出力変化などを、照明器具42A〜42Dの色温度の変化に適用しても良い。これにより、壁部12C側と壁部12A側との間で壁部12C側の色温度が高い状態で、色温度を徐々に高くすることができる。
また、照明器具42A〜42Dの出力の変化は、天井面の明るさが壁部12C側から壁部12A側へ向けて徐々に高くなれば良く、また、照明器具42A〜42Dの色温度の変化は、一様に変化するか又は壁部12C側から徐々に高くなるものであれば良い。従って、照明器具42A〜42Dにおける出力の変化と色温度の変化とは、異なっても良いが、同様であっても良い。例えば、照明器具42A〜42Dの各々において、点灯時に色温度CTLとされると共に、出力が高くなるのに合わせて色温度が高くされて、定格出力となった時に色温度CTHとなるように制御されても良い。これにより、明るさと共に色温度が就寝者の足側の壁部12C側から高くなるので、就寝者は、足側から昇る朝日を受けるように感じながら自然に目覚めることができる。
なお、以上説明した本実施の形態では、照明光源として線状光源とされた照明器具42A〜42Dを例に説明したが、照明光源はこれに限るものではなく、電球形状などの点状の光源が用いられて良い。
また、本実施の形態では、照明器具42A〜42Dを順に点灯させるように説明したが、これに限らず、例えば、照明器具42Aと照明器具42B〜42Dとに分けて、照明器具42Aを点灯させた後に、照明器具42B〜42Dが同時に点灯されても良い。即ち、本実施の形態では、4台の照明器具42A〜42Dを直線状に配列したが、照明器具42は、2台以上が用いられて壁部12C側と壁部12A側とが照明される構成であっても良い。また、就寝者の足側となる照明器具と頭側となる照明器具とは、照明範囲が異なっても良く、この場合、足側の照明器具の照明範囲が頭側の照明器具の照明範囲よりも狭いことがより好ましい。足側の照明器具の照明範囲が頭側の照明器具の照明範囲より広い場合に比べ、より日の出前後の明るさの変化を再現できる。
さらに、本実施の形態では、壁部12Bと壁部12Dとの中間位置に設けた下がり天井36に照明器具42A〜42Dを配列したが、照明器具42A〜42Dは、壁部12B、12D側の下がり天井34に配列されても良く、また、下がり天井34に照明器具42A、42Cを設け、下がり天井36に照明器具42B、42Dを設けるようにしても良い。
また、壁部12A、12Cに下がり天井を形成して照明器具42を配置し、就寝者の起床時には、壁部12C側の下がり天井に配置した照明器具42を先に点灯させて、その後に壁部12A側の下がり天井に配置した照明器具42を点灯させるようにしても良い。
さらに、寝室10のレイアウトが変更される場合、ベッド30の長さ方向の向きやヘッドボード32の向きが変わることがある。この場合、起床時における複数の照明器具の点灯順序を設定する手段を設け、就寝者の就寝する際の体長方向や頭の向きに合わせて照明器具の点灯順序が変更可能となるようにしても良い。これにより、ベッド30の向きや和室などにおける就寝用の寝具の向きに合わせて照明器具の点灯順序(明るさ及び色温度が変化する方向)を適切に設定することができる。