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JP2017123400A - チャックテーブル - Google Patents

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健太呂 飯塚
Kentaro Iizuka
健太呂 飯塚
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Abstract

【課題】チャックテーブル上で複合基板等の被加工物を破損させることなく超音波加工すること。【解決手段】板状の被加工物に超音波加工を施す移設装置(40)のチャックテーブル(41)が、被加工物の中央部分を吸着する吸着面(57)を有し、連続気泡性の弾性部材で形成された吸着部(52)と、被加工物の外周部分を支持する支持面(58)を有し、独立気泡性の弾性部材で吸着部を囲むように形成された環状シール部(53)と、吸着面を負圧にする吸引口(56)を有して、吸着部と環状シール部を上面で支持するテーブル基台(51)とを備える構成にした。【選択図】図4

Description

本発明は、被加工物を保持するチャックテーブルに関する。
光デバイス製造工程においては、サファイア基板や炭化珪素基板等のエピタキシー基板の表面に、バッファー層を介してn型半導体層およびp型半導体層からなる光デバイス層が積層される。従来、光デバイス層をエピタキシー基板からモリブデン(Mo)、銅(Cu)、シリコン(Si)基板等の移設基板に移設するリフトオフと呼ばれる製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。リフトオフでは、光デバイス層に移設基板を接合して複合基板を形成した後に、レーザー光線でバッファー層を破壊してエピタキシー基板を剥離することで、エピタキシー基板から移設基板に光デバイス層を移設している。
ところで、レーザー光線をバッファー層に照射する方法では、バッファー層を十分に破壊することができない場合があり、光デバイス層からエピタキシー基板を円滑に剥離することが難しい。このため、超音波振動を利用してバッファー層によるエピタキシー基板と光デバイスの結合を破壊する技術が提案されている。超音波振動を利用した方法では、複合基板がチャックテーブル上に載置され、超音波ホーンがエピタキシー基板に接触される。超音波ホーンからエピタキシー基板に伝播された超音波振動によってバッファー層が破壊されて、光デバイス層からエピタキシー基板が確実に分離される。
特開2004−072052号公報
しかしながら、ポーラスセラミックス材等を用いたチャックテーブル上で複合基板を保持して、エピタキシー基板に超音波振動を付与すると、ウェーハにクラック等が生じて複合基板が破損してしまうという問題があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、複合基板等の被加工物を破損させることなく超音波加工することができるチャックテーブルを提供することを目的とする。
本発明のチャックテーブルは、板状の被加工物に加工を施す加工装置において被加工物を上面に保持するチャックテーブルであって、被加工物を上面に吸引保持する吸着面を有する連続気泡性の弾性部材で形成された吸着部と、該吸着部の周囲を囲繞して環状に形成され且つ被加工物の外周側を支持する独立気泡性の弾性部材で形成された環状シール部と、該吸着面に負圧を生成する吸引口を有し該吸着部及び該環状シール部を上面に支持するテーブル基台と、から構成される。
この構成によれば、テーブル基台の吸引口で吸引されると、吸着部内の連続気泡を通じて吸着面に負圧が作用し、吸着部の周囲の環状シール部材の独立気泡によって負圧漏れが防止されている。これにより、吸着面に被加工物が載置された状態では周囲の環状シール部からエアーが流入することがなく、吸着面の吸引力がリークすることがない。また、吸着部及び環状シール部が弾性部材で形成されているため、被加工物に加わる衝撃を吸着部及び環状シール部で吸収することができる。例えば、複合基板等の被加工物をリフトオフする際に被加工物を超音波振動させても、吸着部と環状シール部に被加工物に作用する応力が分散されて被加工物の破損が極力防止される。
また、本発明のチャックテーブルにおいて、該吸着部の該連続気泡性の弾性部材は、SRIS−0101で規定される硬度が15〜35度である。
また、本発明のチャックテーブルにおいて、該環状シール部の表面高さは、被加工物の反りに対応して該吸着面の表面高さよりも高く形成されており、被加工物を吸引保持する際には、被加工物の反りにより被加工物外周と該吸着面の隙間からリークした該負圧は、被加工物外周が該環状シール部と当接することによりシールされ被加工物外周に作用し該環状シール部の独立気泡性の弾性部材を変形させ被加工物の表面が平坦になるように吸引保持される。
本発明によれば、チャックテーブルの吸着部を連続気泡性の弾性部材で形成し、吸着部の周囲の環状シール部を独立気泡性の弾性部材で形成することで、複合基板等の被加工物を破損させることなく、超音波振動を利用してリフトオフすることができる。
本実施の形態の光デバイスウェーハの概略斜視図及び部分断面図である。 本実施の形態のリフトオフの一例を示す図である。 比較例の光デバイス層移設工程の一例を示す図である。 本実施の形態のチャックテーブルの概略斜視図及び断面模式図である。 本実施の形態の吸着動作の説明図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態のリフトオフについて説明する。先ず、リフトオフの対象となる被加工物として光デバイスウェーハについて説明する。図1Aは本実施の形態の光デバイスウェーハの概略斜視図であり、図1Bは本実施の形態の光デバイスウェーハの部分断面図である。
図1A及び図1Bに示すように、光デバイスウェーハ10は、例えば直径が50mmで厚みが600μmの円板形状のサファイア基板から成るエピタキシー基板11上に、光デバイス層12を積層して構成される。光デバイス層12は、n型窒化ガリウム半導体層12A及びp型窒化ガリウム半導体層12B(図1Aでは不図示)をエピタキシー基板11の表面にエピタキシャル成長させることで形成される。エピタキシー基板11に光デバイス層12を積層する際に、エピタキシー基板11とn型窒化ガリウム半導体層12Aとの間には窒化ガリウムからなるバッファー層13(図1Aでは不図示)が形成されている。
なお、本実施の形態の光デバイスウェーハ10は、例えば、光デバイス層12の厚みが10μmに形成され、バッファー層13の厚みが1μmに形成されている。また、エピタキシー基板11として、サファイア基板(Al基板)の他に、例えば、窒化ガリウム基板(GaN基板)、シリコンカーバイド基板(SiC基板)、酸化ガリウム基板(Ga基板)が用いられてもよい。また、光デバイス層12には、格子状に形成された複数の分割予定ライン15によって区画された各領域に、光デバイス16が形成されている(図1Bでは不図示)。
続いて、光デバイスウェーハに対するリフトオフについて簡単に説明する。図2は、本実施の形態のリフトオフの一例を示す図である。図2Aは移設基板接合工程の一例、図2Bはレーザー照射工程の一例、図2Cは光デバイス層移設工程の一例を示す図である。
図2Aに示すように、移設基板接合工程では、光デバイス層12に接合金属層(不図示)を介して銅基板から成る移設基板20が接合される。この場合、移設基板20の表面に蒸着によって接合金属層を形成し、接合金属層に光デバイス層12を押し付けて、光デバイスウェーハ10に移設基板20を接合した複合基板25(図2B参照)が形成される。なお、移設基板20として銅基板(Cu基板)の他に、例えばモリブデン基板(Mo基板)、シリコン基板(Si基板)が用いられてもよい。また、接合金属層として金(Au)、金錫(AuSn)、白金(Pt)、クロム(Cr)、インジウム(In)、パラジウム(Pd)等が用いられてもよい。
図2Bに示すように、移設基板接合工程の後にはレーザー照射工程が実施される。レーザー照射工程では、レーザー加工装置30のチャックテーブル31に複合基板25の移設基板20側が載置され、エピタキシー基板11側が上方に向けられる。複合基板25をチャックテーブル31で吸引保持した状態で加工ヘッド32がエピタキシー基板11の最外周に位置付けられる。発振器33によってエピタキシー基板11に対して透過性を有しバッファー層13(図1B参照)に対しては吸収性を有するようにレーザー光線の波長が調整される。また、集光レンズ34によってバッファー層13で集光するようにレーザー光線の集光点が調整される。
そして、加工ヘッド32内のガルバノミラー35によって反射角度が可変されて、集光レンズ34によって集光されるレーザー光線がバッファー層13(図1B参照)において任意の方向に走査される。例えば、レーザー光線の集光点がバッファー層13の最外周から中心に向かって渦巻き状の軌跡を描くように走査される。バッファー層13の全面にレーザー光線が照射されることで、エピタキシー基板11と光デバイス層12との間のバッファー層13が部分的に破壊される。これにより、エピタキシー基板11とバッファー層13との界面が部分的に剥離されて、複数のNガス層(不図示)が島状に形成される。
図2Cに示すように、レーザー照射工程の後には光デバイス層移設工程が実施される。光デバイス層移設工程では、移設装置40のチャックテーブル41に複合基板25の移設基板20側が載置され、エピタキシー基板11側が上方に向けられる。複合基板25をチャックテーブル41で吸引保持した状態で超音波ホーン42がエピタキシー基板11の最外周に位置付けられる。そして、振動発振器43によって超音波ホーン42に超音波振動が付与され、超音波ホーン42からエピタキシー基板11に超音波振動が伝播される。これにより、超音波振動によってバッファー層13(図1B参照)が効果的に破壊されて、光デバイス層12からエピタキシー基板11が確実に分離される。
超音波ホーン42によって複合基板25に超音波振動が付与された後、吸引パッド(不図示)によってエピタキシー基板11が保持されて、吸引パッドがチャックテーブル41から離反する方向に引き上げられる。これにより、光デバイス層12からエピタキシー基板11が剥離され、エピタキシー基板11から移設基板20への光デバイス層12の移設が完了する。なお、本実施の形態では、超音波振動の超音波周波数が20[kHz]、超音波振幅が20[μm]に設定されるが、光デバイスウェーハ10の径寸法、厚み寸法、材質等に応じて適宜変更される。
ところで、図3に示すように、ポーラスセラミックス材等を用いた一般的なチャックテーブル60で複合基板25に超音波振動を付与すると、超音波ホーン42からの超音波振動によって複合基板25が破損するおそれがある。これは、チャックテーブル60の吸着面61の硬度が高く、超音波振動した複合基板25に対して何らかの悪影響を及ぼして応力集中させるからである。また、図3には反りの無い複合基板25を示しているが、複合基板25に反りが生じていると、チャックテーブル60に複合基板25を適切に保持することができない。そこで、本実施の形態のチャックテーブル41は、複合基板25の応力を分散可能な弾性材料で保持面を形成すると共に、複合基板25の反りを緩和させる保持構造を採用している。
以下、図4及び図5を参照して、本実施の形態のチャックテーブルについて説明する。図4Aは本実施の形態のチャックテーブルの概略斜視図、図4Bは本実施の形態のチャックテーブルの断面模式図である。図5は、本実施の形態の吸着動作及び移設動作の説明図である。
図4A及び図4Bに示すように、チャックテーブル41は、複合基板25(図2C参照)に加工を施す移設装置において、複合基板25を上面に保持するものであり、円形状のテーブル基台51上に円板状の吸着部52と吸着部52の周囲を囲繞した環状シール部53とを取り付けて構成される。テーブル基台51の上面は平坦に形成されており、上面中央に吸引口56が形成されている。テーブル基台51の吸引口56は、外部の配管等を通じて真空ポンプ等の吸引源(不図示)に接続されている。テーブル基台51の上面には、吸引口56を覆うように吸着部52が取り付けられ、吸着部52を囲むように環状シール部53が取り付けられている。
吸着部52は、上面に複合基板25(図2C参照)を吸引保持する吸着面57を有し、柔軟性及び通気性に優れた連続気泡性の弾性部材で形成されている。連続気泡性の弾性材料を通じて吸引口56からエアーが引き込まれることで、吸着部52の吸着面57が負圧になって複合基板25が吸引保持される。なお、吸着部52の周囲は環状シール部53に封止されているため、吸着部52の側方から吸着力がリークすることがない。また、吸着部52は、複合基板25を吸引保持可能な程度の通気性と、超音波振動を吸収可能な硬度とを有していれば、特に材質等は限定されない。
例えば、吸着部52の連続気泡性の弾性部材は、SRIS−0101に規定された硬度15度〜35度であることが好ましい。連続気泡性の弾性部材の硬度が14度以下である場合には、超音波振動によって複合基板25(図2C参照)が破損し易くなると共に、吸引保持の際に複合基板25が吸着部52の吸着面57に粘着してしまう可能性がある。吸着部52の硬度が低すぎて複合基板25が吸着面57に粘着すると、チャックテーブル41が吸引を解除しても、チャックテーブル41の吸着面57から複合基板25を取り外すのは容易でない。
一方で、同様に連続気泡性の弾性部材の硬度が36度以上である場合にも、超音波振動によって複合基板25(図2C参照)が破損し易くなる。吸着部52の硬度が高すぎると、複合基板25内の応力が弾性部材に十分に分散されない可能性がある。このように、適切な硬度の弾性部材を用いることで、複合基板25の吸着面57への粘着を抑えると共に、応力集中を抑えて複合基板25の破損が防止される。
環状シール部53は、上面に複合基板25(図2C参照)の外周側を支持する支持面58を有し、柔軟性に優れた独立気泡性の弾性部材で形成されている。ところで、複合基板25は光デバイスウェーハ10と移設基板20との熱膨張係数の相違等によって、中央部分より外周部分が高くなるような反りが生じる場合がある(図5A参照)。このため、複合基板25の反りによって複合基板25と吸着面57との密着性が低下しないように、複合基板25の反りに対応して環状シール部53の支持面58の上面高さが吸着部52の吸着面57の上面高さよりも高く形成されている。環状シール部53に複合基板25の外周部分が当接することで吸引時の気密性が確保される。
環状シール部53は、複合基板25に吸引力が作用することで、複合基板25の外周部分によって押し潰されるように変形される(図5B参照)。これにより、環状シール部53の支持面58の上面高さが吸着部52の吸着面57の上面高さに近づけられ、複合基板25の反りが緩和されている。なお、環状シール部53は、複合基板25の吸引時に変形可能かつ超音波振動を吸収可能な硬度を有していれば、特に材質等は限定されない。このように、環状シール部53の支持面58においても超音波振動を吸収可能にしたことで、複合基板25内の超音波振動によって生じる応力を分散させて複合基板25の破損が防止される。
図5Aに示すように、反りを有する複合基板25がチャックテーブル41上に載置されると、複合基板25の中央部分が吸着部52の吸着面57に当接され、複合基板25の外周部分が環状シール部53の支持面58に当接される。複合基板25と環状シール部53とが当接することにより、複合基板25と環状シール部53とで囲まれた空間の気密性が保たれる。この状態で、テーブル基台51の吸引口56からエアーが引き込まれることで、吸着部52の連続気泡を通じて複合基板25の中央部分が吸着部52の吸着面57に吸着され、複合基板25の外周部分が環状シール部53の支持面58に強く押し付けられる。
図5Bに示すように、複合基板25と環状シール部53とで囲まれた空間がさらに減圧されると、複合基板25の外周部分には大気圧によって下向きの力が強く作用する。テーブル基台51と複合基板25の外周部分との間に環状シール部53が挟み込まれ、環状シール部53が上下方向で押し潰されるように変形する。すなわち、複合基板25の反りによって複合基板25の外周部分と吸着面57の隙間からリークした負圧が、複合基板25の外周部分が環状シール部53と当接することによりシールされて、複合基板25の外周部分に作用して環状シール部53を変形させている。
これにより、環状シール部53の支持面58に支持された複合基板25の外周部分が、吸着部52の吸着面57に吸着された複合基板25の中央部分と略同じ高さになるまで変形される。よって、複合基板25の反りが緩和されて、複合基板25の上面が平坦になるようにチャックテーブル41に保持される。なお、複合基板25の上面が平坦とは、複合基板25の上面が完全に平坦な状態だけでなく、複合基板25の上面に僅かな反りが残っていてもよい。
図5Cに示すように、反りが緩和された複合基板25がチャックテーブル41に吸引保持された状態で、複合基板25のエピタキシー基板11の上面に超音波ホーン42が接触される。超音波ホーン42からエピタキシー基板11に超音波振動が付与され、エピタキシー基板11の全体に超音波振動が伝播されて、エピタキシー基板11と光デバイス層12との間のバッファー層13(図1B参照)が効果的に破壊される。これにより、光デバイス層12からエピタキシー基板11が分離されて、エピタキシー基板11から移設基板20に光デバイス層12が移設される。
複合基板25に超音波振動が伝播されると、バッファー層13(図1B参照)だけでなく複合基板25全体も超音波振動されて、振動に起因した応力が複合基板25内に発生している。しかしながら、複合基板25に接する吸着部52の吸着面57及び環状シール部53の支持面58が弾性部材で形成されているため、複合基板25内の応力が適度に分散される。これにより、複合基板25内の応力集中による破損が防止されている。
以上のように、本実施の形態のチャックテーブル41は、テーブル基台51の吸引口56で吸引されると、吸着部52内の連続気泡を通じて吸着面57に負圧が作用し、吸着部52の周囲の環状シール部53の独立気泡によって負圧漏れが防止されている。これにより、吸着面57に複合基板25が載置された状態では周囲の環状シール部53からエアーが流入することがなく、吸着面57の吸引力がリークすることがない。また、吸着部及び環状シール部が弾性部材で形成されているため、複合基板25に加わる衝撃を吸着部52及び環状シール部53で吸収することができる。例えば、複合基板25をリフトオフする際に複合基板25を超音波振動させても、吸着部52と環状シール部53に複合基板25に作用する応力が分散されて複合基板25の破損が極力防止される。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した実施の形態において、被加工物として複合基板25を例示したが、この構成に限定されない。被加工物は、超音波振動を用いて加工されるワークであれば、どのように構成されてもよい。
また、上記した実施の形態において、移設基板接合工程、レーザー照射工程、光デバイス層移設工程がそれぞれ別々の装置で実施されたが、同一の装置で実施されてもよい。すなわち、移設装置40のチャックテーブル41上で、移設基板の接合やレーザー加工が実施されてもよい。
また、上記した実施の形態において、環状シール部53の支持面58の表面高さが、吸着部52の吸着部52の表面高さよりも高く形成される構成にしたが、この構成に限定されない。例えば、反りがない被加工物の場合には、環状シール部53の支持面58と吸着部52の吸着部52とが面一に形成されていてもよい。
また、上記した実施の形態において、環状シール部53の支持面58が平坦に形成されたが、環状シール部53の支持面58の形状は特に限定されない。例えば、環状シール部53の支持面58は、被加工物の外周側に全周に亘って当接可能な形状であればよい。
また、上記した実施の形態において、移設装置40のチャックテーブル41について説明したが、超音波振動を用いて加工する加工装置であれば、本実施の形態と同様な構造のチャックテーブルを適用することも可能である。
以上説明したように、本発明は、複合基板等の被加工物を破損させることなく、超音波加工することができるという効果を有し、特に、リフトオフによって光デバイス層をエピタキシー基板から移設基板に移設する移設装置のチャックテーブルに有用である。
10 光デバイスウェーハ(被加工物)
11 エピタキシー基板(被加工物)
12 光デバイス層(被加工物)
20 移設基板(被加工物)
25 複合基板(被加工物)
40 移設装置
41 チャックテーブル
42 超音波ホーン
51 テーブル基台
52 吸着部
53 環状シール部
56 テーブル基台の吸引口
57 吸着部の吸着面
58 環状シール部の支持面

Claims (3)

  1. 板状の被加工物に加工を施す加工装置において被加工物を上面に保持するチャックテーブルであって、
    被加工物を上面に吸引保持する吸着面を有する連続気泡性の弾性部材で形成された吸着部と、該吸着部の周囲を囲繞して環状に形成され且つ被加工物の外周側を支持する独立気泡性の弾性部材で形成された環状シール部と、該吸着面に負圧を生成する吸引口を有し該吸着部及び該環状シール部を上面に支持するテーブル基台と、
    から構成されるチャックテーブル。
  2. 該吸着部の該連続気泡性の弾性部材は、SRIS−0101で規定される硬度が15〜35度である、請求項1記載のチャックテーブル。
  3. 該環状シール部の表面高さは、被加工物の反りに対応して該吸着面の表面高さよりも高く形成されており、
    被加工物を吸引保持する際には、被加工物の反りにより被加工物外周と該吸着面の隙間からリークした該負圧は、被加工物外周が該環状シール部と当接することによりシールされ被加工物外周に作用し該環状シール部の独立気泡性の弾性部材を変形させ被加工物の表面が平坦になるように吸引保持されること、
    を特徴とする請求項1又は2記載のチャックテーブル。
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